令和6(行ケ)10065 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和7年1月30日 知的財産高等裁判所 2部 判決 請求棄却
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令和7年1月30日判決言渡 令和6年(行ケ)第10065号審決取消請求事件 口頭弁論終結日令和6年11月6日判決 原告株式会社インターメスティック 同訴訟代理人弁護士岡崎紳吾 同訴訟代理人弁理士白崎真二 同阿部綽勝 同勝木俊晴 被告株式会社ジンズホールディングス 同訴訟代理人弁護士尾関孝彰 同訴訟代理人弁理士長谷川芳樹 同黒川朋也 同佐藤英二 同野村信三郎 同松本良太 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は、原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 特許庁が無効2023-880006号事件について令和6年5月31日にした審決を取り消す。 第2 事案の概要 1 事案の要旨本件は、意匠登録無効審判請求について請求不成立とした審決に対する取消訴訟である。争点は、工業上利用することができる意匠該当性(意匠法3条1項柱書)、新規性の有無(同項3号)、創作非容易性の有無(同条2項)である。 2 特許庁における手続の経緯等⑴ 被告は、意匠に係る物品を 利用することができる意匠該当性(意匠法3条1 項柱書)、新規性の有無(同項3号)、創作非容易性の有無(同条2項)である。 2 特許庁における手続の経緯等⑴ 被告は、意匠に係る物品を「眼鏡用前枠」とする意匠につき、令和元年12月12日意匠登録出願(意願2019-27600号)をし、令和2年6 月19日設定登録(登録第1663217号。以下「本件登録意匠」という。 甲1)を受けた。 ⑵ 原告は、令和5年7月19日、本件登録意匠につき、意匠登録無効審判請求(以下「本件審判請求」という。)をした。 ⑶ 特許庁は、これを無効2023-880006号事件として審理した上、 令和6年5月31日、本件審判請求は成り立たないとの審決(以下「本件審決」という。)をし、その謄本は、同年6月10日、原告に送達された。 ⑷ 原告は、令和6年7月9日、本件審決の取消しを求めて訴えを提起した。 3 本件審決の理由の要旨⑴ 願書及び図面の記載によれば、本件登録意匠は、意匠に係る物品及びその 形状等を別紙「本件登録意匠」のとおりとする部分意匠(眼鏡用前枠の庇に相当する部分の意匠)である。 ⑵ 無効理由1(意匠法3条1項柱書〔工業上利用することができる意匠〕非該当性)についてア本件登録意匠の意匠登録を受けようとする部分(本件登録意匠部分)の ブリッジ部における「庇部」の態様は、(A)正面図及び背面図で、中心が 緩やかに盛り上がる逆U字状とし、リム部との連接部であるリム内側端部の高さを最も低いものとし、そこからリムの横幅中央付近にかけて大きく上昇する態様とするものであり、(B)平面図で、本体部のブリッジ部と呼応して、庇部の後端を緩やかに正面側に凹ませ、略V字状凹部を構成している。(C)左右側面図、C- リムの横幅中央付近にかけて大きく上昇する態様とするものであり、(B)平面図で、本体部のブリッジ部と呼応して、庇部の後端を緩やかに正面側に凹ませ、略V字状凹部を構成している。(C)左右側面図、C-C 部分の拡大A-A 断面図で、(C-1)庇部は、略水 平の配設角度とし、ブリッジ部頂部でも側面視水平の薄板状とするものであり、(C-2)上方が正面側に傾けて表された本体部のブリッジ部に沿って、庇部のブリッジ部も中央は正面側に寄って突出した領域とされる。 イ以上を踏まえ検討すると、平面側斜視図のみではブリッジ部の庇部はあたかも中央部が下方に凹んだ正面視でU字状となっているようにも見える が、(C-1)のとおり、庇部は全体が略水平の配設角度となっており、(B)のとおり、平面図から、本体部のブリッジ部も正面側に突出し、(C-2)のとおり、側面図等から、本体部のブリッジ部に呼応して、ブリッジ部の庇部も中央は正面側に寄って突出した領域とされることから、ブリッジ部を前方斜め上から見た場合、ブリッジ上端の実線及び破線の記載や本件登録意 匠部分の前端の一点鎖線が、中央部分を下方に湾曲した線として表れることは不合理ではなく、平面側斜視図の記載に、(A)の認定と概ね矛盾は認められない。 また、底面側斜視図のみではブリッジ部の庇部はあたかも中央部が下方に凹んだ正面視でU字状にも見えるが、上記(B)(C)を考慮すると、底面側 斜視図の記載に、(A)の認定と概ね矛盾は認められない。 そして、C-C 部分の拡大A-A 断面図が(A)(B)と符合しない点は、願書及び添付図面を考慮すれば、誤記と理解され、当業者の知識に基づき総合的に判断すれば、ブリッジ部における庇部の態様は合理的に善解され、一つに特定し得るものである。 が(A)(B)と符合しない点は、願書及び添付図面を考慮すれば、誤記と理解され、当業者の知識に基づき総合的に判断すれば、ブリッジ部における庇部の態様は合理的に善解され、一つに特定し得るものである。 ウよって、本件登録意匠は、願書及び添付図面の記載によりその形状等が 具体的に特定されたものであり、意匠法3条1項柱書の工業上利用することができる意匠に該当する。 ⑶ 無効理由2(意匠法3条1項3号〔新規性の欠如〕該当性)についてア本件登録意匠の出願日前に頒布等された刊行物である甲2(中国において2019年(令和元年)6月7日に公告された意匠特許CN305203897S) に記載された先行意匠(以下「甲2意匠」という。)は、別紙「甲2意匠」記載のとおりである。 イ本件登録意匠と甲2意匠の対比本件登録意匠と甲2意匠を対比し、① 両意匠に係る物品(両物品)及びその用途・機能、② 両意匠の意匠部分(両意匠部分)の用途・機能及 び位置・大きさ・範囲、③ 両意匠部分の形状等の共通点・相違点は、別紙「本件登録意匠と甲2意匠の対比」記載のとおりである。 ウ本件登録意匠と甲2意匠の類否について別紙「本件登録意匠と甲2意匠の類否」記載のとおり、本件登録意匠と甲2意匠は、意匠に係る物品が同一であり、両意匠部分の用途及び機能、 位置、大きさ及び範囲が共通しているものの、形状等は類似しないから、本件登録意匠と甲2意匠は類似しない。 エよって、本件登録意匠は、甲2意匠と類似せず、意匠法3条1項3号に掲げる意匠には該当しないから、新規性欠如の無効理由はない。 ⑷ 無効理由3(意匠法3条2項〔創作非容易性の欠如〕該当性)について ア甲2意匠と甲5から甲11までの各 1項3号に掲げる意匠には該当しないから、新規性欠如の無効理由はない。 ⑷ 無効理由3(意匠法3条2項〔創作非容易性の欠如〕該当性)について ア甲2意匠と甲5から甲11までの各意匠に基づく創作非容易性の欠如(ア) 甲2意匠は、別紙「甲2意匠」に記載されたとおりである。 (イ) 本件登録意匠の出願日前に頒布等された刊行物である甲5(中国において2019年(令和元年)9月6日に公告された意匠特許CN305337625S)、甲6(中国において2016年(平成28年)4月1 3日に公告された実用新案特許CN205157912U)、甲7(中国において 2015年(平成27年)12月30日に公告された実用新案特許CN204925535U)、甲8(中国において2014年(平成26年)5月21日に公告された実用新案特許CN203606579U)、甲9(中国において2015年(平成27年)5月13日に公告された実用新案特許CN204331186U)、甲10(中国において2019年(平成31年)1月 22日に公告された実用新案特許CN208421447U)、甲11(中国において2015年(平成27年)9月23日に公告された実用新案特許CN204666989U)に記載された先行意匠(以下、証拠番号を付して「甲5意匠」などという。)は、別紙「甲5意匠から甲11意匠まで」記載のとおりである。 (ウ) 創作非容易性の判断別紙「創作非容易性(甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠まで)」記載のとおり、本件登録意匠は、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までにはない独自の形態的特徴を有していると認められ、先行公知意匠に基づき当業者が容易に創作することができたものとはいえない。 イ甲3の意匠又は甲4の は、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までにはない独自の形態的特徴を有していると認められ、先行公知意匠に基づき当業者が容易に創作することができたものとはいえない。 イ甲3の意匠又は甲4の意匠と甲5意匠から甲11意匠までに基づく創作非容易性の欠如本件登録意匠の出願日前に頒布等された刊行物である甲3(中国において2019年(平成31年)4月26日に公告された発明特許出願CN109683349A)に記載された先行意匠(以下「甲3意匠」という。)又 は甲4(中国において2019年(令和元年)8月16日に公告された実用新案特許CN209265106U)に記載された先行意匠(以下「甲4意匠」という。)は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠であり、甲2意匠と実質同一である。 そうすると、創作非容易性の判断は、前記アのとおりであるから、本 件登録意匠は、甲3意匠又は甲4意匠と甲5意匠から甲11意匠までに 基づいて当業者が容易に創作することができた意匠には該当しない。 ウよって、本件登録意匠は、甲2意匠、甲3意匠又は甲4意匠と甲5意匠から甲11意匠までに基づいて当業者が容易に創作することができた意匠とはいえず、意匠法3条2項に規定する意匠には該当しないから、創作非容易性の欠如の無効理由はない。 第3 審決取消事由に係る当事者の主張の要旨 1 原告の主張⑴ 本件登録意匠部分の形状等の認定の誤りア本件登録意匠の全体の構成において、眼鏡用前枠のフロント部の角度は特定されておらず、「略水平の配設角度」は形状の特定とならない。 イ背面視において、本件登録意匠のブリッジ部(ア)は、下方向に突出した凹弧状(U字状)又は上方向に突出した凸弧状(逆U字状)のいずれかであるものとして示さ 角度」は形状の特定とならない。 イ背面視において、本件登録意匠のブリッジ部(ア)は、下方向に突出した凹弧状(U字状)又は上方向に突出した凸弧状(逆U字状)のいずれかであるものとして示されている。 