【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理 由 上告人らの上告理由(上告状記載のものを含む)について。 金銭は、特別の場合
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理 由 上告人らの上告理由(上告状記載のものを含む)について。 金銭は、特別の場合を除いては、物としての個性を有せず、単なる価値そのもの と考えるべきであり、価値は金銭の所在に随伴するものであるから、金銭の所有権 者は、特段の事情のないかぎり、その占有者と一致すると解すべきであり、また金 銭を現実に支配して占有する者は、それをいかなる理由によつて取得したか、また その占有を正当づける権利を有するか否かに拘わりなく、価値の帰属者即ち金銭の 所有者とみるべきものである(昭和二九年一一月五日最高裁判所第二小法廷判決、 刑集八巻一一号一六七五頁参照)。 本件において原判決の認定した事実によると、訴外Dは上告人Aをだまして一一 万円余の交付をうけ、自己が上告人らから依頼されて経営に従事していた判示店舗 の売上金六万余円を加えた金一七二、三〇〇円を、自己の銀行預金を払戻した自己 の金であるといつて執行吏に提出したというのであるから、一一万円余は上告人A から交付をうけたとき、六万余円は着服横領したとき、それぞれ訴外Dの所有に帰 し上告人らはその所有権を喪失したものというべきである。これと同趣旨の原判決 の判断は正当であつて、これを誤なりとする論旨は理由なく、違憲の主張も前提を 欠き採用しえない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、 主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷 裁判長裁判官 奥 野 健 一 - 1 - 裁判官 山 田 作 之 助 裁判官 草 鹿 浅 之 介 裁判官 野 健 一 - 1 - 裁判官 山 田 作 之 助 裁判官 草 鹿 浅 之 介 裁判官 城 戸 芳 彦 裁判官 石 田 和 外 - 2 -
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