平成30年4月24日判決言渡平成29年(行ケ)第10220号審決取消請求事件口頭弁論終結日平成30年3月6日判決 原告株式会社仏宝 同訴訟代理人弁護士古川智祥 細井大輔 被告EH株式会社 同訴訟代理人弁理士中井信宏主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求特許庁が無効2017-890009号事件について平成29年10月26日にした審決を取り消す。 第2 前提となる事実(証拠を掲記した以外の事実は,当事者間に争いがないか,弁論の全趣旨から認められる。) 1 特許庁における手続の経緯等(1) 被告は,次の商標(以下「本件商標」という。)の商標権者である。 登録商標四神宝相華紋報恩座(標準文字)登録番号第5851809号出願日平成27年11月25日登録査定日平成28年4月7日登録日平成28年5月20日商品及び役務の区分第27類指定商品洗い場用マット,畳類,じゅうたん,マット,敷物,壁掛け(織物製のものを除く。),人工芝,体操用マット,壁紙(以下「本件指定商品」という。)(2) 原告は,平成29年2月7日付けで,本件商標についての商標登録無効審判を請求した(甲56。無効2017-890009号)。 特許庁は,上記請求について審理した上,平成29年10月26日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は,同年11月6日,原告に送達された。 (3) 原 90009号)。 特許庁は,上記請求について審理した上,平成29年10月26日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は,同年11月6日,原告に送達された。 (3) 原告は,平成29年11月29日,審決の取消しを求めて,本件訴訟を提起した。 2 審決の理由審決の理由は,別紙審決書(写し)記載のとおりである。その要旨は,原告が引用する次の商標(以下「引用商標」という。)との関係で,本件商標は,① 本件指定商品が引用商標の指定商品と同一のものであるとしても,本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから,商標法4条1項11号に該当しない,② (i) 引用商標は,原告の業務に係る商品を表示するものとして,我が国における取引者・需要者の間に広く認識されていたものといえない,(ii) 本件商標と引用商標とは非類似の商標である,(iii) 不正の目的をもって使用す るものともいえないから,同項19号に該当しない,というものである。 登録商標報恩座(標準文字)登録番号第5118459号出願日平成19年6月29日登録日平成20年3月14日商品及び役務の区分第27類指定商品洗い場用マット,畳類,じゅうたん,マット,敷物,壁掛け(織物製のものを除く。),人工芝,体操用マット,壁紙第3 原告主張の取消事由 1 取消事由1(商標法4条1項11号該当性についての判断の誤り)(1) 審決は,本件商標は,引用商標と非類似のものであり,商標法4条1項11号に該当しないと判断した。しかし,この判断は,次のとおり,誤りである。 (2) 本件商標及び引用商標を構成する語の (1) 審決は,本件商標は,引用商標と非類似のものであり,商標法4条1項11号に該当しないと判断した。しかし,この判断は,次のとおり,誤りである。 (2) 本件商標及び引用商標を構成する語の意味ア 「四神」「四神」とは,「天の四方の方角をつかさどる神,…東は青竜,西は白虎,南は朱雀,北は玄武の称」であるが,中国の文様のうち,動物文様の一種で,「青龍・白虎・朱雀・玄武という四方の守り神をあわせて文様化したもの」を意味し,「四神文」と同義である。辞典・百科事典を含む多数の文献や,装飾文様の素材集,きもの専門のオンライン用語集でも,四神又は四神文が紹介されており,動物文様の一種であることは明らかである。また,「四神」が高松塚古墳やキトラ古墳の玄室の四方の壁に描かれていることは,高校の日本史の授業で必ず教えられているし,株式会社龍 村美術織物(以下,単に「龍村美術織物」という。)がデザインする卓布でも,「四神」が動物文様の一種であると説明されている。 上記の事実からすれば,「四神」は,日本や中国の古美術,仏教美術及び日本史に興味がある人を中心に,我が国でも一般に知られている用語である。 イ 「宝相華紋」「宝相華紋」とは,「宝相華」と同義であり,唐代,奈良・平安時代に盛んに装飾として用いられた唐草等の文様の一種で,花文様のように見えることから名付けられたものである。植物文様の一種であるが,「牡丹・シャクナゲ・芙蓉などの花の美しい部分だけを取り出して作った空想の花」を意味し,正倉院の宝物に多く施されているように,いわゆる「仏教装飾」に使われている。また,辞典・百科事典を含む多数の書籍でも紹介され,植物文様の一種であることは明らかである。さらに,龍村美術織物がデザインした佛寶座でも, く施されているように,いわゆる「仏教装飾」に使われている。また,辞典・百科事典を含む多数の書籍でも紹介され,植物文様の一種であることは明らかである。