昭和40(オ)860 身分確認請求

裁判年月日・裁判所
昭和41年9月30日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 昭和38(ネ)172
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人辻冨太郎名義の上告理由について。  訴外Eが本訴提起前に被上告法人の

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判決文本文1,716 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人辻冨太郎名義の上告理由について。  訴外Eが本訴提起前に被上告法人の理事長および理事を辞任した旨の原判決の事 実認定は、これに対応する挙示の証拠によつて肯認できないことはなく、この点に 関する所論は、原審の裁量に委ねられた証挺の取捨判断および事実認定を非難する ものであつて、採用できない。  また、元来私立学校法二八条一項および二項の規定は、学校法人と実体法上の取 引をする第三者に取引上必要な右法人の組織等の事項を知らしめるため右事項につ いての登記を要請し、右第三者の実体法上の取引保護のため右事項について登記を もつて対抗要件としているのである。これに反し、民事訴訟は、公権力をもつて実 体法上の法律関係を確定する手続であつて、それ自体は実体法上の取引行為ではな いから、民事訴訟において何人が当事者である学校法人を代表する権限を有するか を定めるにあたつては、右私立学校法二八条二項の規定は適用されないものと解す べきである。したがつて、学校法人を当事者とする訴訟において、右訴訟の提起前 に右法人の代表者の交替があつたのにその旨の登記が経由されていない場合であつ ても、右法人を代表して訴訟追行の権限を有する者は、つねに交替後の新代表者で ある。されば、かかる場合において、第一審裁判所が訴状副本および期日呼出状の 送達から判決の言渡に至るまでの一切の訴訟行為を旧代表者に対してだけし、しか も、第二審においても真正な新代表者による追認がないときは、右第一審判決は取 消を免れないものと解すべきである。これを本件についてみるに、原判決の認定し たところによれば、本件訴状に被上告法人の代表者理事長として表示されていた訴 - 1 - 外Eは、本訴提起前に被上 審判決は取 消を免れないものと解すべきである。これを本件についてみるに、原判決の認定し たところによれば、本件訴状に被上告法人の代表者理事長として表示されていた訴 - 1 - 外Eは、本訴提起前に被上告法人の理事長および理事を辞任し、被上告法人を代表 する権限を有しなかつたにもかかわらず、第一審裁判所は、被上告法人に対してす ることを要する訴状副本および期日呼出状の送達から判決の言渡に至るまでの一切 の訴訟行為を、終始右訴外人に対してだけし、被上告法人の新代表者に対しては全 くしなかつたというのであるから、第一審裁判所は、重要な訴訟手続においてのみ ならず判決手続においても法令違背をしたものというべく、しかも、第二審におい ても新代表者による追認がなかつたのであるから、第一審判決は取消を免れない。 されば、原判決は、被上告法人を代表する権限を有する者を定めるにあたつて私立 学校法二八条二項が適用されるとした点において違法を犯したものではあるが、結 局第一審判決を取り消しているのであるから、結論において正当というべく、また、 第一審裁判所が被上告法人に対してすることを要する前記訴訟行為を右訴外人に対 してだけしたのは適法であるとする所論は、到底採るを得ない。したがつて、この 点に関する論旨は、結局、理由なきに帰する。  よつて、民訴法四〇一条、三九六条、三八四条二項、九五条、八九条に従い、裁 判官全員の一致で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第二小法廷          裁判長裁判官    奥   野   健   一             裁判官    草   鹿   浅 之 介             裁判官    城   戸   芳   彦             裁判官    石   田   和   外             裁判官    色   川     浅 之 介             裁判官    城   戸   芳   彦             裁判官    石   田   和   外             裁判官    色   川   幸 太 郎 - 2 -

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