平成12(行コ)206 平成12年(行コ)第206号工作物使用禁止命令取消等請求控訴事件(原審・千葉地方裁判所平成元年(行ウ)第13号〔第1審A事件〕,同2年(行ウ)第17号〔第1審B事件〕,同3年(行ウ)第30号〔第1審C事件〕,同4年(行ウ)第30号〔第1審D事件〕,同5年(行ウ)第23号〔第1審E事件〕,同6年(行ウ)第29号〔第1審F事件〕,同7年(行ウ)第32号〔第1審G事件〕)

裁判年月日・裁判所
平成13年11月28日 東京高等裁判所 その他
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判決文本文30,502 文字)

主文 1 原判決主文一項ないし三項を取り消す。 2(1) 第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e及び同fの第1審D事件ないしG事件についての各請求のうち前項の取消しに係る部分をいずれも棄却する。 (2) 第1審原告g及び同hの第1審D事件についての各請求のうち前項の取消しに係る部分をいずれも棄却する。 3 第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iの各控訴をいずれも棄却する。 4 第1審A事件ないしC事件についての控訴費用は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iの負担とし,第1審D事件ないしG事件についての訴訟費用は,第1,2審とも第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同hの負担とする。 事実及び理由 第1 本件各控訴の趣旨 1 第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iらの控訴(平成12年(行ヌ)第30号控訴提起事件)(1) 原判決中第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iらに関する部分を次のとおり変更する。 (2) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iに対し,各50万円及びこれに対する平成元年9月19日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審A事件)。 (3) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iに対し,各50万円及びこれに対する平成2年8月24日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審B事件)。 (4) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iに対し,各50万円及びこれに対する平成3年9月18日から支払済みまで年 よる金員を支払え(第1審B事件)。 (4) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iに対し,各50万円及びこれに対する平成3年9月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審C事件)。 (5) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f及び同gに対し,各50万円及びこれに対する平成4年9月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審D事件)。 (6) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e及び同fに対し,各50万円及びこれに対する平成5年9月17日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審E事件)。 (7) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e及び同fに対し,各50万円及びこれに対する平成6年9月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審F事件)。 (8) 第1審被告は,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e及び同fに対し,各50万円及びこれに対する平成7年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え(第1審G事件)。 2 第1審被告の控訴(平成12年(行ヌ)第28号控訴提起事件)主文1項及び2項と同旨第2 事案の概要 1 本件事案の概要は,次のとおり補正し,かつ,後記2及び3のとおり当事者双方の当審における補充主張を追加するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第二事案の概要」に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決10頁1行目の「運輸大臣」の次に「(なお,中央省庁等改革関係法施行法〔平成11年法律第160号〕が平成13年1月6日から施行されたことに伴い,その法律の施行前に法令の規定により運輸大臣がした処分その他の行為は 「運輸大臣」の次に「(なお,中央省庁等改革関係法施行法〔平成11年法律第160号〕が平成13年1月6日から施行されたことに伴い,その法律の施行前に法令の規定により運輸大臣がした処分その他の行為は,国土交通大臣がした処分とみなされることとなった。)」を加える。 (2) 原判決11頁7行目から8行目にかけての「及び平成7年法律第91号」を「,平成7年法律第91号及び平成11年法律第160号」に,10行目の「当時が」を「当時に」にそれぞれ改める。 (3) 原判決24頁3行目の「保証は」を「保障は」に改める。 (4) 原判決28頁6行目の「保管」を「保管の」に,10行目の「運航」を「航行」にそれぞれ改める。 (5) 原判決35頁3行目の「という」を「といい,上記各党派を総称して「本件各セクト」という」に改める。 (6) 原判決64頁8行目及び83頁2行目の各「○○○○」をいずれも「○○○○」に改める。 (7) 原判決66頁1行目,132頁9行目及び145頁9行目の各「各セクトは」をいずれも「セクトは」に改める。 (8) 原判決70頁2行目の「前記(一)⑫」を「前記(一)(2)⑫」に改める。 (9) 原判決72頁4行目及び原判決88頁3行目の各「本件各工作物」の前にいずれも「前記(二)ないし(五)の」を加える。 2 第1審原告らの補充主張(1) 本法3条1項1号の要件の欠缺ア本法は,憲法21条1項,22条1項,29条1項及び2項,31条,35条に違反するものであって違憲無効であるが,仮に本法が違憲でないとしても,本件各工作物は,本法3条1項1号の要件を具備するものではなく,本法を適用すべき建築物ではないから,平成元年から平成7年まで本件各工作物に対してされた本件各処分は,いずれも違法というべきである。 イ本件各工作物に居住する第1審原告らに関係す するものではなく,本法を適用すべき建築物ではないから,平成元年から平成7年まで本件各工作物に対してされた本件各処分は,いずれも違法というべきである。 イ本件各工作物に居住する第1審原告らに関係する第四インター,プロ青同,統一共産同などの本件各セクトが過去に行ったとされる暴力主義的破壊活動等についてみるに,第四インターは,昭和60年ころを最後に,本法にいう暴力主義的破壊活動等はしておらず,プロ青同は,全国集会における検問時のトラブルによる公務執行妨害といった本法と無関係な事件を除けば,昭和60年ころまでしか本法にいう暴力主義的破壊活動等と指摘される活動を行っていないし,統一共産同は,空港と無関係の成田用水事業に関連する公務執行妨害,芝山町議会における公務執行妨害のみであって,本法にいう暴力主義的破壊活動等を行ったことはない。 ウそして,本件各工作物に居住している者又はその所属団体等は,平成元年当時,暴力主義的破壊活動等の実行や暴力主義的破壊活動等に関する意思の表明をしたことはない。 また,平成元年の使用禁止命令当時において,本件各工作物が暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれを認めるに足りる事由は一切存在せず,同命令がされた以降も,本件各工作物及びそれ以外の場において,第1審原告反対同盟に関係する本件各セクトが本法にいう暴力主義的破壊活動等を行った事実はなく,本件各工作物は,従前どおり居住者である第1審原告らにより平穏に使用されていた。 (2) 運動方針の転換と本件各工作物の役割などア事業認定の失効(ア) 昭和63年7月に,「運輸省及び空港公団が成田空港の二期工事に関する土地収用審理につき今秋再開を要請した。」旨の新聞報道がされて以降,千葉県収用委員会が凍結していた土地収用の審理手続の再開及び土地収用の可否をめぐる成田空 省及び空港公団が成田空港の二期工事に関する土地収用審理につき今秋再開を要請した。」旨の新聞報道がされて以降,千葉県収用委員会が凍結していた土地収用の審理手続の再開及び土地収用の可否をめぐる成田空港の二期工事(以下「二期工事」という。)についての論議が高まった。 (イ) 第1審原告反対同盟は,検討を重ねた結果,昭和63年10月ないし11月ころ,土地収用法106条の解釈として,昭和44年12月の事業認定は10年の経過により失効しており,起業者である空港公団に収用権がない以上,もはや収用裁決は法的にあり得ないとの結論に達した。そこで,第1審原告反対同盟は,「時間のバクダン」(甲21)と題するパンフレットを作成して支援者らの理解及び同意を求めた。 イ運動方針の転換(ア) 空港公団は,事業認定が失効し収用裁決ができないため,二期工事を完成させるためには,土地を農民や共有者らから任意買収する必要があった。そこで,第1審原告反対同盟の二期工事阻止の運動方針は,個々の農民や共有者らの空港公団に土地を売らない決意を強化するというものとなった。 (イ) 空港公団に土地を売らない決意の実現は,空港公団の執拗な要請を拒否し,任意買収に断固として応じないことであるが,それは同時に,都市近郊農業地帯における農業経営の基礎の確立ということでもあった。すなわち,空港建設反対・農地死守の原点に立った固い信念を前提とする農業経営基礎の確立こそが,土地を売らない決意を支える最大の物質的な基礎でもあった。 こうして,第1審原告反対同盟の農民が空港公団に土地を売らずに農業経営を維持継続させ,生活し続けることが,二期工事を完成させない最大の武器であることが,支援者らの共通認識となっていった。 (ウ) 第1審原告反対同盟の支援者らは,反対運動の当初から,農家の労働力の一部とな 持継続させ,生活し続けることが,二期工事を完成させない最大の武器であることが,支援者らの共通認識となっていった。 (ウ) 第1審原告反対同盟の支援者らは,反対運動の当初から,農家の労働力の一部となることによって第1審原告反対同盟の農民の信任を得,かつ,空港公団や警察の違法な攻撃に対する実力闘争により政府・空港公団の新空港建設への怒りを意思表示する農民たちの闘いを支援するため,援農活動に取り組んできた。 (エ) 二期工事の推進・完成の可否は,空港公団が用地を取得できるか否かにかかっているため,農民が農地に深くこだわり続けることがそれを阻止し得る最強の方法であったため,支援活動のあり方の転換が問われた。支援者らは,昭和63年秋ころ,劣悪化する農業環境の中で,ますます老齢化していく現地農民と共に,将来性のある安定した農業経営を積極的に確立していくという方向に運動方針を転換した。 (オ) そのため,支援者らは,「らっきょ工場」,「田んぼクラブ」,「じゃがいも運動」,「たくわん運動」などもろもろの運動を興し,安全な農産物の生産や農産物加工に直接関わり,輸送を確保し販路を拡大していくという独自の生産と消費の構造を作り出した。 (カ) そして,本件各セクトは,事業認定が10年経過後に失効したことにかんがみ,第1審原告反対同盟との討論などを経て,昭和63年秋に空港反対闘争のメインスローガンであった「二期実力阻止」を「二期阻止」へと変更し,外部に対しては,各組織の機関紙類及び政治集会等におけるスローガンの提示や発言によってその変更を表明した。 ウ本件各工作物の役割(ア) 第1審原告反対同盟の農民たちは,本件各工作物において生き抜くこと自体が闘いであると確信し,その意を後継者たる次世代に伝え,多くの支援者らに理解してもらうための行事として,第1審原告反対 割(ア) 第1審原告反対同盟の農民たちは,本件各工作物において生き抜くこと自体が闘いであると確信し,その意を後継者たる次世代に伝え,多くの支援者らに理解してもらうための行事として,第1審原告反対同盟主催の団結旗開きや花見を行っているが,本件各工作物はこのような行事の際の集いの場所として使われている。 (イ) 他方,第1審原告反対同盟から本件各工作物の使用を認められている常駐者やその関係者にとってみれば,本件各工作物は,常駐者が起居し,関係者が立ち寄る場所というだけでなく,援農活動や加工・出荷活動の企画・連絡・調整の拠点であり,援農や農産物加工に際して支援者らに農業・加工技術を知ってもらう場であり,援農活動の合間の憩いの場でもある。また,本件各工作物は,空港反対闘争において農業活動に積極的に従事することの核心的な意義を理解してもらう現地活動のプロパガンダの場でもある。 (ウ) 前記のとおり運動方針を実力闘争から農業経営の確立へと転換した昭和63年秋以降,本件各工作物は,出撃拠点や暴力主義的破壊活動等の拠点として使用されていない。 (3) 時の経過と情勢の変化本件各セクトは,昭和60年以降は,本法にいう暴力主義的破壊活動等と指摘されるような活動を行っていないし,開港阻止決戦から23年が経過し,行政サイドの態度にも変更があり,αの情勢は明らかに変化した。 (4) 要約以上のとおり,本件各工作物は,本法3条1項1号の要件を具備するものではなく,本法を適用すべき建築物ではないから,平成元年から平成7年まで本件各工作物に対してされた本件各処分は,いずれも違法というべきである。 3 第1審被告の補充主張(1) 本法3条1項1号の要件充足性ア暴力主義的破壊活動者の要件充足性(ア) 暴力主義的破壊活動者の要件ある者が本法3条1項1号にいう ずれも違法というべきである。 3 第1審被告の補充主張(1) 本法3条1項1号の要件充足性ア暴力主義的破壊活動者の要件充足性(ア) 暴力主義的破壊活動者の要件ある者が本法3条1項1号にいう「暴力主義的破壊活動者」に該当するか否かの判断は,個々人の内心の問題としてではなく,外形的,客観的な事実関係に基づいてすべきものである。また,その判断は,使用禁止命令の性質上,必然的に将来の予測を伴うものであるから,その者が過去に暴力主義的破壊活動等を行ったことがあるか否か,暴力主義的な主義主張を掲げて過去に暴力主義的破壊活動等を行ったことのあるセクトに関与する者であるか否かなど,過去及び平素の活動状況等を総合的に検討してすべきである。 運輸大臣は,以上の観点から,本件各処分当時,本件各セクトが暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高いと認め,かつ,本件各セクトに所属する者は暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い者と認めたものである。 (イ) 第1審原告らの主張に対する反論第1審原告らは,事業認定が失効して空港公団が用地取得を任意買収により行わざるを得なくなったことにかんがみ,本件各セクトが,活動内容を農業経営の確立へと変更し,スローガンを暴力主義的でないものに変えて,従来の実力闘争方針を変更したことを根拠として,その構成員らは「暴力主義的破壊活動者」に当たらない旨主張する。 しかしながら,以下のとおり,本件各セクトは暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高かったことは明らかであって,第1審原告らの上記主張はいずれも失当である。 ① 第1審原告らの主張内容についてあるセクトが暴力主義的な主義主張を掲げ,その主張に基づいて過去に暴力主義的破壊活動等を行った場合には,原則として,当該セクトは暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い団体と判断すべきで 容についてあるセクトが暴力主義的な主義主張を掲げ,その主張に基づいて過去に暴力主義的破壊活動等を行った場合には,原則として,当該セクトは暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い団体と判断すべきであり,当該セクトの暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が否定されるためには,当該セクトが暴力主義的な主義主張を否定してこれを対外的に表明し,かつ,同表明が真意に出たものであることを客観的に確認できる程度の期間が経過したなどの特段の事情の存在を要するものというべきである。 ところで,本件各セクトは,暴力革命を標榜し,新空港に反対する闘争をその暴力主義的な主義主張を実現するための一つの手段として位置づけ,昭和53年以降約10年間にわたって暴力的不法行為を繰り返して,暴力主義的破壊活動等を行ってきたものである。したがって,本件各セクトが暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性がなくなったと認められるためには,従来の暴力主義的な闘争方針を否定してこれを対外的に表明し,かつ,変更された運動方針に基づく活動を相当期間にわたって継続したなど同表明が真意に出たものであることを客観的に確認することができるような特段の事情の存在が必要というべきである。 しかしながら,第1審原告らは,本件各セクトがスローガンを「二期実力阻止」から「二期阻止」に変更したこと及び活動内容の変更を主張するだけであって,暴力主義的な主義主張を否定して対外的にこれを表明したことを主張するものではない。かえって,本件各セクトは,従来暴力をもって主義・主張を実現することを基本方針とし,昭和53年3月26日の管制塔襲撃に代表されるように暴力をもって新空港反対運動を行ってきたものであり,第1審原告らの主張するような闘争方針の転換を,その機関紙等において具体的に表明したことはないのみならず,機関紙等において 塔襲撃に代表されるように暴力をもって新空港反対運動を行ってきたものであり,第1審原告らの主張するような闘争方針の転換を,その機関紙等において具体的に表明したことはないのみならず,機関紙等において話合いによる解決に反対する立場を明確に表明していた。 