昭和28(あ)611 窃盗

裁判年月日・裁判所
昭和29年6月29日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人海野普吉、同江橋英五郎の上告趣意第一点について。  論旨は窃盗既遂の時について原判決の下した判断が大審院の判例に違

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判決文本文616 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人海野普吉、同江橋英五郎の上告趣意第一点について。 論旨は窃盗既遂の時について原判決の下した判断が大審院の判例に違反すると主張する。しかし当裁判所の判例(昭和二三年(れ)六七五号同年一〇月二三日第二小法廷判決、昭和二三年(れ)一一三二号同年一二月二七日第一小法廷判決等)はいずれも、不法領得の意思をもつて事実上他人の支配内にある物件を自己の支配内に移したときは茲に窃盗罪は既遂の域に達するものであつて、必ずしも犯人がこれを自由に処分し得べき安全な位置におくことを必要としない、としている。本件において原判決は、「被告人がAのズボン右後ポケツト内より判示財布を抜きとりこれを被告人の手中に収めた」と認定している。この事実は判例のいわゆる「自己の支配内に移した」ことを意味するものと認められる。従つて原判決がこれを窃盗罪の既遂としたことは判例に違反するものでなく、論旨は理由がない。 同第二点について。 量刑不当の主張であつて適法な上告理由とならない。 なお記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。 よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。 この判決は、裁判官全員一致の意見である。 昭和二九年六月二九日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 1 -裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 - 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎

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