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昭和31(て)6 検事のした被告人収監状の執行に対する異議申立事件

裁判所

昭和31年2月16日 東京高等裁判所 棄却

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1,402 文字

主文 本件異議の申立を棄却する。理由 本件異議申立の理由は、弁護人樫田忠美作成の収監状執行に対する異議申立書と題する別紙書面のとおりであつで、その要旨は、被告人は麻薬取締法違反被告事件につき、昭和二九年五月一三日横浜地方裁判所において、懲役八月の判決を受け、これに対して控訴を申立て、昭和三〇年一一月七日東京高等裁判所第九刑事部において本件控訴を棄却する旨の判決があり、これに対して上告を申立てたものであるが、東京高等検察庁検事は、昭和三一年一月二五日被告人に対して刑事訴訟法第三四三条により収監状を執行して被告人を東京拘置所に収監した。しかしながら被告人は昭和三〇年五月一三日原審において判決の宣告後いわゆる再度の保釈決定を受けたものであつて、この場合には刑事訴訟法第三四三条を準用すべきではなく、同保釈が取り消されないのに検察官が被告人に対して収監状を執行したのは違法であるから、この処分を不当として異議の申立をする<要旨>次第であるというのである。よつて当裁判所は次のように判断する。思うに、控訴審において控訴棄却の判決</要旨>の宣告があり、禁錮以上の刑に処する旨の第一審判決が維持せられた場合においては第一審判決宣告後のいわゆる再保釈はその効力を失うものと解すべきである。なんとなれば、刑事訴訟法第三四三条の規定が控訴の審判について準用されることは同法第四〇四条によつて明らかであつて、これが準用を除外する特別の定もなく又理論的根拠ありとはいわれない。けだし、第一審の禁錮以上の刑の宣告後のいわゆる再保釈は、当初の保釈又は右宣告後初めてなされる保釈と性質上(権利保釈の不適用の点は別として)何等異なるものではなく、また控訴審の刑の宣告が保釈に及ぼす効果についても第一審のそれと差異あるべきではないからであ 当初の保釈又は右宣告後初めてなされる保釈と性質上(権利保釈の不適用の点は別として)何等異なるものではなく、また控訴審の刑の宣告が保釈に及ぼす効果についても第一審のそれと差異あるべきではないからである。 、当初の保釈又は右宣告後初めてなされる保釈と性質上(権利保釈の不適用の点は別として)何等異なるものではなく、また控訴審の刑の宣告が保釈に及ぼす効果についても第一審のそれと差異あるべきではないからであ 当初の保釈又は右宣告後初めてなされる保釈と性質上(権利保釈の不適用の点は別として)何等異なるものではなく、また控訴審の刑の宣告が保釈に及ぼす効果についても第一審のそれと差異あるべきではないからである。しかして、右規定の準用については、控訴審において原判決を破棄して自ら禁錮以上の刑を宣告した場合と、控訴を棄却して原審の禁錮以上の刑の宣告を維持した場合とに区別すべきものではないのであつて、もしそれ、その準用を前者のいわゆる破棄自判の場合に限るとせんか、量刑不当の控訴理由ありとして原審より軽い刑を宣告した場合には保釈が失効し、控訴棄却原審の宣告刑維持の場合には保釈が失効しないという不合理が生ずることとなる。しからば、本件において検察官が被告人に対して刑事訴訟法第三四三条により収監状を執行したのは正当であつて、その違法を主張する所論は独自の見解に過ぎないものというべく、本件異議の申立は理由なきものである。よつて主文のとおり決定する。(裁判長判事中野保雄判事尾後貫荘太郎判事堀真道)

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