令和6年9月26日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和5年(ワ)第70393号特許権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日令和6年6月28日判決大都技研株式会社訴訟承継人 原告 GX株式会社同訴訟代理人弁護士櫻林正己同訴訟代理人弁理士尾崎隆弘被告株式会社ワイズテック同訴訟代理人弁護士後藤雄則 同補佐人弁理士金丸清隆 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 被告は、別紙被告製品目録記載の起伏収容式仮設防護柵を輸入し、製造し、譲渡し、使用し、賃貸してはならない。 2 被告は前項記載の起伏収容式仮設防護柵を廃棄せよ。 3 訴訟費用は被告の負担とする。 4 仮執行宣言第2 事案の概要本件は、発明の名称を「起伏収容式仮設防護柵」とする特許第6494120号の特許(以下「本件特許」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」といい、本件特許権に係る明細書及び図面を「本件明細書」という。)を有する原告 が、被告に対し、被告が別紙被告製品目録記載の製品(以下「被告製品」という。) を製造等する行為が原告の本件特許権を侵害すると主張して、特許法100条1項及び2項に基づき、被告製品の製造等の差止め及び廃棄を求める事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実並 を製造等する行為が原告の本件特許権を侵害すると主張して、特許法100条1項及び2項に基づき、被告製品の製造等の差止め及び廃棄を求める事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲の各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実をいう。)⑴ 当事者 ア原告は、各種鉄鋼製品の開発、加工、販売、各種機械の開発、製造販売等を目的とする株式会社である。 イ被告は、土木建築工事の請負、土木建築用資材の販売等を目的とする株式会社である。 ⑵ 本件特許権(甲1ないし3) ア大都技研株式会社は、平成31年3月15日、以下の内容の本件特許権を取得した。 特許番号特許第6494120号発明の名称起伏収容式仮設防護柵出願日平成29年1月30日 登録日平成31年3月15日イ原告は、令和5年7月1日、大都技研株式会社を吸収合併し、本件特許権を取得した。 ⑶ 本件特許の特許請求の範囲(甲2)ア本件特許の請求項1の特許請求の範囲の記載は、以下のとおりである(以 下「本件発明1」という。)。 「長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台と、前記基礎架台のウェブ部の上面に固定され、長手方向の背部と短手方向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材と、長手方向に設けられるガードレールと、短手方向に厚さを有する 回動板状部材と、を備え、前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延 びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり、前記回動板状部材 びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり、前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、前記回動板状部材が起立した状態 のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定できることを特徴とする起伏収容式仮設防護柵。」イ本件特許の請求項2の特許請求の範囲の記載は、以下のとおりである(以下「本件発明2」といい、本件発明1と併せて「本件各発明」という。)「長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎 架台と、前記基礎架台のウェブ部の上面に固定された定着部材と、長手方向に設けられるガードレールと、短手方向に厚さを有する回動板状部材と、を備え、前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回 動可能に取り付けられおり、前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定でき、前記ガードレールと前記回動板状部材が倒伏した状態の前記基礎架台を上方に積み上げたとき、上方の前記基 礎架台を支持するための支持部材を、前記ウェブ部上面にさらに備え、前記支持部材は、開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板であり、前記一対の板で画成される空間は、防護柵を組み立てるとき するための支持部材を、前記ウェブ部上面にさらに備え、前記支持部材は、開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板であり、前記一対の板で画成される空間は、防護柵を組み立てるとき必要となる部品を収容可能であることを特徴とする起伏収容式仮設防護柵。」 ⑷ 本件各発明の構成要件 ア本件発明1は、次のとおり分説することができる(以下、符号に応じて「構成要件1A」などという。)1A 長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台と、1B 前記基礎架台のウェブ部の上面に固定され、長手方向の背部と短手方 向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材と、1C 長手方向に設けられるガードレールと、1D 短手方向に厚さを有する回動板状部材と、を備え、1E 前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を 中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり、1F 前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、 1G 前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定できることを特徴とする1H 起伏収容式仮設防護柵。 イ本件発明2は、次のとおり分説することができる(以下、符号に応じて「構成要件2A」などという。) 2A 長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台と、2B 前記基礎架台のウェブ部の上面に固定された定着部材と、2C 長手方向に設けられるガードレ いう。) 2A 長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台と、2B 前記基礎架台のウェブ部の上面に固定された定着部材と、2C 長手方向に設けられるガードレールと、2D 短手方向に厚さを有する回動板状部材と、を備え、 2E 前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を 中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり、2F 前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、 2G 前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定でき、2H 前記ガードレールと前記回動板状部材が倒伏した状態の前記基礎架台を上方に積み上げたとき、上方の前記基礎架台を支持するための支持部材を、前記ウェブ部上面にさらに備え、 2I 前記支持部材は、開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板であり、前記一対の板で画成される空間は、防護柵を組み立てるとき必要となる部品を収容可能であることを特徴とする2J 起伏収容式仮設防護柵。 ⑸ 被告の行為 被告は、少なくとも本件訴訟の提起がなされるまでは、被告製品の製造、使用、賃貸をしていた。 ⑹ 被告製品の構成被告製品は、起伏収容式仮説防護柵であり、少なくとも上記にいう「回動板状部材」(構成要件1Dないし1G及び2Dないし2H)に係る構成(争点1 -1)を除き、本件各発明の各構成要件を充足する。 2 争点⑴ 特許権侵害の成否(争点1)ア 「回動板状部材 状部材」(構成要件1Dないし1G及び2Dないし2H)に係る構成(争点1 -1)を除き、本件各発明の各構成要件を充足する。 2 争点⑴ 特許権侵害の成否(争点1)ア 「回動板状部材」(構成要件1Dないし1G及び2Dないし2H)の充足性(争点1-1) イ均等侵害の成否(争点1-2) ⑵ 本件各発明の無効事由の有無(争点2)ア乙4を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如の有無(争点2−1)イ乙1を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如の有無(争点2−2)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1-1(「回動板状部材」(構成要件1Dないし1G及び2Dないし2H) の充足性)について(原告の主張)⑴ 被告は、被告製品の回動部材107(以下「回動部材107」という。)は「角筒状」で長手方向及び短手方向に「厚さ」ではなく「幅」を有しているため、被告製品のような「角筒状」の回動部材は、本件各発明における「回動板 状部材」を充足しない旨主張する。 ⑵アしかしながら、本件各発明の「回動板状部材」は、乙5号証の特許公報記載の発明(以下「乙5発明」という。)の仮設防護柵の上部構造の一部である「ガードレール用支柱」(ガードレールを支持する支柱)と同じ機能・役割を果たすものであり、上記「ガードレール用支柱」は軸方向に長尺の柱であ る。 