平成27年8月27日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成26年(ワ)第19616号営業妨害予防等請求事件口頭弁論の終結の日平成27年5月28日判決東京都千代田区<以下略>原告株式会社三実通商同訴訟代理人弁護士樋口一磨同山崎創生同訴訟復代理人弁護士畔山 亨兵庫県豊岡市<以下略>被告三栄産業株式会社同訴訟代理人弁護士若本修一 主文 1 別紙営業秘密目録2記載(2)の営業秘密の使用及び開示の各差止請求に係る訴えを却下する。 2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求 1 被告は,自ら又は第三者をして,別紙物件目録記載の鍵を製造し,販売し,使用し又は頒布してはならない。 2 被告は,被告保有に係る別紙物件目録記載の鍵を廃棄せよ。 3 被告は,錠前付き鞄の販売事業に関して,別紙営業秘密目録1及び2記載の各営業秘密を使用し,又は第三者に開示してはならない。 4 被告は,別紙営業秘密目録1記載の情報を使用して製造した鍵を廃棄せよ。 5 被告は,原告に対し,2733万1214円及びこれに対する平成26年8 月30日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨本件は,原告が,被告に対し,以下の各請求をする事案である。 (1) 原告は,被告が,不正の利益を得,又は原告に損害を与える目的で,原告から示された別紙営業秘密目録1及び2記載の各情報(以下,別紙営業秘密目録1記載の情報を「本件鍵情報」,別紙営業秘密目 。 (1) 原告は,被告が,不正の利益を得,又は原告に損害を与える目的で,原告から示された別紙営業秘密目録1及び2記載の各情報(以下,別紙営業秘密目録1記載の情報を「本件鍵情報」,別紙営業秘密目録2記載(1)の情報を「本件名簿情報1」,同目録記載(2)の情報を「本件名簿情報2」といい,これらを併せて「本件各情報」という。)を使用して営業活動を行うなどしたと主張して,不正競争防止法3条1項及び2項に基づき,本件各情報の使用,開示及び別紙物件目録記載の鍵(以下「二重打刻鍵」という。)の製造等の各差止め並びに二重打刻鍵の廃棄を求める(前記第1の1ないし4)。 (2) 原告は,被告が,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)19条及び2条9項6号に違反した行為を行っており,これにより原告の利益が侵害され,又は侵害されるおそれがあると主張して,独占禁止法24条に基づき,二重打刻鍵の製造等の差止め及び廃棄を求める(前記第1の1及び2)。具体的には,原告は,被告が,①正常な商慣習に照らして不当な利益をもって,原告の顧客である綜合警備保障株式会社(以下「SOK」という。)を被告と取引するように誘引し(昭和57年6月18日公正取引委員会告示第15号「不公正な取引方法」(以下「一般指定」という。)9項),また,②自己と競争関係にある他の事業者である原告とその取引の相手方であるSOKとの間の取引を不当に妨害する(平成21年10月28日公正取引委員会告示第18号による改正後の一般指定14項)という行為を行っている旨主張する。 (3) 原告は,被告による二重打刻鍵の製造等が債務不履行,一般不法行為又は 上記(1)のとおり不正競争に該当するとして,民法415条,709条又は不正競争防止法4条に基づき,損害賠償金27 (3) 原告は,被告による二重打刻鍵の製造等が債務不履行,一般不法行為又は 上記(1)のとおり不正競争に該当するとして,民法415条,709条又は不正競争防止法4条に基づき,損害賠償金2733万1214円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで商事法定利率である年6分の割合による遅延損害金の支払を求める(前記第1の5)。 2 前提事実(証拠等を掲げた事実以外は,当事者間に争いがない。)(1) 原告は,防犯,防火,防災及び安全に関する設備,機器及びシステムの販売等を目的とする株式会社(平成2年10月設立,資本金2300万円)であり,被告は,各種鞄嚢類の製造販売等を目的とする株式会社(昭和51年7月2日設立,資本金1000万円)である。(甲1,2)(2) 原告は,平成15年ころ以降,被告にSOK向けの原告鞄を製造させるため,被告に対し,ディンプルキー「スーパーZ錠」(以下「Z錠」といい,Z錠に対応した本件鍵情報記載の構造を有する鍵を「Z錠用鍵」という。)を有償で譲渡した上,被告から,被告がZ錠を使用して製造したZ錠付き鞄(以下「原告鞄」という。)を購入し,これをSOKに販売するようになった。 なお,ディンプルキーとは,外筒と内筒の二重構造から成り,開錠時には,開錠用キーを用いて,錠前内のドライバーピンとキーピンを所定の位置に正確に押し上げることにより,ドライバーピンを錠前の外筒に残したままキーピンごと錠前内の内筒を回転させて開錠する構造の錠前である。