また、リム部(イ-1)のリム後方部の形状に関し「大きく上昇」「僅かに下降」との評価が主観的である上、リム外側端部において庇部の上端 と下端は平行ではなく、本件審決の認定だと「僅かに下降する」のが上端と下端のいずれか又は双方かは判断することができない。加えて、本件登録意匠は、部分意匠であり、意匠部分以外は任意の形状を採用可能であるから、意匠外の構成である「ヨロイ部」を基準にすることは、本件登録意匠の形状の特定にはならない。さらに、リム部(イ-2)の厚みは略均一 でなく、リム内側端部とブリッジ部中央の厚みの比は1:2、リム内側端部とリム頂部の厚みの比は約7:8、リム内側端部とリム外側端部の厚みの比は1:3である。 ウ平面視において、本件登録意匠のブリッジ部(ア-2)の装着する眼鏡を覆うか否かという意匠外の構成を基準にすることは本件登録意匠の形状 を特定し得ない。 また、リム部(イ-1)は、ブリッジ後方部から立ち上がる態様であり、リム部の横幅略4/10に至るまで直線状(水平)ではない。立ち上がり点はリム部の横幅の85/100の位置であるし、立ち上がりの「指数曲線的」という認定は曲率の特定がない。 加えて、リム部(イ-2)(イ-3)も、装着する眼鏡のリム部又はヨ ロイ部という意匠外の構成を基準としているため、形状を特定し得ない。 さらに、リム部(イ-4)の台座突出部は、ブリッジ中心から庇部の外側端部までの横幅に対する直線部の長さは約1/15であり、奥行き幅の長さは約1/8である。 ⑵ 取消事由1(無 状を特定し得ない。 さらに、リム部(イ-4)の台座突出部は、ブリッジ中心から庇部の外側端部までの横幅に対する直線部の長さは約1/15であり、奥行き幅の長さは約1/8である。 ⑵ 取消事由1(無効理由1・意匠法3条1項柱書〔工業上利用することがで きる意匠〕非該当性)についてア本件登録意匠では、図面の不一致があり、正面図又は背面図においてブリッジ部が上に凸な形状として特定されているのに、平面側斜視図及び底面側斜視図では下に凸な形状として特定されている。また、C-C 部分の拡大A-A 断面図の破線及び一点鎖線は屈曲しており、下に凸な形状と一致す るものである。これらは、それぞれが合理的に異なる形状を特定することができるのであるから、本件登録意匠は合理的に善解できない。 イ本件審決の判断の前提には誤りがあり、(A)正面図及び背面図では、庇部頂部は、リム内側端部から横幅の約2/3の位置である。(B)平面図では、本体部のブリッジ部は、意匠外の構成である上、曲線的なU字状に前 方へ突出しており、本件意匠の「略V字状凹部」といかに呼応するのか認識することができない。(C)左右側面図及びC-C 部分の拡大A-A 断面図では、「水平」が「フロント部に対して略垂直」と解するならば認める。同断面図は、(A)とは一致しないが、平面側斜視図、底面側斜視図とは一致する。 ウ本件登録意匠が具体的に特定されているかに関し、平面側斜視図につい て、(C-2)には「側面図等から、本体部のブリッジ部は上方が正面側に前傾し」との認定はなく、本件審決は、ブリッジ部が上方に湾曲している点を看過している。また、本件審決の「庇部の全体が略水平の配設角度となって」いることは、(A)(B)と矛盾が認められないことの理由にならない。なお はなく、本件審決は、ブリッジ部が上方に湾曲している点を看過している。また、本件審決の「庇部の全体が略水平の配設角度となって」いることは、(A)(B)と矛盾が認められないことの理由にならない。なお、平面斜視図では、一点鎖線の本件登録意匠部分の前端(意匠 外のブリッジ部前端)は明確に下側に凹んだU字状となっている。 底面斜視図についても、説示が理由となっていない。本件登録意匠における「矛盾ないし不一致」は、他の図面との整合性や各図単独における記載から「誤記や不手際から生じるもの」とは理解できない。 ⑶ 取消事由2(無効理由2・意匠法3条1項3号〔新規性の欠如〕該当性) についてア甲2意匠部分の形状等の全体の構成において、「略水平」は形状の特定として不適当である。 背面視の態様のブリッジ部(イ-1)は、特に下端でブリッジ部とリム部の接続部で傾斜角度が変更されており、庇部の厚みも、リム内側端部か ら頂部に相当する部分まで略均一である。また、リム部(イ-2a)のリム後方部の形状は、リム部の庇部の傾斜又は曲率に大きな変化はなく、明確な差異のない「ごく緩やかな凸弧状」「おおむね直線状」は認められない。リム部上方の庇部は上端と下端で形状が異なり、本件審決がいずれを述べるものか明らかでない。リム部(イ-2b)のリム後方部の厚みは、 リム内側端部の厚みに対し、リム外側端部の手前の厚みは約3.4倍である。ブリッジ後方部の中心の厚みに対し、リム内側端部の厚みは約4/10、リム外側端部の厚みは約1/2である。 平面視の態様のブリッジ部(ウ-1b)は、本件登録意匠に相当する部分の範囲外である「装着する眼鏡」との対比は、甲2意匠の形状の特定に はならない。リム部(ウ-2a)のリム後方部の背面側後端は、甲2意匠 様のブリッジ部(ウ-1b)は、本件登録意匠に相当する部分の範囲外である「装着する眼鏡」との対比は、甲2意匠の形状の特定に はならない。リム部(ウ-2a)のリム後方部の背面側後端は、甲2意匠 のみを「放物線状」と表することは恣意的である。