令和2年2月12日判決言渡平成31年(行コ)第64号更正すべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成29年(行ウ)第159号) 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 札幌A税務署長が平成27年4月24日付けで控訴人に対してした控訴人の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 3 仙台B税務署長が平成27年4月24日付けで控訴人に対してした控訴人の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 4 C税務署長が平成27年4月24日付けで控訴人に対してした控訴人の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 5 D税務署長が平成27年4月24日付けで控訴人に対してした控訴人の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 6 E税務署長が平成27年4月24日付けで控訴人に対してした控訴人の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 第2 事案の概要 1 本件の原審において,酒類製造者である控訴人は,その製造した発泡性酒類 (商品名「極ZERO」。以下「 る更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 第2 事案の概要 1 本件の原審において,酒類製造者である控訴人は,その製造した発泡性酒類 (商品名「極ZERO」。以下「本件製品」という。)が,酒税の税率に関して定める酒税法(平成29年法律第4号による改正前のもの。以下同じ。)23条1項1号の規定する「発泡性酒類」に該当し,その税率は1キロリットルにつき22万円であるとして,酒税の税額の申告(一部につき修正申告を含む。)をしたが,その後,本件製品は同条2項3号ロの規定する「その他の発泡性酒類」に該当し,その税率は1キロリットルにつき8万円であったとして,各製造場の所在地の所轄税務署長である札幌A税務署長,仙台B税務署長,C税務署長,D税務署長及びE税務署長に対し,それぞれ,前記第1の2ないし6に記載の各更正の請求(これらを併せて,以下「本件各更正の請求」という。)をしたところ,上記の各税務署長から,それぞれ,前記第1の2ないし6に記載の更正をすべき理由がない旨の各通知の処分(これらを併せて,以下「本件各処分」という。)を受けたことから,被控訴人に対し,本件各処分の取消しを求めた。 原審は,控訴人の請求をいずれも棄却したことから,控訴人が本件控訴を提起した。 2 関係法令等の定め,前提事実,争点及び争点に関する当事者の主張の要旨は,次のとおり補正し,当審における当事者の主な補充主張を後記3及び4のとおり付加するほかは,原判決の「事実及び理由」の第2の1ないし4に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正)⑴ 原判決6頁26行目の「同項」から同7頁1行目末尾までを「政令で定める発泡酒として同項の規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」の意義(争点⑴)が争わ (原判決の補正)⑴ 原判決6頁26行目の「同項」から同7頁1行目末尾までを「政令で定める発泡酒として同項の規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」の意義(争点⑴)が争われている。」に改める。 ⑵ 原判決7頁6行目の「争点⑴(酒税法施行令20条2項にいう「発酵」の意義)について」を「争点⑴(酒税法施行令20条2項の規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」の意義)について」に,12 行目の「指すものである」から15行目末尾までを「指すものであり,この「発酵」とは,微生物の生活細胞から分泌される酵素の作用によって営まれる化学変化のうち,アルコール発酵(糖分が酵素の作用によってアルコールと炭酸ガスとに分解される現象)のことを指す。」に,22行目の「完成する」から25行目末尾までを「完成するが,そして,更にが終わったと認められない限り,同項に定める発泡酒に該当するとはいえない。」にそれぞれ改め,同8頁13行目のの次にを,同行目末尾にをそれぞれ加え,20行目から21行目のをに改める。 ⑶ 原判決9頁23行目の「によれば,」の次にを加える。 