そのため,ディンプルキーを開錠するためには,当該ディンプルキーごとに大きさや深さの違う複数のくぼみ(以下「ピン穴」という。)が正確に打刻された解錠用の鍵が必要となる。 (3) 被告は,平成25年,SOKが実施した業務用鍵付き鞄の入札に参加し,同入札に参加していた原 さや深さの違う複数のくぼみ(以下「ピン穴」という。)が正確に打刻された解錠用の鍵が必要となる。 (3) 被告は,平成25年,SOKが実施した業務用鍵付き鞄の入札に参加し,同入札に参加していた原告を下回る価額(最低落札価格と同額)で応札して落札した。被告は,そのころ以降,SOKに対し,自ら製造する差込式ディンプルキー「SE-1錠」(以下「SE錠」という。)を使用して製造したSE錠付き鞄(以下「被告鞄」という。)を販売している。 (4) 被告は,SOKに対して,被告鞄を納入するとともに,SE錠を開錠することができるピン穴を打刻した鍵(以下「SE錠用鍵」という。)の表面にZ錠を開錠することのできるピン穴を二重に打刻した二重打刻鍵を納入している。 3 争点(1) 不正競争の成否ア本件各情報の営業秘密該当性(争点1)イ被告が図利加害目的で営業秘密を使用し又は開示したか否か(争点2)(2) 独占禁止法違反の成否(被告が「不公正な取引方法」を用いたか否か)ア競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当する行為の有無(争点3)イ不当な利益による顧客誘引(一般指定9項)に該当する行為の有無(争点4)(3) 債務不履行又は一般不法行為の成否(争点5)(4) 損害の有無及び額(争点6) 4 争点に関する当事者の主張(1) 争点1(本件各情報の営業秘密該当性)について[原告の主張]ア本件鍵情報について(ア) 有用性について,ディンプルキーの開錠用の鍵に打刻されたピン穴の位置,深さ及び大きさは,ディンプルキーを開錠する中核となる有用な情報である。 (イ) 非公知性について,本件鍵情報は,原告が原告鞄を販売する前は原告及び被告しか知らず,販売した後であっても顧客の社内においてのみ使用され ィンプルキーを開錠する中核となる有用な情報である。 (イ) 非公知性について,本件鍵情報は,原告が原告鞄を販売する前は原告及び被告しか知らず,販売した後であっても顧客の社内においてのみ使用され,外部に公表される性質のものではない。また,原告鞄の販売と共にZ錠用鍵がSOKにわたった後も,本件鍵情報はSOKとの関係 で非公知である。なぜなら,本件鍵情報は,ディンプルキーに関する専門的知識がなければそれ単独では意味のない情報であって,SOKは本件鍵情報を形式的には認識できても,鍵の開錠においていかなる意味を有するのかを理解することはできないからである。 (ウ) 秘密管理性について,SOK向けのZ錠用鍵は,原告鞄の製造委託先にしか支給されず,また,本件鍵情報は原告の社内において厳重に保管されているのであって,アクセスできる者は原告代表取締役及び一部の担当者のみに限られている。さらに,Z錠自体が番号管理され,他社に誤ってSOK向けの原告鞄のZ錠が引き渡されることがないように厳重な管理がされており,本件鍵情報につき,原告に秘密保持の意思も認められる。 イ本件名簿情報1及び2について(ア) 有用性について,本件名簿情報1及び2は,いずれも原告の事業拡大の源泉であり,会社名と住所地自体ではなく,本件名簿情報1に記載された会社が原告鞄を購入し,今後も同様の需要があること,当該事業者の中での調達決定権者,原告鞄の使用目的や主に使用している商品の大きさや数,買い替えが想定される時期など全体としての情報が,原告が効率的な営業活動及び顧客開拓を行うために必要かつ有用なものである。 (イ) 非公知性について,本件名簿情報1及び2は,いずれも原告しか知り得ない情報である。原告の顧客の中には,製造元からの直送納品を望む顧客も多く,製造委託先 うために必要かつ有用なものである。 (イ) 非公知性について,本件名簿情報1及び2は,いずれも原告しか知り得ない情報である。原告の顧客の中には,製造元からの直送納品を望む顧客も多く,製造委託先から顧客への直送を可能にするため,本件名簿情報1及び2を被告に開示しているが,あくまで被告にとどめておくべき性質の情報であり,広く公に開示される情報ではなく非公知性を有している。 (ウ) 秘密管理性について,本件名簿情報1及び2は,いずれも原告の鍵 のかかるキャビネット内に保管しており,鍵を借りる許可を得た従業員のみがキャビネット内の顧客名簿を見ることができる。また,原告の従業員は,事前に会社から発行されたアカウントに自ら設定したパスワードを入力することでしか本件名簿情報1及び2にアクセスすることができない。したがって,原告は,本件名簿情報1及び2について,必要かつ十分な情報管理体制を敷いているといえる。 