昭和41(オ)568 約束手形金請求

裁判年月日・裁判所
昭和46年11月16日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和40(ネ)1154
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人鈴木敏夫の上告理由について。  手形の流通証券としての特質にかんが

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判決文本文1,620 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人鈴木敏夫の上告理由について。  手形の流通証券としての特質にかんがみれば、流通におく意思で約束手形に振出 人としての署名または記名押印をした者は、たまたま右手形が盗難・紛失等のため、 その者の意思によらずに流通におかれた場合でも、連続した裏書のある右手形の所 持人に対しては、悪意または重大な過失によつて同人がこれを取得したことを主張・ 立証しないかぎり、振出人としての手形債務を負うものと解するのが相当である。  これを本件についてみるに、原判決の確定するところによれば、上告会社の訴外 Dに対する買掛代金支払のため、上告人ら(そのうち上告人A1は、上告会社の代 表取締役、上告人A2は、その取締役である。)において、本件約束手形用紙に、 受取人のみを白地としたうえ、共同振出人としてそれぞれ署名または記名押印し、 右Dに交付するため上告会社の使用人に保管させているうちに盗取され、その後転 々して被上告人がこれを取得するに至つたが、右手形は、その受取人欄が補充され ていて、裏書の連続があるといい、そして、上告人らにおいて、被上告人がこれを 悪意または重大な過失により取得したことについて主張・立証しない、というので ある。以上の事実によれば、上告人らは、合同して被上告人に対し本件手形金支払 の義務があるというべきである。論旨は、右と異なる見解のもとに原判決を非難す るものであり、原判決には所論の違法はないから、採用することができない。  よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官松本正雄の意 見があるほか、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。  裁判官松本正雄の意見は、次のとおりである。 - 1 -  わたくしは、多数意見が、被 一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官松本正雄の意 見があるほか、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。  裁判官松本正雄の意見は、次のとおりである。 - 1 -  わたくしは、多数意見が、被上告人が本件手形を悪意または重大な過失によつて 取得したことの主張・立証がないとの理由で上告人に本件手形債務を認めたことに は異論がないが、右意見の法理上の根拠が必ずしも明瞭ではないと考えるので、こ の点についての意見を述べる。  約束手形の振出人が、流通におく意思で、手形要件の具備した手形に署名または 記名押印したときは、その段階で、振出人として手形債務を負担するための要件で ある手形行為が完成(ただし、白地手形としてなされた場合は、白地手形として完 成)すると解するのが相当であり、この手形を受取人その他の第三者に交付するこ とによりはじめて手形行為が完成すると考える必要はない(昭和四二年(オ)第一 四六四号同四六年一〇月一三日大法廷判決におけるわたくしの意見参照)。したが つて、右のような手形が、盗難・紛失等のために、振出人の意思によらないで流通 するようになつたとしても、連続した裏書のある当該手形の所持人に対しては、手 形法一六条二項の適用によつて、悪意または重大な過失によつて同人がこれを取得 したことを主張・立証しないかぎり、振出人としては、手形上の債務を免れ得ない と考えるのである。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    松   本   正   雄             裁判官    田   中   二   郎             裁判官    下   村   三   郎             裁判官    関   根   小   郷 - 2 - 判官    下   村   三   郎             裁判官    関   根   小   郷 - 2 -

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