- 1 -平成24年5月30日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成24年(レ)第6号保証債務金請求控訴事件(原審・中津簡易裁判所平成23年(ハ)第246号)口頭弁論終結日平成24年4月12日判決 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。 第2 事案の概要 1 事案の要旨本件は,被控訴人が,Aを主債務者とする連帯保証契約に基づき,控訴人に対し,109万8300円及びうち65万4000円に対する平成23年1月1日から支払済みまで,6か月を超えるごとに,その6か月について5パーセントの割合による延滞金(約定遅延損害金)の支払を求めている事案である。 原審が,被控訴人の請求を全部認容したことから,これを不服とした控訴人が,前記第1のとおり控訴した。 2 前提となる事実⑴ 被控訴人の成立経緯等被控訴人は,独立行政法人日本学生支援機構法(以下「機構法」という。)に基づいて平成16年4月1日に成立した独立行政法人であり,教育- 2 -の機会均等に寄与するために学資の貸与その他育英事業を行っている。被控訴人は,被控訴人の成立の時に解散した日本育英会の権利義務を承継している(機構法附則10条)。日本育英会法の廃止前に日本育英会がした貸与契約による学資の貸与及び貸与金の返還については,なお従前の例によることとされている(機構法附則16条)。(当事者間に争いがない)⑵ 奨学金の貸与日本育英会は,Aに対 前に日本育英会がした貸与契約による学資の貸与及び貸与金の返還については,なお従前の例によることとされている(機構法附則16条)。(当事者間に争いがない)⑵ 奨学金の貸与日本育英会は,Aに対し,日本育英会奨学規程に基づき,昭和63年4月から平成5年3月までの間に,次のとおり合計125万4000円を第一種奨学金として貸し渡した。(当事者間に争いがない)ア昭和63年4月から平成3年3月まで36か月分月額1万3500円イ平成3年4月から平成5年3月まで24か月分月額3万2000円ウ前記アとイの合計 125万4000円(1万3500円×36か月+3万20000円×24か月=125万4000円)⑶ 返還契約日本育英会とAは,平成5年3月31日,前記⑵の貸与契約に基づく債務について,平成6年6月から平成17年6月までの12回にわたる年賦払により,毎年6月末日に年賦額10万円(ただし,最終回は15万4000円)ずつを分割して支払うこと(ただし,猶予により,平成6年6月からの支払は平成7年6月からの支払に繰り下げた。),及びこの返還を延滞したときは,その各延滞額について,延滞期間が6か月を超えるごとに,その6か月について5パーセントの割合による延滞金(約定遅延損害金)を支払うことを約束した(以下「本件返還契約」という。)。(当事者間に争いがない)⑷ 連帯保証契約控訴人は,Aの母であり,日本育英会との間で,平成5年3月31日,本- 3 -件返還契約に基づくAの日本育英会に対する債務をAと連帯して保証する旨の契約を締結した(以下「本件連帯保証契約」という。)。(当事者間に争いがない)⑸ 延滞額Aは,別紙請求金額内訳書記載のとおり,本件返還契約に定められた奨学金の元本の返済を延滞するとともに,これに対する した(以下「本件連帯保証契約」という。)。(当事者間に争いがない)⑸ 延滞額Aは,別紙請求金額内訳書記載のとおり,本件返還契約に定められた奨学金の元本の返済を延滞するとともに,これに対する延滞金を生じており,平成18年6月末日までに返還期日が経過した元本の額は65万4000円,平成22年12月末日までの延滞金は44万4300円で,これらの合計は109万8300円である。(当事者間に争いがない)⑹ 破産,免責ア控訴人は,平成16年4月21日,大分地方裁判所中津支部に破産を申し立て(同支部平成16年(フ)第110号。以下「本件破産申立て」という。乙1),同支部は,同年5月27日,破産宣告と同時に廃止決定をし,これは確定した(乙2及び弁論の全趣旨)。また,控訴人は免責を申し立て(同支部平成16年(モ)第1114号),同支部は,平成16年8月13日,控訴人につき免責許可決定(以下「本件免責許可決定」という。)をし,これは確定した(乙3及び弁論の全趣旨)。 イ控訴人は,免責の申立てをした際に提出した債権者名簿に,本件保証契約に基づく債権を記載しなかった。