主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人杉島勇、同杉島元の上告理由について。記録によれば、上告人の所論の証拠の申出は、原審の口頭弁論終結後において、弁論再開の申立と共にされたものであることが認められる。ところで、終結した弁論の再開を命ずると否とは裁判所の専権事項に属し、裁判所が弁論の再開を命じなかつたため、上告人において所論の証拠の提出ができなかつたとしても、民訴法一三七条の規定に明らかなとおり、裁判所がこれらの提出を不当に制限したものといえないことは、当裁判所の判例とするところである(最高裁昭和二三年(オ)第七号同年四月一七日第二小法廷判決民集二巻四号一〇四頁、同昭和三七年(オ)第三二八号同三八年八月三〇日同法廷判決裁判集民事六七号三六一頁参照)。そして、右申出にかかる証拠が唯一の証拠方法である場合においても、この一事をもつて、結論を異にするものではない。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官大隅健一郎裁判官入江俊郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠- 1 -
▼ クリックして全文を表示