また、本件各発明の課題は、「仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくでき、軽量化、コンパクト化、設置・撤去作業の効率化などの課題を解決できる」(【0007】)点にあるところ、ここでいう「仮設用防護柵の起伏する部材」は、ガードレール、ブラケット、軸及びガードレール支柱のほか、 「これらの起立状態を維持する部材」も含む。すなわち、乙5発明では、「 】)点にあるところ、ここでいう「仮設用防護柵の起伏する部材」は、ガードレール、ブラケット、軸及びガードレール支柱のほか、 「これらの起立状態を維持する部材」も含む。すなわち、乙5発明では、「仮設用防護柵の起伏する部材の幅」は、ガードレールの基材であるH鋼を超える幅のものであるのに対し、本件各発明では、定着部材を採用することにより「仮設用防護柵の起伏する部材の幅」の幅を小さくすることができる。 そして、ウェブ部の上面に設けた定着部材及び、該定着部材に回動可能に取り付けられる回動板状部材の幅は、板状、角筒状のいずれの場合でも、ウェブ部の横幅Wの範囲内に収まるのであり、本件各発明の「回動板状部材」が板であっても、角筒状であっても、本件各発明の効果を奏し、課題を解決 することができる。 イ本件明細書の記載を見ると、以下の記載がある。 【0032】「回動板4の形状は矩形に限定されず、楕円、小判等の縦長形状等、適宜の形状を取り得る。」【0050】「一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、必要に 応じて、短手方向の幅を薄くすることができる。」【0060】「回動板4は中実板に限らず、中空板等、板から構成される部材であれば、他の形態でもよい。」ウ本件明細書の上記各記載によれば、段落【0032】では、支柱の断面形状は「適宜の形状」を取り得ることが明記されている。これは、従来から一 般的に使用されている円筒状の支柱のほか、角筒状の支柱も含むものである。 また、段落【0050】は、主語の(ガードレールを支持する)「支柱」が省略されている独立した文章であり、これを補充すれば、「支柱は、一般的に用いられる円管又は角筒管のものに比べ、必要に応じて、短手方向の幅 段落【0050】は、主語の(ガードレールを支持する)「支柱」が省略されている独立した文章であり、これを補充すれば、「支柱は、一般的に用いられる円管又は角筒管のものに比べ、必要に応じて、短手方向の幅を薄くすることができる。」ということである。これは、一般的に用いられる 円管又は角筒管の支柱と比べて短手方向の幅を薄くする必要がある場合には、支柱の外観上の幅をそのようにすることができるという「支柱の幅の選択的な調整可能性」を示すものであり、薄くする必要のない場合に、円管又は角筒管の支柱を適用することを排除するものでないことは、「必要に応じて」という文言から明白である。したがって、本件各発明の「回動板状部材」 は、板状のものに限定されず、円管又は角筒状のものも含む。 また、段落【0060】で例示される「中空板」は、支柱の軸方向に中空が形成されているという意味であり、筒体あるいは管を意味するものにほかならない。そして、被告製品の回動部材107は、中空の四角形に板が構成された部材である。 ちなみに、仮設防護柵の支柱に用いる鋼管の製造方法は、甲6号証、甲7号証に記載のとおりであるところ、甲6号証の1頁「1.フォーミング」欄の「平板の帯鋼を種々の曲率のロールを用いて曲げ、管状に成型します。」の記載、 甲7号証の3頁の「鍛接鋼管」、「電縫鋼管」、「スパイラル鋼管」、「UO鋼管」の図解、更には製造後の角筒管の外観にも照らせば、角筒管は 横断面が四辺の正方形の管であり、「中空板」、「板から構成される部材」 に該当する。そして、本件各発明の「回動板状部材」は、適宜の形状を取り得るため、 被告製品の角筒状の回動部材107も、本件各発明の「回動板状部材」に含まれる。 エ以上によれば、本件明細書に記載の「回動板4」は、実施 本件各発明の「回動板状部材」は、適宜の形状を取り得るため、 被告製品の角筒状の回動部材107も、本件各発明の「回動板状部材」に含まれる。 エ以上によれば、本件明細書に記載の「回動板4」は、実施形態の一例にすぎず、被告主張のように本件各発明の「回動板状部材」の形状をことさら限 定するものではない。 なお、本件特許の審査経過において、原告は、手続補正書(甲8)において「回動板状部材」について何の補正もしておらず、単に、拒絶理由が示されていない請求項を独立請求項に繰り上げ、請求項の番号を整理しているだけであるし、意見書(乙6)においても、「角筒管を除外する」旨の意見は述べ ておらず、本件明細書にも、このような限定を示す記載はない。 ⑶ 被告の主張に対する反論ア本件各発明の構成要件D等の「回動板状部材」は「角筒状の部材」である被告製品の回動部材107を含まないから、被告製品は同構成要件等を充足しないとの主張について 「板状」の「板」とは「薄く平たいもの」ではあるが、本件特許においては「中空板等、板から構成される部材であれば、他の形態でも該当する」ものであるところ(本件明細書【0060】)、「構成」とは「かまえつくること」であり(甲10の1・広辞苑第6版)、「部材」とは「建築などで、構造の部分をなす材」のことである(甲10の3・広辞苑第6版)。しかる に、被告製品の回動部材107は、「板から構成され」、「仮設防護柵である被告製品の定着部材に回動可能に取り付けられる構造の部分をなす材」であるから、本件発明1及び本件発明2の「回動板状部材」に該当する。 加えて、特許公報(甲2)に記載の「回動板4」に係る被告主張の「厚み」は実施形態の例示であり、特許請求の範囲には、本件各発明の構成要件D及 びLに「短 件発明2の「回動板状部材」に該当する。 加えて、特許公報(甲2)に記載の「回動板4」に係る被告主張の「厚み」は実施形態の例示であり、特許請求の範囲には、本件各発明の構成要件D及 びLに「短手方向に厚さを有する回動板状部材」とあるだけで寸法の限定は ない。 イ 「角筒状の部材」である被告製品の回動部材107は、本件明細書に記載されている「中空板」や「中実板」に包含されないとの主張について本件発明1においては、a 構成要件1Bでは、「前記基礎架台のウェブ部の上面に固定され、長手 方向の背部と短手方向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材」と、b 構成要件1Eでは、「前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を 中心として前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり」と、c 構成要件1Fでは、「前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり」と、d 構成要件1Gでは、「前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記 回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定できることを特徴とする」と、それぞれ規定されている。 他方、被告製品は、a 「基礎架台101のウェブ部102の上面に固定された、長手方向の 背部103と短手方向の側部104を有し、基礎架台101の長手方向に複数設けられている定着部材105を備え」ているが、「定着」とは、「しっかりとつくこと、固着して容易に離れなくなること」であり(甲10の4・広辞苑第6版)、b 被告製品の回動部材 の長手方向に複数設けられている定着部材105を備え」ているが、「定着」とは、「しっかりとつくこと、固着して容易に離れなくなること」であり(甲10の4・広辞苑第6版)、b 被告製品の回動部材107(角筒状の部材)は、その「下方側端部は、 短手方向に延びる第1回動軸線R1を中心として定着部材105に回 動可能に取り付けられているとともに、回動部材107の上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線R2を中心としてガードレール106に回動可能に取り付けられてい」て、ガードレールとともに回動する回動機能があり、c 被告製品の回動部材107(角筒状の部材)は、「倒伏した状態のと き、ガードレール106及び前記回動板状部材107をウェブ部102の短手方向の幅に収容可能である」収容機能があり、d 被告製品の回動部材107(角筒状の部材)は、「起立した状態のとき、定着部材105に緊締部材108によりに固定でき」ガードレールを固定し支持する固定支持機能を果たす。 e 以上によれば、被告製品の回動部材107は、上記各構成要件に定められた本件発明1の「回動板状部材」に該当するものである。 上記構成により、被告製品は本件各発明の以下の課題(本件明細書【0007】)を解決できる。 a 課題「仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さく」 「起伏」とは、仮設防護柵の設置・撤去作業に必須の作業であり、ガードレール及び角筒状の部材が起立した状態と倒伏した状態を取ることであり、回動動作により交互に変化するものである。被告製品は、当該起立状態において、ガードレール及び角筒状の部材のほか、これらの起立状態を維持する部材を有するが、これが定着部材及び緊締部材等で ある。そして、被告製品の定着部材は、ウェブ部 被告製品は、当該起立状態において、ガードレール及び角筒状の部材のほか、これらの起立状態を維持する部材を有するが、これが定着部材及び緊締部材等で ある。そして、被告製品の定着部材は、ウェブ部の上面に固定されており、定着部材をウェブ部の幅内に配置できるから、起伏する部材の全体の幅を小さくすることができる。 b 課題「軽量化、コンパクト化等を図る」被告製品の定着部材は、ウェブ面に固定されて定着機能を発揮し、ガ ードレール及び角筒状の部材の起立状態において、定着部材が角筒状の 部材に緊締部材により定着部材に緊締され、倒伏状態において、緊締部材が解除されて、定着部材が角筒状の部材を支持していることから、定着部材が軽量となり、コンパクト化ができる。 