(当事者間に争いがない) 3 主な争点本件保証契約に基づく債権は,旧破産法(大正11年法律第71号。以下「旧法」という。)366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当し,控訴人は,本件免責許可決定が確定しても本件保証契約に基づく債権につき責任を免れないか否か。 4 争点についての当事者の主張(なお,本件免責許可決定との関係では,平成16年法律第75号〔改正破産法〕の規定は適用されないため(同法附則3条- 4 -2項参照),同法の規定について述べる当事者の主張は,旧法における同趣旨の規定について述べるものと解される。)⑴ 控訴 律第75号〔改正破産法〕の規定は適用されないため(同法附則3条- 4 -2項参照),同法の規定について述べる当事者の主張は,旧法における同趣旨の規定について述べるものと解される。)⑴ 控訴人の主張本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当せず,控訴人は,本件免責許可決定が確定したことにより,本件保証契約に基づく債権につき責任を免れる。その理由は,以下のとおりである。 ア次の各事情を考慮すれば,控訴人は,本件保証契約に基づく債権を破産債権として債権者名簿に記載しなかったことにつき過失はないから,本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当しない。 控訴人の債権者のうち,日本育英会は,控訴人に対し,本件破産申立て前に5回の履行請求を行い,最後の請求は,本件破産申立ての約2年8か月前であって,5回の履行請求はいずれも単に請求書を送っただけにすぎなかったのに対し,他の債権者は消費者金融業者であり,苛烈な取立てを行っており,請求の態様は全く異なっていた。そのため,控訴人が消費者金融業者だけを債権者として意識し,日本育英会の本件保証契約に基づく債権を失念していたのは,無理もないことである。 本件保証契約は,控訴人の子であるAが借り受けた奨学金に係る本件返還契約に基づく債務を主たる債務とするものであって,控訴人は保証人になることについて特別な意識を有していなかった。また,Aがこの奨学金を借り終えたのは,控訴人が本件破産申立てをする11年も前のことであるから,控訴人が本件保証契約に基づく債務の存在を意識していなかったことを責めることはできない。 控訴人の破産債権者の数は,日本育英 終えたのは,控訴人が本件破産申立てをする11年も前のことであるから,控訴人が本件保証契約に基づく債務の存在を意識していなかったことを責めることはできない。 控訴人の破産債権者の数は,日本育英会を除き,5,6社であったが,その数は決して少なくない。 - 5 - Aは,平成5年3月に高等専門学校を卒業した後,大分市内の会社に就職したので,控訴人は,Aが本件返還契約に基づく債務を返済しているものと思っていた。控訴人は,Aが就職した後,Aとほとんど連絡を取っていなかったので,疎遠になっているAに対して連絡し,その上で奨学金の返済について問い質すなどということは期待できなかった。 イ免責制度の趣旨に照らしても,本件保証契約に基づく債権については免責を認めるべきである。 すなわち,控訴人に免責の効果を認めるべきか否かを判断する上では,免責制度が不誠実でない破産者の更生を目的として定められたものであり,免責不許可事由があっても破産裁判所の裁量によって免責が許可される場合のあることなど,免責制度の趣旨・目的をも考慮すべきである。 控訴人は,離婚した元夫が事業のために借り入れた多額の借金の保証人となり,その元夫が夜逃げしたため,借金の返済に追われるようになり,平成16年4月21日,やむなく破産の申立てをするに至った。その後,控訴人は,新たな借入をしておらず,現在のところ,本件保証契約に基づく債務以外の債務はない。このような事情を考慮すれば,控訴人は,不誠実な破産者とは到底いえないのであるから,控訴人の更生を考え,控訴人は,本件免責許可決定が確定したことにより,本件保証契約に基づく債権につき責任を免れるものとすべきである。 ⑵ 被控訴人の主張本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権 可決定が確定したことにより,本件保証契約に基づく債権につき責任を免れるものとすべきである。 ⑵ 被控訴人の主張本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当し,控訴人は,本件免責許可決定が確定しても本件保証契約に基づく債権につき責任を免れない。 その理由は,以下のとおりである。 すなわち,次の各事情を考慮すれば,控訴人は,本件保証契約に基づく債権を破産債権として債権者名簿に記載しなかったことにつき過失があるから,- 6 -本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当する。 ア控訴人は,他の債権者から苛烈な取立てを受けていたために本件保証債務を失念していたと主張するが,仮に他の債権者から取立てを受けていたとしても,そのことによって,本件保証契約に基づく債権を債権者名簿に記載しなかったことについて過失がないとはいえない。破産申立て前に少なくとも数か月間の準備期間があったと考えられることなどの事情に鑑みれば,控訴人が,本件保証契約に基づく債権の存在に気づく機会は十分にあったといえる。 イしかも,控訴人は,平成10年8月から平成13年8月にかけて,被控訴人から5回にわたり本件保証契約に基づく債権について履行請求を受けており,最後の請求から控訴人の本件破産申立てまでにそれほど長期間は経過していないから,通常人であれば,本件保証契約に基づく債権を債権者一覧表に記載することができたはずである。 第3 当裁判所の判断 1 旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権の解釈について破産者は,免責の申立てと同時に,知れている全ての債権者の氏名,住所,債権額及び 裁判所の判断 1 旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権の解釈について破産者は,免責の申立てと同時に,知れている全ての債権者の氏名,住所,債権額及び原因,別除権があるときはその目的及びその行使によって弁済を受けることができない債権額を記載した債権者名簿を提出しなければならず,申立てと同時に提出することができないときは,申立て後に遅滞なくこれを提出しなければならない(旧法366条ノ3)。そして,破産者が免責許可決定を受けた場合であっても,破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権については,免責の効力が及ばない非免責債権となる(旧法366条ノ12第5号本文)。これは,債権者名簿に記載された債権者であれば,破産者に対する免責審尋期日の決定が送達され(旧法366条ノ4第2項),免責に対する異- 7 -議申立て(旧法366条ノ7)の機会が与えられるところ,債権者名簿に記載されなかった債権者については,免責審尋期日を了知することができず,当該破産債権者には破産者の免責に対する異議申立ての機会が保障されないため,債権者名簿に記載されなかった債権を非免責債権とすることとし,このような破産債権者を保護しようとしたものである。 もっとも,不誠実でない破産者の更生を目的とするという破産免責制度の趣旨にも照らせば,債権者名簿に記載されなかったことが破産者の責めに帰することのできない事由による場合,すなわち,破産者が債権者名簿に記載しなかったことにつき過失が存しない場合にまで非免責債権とすることも相当ではない。 そうすると,債権者名簿に記載されなかった債権は,債権者名簿に記載しなかったことにつき破産者に過失が認められる場合には,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかっ 。 そうすると,債権者名簿に記載されなかった債権は,債権者名簿に記載しなかったことにつき破産者に過失が認められる場合には,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当し,破産者は,免責許可決定が確定しても,同債権につき責任を免れないのに対し,債権者名簿に記載しなかったことにつき破産者に過失が認められない場合には,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当せず,破産者は,免責許可決定が確定すれば,同債権につき責任を免れると解するのが相当である。 