リム部(ウ-2b)のリム内側端部の幅は、本件登録意匠部分の範囲外の「装着する眼鏡」との対比は、甲2意匠の形状の特定にはならない。なお、庇部が前後方向のリム幅と同幅になるのは、リム内側端部から約6/10の位置である。リム部(ウ-2d)の台座突出部は、ブリッジ部中心から庇部外側端部までの 横幅に対し、直線部はその約1/13、奥行幅はその約1/14である。 イ本件登録意匠と甲2意匠の相違点、類似するか否かの判断は、前提となる事実認定に誤りがあり、判断にも誤りがある。すなわち、〔相違点1-1b〕では、本件登録意匠部分の厚みは均一ではなく、〔相違点1-2a〕では、印象の異なる用語が使われて恣意的であり、〔相違点1-2 b〕には、数的な認定の誤りがあり、〔相違点2-1a〕は相違点ではなく、〔相違点2-1b〕は、意匠外の構成を基準としており、〔相違点2-2〕には数値的な認定の誤りがある。そして、共通点の評価では、ブリッジ部付近の特徴が及ぼす影響が大きいとしながら、相違点との対比で影響が小さいとすることは合理的でない。相違点の評価では、眼鏡用前枠は 眼鏡に取り付けるものであって、本件登録意匠部分の厚みと甲2意匠部分の厚みの差異は微差にすぎず、また、庇部の幅又は太さを変化させることは本件登録意匠出願前より見受けられるから、影響は限定的である。 ウ本件登録意匠では、ブリッジ部やフロント前後方向の幅を含め眼鏡本体の形状の特定はないが、本件審決では、眼鏡本体のフレームの前後方向全 出願前より見受けられるから、影響は限定的である。 ウ本件登録意匠では、ブリッジ部やフロント前後方向の幅を含め眼鏡本体の形状の特定はないが、本件審決では、眼鏡本体のフレームの前後方向全 幅が庇部に完全に覆われているか否かが本件登録意匠との類否判断の重要な要素となっている。これは、ありふれた眼鏡本体のフレーム幅に対する本件登録意匠の位置、大きさ、範囲が大きく影響するとしたものであり、審査基準に反する。また、本件審決の判断では、本件登録意匠の公報記載の庇部と平面視での縦横比が大きく異なるものも類似の範囲に含まれるこ とになり、類似の範囲が拡大するおそれがあり、相当でない。 ⑷ 取消事由3(無効理由3・意匠法3条2項〔創作非容易性の欠如〕該当性)について前提となる本件登録意匠と甲2意匠の認定に誤りがあり、判断にも誤りがある。すなわち、甲2意匠には台座突出部と幅の変化する庇部が存在するところ、本件登録意匠の形状に係る組合せが困難とされる部分は、認定に誤り があるか恣意的な認定であるから、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までに基づき、台座突出部、幅の変化する庇部、リム部を完全に覆う態様の庇部を備える本件登録意匠の形状を創作することは容易である。 2 被告の主張⑴ 本件登録意匠部分の形状等の認定の誤り ア背面視において、本件審決によるブリッジ部(ア)の形状の認定に誤りはない。 また、リム部(イ-1)のリム後方部の「大きく上昇」「僅かに下降」との評価は、リム内側端部から頂部までの上昇度と、頂部からリム外側端部までの下降度とを対比し、上昇又は下降の態様を相対的客観的に評価し たものであり、僅かに下降するのが、図面上、リム後方部全体であることは明らかである。加えて、本件審決は、リム後方 リム外側端部までの下降度とを対比し、上昇又は下降の態様を相対的客観的に評価し たものであり、僅かに下降するのが、図面上、リム後方部全体であることは明らかである。加えて、本件審決は、リム後方部の形状の特定に関連して庇部の外側端部の位置を特定するに際し、本件登録意匠に係る物品である眼鏡用前枠全体の中において、「ヨロイ部」内側の境界までとし、かつ、リム内側端部と頂部高さの幅の半分より上の位置として認定したにすぎな い。 イさらに、リム部(イ-2)の厚みに関し、原告の主張するブリッジ部中央の厚みに係る主張は失当であり、本件審決の厚みに係る認定に誤りはない。 ウ平面視において、ブリッジ部(ア-2)の装着する眼鏡を覆うか否かに 関し、本件審決の認定するブリッジ部(ア-2)は、庇部が「略帯状板体」 の形状であることを前提に、具体的態様が平面視「幅広」であることを特定するものであり、類否判断に際して、その「幅広」の程度を明確にするために、参考図等に開示された使用の状態を参酌し、「装着する眼鏡のブリッジ部上面を完全に覆う程度の幅広の庇部」と認定したにすぎないから、意匠外の眼鏡の形状等を構成態様や要部としたものではなく、ブリッジ部 の形状自体は特定されている。 また、リム部(イ-1)のリム後方部背面側後端の立ち上がりについて、「指数曲線的」とは、「初期段階では緩やかに略水平に推移し、次第に急激に湾曲するような曲線態様」を意味するものと理解することができるから、曲率等が特定されなくても曲線態様を想起することができる上、本件 審決は、リム部の横幅略4/10まではほぼ水平を保ち、同略7/10から急激に立ち上がるとしてどのような指数曲線的なのかを明確に特定しているから、客観的具体的に形状が特定されている(図面 本件 審決は、リム部の横幅略4/10まではほぼ水平を保ち、同略7/10から急激に立ち上がるとしてどのような指数曲線的なのかを明確に特定しているから、客観的具体的に形状が特定されている(図面によれば、立ち上がり点等の認定にも誤りはない。)