ウ以上のとおり,本件各情報は,いずれも不正競争防止法上の営業秘密に当たる。 [被告の主張]ア本件鍵情報についてSOKがどのようなディンプルキーを使用しているのかを知り得たのは被告のみではなく,SOK自身及び被告以外の下請業者もSOKがどのようなディンプルキーを使用していたのか知っていたはずである。また,原告・被告間の取引において,秘密保持契約が交わされていないのはもちろん,取引基本契約書や製造委託契約書さえ存在しない。さらに,被告は,原告が他社から仕入れたZ錠を原告から購入した上,Z錠を付けた原告鞄を製造してSOKに販売したのであって,最終的にSOKがZ錠用鍵を含む原告鞄の所有権を取得しているところ,Z錠のピン穴の位置等は,Z錠用鍵上に露出しており,Z錠用鍵を一見すれば誰もがその内容を把握することが可能である。 し たのであって,最終的にSOKがZ錠用鍵を含む原告鞄の所有権を取得しているところ,Z錠のピン穴の位置等は,Z錠用鍵上に露出しており,Z錠用鍵を一見すれば誰もがその内容を把握することが可能である。 しかるに,Z錠用鍵はSOKの不特定多数の従業員によって使用されている上,原告はSOKに対して本件鍵情報の利用を禁じる手段を講じてもいない。 以上によれば,本件鍵情報が秘密管理性及び非公知性の要件を満たさないことは明白である。 イ本件名簿情報1及び2について一般論として顧客情報に有用性が認められる場合がある点については争わないが,本件名簿情報1は,防犯用の鍵付き鞄を使用している会社名とそ の本社所在地にすぎず,秘密情報ではなく,むしろ公知情報である。このような公知情報については秘密管理体制を敷く必要すらないから,秘密管理性も否認する。また,本件名簿情報2については,被告は存在すら認識していない。 (2) 争点2(被告が図利加害目的で営業秘密を使用し又は開示したか否か)について[原告の主張]被告は,原告からSOK向け原告鞄の製造委託を受けるに当たり,原告から本件鍵情報を示された。しかるに,被告は,被告自身の事業で不正の利益を得る目的又は本件鍵情報の保有者である原告に損害を与えて被告鞄の市場シェアを拡大する目的で,原告の営業秘密たる本件鍵情報を使用した。 また,被告は,被告自身の事業で不正の利益を得る目的又は原告に損害を与えて被告鞄の市場シェアを拡大する目的で,直送取引のために示された原告の営業秘密である本件名簿情報1及び2を使用し,本件名簿情報1記載の原告顧客らを含む複数の原告鞄の販売先に対し,被告鞄の営業活動を行った。 以上によれば,被告が図利加害目的で本件各情報を使用し又は開示したといえる。 [被告の主張]被告に 件名簿情報1記載の原告顧客らを含む複数の原告鞄の販売先に対し,被告鞄の営業活動を行った。 以上によれば,被告が図利加害目的で本件各情報を使用し又は開示したといえる。 [被告の主張]被告には,二重打刻鍵の提供等によって不正の利益を得る目的はないし,そもそもZ錠の保有者はSOKであるから,本件鍵情報はSOKが自由に処分できるものである。また,被告が本件名簿情報1及び2を使用したことはなく,本件名簿情報2に至っては,その存在すら認識していない。したがって,被告が図利加害目的で本件各情報を使用し又は開示したとはいえない。 (3) 争点3(競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当する行為の有無)について[原告の主張] 原告と被告はいずれも業務用鍵付き鞄のメーカーであるから,国内において競争関係にある。そして,被告が,被告鞄を二重打刻鍵と共に販売することにより,SOKは,既に原告がSOKに販売した原告鞄のZ錠をも二重打刻鍵を用いて開錠できることとなる。これにより,SOKにとっては,原告との取引を継続するメリット(業務用鍵付き鞄の安全管理及び社内での使用の便宜)が薄れるのであるから,被告は,原告とSOKの間の契約の成立を阻止し,契約を奪取する取引妨害をしているといえる。被告が二重打刻鍵を製造してSOKにこれを売り込み,SOKに被告鞄を採用させた行為は,品質面の優位性に基づかず,原告鞄のZ錠を開錠できる二重打刻鍵を原告に無断で製造し,これを付随させることを宣伝文句として原告鞄の使用者であるSOKに自己と取引するよう誘引するものであって,競争手段として不公正であるから,公正競争阻害性があることも明らかである。 [被告の主張]原告は鍵付き鞄のメーカーではないから,被告と競争関係にはない。また,被告は,入札という公正 であって,競争手段として不公正であるから,公正競争阻害性があることも明らかである。 [被告の主張]原告は鍵付き鞄のメーカーではないから,被告と競争関係にはない。また,被告は,入札という公正かつ自由な競争によってSOKとの取引を開始した上で,Z錠用鍵の所有者であるSOKからの依頼に基づき,二重打刻錠を製造したのであって,何ら不公正な手段も用いていない。