さらに,龍村美術織物がデザインした佛寶座でも,「宝相華紋」が文様の一種であると説明されている。 上記の事実からすれば,「宝相華紋」は,日本や中国の古美術,仏教美術及び日本史に興味がある人を中心に,我が国でも一般に知られている用語である。 ウ 「報恩座」「報恩座」の語は辞書等に掲載されておらず,少なくとも一般人は,その意味を理解することが困難で,新たな語又は造語と理解する。 (3) 本件商標及び引用商標に関する取引の実情等ア仏具関連の敷物等の取引業者における実情「四神」,「宝相華紋」の各語は,いずれも日本や中国の伝統美術において広く見られる装飾表現であるから,これらの伝統美術で装飾されてい ることがほとんどである仏具関連の商品を取り扱う業者において,その意味するところはほぼ常識に近いものである。 イ仏具関連の敷物を購入する消費者における実情原告は,平成25年4月から,龍村美術織物がデザインし,引用商標である「報恩座」の商品名を付した敷物(以下「原告商品」という。)を,フランスベッド株式会社(以下,単に「フランスベッド」という。)を介して専ら被告に供給し,被告が当該敷物を消費者に販売した。被告が同月以降に販売した原告商品の数量は合計3369枚である。 被告は,原告商品を1枚22万円(税込)から118万8000円(税込)で販売していたが,その平均価格は約33万円で,原告商品は一般的に高額な商品である。また,原告商品のバックラベルには,商品名(龍村報恩座),原産国(中国),品質(絹100%)に加えて,柄名(宝相華唐草文,宝 いたが,その平均価格は約33万円で,原告商品は一般的に高額な商品である。また,原告商品のバックラベルには,商品名(龍村報恩座),原産国(中国),品質(絹100%)に加えて,柄名(宝相華唐草文,宝珠双龍文)等が記載されていた。 原告商品は,敷物店やデパート等の小売店や,通信販売等で販売されることはなく,むしろ,空き店舗,ホテルの大部屋,ショッピングモールの催事場を借り切って,商品を実際に展示し,販売員がその商品の内容を説明しながら販売するいわゆる実演販売の方法で専ら販売されていた(被告は,この商法を「デモ・インフォマーシャル」と名付けている。)。そして,販売会場においては,パンフレットを配布し,龍村美術織物がデザインしたことを示す「龍村」と引用商標である「報恩座」を組み合わせた「龍村報恩座」の商品名で,販売員が模様のバリエーション(「宝珠双龍文」(珠を争う2匹の龍の模様),「宝相華唐草文」(空想の華である宝相華と唐草の組合せの模様,「御軾鳳凰文」(正倉院宝物に見られる鳳凰の模様)など)について丁寧に説明をしながら,販売をしていた。 被告が販売する本件商標を付した商品(以下「被告商品」という。)についても,上記のような販売方法が採用されている。被告商品が,仏具の前に敷かれる高級な敷物という特殊なものであることや,価格が極めて高額であることからすると,このような販売形態は一過性のものではなく,将来においても継続するものと考えられる。 ウなお,審決は,本件商標と引用商標との類否を判断するに当たり,「じゅうたん及び壁掛け」の取引者・需要者と,極めて広い範囲の者を基準としている。しかし,本件商標は,仏教関連用語から構成されていることからも明らかなとおり,一般のじゅうたんや壁掛けに用いられるものではなく, 及び壁掛け」の取引者・需要者と,極めて広い範囲の者を基準としている。しかし,本件商標は,仏教関連用語から構成されていることからも明らかなとおり,一般のじゅうたんや壁掛けに用いられるものではなく,仏具関連の敷物等の商品に用いられるものであることは明白である。 したがって,本件商標と引用商標との類否を判断する際に基準とする取引者は,じゅうたんや壁掛けの取引者の中でも,仏具関連の敷物等の商品を扱っている取引業者全般,基準とする需要者は,被告が実施するデモ・インフォマーシャルなどの実演販売会に参加して,仏具関連の敷物を購入する消費者,とすべきである。 (4) 本件商標の認定についてア本件商標は,漢字で記載された「四神」,「宝相華紋」及び「報恩座」の各文字部分から構成されている結合商標である。 本件商標は,「四神宝相華紋報恩座」の各文字が,同一の書体及び大きさをもって外観上まとまり良く表されているものの,「四神」及び「宝相華紋」は,いずれも文様の一種であると需要者に理解されている用語であるし,「織物の地に織り出された模様」を意味する「紋」の文字があるから,その前に置かれている用語が模様を意味することは,一般人であれば容易に認識できる。また,「報恩座」は新たな言葉又は造語で,指定商品 との関係でこの部分が見る者の注意を引くことは明らかである。そうすると,本件商標は,「四神」,「宝相華紋」及び「報恩座」の各文字部分をその構成部分とするものであることが,視覚上容易に認識できる。 また,本件商標の全体的部分の称呼である「シジンホウソーゲモンホウオンザ」又は「シシンホウソーゲモンホウオンザ」は15音で,一息で一気に称呼するにはあまりにも多い音数で,冗長であり,分離して称呼するのが自然である。 