第1審原告らは,前記特段の事情の存在を主張しないから,本件各セクトの構成員が暴力主義的破壊活動者に当たらない旨の主張は失当というべきであるし,上記のとおり,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高かったことは明らかである。 ② 運動方針の転換について第1審原告らは,事業認定が失効して空港公団が用地取得を任意買収により行わざるを得なくなったため,農民が土地さえ売らなければ新空港は完成しないことになったので,これを支援する本件各セクトが実力闘争の方針を転換し,その後は専ら農民の生活支援に力を注ぎ各種農業活動等を展開してきた旨主張する。 しかしながら,本件各セクトによる農民の支援活動等は,これをもって本件各セクトが実力闘争の方針を放棄したということはできない。すなわち,本件各セクトは,もともと,空港反対闘争の一環として,実力闘争ばかりでなく,農民の生活支援,各種農業活動等を展開することにも取り組んでいたのであって,そのような活動等は,第1審原告らが方針を変更したと主張する時期以前から行われてきたものである。したがって,実力闘争以外の手段も用いるということをもって,実力闘争を放棄したとはいえない。 また,第1審原告らは,事業認定が失効したことを確信した昭和63年秋ころ以後は「実力闘争方針」を変更したと主張するが,同年11月6日に本件各セクトが暴力的不法行為を行っていることに照らし,第1審原告らの上記主張は失当というべきである。 ③ スローガンの変更について第1審原告らは, 方針」を変更したと主張するが,同年11月6日に本件各セクトが暴力的不法行為を行っていることに照らし,第1審原告らの上記主張は失当というべきである。 ③ スローガンの変更について第1審原告らは,本件各セクトは,事業認定が10年経過後に失効したことにかんがみ,第1審原告反対同盟との討論などを経て,昭和63年秋に空港反対闘争のメインスローガンであった「二期実力阻止」を「二期阻止」へと変更し,外部に対しては,各組織の機関紙類及び政治集会等におけるスローガンの提示や発言によってその変更を表明した旨主張する。 しかしながら,本件各セクトが昭和63年秋にスローガンを「二期実力阻止」から「二期阻止」に変更したことは,これを認めるに足りる証拠がない。 仮にスローガンを「二期実力阻止」から「二期阻止」へと変更したとしても,スローガン中に「実力」を入れるか否かで意味がどのように異なるかは,外部から判別することは困難であり,これをもって暴力主義的な闘争方針を変更したものということはできない。しかも,本件各セクトは,今日に至るまで,「実力」の意義はもとより,「二期実力阻止」と「二期阻止」のスローガンの違いについて対外的に明らかにしたことはない。このような状況下においては,外部者にとって,空港闘争のメインスローガンであった「二期実力阻止」のうちの「実力」の二文字が削除されたことにより,警察や機動隊の暴力に対して体を張った直接の行動をとる従来の闘争方針から,農民が現地に生活しとどまること自体を二期工事の阻止闘争であるとする闘争方針へと変更したものと理解することは困難である。 ④ 本件各セクトの本質本件各セクトは,暴力革命を標榜し,新空港に反対する闘争をその暴力主義的な主義主張を実現するための一つの手段として位置づけ,昭和53年以降約10年間にわたって暴力的 ある。 ④ 本件各セクトの本質本件各セクトは,暴力革命を標榜し,新空港に反対する闘争をその暴力主義的な主義主張を実現するための一つの手段として位置づけ,昭和53年以降約10年間にわたって暴力的不法行為を繰り返して,暴力主義的破壊活動等を行ってきた。このような本件各セクトが,新空港の二期工事を阻止するということは,特段の事情がない限り,暴力主義的破壊活動等を行うおそれがあるものというべきであり,このことは,闘争スローガン中における「実力」という文言の有無によって異なるものではない。 また,本件各セクトは,本件各処分当時の機関紙やビラにおいて,実力闘争方針を堅持しており,平成元年以前に暴力的不法行為を繰り返していた当時の機関紙やビラにおける暴力主義的破壊活動等に関する意思表明との差異は見い出せない。したがって,上記特段の事情は存在せず,本件各セクトの本質として,暴力主義的破壊活動等を行うおそれがあることに変わりはない。 イ多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用の要件充足性(ア) 本件各工作物は,本法3条1項1号の用に供されるおそれがある工作物に該当するものであった。 運輸大臣は,本件各処分当時,本件各工作物について,多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供される性格を有し,現に多数の暴力主義的破壊活動者が出入りしている上,出入りしている者らの所属する本件各セクトが,機関紙や集会等において暴力主義的破壊活動等を行う意思を表明していることに照らし,本法3条1項1号にいう「暴力主義的破壊活動者の集合の用」に「供されるおそれがあると認めるとき」に該当すると判断した。 (イ) 第1審原告らの主張に対する反論第1審原告らは,本件各工作物は,第1審原告反対同盟の農民の行事,援農活動や加工・出荷活動の企画・連絡・調整の拠点であり,空港反対闘争に 当すると判断した。 (イ) 第1審原告らの主張に対する反論第1審原告らは,本件各工作物は,第1審原告反対同盟の農民の行事,援農活動や加工・出荷活動の企画・連絡・調整の拠点であり,空港反対闘争において農業活動に積極的に従事することの核心的な意義を理解してもらう現地活動のプロパガンダの場であったにすぎず,昭和63年秋以降本件各工作物は出撃拠点や暴力主義的破壊活動等の拠点として使用されていない旨主張する。 しかしながら,第1審原告らの上記主張は,その前提となる事実を認めるに足りる証拠がないから,失当である。 仮に第1審原告らの主張するとおり本件各工作物が援農活動等に使用されたとしても,一つの工作物が複数の用途に用いられることはあり得るから,本件各工作物が援農活動等に使用されたことによって,暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあることが否定されるものではない。 ウ要約以上のとおり,本法3条1項1号に基づき行われた本件各処分は,いずれも適法である。 (2) 国家賠償法1条1項の要件の欠如ア仮に本件各処分が本法3条1項1号の要件を充足せず違法であるとしても,本件各処分についてはそのことから直ちに国家賠償法1条1項所定の違法性又は過失があったという評価を受けるものではなく,国家賠償法上の要件の充足性は別途検討する必要があり,運輸大臣が資料を収集し,これに基づき暴力主義的破壊活動者等の要件を認定,判断する上において,職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と使用禁止命令を発したと認め得るような事情がある場合に限り,本件各処分について国家賠償法1条1項所定の違法性又は過失があったという評価を受けるものと解すべきである。 イところで,運輸大臣は,職務上通常尽くすべき注意義務を尽くし,適法に収集し得た全資料に基づいて,本 について国家賠償法1条1項所定の違法性又は過失があったという評価を受けるものと解すべきである。 イところで,運輸大臣は,職務上通常尽くすべき注意義務を尽くし,適法に収集し得た全資料に基づいて,本件各工作物に対して使用禁止命令を発する要件があるものと判断して本件各処分を行ったものであるから,本件各処分について国家賠償法上の違法性は認められない。 (3) 精神的損害の不存在ア本件各処分は,所有者,占有者ないし管理者が本件各工作物を多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供することを禁止するものであるから,本件各処分により生ずる損害は,所有者,占有者らの上記使用制限による経済的な財産的損害として評価されるべきであり,精神的損害の賠償を認めることはできない。財産的損害として評価し尽くされない精神的損害があるというのであれば,これを基礎づけるために,具体的事実に基づく特段の主張と立証を要するというべきであるが,本件において,そのような主張及び立証はされていない。 イまた,本件各処分は,本件各工作物の所有者,占有者ないし管理者に対してされたものであるが,その所有者ないし占有者等を確知することができないため,官報の公告によりされており,個別の者の氏名が公表されているわけではなく,第1審原告らを暴力主義的破壊活動者として公表したものでもない。したがって,本件各処分によって第1審原告らの社会的信用や名誉といった個人的な利益が侵害されるおそれはないから,第1審原告らが本件各処分によって精神的損害を被った事実は認められない。 第3 当裁判所の判断 1 本法の憲法適合性,本件各処分の憲法適合性及び本件各処分の適法性の判断の前提となる本法3条1項1号の要件についての認定及び判断は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」 法適合性,本件各処分の憲法適合性及び本件各処分の適法性の判断の前提となる本法3条1項1号の要件についての認定及び判断は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」の一ないし三(原判決152頁10行目冒頭から180頁1行目末尾まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決158頁7行目の「であること」を「にすぎないこと」に改める。 (2) 原判決159頁2行目の「原告は」を「第1審原告らは」に改める。 (3) 原判決169頁1行目及び9行目の各「責任追求」をいずれも「責任追及」に改め,末行の「令状による」の前に「裁判官の」を加える。 (4) 原判決175頁5行目の「第二の3」を「第二の一3」に改める。 (5) 原判決176頁1行目の「2条1号」を「2条1項」に改める。 2 また,平成元年ないし平成3年の各使用禁止命令の適法性についての認定及び判断は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」の四ないし六(原判決180頁2行目冒頭から256頁4行目末尾まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決193頁3行目の「○○○○」を「○○○○」に改める。 (2) 原判決214頁4行目の「人道的」の前に「公益的,」を加える。 (3) 原判決219頁8行目の「前記一(五)」を「前記1(五)」に改める。 (4) 原判決233頁4行目の「2 前記四1」を次のように改める。 「2 前記第三の四2に判示のとおり,第四インター,プロ青同及び統一共産同の本件各セクトに所属する者は,いずれも,過去の活動状況やその意思表明状況等に照らし,平成元年当時,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性の高い者として,暴力主義的破壊活動者に該当するものであった。 そして,前記四1」(5) 原判 いずれも,過去の活動状況やその意思表明状況等に照らし,平成元年当時,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性の高い者として,暴力主義的破壊活動者に該当するものであった。 そして,前記四1」(5) 原判決234頁8行目の「しかも」から235頁1行目の「認められないこと」までを,次のように改める。 「しかも,この間,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないこと」(6) 原判決235頁8行目の「認められないけれども」から236頁7行目末尾までを,次のように改める。 「認められない。 しかしながら,あるセクトが過去に暴力主義的な主義主張を掲げ,その主義主張に基づいて確信的,継続的に暴力主義的破壊活動等を行ったことがあり,かつ,その攻撃の目標ないし対象がなお存在する場合には,特段の事情がない限り,当該セクトは依然として暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い団体と判断すべきであり,当該セクトの暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が否定されるためには,当該セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,当該セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過したなどの特段の事情の存在を要するものとい 等からの決別及び運動方針の転換等により,当該セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過したなどの特段の事情の存在を要するものというべきである。 ところで,本件各セクトは,暴力革命を標榜し,新空港に反対する闘争をその暴力主義的な主義主張を実現するための一つの手段として位置づけ,昭和53年以降約10年間にわたって暴力的不法行為を繰り返して,暴力主義的破壊活動等を行ってきたものであり,かつ,その攻撃の目標ないし対象である新空港及びその二期工事等に対する闘争方針を堅持しているものである。したがって,本件各セクトが暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性がなくなったと認められるためには,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過したなどの特段の事情(以下「本件特段の事情」という。)の存在が必要というべきである。 しかしながら,本件各セクトは,平成元年の使用禁止命令が発せられた以降平成2年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,第四インターは「強制収用を許さず,二期工事を阻止し,空港廃港まで共に戦わん。」「η団結小屋をめぐる状況は,依然緊迫しており,臨戦体制を堅持し続けなければならない。用地内農民との団結を強め,どうかつを許さず治安法攻撃を打ち砕いていく全国的な闘いと現地闘争体制を強化し わん。」「η団結小屋をめぐる状況は,依然緊迫しており,臨戦体制を堅持し続けなければならない。用地内農民との団結を強め,どうかつを許さず治安法攻撃を打ち砕いていく全国的な闘いと現地闘争体制を強化しなければならない。」等の,プロ青同は「反対同盟とともに実力闘争で二期阻止!廃港へ。政府・空港公団の新戦略に対して,今回の勝利に続き反対同盟・支援一丸となった現地実力闘争態勢を堅持する必要がある。二期阻止・廃港に向け全力で闘い抜こう。」等の,統一共産同は「事業認定二十年目の闘いを攻勢的に闘い,真に強制収用ー二期工事断念の勝利をひきよせる実力闘争陣形をつくりだそう!事業認定失効を高らかに宣言し,二期工事粉砕,空港廃港に向けた闘いを構築しよう!」「成田治安法適用による団結小屋撤去の策動を,断固たる実力闘争で粉砕しよう。」等の意見表明を繰り返し,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたものであるから,本件特段の事情を認めることはできない。したがって,本件各セクトが昭和62年4月ころ以降暴力主義的破壊活動等を行ったことがなく,平成元年以降戦旗荒派との交流を持ったりしたことがなかったことなどの事実は,本件各セクトに所属する者が,暴力主義的破壊活動者に該当するとの前記判断を左右するものではない。」(7) 原判決251頁10行目の「相互に」の次に「日常的な」を加える。 (8) 原判決252頁3行目の「しかも」から7行目の「認められないこと」までを,次のように改める。 「しかも,この間,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にし 判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないこと」(9) 原判決253頁4行目の「認められないけれども」から254頁4行目末尾までを,次のように改める。 「認められない。 しかしながら,本件各セクトは,平成2年の使用禁止命令が発せられた以降平成3年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,第四インターは「二期工事計画を破産に追い込みB・C滑走路建設を阻止しよう。一国の政府を相手に二十五年にもわたって守り続けた空港反対の大義が厳然として彼らの暴挙を実力で打ち砕いてきたのである。」「成田治安法ー強制収用と対決し二期阻止へ持続的闘いの強化を」等の,プロ青同は「政府・公団のもくろみを粉砕し,原則的闘いの発展を! 我々は,この政府・公団のもくろみを粉砕するために戦わなければならない。『協議会』『公開シンポジウム』による『話し合い・条件交渉』への取り込み策動粉砕をはっきりと掲げ戦うことが求められている。」等の,統一共産同は「『地域振興連絡協議会』路線反対を鮮明に『話し合い(買収)』拒否貫く用地内農民連帯・防衛の全国運動をつくりだそう!われわれが『協議会』に反対する理由は,すでに表明してきた立場とともに,第一は,自力自闘(実力)で闘いぬくα闘争の原点の放棄である。このような慰霊祭に参加することは,二十四年に及ぶ空港反対闘争を冒とくし,j君やk君の闘いと精神を自らふみにじることであり,それはもはや思想的腐敗といわざるをえない。」等の意見表明を繰り返し,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたものであるから,上記の特段の事情を認めることはでき であり,それはもはや思想的腐敗といわざるをえない。」等の意見表明を繰り返し,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたものであるから,上記の特段の事情を認めることはできない。したがって,本件各セクトが昭和62年4月ころ以降暴力主義的破壊活動等を行ったことがなく,平成元年以降戦旗荒派との交流を持ったりしたことがなかったことなどの事実は,本件各セクトに所属する者が,暴力主義的破壊活動者に該当するとの前記判断を左右するものではない。」(10) 原判決254頁6行目の「暴力主義的」の前に「その一部を除き,いずれも」を加える。 (11) 原判決255頁3行目の「前記2及び3」を「前記五2及び右2」に改め,6行目の「相互に」の次に「日常的な」を加える。 3 平成4年の使用禁止命令の適法性について(1) 事実経過平成4年の使用禁止命令に関する本件各工作物の外観等の変化,本件工作物の常駐者,出入者等並びに各セクトの活動及び意思表明の状況は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」の七1(原判決256頁6行目冒頭から265頁1行目末尾まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 ア原判決256頁10行目の「ついては」の次に「,平成元年の使用禁止命令が発せられた後に」を加える。 