したがって,被告の行為には,公正競争阻害性など認められない。 (4) 争点4(不当な利益による顧客誘引(一般指定9項)に該当する行為の有無)について[原告の主張]被告が二重打刻鍵を製造してSOKにこれを売り込み,SOKに被告鞄を採用させた行為は,良質廉価な製品を供給することにより公正かつ自由な競争を促進するものではなく,原告鞄のZ錠が開錠できるように,無断でSE錠用鍵に加工を加えて二重打刻鍵の製造を行うという手段によって顧客獲得競争に参加するもので,品質面での優位性により競争していないから,公正 な競争秩序の維持促進に役立つものとはいえない。また,業務用鍵付き鞄の業界において,二重打刻鍵の製造のような鍵の加工行為は一切行われていない。それは,こうした鍵の加工行為が,金融機関や警送会社で用いられる業務用鞄に付属する鍵の安全管理を直接脅かし,業界全体の信用を引き下げるもので,決してしてはならない行為であるという共通認識があるからであり,このことは正常な商慣習として存在している。 このように,被告の行為は,「正当な商慣習に照らして不当」であり,かつ,被告の二重打刻鍵の提供により顧客が原告と取引を継続するメリットが薄れ,安価な被告鞄を買い求めるように誘引されるのであるから,「競争者の顧客を自己と取引するように誘引する」ものであって,不当な利益による顧客誘引に該当する。 り顧客が原告と取引を継続するメリットが薄れ,安価な被告鞄を買い求めるように誘引されるのであるから,「競争者の顧客を自己と取引するように誘引する」ものであって,不当な利益による顧客誘引に該当する。 [被告の主張]被告は,Z錠の所有者であるSOKからの依頼に基づき,被告鞄及び二重打刻鍵を製造したのであって,無断で二重打刻鍵を製造したわけではない。 また,鍵の加工行為を認めないとする商慣習など存在しない。被告のSOKとの取引は公正な入札によるものであるし,二重打刻鍵の製造もZ錠用鍵の所有権を有するSOKの依頼に基づくものであるから,被告は不当な利益による顧客誘引などしていない。 (5) 争点5(債務不履行又は一般不法行為の成否)について[原告の主張]ア債務不履行原告は,原告鞄の製造を長年の取引先である被告に依頼し,被告がこれを承諾したことにより,両者の間には継続的な製造委託契約(以下「本件製造委託契約」という。)が成立した。本件製造委託契約の成立により,原告と被告との間には,原告が開示した本件鍵情報を使用してZ錠用鍵の無断複製を行わないという明示又は黙示の合意が成立した。仮にそのような 合意が成立していないとしても,本件製造委託契約の付随義務又は信義則上の義務として,被告は,本件鍵情報を原告の承諾なく第三者に開示してはならず,また,原告鞄の製造以外の目的で使用してはならない義務を負う。 しかるに,被告は,本件製造委託契約に基づいて原告から提供された本件鍵情報を流用して二重打刻錠を作成した上,原告の大口取引先であるSOKに対し二重打刻錠と共に被告鞄を販売したのであるから,これらの行為は,債務不履行に該当する。 イ一般不法行為被告が製造した二重打刻鍵は,SOK向けのZ錠用鍵の表面にあるピン穴とほぼ同じ位置 Kに対し二重打刻錠と共に被告鞄を販売したのであるから,これらの行為は,債務不履行に該当する。 イ一般不法行為被告が製造した二重打刻鍵は,SOK向けのZ錠用鍵の表面にあるピン穴とほぼ同じ位置,大きさ,深さに打刻されている。ディンプルキーの製造会社にとって,開錠用の鍵に打刻されたピン穴の位置,深さ及び大きさは,そのノウハウや機密情報に該当するものであって,製造会社は相互に他社のディンプルキーを完全に模倣したデッドコピーを製造しないという暗黙の了解がある。また,技術上は他社のディンプルキーを開錠する開錠用キーを製造できるとしても,こうした製造行為を行なわないという業界規範及び社会規範が存在している。 しかるに,被告は,原告のSOK向けZ錠用鍵のデッドコピーを作成するという公序良俗に反する著しく不公正な手段により,原告のSOK向け原告鞄の営業活動を妨害したのであり,これによって,原告のSOKに対する業務用鍵付き鞄の納入業者としての営業権又は営業活動を侵害したのであるから,不法行為を構成する。 [被告の主張]ア債務不履行について被告は,原告からの個々の製造委託に応じていたにすぎず,原告が主張するような継続的な本件製造委託契約は成立していない。被告は,原告か らの製造委託に際して,原告からZ錠を購入しているのであって,Z錠の所有権は被告に移転しているから,Z錠及びZ錠用鍵に係る情報も被告に開示されている。また,SOKは,Z錠付き原告鞄を購入しており,SOKにもZ錠及びZ錠用鍵に係る情報が開示されている。 SOKは,原告鞄と共にZ錠用鍵を購入してこれらの所有権を取得したのであるから,本件鍵情報をどのように利用しようがSOKの自由である。 