3 当審における控訴人の主な補充主張 ⑴ 争点⑴について原審は,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒とは,当該発泡酒(本件でいえば,極ZEROベース発泡酒)の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵をさせたものをいうと解するのが相当であるなどと判示したが,誤りであるというべきである。 すなわち,原審も認めるとおり,同項にいう「発酵」とはアルコール発酵を指すものであることからすれば,発泡酒が同項に定める発泡酒として製成される時期は,アルコール発酵一般の終了後,となるのであって, したがっ とおり,同項にいう「発酵」とはアルコール発酵を指すものであることからすれば,発泡酒が同項に定める発泡酒として製成される時期は,アルコール発酵一般の終了後,となるのであって, したがって,同令20条2項の規定の解釈適用上は,「発酵させたもの」に該当すると解さざるを得ないというべきである。本件においては,このような極ZEROベース発泡酒をもって同令20条2項の「発酵させたもの」に該当するというべきである。 上記のような解釈は,同法上の他の酒類に係る文言及び解釈にも添うものである。すなわち,①と解釈されており,また,② と解釈することにも十分な文理上の根拠があるといえる。 また,東京国税局の酒税担当官は,控訴人がした照会に対し,をした事実があり,このことは,本件における同項の規定の解釈においても十分に斟酌されるべきである。 そして,原審も認定するとおり,本件製品は,同令20条2項に定める発泡酒に該当するというべきである。 ⑵ 争点⑵についてア原審は, などと判示して,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについて,アルコール発酵があったとは認められないと判示した。 イしかし,今般, このことは,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵があったことを裏付けるものということができる。 原審が上記ア①のとおり判示した点については,点で誤った事実認定である。 以上によれば,極ZEROベース発泡酒の他の原料の投入後にも「発酵」の存在が推認されるというのが当然の帰結であり,この 誤った事実認定である。 以上によれば,極ZEROベース発泡酒の他の原料の投入後にも「発酵」の存在が推認されるというのが当然の帰結であり,このことは,裏付けられている。 原審は,上記ア②のとおり判示するに当たり, 原審が上記ア①及び②のとおり判示した点については, 原審が上記ア③のとおり判示した点については,一貫性を欠くものといわざるを得ない。 ⑶ 争点⑶について原審は,控訴人が,本件各処分の通知書に付記された理由には,酵素を分泌する活性を有する酵母と発酵性糖類が存在することを前提に,アルコール分の増加又はエキス分の減少が必要であるというアルコール発酵の解釈基準ないし判断基準のうちいずれを欠くのかという理由とその根拠が示されていないと主張したのに対し,控訴人が基準であると主張するものの内実は,要するに用語としての発酵(アルコール発酵)の意義であって,申請に対する処分に係る審査基準とは異なるものというべきである上,酒税法施行令20条2項にいう「発酵」があったといえるか否かの当てはめの理由の核心は,発酵の事実の有無であるというほかはなく,控訴人が指摘する酵素を分泌する活性を有する酵母が存在することなどの点は,かかる発酵の事実の認定における事情ないし要素にとどまるものであるなどと判示した。 しかし,アルコール発酵に係る「糖分が酵素の作用によってアルコールと炭酸ガスとに分解される現象をいう」との解釈は,同項が規定する「発酵」の定義に係る法の解釈規範にほかならず,単なる用語の意義や認定における事情ないし要素にとどまるものではないから,最高裁平成21年(行ヒ)第91号同23年6月7日第三小 解釈は,同項が規定する「発酵」の定義に係る法の解釈規範にほかならず,単なる用語の意義や認定における事情ないし要素にとどまるものではないから,最高裁平成21年(行ヒ)第91号同23年6月7日第三小法廷判決・民集65巻4号2081頁(以下「最高裁平成23年判決」という。)の射程が及び,本件各処分の通知書に 付記すべき理由は,いかなる理由に基づいて当該法の解釈規範を適用して本件各処分がされたのかを知ることができる程度に,当該法の解釈規範の適用関係についても処分の理由として提示する必要があったというべきである。 しかるに,本件各処分の通知書に付記された理由では,アルコール分の増加の有無又は糖分(エキス分)の減少の有無はおろか,アルコール分や糖分(エキス分),更にはアルコールの生成自体さえ一切言及しておらず,「発酵」の定義に係る法の解釈規範を一切無視して発酵という法令の文言にある事実が確認できないとの結論のみをただ単に述べるにすぎないものであるから,最高裁平成23年判決が要求する理由の提示の程度を満たしていないことは明らかである。 