各文字部分の ンホウソーゲモンホウオンザ」又は「シシンホウソーゲモンホウオンザ」は15音で,一息で一気に称呼するにはあまりにも多い音数で,冗長であり,分離して称呼するのが自然である。 各文字部分の観念については,上記(2)において主張したとおりである。 したがって,本件商標の各構成部分である「四神」,「宝相華紋」及び「報恩座」を分離して観察することが取引上自然であり,各部分が不可分的に結合しているものではない。 イまた,出所識別標識としての機能の点からみても,本件商標の構成部分のうち,「四神」及び「宝相華紋」の各文字部分は,商品の模様又は柄を示す語にすぎず,そのことは本件商標の取引者・需要者である仏具関連の敷物を取り扱う業者や消費者には十分理解されているから,これらの各文字部分が商品等の出所識別標識として機能することはほぼあり得ない。 これに対し,「報恩座」の文字部分は,新たな言葉又は造語という特徴的な部分であるから,取引者・需要者において商品等の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。 ウ以上によれば,本件商標において「報恩座」の文字部分のみを抽出することが当然に許されるべきである。 そうすると,本件商標からは,当該商標全体に対応した称呼とは別に,「報恩座」の部分に対応した「ホウオンザ」の称呼が生じる。 (5) 引用商標の認定について 引用商標からは「ホウオンザ」の称呼を生じる。 また,上記(2)ウのとおり,「報恩座」の語は辞書等に掲載されておらず,少なくとも一般人は,その意味を理解することが困難で,新たな語又は造語と理解するから,特定の観念を生じない。 (6) 本件商標と引用商標との対比本件商標と引用商標とは,称呼において共通する。 また は,その意味を理解することが困難で,新たな語又は造語と理解するから,特定の観念を生じない。 (6) 本件商標と引用商標との対比本件商標と引用商標とは,称呼において共通する。 また,両商標の外観の相違は,出所識別標識としての称呼及び観念が生じない「四神宝相華紋」部分の有無が異なる程度にとどまる。 そうすると,このような外観の相違を考慮してもなお,本件商標と引用商標とが同一又は類似の商品に使用された場合には,当該商品の出所について混同が生じるおそれがあるというべきであるから,本件商標と引用商標は類似する。 (7) したがって,本件商標は引用商標に類似する商標であるから,商標法4条1項11号に該当しないとした審決の判断は誤りであって,審決は取り消されるべきである。 2 取消事由2(商標法4条1項19号該当性についての判断の誤り)(1) 審決は,引用商標が周知とはいえない,本件商標と引用商標とは類似しない,不正の目的をもって使用するものともいえない,と判断したが,いずれも誤りである。 (2) 引用商標の周知性について引用商標が付された原告商品は,平成25年4月から平成28年までの3年以上の間に合計3369枚販売され,被告は約11億円を売り上げている。 この3年間にわたる取引実績によって,引用商標である「報恩座」の商品名を付した敷物は,我が国における取引業者及び消費者等の需要者に広く知 れ渡っているから,引用商標は「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標」といえる。 (3) 本件商標と引用商標とが類似すること上記1において主張したとおり,本件商標と引用商標は類似する。 (4) 不正の目的につい 要者の間に広く認識されている商標」といえる。 (3) 本件商標と引用商標とが類似すること上記1において主張したとおり,本件商標と引用商標は類似する。 (4) 不正の目的について被告は,平成28年10月ころ,帝国ホテルにおける実演販売会において,「報恩座」の商標を付した原告商品(龍村報恩座)と被告が独自に販売する被告商品(四神宝相華紋報恩座)を横に並べて販売し,明らかに引用商標である「報恩座」の信用力にただ乗りしようとする営業活動を行った。 また,被告は,原告に対し,原告の製品を仕入れずに独自に敷物の販売をするとの意思を表明していながら,密かに引用商標に類似する本件商標の登録を行い,不意打ち的に本件商標を付した仏具関連の敷物を販売している。 これらの事実からすれば,被告は,引用商標の存在を知りながら,引用商標に化体した業務上の信用にただ乗りする目的で本件商標を使用し,結果として,引用商標が有する識別力の希釈化を招くものであるから,「不正の目的」があることは明白である。 第4 被告の反論 1 取消事由1(商標法4条1項11号該当性についての判断の誤り)について(1) 「四神」,「宝相華紋」及び「報恩座」の各語の識別性についてア本件商標を構成する「四神」及び「宝相華紋」の各語は,書籍等に掲載されている意味のある用語であるとしても,いずれも我が国において一般に知られているものとはいえない。 そうすると,一般の者が,「四神宝相華紋報恩座」という漢字が一続き となった語を前にした時に,原告が主張するように各語を分離し,明瞭な意味を有するものとして捉えることは困難である。 