令和6年5月13日宣告令和6年(わ)第26号業務上横領、窃盗被告事件 主文 被告人を懲役2年4月に処する。 未決勾留日数中60日をその刑に算入する。 理由 【罪となるべき事実】被告人は第1 令和5年4月1日から同年10月6日までの間、A団地自治会の会計役員として自治会費を集金、保管管理等する業務に従事していたものであるが、山梨県韮崎市(住所省略)所在の株式会社B銀行C支店に開設された同団地名義の普通預金口座の預金を同自治会のため業務上預かり保管中、別表1(省略)記載のとおり、令和5年4月14日から同年8月16日までの間、4回にわたり、前記C支店ほか1か所において、自己の用途に費消する目的で、前記普通預金口座から現金合計80万円を出金して着服するとともに、同年5月21日から同年9月25日までの間、5回にわたり、同自治会の各グループの集金役から自治会費として現金合計80万6000円を集金し、これを同自治会のため業務上預かり保管中、別表2(省略)記載のとおり、同年5月21日頃から同年9月25日頃までの間、同県韮崎市(住所省略)所在のA団地a棟b号被告人方において、自己の用途に費消する目的で、前記現金合計80万6000円のうち合計61万4000円を着服し、もってそれぞれ横領し第2 別表3(省略)記載のとおり、同年9月18日から同月27日までの間、2回にわたり、同県中央市(住所省略)所在のD株式会社E店において、同店に設置されたレジスター内から同店店長F管理の現金合計139万6186円を窃取した。 【量刑の理由】判示第1の業務上横領の犯行は、自治会の会計役員としての立場を悪用して、判示第2の窃盗の犯行も、被害店舗の従業員としての立場や知識を悪用して、いずれも繰り返し行われた 。 【量刑の理由】判示第1の業務上横領の犯行は、自治会の会計役員としての立場を悪用して、判示第2の窃盗の犯行も、被害店舗の従業員としての立場や知識を悪用して、いずれも繰り返し行われた犯行である。業務上横領の被害総額は141万円余り、窃盗の被害総額は139万円余りに上り、結果も重大であるが、その大部分について被告人側からの被害弁償は行われていない(業務上横領について被告人から2万円、被告人の元夫から6万6000円の被害弁償が行われ、窃盗について被告人から9万2000円の被害弁償が行われた程度である。)。なお、窃盗に関して被害会社に保険金が支払われているが、この保険金の支払も、被害会社がかけていた保険によるものであることを踏まえると、被告人に特段有利に斟酌することはできない。 被告人は、生活費・借金返済・ホストクラブでの遊興費等のために各犯行に及んだ旨述べているが、動機等に特段酌量すべき事情は認められない。 一方で、被告人が事実を認めて反省の姿勢を示していること、前科はないことなどの事情も認められる。 本件各犯行の重大性等に照らせば、被告人に対しては実刑をもって臨むべきであるが、その刑期は主文の程度が相当である。 (求刑懲役3年)令和6年5月16日甲府地方裁判所刑事部 裁判官三上潤
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