。 加えて、本件審決は、装着する眼鏡のリム部又はヨロイ部の形状を構成 態様や要部として認定したものではないから、本件登録意匠のリム後方部の庇部の形状は明確に特定されている。 さらに、リム部(イ-4)の台座突出部における直線部の長さ及び奥行き幅の長さの比率は、図面によれば、本件審決の認定に誤りはない。 ⑵ 取消事由1(無効理由1・意匠法3条1項柱書〔工業上利用することがで きる意匠〕非該当性)についてア本件審決(A)は、ブリッジ部における「庇部」の態様についての認定であるから、庇部頂部の位置とは無関係である。 本件審決(B)は、意匠外の本体部のブリッジ部の形状等を、本件登録意匠の構成態様や要部として認定しておらず、平面図から「正面側に突出」 と認定した上で、これに「呼応して」本件登録意匠のブリッジ部の庇部後 端が「略V字状凹部」であると認定するものである。 本件審決(C-1)の「略水平」とは、本件登録意匠部分の全体が、図面上、側面視略水平の角度で設けられた態様と解される。そして、C-C 部分の拡大A-A 断面図の(A)と符合しない点は誤記と理解され、当業者の知識に基づき総合的に判断すれば、本件登録意匠のブリッジ部の庇部の態様 は合理的に善解し得る。 イ本件審決(C-2)は「上方が正面側に傾けて表された本体部のブリッジ部」と認定している。また、各図面によって特定された形状を総合的に考察すれば、本件登録意匠の庇部の全体が略水平の配設角度となっているこ 件審決(C-2)は「上方が正面側に傾けて表された本体部のブリッジ部」と認定している。また、各図面によって特定された形状を総合的に考察すれば、本件登録意匠の庇部の全体が略水平の配設角度となっていることは(A)(B)と矛盾しない。平面側斜視図において、一点鎖線で表され る本件意匠部分の前端、及び意匠外のブリッジ部前端が、下方に湾曲した線として表れることも不合理ではない。 「平面側斜視図」及び「底面側斜視図」において中央部分が下方に湾曲したように表れるのは、斜視図としての投影角度に拠るのであって、各図に不一致はない。仮に、C-C 部分の拡大A-A 断面図に原告が主張する誤記 があったとしても、願書及びその他の添付図面を考慮すれば、誤記であることが理解され、当業者の知識に基づいて総合的に判断すれば、ブリッジ部における庇部の態様は合理的に善解され、一つの形状として特定される。 ウ本件登録意匠は意匠法3条1項柱書に規定する工業上利用することができる意匠に該当するから、本件審決の判断に誤りはない。 ⑶ 取消事由2(無効理由2・意匠法3条1項3号〔新規性の欠如〕該当性)についてア形状の特定に関連して本件登録意匠に相当する部分の範囲外の部分を参酌することは許容されるところ、本件審決は、ブリッジ部の形状が平面視「幅広」「細幅」であることを特定した上で、両意匠部分の対比に当たり、 その「幅広」「細幅」の具体的構成態様を明確にするために、装着する眼 鏡のブリッジ部上面を覆う程度か否かかも含めて認定したにすぎない。 イ本件審決の認定に誤りはなく、本件審決は、いずれも正当な認定に基づき、〔相違点1-2a〕〔相違点1-2b〕〔相違点2-1a〕〔相違点2-1b〕〔相違点2-2〕を認定している。 ウ 〔共 イ本件審決の認定に誤りはなく、本件審決は、いずれも正当な認定に基づき、〔相違点1-2a〕〔相違点1-2b〕〔相違点2-1a〕〔相違点2-1b〕〔相違点2-2〕を認定している。 ウ 〔共通点2-1〕に係る本件審決の評価は、〔相違点2-1a〕を踏ま えた客観性のある判断として合理的である。 また、〔相違点2-1b〕は、意匠の骨格的形状に係る相違であることから、両意匠の中心部であり需要者に異なる印象を与えるものといえる一方、〔共通点2-1〕は〔相違点2-1b〕を前提とした部分的かつ概括的な共通点であるから、類否判断に与える影響について〔相違点2-1 b〕は非常に大きく〔共通点2-1〕は小さいと評価することは十分に合理的である。 加えて、具体的な操作感や形状等について手に取って観察することを前提に評価する需要者の観察姿勢を考慮すれば、眼鏡用前枠全体の中で多くの領域を占める前枠後方部(両部分)の形状をまとまりとして評価するこ とは妥当である。よって〔相違点1-1b〕は〔相違点1-2b〕と相まって類否判断に及ぼす影響は大きいと評価する一方、〔共通点2-1〕は類否判断に及ぼす影響は小さいと評価することは不合理ではない。 さらに、本件審決の〔相違点1-2a〕の評価は、本件登録意匠では、装着する眼鏡のリム部に隙間なく重なることが想定されると考えられると するにすぎず、「隙間の有無」を相違点とするものではない。 そして、類否判断は、両意匠の形状等における各共通点及び相違点についての個別評価に基づき、意匠全体として両意匠の全ての共通点及び相違点を総合的に観察した場合に、需要者に対して異なる美感を起こさせるか否かという観点から行われ、本件審決の判断に誤りはない。 ⑷ 取消事由3(無効理由3・ 体として両意匠の全ての共通点及び相違点を総合的に観察した場合に、需要者に対して異なる美感を起こさせるか否かという観点から行われ、本件審決の判断に誤りはない。 ⑷ 取消事由3(無効理由3・意匠法3条2項〔創作非容易性の欠如〕該当性) について本件審決は、正しい認定に基づいて、創作非容易性について判断しており、その判断に誤りはない。