令和7(わ)116 住居侵入、窃盗被告事件

裁判年月日・裁判所
令和7年6月4日 静岡地方裁判所
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判決文本文1,352 文字)

- 1 -令和7年6月4日宣告令和7年(わ)第116号判決 主文 1 被告人を懲役2年に処する。 2 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。 3 訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 【罪となるべき事実】被告人は、 第1 女性用下着を窃取する目的で、令和4年3月1日午前7時30分頃から同日午後4時頃までの間に、静岡県御殿場市ab番地のc所在のA方の1階ベランダ内に侵入し、その頃、同所において、Bほか1名所有の女性用下着4点(時価合計約2000円相当)を窃取し、第2 女性用下着を窃取する目的で、同日午前8時頃から同日午後2時頃までの間に、 同市de番地のf所在のC方敷地内に侵入し、その頃、同所において、D所有の女性用下着4点(時価合計約2500円相当)を窃取し、第3 正当な理由がないのに、令和6年1月31日午前11時20分頃、前記A方の1階ベランダ内に侵入したものである。 【証拠の標目】省略【法令の適用】省略【量刑の理由】 1 本件は、警察官であった被告人が、女性用下着を窃取する目的で、民家のベランダ - 2 -又は敷地内にそれぞれ侵入して女性用下着を窃取した住居侵入、窃盗2件(判示第1及び第2)に加え、女性用下着を用いて自慰行為をする目的で、再び上記ベランダに侵入した住居侵入(判示第3)の各事案である。 2 判示第1及び第3の各犯行は、被告人が、交番勤務をしていた際に巡回連絡で訪れた民家の女性に性的な関心を抱き、その下着を用いて自慰行為をする目的で各敢行さ れたもので、警察に対する信頼を揺るがしかねない悪質な態様である。本件各犯行に 交番勤務をしていた際に巡回連絡で訪れた民家の女性に性的な関心を抱き、その下着を用いて自慰行為をする目的で各敢行さ れたもので、警察に対する信頼を揺るがしかねない悪質な態様である。本件各犯行による財産的被害は合計約4500円と多額とまではいえないものの、特に2度にわたって自宅のベランダに侵入された被害者の住居の平穏を害した程度は大きく、下着を盗まれた被害者らの嫌悪感、恐怖心等も軽視できない。被告人は、家庭での性生活に不満を抱き、その解消のために本件各犯行に及んだ旨を供述するが、警察官である立 場や被害者らに与える影響等を十分考えず、自身の性的要求を優先させた身勝手で軽率な経緯動機は強い非難に値する。 3 以上の犯情に照らせば、被告人の刑事責任は軽視できない。 4 他方で、被告人が合計200万円を支払って被害者らとの間で示談が成立していること、被告人が本件各犯行を認めた上で被害者、家族らに謝罪の言葉を述べて反省の 態度を示していること、被告人に前科前歴がないこと、被告人の同居の父親が被告人の今後の支援監督を誓約していること、被告人が本件を受けて警察官の職を辞することになり、一定の社会的制裁を受けていること等の被告人にとって酌むべき事情が認められる。 5 以上の事情をも考慮すれば、被告人に対しては、主文の懲役刑に処した上で、社会 内での更生を期待し、その刑の執行を猶予するのが相当である。 (検察官の求刑懲役2年6月)令和7年6月11日静岡地方裁判所刑事第1部 裁判官益子元暢 子元暢

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