イ原判決261頁1行目の「η現闘本部」の前に「二期阻止の一点で統一した闘いへ活発な論議と運動を 」を,末行の「課題である。」の次に「・・・政府の強制収用策動を許さず,闘争態勢を堅持しよう。」をそれぞれ加える。 (2) 暴力主義的破壊活動者の要件について前記引用に係る原判決第三の六2に判示のとおり,第四インター,プロ青同及び統一共産同などの本件各セクトに所属する者は,いずれも,過去の活動状況やその意思表明 ) 暴力主義的破壊活動者の要件について前記引用に係る原判決第三の六2に判示のとおり,第四インター,プロ青同及び統一共産同などの本件各セクトに所属する者は,いずれも,過去の活動状況やその意思表明状況等に照らし,平成3年当時,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性の高い者として,暴力主義的破壊活動者に該当するものであった。 そして,前記引用に係る原判決第三の四1の(一)及び(四)並びに七1によれば,①第四インター及びプロ青同は,戦族荒派と共に,昭和53年3月26日,新空港内及び同管制塔内に乱入したのみならず,同年5月20日,約1600本の火炎びんや鉄パイプで武装し,新空港の旧第5ゲートに火炎トラック3台を突入させ,同ゲート付近で火炎びんを投てきしたり,火炎びんを多数所持して千葉県香取郡βのβ航空路監視レーダー基地を襲撃し,第四インターは,昭和56年1月19日,千葉市γの航空燃料パイプライン工事第7立坑に侵入し,火炎びん十数本を投てきし,プロ青同は,昭和60年9月28日,千葉県成田市δ(新空港敷地内)の空港公団工事局の門扉に向けて火炎びん4本やガソリン入りビニール袋を投てきし,同月29日,千葉県山武郡εのεアウターマーカー(無線標識施設)に火炎びん十数本を投てきし,発火・炎上させるなど,新空港告示区域内の諸施設及び新空港の離陸若しくは着陸の安全を確保するために必要な諸施設及び新空港の機能を維持・確保する上で必要不可欠な施設に対する違法行為を繰り返し,また,統一共産同も,暴力主義的破壊活動を継続してきた戦旗荒派と共同歩調をとって,昭和62年4月17日,新空港建設の見返り事業として実施されている成田用水ζ工区の工事に反対し,櫓に上がり工事を妨害するなど,違法な実力行使をしてきたこと,②本件各セクトは,本件各工作物への出入り状況等に照らし,平成3 新空港建設の見返り事業として実施されている成田用水ζ工区の工事に反対し,櫓に上がり工事を妨害するなど,違法な実力行使をしてきたこと,②本件各セクトは,本件各工作物への出入り状況等に照らし,平成3年から平成4年にかけても,相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針等を共通にしていたと認められること,③本件各セクトは,新空港の二期工事に反対する立場から,その機関紙等において,過去に,新空港の建設を実力で阻止し,新空港を廃港にする旨の意見表明を繰り返し,平成3年の使用禁止命令が発せられた以降平成4年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,第四インターは「九二年の闘いを二期阻止に向けて闘いぬくことを全体で確認した。」等の,プロ青同は「一坪共有地を大衆的直接行動をはじめあらゆる手段で防衛するたたかいが,反対同盟にとっても支援勢力にとっても緊要の課題である。政府の強制収用策動を許さず,闘争態勢を堅持しよう。」等の,統一共産同は「反対同盟と敵政府・公団とは戦闘状態にある。」等の意見表明を繰り返しており,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたこと,④しかも,この間,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,本件各工作物の常駐者,出入者等,各セクトの活動及び意思表明の状況などにおいて多少の変化が見られるとしても,本件各セクトに所属する者が暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高いものであるという評価の基礎及び新空港の二期工事等 入者等,各セクトの活動及び意思表明の状況などにおいて多少の変化が見られるとしても,本件各セクトに所属する者が暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高いものであるという評価の基礎及び新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの本件各セクトの従来の運動方針について質的な変化があったものということはできず,その状況などは,平成3年の使用禁止命令の当時と異なるところはないものであり,本件各セクトに所属する者は,平成4年当時においても,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い者といわざるを得ず,暴力主義的破壊活動者に該当するものであったというべきである。 (3) 多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用の要件について前記引用に係る原判決第三の四1(二),五1(一),六1(一)並びに七1の(一)及び(二)に認定のとおり,①本件各工作物は,その一部を除き,いずれも暴力主義的破壊活動者である本件各セクト,すなわち第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者らが中心となって建設されたものであること,②そして,その管理についても,平成4年6月ないし7月当時,第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者ら数名が常駐することによって行われ,平成3年から平成4年にかけ,本件各セクトに所属する者らが出入りしていたこと,③また,本件各工作物の構造等については,平成元年の使用禁止命令が発せられた後に統一共産同団結小屋に掲げられていた「成田治安法適用弾劾!」と書かれた看板が平成4年7月22日までに撤去されたほかは,平成3年の使用禁止命令が発せられた以降,特段の変化はなく,依然としてかなりの人員収容力を有し,その外観も,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和60年ないし昭和62年ころまで,暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊 してかなりの人員収容力を有し,その外観も,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和60年ないし昭和62年ころまで,暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動,あるいは,新空港の建設関連工事に対する違法な実力行使を繰り返してきた上,平成4年当時も,相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針を共通にしていたこと,⑤そして,平成4年当時は,多少表現が緩和されたにしても,本件各セクトは,その機関紙等において,新空港の二期工事等を実力で阻止することを呼びかけるとともに,本件各工作物を闘争の拠点とすることを明らかにし,情勢の推移いかんでは,本件各工作物にも関連して,暴力主義的破壊活動等あるいはそれにつながるような実力行使をも辞さない意思を表明していたことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考慮すれば,平成4年の使用禁止命令が発せられた当時,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものと認めることができる。 (4) 第1審原告らの主張について第1審原告らは,本件各セクトは,昭和60年以降は本法にいう暴力主義的破壊活動等と指摘される活動を行っていないし,開港阻止決戦から23年が経過し,行政サイドの態度にも変更があり,αの情勢は明らかに変化しているから,本件各工作物は,本法3条1項1号の要件を具備するものではなく,本法を適用すべき建築物ではない旨主張する。 確かに,前記引用に係る原判決第三の四1(四),4(二)及び七1に認定の事実によれば,第四インター及びプロ青同の暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動は昭和60年9月以降は見られず,統一共産同が戦旗荒派と共に行った新空港建設関連工事への違法な実力行使も昭和62年4月が最後であって,その ー及びプロ青同の暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動は昭和60年9月以降は見られず,統一共産同が戦旗荒派と共に行った新空港建設関連工事への違法な実力行使も昭和62年4月が最後であって,その後平成4年7月までに約5年以上が経過しており,平成元年2月まで暴力主義的破壊活動等を行っていた戦旗荒派は,同年7月ころ,第1審原告反対同盟と絶縁状態となり,その後,本件各工作物に出入りしている形跡は見られず,本件各セクトとの交流も途絶え,それ以降平成4年7月までに約3年が経過している。 