2 事実認定前記前提となる事実(第2,2),後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 ⑴ Aと控訴人の連絡等Aは,中学校卒業までは,控訴人と同居していたが,昭和63年4月,高等専門学校に入学して同校の学生寮に入寮し,以後は控訴人と別居するようになった。Aは,高等専門学校の学資に充てるため,日本育英会から,第一種奨学金として合計125万4000円を借り入れた。 - 8 -Aは,平成5年3月に高等専門学校を卒業した後,大分市内の会社に就職し,就職当初は,年に数回,控訴人に電話をし,年に1回くらいは,控訴人が居住する中津の実家に戻っていた。しかし,Aは,就職して2,3年後に転職し,その後は,控訴人との連絡はほとんどなくなった。 (乙5,6)⑵ 日本育英会の控訴人に対する履行請求ア日本育英会は,控訴人に対し,本件保証契約に基づく債権につき,次のとおり履行請求した。(甲1)請求年月日請求金額平成10年8月13日 46万円平成11年8月13日 60万円平成12年2月14日 62万5000円平成12年8月17日 75万円平成13年 日請求金額平成10年8月13日 46万円平成11年8月13日 60万円平成12年2月14日 62万5000円平成12年8月17日 75万円平成13年8月21日 91万円イ日本育英会の履行請求は,請求書を控訴人に送付することにより行われた。(甲1)⑶ 破産申立ての経緯等控訴人は,昭和56年頃離婚した前夫の借金の保証人となっていたため,借金の返済に追われるようになり,消費者金融業者から借入れをして返済を続けていたが,平成16年に入ると返済が困難になり,特定非営利活動法人大分クレジットサラ金被害者の会まなびの会に相談して自己破産を勧められ,同会の指導のもとに本件破産申立てをした。(乙5)控訴人が平成16年4月21日に本件破産申立てをした時点において,破産債権者は,被控訴人と5,6社の消費者金融業者であり,本件保証契約に基づく債権の額は約140万円,その他の破産債権の額は合計約400万円であった。(乙5)- 9 -控訴人は,免責の申立てをした際に提出した債権者名簿に,本件保証契約に基づく債権を記載しなかった。(前記第2,2⑹イ)以上の認定に基づき,以下,検討する。 3 本件保証契約に基づく債権は,旧破産法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当し,控訴人は,本件免責許可決定が確定しても本件保証契約に基づく債権につき責任を免れないか否かについて⑴ア日本育英会の控訴人に対する履行請求は,請求書を控訴人に送付することにより行われていたものであり,その他の請求方法が採られたものとは認められない。そして,平成13年8月21日に履行請求があった後,本件破産申立てが行われるまで,約2年8か月間にわたり,日本育英会又は被控訴人から いたものであり,その他の請求方法が採られたものとは認められない。そして,平成13年8月21日に履行請求があった後,本件破産申立てが行われるまで,約2年8か月間にわたり,日本育英会又は被控訴人から控訴人に対して,本件保証契約に基づく債権の履行請求がされたことはなかった。 イしかし,前記2⑵のとおり,日本育英会は,平成10年8月から平成13年8月までの約3年間に,合計5回にわたり,控訴人に対して本件保証契約に基づく債権の履行請求を行っており,その請求額は漸次増額しており,平成13年8月21日の履行請求の時には,請求額は91万円と相当程度に大きな金額となっていた。 そして,本件破産申立て時において,本件保証契約に基づく債権は約140万円であるのに対し,その他の破産債権は約400万円であり,本件保証契約に基づく債権は,全破産債権額のうち約26パーセントを占めるものであり,また,本件保証契約に基づく債権の額として,平成13年8月21日の履行請求時の請求額91万円を考えるとしても,それは,その他の破産債権(400万円)との合計中,約18パーセントを占め(91万円÷(400万円+91万円)=0.185),破産債権全体に占める割合が低いとは言い切れなかった。 - 10 -また,控訴人の破産債権者の数は,5,6社の消費者金融業者と被控訴人にとどまっており,債権者の数が膨大でこれを把握することが困難であったという事情はうかがわれない。 