c 課題「設置・撤去作業の効率化を可能とする」被告製品の定着部材は、ウェブ面に固定されて定着機能を発揮し、こ れにより、設置・撤去作業に関する、脱着作業や管理作業が不要となり、設置・撤去作業の効率化が可能である。さらに、被告製品は、本件発明2の「支持部材」を備え、上記課題を解決できる。 以上によれば、被告製品は、本件各発明の上記各課題を解決でき、本件各発明の効果は、同課題に記載のとおりである。 上記の理は、本件発明2についても同様であり、被告製品の回動板状部材107(角筒状の部材)は、本件発明2の「回動板状部材」にも該当する。 ウ大都技研株式会社の他の特許出願(特願2017-163264)の記載内容を参酌すると、原告は、「角筒状の部材」である被告製品の部材107 を本件特許請求の範囲から意識的に除外しているとの主張について原告の別出願(特願2017-163264)における特許公報の記載(乙10)については、段落【0045】にお 告製品の部材107 を本件特許請求の範囲から意識的に除外しているとの主張について原告の別出願(特願2017-163264)における特許公報の記載(乙10)については、段落【0045】において、「回動部材5の筒体50は、横断面が角形のみならず、丸形、楕円形、小判形等、板から構成される部材であれば、他の形態でもよい。」と記載されている。 同記載は、原告が別出願において「所定形状の中空構造の筒体50を備えている」ものとして定義した別出願の「回動部材」について各種の形態を取り得ることを示した記載にすぎず、本件各発明の「回動板状部材」から「角筒状の部材」を意識的に除外しているものではない。そして、本件明細書の段落【0032】、【0050】、【0060】の記載からしても、これが 除外されていないことは明らかである。 なお付言すれば、本件特許公報(甲2)と、原告の別出願(特願2017-163264)における特許公報(乙10)において、回動板状部材(乙10においては回動部材)の各種の形態の説明として「板から構成される部材であれば、他の形態でもよい」という共通する表現を用いている(本件明細書【0060】、乙10【0045】)。このことからも、原告が、本件 各発明の「回動板状部材」から、乙10号証の「回動部材」に例示される「角筒状の部材」を意識的に除外していないことは明らかである。 ⑷ まとめ以上によれば、被告製品は「回動板状部材」を充足し、本件各発明の技術的範囲に属する。 (被告の主張)⑴ 原告は、被告の回動部材107は、「板状」であると認定しているが、当該認定自体が誤りであり、被告の回動部材107は「角筒状」である。そして、「角筒状」は、本件各発明の「回動板状部材」に含まれない。そ 原告は、被告の回動部材107は、「板状」であると認定しているが、当該認定自体が誤りであり、被告の回動部材107は「角筒状」である。そして、「角筒状」は、本件各発明の「回動板状部材」に含まれない。その理由は、次のとおりである。 ア 「板」の意味は、デジタル大辞泉によれば、「(いた【板】)1 材木を薄く平たく切ったもの。」、「(いた【板】)2 金属・石または合成樹脂などを薄く平たくしたもの。」、「(はん【板】)1 木を薄く平らに切ったもの。 また、そうした形状のもの。」とされている(乙7)。 イ本件明細書の段落【0025】の1〜3行には、「図1及び図3(a)(b)に 示す通り、仮設防護柵1は、基礎架台2と、4組の一対の定着板3,3(定着部材)と、4つの回動板4と、4つの一対の補強板5,5(補強部材)と、2組の一対のガードレール6,6などから構成されている。」とあり、また、本件特許における「回動板状部材」は、本件特許の特許出願明細書中、全て「回動板」と表現されていることから (本件明細書【0025】)、本件特許にお ける「回動板状部材」は、文言どおり「板状」のものに限定されるのであり、 被告製品の回動部材のような「角筒状」のものを含まない。 ウ本件明細書【0032】の2〜6行には、「回動板4は正面形状が矩形状で所定の厚さの存する薄板であり、起立状態では上下方向Zに直立し、倒伏状態では、長手方向Yに伏せた配置になる。回動板4の厚さは定着板3の隙間Cとの関係で設定される。回動板4の横幅は厚みの2〜5倍、高さは横幅 の5〜7倍が例示される。回動板4は、起立状態において、厚みは短手方向Xにあり、横幅は長手方向Yにあり、高さは上下方向Zにある。」と記載されており(本件明細書【0032】)、「回動板状部材」は、 の5〜7倍が例示される。回動板4は、起立状態において、厚みは短手方向Xにあり、横幅は長手方向Yにあり、高さは上下方向Zにある。」と記載されており(本件明細書【0032】)、「回動板状部材」は、 文言どおり「板状」のものに限定されているのであるから、本件特許における 「回動板状部材」には、被告製品における「角筒状の回動部材」は含まれない。 エまた、同段落においては、「回動板4の形状は矩形に限定されず、楕円、小判等の縦長形状等、適宜の形状を取り得る。」と記載されているが、「角筒状」のものについての記載はない(【0032】)。むしろ、原告は「回動板4は板であり」と、わざわざ念押ししている上に(同段落【0050】の1行)、「一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、必要に応じて、 短手方向の幅を薄くすることができる(同段落【0050】の5~7行)。」と、回動板4から「一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱」を排除している。 オ本件明細書【0050】の1〜4行に、「以上説明した仮設防護柵1の効果を説明する。回動板4は板であり、短手方向に厚さを有し、回動板4が定 着板3、3の間に配置され、2つの回動軸により回動可能な構成であるので、ガードレール6と回動板4を倒した状態で、基礎架台2の上方に形成されたウェブ部22の短手方向の幅に収容することができる。」と記載されているとおり、本件特許の効果においても、本件特許における「回動板状部材」が、文言どおり「板状」のものに限定されていることからしても(本件明細書【0 050】)、本件特許において「回動板状部材」は、文言どおり「板状」のも のに限定され、被告製品における回動部材のような「角筒状」のものを含まない。 カ本件明細書【0060】の1〜10行には、「 、本件特許において「回動板状部材」は、文言どおり「板状」のも のに限定され、被告製品における回動部材のような「角筒状」のものを含まない。 カ本件明細書【0060】の1〜10行には、「以上、本実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で本発明を適宜、変更、追加等した種々なる態様を実施できることは無論である。例えば、・・・(中略)・・・回動 板4は中実板に限らず、中空板等、板から構成される部材であれば、他の形態でもよい。」と記載されている通り、明細書の【発明を実施するための形態】の最後の段落においても、本件特許における「回動板状部材」が「板から構成される部材」、すなわち、文言どおり「板状」のものに限定されていることからしても(本件明細書【0060】)、本件特許において「回動板状 部材」は、文言どおり「板状」のものに限定され、被告製品における回動部材のような「角筒状」のものを含まない。 ⑵ また、本件特許に係る登録の経緯に照らしても、「回動板状部材」には「角筒状」のものを含まない。 ア本件特許については、特許庁の審査において、拒絶理由通知書が発行され ている(乙3)。当該拒絶理由通知書によれば、原告による特許出願2001−14497の出願公開公報である特開2001−226925号公報(乙4。 以下、乙4の特許公報記載の発明を「乙4発明」という。)が、引用文献1として引用され、本件特許の出願当初の請求項1及び請求項3(以下「旧請求項1」及び「旧請求項3」などという。)に係る発明につき、新規性及び 進歩性が否定されている(乙3。なお、乙4発明に係る特願2001−14497は、乙5発明に係る特許出願平11−160740の分割出願に当たる。)。 そして、乙4発明に掲載されている仮設防護柵は、構成要件 が否定されている(乙3。なお、乙4発明に係る特願2001−14497は、乙5発明に係る特許出願平11−160740の分割出願に当たる。)。 そして、乙4発明に掲載されている仮設防護柵は、構成要件として「ガードレール支柱51」を含んでいるが、これは、被告製品における「角筒状の 回動部材」に相当する。 イ一方、特許庁審査官は、当該拒絶理由通知書において「引用文献1に記載された発明の・・・『ガードレール支柱51のガードレール52側板部』・・・は、・・・『回動板状部材』・・・に相当する。」と認定しており(乙3の「備考」)、「引用文献1に記載された発明のガードレール支柱51は、回動板状 部材に相当する」とは認定していない。なお「ガードレール支柱51のガードレール52側板部」とは、「ガードレール支柱51を構成する4つの板部のうち、ガードレール52が取り付けられる板部」をいう(乙3の「備考」)。 ウ他方、特許庁審査官による上記認定に対し、原告は、提出した意見書(乙6)において争っていない。 ⑶ 原告は、本件特許に係る特許出願日(2017年1月30日)の後の2017年8月28日に、特許第6334042号に係る特許出願を行い、その明細書及び図面において、本件特許に係る「回動板4」と区別して「筒体50を備える回動部材5」との記載をしているのであるから、原告は、本件特許発明の特許出願手続において、「角筒状の部材」である被告製品の回動部材107を、 本件特許の特許請求の範囲から意識的に除外していることは明らかである。 ⑷ したがって、本件特許における「回動板状部材」は、被告製品における「角 筒状の回動部材」を含まない。 2 争点1-2(均等侵害の成否)について(原告の主張)⑴ である。 ⑷ したがって、本件特許における「回動板状部材」は、被告製品における「角 筒状の回動部材」を含まない。 2 争点1-2(均等侵害の成否)について(原告の主張)⑴ 均等第1要件本件各発明の課題である「仮設防護柵の起伏する部材の幅を小さくし、軽量 化、コンパクト化を図り、設置・撤去作業の効率化を可能とする」(本件明細書【0007】)は、「定着部材の構成」により解決される。