【DRY-RUN】○ 主文 一 本件訴を却下する。 二 訴訟費用は原告の負担とする。 ○ 事実 第一 当事者の求める裁判 一 請求の趣旨 1 (主位的請求) 被告が昭和四六年八月一八日付でなしたと主張するところの別紙目
○ 主文一本件訴を却下する。 二訴訟費用は原告の負担とする。 ○ 事実第一当事者の求める裁判一請求の趣旨 1 (主位的請求)被告が昭和四六年八月一八日付でなしたと主張するところの別紙目録記載(一)の土地(以下「(一)の土地」という。)と同目録記載(二)の土地(以下「(二)の土地」という。)との間の道路査定処分は、存在しないことを確認する。 2 (予備的請求)被告が昭和四六年八月一八日付でなした(一)の土地と(二)の土地との間の道路査定処分は、無効であることを確認する。 二請求の趣旨に対する答弁 1 本案前の申立主文同旨 2 本案に対する答弁(一) 原告の請求をいずれも棄却する。 (二) 訴訟費用は原告の負担とする。 第二当事者の主張別紙「当事者の主張」記載のとおり。 第三証拠(省略)○ 理由一 1請求原因一項については、当事者間に争いはない。 2 証人Aの証言により真正に成立したものと認められる乙第一号証の一ないし四(乙第一号証の一の官署作成部分についてはその成立に争いがない。)及び第三号証の一、成立に争いがない乙第三号証の二、三及び甲第六号証の二、証人Aの証言ならびに弁論の全趣旨を総合すると、つぎの事実が認められる。 被告逗子市においては、住民から道路査定の申請がなされると、市の事務として道路の境界協議をなしているところ、「道路の境界協議」は、逗子市事務決裁規程第九条に基づき、主管の長の専決事項とされ、昭和四六年当時は市の建設部管理課(用地係)がこれを所管し、その後昭和四八年に建設部用地課が新設されたのにともない、用地課長の所管とされているが、同市における道路境界の協議及びこれに基づく査定は、以下の手続で行われている。 道路境界の査定を求めるにあたつては、該道路隣接私有地の所有者である住民において、公図写に査定位置 の所管とされているが、同市における道路境界の協議及びこれに基づく査定は、以下の手続で行われている。 道路境界の査定を求めるにあたつては、該道路隣接私有地の所有者である住民において、公図写に査定位置を朱線で明示し、現地の案内図を添付した土地境界査定申請書を市長に提出するものとし、これを受理した市においては建設部管理課用地係(昭和四八年以後は用地課)が、右添付書類を調査し、市の内部資料をも検討したうえで、予め申請人及び隣接土地所有者に現場協議の日時の連絡をなし、右指定の日時に担当係員が現地調査を行ないその場で申請人及び隣接土地所有者らと協議し、境界について市の担当係員を含む全員に異議のない場合は、担当係員において、協議成立の線を以て道路敷地の境界と査定し、道路査定図を作成し、査定経過とともにこれを主管の長に報告し、さらに申請人をして市長に対し、右土地境界査定(具体的には道路査定図)につき異議がなく、これを承諾する旨の土地境界査定承認書を提出させることによつて道路境界の査定手続をなすこととしている。 しかし、法令に基づいて右の道路査定手続を行つているわけではなく、国有財産法三一条の三の規定等を参考に、被告市においても、全国的に行なわれている慣例にならつてこれを実施しているものである。 本件道路査定は、昭和四六年八月一八日、右の手続により、被告市管理課長が主管の長となり、査定責任者を同課用地係長Aとし、部下の用地係員Bの現地立会のもとに行なわれたものである。 ところで、本件道路は、道路法施行法三条の規定により道路法八条の認定があつたものとみなされる市道であるが、その道路敷地は国の所有であつて被告は道路法一六条一項の規定に基づき管理権を有するに過ぎない。 以上の事実が認定され、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。 3 右のような事実が認められるところ あるが、その道路敷地は国の所有であつて被告は道路法一六条一項の規定に基づき管理権を有するに過ぎない。 以上の事実が認定され、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。 3 右のような事実が認められるところ、被告逗子市における道路査定は、被告において市道の管理行為の一環として、市道と私有地との境界を明らかにし、市道の管理保全を図ることを目的とし、間接的には市道隣接者との境界をめぐる紛争を事前に回避するため、古くからの慣例ないし他の市町村の例に従つて行なわれているものであつて、前掲逗子市事務決裁規程において「道路の境界協議」が市の事務の一つとして掲げられているものの、被告において道路査定を実施し得る根拠となる法令は何ら存しないし、道路査定の法律効果を定めた法規も存しない(ちなみに、国有財産法三一条の四の規定による境界の決定も国の各省各庁の長に境界査定権を認めたものではないと解するのが相当である。)。 前示認定のとおり本件道路査定も、右のような被告市の道路査定としてなさたものであるこというまでもない。 二原告は、被告のなした前示のような道路査定が、「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に該当することを前提として、その不存在または無効の確認を求めるものであるところ、抗告訴訟の対象となる「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」とは、行政庁の行なう行為のうち、行政庁が法の定めた優越的な地位に基づき権力的な意思活動としてするような行為で、それにより個人の法律上の地位ないし権利関係に対し、直接に何らかの影響を与えるような行為をいうものと解すべきであるが、被告のなした本件道路査定は、右のいずれにも該当しないというべきである。 すなわち、道路法によれば、道路の区域の決定、変更は、当該道路の管理者によつて建設省令で定めるところにより、これを公示し、か 、被告のなした本件道路査定は、右のいずれにも該当しないというべきである。 すなわち、道路法によれば、道路の区域の決定、変更は、当該道路の管理者によつて建設省令で定めるところにより、これを公示し、かつ、これを表示した図面を一定の場所において一般の縦覧に供することによつてなすものとされているから(道路法一八条一項)、この規定によらずに実質的に道路の区域の決定、変更の効果を生じさせるような行為はたとえ道路の管理者といえどもなし得ないところである。 しかも、道路の境界を確定する道路査定については、前説示のように、具体的にその根拠を規定し、その効果について定めている法律は何ら存在しないのであるから、道路査定処分により、法的に道路の区域が決定、変更され、ひいては隣接地の所有権の範囲も確定されたことになるとは到底解せられないのである。 そうすると、本件道路査定は、法律に基づいてなされる行政庁の権力的な意思活動としての行為には該当しないし、また、それにより個人の法律上の地位ないし権利関係に対し、直接に影響を与える行為でないことも明らかである。 以上のとおり、本件道路査定は、「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に該当しないものというべきであるから、これに該当することを前提とする本件道路査定処分の不存在または無効確認を求める原告の本件訴は、爾余の判断をするまでもなく、不適法であるといわねばならない。 三よつて、原告の本件訴を却下することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条を適用して主文のとおり判決する。 (裁判官小川正澄三宅純一清水節)目録、図面(省略) 清水節)目録、図面(省略)
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