平成14年(行ケ)第557号特許取消決定取消請求事件平成15年4月3日判決言渡,平成15年3月27日口頭弁論終結判決原告 A訴訟代理人弁理士志賀正武,高橋詔男,加藤清志,鈴木三義被告特許庁長官太田信一郎指定代理人西川一,山川雅也,高橋泰史,林栄二 主文 特許庁が異議2001-72150号事件について平成14年9月17日にした決定を取り消す。 訴訟費用は各自の負担とする。 事実及び理由 第1 原告の求めた裁判主文第1項同旨の判決。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯原告が特許権者である本件特許第3133285号「計量値付け装置」は,平成9年9月17日に特許出願され,平成12年11月24日に設定登録された。 その後,請求項1~3に係る特許に対して特許異議の申立てがあり(異議2001-72150),原告は平成14年8月30日に訂正請求をしたが,平成14年9月17日,「訂正を認める。特許第3133285号の請求項1ないし3に係る特許を取り消す。」との決定があり,その謄本は同年10月7日原告に送達された。 原告は,決定の取消しを求める本訴提起後に,本件特許につき特許請求の範囲の減縮等を目的とする訂正審判の請求をし(訂正2003-39009),平成15年2月27日に訂正を認める旨の審決(訂正審決)があり,確定した。 2 本件特許の設定登録時の特許請求の範囲(便宜,決定が取り消した請求の範囲以外も記載した。)【請求項1】 トレイに収容された商品の重量を計量する計量手段と,前記商品の単位重量当たり 定した。 2 本件特許の設定登録時の特許請求の範囲(便宜,決定が取り消した請求の範囲以外も記載した。)【請求項1】 トレイに収容された商品の重量を計量する計量手段と,前記商品の単位重量当たりの価格データを設定する設定手段と,前記商品を収容するトレイの大きさを検出する検出手段と,前記検出したトレイの大きさからトレイの重量を決定するトレイ重量決定手段と,前記計量手段の計量結果と前記トレイ重量決定手段によって決定されたトレイ重量と前記商品の単位重量当たりの価格データとに基づいて商品の値段を算出する値段算出手段とを具備した計量値付け装置であって,前記計量値付け装置は包装装置と組み合わせて使用され,前記トレイの大きさを検出する手段は,包装装置の被包装物のサイズ検出センサを兼用したことを特徴とする計量値付け装置。 【請求項2】 前記計量値付け装置は包装装置と組み合わされて使用され,前記商品の値段算出手段は,前記計量手段の計量結果と,前記トレイ重量と,前記商品を包装したフィルムの重量と,前記商品の単位重量当たりの価格データとに基づいて商品の値段を算出することを特徴とする請求項1に記載の計量値付け装置。 【請求項3】 前記トレイ重量決定手段は,トレイの大きさと重量との関係を記憶するトレイ重量テーブルであることを特徴とする請求項1または2に記載の計量値付け装置。 【請求項4】 前記トレイ重量決定手段は,トレイの大きさと重量との関係を記憶するトレイ重量テーブルを複数種類備え,使用するトレイの種別に応じて前記テーブルの一つを選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の計量値付け装置。 【請求項5】 前記トレイ重量決定手段は,トレイ形状のパターン認識データにより重量を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の計量値付け とを特徴とする請求項1または2に記載の計量値付け装置。 【請求項5】 前記トレイ重量決定手段は,トレイ形状のパターン認識データにより重量を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の計量値付け装置。 3 訂正審決による訂正後の本件特許の特許請求の範囲(請求項2は削除,請求項3~5を2~4に繰上げ)【請求項1】 トレイに収容された商品の重量を計量する計量手段と,品番に対応して単位重量当たりの価格データを記憶する商品ファイルと,前記商品を収容するトレイの大きさを検出する検出手段と,前記検出したトレイの大きさからトレイの重量を決定するトレイ重量決定手段と,計量が包装前か包装後かを入力する操作部と,該トレイ重量決定手段によるトレイ重量決定前に品番が入力されると,前記商品ファイルから前記価格データを読み出して前記商品の単位重量当たりの価格データを設定する設定手段と,トレイに収納された商品を包装前に計量する場合には,前記計量手段の計量結果と前記トレイ重量決定手段によって決定されたトレイ重量と前記商品の単位重量当たりの価格データとに基づいて商品の値段を算出し,トレイに収納された商品を包装後に計量する場合には,前記計量手段の計量結果と,前記トレイ重量と,前記商品を包装したフィルムの重量と,前記商品の単位重量当たりの価格データとに基づいて商品の値段を算出する値段算出手段とを具備した計量値付け装置であって,前記計量値付け装置は包装装置と組み合わせて使用され,前記トレイの大きさを検出する手段は,包装装置の被包装物のサイズ検出センサを兼用したことを特徴とする計量値付け装置。 【請求項2】 前記トレイ重量決定手段は,トレイの大きさと重量との関係を記憶するトレイ重量テーブルであることを特徴とする請求項1に記載の計量値付け装置。 【請 したことを特徴とする計量値付け装置。 【請求項2】 前記トレイ重量決定手段は,トレイの大きさと重量との関係を記憶するトレイ重量テーブルであることを特徴とする請求項1に記載の計量値付け装置。 【請求項3】 前記トレイ重量決定手段は,トレイの大きさと重量との関係を記憶するトレイ重量テーブルを複数種類備え,使用するトレイの種別に応じて前記テーブルの一つを選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の計量値付け装置。 【請求項4】 前記トレイ重量決定手段は,トレイ形状のパターン認識データにより重量を補正することを特徴とする請求項1に記載の計量値付け装置。 4 決定の理由の要点平成14年8月30日にした訂正請求は適法であるので訂正を認めるが,その訂正後の請求項1~3に係る発明は,その出願の日前の出願であって,その出願後に出願公開された特願平9-171344号の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一であると認められ,しかも,本件請求項1~3に係る発明の発明者が前記先願明細書に記載された発明をした者と同一であるとも,この出願の時において,その出願人が前記先願の出願人と同一であるとも認められないので,本件請求項1~3に係る特許は特許法29条の2第1項の規定に違反してなされたものである。 第3 原告主張の決定取消事由決定は,訂正審決による訂正前の請求項(平成14年8月30日の訂正請求によるもの)に基づき本件発明の要旨を認定し,特許を取り消すべきものとしているが,訂正審決により特許請求の範囲の減縮等を目的とする訂正が認められたことによって,本件発明の要旨を結果的に誤認したことになり違法となったものである。 第4 当裁判所の判断原告主張の事由により決定は取り消されるべきものであり,本訴請求は理由がある。よって,訴訟費用 とによって,本件発明の要旨を結果的に誤認したことになり違法となったものである。 第4 当裁判所の判断原告主張の事由により決定は取り消されるべきものであり,本訴請求は理由がある。よって,訴訟費用の負担につき行訴法7条,民訴法62条を適用して,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第18民事部裁判長裁判官塚原朋一裁判官塩月秀平裁判官古城春実
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