すなわち、本件各発明は、定着部材の構成が課題解決のための技術手段を基礎付ける技術的思想の中核をなす特徴的部分であり、回動板状部材の形状は本質的部分ではないから、均等第1要件を充足する。 ⑵ 均等第2要件定着部材の構成により本件各発明の課題が解決されるところ、回動板状部材について「角筒状」の回動部材を採用した場合にも、本件明細書【0007】記載の作用効果を奏するので、均等第2要件を充足する。 ⑶ 均等第3要件 当業者であれば、仮に「回動板状部材」が被告主張のようにごく限られた 「板」に限定されるとしても、「角筒状」の回動部材を採用した場合にも上記発明の課題が解決されることを容易に認識でき、これを置換することに何らの支障もないから、均等第3要件も充足する。なお、被告自身も、「回動板状部材」 を「角筒状部材の回動部材」に置換することは可能であることを自認している。 ⑷ 均等第4要件争点2において述べるとおり、本件各発明は、当業者であっても出願時において後述の引用発明1及び引用発明2から容易に想到できないところ、この理は、回動部材として角筒管を使用している被告製品についても同様に当てはまる。 これに対し、被告は、原告特許第3193356号に係る原告製品のデッド コピーで きないところ、この理は、回動部材として角筒管を使用している被告製品についても同様に当てはまる。 これに対し、被告は、原告特許第3193356号に係る原告製品のデッド コピーである被告旧型製品(乙2別紙物件目録記載の第2図及び第4図参照)における支柱固定用スペーサ7を定着部材で置き換えることは容易であり、被告製品は、当業者が出願時に容易に推考できたものである旨主張する。しかしながら、そもそも被告は、自らが被告旧型製品の支柱固定用スペーサ7ではなく「定着部材」を備える本件の被告製品の構成に想到することができたと主張 するにとどまり、当業者一般において容易に推考できたことを一切論証していない。加えて、「被告旧型製品の支柱固定用スペーサ7ではなく、定着部材を備えている」という相違点は重要である。すなわち、定着部材は、ウェブ部の上面に固定されているため、本件各発明の課題である「仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくでき、軽量化、コンパクト化等を図るとともに、設置・撤 去作業の効率化を可能とする」を解決できる。他方、被告旧型製品は本件各発明の課題を開示も示唆もしておらず、これを認めるに足りる証拠もないのであるから、いきなり上記課題を着想するとともに、本件各発明の定着部材の構成を着想し、これを組み合わせることが容易推考であるはずがない。 以上によれば、被告旧型製品における支柱固定用スペーサ7を本件各発明の 定着部材で置き換え、被告製品の構成に至ることは容易ではない。 ⑸ 均等第5要件原告は、「回動板状部材」から「角筒状の回動部材」を意識的に除外していない。 これに対し、被告は、「角筒状の部材」は、本件特許発明の特許出願手続に おいて、本件特許の特許請求の範囲から意識的に除外されている旨主張する。 角筒状の回動部材」を意識的に除外していない。 これに対し、被告は、「角筒状の部材」は、本件特許発明の特許出願手続に おいて、本件特許の特許請求の範囲から意識的に除外されている旨主張する。 しかしながら、本件特許の出願手続において、「回動板状部材」に関する部分は補正されていない。また、原告は、その意見書においても「回動板状部材」から「角筒状の部材」を除外する旨の主張も一切していない。したがって、原告が本件特許の出願経過において、特許請求の範囲から「角筒状の部材」を意 識的に除外した事実はない。 ⑹ 小括以上によれば、仮に被告製品の回動部材107が、本件各発明の「回動板状部材」に該当しないとしても、被告製品の回動部材107は、本件各発明の「回動板状部材」と均等なものとして、その技術的範囲に属するものである。 (被告の主張) ⑴ 均等第1要件本件特許において、被告製品の「角筒状の回動部材」と相違する回動板状部材、すなわち「回動部材が板状」であることは、本件特許発明の本質的部分ではないか否かは不明である。 ⑵ 均等第2要件 本件特許において、「回動板状部材」を、被告製品のような「角筒状の回動部材」に置き換えても、本件特許発明の目的を達成することができ、かつ、同じ作用効果を奏するのか否かは不明である。 ⑶ 均等第3要件本件特許の出願前に原告によって出願されて公開されている乙5発明や乙 4発明には、被告製品のような 「角筒状の回動部材」が掲載されており、また、原告特許第3193356号に係る原告製品のデッドコピーである被告旧型製品は、被告製品と同じ「角筒状の回動部材」をその構成として備えているのであるから(乙2別紙物件目録記載の第2図及び第4図参照)、被告製品の製造時点におい に係る原告製品のデッドコピーである被告旧型製品は、被告製品と同じ「角筒状の回動部材」をその構成として備えているのであるから(乙2別紙物件目録記載の第2図及び第4図参照)、被告製品の製造時点において、当業者が本件特許における「回動板状部材」を「角筒状の回 動部材」に置き換えることは、容易に想到できたものであるといえる。 ⑷ 均等第4要件公知技術である原告製品(原告特許第3193356号)及びそのデッドコピーである被告旧型製品と、被告製品との違いは、当該原告製品及び被告旧型製品が支柱固定用スペーサ7を備えているのに対し、被告製品が支柱固定用ス ペーサ7ではなく、定着部材105を備えているという違いのみである。 【乙2】 【別紙被告製品目録】 したがって、被告製品は、当業者が、本件特許の特許出願時点における公知技術である当該原告製品や被告旧型製品(乙1)から、出願時に容易に推考でき たものであるといえる。 ⑸ 均等第5要件本件特許の出願前に原告によって出願されて公開されている乙5発明や乙4発明には、被告製品の構成と同様の「角筒状の回動部材」が掲載されており、また、被告旧型製品(乙1)のデッドコピーの対象となった原告特許第3193 356号に係る原告製品は、被告製品のような「角筒状の回動部材」をその構成として備えていることから、被告製品が、本件特許発明の特許出願手続において、特許請求の範囲から意識的に除外されたなどの特段の事情が存するといえる。 ⑹ 小括 以上によれば、被告製品は、本件各発明の構成と均等なものとはいえない。 3 争点2-1(乙4発明を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如の有無)について(被告の主張)⑴ 本件特許の出願経過にお 上によれば、被告製品は、本件各発明の構成と均等なものとはいえない。 3 争点2-1(乙4発明を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如の有無)について(被告の主張)⑴ 本件特許の出願経過において発行された拒絶理由通知書(乙3)によれば、審 査官は、原告特許出願の出願公開公報である特開2001-226925号公報(乙4発明)を引用して、下記に掲げる本件特許の旧請求項1について、新規性及び進歩性を具備しないと認定している。 【旧請求項1】長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架 台と、前記基礎架台のウェブ部の上面に固定された定着部材と、長手方向に設けられるガードレールと、短手方向に厚さを有する回動板状部材と、を備え、前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回動 可能に取り付けられおり、前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガ ードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定できることを特徴とする起伏収容式仮設防護柵。 ⑵ これに対し、原告は、上記認定には反論せず、上記「前記基礎架台のウェブ 部の上面に固定された定着部材と」との構成を、「前記基礎架台のウェブ部の上面に固定され、長手方向の背部と短手方向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材と」と補正することにより、補正後の請求項1に係る発明について特許を取得した。 ⑶ しかしながら、上記拒絶理由通知書に引用されている乙4発明 有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材と」と補正することにより、補正後の請求項1に係る発明について特許を取得した。 ⑶ しかしながら、上記拒絶理由通知書に引用されている乙4発明や、その親出 願であった乙5発明には、主に、支柱固定用スペーサ3、一対の管25、一対のUボルト26、及び一対のナット27とから構成されている「長手方向の背部と短手方向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材」が開示されている。 ⑷ 他方、前記のとおり、公知技術である原告特許第3193356号に係る原 告製品及びそのデッドコピーである被告旧型製品(乙1)と、被告製品との違いは、当該原告製品及びそのデッドコピーである被告旧型製品が支柱固定用スペーサ7を備えているのに対し、被告製品が支柱固定用スペーサ7ではなく、定着部材105を備えているという違いのみである。 ⑸ したがって、本件特許の請求項1に係る発明は、新規性又は進歩性を具備せ ず、無効理由を有する。 (原告の主張)⑴ 新規性についてア被告は、乙4発明と本件各発明は同一であり、本件各発明は新規性を欠くと主張する。 しかしながら、乙4発明は、本件各発明の「ウェブ部の上面に固定された 定着部材」を備えておらず、また、回動部材等の起立状態を維持する部材の構成も異なる。 イもっとも、本件特許の審査経過における拒絶理由通知書(乙3)では、審査官は、乙4発明の「第2縦板6Cの上部」が本件特許の「定着部材」に相当すると認定しているが、これは誤りである。 すなわち、乙4発明の第2縦板6Cは、本件各発明の基礎架台のフランジ部に相当する部材であり、その側面中央が、ウェブ部に相当する横板の端部と接合している。そうすると、本件各発 れは誤りである。 すなわち、乙4発明の第2縦板6Cは、本件各発明の基礎架台のフランジ部に相当する部材であり、その側面中央が、ウェブ部に相当する横板の端部と接合している。