原告は、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までをいかに組み合わせれば本件登録意匠を創作し得るのか具体的に主張していない。 第4 当裁判所の判断 1 本件登録意匠部分の形状等の認定の誤り⑴ 本件登録意匠に係る物品(本物品)、本件登録意匠部分の用途及び機能、本件登録意匠部分の位置、大きさ及び範囲は、別紙「本件登録意匠」記載1から3までのとおりである(当事者間に争いがない。)。 ⑵ 本件登録意匠部分の形状等は、本件登録意匠の公報(甲1)及び弁論の全趣旨によれば、別紙「本件登録意匠」記載4のとおりと認められる(なお、次の⑶において用いる「(ア)」、「(イ-1)」等の記号は、特に断らない限り、同別紙記載4の例に対応する。)。 ⑶ 原告の主張について ア原告は、本件登録意匠の全体の構成における「略水平の配設角度」の特定性を争うが、「略水平」とは、本件登録意匠の全体が、図面上、側面視で略水平の角度で設けられた態様と解され、本件登録意匠の側面視において、眼鏡用前枠本体部のリム部及びブリッジ部は略鉛直方向に記載され、本件登録意匠部分は配設角度が略水平に記載されているから、特定性に欠 けるところはなく、原告の主張を採用することはできない。 イ原告は、本件登録意匠の背面視の態様・ブリッジ部(ア)は、下方向に突出した凹弧状(U字状)又は上方向に突出した凸弧状(逆U字 に欠 けるところはなく、原告の主張を採用することはできない。 イ原告は、本件登録意匠の背面視の態様・ブリッジ部(ア)は、下方向に突出した凹弧状(U字状)又は上方向に突出した凸弧状(逆U字状)のいずれかであると主張する。しかし、本件登録意匠の背面図によれば、ブリッジ後方部の形状は「中心が緩やかに上方向に盛り上がる凸弧状(逆U字 状)」であり、厚みが薄く均一で「両端部が凹弧状の態様で左右に連接し て」いることが認められるから、原告の主張を採用することはできない。 また、原告は、背面視の態様・リム部(イ-1)のリム後方部の形状に関し「大きく上昇」「僅かに下降」との評価が主観的であると主張するが、これらは、リム内側端部から頂部までの上昇度と、頂部からリム外側端部までの下降度とを対比し、前者の方が後者よりも大きいことを相対的に表 現したものと解され、意匠の特定性に欠けるものとはいい難い。原告は、僅かに下降するリム外側端部が、庇部の上端と下端のいずれか又は双方かは判断できないとするが、図面上、リム後方部全体が下降しているものと認められるから、庇部の上端・下端にかかわらず「僅かに下降」する形状であるものと認められる(なお、原告は、頂部はリム内側端部から横幅の 約2/3の位置であると主張するが、原告の主張によってもリム後方部が「緩やかな凸弧状」であることは左右されない。)。加えて、原告は、意匠外の「ヨロイ部」を基準とすることは本件登録意匠の形状の特定とならないとも主張するが、本件審決は、リム後方部の形状に関し、リム内側端部から上昇した後、頂部からリム外側端部にかけて僅かに下降する形状で あることを認定した上で、庇部の外側端部の位置について、「おおむねリム外側端部とヨロイ部内側の境界までとし、かつ、リ 内側端部から上昇した後、頂部からリム外側端部にかけて僅かに下降する形状で あることを認定した上で、庇部の外側端部の位置について、「おおむねリム外側端部とヨロイ部内側の境界までとし、かつ、リム内側端部と頂部高さ幅の半分より上の位置にとどまるもの」として、リム後方部の庇部の外側端部の位置の特定を本件登録意匠に係る物品全体の中で行ったにすぎないから、ヨロイ部の形状を本件登録意匠の構成態様として認定したものと はいえず、庇部の外側端部の特定に欠けるものとはいえない。 さらに、原告は、背面視の態様・リム部(イ-2)の厚みは略均一でないとして、ブリッジ部中央、リム内側端部、リム頂部、リム外側端部の各厚みの比率等を主張する。しかし、本件登録意匠の図面によれば、「リム内側端部から頂部までの範囲は薄く略均一である一方、頂部からリム外側 端部にかけて次第に厚みが増し、庇部の外側端部ではリム内側端部の2倍 強の厚みとなっている」とする本件審決の認定に不合理な点は認められないから、原告の主張を採用することはできない。 ウ原告は、本件登録意匠の平面視の態様・ブリッジ部(ア-2)の装着する眼鏡を覆うか否かという意匠外の構成を基準にすることでは、本件登録意匠の形状を特定し得ないと主張する。しかし、一定の機能及び用途を有 する「物品」を離れての意匠はあり得ないから、部分意匠においても、部分意匠に係る物品において、意匠登録を受けた部分がどのような機能及び用途を有するものであるかを参酌すべき場合があり、また、物品全体の形態との関係における、部分意匠として意匠登録を受けた部分の位置、大きさ、範囲についても、破線などによって具体的に示された形状を参酌して 定めるべき場合があるというべきである。そして、本件審決は、本件登録意匠 る、部分意匠として意匠登録を受けた部分の位置、大きさ、範囲についても、破線などによって具体的に示された形状を参酌して 定めるべき場合があるというべきである。