このように,本件鍵情報は既に被告及びSOKに開示されているのであるから,被告に と共にZ錠用鍵を購入してこれらの所有権を取得したのであるから,本件鍵情報をどのように利用しようがSOKの自由である。 このように,本件鍵情報は既に被告及びSOKに開示されているのであるから,被告には,原告の許諾なくSOKに対して本件鍵情報を開示してはならない義務や,原告鞄の製造以外の目的に本件鍵情報を用いてはならない義務など存在しない。被告は,SOKからの依頼に基づき,被告及びSOKに開示され,かつ,SOKが保有するZ錠及びZ錠用鍵の情報を用いて被告鞄を製造したのであって,また,二重打刻鍵の製造に当たって原告の承諾は不要であるから,何ら義務違反を問われることはない。 イ一般不法行為について二重打刻鍵はZ錠用鍵のデッドコピーではないし,仮にZ錠用鍵におけるピン穴の構造を利用したとしても,原告鞄及びこれに付随するZ錠用鍵の所有者であるSOKの依頼に基づくものであるから,不法行為を構成しないことは明白である。また,鍵の所有者による合鍵の作製が一般に許容されている以上,原告が主張するような「暗黙の了解」,「業界規範」又は「社会規範」はいずれも存在しない。 (6) 争点6(損害の有無及び額)について[原告の主張]ア経済的損害 2492万3620円被告が二重打刻鍵を製造してSOKに提供したことで,原告が有するSOKに対する営業権が侵害され,原告に1192万3620円を下らない逸失利益が生じた。 また,本件鍵情報には1000万円を下らない財産的価値が,本件名簿情報には300万円を下らない財産的価値があるところ,被告の上記行為によって,原告にこれらの合計額である1300万円の損害が生じた。 イ無形損害 300万円被告が二重打刻鍵を製造してSOKに提供したことで,原告鞄の業界内における信用が大きく損なわれ,原告 為によって,原告にこれらの合計額である1300万円の損害が生じた。 イ無形損害 300万円被告が二重打刻鍵を製造してSOKに提供したことで,原告鞄の業界内における信用が大きく損なわれ,原告に300万円の無形損害が生じた。 ウ弁護士費用 270万円本件訴訟の提起には専門的知見が必要であるところ,原告が拠出した弁護士費用のうち,上記ア及びイの合計額の約10%である270万円については,被告の二重打刻鍵の製造及びその提供行為と因果関係がある。 エ相殺後の残額原告は,被告に対し,平成26年7月7日を支払期限とする192万1416円及び同月8日を支払期限とする137万0990円の各買掛金債務(合計329万2406円)を負担しているので,上記ア~ウ記載の各損害賠償請求債権(合計3062万3620円)を自働債権として,訴状をもって対当額で相殺する旨の意思表示をした。 したがって,上記相殺後の原告の損害額は,2733万1214円となる。 [被告の主張]ア~ウはいずれも不知である。 エは争う。被告が原告に対して売掛金を有することは認めるが,その金額については否認する。また,原告の主張する自働債権は存在しない。 第3 当裁判所の判断 1 職権による検討原告は,本件名簿情報2が原告の営業秘密であるとしてその使用及び開示の各差止めを求めるが,本件名簿情報2は,本件名簿情報1記載の顧客について の「原告鞄に係る製造数,製造単価(その単価の構成も含む。),仕入価格(被告にとっては原告への販売価格),原告顧客の使用目途,の全部又は一部」というものであって,単に上記のような項目を並べたにすぎず,その各項目に係る具体的内容は何ら記載されていないから,使用及び開示の差止めを求める営業秘密の内容が具体的に特定されているとは認め は一部」というものであって,単に上記のような項目を並べたにすぎず,その各項目に係る具体的内容は何ら記載されていないから,使用及び開示の差止めを求める営業秘密の内容が具体的に特定されているとは認められない。 したがって,本件名簿情報2の使用及び開示の差止めを求める訴えは,不適法として却下すべきである。 2 争点1(本件各情報の営業秘密該当性)について(1) まず,本件鍵情報について検討するに,原告が,原告鞄及びZ錠用鍵をSOKに交付するに際し,特にSOKに対し本件鍵情報についての守秘義務を課していたと認めるに足りる証拠は一切ないから,本件鍵情報は,原告によってSOKに開示されていたというべきである(なお,原告は,ディンプルキーに関する専門的知識がなければZ錠用鍵上の本件鍵情報を形式的に認識することしかできないから,SOKにZ錠用鍵等を交付したとしても本件鍵情報をSOKに開示したことにはならない旨主張するが,本件鍵情報の内容は,Z錠用鍵のピン穴に関する位置,大きさ,深さ等であって,Z錠の開錠機構やそれぞれのピン穴が開錠機構において果たす具体的役割等ではないから,原告の主張は失当である。)。