- 1 -主文一本件控訴を棄却する。 二控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第一当事者の求めた裁判一控訴人 原判決を取り消す。 被控訴人の請求を棄却する。 訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。 二被控訴人主文同旨第二事案の概要一事案の概要は、次のとおり付加、訂正、削除し、次項のとおり当審における控訴人の付加主張を付加するほかは、原判決「事実及び理由」の「第二事案の概要」欄(三頁二行目から二三頁末行まで)記載のとおりであるから、これを引用(、「」「」、「」「」するただし文中原告とあるを被控訴人と被告とあるを控訴人と「別紙」とあるを「原判決添付別紙」とそれぞれ読み替える。 、。) 八頁一〇行目の「本件公文書」の次に「いずれも飲食を伴う協議等を行った(際に要した経費の支出決定書である」を、同行の「甲一」の次に「、弁論の。)全趣旨」を各付加する。 一〇頁末行の「職名」の次に「当該職名に対応する者が極めて少数であり、(職名を公開することにより、個人が容易に識別されるもの」を付加する。 ) 一一頁一〇行目及び一二頁初行の各「教員等」をいずれも「教員」と訂正する。 「、」 一四頁四行目から五行目にかけての信頼関係が著しく困難となることからを「信頼関係が著しく損なわれ、この種の協議を行うことが著しく困難となる- 2 -ことから」と訂正する。 、 一六頁三行目の「三一及び」を削除する。 一八頁九行目の「助言を」の次に「得ることを」を付加する。 二二頁七行目から一〇行目までを「条例八条一号に該当するか否かは、当該参加者の氏名、職名が公開されることにより、私生活上の平穏が不当に侵害されるか否かという具体的な事情の有無により決せら する。 二二頁七行目から一〇行目までを「条例八条一号に該当するか否かは、当該参加者の氏名、職名が公開されることにより、私生活上の平穏が不当に侵害されるか否かという具体的な事情の有無により決せられるべきであるところ、当該参加者の各協議会への参加は、いずれも公的活動ないし準公務的な活動と評価すべきものであり、氏名、職名を公開しても当該参加者の私生活上の平穏が不当に侵害される結果になるとはいえない」と訂正する。 。 二当審における控訴人の付加主張 原判決は、公文書分類アの公文書番号二三、三二、公文書分類イの公文書番号六二、公文書分類オ、公文書分類カ、公文書分類ク、公文書分類ケ、公文書分類サの各公文書に記載された個人の氏名若しくは職名は、個人に関する情報であるが、これら個人が公人又はこれに準じる立場で各種協議会に参加している場合は、通常他人に知られたくない情報としてプライバシーの保護対象にならないとし、公費を用いた特定の協議会への出席は、公人若しくはこれに準じる立場での出席と推認し得るから、条例八条一号に該当しないと判示する。 、「」(「」しかしながら行政機関の保有する情報の公開に関する法律以下単に法。)、、、という五条一号は個人識別情報を原則不開示と定めているところ条例は形式的には法とその規定の仕方が異なっているものの、両者ともプライバシー保護を目的とした規定である点では同一であり、法の右規定は、条例八条一号の「公開しないことが正当であると認められるもの」の判断基準となりうるものである。 、、すなわち法が例外的に開示すべきであると定めている五条一号ハの規定は公務員の職務遂行に係る情報は、行政情報であると同時に当該公務員の個人に関する情報であるとの前提で、その氏名は、同号イ、ロの開示すべき場合に該- 外的に開示すべきであると定めている五条一号ハの規定は公務員の職務遂行に係る情報は、行政情報であると同時に当該公務員の個人に関する情報であるとの前提で、その氏名は、同号イ、ロの開示すべき場合に該- 3 -当しない限り、個人識別情報として保護対象としている。まして、私人については、それが公的会合への出席であろうと、右同号イ、ロの開示すべき場合に該当しない限り、その氏名、職名といった個人識別情報は保護され、不開示とされるべきものである。 