さらに,控訴人は,特定非営利活動法人大分クレジットサラ金被害者の会まなびの会に相談して自己破産を勧められ,同会の指導のもとに本件破産申立てをしたものであり,本件破産申立ての準備のためにある程度の時間をかけることができたものと推認される。 ウそうすると,前記アの事情を考慮に入れたとしても,前記イの事情を考 導のもとに本件破産申立てをしたものであり,本件破産申立ての準備のためにある程度の時間をかけることができたものと推認される。 ウそうすると,前記アの事情を考慮に入れたとしても,前記イの事情を考慮するならば,免責の申立てを行う際に債権者名簿を作成するに当たり,控訴人は,本件保証契約に基づく債権の存在を認識していた可能性もあるし,少なくとも,本件保証契約に基づく債権を債権者名簿に記載しなかったことについて,過失があったものと認められる。 エなお,控訴人は,Aが本件返還契約に基づく債務を返済しているものと思っていた旨主張する。しかし,日本育英会は,Aが就職した後において,控訴人に対し,請求の都度に請求額を増額しながら5回にわたって本件保証債務の履行請求をしていたのであり,その間,控訴人は,Aとはまれに連絡を取るか,ほとんど連絡がなかったものである。そのため,控訴人において,Aが本件返還契約に基づく債務を返済したと考える根拠は乏しかったといわざるを得ない。そうすると,控訴人が,実際に,Aが本件返還契約に基づく債務を返済したと考えていたとは認め難いし,仮に,控訴人がそのように考えていたとしても,そのことから,本件保証契約に基づく債権を債権者名簿に記載しなかったことについて過失がなかったということはできない。 ⑵ 控訴人が本件保証契約に基づく債権を債権者名簿に記載しなかったことについては,少なくとも過失があったものというべきであるから,本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債- 11 -権者名簿に記載しなかった請求権に該当し,控訴人は,本件免責許可決定が確定しても本件保証契約に基づく債権につき責任を免れないというべきである。 4 請求の成否前記第2,2⑸のとおり,Aは,別紙請求金額内訳書記 なかった請求権に該当し,控訴人は,本件免責許可決定が確定しても本件保証契約に基づく債権につき責任を免れないというべきである。 4 請求の成否前記第2,2⑸のとおり,Aは,別紙請求金額内訳書記載のとおり,本件返還契約に定められた奨学金の元本の返済を延滞するとともに,これに対する延滞金を生じており,平成18年6月末日までに返還期日が経過した元本の額は65万4000円,平成22年12月末日までの延滞金は44万4300円で,これらの合計は109万8300円である。また,本件返還契約によれば,Aは,同契約に基づき,被控訴人に対し,上記元本65万4000円に対する平成23年1月1日から支払済みまで,6か月を超えるごとに,その6か月について5パーセントの割合による延滞金を支払う義務を負うものというべきである。 したがって,被控訴人は,控訴人に対し,本件保証契約に基づき,平成18年6月末日までに返還期日が経過した元本65万4000円と平成22年12月末日までの延滞金44万4300円の合計109万8300円,及びうち元本65万4000円に対する平成23年1月1日から支払済みまで,6か月を超えるごとに,その6か月について5パーセントの割合による延滞金の支払を請求することができ,被控訴人の請求は,理由がある。 5 結論よって,被控訴人が控訴人に対し,109万8300円及びうち65万4000円に対する平成23年1月1日から支払済みまで,6か月を超えるごとに,その6か月について5パーセントの割合による金員の支払を求める請求には理由があり,これを認容した原判決は相当であって,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。 - 12 -大分地方裁判所民事第1部 裁判長裁判官中平健 判決は相当であって,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。 主文 理由 事実 争点 判断 大分地方裁判所民事第1部 裁判長裁判官中平健 裁判官真鍋麻子 裁判官石本慧
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