- 1 -主文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人野田健太郎の上告受理申立て理由について 本件は,採石業等を目的とする被上告人が,岩石の搬出用の桟橋を設けて鹿児島県出水郡旧東町(現長島町)獅子島所在の国有の一般公共海岸区域(以下「本件海岸」という。)を占用するため,海岸法37条の4の規定に基づく占用の許可の申請をしたところ,上告人から占用の許可をしない旨の処分(以下「本件不許可処分」という。)を受けたことから,その取消し等を求める事案である。 原審の適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。 (1)岩石の採取計画の認可被上告人は,第1審判決別紙物件目録1から5までの山林(以下「本件採石場」という。)において岩石の採取を行うことを計画し,平成9年3月19日,採石法の規定に基づいて,鹿児島県知事(以下「知事」という。)に対し,岩石の採取計画の認可の申請をした。知事は,汚濁水の流出による漁業被害が懸念されるとして,被上告人に対し,汚濁水の処理のための沈殿池を広くするよう指導し,被上告人が同指導に従って汚濁水処理施設等の改善計画を提出したにもかかわらず,同年9月11日付けで,被上告人に対し,採取計画の認可をしない旨の処分をした。その理由は,本件採石場における岩石の採取は水産業の利益を損じ公共の福祉に反すると認められるというものであった。 被上告人は,上記処分を不服として,公害等調整委員会に裁定の申請をしたとこ- 2 -ろ,同委員会の裁定委員会は,平成10年12月10日付けで,本件採石場における岩石の採取により汚濁水が海中に流出し水産資源の生息環境に悪影響が生ずると認めるに足りる証拠はなく,上記処分は地元の東町長の反対意見等を重視する余り不認可事由が存在しないのにされた違法な処分であると 岩石の採取により汚濁水が海中に流出し水産資源の生息環境に悪影響が生ずると認めるに足りる証拠はなく,上記処分は地元の東町長の反対意見等を重視する余り不認可事由が存在しないのにされた違法な処分であるといわざるを得ないとして,上記処分を取り消す旨の裁定をした。知事は,同裁定に従って,同11年2月25日付けで,被上告人に対し,岩石の採取計画の認可をした。 (2)本件海岸の使用若しくは収益又は占用の許否の基準ア平成12年4月1日前における本件海岸の使用又は収益の許否の基準(ア)国が所有する公共海岸は,国有財産法上の行政財産に該当するところ,平成11年法律第54号による海岸法の一部改正(平成12年4月1日施行)前においては,海岸法の規定の適用を受ける海岸保全区域と,その適用を受けない一般海浜地とに区分されており,後者については,国有財産法の規定に基づく管理が行われていた。本件海岸は,上記改正前においては一般海浜地であった。 (イ)知事は,国有財産法及び建設省所管国有財産取扱規則(昭和30年建設省訓令第1号)の規定に基づいて,鹿児島県に存する一般海浜地の管理を行っており,鹿児島県一般海浜地等管理規則(昭和52年鹿児島県規則第69号。平成12年鹿児島県規則第124号による全部改正前のもの。以下「本件規則」という。)を制定して,一般海浜地等の管理に関し必要な事項を定めていた。 本件規則3条は,一般海浜地の使用又は収益の許可について,次のとおり規定していた。 「第1項一般海浜地等の使用又は収益をしようとする者は,知事が行う国有財産法第18条第3項の許可を受けなければならない。 - 3 -第2項知事は,一般海浜地等の使用又は収益の態様が次の各号の一に該当する場合に限り,国有財産法第18条第3項の許可をするものとする。 (1)電柱,電線,水道管,下 けなければならない。 - 3 -第2項知事は,一般海浜地等の使用又は収益の態様が次の各号の一に該当する場合に限り,国有財産法第18条第3項の許可をするものとする。 (1)電柱,電線,水道管,下水道管,ガス管その他これらに類する施設の敷地の用に供すること。 (2)通路,材料置場,乾場,船揚場その他これらに類する施設の敷地の用に供すること。 (3)一時的に設置する駐車場,休憩所,遊戯場,露店,商品置場その他これらに類する施設の敷地の用に供すること。 (4)及び(5)(省略)(6)前各号に掲げる場合のほか,公衆の利便に供する必要があり,又は知事が特に必要やむを得ないと認めること。」イ平成12年4月1日以降における本件海岸の占用の許否の基準本件海岸は,平成11年法律第54号による海岸法の一部改正によって,新たに定められた一般公共海岸区域となり,海岸法の適用を受けるに至った。本件不許可処分の当時,同法,海岸法施行規則及び鹿児島県海岸法施行細則(平成12年鹿児島県規則第122号)には,一般公共海岸区域の占用の許否の要件に関する規定が置かれておらず,知事から権限の委任を受けた上告人は,国有財産法18条3項(平成18年法律第35号による改正前のもの。以下同じ。)及び本件規則3条2項の定める基準を用いて一般公共海岸区域の占用の許否を判断していた。 (3)本件海岸の使用又は収益の許可をしない旨の通知(平成11年11月24日付け)被上告人は,本件採石場と林道を挟んだ位置にある本件海岸に岩石の搬出用の桟- 4 -橋(以下「本件桟橋」という。)を設けるため,平成11年6月21日,上告人に対し,本件海岸について国有財産法18条3項の規定に基づく行政財産の使用又は収益の許可の申請書を提出しようとした。被上告人は,前記の岩石の採取計画の認可申請の際 ため,平成11年6月21日,上告人に対し,本件海岸について国有財産法18条3項の規定に基づく行政財産の使用又は収益の許可の申請書を提出しようとした。被上告人は,前記の岩石の採取計画の認可申請の際に,地元の漁業協同組合から同9年5月16日付けで桟橋を設けて本件海岸を使用することに関する同意書(同意期間を同13年8月31日までとするもの)の交付を受けており,これを上記申請書に添付していたが,上告人は,被上告人に対し,上記漁業協同組合から新たな同意書を取り直し改めて提出することを求めるとともに,本件採石場から前記林道を経由して約600mの位置にある漁港の港湾区域内に岩石の搬出用の桟橋を設けるよう繰り返し勧告した。 上告人は,その後,被上告人から新たな同意書の交付を求められた前記漁業協同組合から,その要否に関する問い合わせを受けて,被上告人に新たな同意書の提出を求めることなくその申請書を受理することとし,被上告人にその旨の連絡をしたところ,被上告人は,平成11年7月23日,国有財産法18条3項の規定に基づいて,知事に対し,本件海岸について行政財産の使用又は収益の許可の申請をした。知事から権限の委任を受けた上告人は,被上告人に対し,それまでと同様に港湾法等の適用のある海岸保全区域内に岩石の搬出用の桟橋を設けるよう勧告したが,被上告人が同勧告に従わない旨の回答をしたことから,同年11月24日付けで,使用又は収益の許可をしない旨の通知をした。その理由は,本件桟橋は公共的,一時的若しくは公衆の利便の用に供するもの又は知事が特に必要やむを得ないと認めるものでないから,本件規則の定める許可要件に該当せず,かつ,関係市町村長の同意もないというものであった。 (4)本件不許可処分(平成13年8月30日付け)- 5 -被上告人は,本件桟橋を設けて本件海岸を いから,本件規則の定める許可要件に該当せず,かつ,関係市町村長の同意もないというものであった。 (4)本件不許可処分(平成13年8月30日付け)- 5 -被上告人は,本件桟橋を設けて本件海岸を占用するため,平成13年6月20日付けで,海岸法37条の4の規定に基づいて,本件海岸の管理者である知事に対し,一般公共海岸区域の占用の許可の申請をした。この申請に係る申請書には,地元の漁業協同組合の前記の同9年5月16日付け同意書が添付されていた。この申請に対し,上告人は,同13年8月30日付けで本件不許可処分をした。