平成15(行コ)36 課税処分取消請求控訴事件(原審・名古屋地方裁判所平成15年(行ウ)第14号)

裁判年月日・裁判所
平成15年8月19日 名古屋高等裁判所 租税
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判決文本文2,047 文字)

- 1 -主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は1審原告の負担とする。 事実 及び理由(以下,略語は原判決に準ずる)。 第1当事者の求めた裁判 1審原告(1)原判決を取り消す。 (2)本件処分〔1審被告が平成14年6月25日付けでした1審原告の平成()12年10月1日から平成13年9月30日までの課税期間本件課税期間分の消費税及び地方消費税(消費税等)の更正処分(ただし,確定申告に係る消費税49万6800円及び地方消費税12万4200円を超える部分。 本件更正処分)並びに過少申告加算税賦課決定処分(本件賦課決定処分〕)を取り消す。 (3)訴訟費用は,第1,2審とも1審被告の負担とする。 被控訴人主文同旨第2事案の概要 本件は,消費税課税事業者である1審原告が,本件課税期間における消費税,()()等について消費税簡易課税制度の選択届出本件届出書による本件届出をしたものの,実額による仕入税額の控除(本則課税による控除)の方式による方が有利であるとして,これによる控除を行って消費税等の確定申告をしたのに対し,1審被告が簡易課税制度を適用して本件処分(本件更正処分及び本件賦課決定処分)をしたことから,1審原告において,同処分が違法であるとし,その取消しを求めて抗告訴訟を提訴した事案である。 1審原告の主張する本件処分の違法事由は,①本件処分は1審原告の預かっ- 2 -ている消費税等を過大に認定した,②本件届出書には事業区分欄の記載がないから本件届出は無効である,③1審被告は本件届出書の事業区分欄に記載のないことを速やかに通知すべきであったのにしなかった,④本件案内チラシは簡易課税制度の選択を誘導するもので,これによる本件届出は無効である,というものである。 原審が,本件処分につき 区分欄に記載のないことを速やかに通知すべきであったのにしなかった,④本件案内チラシは簡易課税制度の選択を誘導するもので,これによる本件届出は無効である,というものである。 原審が,本件処分につき1審原告の主張する違法事由①ないし④は認められず,本件処分は適法であるとして,1審原告の請求を棄却したところ,1審原告がこれを不服として控訴した。 前提事実,争点及び争点についての当事者双方の主張は,次項に当審における主張を加えるほかは,原判決「事実及び理由」の「第2事案の概要」1ないし3のとおりであるからこれを引用する。 当審における主張(1審原告)本件処分には,原審において主張した外に次の違法事由がある。 ⑤本件処分は,消費税等の二重納付を命ずるもので違法である。 ⑥消費者から預かっておらず,対価の実態のないものの課税を命ずるのは,課税の公平の原則及び企業の会計原則に反する。 ⑦不当な簡易課税制度による本件処分は,財産権を保障した憲法の趣旨に反する。 (1審被告)本件処分に1審原告主張の違法事由はなく,本件処分は適法である。 第3当裁判所の判断 当裁判所も,本件処分に1審原告主張の違法事由(原審主張の①ないし④,当審主張の⑤ないし⑦)はなく,本件処分は適法であると判断する。その理由は,次項に当審における主張に対する判断を加えるほかは,原判決「事実及び理由」の「第3当裁判所の判断」のとおりであるから,これを引用する(原- 3 -判決7頁7行目の「同法施行令」を「法施行令」と改める。 。) 1審原告が当審において主張する違法事由について上記判示(原判決)のとおり,簡易課税制度は,中小事業者にとって煩雑である仕入税額に関する複雑な会計処理や計算を省いて簡便にするもので,合理性があるところ,本件処分は,1審原告の消費税 事由について上記判示(原判決)のとおり,簡易課税制度は,中小事業者にとって煩雑である仕入税額に関する複雑な会計処理や計算を省いて簡便にするもので,合理性があるところ,本件処分は,1審原告の消費税等の確定申告につき,1審原告が本件届出により自ら選択した簡易課税制度を適用し,同制度の適用を選択した以上,2年間はその不適用を求めることができないとする法37条3項に従って,更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分をしたものであるから,消費税等の二重納付を命ずるものではなく(違法事由⑤,消費者から預かって)おらず,対価の実態のないものの課税を命ずるものでもなく,課税の公平の原則及び企業の会計原則に反するといえないこと(違法事由⑥,また,財産権)()。 を保障した憲法の趣旨に反するものでないこと違法事由⑦が明らかであるしたがって,1審原告の上記主張はいずれも採用できない。 第4 結論 よって,本件処分は適法であって1審原告の請求は理由がなく,これと同旨の原判決は相当であって本件控訴は理由がないから,これを棄却し,控訴費用の負担を定めて,主文のとおり判決する。 名古屋高等裁判所民事第1部裁判長裁判官田村洋三裁判官小林克美裁判官佐藤真弘

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