条例の解釈においても右と同様の解釈がされるべきであり、各種協議会への、、、相手方出席者の氏名職名については法令もしくは慣行により公にされたり公にすることが予定されるものでない限り、不開示情報とすべきものである。 しかるところ、控訴人が不開示とした協議会は、公費支出により開催された協議会ではあるが、公的行事として公にされることを予定して開催されたものではなく、出席した相手方も京都市の公的職務を遂行するために出席したものではない。また、これまでもその出席者が公表されたことはない。したがって、原判決は、条例八条一号の解釈を誤っている。 原判決は、公文書分類カ、公文書分類キの各公文書に記載された法人等の職員の氏名及び当該職員個人が識別される職名を公開することにより、当該法人等の競争上又は事業活動上の地位その他正当な利益を明らかに害すると認めるに足りる主張立証がないとして、条例八条二号に該当しないと判示する。 しかしながら、右1のプライバシー保護の立場からすれば、協議会に参加した法人等の職員は、当該法人等を代表する地位にあるものではないから、その氏名等はプライバシー保護の対象となる。それにもかかわらず、これが開示されるということは、法人等の職務命令により協議会に参加した職員のプライバシーが侵害されること る地位にあるものではないから、その氏名等はプライバシー保護の対象となる。それにもかかわらず、これが開示されるということは、法人等の職務命令により協議会に参加した職員のプライバシーが侵害されることとなり、今後これらの協議会に職員を参加させることが困難となり、今後の業務活動に支障が生じることになり、法人等の正当な利益の保護を明らかに害することとなるから、原判決は条例八条二号の解釈を誤っている。 原判決は、公文書分類ア、公文書分類イ、公文書分類カの公文書番号六八、公文書分類シの各公文書に記載された国等の職員の氏名若しくは職名を公開す- 4 -ることにより、当該国等との協力関係又は信頼関係が損なわれると認めるに足りる主張立証がないとして、条例八条四号に該当しないと判示する。 しかしながら、右1のとおり、協議会に参加した国等の職員は、国等を代表する立場ではなく、国等の職務命令により参加したものであり、これらの者のプライバシーの保護が図られないならば、今後国等がこれらの協議会に職員を参加させることを見合わせることとなり、国等との協力関係が損なわれることとなるから、原判決は条例八条四号の解釈を誤っている。 公文書分類ウの公文書には、国等の職員に関する氏名等の情報が記載されているが、これらは、京都市の要請により、当該国等の職務に関係なく、京都市の今後の市政遂行のために必要な国等の情報収集のためになされた会合の支出決定書である。 原判決は、これらについて氏名等が明らかになっても、関係当事者間の信頼関係を損なうものではなく、事務事業の公正かつ適正な執行に著しい支障があるとは認められないから、条例八条七号に該当しないと判示する。 しかしながら、右のような協議は、公開されることを前提としたものではなく、氏名までも公開すれば、今後このような協議会に出席 著しい支障があるとは認められないから、条例八条七号に該当しないと判示する。 しかしながら、右のような協議は、公開されることを前提としたものではなく、氏名までも公開すれば、今後このような協議会に出席することが困難となることは経験則上明らかであるから、この点において、原判決は事実認定を誤っている。 公文書分類エの公文書には、国が行う工場制限法等の事務事業に関し、京都市の特殊事情を国に説明した際の相手方国の職員の氏名等の情報が記載されているが、原判決は、これら情報を公開することは、国との信頼関係を損なうことにはならないから、条例八条七号に該当しないと判示する。 しかしながら、当該国の職員としては、氏名が公開されることを望ましいと感じていないことは経験則上明らかであり、これを公開すれば信頼関係を損なうことになるから、この点において、原判決は事実認定を誤っている。 公文書分類クの公文書には、京都市専門委員等有識者との協議に出席した相- 5 -手方の法人名、氏名が記載されているが、原判決は、これら法人名、氏名が明らかになっても、信頼関係を損なったり、今後指導を受けることが困難になるとは認められないとして、条例八条七号に該当しないと判示する。 