【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 理 由 検事総長福井盛太非常上告趣意について。 一件記録を職権をもつて調べてみると、昭和二二年一一月二九日津地方裁判所四 日市支
主文 原判決を破棄する。 理由 検事総長福井盛太非常上告趣意について。 一件記録を職権をもつて調べてみると、昭和二二年一一月二九日津地方裁判所四日市支部において言渡した第一審の有罪判決に対し、被告人から適法な控訴の申立をなし、ついでこれに対し名古屋高等検察庁検事から附帯控訴の申立がなされた。 そして名古屋高等裁判所の控訴審に繋属中、被告人から昭和二三年一一月一〇日附を以て「訴訟取消書」と題する控訴申立の取下書と認むべきものを同裁判所に提出し、該書面は翌一一日同裁判所に到達した。従つて、本件控訴事件は、主たる控訴申立の取下によつて同裁判所は最早審判することがでなくなつたにかかわらず、同裁判所書記課においては、誤つて該書面を被告人に送還したため、同裁判所は前記控訴取下の事実を知るに由なく、同月一二日所論の有罪判決を言渡し、該判決は同月一八日確定するに至つた事情を認めることができる。 かように、名古屋高等裁判所が主たる控訴取下が効力を発生し最早審判すべからざるに至つたにかかわらず、その翌日有罪の判決を言渡したことは、明らかに違法である。論旨は、だから理由があり、原判決は破棄さるべきである。 よつて旧刑訴第五二〇条第一号に則り主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 検察官小幡勇三郎関与昭和二四年五月一九日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官真野毅裁判官沢田竹治郎- 1 -裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 - 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 岩松三郎
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