しかしながら,本件各セクトは,平成3年の使用禁止命令が発せられた以降平成4年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,第四インターは「九二年の闘いを二期阻止に向けて闘いぬくことを全体で確認した。」等の,プロ青同は「政府の強制収用策動を許さず,闘争態勢を堅持しよう。」等の,統一共産同は「反対同盟と敵政府・公団とは戦闘状態にある。」等の意見表明を繰り返し,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたものであって,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないのみならず,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過した事実を認めることもできないから,本件特段の事情は存在しないものというべきである。 したがって,第1審原告らの前記主張は,採用することができない。 なお,第1審原告らは,昭和63年 期間が経過した事実を認めることもできないから,本件特段の事情は存在しないものというべきである。 したがって,第1審原告らの前記主張は,採用することができない。 なお,第1審原告らは,昭和63年秋以降,事業認定が失効したことを前提として,本件各工作物を援農活動の場とし,本件各セクトの機関紙やビラから,空港反対闘争のメインスローガンであった「二期実力阻止」から「実力」の二文字を消して「二期阻止」へと変更し,第1審原告反対同盟の運動方針を実力闘争から農業経営の確立へと転換した旨主張する。しかしながら,そのような事実をもっては,本件各セクトが過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にしたものと認めることはできないから,第1審原告らの前記主張は,採用することができない。 (5) 小括したがって,平成4年の使用禁止命令は適法である。 4 平成5年の使用禁止命令の適法性について(1) 事実経過平成5年の使用禁止命令に関する本件各工作物の外観等の変化,本件工作物の常駐者,出入者等並びに各セクトの活動及び意思表明の状況は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」の八1(原判決272頁末行冒頭から280頁1行目末尾まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 原判決277頁10行目の「いかない。」の次に「・・・空港拡張を断念させる闘いを・・・政権に政策の変更・断念を決意させる力は,圧倒的な民衆の力である。時期的には,それができる最後のチャンスが今かもしれない。どちらが社会的に勝てるかはこれからだが,我々がαを支援していく方法はここにしか残されていないだろう。」を加える。 (2) 暴力主義的破壊活動者の要件について前記3(2)に判示のとおり,第四インター,プロ青同及び統一共産 はこれからだが,我々がαを支援していく方法はここにしか残されていないだろう。」を加える。 (2) 暴力主義的破壊活動者の要件について前記3(2)に判示のとおり,第四インター,プロ青同及び統一共産同などの本件各セクトに所属する者は,過去の活動状況やその意思表明状況等に照らし,平成4年当時においても,暴力主義的活動等を行う蓋然性が高い者として,暴力主義的破壊活動者に該当するものであった。 そして,前記引用に係る原判決第三の八1によれば,①平成4年9月から平成5年6月にかけて,本件各工作物には,本件各セクトに所属する合計7名が常駐し,本件各セクトに所属する者及びこれらの者と行動を共にする者が出入りし,その間の出入者数は合計30名に及んでいることに照らし,本件各セクトは,その間も相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針等を共通にしていたと認められること,②本件各セクトは,新空港の二期工事に反対する立場から,その機関紙等において,過去に,新空港の建設を実力で阻止し,新空港を廃港にする旨の意見表明を繰り返し,平成4年の使用禁止命令が発せられた以降平成5年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,第四インターは「力の対決の時代は終わった,とは皮膚感覚のレベルで実感できない。国は二期計画をあきらめた訳ではないし,闘争はまだまだ続く。」「空港問題を解決するための解答はまず二期工事計画を完全に断念することからしか始まらない。現在の二期工事計画書の図面が文字通り〝白紙〟になるまで闘いは続いていく。」等の,プロ青同は「政府・空港公団は二十六年間にわたって,田や畑を破壊し,人間や人の関係を破壊し,地域の文化と風景をも破壊しつづけてきました。 管制塔占拠闘争はそれを許さない闘いであり,彼らに比すればほんのささいな破壊活動にすぎません。」「われわれは二 ,田や畑を破壊し,人間や人の関係を破壊し,地域の文化と風景をも破壊しつづけてきました。 管制塔占拠闘争はそれを許さない闘いであり,彼らに比すればほんのささいな破壊活動にすぎません。」「われわれは二期断念を勝ち取るまで,反対同盟とともに闘いつづけることを改めて表明する。」等の,統一共産同は「われわれはすべての用地内農民の買収(話し合い)拒否の闘いに連帯し,二期を阻止する大衆的実力闘争の再構築をあくまでめざすであろう。」「靴や発煙筒よりも火炎ビンが似合うα闘争であるが,今後,このような闘争ができるαに結集できるよう努力していきたい。」等の意見表明を繰り返しており,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたこと,③しかも,この間,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,本件各工作物の常駐者,出入者等,各セクトの活動及び意思表明の状況などにおいて多少の変化が見られるとしても,本件各セクトに所属する者が暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高いものであるという評価の基礎及び新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの本件各セクトの従来の運動方針について質的な変化があったものということはできず,その状況などは,平成4年の使用禁止命令の当時と異なるところはないものであり,本件各セクトに所属する者は,平成5年当時においても,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い者といわざるを得ず,暴力主義的破壊活動者に該当するものであったというべきである。 るところはないものであり,本件各セクトに所属する者は,平成5年当時においても,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い者といわざるを得ず,暴力主義的破壊活動者に該当するものであったというべきである。 (3) 多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用の要件について前記引用に係る原判決第三の四1(二),五1(一),六1(一),七1(一)並びに八1の(一)及び(二)に認定のとおり,①本件各工作物は,その一部を除き,いずれも暴力主義的破壊活動者である本件各セクト,すなわち第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者らが中心となって建設されたものであること,②そして,その管理についても,平成5年5月ないし6月当時,第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者ら数名が常駐することによって行われ,平成4年から平成5年にかけ,本件各セクトに所属する者らが出入りしていたこと,③また,本件各工作物の構造等については,平成4年の使用禁止命令が発せられた後,特段の変化はなく,依然としてかなりの人員収容力を有し,その外観も,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和60年ないし昭和62年ころまで,暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動,あるいは,新空港の建設関連工事に対する違法な実力行使を繰り返してきた上,平成5年当時も,相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針を共通にしていたこと,⑤そして,平成5年当時は,多少表現が緩和されたにしても(ただし,統一共産同は,「大衆的実力闘争の再構築をめざそう」などと,かえって過激な意見表明をしている。),本件各セクトは,その機関紙等において,新空港の二期工事等を実力で阻止することを呼びかけるとともに,本件各工作物を闘争の拠点とすることを明らかにし,情勢の推移いかんでは,本 な意見表明をしている。),本件各セクトは,その機関紙等において,新空港の二期工事等を実力で阻止することを呼びかけるとともに,本件各工作物を闘争の拠点とすることを明らかにし,情勢の推移いかんでは,本件各工作物にも関連して,暴力主義的破壊活動等あるいはそれにつながるような実力行使をも辞さない意思を表明していたことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,平成5年の使用禁止命令が発せられた当時,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものと認めることができる。 (4) 小括以上のとおり,平成5年の使用禁止命令が発せられた当時においても,本件各セクトに所属する者は暴力主義的破壊活動者に該当するものであったし,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものというべきであり,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過したなどの本件特段の事情を認めることはできない。 したがって,平成5年の使用禁止命令は適法である。 5 平成6年の使用禁止命令の適法性について(1) 事実経過平成6年の使用禁止命令に関する本件各工作物の外観等の変化,本件工作物の常駐者,出入者等並びに各セクトの活動及び意思表明の状況は,次のとおり補正するほかは,原判決の 法性について(1) 事実経過平成6年の使用禁止命令に関する本件各工作物の外観等の変化,本件工作物の常駐者,出入者等並びに各セクトの活動及び意思表明の状況は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」の九1(原判決283頁7行目冒頭から289頁7行目末尾まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 ア原判決287頁末行の次に行を改めて,次のように加える。 「(2) プロ青同(乙328の16)プロ青同は,平成6年6月8日に通称「η現地闘争本部」前空地で行われた「モザンビークPKO派兵反対6・8現地行動」集会に他のセクトと共に参加し,プロ青同代表者が「αからの派兵は絶対させないんだという気持ちで闘っていく。」など,αを拠点に闘争を継続する旨発言した。」イ原判決288頁1行目の「(2)」を「(3)」に改める。 (2) 暴力主義的破壊活動者の要件について前記4(2)に判示のとおり,旧第四インター,プロ青同及び統一共産同などの本件各セクトに所属する者は,過去の活動状況やその意思表明状況等に照らし,平成5年当時においても,暴力主義的活動等を行う蓋然性が高い者として,暴力主義的破壊活動者に該当するものであった。 そして,前記引用に係る原判決第三の九1によれば,①平成5年9月から平成6年6月にかけて,本件各工作物には,本件各セクトに所属する者が常駐し,本件各セクトに所属する者及びこれらの者と行動を共にする者が出入りし,その間の出入者数は合計27名に及んでいることに照らし,本件各セクトは,その間も相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針等を共通にしていたと認められること,②本件各セクトは,新空港の二期工事に反対する立場から,その機関紙等において,過去に,新空港の建設を実力で阻止し,新空港を廃港にする 交流があり,その基本的活動方針等を共通にしていたと認められること,②本件各セクトは,新空港の二期工事に反対する立場から,その機関紙等において,過去に,新空港の建設を実力で阻止し,新空港を廃港にする旨の意見表明を繰り返し,平成5年の使用禁止命令が発せられた以降平成6年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,旧第四インターは「われわれは,強制収用攻撃から二期完成攻撃へと移行した闘いの焦点をしっかりとらえて,攻勢的な闘いの構築を急がなければなるまい。」「運輸省や空港公団の『自壊』に一喜一憂したり,幻想を持ったりするのは他に任せておいて,ここはひとつ,敵の弱い環の露呈・攻めどころのポイントが見えたぐらいに考えておいて,闘いの姿勢は堅持しておきたい。」等の,プロ青同は「αからの派兵は絶対させないんだという気持ちで闘っていく。」等の,統一共産同は「敵の二期完成に向けた一切の策動を粉砕し,闘い抜こう!」「αに結集し,農民と共に闘ってきた主体の中で,侵略空港粉砕の戦線を再構築し,αを全国の反戦,反派兵の闘いの拠点の一つとして強化し仲間の結集を呼びかけていかなければならない。」等の意見表明を繰り返しており,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたこと,③しかも,この間,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないことが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,本件各工作物の常駐者,出入者等,各セクトの活動及び意思表明の状況などにおいて多少の変化が見られるとしても,本件各セクトに所 ることができないことが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,本件各工作物の常駐者,出入者等,各セクトの活動及び意思表明の状況などにおいて多少の変化が見られるとしても,本件各セクトに所属する者が暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高いものであるという評価の基礎及び新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの本件各セクトの従来の運動方針について質的な変化があったものということはできず,その状況などは,平成5年の使用禁止命令の当時と異なるところはないものであり,本件各セクトに所属する者は,平成6年当時においても,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性の高い者といわざるを得ず,暴力主義的破壊活動者に該当するものであったというべきである。 (3) 多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用の要件について前記引用に係る原判決第三の四1(二),五1(一),六1(一),七1(一),八1(一)並びに九1の(一)及び(二)に認定のとおり,①本件各工作物は,その一部を除き,いずれも暴力主義的破壊活動者である本件各セクト,すなわち第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者らが中心となって建設されたものであること,②そして,その管理についても,平成6年7月5日当時,旧第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者ら数名が常駐することによって行われ,平成5年から平成6年にかけ,本件各セクトに所属する者らが出入りしていたこと,③また,本件各工作物の構造等については,平成5年の使用禁止命令が発せられた後,特段の変化はなく,依然としてかなりの人員収容力を有し,その外観も,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和60年ないし昭和62年ころまで,暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動,あるいは,新空港の建設関連工事に対 ,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和60年ないし昭和62年ころまで,暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動,あるいは,新空港の建設関連工事に対する違法な実力行使を繰り返してきた上,平成6年当時も,相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針を共通にしていたこと,⑤そして,平成6年当時は,多少表現が緩和されたにしても,本件各セクトは,その機関紙等において,新空港の二期工事等を実力で阻止することを呼びかけるとともに,本件各工作物を闘争の拠点とすることを明らかにし,情勢の推移いかんでは,本件各工作物にも関連して,暴力主義的破壊活動等あるいはそれにつながるような実力行使をも辞さない意思を表明していたことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,平成6年の使用禁止命令が発せられた当時,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものと認めることができる。 (4) 小括以上のとおり,平成6年の使用禁止命令が発せられた当時においても,本件各セクトに所属する者は暴力主義的破壊活動者に該当するものであったし,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものというべきであり,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することがで 方針の転換を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過したなどの本件特段の事情を認めることはできない。 したがって,平成6年の使用禁止命令は適法である。 6 平成7年の使用禁止命令の適法性について(1) 事実経過平成7年の使用禁止命令に関する本件各工作物の外観等の変化,本件工作物の常駐者,出入者等並びに各セクトの活動及び意思表明の状況は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第三当裁判所の判断」の一〇1(原判決293頁5行目冒頭から300頁2行目末尾まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 ア原判決293頁末行の「平成六年」を「平成7年」に改める。 