しかしながら、これら参加者は、自己の氏名等が公開されることを予想して参加したものではなく、これが公開されれば、不快感を持つことは経験則上明らかであり、この点において、原判決は事実認定を誤っている。 公文書分類コの公文書には、京都市が国会議員に対し、国の予算編成につき陳情した際の国会議員の氏名が記載されているが、原判決は、これらの氏名が明らかになっても、今後の事務に支障がないとして、条例八条七号に該当しないと判示する。 しかしながら、国会議員もこのような会合で氏名が明らかとなることは予測しておらず、京 、原判決は、これらの氏名が明らかになっても、今後の事務に支障がないとして、条例八条七号に該当しないと判示する。 しかしながら、国会議員もこのような会合で氏名が明らかとなることは予測しておらず、京都市に不快感を持つことは明らかであり、この点において、原判決は事実認定を誤っている。 公文書分類スの公文書には、京都市が国立京都和風迎賓館の建設促進につき内密の会議を行った際の出席者の氏名が記載されているが、原判決は、これらを公開しても何ら支障がないとして、条例八条七号に該当しないと判示する。 、、、しかしながら右迎賓館の建設には反対運動が市民の間にあり会議自体も公開若しくは出席者を公開することを前提にされたものではなく、内密の協議であることからすると、出席者が不快感を持つことは明らかであり、この点において、原判決は事実認定を誤っている。 第三 証拠 証拠関係は、原審記録中の証拠関係目録記載のとおりであるから、これを引用する。 第四当裁判所の判断一条例八条一号該当性(公文書分類アの公文書番号二三、三二、公文書分類イの公文書番号六二、公文書分類オ、公文書分類カ、公文書分類ク、公文書分類ケ、- 6 -公文書分類サについて) 条例八条一号の趣旨についての当裁判所の解釈は、原判決記載(二四頁五行目から末行まで)のとおりであるから、これを引用する。 ただし、二四頁五行目の「条例」の次に「八条一号」を付加する。 ところで、右各公文書は、各種の協議会に要した経費の支出決定書であり、条例八条一号により非公開とされたのは、その出席者の氏名又は個人が容易に識別され得る職名であるところ、これは個人に関する情報で個人が識別され又は個人が識別され得るものに該当すると認められる。 そこで、右情報が公開しないことが正当であると認められるものすなわち通 容易に識別され得る職名であるところ、これは個人に関する情報で個人が識別され又は個人が識別され得るものに該当すると認められる。 そこで、右情報が公開しないことが正当であると認められるものすなわち通常他人に知られたくないと望むことが正当である情報かどうかについて個別に検討することとする。 、、、(一)公文書分類アの公文書番号二三三二公文書分類イの公文書番号六二公文書分類サについて公文書分類アの公文書番号二三に係る会合は、大学都市会議開催に関する事前打ち合わせのための懇談会であり、相手方出席者は、地方公共団体の職員と大学の教員である(乙二三。公文書分類アの公文書番号三二に係る会合)は、大学都市会議開催に係る懇談会であり、相手方出席者は、国の中央省庁の職員と大学の教員等である(乙三二。公文書分類イの公文書番号六二に係)る会合は、全国小京都についての懇談会であり、相手方出席者は、地方公共()。 、団体の長と職員及び大学の教員である乙六二公文書分類サに係る会合は京都市が関与している世界文化自由都市推進(木の文化」研究所)に関する「懇談会で、相手方出席者は、大学の教員である(乙二〇。 )控訴人は、右相手方出席者のうち大学の教員等は、その有する学識等を踏まえた京都市の要請により出席したもので、職務として出席したものではないから、ある特定の行事に参加し、誰と懇談し、飲食をともにしたかは通常他人に知られたくない事項であり、その職名及び氏名は条例八条一号に該当- 7 -すると主張し、乙第八〇号証中にはそれに沿う記載がある。 