イ原告は,本件商標を構成する部分のうち,「報恩座」の部分が需要者に対し商品等の出所識別標識と 時に,原告が主張するように各語を分離し,明瞭な意味を有するものとして捉えることは困難である。 イ原告は,本件商標を構成する部分のうち,「報恩座」の部分が需要者に対し商品等の出所識別標識として強く支配的な印象を与えると主張する。 しかし,「報恩座」なる語は,もともと需要者の間で著名となっているものではない。すなわち,実際に原告商品に付されている標章は「龍村報恩座」であるところ,「龍村」は伝統的な美術織物で有名な龍村美術織物の著名な略称であるから,原告商品を購入する消費者が「龍村報恩座」との商品名に接した時には,「龍村」の部分が識別力において強い印象を与えることになる。 また,本件商標は「四神宝相華紋報恩座」という漢字が一続きとなったものであるが,このうち一連の漢字の連なりの中に埋没している「報恩座」の文字部分を特別に切り取って,この部分が強く支配的な印象を与えると認められるような事情は存在しない。観念が明らかでない一連の文字が連なる商標に接した者にとっては,多少なりとも聞き覚えがある部分に注意が引かれ,又記憶に残りやすいと考えられるから,本件商標においては,「報恩座」よりも「四神」の文字部分のほうが,相対的に注意を引かれ,記憶に残りやすいといえる。 ウしたがって,本件商標は,全体として一種の造語と理解,認識されるとみるのが自然である。 (2) 原告が主張する取引者・需要者を想定したとしても,本件商標と引用商標との間で混同のおそれはないことア原告は,本件商標と引用商標との類否判断の際に基準とする取引者・需要者は,仏具関連の敷物等の取引業者及び消費者であると主張するが,仮 に原告が主張する取引者・需要者を想定したとしても,本件商標と引用商標との間で混同のおそれはない。 イ引 者・需要者は,仏具関連の敷物等の取引業者及び消費者であると主張するが,仮 に原告が主張する取引者・需要者を想定したとしても,本件商標と引用商標との間で混同のおそれはない。 イ引用商標が付された原告商品,及び本件商標が付された被告商品を取り扱っている仏具関連の敷物等の取引業者は,フランスベッドと被告である。 両社は,過去から継続して原告商品を直接取り扱ってきたのであるから,引用商標が付された商品は原告商品,本件商標が付された商品は被告商品であることを十分認識している。 したがって,本件商標及び引用商標が付された商品の取引業者においては,出所混同のおそれはない。 ウまた,仏具関連の敷物を購入する消費者を本件商標及び引用商標に係る商品の需要者と捉えたとしても,次のとおり,それは我が国における一般消費者とほぼ同義である。 すなわち,我が国においては,特別に信仰心が強かったり,宗教に対する知識・理解が深くなかったとしても,親族が亡くなった際の葬儀は仏式で行い,お骨は寺のお墓に納骨し,自宅には仏壇又は仏式の位牌を祀っている者が多数いる。そして,そのような者も,法要等の行事の際に人を迎える場合に備えて,本件商標又は引用商標が付された商品を買い求めることになる。そうすると,仏具関連の敷物を購入する消費者とは,宗教に対する深い知識や信仰心がなくとも,仏式で葬儀を行うという程度に仏教を信仰する者ということになるが,その数は8000万人以上とされているから,それは我が国における一般消費者と同義ということになる。 この点,被告において,原告が主張するような商品の販売方法(デモ・インフォマーシャル)を行っていることは事実である。被告は,原告商品についても被告商品についても,販売員が消費者に直接対面し,丁寧に商 品の説 て,原告が主張するような商品の販売方法(デモ・インフォマーシャル)を行っていることは事実である。被告は,原告商品についても被告商品についても,販売員が消費者に直接対面し,丁寧に商 品の説明を行った上で販売しているから,顧客は商品の出所や内容について十分に理解して購入しており,出所の混同は生じ得ないといえる。ましてや,被告が販売する商品は約30万円もする高額なものであるから,顧客は商品の内容を十分納得した上で購入を決意することになる。また,被告は,平成28年中,原告商品と被告商品とを共に販売していたが,その場合,販売員は,当然,顧客に対し,両商品の違いを説明することになるから,別個に販売する場合よりもより一層混同のおそれは生じない。 (3) 本件商標と引用商標の類否について上記(1)のとおり,本件商標は,全体として一連のものであるとして,引用商標との類否を判断すべきであるところ,まず,本件商標と引用商標は,外観上明確に区別できるものである。また,本件商標から生じる「シジンホウソーゲモンホウオンザ」及び「シシンホウソーゲモンホウオンザ」の称呼と,引用商標から生じる「ホウオンザ」の称呼との間には,顕著な差異がある。 さらに,観念においては,両商標は特定の観念を生じないものであるから,類似するものではない。 したがって,本件商標は,引用商標と非類似の商標である。 2 取消事由2(商標法4条1項19号該当性についての判断の誤り)について(1) 引用商標の周知性について引用商標が付された原告商品は,そのほとんどがフランスベッドを介して被告が販売していたものにすぎないところ,被告は,医療機器,食品,サプリメント等,優良な商品を幅広く販売する会社であって,仏具関連の商品に限って販売をしている会社ではない。 