その理由は,①一般公共海岸区域の占用は簡易で短期的なものを前提とするところ,本件桟橋は大規模で堅固かつ長期的なものであり,公衆の自由使用に供するという本件海岸の用途又は目的を妨げること,②地元の東町長は本件海岸に本件桟橋を設置することには同意することができないとの意見であったこと,③被上告人の提出した申請書には同意期間を同月31日までとする地元の漁業協同組合の同意書が添付されているのみで,占用期間に係る同意がなく,かつ,被上告人に対して新たな同意書の添付を要請したにもかかわらず,その提出がなかったこと,というものであり,岩石の海上運搬という目的であれば本件採石場から約600mの位置にある港湾区域の利用を図るべきであるという付言があった。 (5)本件桟橋の構造,本件海岸の状況等ア本件桟橋は,幅8m,長さ24m,最高部の高さ7mで,H鋼を溶接して組み上げ,上部に厚さ20mmの鋼板を張り付けたものであり,台風や大波にさらされても損壊しない堅固な構造で,10年間以上も使用することができるものではあるが,比較的容易に撤去することができる。本件桟橋を設けるに当たり海底を大規模に掘削する必要があったということはできない。 イ本件海 しない堅固な構造で,10年間以上も使用することができるものではあるが,比較的容易に撤去することができる。本件桟橋を設けるに当たり海底を大規模に掘削する必要があったということはできない。 イ本件海岸は,おおむね岩礁から成っており,砂浜は存在せず,急角度で深くなっているため大型船の接近に適している。本件海岸の付近の海域では,4名の業- 6 -者がアオサノリの養殖を行っているほかは,300m以上の沖合で漁船漁業が行われているにすぎない。本件海岸が従前から公衆の利用に供されていたこと又は本件海岸を公衆の利用に供する計画があったことなどは認められない。 ウ本件採石場は,北東方向にある湯ノ口港と南西方向にある立石港とを結ぶ海岸沿いの道路(獅子島一周林道の一部)脇に所在し,湯ノ口港周辺の港湾区域とは約600m離れ,立石港ともほぼ同程度の距離がある。そして,両港とも岩石の運搬用の大型船が使用することができるような施設を備えていない上,上記林道は,幅員が十分でなく,地元住民の生活道路として使用されているため,岩石の運搬用の大型トラックの通行に適していない。また,岩石の運搬用の大型船が使用することのできる施設を備えた港としては片側港があるが,同港は本件採石場から遠く離れているため,同港を使用して岩石を搬出する場合には獅子島一周林道をほぼ半周しなければならず,本件採石場から同港に至る林道の沿線に在る多数の集落の住民による反対があることが予想され,上記林道を岩石の搬出路として使用することは事実上困難である。そのため,被上告人は,平成12年10月16日付け書面により知事に対し行政財産の使用又は収益の許否の要件に関する考え方を照会した際に,本件海岸に本件桟橋を設けることができなければ本件採石場における採石業の採算性は見込めないこと,本件海岸に本件桟橋を設ける り知事に対し行政財産の使用又は収益の許否の要件に関する考え方を照会した際に,本件海岸に本件桟橋を設けることができなければ本件採石場における採石業の採算性は見込めないこと,本件海岸に本件桟橋を設けることができれば環境や交通に与える影響がほとんどないことなどを指摘し,本件海岸に本件桟橋を設けることは本件採石場において採石業を行うために不可欠であり,本件海岸の占用の許可がされなければ知事が認可した採石業を行うことができなくなるとしていた。 原審は,前記事実関係等の下において,次のとおり判示して,本件不許可処分は違法なものであるとした。 - 7 -本件海岸の占用の許可には国有財産法18条3項の規定の適用があると解するのが相当であるところ,知事は,同項の規定を受けて,本件規則3条2項において一般海浜地の使用又は収益の許可をすることができる場合として同項各号の事由を定めていたのであるから,本件海岸の占用の許可についても,同項各号に規定する事由の一つが存在し,かつ,その占用によって本件海岸の用途又は目的を妨げることとならないときは,その占用の許可をしなければならず,これに反して占用の許可をしない旨の処分をしたときには,当該処分は違法になると解すべきである。