前記条例八条一号の趣旨に照らすと、当該出席者が私的な立場で個人的に、、、出席したような場合はその出席は当該出席者にとって私的な事柄であり当該会合が公開を予定しているような場合でない限り、条例八条一号 一号の趣旨に照らすと、当該出席者が私的な立場で個人的に、、、出席したような場合はその出席は当該出席者にとって私的な事柄であり当該会合が公開を予定しているような場合でない限り、条例八条一号に該当するというべきであるが、右認定の事実によれば、右各懇談会は、京都市の事務事業に関して公費を支出して行われたもので、他の出席者は公務員という公的な会合であり、右大学の教員等は、その有する学識経験に基づき右事務事業に関し意見を述べることを期待して出席を求められていると推認されるから、その職務としてあるいは公的な立場で出席したものと認めるのが相当である。そうであれば、その者が右各懇談会に出席したという情報は、通常他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報とはいえ、、ないから相手方の氏名及び職名を公開しないことが正当であるとはいえず条例八条一号の非公開事由に該当しないというべきである。 (二)公文書分類オについて公文書分類オに係る会合は、京都市出身の中央省庁等に勤務する職員で構()(、成されている団体名称・Aの会員との協議会ないし懇談会である乙七七二、七五の二、弁論の全趣旨。 )控訴人は、Aには、中央省庁等の職員としてではなく、私人として入会しているところ、このように個人が特定の団体に入会しているかどうかは、当該個人の活動に属し、個人のプライバシーに属することであるから、その職名及び氏名は条例八条一号に該当すると主張する。 確かに、個人が特定の団体に所属していることは、個人に関する情報に該当するというべきであるが、右証拠によれば、右Aなる団体は、京都市出身の中央省庁等に勤務する職員で構成されている親睦団体であり、その入会は職務と密接に関係し、かつ機械的になされていると推認されるから、右のような団体として 、右証拠によれば、右Aなる団体は、京都市出身の中央省庁等に勤務する職員で構成されている親睦団体であり、その入会は職務と密接に関係し、かつ機械的になされていると推認されるから、右のような団体としての性格等に照らせば、右団体に所属していることが明らかに- 8 -なったからといって必ずしも個人のプライバシーが侵害されることにはなら、。 、ないというべきでありこれに反する具体的な主張立証はないしたがって相手方の氏名及び職名を公開しないことが正当であるとはいえず、条例八条一号の非公開事由に該当しないというべきである。 (三)公文書分類カについて公文書番号五に係る会合は、京都の活性化についてのB役員との懇談会であり、相手方出席者はB役員である(乙五。公文書番号六に係る会合は、英)国報道関係者の京都市視察の際の懇談会であり、相手方出席者は英国報道関係者と通訳である(乙六。公文書番号二四に係る会合は、京都市と大学との)、()。 事務連絡協議常任幹事会であり相手方出席者は大学関係者である乙二四公文書番号二六に係る会合は、地域情報化推進に関する懇談会であり、相手方出席者は大学関係者である(乙二六。公文書番号三一に係る会合は、大学)都市会議公開シンポジウム開催に係る懇談会であり、相手方出席者は大学の教員である(乙三一。公文書番号三四に係る会合は、次年度以降の大学都市)会議開催についての懇談会であり、相手方出席者は大学の教員である(乙三四。公文書番号四三に係る会合は、京都市、C、理工系三大学との協議会で)、()。 あり相手方出席者は大学の教員ないし関係者及びCの職員である乙四三公文書番号六一に係る会合は、京都市が計画する博覧会運営等についての協議、懇談会であり、相手方出席者は財団法人の役員である(乙六一。公文書)番号六八に 学の教員ないし関係者及びCの職員である乙四三公文書番号六一に係る会合は、京都市が計画する博覧会運営等についての協議、懇談会であり、相手方出席者は財団法人の役員である(乙六一。公文書)番号六八に係る会合は、京都市が関与するD・推進母体連絡会議であり、相手方出席者は、京都府、E商工会議所、Dの職員である(乙六八。 )控訴人は、相手方出席者は、自分の氏名及び個人が識別される職名が公表されることは全く想定しておらず、これらを公開することは、出席者個人の行動、社会活動が公表され、プライバシーを侵害するおそれがあるから、条、。 