昭和51(オ)478 建物収去土地明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和52年3月31日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 東京高等裁判所 昭和48(ネ)143
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を東京高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人森田昌昭、同福家辰夫の上告理由について  建物の所有を目的とする土地

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判決文本文1,646 文字)

主    文      原判決を破棄する。      本件を東京高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人森田昌昭、同福家辰夫の上告理由について  建物の所有を目的とする土地賃貸借の賃借人が、賃借地上の建物に登記をしてい ないため、賃借地を買い受けた者に対し、形式的には、その賃借権をもつて対抗す ることができない場合であつても、右登記をしていなかつたことに宥恕されるべき 事情があり、また、土地の買受人が、賃借権に対抗力のないことを奇貨として、賃 借人に対し土地の明渡しを求めるなど自己の利益を図る目的で、当該賃借地を買い 受けたような事情があるときは、買受人の賃借人に対する土地明渡請求は、権利濫 用として許されないというべきである。  ところで、原判決によると、上告人Aは、昭和二二年ころから本件土地を建物の 所有を目的として賃借し、同地上に旧建物を所有していたが、右建物に登記をして いなかつたところ、昭和三八年被上告人が本件土地及び隣接地計約七〇坪を賃貸人 から買い受けたというのであるが、当時、被上告人は、不動産取引を業とするD興 業株式会社の代表取締役であり、かつ宅地建物取引主任者の資格を有しており、そ の買い受け価額は適正取引価額三〇万円前後のところ一六、七万円であつたという のである(原判決は、右価額一六、七万円は割安であるが賃借人のあつた事情を考 慮すると必ずしも低廉にすぎるとはいえないと判断するが、右適正取引価額三〇万 円前後というのは賃借権の負担のある土地としての価額であるというのであるから、 更にこれに賃借人のあつた事情を参酌して右一六、七万円と比較した原審の右判断 は、首肯することができない。)。  右事実によると、不動産取引に関する法律に精通した被上告人が、本件土地上の - 1 - 建物に登記がなく、上告人Aの賃借権に対抗力がないこ 万円と比較した原審の右判断 は、首肯することができない。)。  右事実によると、不動産取引に関する法律に精通した被上告人が、本件土地上の - 1 - 建物に登記がなく、上告人Aの賃借権に対抗力がないことを奇貨として、自己の利 益を図るために、本件土地を通常の取引価額より安価に買い受け、本訴請求に及ん でいるとの疑いがあるところ、このような場合、裁判所は、更に、上告人Aが本件 土地上の建物に登記をしていなかつたことについて宥恕されるべき事情があつたか どうか、被上告人の本件土地買受けの目的、本件土地の必要性、同人の本訴請求に いたつた事情等を十分に審理したうえ、本訴請求が権利濫用であるとの上告人らの 主張の当否を判断すべきである。  しかるに、原判決は、上告人Aの賃借権に対抗力がないことから、上告人らを本 件土地の不法占有者であるとし、不法占有者に対する被上告人の土地所有権に基づ く本件土地明渡請求は権利の濫用にあたらないと速断し、前述のような諸点につき 審理を尽くさないで、右請求を認容したものである。そうすると、原判決は、権利 濫用の法理の適用を誤つたものであり、審理不尽、ひいて理由不備の違法があり、 論旨は理由があるから、原判決は破棄を免れないところ、前記諸点につき更に審理 を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すのを相当とする。  よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判 決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    団   藤   重   光             裁判官    下   田   武   三             裁判官    岸       盛   一             裁判官    岸   上   康   夫 - 2 -             裁判官    岸       盛   一             裁判官    岸   上   康   夫 - 2 -

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