主文 本件抗告を棄却する。抗告費用は抗告人の負担とする。理由 抗告代理人の抗告理由は別紙抗告人の提出した抗告状の抗告理由欄記載のとおりである。抗告代理人は、昭和二十九年二月十日債務者の一人である未成年者Aの先代Bが妻CとAの親権者を養父Bと定め協議離婚をしたので、爾来Aは同人のみの親権に服してきたが、右養父(且つ実父)が同年十一月四日死亡したので、同人に親権を行うものはなくなつた。もつとも前記Bは前記Cと離婚後Aの実母である抗告人Dと婚姻したため、AはB、Dの嫡出子たる身分を取得したが養父母との間に依然養親子関係が存在する以上抗告人DはBとの婚姻により当然Aの親権を取得するものではないから、DをAの親権者として本件強制競売の開始決定並びに競売期日の通知をしたのは違法であり、本件競落許可決定は取消を免れないと主張するのであるが、論旨は結局、実親と養親とが婚姻した場合に子に対する親権は養親一人が行うか、或は養親と実親とが共同して行使するのかの問題に帰するのであるが、民法第八百十八条第二項は子が実父母以外の者と養子縁組をするもつとも普通の場合に、実父母よりも養親に親権を行使させる方が当事者の意思にも人情にも合致するもの<要旨>として定められたものであるから、実親と養親とが婚姻してその夫婦の許で養育している場合に養親があるか</要旨>らというて、実親の親権を認めず、養親のみに親権を行使させるのは親子間の人情に反するばかりでなく子の利益の保護を全うする所以でない。だから、この場合は民法第八百十八条第三項に則つて養親、実親の共同行使を認むるものと解するのが相当である。したがつて、右婚姻により一旦回復した実母の親権は爾後養父が死亡し(且つ離婚した養母が生存していると否とを問わず)たか 百十八条第三項に則つて養親、実親の共同行使を認むるものと解するのが相当である。したがつて、右婚姻により一旦回復した実母の親権は爾後養父が死亡し(且つ離婚した養母が生存していると否とを問わず)たからといつて消滅するものではない。 養親、実親の共同行使を認むるものと解するのが相当である。したがつて、右婚姻により一旦回復した実母の親権は爾後養父が死亡し(且つ離婚した養母が生存していると否とを問わず)たか 百十八条第三項に則つて養親、実親の共同行使を認むるものと解するのが相当である。したがつて、右婚姻により一旦回復した実母の親権は爾後養父が死亡し(且つ離婚した養母が生存していると否とを問わず)たからといつて消滅するものではない。実母たる抗告人が親権者でないことを前提とする抗告人の主張は理由がない。よつて、抗告費用につき民事訴訟浅第八十九条を適用し、主文のとおり決定する(裁判長裁判官桑原国朝裁判官二階信一裁判官秦亘)
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