例八条一号に該当すると主張し乙第八〇号証中にはそれに沿う記載があるしかしながら、右認定の事実によれば、右各会合は、法人等の職員が京都- 9 -市を視察した際の懇談、法人等の職員との定例的な協議、事務連絡的な会議等で公費を支出して行われた公的な会合であり、相手方出席者のうち京都府の職員は公務として、それ以外の者はその所属する法人等の職務としてあるいは公的な立場で出席したものと認めるのが相当である。そうであれば、その者が右各懇談会に出席したという情報は、通常他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報とはいえないから、相手方の氏名及び職名を公開しないことが正当であるとはいえず、条例八条一号の非公開事由に該当しないというべきである。 (四)公文書分類クについて公文書分類クに係る会合は、京都市長が京都市政に対する指導、助言を得るために開催した専門委員等との協議会であり、相手方出席者は、専門委員と法人の代表者である有識者である(乙一二、弁論の全趣旨。 )控訴人は、相手方出席者である有識者は、自分の氏名及び個人が識別される職名が公表されることは全く想定しておらず、これらを公開することは、当該有識者個人の行 る有識者である(乙一二、弁論の全趣旨。 )控訴人は、相手方出席者である有識者は、自分の氏名及び個人が識別される職名が公表されることは全く想定しておらず、これらを公開することは、当該有識者個人の行動、社会活動が公表され、プライバシーを侵害するおそれがあるから、条例八条一号に該当すると主張し、乙第八〇号証中にはそれに沿う記載がある。 しかしながら、右認定の事実によれば、右会議は、京都市長が京都市政に対する指導、助言を得るために公費を支出して行われた公的な会合であり、当該有識者は、専門委員にこそ選任されてはいないものの、他の専門委員と同様に自己の知識、経験に基づき京都市長に指導、助言を行うために出席したものと推認されるから、当該有識者は、民間人であるとはいえ、その出席は、同人にとって純然たる私的な事柄であるとはいえず、通常他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報とはいえない。したがって、相手方の氏名及び職名を公開しないことが正当であるとはいえず、条例八条一号の非公開事由に該当しないというべきである。 - 10 -(五)公文書分類ケについて公文書番号一八に係る会合は、京都市の新基本計画の推進に関する懇談会であり、相手方出席者は、京都市の新基本計画審議会の元委員である(乙一八。公文書番号七八に係る会合は、京都市の元特別職との懇談会であり、相)手方出席者は、京都市の元市長、助役、収入役である(乙七八。公文書番号)、、、七九に係る会合は京都市の元市会議員との懇談会であり相手方出席者は京都市の元市会議員である(乙七九。 )控訴人は、右相手方出席者は、公職を離れた一私人として出席しているから、このような私人が、ある特定の行事に参加し、誰と懇談し、飲食をともにしたかは通常他人に知られたくない事項であり、その氏名は条 )控訴人は、右相手方出席者は、公職を離れた一私人として出席しているから、このような私人が、ある特定の行事に参加し、誰と懇談し、飲食をともにしたかは通常他人に知られたくない事項であり、その氏名は条例八条一号に該当すると主張し、乙第八〇号証中にはそれに沿う記載がある。 しかしながら、右認定の事実によれば、右会議は、京都市長が京都市政に対する指導、助言を得るために公費を支出して行われた公的な会合であり、出席者は、過去に京都市政に携わった知識、経験に基づき京都市長に指導、助言を行うために出席したものと推認されるから、相手方出席者は現在は公職を離れているとはいえ、その出席は、当該出席者にとって純然たる私的な事柄であるとはいえず、むしろ準公務的なものというべきであり、通常他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報とはいえない。 したがって、相手方の氏名及び職名を公開しないことが正当であるとはいえず、条例八条一号の非公開事由に該当しないというべきである。 