イ原判決296頁10行目の「貴重とした」を「基調とした」に改める。 (2) 暴力主義的破壊活動者の要件について前記5(2)に判示のとおり,旧第四インター,プロ青同及び統一共産同などの本件各セクトに所属する者は,過去の活動状況やその意思表明状況等に照らし,平成6年当時においても,暴力主義的活動等を行う蓋然性が高い者として,暴力主義的破壊活動者に該当するものであった。 そして,前記引用に係る原判決第三の一〇1によれば,①平成6年9月から平成7年6月にかけて,本件各工作物には,本件各セクトに所属する者が常駐し,本件各セクトに所属する者及びこれらの者と行動を共にする者が出入りし,その間の出入者数は合計23名に及んでいることに照らし,本件各セクトは,その間も相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針等を共通にしていたと認められること,②本件各セクトは,新空港の二期工事に反対する立場から,その機関紙等にお んでいることに照らし,本件各セクトは,その間も相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針等を共通にしていたと認められること,②本件各セクトは,新空港の二期工事に反対する立場から,その機関紙等において,過去に,新空港の建設を実力で阻止し,新空港を廃港にする旨の意見表明を繰り返し,平成6年の使用禁止命令が発せられた以降平成7年の使用禁止命令が発せられるまでの間においても,旧第四インターは「α闘争は,新たな対決の時を迎えつつあると言えよう。”平和”を基調とした”話し合い”の形をとった攻防から,鋭い対決にむけた攻防に移りつつあるのが,現在のαだ。時代的に言えば,強制収用の開始となった一九六九年十二月以前の,任意の買収攻撃を基調とした対決と攻防の状況に近くなるのかも知れない。」等の,統一共産同は「我々労働者階級は二期阻止を闘い抜き,現空港の侵略性を徹底的に暴露・批判しなければならない。α空港からの自衛隊派兵を許さず,軍事空港化を粉砕しよう!敵の分断攻撃を粉砕し二期阻止・空港廃港が原則である。」「新たな決意をもって労働者の中に空港粉砕・二期阻止の闘いを構築し,反対同盟・用地内農民に連帯しよう。」「運輸省ー公団のθ住民追い出しの卑劣な策動を断固粉砕しなければならない。」等の意見表明を繰り返しており,新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの従来の運動方針を維持していたこと,③しかも,この間,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,本件各工作物の常駐者,出入 にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換を対外的に明確にした事実を認めることができないことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,本件各工作物の常駐者,出入者等,各セクトの活動及び意思表明の状況などにおいて多少の変化が見られるとしても,本件各セクトに所属する者が暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高いものであるという評価の基礎及び新空港の二期工事等を実力で阻止するなどの本件各セクトの従来の運動方針について質的な変化があったものということはできず,その状況などは,平成6年の使用禁止命令の当時と異なるところはないものであり,本件各セクトに所属する者は,平成7年当時においても,暴力主義的破壊活動等を行う蓋然性が高い者といわざるを得ず,暴力主義的破壊活動者に該当するものであったというべきである。 (3)多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用の要件について前記引用に係る原判決第三の四1(二),五1(一),六1(一),七1(一),八1(一),九1(一)並びに一〇1の(一)及び(二)に認定のとおり,①本件各工作物は,その一部を除き,いずれも暴力主義的破壊活動者である本件各セクト,すなわち第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者らが中心となって建設されたものであること,②そして,その管理についても,平成7年6月22日当時,旧第四インター,プロ青同及び統一共産同に所属する者ら数名が常駐することによって行われ,平成6年から平成7年にかけ,本件各セクトに所属する者らが出入りしていたこと,③また,本件各工作物の構造等については,平成6年の使用禁止命令が発せられた後,特段の変化はなく,依然としてかなりの人員収容力を有し,その外観も,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和 ついては,平成6年の使用禁止命令が発せられた後,特段の変化はなく,依然としてかなりの人員収容力を有し,その外観も,通常の家屋等とはかなり様相を異にするものであること,④さらに,本件各セクトが,昭和60年ないし昭和62年ころまで,暴力主義的破壊活動等やそれにつながる破壊活動,あるいは,新空港の建設関連工事に対する違法な実力行使を繰り返してきた上,平成7年当時も,相互に日常的な交流があり,その基本的活動方針を共通にしていたこと,⑤そして,平成7年当時は,多少表現が緩和されたにしても,本件各セクトは,その機関紙等において,新空港の二期工事等を実力で阻止することを呼びかけるとともに,本件各工作物を闘争の拠点とすることを明らかにし,情勢の推移いかんでは,本件各工作物にも関連して,暴力主義的破壊活動等あるいはそれにつながるような実力行使をも辞さない意思を表明していたことなどが明らかである。 以上の諸点を総合的に考察すれば,平成7年の使用禁止命令が発せられた当時,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものと認めることができる。 (4) 小括以上のとおり,平成7年の使用禁止命令が発せられた当時においても,本件各セクトに所属する者は暴力主義的破壊活動者に該当するものであったし,本件各工作物は,本法3条1項1号の多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあったものというべきであり,本件各セクトにおいて,従来の暴力主義的破壊活動等を自己批判し新空港の二期工事等に関連する違法な実力行使を放棄して平和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動 和的な方法により同工事等の阻止を実現するとの目標を公にするなど,過去の暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等を対外的に明確にし,かつ,そのような暴力主義的破壊活動等からの決別及び運動方針の転換等により,本件各セクトにおいて暴力主義的破壊活動等を行うおそれが消失したことを客観的に確認することができるに足りる期間が経過したなどの本件特段の事情を認めることはできない。 したがって,平成7年の使用禁止命令は適法である。 7 結論以上によれば,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e及び同fの第1審A事件ないしG事件についての各請求,同gの第1審A事件ないしD事件についての各請求,同iの第1審A事件ないしC事件についての各請求及び同hの第1審D事件についての各請求は,いずれもその余の点について判断するまでもなく理由がなくこれを棄却すべきであるから,原判決中上記第1審原告らの第1審A事件ないしC事件についての第1審原告らの各請求及び第1審D事件ないしG事件についての各請求のうちの一部を棄却した部分は相当であるが,上記第1審原告らの第1審D事件ないしG事件についての各請求のうちのその余を認容した部分は相当ではない。 よって,第1審被告の控訴に基づき,原判決主文一項ないし三項を取り消し,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e及び同fの第1審D事件ないしG事件についての各請求のうちその取消しに係る部分並びに第1審原告g及び同hの第1審D事件についての各請求のうちその取消しに係る部分をいずれも棄却し,また,第1審原告反対同盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iの各控訴は理由がないからいずれも棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第22民事部裁判長裁判官井上繁規裁判官酒井正史 盟,同a,同b,同c,同d,同e,同f,同g及び同iの各控訴は理由がないからいずれも棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第22民事部裁判長裁判官井上繁規裁判官酒井正史裁判官土居葉子は,填補につき,署名捺印することができない。 裁判長裁判官井上繁規

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