ランスベッドを介して被告が販売していたものにすぎないところ,被告は,医療機器,食品,サプリメント等,優良な商品を幅広く販売する会社であって,仏具関連の商品に限って販売をしている会社ではない。 そして,仏具関連の敷物を購入する消費者を需要者と捉えたとしても,それは我が国における一般消費者と同義である。 また,原告商品は「龍村報恩座」との標章を付して販売されていたが,「龍村」の部分に比べて「報恩座」の部分に強い識別性があるわけではない。 したがって,被告が3年間で原告商品を約3000枚販売していたとしても,引用商標が「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標」であるとはいえない。 (2) 本件商標と引用商標の類否について本件商標と引用商標とが類似しないことは,上記1において主張したとおりである。 (3) 不正の目的について原告は,平成28年10月ころ,被告が,帝国ホテルにおける実演販売会において,原告商品と被告商品とを横に並べて販売していたことを指摘して,被告には「不正の目的」があったと主張する。 この点につき,被告は,平成28年3月,原告に対し,原告商品の取引終了を申し入れ,その後,被告商品を販売するようになった。しかし,被告は,同年中は原告商品の在庫消化に努めるために,原告商品の販売を継続していたのであって,原告に経済的に迷惑をかけないよう誠実な対応を図っていたものである。 したがって,このような被告の販売行為において,「不正の目的」は存在しない。 第5 当裁判所の判断 1 取消事由1(商標法4条1項11号該当性についての判断の誤り)について(1) 商標法4条1項11号に係る商 うな被告の販売行為において,「不正の目的」は存在しない。 第5 当裁判所の判断 1 取消事由1(商標法4条1項11号該当性についての判断の誤り)について(1) 商標法4条1項11号に係る商標の類否は,対比される商標が同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に,その商品等の出所につき誤認混同を 生ずるおそれがあるか否かによって決すべきところ,その際には,使用された商標がその外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すべきであり,しかもその商品等の取引の実情を明らかにし得る限り,その具体的な取引状況に基づいて判断するのが相当である(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)。 また,複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについては,商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合していると認められる場合は,その構成部分を抽出し,当該部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは,原則として許されない。他方,商標の構成部分の一部が取引者,需要者に対し商品等の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合等には,商標の構成部分の一部だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許される(最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁,最高裁平成5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁,最高裁平成20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号561頁参照)。 以下,この判断枠組みに基づいて,本件商標と引用商標との類否を検討する。 日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁,最高裁平成20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号561頁参照)。 以下,この判断枠組みに基づいて,本件商標と引用商標との類否を検討する。 (2) 本件指定商品の取引者・需要者本件指定商品は「洗い場用マット,畳類,じゅうたん,マット,敷物,壁掛け(織物製のものを除く。),人工芝,体操用マット,壁紙」と,いずれも日用品又は学用品であるから,本件商標と引用商標との類否判断において 想定すべき取引者は,これらのマット,じゅうたん,敷物及び壁紙等の製造業者,卸売業者及び小売業者等であり,その需要者は一般消費者であると認められる。そして,これらの取引者・需要者のいずれについても,高等学校で日本史を選択していない者や,仏教美術等に特段の関心を有していない者が多く含まれているといえる。 (3) 本件商標ア原告は,本件商標における「報恩座」の文字部分のみを抽出して,引用商標と対比すべきであると主張していることから,まずこの点について検討する。 (ア) 本件商標は,「四神宝相華紋報恩座」の文字を標準文字で表してなるものである。 a このうち,「四神」の文字部分は,「シジン」又は「シシン」と読まれ,「天の四方の方角をつかさどる神,すなわち東は青竜,西は白虎,南は朱雀,北は玄武の称」の意味を有する。四神を図案化した文様は,高松塚古墳やキトラ古墳の玄室の四方の壁にも描かれている。 (甲18,60から72)「四神」の語は,辞書,百科事典にも載録されているほか,高校生用の日本史用語集(甲70)や,上記のとおり,我が国の著名な古墳の壁画にも四神を図案化した文様が見られることから,本件指定商品について想定される取引者(日用品及び学用品の取引業者)・ るほか,高校生用の日本史用語集(甲70)や,上記のとおり,我が国の著名な古墳の壁画にも四神を図案化した文様が見られることから,本件指定商品について想定される取引者(日用品及び学用品の取引業者)・需要者(一般消費者)の中にも,これを目にしたり耳にしたりした者があり得るとはいえるものの,この語が日常的に使われているとか,直ちに文様の種類を指し示すものであると認識されていると認めるに足りる証拠はない。 b 次に,「宝相華紋」の文字部分についてみると,この語そのものが辞書等に載録されていると認めるに足りる証拠はない。 ここで,「宝相華」は,「ホウソウゲ」と読まれ,「唐代,また奈良・平安時代に盛んに装飾として用いた唐草文様の一種」の意味を有し,「宝相華文」(ホウソウゲモン)も同義である(甲19,60,64,73から76)。また,「紋」は「織物の地に織り出された模様。物の表面の模様。」を(甲88),「紋様」及び「文様」は,いずれも「紋のありさま。模様。」をそれぞれ意味するから(甲59),「宝相華紋」も,「宝相華」及び「宝相華文」と同義の語と解される。 「宝相華」及び「宝相華文」の語は,相当数の辞書,百科事典及び文様集等に載録されているものの,本件指定商品について想定される取引者・需要者において日常的に使われていると認めるに足りる証拠はなく,かえって,文様に関する書籍においても,「宝相華」の語に繰り返し振り仮名が付けられている(甲74)ことからすると,一般に親しまれている語とはいえず,むしろ,一般通常人にとっては難解な馴染みのない語というべきである。 「宝相華」の後ろに「紋」を付した「宝相華紋」の語についても,同様のことがいい得るところ,本件指定商品について想定される取引者・需要者において,この語が文様の種類を指し示 ない語というべきである。 「宝相華」の後ろに「紋」を付した「宝相華紋」の語についても,同様のことがいい得るところ,本件指定商品について想定される取引者・需要者において,この語が文様の種類を指し示すものであると認識されていると認めるに足りる証拠も見当たらない。 c 「報恩」は「恩に報いること。法要などを営んで仏恩に報じること。」の意味を有する語であるが(甲20),「報恩座」については,このような語が辞書等に載録されていると認めるに足りる証拠はないから,一種の造語というべきである。 (イ) 原告は,平成25年4月ころから,龍村美術織物がデザインし,引用商標である「報恩座」の文字を含む「龍村報恩座」という商品名を付した原告商品を販売した。その際,フランスベッドが原告から原告商品を仲買し,これを被告に転売した後,被告が実演販売の方法で消費者に販売するとの取引形態が採られていた。(甲7,8,41,81,82)この点に関し,原告と原告商品の取引業者であるフランスベッド及び被告とのやりとりにおいて,原告商品を指す語として,単なる「報恩座」の語が使われていたこと(甲6の1,6の2,13,14,54,55,78,79)や,原告商品の紹介のために被告が作成したパンフレットにおいては,「報恩座」の文字部分に相対的に大きなフォントが用いられていたこと(甲12)が認められる。もっとも,原告の主張によっても,約3年の間に販売された原告商品は合計3369枚にすぎず,このほかに,本件指定商品について想定される取引者・需要者において,引用商標が周知・著名なものとして認識されていたとか,商品の出所を示すものとして認識されていたと認めるに足りる証拠はない。 (ウ) 上記(ア)及び(イ)の認定事実を前提として,本件指定商品について想定 商標が周知・著名なものとして認識されていたとか,商品の出所を示すものとして認識されていたと認めるに足りる証拠はない。 (ウ) 上記(ア)及び(イ)の認定事実を前提として,本件指定商品について想定される取引者・需要者の認識,理解を踏まえ,本件商標において「報恩座」の文字部分を抽出して観察することができるかどうかを検討する。 本件商標は,漢字9文字の標準文字で表してなる商標であって,一つの単語としてみたときに,やや冗長であることは否定できない。しかし,本件商標は,単に字形が異なる同じ大きさの漢字9文字が連なって構成されているものにすぎず,外観上,特定の文字部分のみに注意を引かれるような顕著な特徴は有していない。 