控訴人は、法五条一号ハの規定は、公務員の氏名について、同号イ、ロの開、、示すべき場合に該当しない限り個人識別情報として保護対象としているからなおさら私人については、たとえそれが公的会合への出席であっても、右同号イ、ロの開示すべき場合に該当しない限り、その氏名、職名といった個人識別情報は保護され、不開示とされるべきであり、条例の解釈においても右と同様の解釈がされるべきであると主張する。 - 11 -しかしながら、具体的な情報公開請求権の有無、範囲は、条例により具体化されるのであるから、情報公開請求権の有無、範囲を判断するためには、まずもって条例の規定を条例制定の趣旨、目的をも勘案しながら合理的に解釈すべきであるところ、条例八条一号で非公開とできるのは、公開しないことが正当 ら、情報公開請求権の有無、範囲を判断するためには、まずもって条例の規定を条例制定の趣旨、目的をも勘案しながら合理的に解釈すべきであるところ、条例八条一号で非公開とできるのは、公開しないことが正当であると認められるものに限られており、明らかに法五条一号の規定とは異なっているから、条例の解釈において当然に法と同様の解釈をすべきであるとはいえず、控訴人の右主張は、採用できない。 二条例八条二号該当性(公文書分類カ、公文書分類キについて) 条例八条二号の趣旨についての当裁判所の解釈は、原判決記載(二六頁八行目から二七頁初行まで)のとおりであるから、これを引用する。 公文書分類カに係る会合及び出席者は、前記認定のとおりであり、公文書分類キの公文書番号二八に係る会合は、京都市の地域情報化推進に関する懇談会であり、相手方出席者は、Fの職員である(乙二八、弁論の全趣旨。 )そして、右認定の事実及び弁論の全趣旨によれば、右各協議会ないし懇談会に出席した法人等の職員の氏名若しくは職名は、条例八条二号の法人等に関する情報に該当することが認められる。 、、、 控訴人は右法人等の職員は法人を代表する地位にあるものではないからその氏名等は、プライバシーの保護対象となるにもかかわらず、これが開示されるということは、法人等の職務命令により協議会に参加した職員のプライバシーが侵害されることとなり、今後これらの協議会に職員を参加させることが困難となり、今後の業務活動に支障が生じるから、法人等の正当な利益を明らかに害することになると主張する。 しかしながら、右法人等の職員の氏名及び職員個人が識別される職名を公開することが当該職員のプライバシーを侵害するものでないことは、前項で説示したとおりである。したがって、控訴人が主張するように今後これらの協議会に職 人等の職員の氏名及び職員個人が識別される職名を公開することが当該職員のプライバシーを侵害するものでないことは、前項で説示したとおりである。したがって、控訴人が主張するように今後これらの協議会に職員を参加させることが困難となり、今後の業務活動に支障が生じるとは考- 12 -え難いというべきであり、他に法人等の競争上又は事業活動上の地位その他正当な利益を明らかに害すると認めるに足りる主張、立証はない。 したがって、右法人等の職員の氏名及び職名は、条例八条二号に該当するとはいえないというべきである。 三条例八条四号該当性(公文書分類ア、公文書分類イ、公文書カの公文書番号三一、六八、公文書分類シについて)、、 条例八条四号の趣旨は京都市と国等の協力関係や信頼関係を維持するため、、公開することによりこれらの関係が損なわれ京都市と国等の間における協議協力等により行う事務事業の執行に著しい支障が生じるおそれのある情報が記載された公文書を非公開とすることができるとする趣旨であると解される。 公文書分類アに係る会合は、国、他の地方公共団体又はこれらに準じる団体の職員が、当該団体の事務事業に関する調査のために京都市に来庁した際の協議等、京都市の事務事業に関して国等の職員と行った協議等又は京都市と国等が共同で進める事務事業に関して行った協議等であり、相手方出席者は、国、、(、他の地方公共団体又はこれらに準じる団体の職員大学の職員等である乙一三、一七、二一、二二、二三、三〇、三二、三三、三七、四七、五〇、六七、六九ー一、六九ー二、七一ー一、七三、七四、七五ー三。