そして、本件審決は、本件登録意匠の平面視の態様・ブリッジ部(ア-2)について、平面視「幅広」とし、その程度について、本件登録意匠に係る物品において、本件登録意匠部分が有する「眼鏡のリム上端部を覆い、本物品が眼鏡から脱落するのを防ぐとともに」「本物品と眼鏡との隙間からの光の進入を防ぐ」という機 能や、「参考図」を参酌し、「装着する眼鏡のブリッジ部上面を完全に覆う程度の幅広」という本件登録意匠の形状を特定したものである。したがって、本件審決は、装着する眼鏡を本件登録意匠の構成として認定したものではなく、他方、本件登録意匠のブリッジ部の形状の特定に当たり、本件登録意匠に係る物品が装着される眼鏡との関係を参酌することは当然許 されるというべきであるから、原告の主張は採用することができない。 原告は、平面視の態様・リム部(イ-1)はブリッジ後方部から立ち上がる態様であり、本件審決の「指数曲線的に立ち上がる」という認定には曲率の特定がないなどと主張する。しかし、「指数曲線的」とは「初期段階では緩やかに略水平に推移し、次第に急激に湾曲する曲線態様」を意味 するものと解され、また、本件審決は、リム部の「横幅略4/10までは ほぼ水平を保ち、同略7/10…から急激に立ち上がる」と認定するものであるから、立ち上がりの形状を具体的に特定しているものというべきである(なお、原告は、前記の「立ち上がる」態様について、直線状ではない、又は立ち上がりの位置が異なるなどと主張するが、図面によれば、本件審決による前記認定の「ほぼ水平」「急激に立ち上がる」という態様に お、原告は、前記の「立ち上がる」態様について、直線状ではない、又は立ち上がりの位置が異なるなどと主張するが、図面によれば、本件審決による前記認定の「ほぼ水平」「急激に立ち上がる」という態様に 特段の誤りは認められない。)。よって、原告の主張を採用することはできない。 原告は、本件登録意匠の平面視の態様・リム部(イ-2)(イ-3)は、装着する眼鏡のリム部又はヨロイ部という意匠外の構成を基準としているため、形状を特定し得ないなどと主張する。しかし、前記のとおり、部分 意匠に係る物品において、意匠登録を受けた部分がどのような機能及び用途を有するものであるかを参酌し、又は物品全体の形態との関係における、部分意匠として意匠登録を受けた部分の位置、大きさ、範囲について、破線等によって具体的に示された形状を参酌すべき場合もあるものと解され、本件審決は、平面視の態様・リム部(イ-2)(イ-3)の認定において、 本件登録意匠に係る物品における「眼鏡のリム上端部を覆い、本物品が眼鏡から脱落するのを防ぐとともに」「本物品と眼鏡との隙間からの光の進入を防ぐ」という機能や「跳ね上げ時に眼鏡に固定するための磁石取り付け枠が想定された台座部」を有するという機能を参酌し、また、参考図を参酌して、本件登録意匠のリム部の幅広の程度につき「装着する眼鏡のリ ム部上面を完全に覆う程度の幅広」との形状を特定するとともに、その台座突出部の突出の程度につき「ヨロイ部よりも背面側に張り出し」ているという形状を特定したものと認められる。そうすると、本件審決は、装着する眼鏡のリム部又はヨロイ部を本件登録意匠の構成態様として認定したものとはいえず、これと異なる前提に立つ原告の前記主張は採用すること ができない。 さらに、原告 は、装着する眼鏡のリム部又はヨロイ部を本件登録意匠の構成態様として認定したものとはいえず、これと異なる前提に立つ原告の前記主張は採用すること ができない。 さらに、原告は、本件審決が認定したリム部(イ-4)の台座突出部における直線部の長さ及び奥行き幅の長さの誤りをいうが、図面によれば、本件審決による認定に特段の誤りは認められない。 2 取消事由1(無効理由1・意匠法3条1項柱書〔工業上利用することができる意匠〕非該当性)について ⑴ 原告は、本件登録意匠では、図面の不一致があり、正面図又は背面図ではブリッジ部が上に凸な形状として特定されているのに、平面側斜視図及び底面側斜視図では下に凸な形状として特定されており、また、C-C 部分の拡大A-A 断面図の破線及び一点鎖線は屈曲し下に凸な形状と一致するから、本件登録意匠は合理的に善解することができないなどと主張する。 ⑵ そこで、前記1の認定を踏まえて検討すると、本件審決が認定するとおり、本件登録意匠部分のブリッジ部の庇部の態様は、 (A)正面図及び背面図で、中心が緩やかに盛り上がる逆U字状とし、リム部との連接部であるリム内側端部の高さを最も低いものとする態様であり、(B)平面図で、本体部のブリッジ部と呼応して、庇部の後端を緩やかに正面側に凹ませ、略V字状凹部を 構成しており、(C)左右側面図、C-C 部分の拡大A-A 断面図で、(C-1)庇部は、略水平の配設角度とし、ブリッジ部頂部でも側面視水平の薄板状とするものであり、(C-2)上方が正面側に傾けて表された本体部のブリッジ部に沿って、庇部のブリッジ部も中央は正面側に寄って突出する形になる。そうすると、平面側斜視図のみ又は底面側斜視図のみでは、ブリッジ部の庇部があたかも 中央部が下 けて表された本体部のブリッジ部に沿って、庇部のブリッジ部も中央は正面側に寄って突出する形になる。