【DRY-RUN】主 文 被告人Aに対し昭和四九年六月二九日名古屋高等裁判所がした保釈許可 決定に基づき、弁護人清水英男が納付した保釈保証金六〇万円は、全部没取する。 理 由
主文 被告人Aに対し昭和四九年六月二九日名古屋高等裁判所がした保釈許可決定に基づき、弁護人清水英男が納付した保釈保証金六〇万円は、全部没取する。 理由 記録によると、Aは、主文掲記の保釈許可決定により釈放された者で、昭和四九年一〇月一五日名古屋高等裁判所において、賭博開張図利、同幇助の罪(昭和四九年(う)第三〇三号)により懲役八月の刑の言渡しを受け、右判決は同年一〇月三〇日確定したが、刑の執行をのがれるため逃亡したものであることが明らかである。 ところで、同人は、同月一七日、右裁判所から、保証金額を一〇〇万円とするあらたな保釈の決定を受け、刑訴規則九一条二項の規定により、前に納付した六〇万円の保証金をあらたな保証金の一部として納付したものとみなされたのであるが、その残額を納付しなかつたため、あらたな保釈の決定により保釈されるに至らなかつたことが認められる、しかしながら、保釈が効力を失つた後、あらたに保釈の決定があり、前に納付された保証金があらたな保証金の一部として納付されたものとみなされる場合であつても、残額が納付されないままに刑訴法九六条三項に定める事由が生じたときは、同条項により、前の保釈の保証金として、その全部又は一部を没取しなければならないものと解するのが相当である。 よつて、同条項を適用し、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。 昭和五〇年三月二八日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官天野武一裁判官関根小郷裁判官坂本吉勝裁判官江里口清雄- 1 -裁 関根小郷裁判官坂本吉勝裁判官江里口清雄- 1 -裁判官高辻正己- 2 -
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