昭和53(オ)827 損害賠償

裁判年月日・裁判所
昭和54年3月20日 最高裁判所第三小法廷 判決 その他 札幌高等裁判所 昭和51(ネ)76
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【DRY-RUN】主    文      原判決を次のとおり変更する。      1 上告人は、被上告人に対し、金一五三万三九三〇円及びこれに対す る昭和五〇年三月一三日から支払ずみにいたるまで年六分の割合による金員を

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判決文本文3,747 文字)

主    文      原判決を次のとおり変更する。      1 上告人は、被上告人に対し、金一五三万三九三〇円及びこれに対す る昭和五〇年三月一三日から支払ずみにいたるまで年六分の割合による金員を支払 え。      被上告人のその余の請求を棄却する。      2 被上告人は、上告人に対し、金六〇万五二六〇円及びこれに対する 昭和五一年四月二三日から支払ずみにいたるまで年六分の割合による金員を支払え。      上告人のその余の請求を棄却する。      訴訟の総費用はこれを三分し、その二を上告人の、その余を被上告人の 負担とする。          理    由  一 上告代理人新川晴美の上告理由について   本件造塀工事の進行と上告人主張の樹木の枯死によつて上告人が被つたとする 損害との間には相当因果関係が認められないとした原審の認定判断は、原審の確定 した事実関係及び本件記録中の証拠関係に徴して首肯するに足り、原判決に所論の 違法はない。論旨は、採用することができない。  二 しかしながら、職権をもつて考えると、原判決には次の点において法令の解 釈適用を誤つた違法があり、原判決は、結局、破棄を免れない。  1 原審は、被上告人が、昭和五〇年三月一二日に上告人に到達した書面により 塀の築造についての原判示の追加工事分を含む請負契約を解除した結果、上告人に 対し、二一七万一七四〇円の損害賠償債権(うち金二一〇万四九三〇円が本訴請求 債権)を取得した事実、他方、上告人もまた、原判示建物の建築請負契約の注文主 として、浄化槽及び排水設備工事の瑕疵について五五万六〇〇〇円、また、ボイラ - 1 - ー室工事の瑕疵について一万五〇〇〇円、合計五七万一〇〇〇円の損害賠償債権を 取得した事実をそれぞれ確定したうえ、上告人が昭和五一年一一月八日に被上告人 訴訟代理人に到達の準備書 た、ボイラ - 1 - ー室工事の瑕疵について一万五〇〇〇円、合計五七万一〇〇〇円の損害賠償債権を 取得した事実をそれぞれ確定したうえ、上告人が昭和五一年一一月八日に被上告人 訴訟代理人に到達の準備書面によつてした上告人の被上告人に対する右損害賠償債 権を自働債権とし、被上告人の上告人に対する右損害賠償債権(本訴請求債権)を 受働債権とする相殺の意思表示により、右相殺の日である昭和五一年一一月八日を もつて、自働債権五七万一〇〇〇円のうち二〇万九六八一円がまず受働債権二一七 万一七四〇円のうち本訴請求にかかる二一〇万四九三〇円に対する昭和五〇年三月 一三日(上告人に対する本件訴状の送達により原判示請負契約が解除された日の翌 日)から同五一年一一月八日までの遅延損害金債権に充当され、その残額三六万一 三一九円が前示二一〇万四九三〇円の元本債権に充当される結果、上告人は被上告 人に対し、右元本の残額一七四万三六一一円及びこれに対する昭和五一年一一月九 日以降完済にいたるまで年六分の割合による遅延損害金の支払義務がある旨の判断 を示し、上告人に対し、右金額による金員の支払を命じている。  しかしながら、相殺の意思表示は双方の債務が互いに相殺をするに適するにいた つた時点に遡つて効力を生ずるものである(民法五〇六条二項)から、その計算を するにあたつては、双方の債務につき弁済期が到来し、相殺適状となつた時期を基 準として双方の債権額を定め、その対当額において差引計算をすべきものである。 本件についてこれをみるのに、自働債権である上告人の被上告人に対する債権は、 民法六三四条二項所定の損害賠償債権であるから、上告人において注文にかかる建 物の引渡を受けた時(原審の確定するところによれば、昭和四八年一二月二五日で ある。)に発生したもので、しかも期限の定めのない債権としてその発生の時か 害賠償債権であるから、上告人において注文にかかる建 物の引渡を受けた時(原審の確定するところによれば、昭和四八年一二月二五日で ある。)