そうすると、本件各発明の定着部材がウェブ部の上面に固定されるのに対し、フランジ部の上側部分に相当する第2縦板6Cの上部は飽くまでも第2縦板6Cの一部にすぎず、仮設用長尺連続基礎(基礎架台)の 横板(ウェブ部)の上面に固定されるものではない。さらに、本件各発明では、定着部材を採用することにより、「起伏状態を維持する部材」の幅を小さくできるが、乙4発明の第2縦板6Cの上部では、本件課題を解決することができず、本件各発明と同様の効果を奏さない。 したがって、「第2縦板6Cの上部」がウェブ部の上面に固定されない点、 あるいは、本件各発明と同様の効果を奏さず本件課題を解決できない点によれば、乙4発明の「第2縦板6Cの上部」は、本件各発明の「定着部材」に相当するものではない。拒絶理由通知書(乙3)における審査官の前記認定は、相違点を一致点と誤認するものであり、上記の審査官の認定を前提として引用する被告主張も、誤りである。 ウなお付言すれば、同拒絶理由通知書(乙3)における「引用発明1の「ガードレール支柱51のガードレール52側板部」が本件特許の「回動板状部材」に相当する」との審査官の認定も誤りである。すなわち、乙4発明の「ガードレール支柱51」は、全体として支柱の機能を果たすものであるため、乙4発明の「ガードレール支柱51」が、本件各発明の「回動板状部材」に相 当するものである。加えて、乙4発明は、本件発明2の「支持部材」を有す るものではない。 エ以上によれば、乙4発明により本件各発明が新規性を欠くものとはいえない 板状部材」に相 当するものである。加えて、乙4発明は、本件発明2の「支持部材」を有す るものではない。 エ以上によれば、乙4発明により本件各発明が新規性を欠くものとはいえない。 ⑵ 進歩性について被告の主張によっても、いかなる論理構成によって被告が本件各発明の進歩 性を否定するのか、必ずしも明らかではないが、以下のとおり反論する。 乙4発明では回動部材等の起立状態を維持する部材が仮設用長尺連続基礎(本件各発明の基礎架台に相当)の縦板(本件各発明のフランジ部に相当)に設けられているのに対し、本件各発明では定着部材が基礎架台のウェブ部(引用発明1の横板に相当)の上面に設けられているという相違点がある。 上記相違点につき、被告は、容易推考であることを論証していない。上記相違点によって、両者の回動部材等の起立状態を維持する部材の構成も異なっているところ、この構成の相違により、本件各発明は、「仮設用防護柵の起伏する部材」の幅を小さくでき、軽量化、コンパクト化、設置・撤去作業の効率化などの課題を解決できるものである(本件明細書【0007】)。 さらに、乙4発明は、「支持部材」とは異なる構造の「基礎連結部材9」を備えるのに対し、本件発明2は「支持部材」を発明の構成に含むものである。 これに対し、被告は、この相違点について容易推考であることを論証していないが、この相違点により、本件発明2の支持部材による効果が生じることは、本件明細書【0019】に記載されているとおりである。 以上によれば、乙4発明により本件各発明が進歩性を欠くものとはいえない。 4 争点2-2(乙1発明を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如の有無)について(被告の主張)⑴ 本件発明2に無効理由があること より本件各発明が進歩性を欠くものとはいえない。 4 争点2-2(乙1発明を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如の有無)について(被告の主張)⑴ 本件発明2に無効理由があること 当該拒絶理由通知書(乙3)及び原告提出の意見書(乙6)によれば、原告特 許出願の出願公開公報である特開2001-226925号公報(乙4)を引用文献1として引用して、旧請求項1、旧請求項3及び旧請求項4について新規性又は進歩性を具備しないとした審査官の認定(乙3)に対し、原告は、当該拒絶理由を解消するため、拒絶の理由が発見されなかった旧請求項2を旧請求項1に合体して本件特許の請求項1(以下「現請求項1」といい、本件 特許の請求項2を「現請求項2」という)とし、また、拒絶の理由が発見されなかった旧請求項5を旧請求項1、4と合体して現請求項2とする補正を行っている(乙6)。 すなわち、新規性及び進歩性を具備しない上記旧請求項1に係る発明と、現請求項2に係る発明との構成の違いは、別紙被告製品目録記載⑧及び⑨の 各構成の有無である。 他方、公知技術である原告特許第3193356号に係る原告製品及びそのデッドコピーである被告旧型製品(乙1で撮影されている製品をいうものであり、以下「乙1発明」という。)は、本件特許の特許出願の日前から、上記各構成を備えている。 したがって、本件特許の請求項2に係る発明は、乙1発明に基づき、新規性又は進歩性を具備せず、無効理由を有する。 ⑵ 原告の主張についてア原告は、「乙1の写真を撮影した日付は不明であり、この製品が本件特許出願日より前に公知公用であったことの証拠ではない。」と主張する。 そこで、被告は、同じ原告である特許権侵害損害賠償請求事件(令和3年(ワ)第29 した日付は不明であり、この製品が本件特許出願日より前に公知公用であったことの証拠ではない。」と主張する。 そこで、被告は、同じ原告である特許権侵害損害賠償請求事件(令和3年(ワ)第29254号)における被告旧型製品(乙1)に係る2016年5月24日に撮影された写真を提出する(本件特許に係る特許出願日前である2016年5月24日に撮影されたもの。乙11-1ないし11-3)。 上記写真における赤い矢印の箇所には、甲2号証に掲載の「図6」を備え た仮設防護柵を確認することができるため、本件特許に係る特許出願日前に、 甲2号証に掲載の「図6」を備えた仮設防護柵が存在していたことが認められる。 イこれに対し、原告は、「現時点における原告の調査の結果では、本件各発明の『開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板』である『支持部材』の構成は認められない。」と主張して、被告主張に 係る構成を否認する。 しかしながら、乙11の1ないし11の3によれば、過去の原告製品のデッドコピーである被告旧型製品は、甲2号証に掲載の「図6」を備えている。 それにもかかわらず、原告が上記のように否認をするのであれば、過去の原告製品に係る図面やカタログ、パンフレット等を示した上で否認すべきで あるから、原告の上記否認は、信用に足りない。 (原告の主張)⑴ 乙1(写真)の撮影日時について被告は、被告旧型製品が本件特許の出願前から公知公用であったと主張する。 しかし、その証拠は、写真(乙1)に限られるところ、この写真は、令和5年 10月11日に被告代理人らが作成したものであるが(令和5年10月16日付け被告証拠説明書)、上記写真を撮影した日付は不明であり、この製品が本件特許出願日より前 ところ、この写真は、令和5年 10月11日に被告代理人らが作成したものであるが(令和5年10月16日付け被告証拠説明書)、上記写真を撮影した日付は不明であり、この製品が本件特許出願日より前に公知公用であったことの証拠ではない。 また、被告が主張する「甲5掲載のような支持部材」を備える原告旧型製品については、「のような」の部分が示す意味が不明ではあるが、現時点におけ る原告の調査の結果では、本件各発明の「開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板」である「支持部材」の構成は、認めることはできない。 ⑵ 乙1発明に基づく新規性及び進歩性について被告旧型製品では、支柱固定用スペーサが基礎架台のフランジ部に設けられ ているのに対し、本件各発明では定着部材が基礎架台のウェブ部の上面に設 けられているという相違点があるところ、被告は、この相違点について容易推考であることを論証していない。 そして、乙1発明と本件各発明は、回動部材等の起立状態を維持する部材の構造が異なるため、回動板状部材、ブラケット及びガードレールを起伏させる時に、被告旧型製品は支柱固定用スペーサの脱着が必要であるのに対し、 本件各発明は定着部材を脱着するものではない。さらに、本件各発明は、定着部材により「仮設防護柵の起伏する部材」の横幅も小さくなるため、回動部材等の起立状態の維持が容易であり、軽量化されて構造が単純になっており、設置・撤去作業の効率化を可能とする。 したがって、乙1発明は、少なくとも、本件各発明と異なり「ウェブ部の 上面に固定された定着部材」を備えておらず、また、この相違点は容易推考ではないから、本件各発明が新規性及び進歩性を有することは明らかである。 第4 当裁判所の判断 なり「ウェブ部の 上面に固定された定着部材」を備えておらず、また、この相違点は容易推考ではないから、本件各発明が新規性及び進歩性を有することは明らかである。 第4 当裁判所の判断 1 認定事実証拠(甲2)及び弁論の全趣旨によれば、次の事実を認めることができる。 ⑴ 本件明細書の記載【技術分野】【0001】本発明は、道路改良工事等に用いられる両面にガードレールを備える起伏収容式仮設防護柵に関する。 【背景技術】【0002】大規模な道改良工事等では、工事中の安全を確保するために仮設防護柵を設けることが一般的である。・・・このようなきわめて時間制約の大きい状況下では、仮設防護柵の設置・撤去作業の効率化が必要不可欠である。 【発明が解決しようとする課題】 【0004】設置・撤去作業の効率化を図った仮設用防護柵として、例えば、特許文献1では、仮設防護柵の基礎内部空間にガードレール等を収容することができる片側にガードレールが設けられた仮設防護柵が開示されている。この仮設防護柵は片側にガードレールが設けられている構成となっていることから、 基本的には、歩車道境界や路肩に使用可能となっている。狭小な個所に施工する場合では、ガードレールをはみ出させないように、支柱を中心から片側にずらせて設置しなければならないことがある。また、仮設防護柵を上り車線・下り車線を分離するために使用しようとする場合、設置後にガードレールが設けられていないもう一方の側に、改めてガードレールを設けなければ ならない。また、撤去時は、もう一方の側のガードレールを外した後でなければ、基礎内部空間にガードレール等を収容することができない。