公文書分類イに係る)会合は、他の地方公共団体の長等との協議会であり、相手方出席者は、他の地、(、方公共団体の長等特別職とその職員国の中央省庁の職員である乙ない 一、七三、七四、七五ー三。公文書分類イに係る)会合は、他の地方公共団体の長等との協議会であり、相手方出席者は、他の地、(、方公共団体の長等特別職とその職員国の中央省庁の職員である乙ないし二九、六二、七六。公文書カの公文書番号三一、六八に係る会合は、前記認定の)とおりである。公文書分類シに係る会合は、京都大学の振興対策について京都市と京都大学との間で行った協議であり、相手方出席者は、京都大学の職員である(乙四一、四四、四六。 )そして、右認定の事実及び弁論の全趣旨によれば、右各協議会ないし懇談会に出席した国、他の地方公共団体又はこれらに準じる団体、大学の職員の氏名若しくは職名が京都市と国、他の地方公共団体又はこれらに準じる団体との間- 13 -における協議、協力、依頼等により行う事務等に関して作成し、又は取得した情報に該当することが認められる。 控訴人は、右国等の職員は、国等を代表する地位にあるものではないから、その氏名等は、プライバシーの保護対象となるにもかかわらず、これが開示されるということは、国等の職務命令により協議会に参加した職員のプライバシーが侵害されることとなり、今後国等がこれらの協議会に職員を参加させることを見合わせることとなり、当該国等との協力関係が損なわれることになると主張する。 しかしながら、右国等の職員の氏名及び職員個人が識別される職名を公開することが当該職員のプライバシーを侵害するものでないことは、前一項で説示したとおりである。したがって、控訴人が主張するように今後国等がこれらの協議会に職員を参加させることを見合わせることとなり、当該国等との協力関係が損なわれる事態が生じるとは考え難いというべきであり、他に国等との協力関係や信頼関係が損われると認めるに足りる主張、立証はない。 したがって、国 せることを見合わせることとなり、当該国等との協力関係が損なわれる事態が生じるとは考え難いというべきであり、他に国等との協力関係や信頼関係が損われると認めるに足りる主張、立証はない。 したがって、国等の職員の氏名及び職名は、条例八条四号に該当するとはいえないというべきである。 四条例八条七号該当性(公文書分類ウ、公文書分類エ、公文書分類ク、公文書分類コ、公文書分類スについて)当裁判所も、公文書分類ウ、公文書分類エ、公文書分類ク、公文書分類コ、公文書分類スの非公開部分が条例八条七号に該当しないと判断するものであるが、その理由は、次のとおり付加、訂正するほかは、原判決記載(二九頁初行から三五頁七行目まで。ただし、文中「被告」とあるを「控訴人」と読み替える)のと。 おりであるから、これを引用する。 二九頁四行目の「あるため」を「あり、また、事務事業の性質上、一時に処理し得る事柄ではなく、最終的な合意の成立あるいは紛争の解決に向けて、関係者間で継続的な折衝等を必要とし、あるいは行政機関内部で意思統一をして- 14 -対応策を検討する必要があるため、事前に折衝等の過程で出された種々の意見等を逐一明らかにすると、自由な発言、意見交換等が妨げられ、交渉の有効適切な処理に支障を来し、ひいては最終的な合意の成立あるいは紛争の解決が困難になるため」と訂正する。 、 三一頁初行から二行目にかけての「出席してた」を「出席していた」と訂正し、末行の次に改行して次のとおり付加する。 「、、、控訴人は右のような協議は公開されることを前提としたものではなく氏名までも公開すれば、今後このような協議会に出席することが困難となることは経験則上明らかであると主張する。確かに、右協議会が京都市又は国が行う事務事業の施行のために必要な事項について、関係者との 氏名までも公開すれば、今後このような協議会に出席することが困難となることは経験則上明らかであると主張する。確かに、右協議会が京都市又は国が行う事務事業の施行のために必要な事項について、関係者との内密の協議を目的として行われたものであれば、相手方の氏名及び職名を公開することは、相手方に不快、不信の念を抱かせ、その結果、今後同種の協議会への参加を嫌がり、率直な意見表明を控える等のことが予想され、相手方との信頼関係を損ない、当該事務の公正かつ適切な執行に著しい支障をきたすおそれがあることは否定できない。