に発生したもので、しかも期限の定めのない債権としてその発生の時から 弁済期にあるものと解すべく、他方、受働債権である被上告人の上告人に対する損 害賠償債権は本件請負契約につき解除の効力を生じた昭和五〇年三月一二日に発生 したもので、この債権もまた期限の定めがないものとしてその発生と同時に弁済期 - 2 - が到来したものと解すべきである。そうすると、右両債権は昭和五〇年三月一二日 をもつて相殺適状となつたものであるから、上告人が昭和五一年一一月八日にした 相殺の意思表示により、昭和五〇年三月一二日に遡つて相殺の効力を生じたものと いうべきである。そして、右相殺により、被上告人主張の損害賠償債権二一〇万四 九三〇円のうち五七万一〇〇〇円が消滅し、結局、上告人は、被上告人に対し、残 額一五三万三九三〇円及びこれに対する昭和五〇年三月一三日以降支払ずみにいた るまで商事法定利率年六分の割合による遅延損害金の支払義務を負担するにいたつ たものといわなければならない。   しかるに、原審は、上告人が相殺の意思表示をした昭和五一年一一月八日の時 点における双方の債権額を計算したうえ、差引計算により被上告人の上告人に対す る債権額を算出しているのであつて、右は相殺の効力に関する民法五〇六条二項の 規定の解釈適用を誤つたものであつて、この違法は原判決の結論に影響を及ぼすこ とが明らかであるから、原判決の上告人敗訴部分中一五三万三九三〇円及びこれに 対する昭和五〇年三月一三日以降完済にいたるまで年六分の割合による金額を超え て認容した部分は破棄を免れない。そして、前記説示に徴し、右部分については当 審において裁判をするに熟するので、原判決主文第一項を本判決主 〇年三月一三日以降完済にいたるまで年六分の割合による金額を超え て認容した部分は破棄を免れない。そして、前記説示に徴し、右部分については当 審において裁判をするに熟するので、原判決主文第一項を本判決主文第一項1のと おり変更すべきものである。  2 次に、原審は、第一審判決に付された仮執行の宣言に基づく強制執行により、 昭和五一年四月二二日、上告人が給付した本訴請求金二一〇万四九三〇円とこれに 対する昭和五〇年三月一三日から同五一年三月一二日までの年六分の割合による遅 延損害金一二万六二九五円との合計額である二二三万一二二五円及びこれに対する 右強制執行による給付の翌日である昭和五一年四月二三日以降支払ずみにいたるま で商事法定利率年六分の割合による遅延損害金の支払を求める旨の民訴法一九八条 二項所定の申立について、右事実関係については争いがないとしたうえ、その一部 - 3 - を認容して被上告人に対し五五万六八一四円及び内金三六万一三一九円に対する昭 和五一年一一月九日以降支払ずみにいたるまでの年六分の割合による金員の支払を 命じ、その余の請求を棄却している。   しかしながら、前記1の説示に照らすと、上告人の申立は、上告人が強制執行 を受けたために給付した二二三万一二二五円のうち、当審において原判決を変更し、 上告人に支払を命ずべき一五三万三九三〇円とこれに対する昭和五〇年三月一三日 以降同五一年三月一二日までの遅延損害金九万二〇三五円との合計額一六二万五九 六五円を控除した金額である六〇万五二六〇円は、第一審判決が変更されることに より被上告人から上告人に対し返還義務が生ずる金員であるから、上告人の申立は 右金額及びこれに対する仮執行による支払の翌日である昭和五一年四月二三日から 支払ずみにいたるまで商事法定利率年六分の割合による遅延損害金相当額の限度で 認容されるべ ずる金員であるから、上告人の申立は 右金額及びこれに対する仮執行による支払の翌日である昭和五一年四月二三日から 支払ずみにいたるまで商事法定利率年六分の割合による遅延損害金相当額の限度で 認容されるべきものである。   してみれば、これと異なる原判決には民訴法一九八条二項の解釈適用を誤つた 違法があることに帰し、原判決の上告人敗訴部分中上告人の申立額と前記金額との 差額を超えて上告人の請求を棄却した部分は破棄を免れない。そして、前記説示に 徴し、右部分についても当審において裁判をするに熟するので、原判決主文第二項 を本判決主文第一項2のとおり変更すべきものである。  三 よつて、民訴法四〇八条、三九六条、三八六条、九六条、八九条に従い、裁 判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    高   辻   正   己             裁判官    江 里 口   清   雄             裁判官    服   部   高   顯             裁判官    環       昌   一 - 4 -             裁判官    横   井   大   三 - 5 -

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