さらに,原告が,平成26年7月30日に本件訴訟を提起した後,口頭弁論の終結日(平成27年5月28日)に至るまで,本件鍵情報と同一内容が記載された訴状別紙「営業秘密目録」記載1につき,民事訴訟法92条1項2号に基づく閲覧等制限の申立てさえせず,その結果,約10か月間にわたって,本件鍵情報が何人も自由に閲覧できる状態に置かれていたこと(同法91条1項参照)も併せ考慮すれば,本件鍵情報に営業秘密性(非公知性,秘密管理性)があると認めることはできない。 (2) 次に,本件名簿情報1及び2について検討する。 アまず,本件名簿情報1は,その 併せ考慮すれば,本件鍵情報に営業秘密性(非公知性,秘密管理性)があると認めることはできない。 (2) 次に,本件名簿情報1及び2について検討する。 アまず,本件名簿情報1は,その対象顧客数がわずか13にすぎない上,その多くが金融機関や大手警備会社などであり,しかも,その内容は顧客名及び所在地のみである。そうすると,本件名簿情報1は,原告の名簿によらずとも第三者が容易に入手可能な情報というべきであって,経済的有用性を有する情報に当たるとは認め難い。 また,原告は,本件名簿情報1の有用性について,本件名簿情報2の内容(本件名簿情報1に記載された会社が原告鞄を購入し,今後も同様の需要があること,当該事業者の中での調達決定権者,原告鞄の使用目的や主に使用している商品の大きさや数,買い替えが想定される時期など)も踏まえた全体としての情報について判断すべきであるなどと主張する。しかしながら,前記1のとおり,本件名簿情報2の内容は具体的に特定されていない上,その具体的内容を認めるに足る証拠も全く提出されていないのであるから,本件名簿情報1及び2が経済的有用性を有する情報であるということはできない。 イさらに,上記アの点を措いても,本件名簿情報1及び2には非公知性及び秘密管理性も認められないから,営業秘密に当たるということはできない。 この点,原告は,本件名簿情報1及び2は鍵のかかるキャビネット内に保管された台帳及びログインが必要なシステム上で管理され,台帳については鍵を借りる許可を得た従業員のみが,システムについては,原告からアカウントを発行され,パスワードを設定した従業員のみが,それぞれアクセスできる旨主張するが,本件名簿情報1及び2にアクセスできる従業員の範囲等について具体的な主張立証はない。かえって,原告は,平成2 カウントを発行され,パスワードを設定した従業員のみが,それぞれアクセスできる旨主張するが,本件名簿情報1及び2にアクセスできる従業員の範囲等について具体的な主張立証はない。かえって,原告は,平成26年7月30日に本件訴訟を提起した後,口頭弁論終結日(平成27年5月28日)に至るまで,本件名簿情報1と同一内容が記載された訴状別紙営業秘密目録記載2及び同別紙顧客名簿目録,並びに本件名簿情報2と同 一内容が記載された訴状別紙営業秘密目録記載3について,いずれも民事訴訟法92条1項2号に基づく閲覧等制限の申立てさえせず,その結果,約10か月間にわたって,本件名簿情報1及び2は何人も自由に閲覧できる状態に置かれていたこと(同法91条1項参照)を併せ考慮すれば,本件名簿情報1及び2に営業秘密性(非公知性,秘密管理性)があるとは認め難い。 (3) 以上のとおり,本件各情報はいずれも営業秘密に該当するとは認められない。 3 争点3(競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当する行為の有無)について(1) まず,一般指定14項は,「国内において競争関係にある他の業者とその取引の相手方との取引」を不当に妨害することと定めているから,取引妨害を行う主体と他の事業者とが競争関係に立つことが前提となる。 本件についてみるに,原告が自ら鍵付き鞄を製造していたとは認められないが,原告・被告はいずれも鍵付き鞄の販売を行っている上,原告は製造業者に委託することで間接的に鍵付き鞄の製造を行っているとも評価できるのであって,原告と被告は競争関係に立つものといえる。 (2) 次に,被告の行為が,原告と顧客との間の取引を「不当」に妨害するものであるか否かを検討する。独占禁止法2条9項6号及び一般指定14項が,競争者とその取引の相手方との間の取引の不当 いえる。 (2) 次に,被告の行為が,原告と顧客との間の取引を「不当」に妨害するものであるか否かを検討する。独占禁止法2条9項6号及び一般指定14項が,競争者とその取引の相手方との間の取引の不当な妨害を「不公正な取引方法」に当たるとしているのは,このような行為が価格と品質による競争を歪め,顧客の商品・役務の選択を妨げるおそれがあることによるものと解される。 したがって,本件のように顧客に対する働き掛けが問題となる事案における「不当」性の判断は,勧誘に用いられた手段が客観的にみて顧客の自由な意思決定に支障を来す程度のものであったかどうかにより判断することが相当である。 この点,原告は,被告が顧客に対し,被告鞄の付属鍵(SE錠用鍵)に原告鞄のZ鍵を開錠できる機能を付加するという条件を告知して被告鞄の勧誘をした上,同機能を付加した二重打刻鍵と共に被告鞄を顧客に販売した旨主張する。