また,「四神」及び「宝相華紋」は,いずれも一般に親しまれている 語であるとはいえず,むしろ後者については一般通常人にとって馴染みのない難解な語である。そして,「報恩座」の語は造語であるとはいえ,本件指定商品の取引者・需要者において,周知・著名なものとして認識されているとか,商品の出所を示すものとの認識が定着しているとはいえない。そうすると,本件指定商品の取引者・需要者が通常有する語彙力,及び上記の各語が有する識別力の程度を前提とすると,本件指定商品の取引者・需要者において,外観上も観念上も,本件商標を構成する各語の区切りそれ自体を明確に認識することは困難であるというべきである。 また,称呼についてみると,本件商標は,「シジンホウソウゲモンホウオンザ」又は「シシンホウソウゲモンホウオンザ」との称呼を生じるところ,やや冗長な感は否めないものの,無理なく一気に称呼することが一応可能であり,むしろ,この点においても各語の区切りを認識することは困難である。 したがって,本件商標に接した取引者・需要者は,これを全体とし 感は否めないものの,無理なく一気に称呼することが一応可能であり,むしろ,この点においても各語の区切りを認識することは困難である。 したがって,本件商標に接した取引者・需要者は,これを全体として新たに作られた言葉,すなわち一種の造語と理解,認識するというべきである。 (エ) そうすると,本件商標については,そもそも結合商標といえるかどうかにも疑問の余地があるし,仮に結合商標といえるとしても,これを構成する各語を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合していると認められる一方,本件商標の構成部分の一部である「報恩座」が取引者・需要者に対し商品等の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるとか,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼等が生じないものと認めることはできない。 したがって,本件商標から,「報恩座」の文字部分のみを抽出して対比することは相当でない。 イ以上によれば,本件商標については,その構成全体から生じる「四神宝相華紋報恩座」の外観,並びに「シジンホウソウゲモンホウオンザ」及び「シシンホウソウゲモンホウオンザ」との称呼が生じるが,特定の観念は生じないというべきである。 (4) 引用商標引用商標は,「報恩座」の文字を標準文字で表してなるものであり,一種の造語である。 そうすると,引用商標については「ホウオンザ」との称呼が生じるが,特定の観念は生じないというべきである。 (5) 取引の実情本件指定商品は,いずれも日常的に使用される商品であるが,価格の幅も大きく,高価なものについては,百貨店や家具店において販売員が個別に説明をしながら販売されることもあるが,低価格帯のものを中心に,量販店やインターネット通信販売等で販売されるのが通常である。そし も大きく,高価なものについては,百貨店や家具店において販売員が個別に説明をしながら販売されることもあるが,低価格帯のものを中心に,量販店やインターネット通信販売等で販売されるのが通常である。そして,その需要者は,特別な専門知識や経験を持たず,かつ,関心を有する分野も様々である一般消費者であるから,購入の際に払われる注意力はさほど高くないというべきである。 また,取引者においては,同種の他の商品も並行して大量に取引をするのが通常であるから,混同が生じないよう,取引時には商品名そのものを省略することなく使用することが多いと推測されるものの,この点についても具体的な取引の実情を認めるに足りる証拠はない。 (6) 本件商標と引用商標との類否 本件商標は,上記(3)のとおり,標準文字で表してなる「四神宝相華紋報恩座」の外観を有し,「シジンホウソウゲモンホウオンザ」及び「シシンホウソウゲモンホウオンザ」との称呼が生じるが,特定の観念は生じない。 他方,引用商標は,上記(4)のとおり,標準文字で表してなる「報恩座」の外観を有し,「ホウオンザ」との称呼が生じるが,特定の観念は生じない。 そうすると,本件商標と引用商標とは,外観上も称呼上も大きく相違し,上記(5)において認定した取引の実情を考慮すると,その商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるということはできない。 したがって,本件商標は,引用商標に類似する商標であるといえない。 (7) 原告の主張についてア原告は,本件商標も引用商標も,仏壇等の仏具の前に敷かれるじゅうたんや敷物の商品名として用いられていたものであるから,本件商標と引用商標との類否を判断する際に基準とする取引者・需要者は,仏具関連の敷物等の取引業者全般及び消費者であると主張する。 しかし,商 んや敷物の商品名として用いられていたものであるから,本件商標と引用商標との類否を判断する際に基準とする取引者・需要者は,仏具関連の敷物等の取引業者全般及び消費者であると主張する。 