すなわち、この仮設防護柵を上り車線・下り車線を分離する れば ならない。また、撤去時は、もう一方の側のガードレールを外した後でなければ、基礎内部空間にガードレール等を収容することができない。すなわち、この仮設防護柵を上り車線・下り車線を分離するために使用しようとする場合、設置・撤去作業の効率化が図れないおそれがある。 【0005】 仮に、特許文献1に開示された仮設防護柵を改良して両面にガードレールを設ける構成とした場合、ガードレールを収容可能とするためには、短手方向の幅の広い基礎内部空間を確保する必要が生じ、仮設防護柵の大型化、重量化を招き、設置・撤去作業の効率化が図れないおそれがある。 【0006】 道路改良工事等では、・・・ほとんどの場合、新たな車線では、既存の道路の車線幅を確保することができず、当該箇所での交通容量が低下し、交通渋滞を招く一因となる。そのため、仮設用防護柵の短手方向の幅は法令等で許される範囲で、可能な範囲で狭くすることが求められることがある。仮設防護柵を新たな車線に設置した場合は、基礎構造の幅が広くならざるを得ず、 交通渋滞を助長する要因となるおそれがある。 【0007】そこで、本発明の課題は、仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくでき、軽量化、コンパクト化等を図るとともに、設置・撤去作業の効率化を可能とする起伏収容式仮設防護柵を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台と、前記基礎架台のウェブ部の上面に固定され、長手方向の背部と短手方向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材と、長手方向に設けられ るガードレールと、短手方向 礎架台と、前記基礎架台のウェブ部の上面に固定され、長手方向の背部と短手方向の側部を有し、前記基礎架台の長手方向に複数設けられている定着部材と、長手方向に設けられ るガードレールと、短手方向に厚さを有する回動板状部材と、を備え、前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心として前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり、前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレ ール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定できることを特徴とする起伏収容式仮設防護柵である。 【0009】 この構成によれば、前記回動板状部材は短手方向に厚さを有するので、短手方向の幅を薄くすることができる。これにより、ガードレールと回動板状部材を倒した状態で、前記基礎架台の上方に形成された前記ウェブ部の短手方向の幅に収容することができる。ガードレールと回動板状部材を起立した状態で、緊締部材により固定できる。その結果、道路路肩、歩車道境界のみ ならず、上り車線・下り車線を分離するためにも使用することができる。定 着部材により回動板状部材を固定できるので、耐荷力も確保できる。回動板状部材には、板、中空板等も含まれる。 【0010】仮設用防護柵を倒伏状態から起立させたとき、すでにガードレールが取り付けられているので、上り車線・下り車線を分離するために用いた場合でも、 その後、新たなガードレール取付け作業をすることなく仮設用防護柵の設置作業を行うことができる。その結果、設置作 ールが取り付けられているので、上り車線・下り車線を分離するために用いた場合でも、 その後、新たなガードレール取付け作業をすることなく仮設用防護柵の設置作業を行うことができる。その結果、設置作業の効率化を図ることができる。 【0011】前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記基礎架台の上方に形成される前記凹部に収容されているので、その後の作業をすることなく仮設用防護 柵の撤去作業に取りかかることができる。その結果、撤去作業の効率化を図ることができる。 【0013】この構成によれば、前記定着板は、長手方向の背部と短手方向の側部を有しているので、水平方向の耐荷力を強化できる。また、前記基礎架台の長手 方向に所定の間隔で複数設けられているので、一つの基礎架台に一対のガードレールを複数組設けることが可能となり、仮設用防護柵の長尺化を図ることができる。その結果、仮設用防護柵の設置・撤去数を減らすことができ、設置・撤去作業の効率化を図ることができる。 【0018】 請求項2に係る発明は、長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台と、前記基礎架台のウェブ部の上面に固定された定着部材と、長手方向に設けられるガードレールと、短手方向に厚さを有する回動板状部材と、を備え、前記回動板状部材の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線を中心として前記定着部材に回動可能に取り付けられ ているとともに、上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線を中心とし て前記ガードレールに回動可能に取り付けられおり、前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状 可能に取り付けられおり、前記回動板状部材が倒伏した状態のとき、前記ガードレール及び前記回動板状部材を前記ウェブ部の短手方向の幅に収容可能であり、前記回動板状部材が起立した状態のとき、前記回動板状部材が前記定着部材に緊締部材により固定でき、前記ガードレールと前記回動板状部材が倒伏した状態の前記基礎架台を上方に積み上げ たとき、上方の前記基礎架台を支持するための支持部材を、前記ウェブ部上面にさらに備え、前記支持部材は、開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板であり、前記一対の板で画成される空間は、防護柵を組み立てるとき必要となる部品を収容可能であることを特徴とする。 【0019】この構成によれば、前記起伏収容式防護柵は、上方の前記基礎架台を支持するための支持部材を備えているので、上側の基礎架台が下側のガードレールに接触することによる破損等を防止するために、特段の作業をすることなく前記起伏収容式防護柵を積み上げることができる。その結果、積み込み・ 積み下ろし作業の効率化を図ることができる。 この構成によれば、支持部材で画成される空間は、起伏収容式防護柵を現場で組み立てるとき必要となる部品を収容可能であるので、組み立て用の部品を別途そろえることなく仮設用防護柵を組み立てることができる。その結果、設置作業の効率化を図ることができる。 【発明を実施するための形態】【0024】図1は第1実施形態の起伏収容式仮設防護柵1(以下、仮設防護柵1という。)の組み立て完成状態を示し、図2は仮設防護柵1が倒伏した状態を示す。仮設防護柵1は運搬、設置、撤去等に伴い、上記の2つの状態が相互に 移り変わるものである。 【0025】図1及び図3(a)( 仮設防護柵1が倒伏した状態を示す。仮設防護柵1は運搬、設置、撤去等に伴い、上記の2つの状態が相互に 移り変わるものである。 【0025】図1及び図3(a)(b)に示す通り、仮設防護柵1は、基礎架台2と、4組の一対の定着板3,3(定着部材)と、4つの回動板4と、4つの一対 の補強板5,5(補強部材)と、2組の一対のガードレール6,6などから構成されている。仮設防護柵1は金属製、例えば、鉄製が好ましい。 【0026】仮設防護柵1は、ガードレール6一対を回動板4の両面に有し、上り車線・下り車線を分離するために使用する。 【0027】基礎架台2は、フランジ部21,21とウェブ部22を有するH形鋼であり、長手方向Y(基礎架台2が延びる方向)に長尺に延びているとともに、上方に開放する凹部である上側空間24a、下方に開放する凹部である下側空間24bを形成している。フランジ部21,21の両端部にジョイント取 付孔26(図1参照)が4個ずつ所定の間隔に形成されている。…【0032】図3(a)(b)、図4(a)(b)(c)、及び図7に示す通り、隙間 Cに回動板4がスライド可能に挿入されている。回動板4は正面形状が矩形状で所定の厚さの存する薄板であり、起立状態では上下方向Zに直立し、倒伏状態では、長手方向Yに伏せた配置になる。回動板4の厚さは定着板3の隙間Cとの関係で設定される。回動板4の横幅は厚みの2~5倍、高さは横幅の5~7倍が例示される。回動板4は、起立状態において、厚みは短手方 向Xにあり、横幅は長手方向Yにあり、高さは上下方向Zにある。回動板4の高さは、ガードレール6を取り付けるため、定着板3の高さよりも高く設定されている。回動 は、起立状態において、厚みは短手方 向Xにあり、横幅は長手方向Yにあり、高さは上下方向Zにある。回動板4の高さは、ガードレール6を取り付けるため、定着板3の高さよりも高く設定されている。回動板4の高さと幅は、定着板3の寸法との関係で設定される。回動板4の形状は矩形に限定されず、楕円、小判等の縦長形状等、適宜の形状を取り得る。 【0044】図1に示す通り、一対の第1支持板91,91(支持部材)は、回動板4の間で、かつ、基礎架台2の一方の端部の近傍に設けられている。第1支持 板91は、開放する凹部を形成する平面形状がU字状の板であり、一対の第1支持板91,91は凹部が長手方向Yに開放しているとともに対向した状態で、ウェブ部上面27に固定されている。…一対の第1支持板91,91で画成される第1空間S1は、…現地で組み立てるときに使用するボルト・ナット等を収納するための第1収納箱(図示略)が内装されている。 【0045】一対の第2支持板95,95(支持部材)は、基礎架台2の他方の端部の近傍に設けられている。第2支持板95は、開放する凹部を有する平面形状がU字状の板であり、一対の第2支持板95,95は凹部が長手方向Yに開放しているとともに対向した状態で、ウェブ部上面27に固定されている。 …【0050】以上説明した仮設防護柵1の効果を説明する。