本件桟橋が同項2号所定の施設に該当することは明らかであり,本件桟橋を設けて本件海岸を占用することによって本件海岸の用途又は目的を妨げると認めるに足りる証拠はない。 原審の上記判示は,是認することができないが,本件不許可処分は違法なものであるとした原審の判断は,結論において是認することができる。その理由は,次のとおりである。 (1)国が所有する一般公共海岸区域は国有財産法上の行政財産であるが,海岸法37条の4は,一般公共海岸区域の適正な保全を図るため,その占用について,国有財産法18条3項 由は,次のとおりである。 (1)国が所有する一般公共海岸区域は国有財産法上の行政財産であるが,海岸法37条の4は,一般公共海岸区域の適正な保全を図るため,その占用について,国有財産法18条3項所定の行政財産の使用又は収益の許可に代え,海岸法7条の規定に倣い,海岸管理者の許可を要することとしている。同法には,一般公共海岸区域の占用の許否の要件に関する明文の規定が存在しないが,一般公共海岸区域が行政財産としての性格を失うものではない以上,同法37条の4により一般公共海岸区域の占用の許可をするためには,行政財産の使用又は収益の許可の要件が満たされている必要があるというべきであって,一般公共海岸区域は,その用途又は目的を妨げない限度において,その占用の許可をすることができるものと解するのが- 8 -相当である。したがって,一般公共海岸区域の占用の許可の申請があった場合において,申請に係る占用が当該一般公共海岸区域の用途又は目的を妨げるときには,海岸管理者は,占用の許可をすることができないものというべきである。 また,前記の場合において,申請に係る占用が当該一般公共海岸区域の用途又は目的を妨げないときであっても,海岸管理者は,必ず占用の許可をしなければならないものではなく,海岸法の目的等を勘案した裁量判断として占用の許可をしないことが相当であれば,占用の許可をしないことができるものというべきである。なぜなら,同法37条の4の前記立法趣旨からすれば,一般公共海岸区域の占用の許否の判断に当たっては,当該地域の自然的又は社会的な条件,海岸環境,海岸利用の状況等の諸般の事情を十分に勘案し,行政財産の管理としての側面からだけではなく,同法の目的の下で地域の実情に即してその許否の判断をしなければならないのであって,このような判断は,その性質上,海岸管理 状況等の諸般の事情を十分に勘案し,行政財産の管理としての側面からだけではなく,同法の目的の下で地域の実情に即してその許否の判断をしなければならないのであって,このような判断は,その性質上,海岸管理者の裁量にゆだねるのでなければ適切な結果を期待することができないからである。 本件規則3条2項が,使用又は収益の態様が同項各号の一に該当する場合に限り許可をするものとすると定めるにとどまり,その場合には許可をしなければならないと定めているものではないことに加えて,行政庁がその裁量に任された事項について定めた裁量権の行使の準則に違背して処分が行われたとしても,裁量権の範囲内にとどまる限り,当該処分が当然に違法となるものではないことを併せ考えると,上告人は,同項各号に規定する事由の一つが存在し,かつ,本件海岸の占用によってその用途又は目的を妨げることとならない場合であっても,海岸法の目的等を勘案した裁量判断として占用の許可をしないことが相当であるときには,占用の許可をしないことができるものというべきである。 - 9 -もっとも,一般公共海岸区域の占用の許可をしないものとした海岸管理者の判断につき,裁量権の範囲の逸脱又は濫用があった場合には,占用の許可をしない旨の処分は違法として取り消されるべきものとなることはいうまでもない。 (2)前記(1)の観点から本件不許可処分の適否についてみると,前記事実関係等によれば,①本件海岸は,一般公共海岸区域であって,海岸保全施設を設置することによる積極的な防護が行われるものでなく,その自然の状態において公衆の自由使用に供されてはいるものの,現に公衆が具体的に利用し,あるいは海岸管理者以外の者が施設又は工作物を設けて占用しているものでもない,②本件桟橋は,大規模で堅固かつ長期的なものではあるが,比較的容易に撤去 供されてはいるものの,現に公衆が具体的に利用し,あるいは海岸管理者以外の者が施設又は工作物を設けて占用しているものでもない,②本件桟橋は,大規模で堅固かつ長期的なものではあるが,比較的容易に撤去することができ,これを設けることによって本件海岸の形質に重要な変更が加えられるものではない,というのであって,本件桟橋を設けて本件海岸を占用しても本件海岸の用途又は目的を妨げないということができる。 そして,前記事実関係等によれば,本件においては,以下の事情があるということができる。①知事は,被上告人のした岩石の採取計画の認可の申請に対し,本件採石場における岩石の採取は水産業の利益を損じ公共の福祉に反すると認められるという理由により,採取計画の認可をしない旨の処分をしたが,公害等調整委員会が本件採石場における岩石の採取により水産資源の生息環境に悪影響が生ずると認めるに足りる証拠はなく上記処分は地元の東町長の反対意見等を重視する余り不認可事由が存在しないのにされた違法な処分であるとして上記処分を取り消す旨の裁定をしたため,同裁定に従って,被上告人に対し,岩石の採取計画の認可をした。②ところが,知事から権限の委任を受けた上告人は,被上告人が本件海岸について行政財産の使用又は収益の許可の申請書を提出しようとしたのに対し,被上- 10 -告人が地元の漁業協同組合の同意書を上記申請書に添付していたにもかかわらず,新たな同意書を提出するよう求めた上,関係市町村長の同意がないことをその理由の一つとして,使用又は収益の許可をしない旨の通知をし,被上告人のした一般公共海岸区域の占用の許可の申請に対しても,地元の漁業協同組合の占用期間に係る同意がなく新たな同意書の提出もないことをその理由の一つとして,本件不許可処分をした。③本件採石場と既存の港を結ぶ林道 公共海岸区域の占用の許可の申請に対しても,地元の漁業協同組合の占用期間に係る同意がなく新たな同意書の提出もないことをその理由の一つとして,本件不許可処分をした。③本件採石場と既存の港を結ぶ林道は,岩石の搬出路として使用することが事実上困難なものであるところ,被上告人は,本件海岸に本件桟橋を設けることができなければ本件採石場における採石業の採算性は見込めないこと,本件海岸に本件桟橋を設けることができれば環境や交通に与える影響がほとんどないことなどを指摘し,本件海岸に本件桟橋を設けることは本件採石場において採石業を行うために不可欠であり,本件海岸の占用の許可がされなければ知事が認可した採石業を行うことができなくなるとしていたのであって,本件海岸の占用の許可がされなければ本件採石場において採石業を行うことが相当に困難になることがうかがわれる。④ところが,上告人は,環境や交通に格別の影響を与えることをうかがわせるような事情はみられないにもかかわらず,被上告人に対し,本件採石場から約600mの位置にある漁港の港湾区域内に岩石の搬出用の桟橋を設けるという実現の困難な手段によるよう繰り返し勧告して,本件海岸に本件桟橋を設けさせようとしなかった。これらの事情を考慮すると,本件海岸の占用の許可をしないものとした上告人の判断は,考慮すべきでない事項を考慮し,他方,当然考慮すべき事項を十分考慮しておらず,その結果,社会通念に照らし著しく妥当性を欠いたものということができ,本件不許可処分は,裁量権の範囲を超え又はその濫用があったものとして違法となるものというべきである。 - 11 - 以上のとおり,本件不許可処分は違法なものであるとした原審の判断は,結論において是認することができる。論旨は採用することができない。 よって,裁判官全員一致の意見で,主文 以上のとおり,本件不許可処分は違法なものであるとした原審の判断は,結論において是認することができる。論旨は採用することができない。 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 (裁判長裁判官津野修裁判官今井功裁判官中川了滋裁判官古田佑紀)
▼ クリックして全文を表示