加えて,本件各処分の通知書に付記された理由は,「当該『極ZEROベース発泡酒』に発酵という事実は確認できませんでした。」というもののみであるところ,①極ZEROベース発泡酒がなぜ「発酵させたもの」には当たらないのかの理由を提示すべきときに,「発酵がないから」とだけ述べるにすぎないものであり,結局は,同義反復をしているにすぎず,そもそも理由の体をなしていないこと,②各処分行政庁は,極ZEROベース発泡酒の発酵の有無につき本件各処分の当時に検討を行っておきながら,あえてその検討の過程を本件各処分の通知書に付記した理由に一切記載しなかったと考えられること(大阪高等裁判所平成25年1月18日判決・判例時 発酵の有無につき本件各処分の当時に検討を行っておきながら,あえてその検討の過程を本件各処分の通知書に付記した理由に一切記載しなかったと考えられること(大阪高等裁判所平成25年1月18日判決・判例時報2203号33頁参照),③被控訴人は,訴訟の段階に至り初めて,極ZEROベース発泡酒が「発酵させたもの」に当たらない理由として,ものであるなどという主張をして,各処分行政庁の検討にはなかったものも主張してきたが,この点については,控訴人は不服申立てにおいて反論する機会を与えられず,また,各処分行政庁においても慎重な検討が行われなかったことに 帰すること等に鑑みれば,本件各処分の通知書に付記された理由は,「行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を申請者に知らせて不服の申立てに便宜を与える」という行政手続法8条1項本文の趣旨に背馳するというほかない。 したがって,本件各処分の通知書に付記された理由は,同法8条1項本文及び最高裁平成23年判決が要求する程度の理由を提示するものとはいえず,違法であるというべきである。 4 当審における被控訴人の主な補充主張⑴ 争点⑴について酒税法施行令20条2項が規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」とは,その文理上,麦芽及びホップを含む当該発泡酒の全ての原料を発酵させて製造したものであることは明らかであるところ,麦芽及びホップやその他の原料が順次投入される場合,全ての原料を投入した後のものを発酵させて製造したものであれば,「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」に該当するが,全ての原料を投入した後のものが発酵していないのであれば,これには該当しないこととなる。 なお,控訴人のとの主張については 「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」に該当するが,全ての原料を投入した後のものが発酵していないのであれば,これには該当しないこととなる。 なお,控訴人のとの主張については,と矛盾する解釈である上,控訴人が販売している商品の中にも製品も存在するのであって失当であり,また,控訴人は,同令20条2項の「発酵させたもの」に該当すると主張するが,かかる主張は,「発酵させたもの」であることを要件としている同項の文理に明らかに反しており,法令の解釈を誤るものである。 ⑶ 争点⑵について ア控訴人は,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵があったことを裏付けるものであるなどと主張する。 しかし,控訴人の上記の主張は,その前提において失当である。 また,科学的には無意味といわざるを得ない。 さらに,発酵の事実を認定することはできない。 イ控訴人は,などと主張する。 しかし, のであり,原審の判断は正当である。 ウ控訴人は,原審が, の判示をした点を非難するが,から,その科学的評価としては,発酵の事実は認められないということに尽きるものである。 エ控訴人は,原審の判示は,酒税法施行令20条2項の規定する「発酵」について,何らの根拠に基づくことなく,数量的・定量的な限定を加えるに等しい解釈及び適用をするものであると非難する。 しかし,原審は,発酵の事実が認められるか否かという事実認定の問題として判断しているのであるから,控訴人の上記の主張は,原審の判示を曲解するものであり,理由がない。 オ控訴人は,原審が,「発酵」の有無を判断するに際して消 れるか否かという事実認定の問題として判断しているのであるから,控訴人の上記の主張は,原審の判示を曲解するものであり,理由がない。 オ控訴人は,原審が,「発酵」の有無を判断するに際して消極的に評価したと非難する。 しかし,原審は,極ZEROベース発泡酒の残りの原料を投入した後にアルコール発酵が認められるか否かという事実認定の問題を検討するに当たり,から,自己矛盾に陥っているものではなく,控訴人の上記の主張は理由がない。 ⑶ 争点⑶について本件各処分は,本件製品に特別税率の適用があるとして控訴人が本件各更 正の請求を行ったことに対して,所轄の各税務署長が更正をすべき理由がないとして行った処分であるところ,本件各処分の通知書において付記すべき理由は,極ZEROベース発泡酒がなぜ発酵させたものに当たらないかの理由ではなく,本件製品に特別税率が適用されない理由である。そして,本件各処分の通知書においては,本件各更正の請求において問題となる要件,当該要件の解釈,事実関係,要件の当てはめによる結論という処分行政庁による判断の過程が余すところなく記載されており,いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件各処分がされたのかを控訴人においても了知し得るものであり,その記載は,行政手続法8条1項本文の要求を満たすものであるから,本件各処分の理由の提示として不備があるとはいえない。 第3 当裁判所の判断当裁判所も,控訴人の請求はいずれも理由がないと判断する。その理由は,当審における当事者の主な補充主張を踏まえて,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の第3の1ないし3に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正) 1 原判決12頁15行目の「争点⑴(酒税法 主張を踏まえて,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の第3の1ないし3に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正) 1 原判決12頁15行目の「争点⑴(酒税法施行令20条2項にいう「発酵」の意義)について」を「争点⑴(酒税法施行令20条2項の規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」の意義)について」に改め,同13頁16行目の「原告は,」の次にを加え,23行目冒頭から同14頁25行目末尾までを次のとおりに改める。 「 本件における同項の規定の適用との関係で,発泡酒が酒類として完成する時期につき,被控訴人は,を指摘して,と主張するところ,被控訴人の主 張するところは,関係規定の文理等に照らし,基本的に相当といえる。その上で,上記のとおり,本件製品が同令20条2項に定める発泡酒に該当するか否かは,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵が認められるか否かによって判断されるべきものであり,その際に発酵により製造される酒類における一般的な経過に照らし主発酵に相当すると見られるような状態の存否も考慮されることとなると考えられるところである。 ⑵ア以上に対し,控訴人は,主な補充主張⑴において,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒が酒類として完成するのは同令20条2項の規定の解釈適用上は,などと主張するが,上記⑴で述べたとおり,発酵により製造される一つの製品の製造過程中のものであっても,特定の段階で主発酵が終わりこさない又は蒸留しない酒類に該当するものとなった後に,水以外の物品であって当該酒類と同一の品目の酒類以外のものが混和されたときは,新たに酒類が製造されたものとみなされることを前提に,同項に定める発泡酒については,当 い酒類に該当するものとなった後に,水以外の物品であって当該酒類と同一の品目の酒類以外のものが混和されたときは,新たに酒類が製造されたものとみなされることを前提に,同項に定める発泡酒については,当該発泡酒の全ての原料を投入した後のものを発酵させて製造したものであると解するのが相当であるから,控訴人の上記の主張は採用することができない。 また,控訴人は,主な補充主張⑴において,控訴人の主張する上記のような解釈は,同法上の他の酒類に係る文言及び解釈にも添うものであり,また,東京国税局の酒税担当官がこれに添う内容の回答をした事実もあるなどと主張するが,① と主張する点については,上記の規定において,清酒については,製造の途中で所定の原料を発酵させた上で,最終的にこして製造するものとされているところ,同法43条1項1号は,清酒の製造免許を受けた者が政令で定めるところにより清酒にアルコール等を加えたときについて,同項により新たな酒類の製造とみなす場合から除外する旨を定めており,控訴人が清酒について指摘するところは,このような清酒に係る規定の在り方に由来するものと解され,これとは前提の異なる同令20条2項に定める発泡酒につき同様に論ずることはできないから,控訴人の上記の主張は採用することができず,②十分な文理上の根拠があると主張する点については,上記の規定ぶりの違いは,各規定の内容に照らし,原料となるものが限定列挙されているか否かの違いにすぎないと解するのが相当であるから,控訴人の上記の主張は採用することができず,③東京国税局の酒税担当官は,控訴人がした照会に対し,「発泡酒」も,同令20 条2項に定める発泡酒に該当する旨の回答(甲11)をした事実があると主張する点については,控訴人が指摘するメモ(甲11 局の酒税担当官は,控訴人がした照会に対し,「発泡酒」も,同令20 条2項に定める発泡酒に該当する旨の回答(甲11)をした事実があると主張する点については,控訴人が指摘するメモ(甲11)の内容を参照しても,控訴人が主張するような内容の記載がされているとまでは認められないから,控訴人の上記の主張は採用することができない。 