回動板4は板であり、短手方向に厚さを有し、回動板4が定着板3,3の間に配置され、2つの回動軸により回動可能な構成であるので、ガードレール6と回動板4を倒した状態 で、基礎架台2の上方に形成されたウェブ部22の短手方向の幅に収容することができる。ガードレール6と回動板4を起立した状態で、ボルト、ナットにより、定着板3により回動板4 動板4を倒した状態 で、基礎架台2の上方に形成されたウェブ部22の短手方向の幅に収容することができる。ガードレール6と回動板4を起立した状態で、ボルト、ナットにより、定着板3により回動板4を固定できる。一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、必要に応じて、短手方向の幅を薄くすることができる。仮設防護柵1を小型化、軽量化、コンパクト化を達成でき、設置・撤 去作業の効率化を図ることができる。道路路肩、歩車道境界のみならず、上り車線・下り車線を分離するためにも使用することができる。 【0051】回動板4を倒伏状態から起立させたとき、すでにガードレール6が取り付けられているので、上り車線・下り車線を分離するために用いた場合でも、 その後、新たなガードレール取付け作業をすることなく仮設用防護柵1の設 置作業を行うことができる。その結果、設置作業の効率化を図ることができる。 【0052】回動板4が倒伏した状態のとき、基礎架台2の上方に形成される凹部に収容されているので、その後の作業をすることなく仮設用防護柵1の撤去作業 に取りかかることができる。その結果、撤去作業の効率化を図ることができる。 【0053】定着板3は、長手方向の背部35と短手方向の側部36を有しているので、水平方向の耐荷力を強化できる。基礎架台2の長手方向Yに所定の間隔で複 数設けられているので、一つの基礎架台2に一対のガードレール6、6を複数組設けることが可能となり、仮設用防護柵1の長尺化を図ることができる。 その結果、仮設用防護柵1の設置・撤去数を減らすことができ、設置・撤去作業の効率化を図ることができる。 【0054】短手方向Xの耐荷力を確 果、仮設用防護柵1の設置・撤去数を減らすことができ、設置・撤去作業の効率化を図ることができる。 【0054】短手方向Xの耐荷力を確保するための補強板5をさらに備え、補強板5は緊締部材であるボルト57、ナット58により回動板4及び定着板3に固定できるので、回動板4の短手方向Xの幅をさらに薄くしても耐荷力を確保できることから、さらにコンパクトな構造にすることができる。 【0055】起伏収容式防護柵1は、上方の基礎架台2を支持するための支持部材91,95を備えているので、上側の基礎架台2が下側のガードレール6に接触することによる破損等を防止するために、特段の作業をすることなく仮設防護柵1を積み上げることができる。その結果、積み込み・積み下ろし作業の効 率化を図ることができる。 【0060】以上、本実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で本発明を適宜、変更、追加等した種々なる態様を実施できることは無論である。例えば、本実施形態では、回動板4を回動可能に固定するものとして一対の定 着板3,3(2つの定着板)を用いたが、どちらか一方の定着板だけでもよい。また、回動板4を補強するために一対の補強板5,5(2つの補強板)を用いたが、どちらか一方の補強板5だけでもよい。また、補強板5は、定着板3を介して回動板4に固定していたが、直接、回動板4に固定してもよい。基礎架台2はH形鋼であるとしたが、これに限らず、溝形鋼であっても よく、板同士を組み合わせ、長手方向Yに長尺であるとともに上方に開口する凹部を備えたものであってもよい。回動板4は中実板に限らず、中空板等、板から構成される部材であれば、他の形態でもよい。実施形態で記載した数値はい 合わせ、長手方向Yに長尺であるとともに上方に開口する凹部を備えたものであってもよい。回動板4は中実板に限らず、中空板等、板から構成される部材であれば、他の形態でもよい。実施形態で記載した数値はいずれも例示である。 ⑵ 被告製品の構成 被告製品の構成は、別紙被告製品目録記載のとおりである。 2 検討⑴ 争点1-1(「回動板状部材」(構成要件1Dないし1G及び2Dないし2H)の充足性)についてア原告は、別紙被告製品目録における107の部材(回動部材107)は、角筒状であっても、本件各発明にいう「回動板状部材」との構成要件を充足 する旨主張する。 そこで検討するに、本件明細書【0007】には、「本発明の課題は、仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくでき、軽量化、コンパクト化等を図るとともに、設置・撤去作業の効率化を可能とする起伏収容式仮設防護柵を提供することである。」と記載されている。そうすると、本件各発明の課題 は、仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくすることによって、仮設用防護柵の軽量化、コンパクト化等を図るとともに、設置・撤去作業の効率化を可能とするものであると認められる。 そして、本件明細書【0009】には「前記回動板状部材は短手方向に厚さを有するので、短手方向の幅を薄くすることができる。これにより、ガー ドレールと回動板状部材を倒した状態で、前記基礎架台の上方に形成された前記ウェブ部の短手方向の幅に収容することができる。」と、本件明細書【0050】には「回動板4は板であり、短手方向に厚さを有し、回動板4が定着板3,3の間に配置され、2つの回動軸により回動可能な構成であるので、ガードレール6と回動板4を倒した状態で、基礎架台2の上方に形成された ウェブ部22の短 手方向に厚さを有し、回動板4が定着板3,3の間に配置され、2つの回動軸により回動可能な構成であるので、ガードレール6と回動板4を倒した状態で、基礎架台2の上方に形成された ウェブ部22の短手方向の幅に収容することができる。(中略)一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、必要に応じて、短手方向の幅を薄くすることができる。仮設防護柵1を小型化、軽量化、コンパクト化を達成でき、設置・撤去作業の効率化を図ることができる。」と、それぞれ記載されている。 上記認定に係る本件明細書の各記載によれば、本件各発明の構成要件にい う「回動板状部材」に係る「板状」という文言に鑑みても、当該「回動板状部材」は、回動部材を板状として基礎架台(H形鋼)の短手方向の厚みを薄くすることによって、本件各発明の課題を解決するものであるから、薄い板状のものであり、円管又は角筒管を含まないと解するのが相当である。 そうすると、被告製品は、上記「回動板状部材」に対応する構成として、 角筒管を使用するものであるから、上記「回動板状部材」を充足するものと認めることはできない。 イ原告は、本件各発明は「定着部材」によって基礎架台に起伏する部材が収容できるようにすることで、設置効率、作業効率を上げるものであるから、本件各発明の課題解決手段は、飽くまで「定着部材」であって、「回 動板状部材」が板であっても、角筒状であっても、本件各発明の効果を奏し、その課題を解決できる旨主張する。 しかしながら、本件各発明の課題は、仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくすることによって、仮設用防護柵の軽量化、コンパクト化等を図るとともに、設置・撤去作業の効率化を可能とするものであることは、上 記において説示したとおりであり、原告の主張は、本 材の幅を小さくすることによって、仮設用防護柵の軽量化、コンパクト化等を図るとともに、設置・撤去作業の効率化を可能とするものであることは、上 記において説示したとおりであり、原告の主張は、本件各発明の課題解決手段を正解するものとはいえない。 念のため、原告主張に係る「定着部材」についてみるに、本件明細書【0009】には「定着部材により回動板状部材を固定できるので、耐荷力も確保できる。」と記載されるにとどまり、本件明細書によっても「定着部 材」は、耐荷力も確保できる付随的効果を生じさせると位置付けられるにすぎない。そうすると、上記において繰り返し説示するとおり、本件各発明の課題解決手段は、定着部材によるものではなく、回動部材を板状にして基礎架台(H形鋼)の短手方向の厚みを薄くするものであるから、「定着部材」は、本件各発明の課題を解決するものと認めることはできない。 そうすると、原告の主張は、本件各発明の課題解決手段に係る上記認定を 左右するものとはいえない。 原告は、上記認定に係る本件明細書【0050】につき、「一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、必要に応じて、短手方向の幅を薄くすることができる」との一文は、「支柱」を主語とする記載であるから、本件各発明は、短手方向の幅を薄くする必要がない場合には、円管又は角 筒管の支柱を排除するものではなく、「回動板状部材」には、角筒管も含まれる旨主張する。 そこで検討するに、本件明細書【0050】には、「以上説明した仮設防護柵1の効果を説明する。回動板4は板であり、短手方向に厚さを有し、回動板4が定着板3,3の間に配置され、2つの回動軸により回動可能な 構成であるので、ガードレール6と回動板4を倒した状態で、基礎架台2の上方に形成されたウェブ であり、短手方向に厚さを有し、回動板4が定着板3,3の間に配置され、2つの回動軸により回動可能な 構成であるので、ガードレール6と回動板4を倒した状態で、基礎架台2の上方に形成されたウェブ部22の短手方向の幅に収容することができる。ガードレール6と回動板4を起立した状態で、ボルト、ナットにより、定着板3により回動板4を固定できる。一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、必要に応じて、短手方向の幅を薄くすることができる。 仮設防護柵1を小型化、軽量化、コンパクト化を達成でき、設置・撤去作業の効率化を図ることができる。道路路肩、歩車道境界のみならず、上り車線・下り車線を分離するためにも使用することができる。」と記載されている。 上記記載によれば、「一般的に用いられる円管又は角筒管の支柱に比べ、 必要に応じて、短手方向の幅を薄くすることができる。」