令和6(わ)56 各法人税法違反、地方法人税法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
令和6年7月16日 大分地方裁判所
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判決文本文2,217 文字)

令和6年7月16日宣告令和6年(わ)第56号各法人税法違反、地方法人税法違反被告事件 主文 被告人有限会社Aを罰金600万円に、被告人Bを懲役1年に処する。 被告人Bに対し、この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人有限会社A(以下「被告会社」という。)は、とび・土工工事、配管工事等の事業を営み、株式会社として存続する会社、被告人B(以下「B」という。)は、令和5年12月31日以前は被告会社の取締役又は代表取締役としてその業務全般を統括していたものであるが、Bは、被告会社の業務に関し、架空外注費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上、第1 令和元年9月1日から令和2年8月31日までの事業年度における実際所得金額が6066万0545円であり、実際課税標準法人税額が1341万7000円であったにもかかわらず、同年10月29日、大分市ab丁目c番d号所在の所轄大分税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が1790万0453円で、これに対する法人税額が279万7300円であり、課税標準法人税額が279万7000円で、これに対する地方法人税額が12万3000円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額1341万7000円と前記申告法人税額との差額1061万9700円及び正規の地方法人税額59万0300円と前記申告地方法人税額との差額46万7300円を免れ、 第2 令和2年9月1日から令和3年8月31日までの事業年度における実際所得金額が6377万5614円であり、実際課税標準 300円と前記申告地方法人税額との差額46万7300円を免れ、 第2 令和2年9月1日から令和3年8月31日までの事業年度における実際所得金額が6377万5614円であり、実際課税標準法人税額が1413万9000円であったにもかかわらず、同年10月29日、前記大分税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が3680万8579円で、これに対する法人税額が788万3100円であり、課税標準法人税額が788万3000円で、これに対する地方法人税額が81万1900円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額1413万9500円と前記申告法人税額との差額625万6400円及び正規の地方法人税額145万6300円と前記申告地方法人税額との差額64万4400円を免れ、第3 令和3年9月1日から令和4年8月31日までの事業年度における実際所得金額が4281万5979円であり、実際課税標準法人税額が927万6000円であったにもかかわらず、同年10月31日、前記大分税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が758万1082円で、これに対する法人税額が113万7000円であり、課税標準法人税額が113万7000円で、これに対する地方法人税額が11万7100円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額927万6900円と前記申告法人税額との差額813万9900円及び正規の地方法人税額95万5400円と前記申告地方法人税額との差額83万83 って不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額927万6900円と前記申告法人税額との差額813万9900円及び正規の地方法人税額95万5400円と前記申告地方法人税額との差額83万8300円を免れた。 (量刑の理由)本件のほ脱税額は合計2696万6000円と相当に高額であり、3期分を併せたほ脱率は約67.69%と低率とはいえない。また、架空業者や実在する建設会社に対する架空外注費を計上したり雑収入を除外したりする手法によって所得を圧 縮し、経理担当者をして架空経費が実際に支払われたかのような帳簿類や納税関係書類等を作成させるという犯行態様は、複数人を巻き込んで行われた計画的で悪質性の高いものである。さらに、将来Bの家族や被告会社に不測の事態が起きたときの備えとして現金を持っておきたかったという主たる動機に特段酌むべき点はない。 以上の犯情に照らすと、被告会社及びBの刑事責任を軽くみることはできないが、被告会社において本税はもちろん加算税及び延滞税も納付済みであること、Bが一貫して本件各犯行を認め、代表取締役を退任するなど、反省の態度を示していること、税理士及び弁護士による管理・監督体制の強化等の再発防止策を講じていること、被告会社及びBに前科がないこと等の一般情状も考慮し、両者を主文の各刑に処した上、Bに対してはその刑の執行を猶予するのが相当であると判断した。 (求刑:被告会社に対して罰金800万円、Bに対して懲役1年)令和6年7月16日大分地方裁判所刑事部 裁判官辛島靖崇 裁判官北島聖也 裁判官山西健太 裁判官 北島聖也 裁判官 山西健太

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