イ本件において,控訴人は前記前提事実⑵のとおり,というのであるから,以上に述べたところに照らし,このようにして製造される極ZEROベース発泡酒については,新たに酒類が製造されたとみなされるものと解するのが相当であり,極ZEROベース発泡酒に発酵が存するか否かを論ずるまでもなく,それが酒税法施行令20条2項に定める発泡酒に該当するとする控訴人の主張は採用することができないというべきである。」 2 原判決14頁26行目の「したがって」を「以上のとおり」に改め,同行目の「にいう」から同15頁1行目の「同項」までを削る。 3 原判決22頁1行目から2行目のに改め,18行目末尾の次に改行して次のとおり加え,19行目の「ウ」を「エ」に改める。 「ウ控訴人は,当審において,主な補充主張⑵のとおり主張するので,以下検討する。 控訴人は,主な補充主張⑵イにおいて,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵があったことを裏付けるものであるなどと主張する。 しかし,一件記録を参照しても,をもって極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵があったことが裏付けられているとする控訴人の上記の主張は,そのように認めるための前提を欠くものといわざるを得ないから,採用することができない。 入された後のものについてアルコール発酵があったことが裏付けられているとする控訴人の上記の主張は,そのように認めるための前提を欠くものといわざるを得ないから,採用することができない。 控訴人は,主な補充主張⑵イにおいて,極ZEROベース発泡酒に他の原料を全て投入した後も発酵の存在が推認されるなどと主張する。 しかし, 極ZEROベース発泡酒につき発酵があったと直ちに推認することはできない というべきである。 なお,控訴人は,が,控訴人の上記の主張を裏付けるものであると主張するが,上記のは,上記の判断を覆すに足りるものとは認められない。 控訴人は,主な補充主張⑵イにおいて,原審が,根拠となり得るものではない旨の判示をした点を非難する。 しかし,控訴人がその理由として主張するところは,いずれも,を覆すに足りるものではないから,いずれも採用することができない。 控訴人は,主な補充主張⑵イにおいて,原審の判示は,酒税法施行令20条2項の規定する「発酵」について,何らの根拠に基づくことなく,をするものであると非難する。 しかし,原審は,その説示の内容に照らして考えれば,単に極ZEROベース発泡酒の原料の全てを投入した後のものにつきアルコール発酵が認められるか否かの判断をしているにすぎないと認められ,同項の規定する「発酵」の意義につき, その当てはめの判断をしているものではないから,控訴人の上記の非難は当たらない。 控訴人は,主な補充主張⑵イにおいて,原審が,「発酵」の有無を判断するに際して消極的に評価したと非難する。 しかし,原審は,その説示の内容に照らして考 難は当たらない。 控訴人は,主な補充主張⑵イにおいて,原審が,「発酵」の有無を判断するに際して消極的に評価したと非難する。 しかし,原審は,その説示の内容に照らして考えれば,極ZEROベース発泡酒については,発酵が生ずるとは考えられない旨を述べたものと解されるから,控訴人の上記の非難は当たらない。」 4 原判決23頁11行目から12行目の「(最高裁平成21年(行ヒ)第91号同23年6月7日第三小法廷判決・民集65巻4号2081頁参照)」を「最高裁平成23年判決参照」に改め,同24頁26行目末尾の次に改行して次のとおり加える。 「⑷ 以上については,控訴人の主な補充主張⑶における主張の内容を踏まえて考えても異なるところはない。」第4 結論第3で認定及び判断したところは,当事者のその余の補充主張によっても左右されるものではない。 以上によれば,控訴人の請求はいずれも理由がないから棄却すべきであり,これと同旨の原判決は相当である。 よって,本件控訴は理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第15民事部 裁判長裁判官八木一洋 裁判官杉山順一 裁判官松本明敏
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