【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人得田耘の上告趣意第一点について。 上告は旧刑訴第四一五条に規定する場合の外は、原判決の法令違反を理由とする とき
主文本件上告を棄却する。 理由弁護人得田耘の上告趣意第一点について。 上告は旧刑訴第四一五条に規定する場合の外は、原判決の法令違反を理由とするときに限りすることができるのである。(旧刑訴第四〇九条、刑訴応急措置法第一三条第二項)そして右法令違反の有無は原判決言渡の時の事実を基準として決定すべきもので、その後に生じた事実までも掛酌して決定すべきものではない。このことは旧少年法第八条を適用すべきか否かについても同様である。本件においては、被告人は原判決言渡当時一八歳未満であることは明白であるから、原判決が旧少年法第八条を適用して不定期刑を言渡したのは正当であり、その後被告人が満一八歳に達した事があるからといつて、原判決に法令違反があるということはできない。 それ故論旨は理由がない。 同第二点について。旧少年法第八条の不定期刑の場合でも自由が制限される限度即ち長期及び短期は裁判所の言渡す宣告刑で定まつているのであつて、この宣告刑の執行に関する一態様として行政処分によつて仮の釈放が行はれるのである。旧少年法第八条による仮出獄も刑法第二八条による仮出獄も行刑機関による行政処分たる性質に異る所はない。所論のように旧少年法に基く仮出獄を以て司法的行為というのは誤りである。 本件について見ると、被告人が旧少年法第八条に基く刑事処分に処せられたとして、将来仮出獄によつて釈放されるとしても、それは被告人の利益にこそなれ、その利益を侵されることにはならないばかりでなく、その仮出獄がその場合に適切でないか否かは本件における現実の問題ではないのである。かかる理由なき仮設を主張する論旨は採用することをえない。 - 1 -同第三点について。 論旨は要するに原判決の量刑の不当を攻撃するに帰するのであるから、上告適 おける現実の問題ではないのである。かかる理由なき仮設を主張する論旨は採用することをえない。 - 1 -同第三点について。 論旨は要するに原判決の量刑の不当を攻撃するに帰するのであるから、上告適法の理由とならない。 よつて旧刑訴法第四四六条に則り主文のとおり判決する。 右は裁判官全員一致の意見である。 検察官茂見義勝関与昭和二四年六月二九日最高裁判所大法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官長谷川太一郎裁判官沢田竹治郎裁判官霜山精一裁判官井上登裁判官栗山茂裁判官真野毅裁判官小谷勝重裁判官島保裁判官斎藤悠輔裁判官藤田八郎裁判官岩松三郎裁判官河村又介裁判官穂積重遠- 2 -
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