しかしながら、右協議会が内密の協議を目的として行われたことの主張、立証はなく、かえって右認定の協議会は、関係者との一般的な意見交換や情報収集、友好関係を図るためのものと認められるから、このような協議会において相手方の氏名を公開しても、相手方との信頼関係を損ない、同種事務事業の公正かつ適切な執行に著しい支障が生じるとは考え難いというべきである」。 三三頁初行の次に改行して次のとおり付加する。 「控訴人は、当該国の職員としては、氏名が公開されることを望ましいと感じていないことは経験則上明らかであり、これを公開すれば信頼関係を損なうことになると主張する。しかしながら、国の職員は、公務として出席しており、原則としてプライバシーの侵害は問題とならないから、これを公開しても直ちに信頼関係を損なうとみることはできないし、右協議会が国が行う- 15 -事務事業の施行のために必要な事項について、関係者との内密の協議を目的として行われたものであることの主張、立証もないから、控訴人の右主張は採用できない」。 三三頁一〇行目の次に改行して次のとおり付加する。 「控訴人は、右出席者は、自己の氏名等が公開されることを予想して参加したものではなく、これ 立証もないから、控訴人の右主張は採用できない」。 三三頁一〇行目の次に改行して次のとおり付加する。 「控訴人は、右出席者は、自己の氏名等が公開されることを予想して参加したものではなく、これが公開されれば、不快感を持つことは経験則上明らかであると主張する。しかしながら、前述したとおり、右出席者の右協議会への出席に関する情報自体については、プライバシー保護の問題は生じないというべきであるから、これを公開しても直ちに信頼関係を損なうとみることはできないし、右協議会が京都市が行う事務事業の施行のために必要な事項について、関係者との内密の協議を目的として行われたものであることの主張、立証もないから、控訴人の右主張は採用できない」。 三五頁初行から五行目までを次のとおり訂正する。 「、また、右迎賓館の建設には反対運動が市民の間にあり、会議自体、公開若しくは出席者を公開することを前提にされたものではなく、内密の協議であることからすると、出席者が不快感を持つことは明らかであると主張する。確かに、控訴人の主張するとおり、右協議会が国が行う事務事業の施行のために必、、要な事項について関係者との内密の協議を目的として行われたものであれば相手方の氏名及び職名を公開することは、相手方との信頼関係を損ない、今後同種の協議会を開催することに著しい支障が生じることが予想されるというべきである。しかしながら、控訴人としては、右協議会が内密の協議を目的として行われたことの判断を可能とする程度に、会合の趣旨、目的等の具体的な事実を立証する責任があるところ、支出決定書に記載された会議の日時、場所、支出金額、支出科目、支出理由等からは未だ内密の協議を目的として行われたと認めるに足りず、結局条例八条七号の非公開事由に該当するとは認められないといわざるを得ない」 書に記載された会議の日時、場所、支出金額、支出科目、支出理由等からは未だ内密の協議を目的として行われたと認めるに足りず、結局条例八条七号の非公開事由に該当するとは認められないといわざるを得ない」。 - 16 -四 結論 以上の次第で、本件公文書の非開示部分はいずれも控訴人主張の非公開事由に該当しないというべきであるから、本件処分は違法であり、取消を免れない。 よって、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとし、控訴費用の負担につき行訴法七条、民訴法六七条、六一条を適用して、主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第一一民事部裁判長裁判官中田耕三裁判官高橋文仲裁判官角隆博
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