昭和26(れ)742 臨時物資需給調整法違反(繊維製品配給消費統制規則)

裁判年月日・裁判所
昭和26年9月11日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を東京高等裁判所に差戻す。          理    由  弁護人芳井俊輔の上告趣意第一点について。  繊維製品配給消費統制規則(以下単に規

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判決文本文1,145 文字)

主文 原判決を破棄する。 本件を東京高等裁判所に差戻す。 理由 弁護人芳井俊輔の上告趣意第一点について。 繊維製品配給消費統制規則(以下単に規則と称する)第一〇条は「指定繊維製品ノ販売其ノ他売渡ヲ業トスル者」が、他の同業者から指定繊維製品を受けんとする場合、これに制限を加えた規定であることは所論のとおりである。 原判決は「被告人は縫製業を営んで居る者であるが、法定の除外事由がないのに……A方に於いて、繊維製品配給消費統制規則所定の譲渡資格のない同人から販売の目的で同規則所定の指定繊維製品である綿絨一反四五碼もの二反を合計金一万二千六百円で買受けた」と犯罪事実を確定した上、規則第一〇条を適用しているのであるが、原判示事実から被告人及びAがいずれも「指定繊維製品ノ販売其ノ他売渡ヲ業トスル者」にあたることを知りうるであろうか。 凡そ営利の目的をもつて継続反覆して指定繊維製品の販売をなす者であれば、規則にいわゆる「指定繊維製品ノ販売其ノ他売渡ヲ業トスル者」にあたると解すべきであつて、其の者が他に主たる営業を有すると否とは、これに影響を来さないものというべく、論旨が主張するように敢て自己の名をもつて営業として登録しておる小売業者又は卸売業者に限る理由を特に見出すことができない。 ところで被告人が縫製業者であつても、同人が直に繊維製品の販売乃至売渡業者にあたるとはいえないのみならず、又被告人が判示Aから販売の目的で綿繊二反を買受けた一回の行為があつたことによつて被告人を右の業者であると解することの無理なことも当然であろう。もつとも被告人が営利の目的をもつて指定繊維製品を他に継続的に販売しようと企てた上、買受行為に及んだという特段の事情が窺えれ- 1 -ば、規則第一〇条違反として処罰しうるで 理なことも当然であろう。もつとも被告人が営利の目的をもつて指定繊維製品を他に継続的に販売しようと企てた上、買受行為に及んだという特段の事情が窺えれ- 1 -ば、規則第一〇条違反として処罰しうるであろうしかし原判示事実及び挙示の証拠によるも右の事情があつたか、どうかを知ることができないので被告人の罪責を判断するを得ないことになる。 要するに原判決は法令の解釈を誤つたか、乃至規則一〇条違反の判示として理由不備の違法があるものというべきであるから爾余の争点について判断を加えるまでもなく、原判決は到底破棄を免れない。 よつて上告を理由ありとし、旧刑訴法第四四七条、第四四八条ノ二を適用して主文のとおり判決する。 右は裁判官全員の一致した意見である。 検察官十蔵寺宗雄関与昭和二六年九月一一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 2 -

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