【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 弁護人高野嘉雄の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、所論引用の判例は事案 を異にし本件に適切でなく、その余は、事実誤認
主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 弁護人高野嘉雄の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、所論引用の判例は事案 を異にし本件に適切でなく、その余は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、 いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。 なお、原判決の認定するところによれば、被告人Aは、原判示Bが一八歳未満の 児童で、家出して同被告人の所有管理する同判示Cビル四階の甥の居室に寝泊りし ているものであることを知りながら、右Bを、同人からの申入れにより、親権者の 同意を得ることなく、同ビル一階の軽食喫茶店「D」内の賭博遊技機を設置したゲ ーム室で賭金の両替や賭客の看視、警察官の立入りに対する見張り等の業務に従事 させるために店員として雇い入れ、引き続き前記居室に居住させ、同被告人の実弟 で右の事情を知る被告人Eと互いに協力のうえ、右Bの勤務について指導監督する ほか、同店で無料で食事をとらせる等の便益を供与するなどして、右業務に従事さ せた、というのであつて、被告人らが、家出中の児童を右のような雇用及び居住関 係のもとに置いた場合には、前記便益の供与等とも相まち、児童であるBに心理的 な影響を及ぼし、その意思を左右しうる状態に置き、被告人らの影響下から離脱す ることを困難にさせたものと認めるのに十分であり、被告人らの右所為は児童福祉 法三四条一項九号にいわゆる児童を「自己の支配下に置く行為」にあたるものとい うべきであつて、これと同旨の原判断は相当である。 よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、 主文のとおり決定する。 昭和五六年四月八日 最高裁判所第一小法廷 - 1 - 裁判長裁判官 谷 口 正 孝 裁判官 団 のとおり決定する。 昭和五六年四月八日 最高裁判所第一小法廷 - 1 - 裁判長裁判官 谷 口 正 孝 裁判官 団 藤 重 光 裁判官 藤 崎 萬 里 裁判官 本 山 亨 裁判官 中 村 治 朗 - 2 -
▼ クリックして全文を表示