しかしながら,被告が原告主張に係る勧誘をしたと認めるに足る的確な証拠はないし,仮に被告においてそうした勧誘を行ったとしても,これが客観的にみて顧客の自由な意思決定に支障を来す性格のものであったとは到底認め難い。 なお,原告は,上記のような勧誘が常態化すれば,鍵を模造して自由に流通させることを法が是認することになるなどと主張するが,独占禁止法が禁止する取引妨害の不当性は既に述べたような観点から判断されるべきものであるし,そもそも本件において二重打刻鍵の交付を受けたSOKは,Z錠付き原告鞄及びZ錠用鍵を正当に購入しているのであって,他人の鍵を無断で複製して第三者に流通させるような場合でないことは明らかであるから,原告の主張は採用することができない。 (3) そうすると,被告において,競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当する行為をしたというこ 者に流通させるような場合でないことは明らかであるから,原告の主張は採用することができない。 (3) そうすると,被告において,競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当する行為をしたということはできない。 4 争点4(不当な利益による顧客誘引(一般指定9項)に該当する行為の有無)について(1) 独占禁止法2条9項6号及び一般指定9項において,「正常な商慣習に照らして不当な利益をもつて,競争者の顧客を自己と取引するように誘引すること」が不公正な取引として規制されているのは,顧客の勧誘が競争の本質的な要素でそれ自体非難されるものではないとしても,本来的な取引対象である商品又は役務以外の経済上の利益を提供することにより顧客を誘引する不公正な競争手段が用いられると,商品又は役務の価格や品質による本来の能率競争が行われないおそれがあるばかりか,顧客による適正な商品又は役務の選択が歪められるおそれがあり,公正かつ自由な競争が阻害されるか らであると考えられる。そうすると,一般指定9項の「不当な利益」は経済的利益を意味し,その有無は,公正かつ自由な競争が阻害されるおそれがあるか否かという観点から判断するのが相当である。 (2) そこで検討するに,原告が「不当な利益」として主張する利益は,原告鞄に付けられたZ錠をも開けることができるという便宜にすぎず,直ちに経済的利益とは認め難い。 また,仮に原告が主張するように,被告において,SE錠用鍵にZ鍵を開錠できる機能を付随させるという条件をSOKに提示して被告鞄の勧誘をしたとしても,上記3(2)のとおり,SOKがZ錠付き原告鞄をZ錠用鍵と共に正当に購入していることに鑑みると,これが本来の能率競争を阻害するものであるとも,顧客による適正な商品の選択を歪めるものであるともいい難い(この 2)のとおり,SOKがZ錠付き原告鞄をZ錠用鍵と共に正当に購入していることに鑑みると,これが本来の能率競争を阻害するものであるとも,顧客による適正な商品の選択を歪めるものであるともいい難い(この点,原告は被告の行為は鍵の安全管理を直接脅かし業界全体の信用を引き下げるなどとも主張するが,上記3(2)のとおりの事実関係に鑑みると,失当というほかない。)。 (3) そうすると,被告において,不当な利益による顧客誘引(一般指定9項)に該当する行為をしたということはできない。 5 争点5(債務不履行又は一般不法行為の成否)について(1) 債務不履行について原告は,原告と被告の間に,本件鍵情報を使用して,Z錠用鍵の無断複製を行わないという明示又は黙示の合意が成立したと主張するが,かかる合意の存在を認めるに足る証拠はない。 また,原告は,被告が,本件製造委託契約の付随義務又は信義則上の義務として,原告から開示された本件鍵情報を原告の承諾なく第三者に開示したり,原告鞄の製造以外の目的に使用したりしない義務を負うとも主張する。 しかしながら,被告が原告の主張するような義務を負うと解すべき事実関係を認めるに足る証拠はないし,仮に被告が原告の主張するような義務を負う としても,被告は,本件鍵情報に係る鍵(Z錠用鍵)の正当な権利者であるSOKから,二重打刻鍵の作成について少なくとも同意を得ているのであって,Z錠用鍵の権利者であるSOKが被告から開示されるまでもなく本件鍵情報を保有していることも併せ考慮すると,被告が二重打刻鍵を作成してSOKに交付したことをもって,直ちに被告が原告から提供を受けた本件鍵情報を開示又は使用したと認めることはできない。 以上によれば,被告に債務不履行に該当する行為があったとは認められない。 (2) 一般不法 したことをもって,直ちに被告が原告から提供を受けた本件鍵情報を開示又は使用したと認めることはできない。 以上によれば,被告に債務不履行に該当する行為があったとは認められない。 (2) 一般不法行為について原告は,被告による二重打刻鍵の作成が公序良俗に反する著しく不公正な手段による原告の営業権又は営業活動の妨害であり,一般不法行為に該当すると主張するが,同主張を基礎付ける事情を認めるに足る証拠は見当たらない。 この点,仮に被告が,Z錠用鍵の権利者の同意を得ないまま,原告から提供された本件鍵情報を使用することによりZ錠用鍵の合鍵を作成して第三者に提供したのであれば,一次的にはZ錠用鍵の権利者に対し,二次的には原告に対して,不法行為を構成する可能性もあり得るが,前記3(2)のとおり,被告は,Z錠用鍵の正当な権利者であるSOKから,少なくとも同意を得て,二重打刻鍵を作成・交付したのであるから,上記のような場合に当たらないことは明らかである。 したがって,被告について,原告に対する一般不法行為に該当する行為があったとは認められない。 6 結論以上によれば,その余の争点について検討するまでもなく,原告の訴えのうち本件名簿情報2の使用及び開示の差止めを求める部分は不適法であるからこれを却下し,その余の請求はいずれも理由がないからこれらを棄却すること として,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第47部 裁判長裁判官沖中康人 裁判官矢口俊哉 裁判官廣瀬達人 (別紙)物件目録下記の構造を有する鍵記鍵の中心線から左右にそれぞれ2ミリメートルの平行線上と交差する,正面から見て鍵の左部(左縦ピッチ)につき,鍵の 廣瀬達人 (別紙)物件目録下記の構造を有する鍵記鍵の中心線から左右にそれぞれ2ミリメートルの平行線上と交差する,正面から見て鍵の左部(左縦ピッチ)につき,鍵の下端部の基準線から計測して約4.3ミリメートル,約7.3ミリメートル,約10.3ミリメートルの位置にそれぞれピン穴(以下,順次「左第1ピン」,「左第2ピン」,「左第3ピン」という。)を有し,鍵の右部(右縦ピッチ)につき,鍵の下部の基準線から計測して約6.05ミリメートル,約9.05ミリメートル,約12.05ミリメートルの位置にそれぞれピン穴(以下,順次「右第1ピン」,「右第2ピン」,「右第3ピン」という。)を有し,かつ,各ピン穴の深さが左第1ピンにつき約0.01ミリメートル,左第2ピンにつき約0.01ミリメートル,左第3ピンにつき約0.6ミリメートル,右第1ピンにつき約0.01ミリメートル,右第2ピンにつき約0.6ミリメートル,右第3ピンにつき約1.2ミリメートルである開錠用キー以上 (別紙)営業秘密目録1 原告が綜合警備保障株式会社に対して納入している原告鞄に使用されるZ錠用鍵が下記の構造を有していること記鍵の中心線から左右にそれぞれ2ミリメートルの平行線上と交差する,正面から見て鍵の左部(左縦ピッチ)につき,鍵の下端部の基準線から計測して4.5ミリメートル,7.5ミリメートル,10.5ミリメートルの位置にそれぞれピン穴(以下,順次「左第1ピン」,「左第2ピン」,「左第3ピン」という。)を有し,鍵の右部(右縦ピッチ)につき,鍵の下部の基準線から計測して6.0ミリメートル,9.0ミリメートル,12.0ミリメートルの位置にそれぞれピン穴(以下,順次「右第1ピン」,「右第2ピン」,「右第3ピン」という。)を有し チ)につき,鍵の下部の基準線から計測して6.0ミリメートル,9.0ミリメートル,12.0ミリメートルの位置にそれぞれピン穴(以下,順次「右第1ピン」,「右第2ピン」,「右第3ピン」という。)を有し,かつ,各ピン穴の深さが左第1ピンにつき約0.2ミリメートル,左第2ピンにつき約0.2ミリメートル,左第3ピンにつき約0.8ミリメートル,右第1ピンにつき約0.2ミリメートル,右第2ピンにつき約0.8ミリメートル,右第3ピンにつき約1.4ミリメートルである開錠用キー以上 (別紙)営業秘密目録2 (1) 次の原告顧客情報 顧客名本社所在地 綜合警備保障株式会社東京都港区<以下略> 中南信用金庫神奈川県中郡<以下略> 株式会社山口銀行山口県下関市<以下略> 金沢信用金庫石川県金沢市<以下略> 静清信用金庫静岡県静岡市<以下略> 株式会社福島銀行福島県福島市<以下略> 岐阜県旅券センター岐阜県岐阜市<以下略> セントラル警備保障株式会社東京都新宿区<以下略> 青和信用組合東京都葛飾区<以下略> 滋賀コープサービス株式会社滋賀県大津市<以下略> 株式会社メルファム東京都港区<以下略> 株式会社ヨシオ東京都足立区<以下略> 株式会社鳥取銀行鳥取県鳥取市<以下略> (2) 上記(1)記載の各原告顧客に係る原告鞄の製造数,製造単価(その単価の構成も含む。),仕入価格(被告にとっては原告への販売価格),原告顧客の使用用途,の全部又は一部以上 にとっては原告への販売価格),原告顧客の使用用途,の全部又は一部以上
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