との一文は、板である「回動板4」について説明する文脈に続くものであり、その直後に、「仮設防護柵1を小型化、軽量化、コンパクト化を達成でき、設置・撤去作業の効率化を図ることができる。」という本件各発明の効果が記載されていることを踏まえても、上記一文の主語は、「回動板4」であると解す るのが相当である。 仮に、原告の主張のように、「(円管又は角筒管を含む)支柱」を主語にした場合には、本件各発明の効果を奏し得ない構成をも含むことになるから、本件明細書【0050】の効果に係る上記記載に矛盾する上、本件各発明の課題を解決できない構成を含むことになるため、本件各発明の課題解決手段に照らし、相当であるとはいえない。そうすると、原告の主張 は、本件各発明の課題解決手段を正解するものといえない。 原告は、本件明細書【0032】に「回動板4の形状は矩形に限定され 題解決手段に照らし、相当であるとはいえない。そうすると、原告の主張 は、本件各発明の課題解決手段を正解するものといえない。 原告は、本件明細書【0032】に「回動板4の形状は矩形に限定されず、楕円、小判等の縦長形状等、適宜の形状を取り得る。」との記載があるほか、【0060】に「回動板4は中実板に限らず、中空板等、板から構成される部材であれば、他の形態でもよい。」との記載があることから すると、中空の四角形に構成された角筒状の回動部材107も、上記「回動板状部材」に含まれる旨主張する。 しかしながら、原告引用に係る本件明細書【0032】には、かえって、「回動板4は正面形状が矩形状で所定の厚さの存する薄板であり」と記載されていることからすると、上記明細書の記載は、「薄板」とはいえない 角筒状の回動部材107を含む趣旨ではないことは、明らかであるから、原告主張は、その前提を欠く。また、【0060】についても、「中実板に限らず、中空板等、板から構成される部材」という記載であるから、文字どおり、「中実板」、「中空板」その他の「板」の形状からなる部材を意味するものと解するのが相当であり、前記認定に係る課題解決手段に照 らしても、上記記載は、「板」とはいえない角筒管を含む趣旨ではないことは、明らかである。そうすると、原告の主張は、本件各発明の課題解決手段を正解するものといえない。 その他に、原告は、技術説明会においても、本件各発明の課題は、基礎架台の短手方向の厚みを薄くするというものではなく、基礎架台に起伏す る部材が基礎架台に収納できるようにして設置・撤去の作業効率を上げる ものである旨主張するものの、本件各発明の課題は、本件明細書【0007】等の記載を参酌すれば、文字どおり、仮設用防護柵の起伏 材が基礎架台に収納できるようにして設置・撤去の作業効率を上げる ものである旨主張するものの、本件各発明の課題は、本件明細書【0007】等の記載を参酌すれば、文字どおり、仮設用防護柵の起伏する部材の幅を小さくすることであって、基礎架台の短手方向の厚みを薄くすることにある。そうすると、その他の原告の主張を含め、原告の主張は、本件各発明の課題解決手段を正解するものといえない。 したがって、原告の主張は、いずれも採用することができない。 ウ以上によれば、被告製品は、本件各発明にいう「回動板状部材」(構成要件1Dないし1G及び2Dないし2H)を充足するものとはいえない。 ⑵ 争点1-2(均等侵害の成否)について原告は、仮に被告製品の角筒状の回動部材107が、本件各発明の「回動板 状部材」を充足しないとしても、被告製品の角筒状の回動部材107は、本件各発明の「回動板状部材」と均等なものとして、その技術的範囲に属すると主張する。 しかしながら、本件各発明の課題解決手段は、回動部材を板状にすることによって、基礎架台(H形鋼)の短手方向の厚みを薄くするものであることは、 上記において繰り返し説示したとおりである。そうすると、本件各発明の「回動板状部材」は、本件各発明の課題解決手段そのものであるから、本件各発明の本質的な部分ではないということはできず、また、これを、被告製品の角筒状の回動部材107に置き換えると、本件各発明の課題を解決することはできず、本件各発明と同一の作用効果を奏するものとはいえないことは、前記説示 に照らし、明らかである。 そうすると、被告製品は、本件各発明の特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとはいえない。 したがって、原告の主張は、採用することができない。 ⑶ 小括 に照らし、明らかである。 そうすると、被告製品は、本件各発明の特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとはいえない。したがって、原告の主張は、採用することができない。 ⑶ 小括 以上によれば、被告製品が本件各発明の技術的範囲に属するとはいえず、その余の争点について判断するまでもなく、原告の請求は理由がない。 3 その他 その他に、原告提出に係る準備書面及び証拠を改めて検討しても、原告の主張は、前記説示に係る本件各発明の課題解決手段を正解しないものに帰し、いずれも採用の限りではない。 第5 結論 よって、原告の請求は理由がないからいずれも棄却することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 裁判長裁判官 中島基至 裁判官 坂本達也 裁判官 尾池悠子は差支えのため、署名押印することができない。 裁判長裁判官 中島基至 (別紙)被告製品目録 1 被告製品種類 起伏収容式仮設防護柵(仮設用ガードレール) 2 図面の説明 ① 第1図は、起立状態の被告製品を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 ② 第2図(a)は、第1図(b)のA-A断面図であり、(b)は第2図(a)のB-B断面図である。 ③ 第3図は、起立状態の被告製品の回動板状部材近傍の拡大図であり、(a)は背面図、(b)は左側面図、(c)は平 1図(b)のA-A断面図であり、(b)は第2図(a)のB- B断面図である。 ③ 第3図は、起立状態の被告製品の回動板状部材近傍の拡大図であり、(a)は背面図、(b)は左側面図、(c)は平面図、(d)は斜視図、(e)は別の角度からの斜視図、(f)は第3図(a)のC-C断面図である。 ④ 第4図は、倒伏状態の被告製品を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正 面図である。 ⑤ 第5図(a)は、第4図(b)のD-D断面図であり、(b)は第5図(a)のE-E断面図であり、(c)は、第5図(a)のE-E断面の斜視図である。 ⑥ 第6図は、倒伏状態の被告製品の回動板状部材近傍の拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は別の角度からの斜視図である。 ⑦ 第7図は、倒伏状態で上方に積み上げた被告製品を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 ⑧ 第8図は、倒伏状態で上方に積み上げた被告製品の回動板状部材及び支持部材近傍の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は斜視図、(c)は第7図(b)のF-F断面図、(d)は第8図(c)のG-G断面図、(e)は第8図(c)のG-G断 面の斜視図である。 3 符号の説明100・・・起伏収容式仮設防護柵101・・・基礎架台102・・・ウェブ部 103・・・背部103a・・・第1背部103b・・・第2背部104・・・側部105・・・定着部材 106・・・ガードレール107・・・回動板状部材108・・・緊締部材109・・・支持部材110・・・空間 R1・・・第1回動軸線R2・・・第2回動軸線 4 構造の説明① 長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成さ 材109・・・支持部材110・・・空間 R1・・・第1回動軸線R2・・・第2回動軸線 4 構造の説明① 長手方向に長尺であるとともに、上方に開口する凹部が形成された基礎架台 101を備えている(第1図~第8図参照)。 ② 基礎架台101のウェブ部102の上面に固定された、長手方向の背部103と短手方向の側部104を有し、基礎架台101の長手方向に複数設けられている定着部材105を備えている(第1図~第8図参照)。 ③ 長手方向に設けられるガードレール106を備えている(第1図、第4図、 第7図参照)。 ④ 短手方向に厚さを有する回動板状部材107を備えている(第1図~第8図参照)。 ⑤ 回動板状部材107の下方側端部は、短手方向に延びる第1回動軸線R1を中心として定着部材105に回動可能に取り付けられているとともに、回動板状部材107の上方側端部は、短手方向に延びる第2回動軸線R2を中 心としてガードレール106に回動可能に取り付けられている(第2図、第3図、第5図、第6図、第8図参照)。 ⑥ 回動板状部材107が倒伏した状態のとき、ガードレール106及び回動板状部材107をウェブ部102の短手方向の幅に収容可能である(第4図、第5図~第8図参照)。 ⑦ 回動板状部材107が起立した状態のとき、回動板状部材107が定着部材105に緊締部材108により固定できる(第2図、第3図参照)。 ⑧ ガードレール106と回動板状部材107が倒伏した状態の基礎架台101を上方に積み上げたとき、上方の基礎架台101を支持するための支持部材109を、ウェブ部102上面にさらに備えている(第1図、第3図、 第7図、第8図参照)。 ⑨ 支持部材109は、開口する凹部が対 積み上げたとき、上方の基礎架台101を支持するための支持部材109を、ウェブ部102上面にさらに備えている(第1図、第3図、第7図、第8図参照)。支持部材109は、開口する凹部が対向する状態で設けられた平面形状がU字形の一対の板であり、一対の板である支持部材109で画成される空間110は、防護柵を組み立てるとき必要となる部品を収容可能である(第1図、第3図、第7図、第8図参照)。起伏収容式仮設防護柵100である(第1図~第8図参照)。
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