しかし,商標の類否判断に当たり考慮することのできる取引の実情とは,その指定商品全般についての一般的,恒常的なそれを指し,単に当該商標が現在使用されている商品についてのみの特殊的,限定的なそれを指すものではないと解される(最高裁昭和49年4月25日第一小法廷判決・審決取消訴訟判決集(昭和49年)443頁参照)。この点,原告が指摘する事情は,本件指定商品のごく一部に相当する原告商品の販売実績等に基づく個別的な事情にすぎない。したがって,原告が指摘する取引の実情は,指定商品全般についての一般的,恒常的なそれではなく,特殊的,限定的なものにすぎないというべきであるから,これを取引の実情として商標の類否判断に当たり考慮することは相当でない。 仮にこの点を措くとしても,我が国における仏具関連のじゅうたんや敷物についての市場規模,原告商品の市場占有率などに関する具体的な主張,立証はないものの,仏具関連のじゅうたんや敷物の取引者・需要者は,原告,被告及びフランスベッド,並びに原告及び被告らが原告商品等を販売した消費者以外にも多数存在することが推測されるところ,原告,被告及びフランスベッド以外の取引者・需要者においても,本件商標に接したときに,「報恩座」の文字部分について,支配的な印象を与えるものと認識できると認めるに足りる証拠はない。 イ原告は,「四神」及び「宝相華紋」は,いずれも文様の一種であると需要者に理解されている用語であるし,「織物の地に織り出された模様」を意味する「紋」の文字があるから,その前に置かれている語が模様を意味するものである 及び「宝相華紋」は,いずれも文様の一種であると需要者に理解されている用語であるし,「織物の地に織り出された模様」を意味する「紋」の文字があるから,その前に置かれている語が模様を意味するものであることは,一般人であれば容易に認識できると主張する。しかし,本件指定商品の取引者・需要者において,「四神」及び「宝相華紋」の語が文様の種類を指し示すものとして認識されていると認めることができないことについては,上記(3)ア(ア)a及びbにおいて判示したとおりである。 なお,「紋」の文字が「織物の地に織り出された模様」を意味し,その前に模様を意味する語が置かれることは,一般論としては原告が指摘するとおりである。しかし,本件商標において,「紋」の文字は,特に外観上特徴を有しない同じ大きさの漢字9文字が連なってなる語の中ほどに,本件指定商品の取引者・需要者である一般通常人にとって馴染みのない難解な語に挟まれ,他の文字に埋没するような形で用いられているのであるから,本件商標に接する際に払われる取引者・需要者の注意力の程度を考慮すると,「紋」の文字の前に置かれた語が模様を意味するもので,その後 の「報恩座」の文字部分が出所識別機能を有するものであると認識,理解できるとは考え難く,実際にそのような認識,理解が可能であると認めるに足りる証拠も見当たらない。 ウしたがって,これらの点についての原告の主張はいずれも採用することができない。 (8) 小括以上によれば,本件商標は,商標法4条1項11号に該当するといえないから,審決の判断に誤りはなく,原告主張の取消事由1は理由がない。 2 取消事由2(商標法4条1項19号該当性についての判断の誤り)について商標法4条1項19号該当性について検討するに,引用商標(厳密には「龍 断に誤りはなく,原告主張の取消事由1は理由がない。 2 取消事由2(商標法4条1項19号該当性についての判断の誤り)について商標法4条1項19号該当性について検討するに,引用商標(厳密には「龍村報恩座」なる商標)が付された原告商品の売上枚数は,原告の主張によっても平成25年4月から平成28年までの間に3369枚にすぎないのであるから,引用商標が原告の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者に広く認識されていたということはできず,他にこれを認めるに足りる証拠はない。また,被告が平成28年10月ころ,実演販売会において,原告商品と被告商品を並べて販売したことや,被告が原告との取引を打ち切る一方で密かに本件商標の登録出願をしたことなど原告主張の事実をもってしては,被告が引用商標に化体した原告の信用にただ乗りをする目的で本件商標を使用したなど不正な目的があったことを認めるには足りない。 これらのことに,原告の主張する取引の実情を考慮しても,本件商標と引用商標との類似性を肯定することはできないこと(1(7)ア)を併せれば,本件商標は,商標法4条1項19号に該当するといえないから,審決の判断に誤りはなく,原告主張の取消事由2は理由がない。 3 結論 以上によれば,原告主張の取消事由はいずれも理由がなく,審決に取り消されるべき違法はない。 よって,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部 裁判長裁判官 鶴岡稔彦 裁判官 杉浦正樹 裁判官 間明宏充 杉浦正樹 裁判官 間明宏充
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