そうすると、平面側斜視図のみ又は底面側斜視図のみでは、ブリッジ部の庇部があたかも 中央部が下方に凹んだ正面視U字状に見えるとしても、(B)(C)から、庇部全体が略水平の配設角度である上、本体部のブリッジ部とともにブリッジ部の庇部も中央正面側に突出している状態にあることを踏まえると、これを前方斜め上(平面側斜視図)又は後方斜め下(底面側斜視図)から視れば、本件登録意匠部分の前端の一点鎖線等が、ブリッジ部の庇部中央部分において 斜め前方に突出し湾曲した線として表われることが不合理ではないというこ とができるのであって、平面側斜視図及び底面側斜視図の内容は前記(A)の態様と矛盾するものではない。よって、本件登録意匠部分のブリッジ部の庇部の形状については、合理的に善解され一つに特定し得るというべきである(なお、C-C 部分の拡大A-A 断面図は、本体部のブリッジ部中央の切断面から斜め上に向かう破線及び一点鎖線が表れ、庇部の後端が正面側に寄らな いなど、(A)(B)と符合しないが、C-C 部分の拡大B-B 断面図では、本体部のブリッジ部頂部からリム部に向かう破線が表れていて(A)と符合するから、願書及び添付図面を考慮すれば、前記の符合しない点は誤記と解される。)。 ⑶ 原告は、(A)正面図及び背面図におけるリム部の庇部頂部の位置がリム内側端部から横幅の約2/3の位置である旨主張するが、ブリッジ部の庇部の 態様に関し、当該庇部の形状が、中心が緩やかに盛り上がる逆U字状であり、リム部との連接部であるリム内側端部の高さを最も低いものとする態様であると認められることは前記のとおりであって、リム部の庇部頂部の位置に関する原告の主 状が、中心が緩やかに盛り上がる逆U字状であり、リム部との連接部であるリム内側端部の高さを最も低いものとする態様であると認められることは前記のとおりであって、リム部の庇部頂部の位置に関する原告の主張は、このブリッジ部の庇部の形状の認定を左右するものではない。また、原告は、(B)平面図では、本体部のブリッジ部は意匠外の構成 である上、曲線的なU字状に前方へ突出しているので、本件登録意匠の「略V字状凹部」といかに呼応するのか認識することができないと主張する。しかし、本件審決は、意匠外である本体部のブリッジ部の形状等を本件登録意匠の構成態様や要部として認定するものではなく、また、本体部のブリッジ部につき「正面側に突出」すると認定するにとどまるから、これと本件登録 意匠の「略V字状凹部」が呼応することについて原告の主張するような懸念は認められない。そして、原告は、平面側斜視図又は底面側斜視図、各図面の矛盾又は不一致により、具体的に構成された統一性のある意匠を想定し得ないと主張するが、前記のとおり、願書及び添付図面を考慮すれば、矛盾又は不一致の点は誤記と解されるから、原告の主張を採用することはできない。 ⑷ 以上によれば、本件登録意匠は、願書及び添付図面の記載によりその形状 等が具体的に特定されたものであり、意匠法3条1項柱書の工業上利用することができる意匠に該当する。 3 取消事由2(無効理由2・意匠法3条1項3号〔新規性の欠如〕該当性)について⑴ 原告は、本件登録意匠は、甲2意匠に類似する意匠であり、意匠法3条1 項3号に掲げる意匠に該当すると主張する。そこで、以下、検討する。 ⑵ 甲2意匠に係る物品(甲2物品)、甲2意匠部分の用途及び機能、甲2意匠部分の位置、大きさ及び範囲は、別紙「甲2意匠」記載1から 項3号に掲げる意匠に該当すると主張する。そこで、以下、検討する。 ⑵ 甲2意匠に係る物品(甲2物品)、甲2意匠部分の用途及び機能、甲2意匠部分の位置、大きさ及び範囲は、別紙「甲2意匠」記載1から3までのとおりである(当事者間に争いがない。)。 ⑶ 甲2意匠部分の形状等 ア甲2意匠部分の形状等は、甲2意匠の公報(甲2)及び弁論の全趣旨によれば、同別紙記載4のとおりと認められる(なお、次のイにおいて用いる「(イ-1)」、「(イ-2a)」等の記号は、特に断らない限り、別紙「甲2意匠」記載4の例に対応する。)。 イ原告の主張について (ア) 原告は、甲2意匠部分の形状等の全体の構成における「略水平」の文言が適当でないと主張するが、「意匠部分の全体が、図面上、側面視略水平の角度で設けられた態様」と解すれば、形状等の特定として相当と認められる。 (イ) 原告は、背面視の態様・ブリッジ部(イ-1)の形状に関して、下 端でブリッジ部とリム部の接続部で傾斜角度が変更されている旨主張するが、甲2意匠の公報の図面からは該当する部分を特定することはできない。厚みについても、図面によれば、本件審決の「均一でなく」との認定は相当であり、「略均一」とする原告の主張は採用できない。また、原告は、背面視の態様・リム部(イ-2a)のリム後方部の形状は、リ ム部の庇部の傾斜又は曲率に大きな変化はなく、「ごく緩やかな凸弧状」 「おおむね直線状」は認められないとするが、図面上、甲2意匠部分のリム後方部全体について「ごく緩やかな凸弧状」「おおむね直線状」との形状が認められ、本件審決の認定に誤りはない。そして、原告は、背面視の態様・リム部(イ-2b)のリム後方部の庇部厚みについて、リム内側端部の厚み、リム外側端部の手前の厚み 状」「おおむね直線状」との形状が認められ、本件審決の認定に誤りはない。そして、原告は、背面視の態様・リム部(イ-2b)のリム後方部の庇部厚みについて、リム内側端部の厚み、リム外側端部の手前の厚み、ブリッジ後方部の中心 の厚みなどの各比率を主張するが、図面によれば、「リム後方部の厚みは、リム内側端部からリム外側端部にかけて次第に厚みが増し、リム外側端部の手前でリム内側端部の3倍程度の厚みとなった後、庇部の外側端部へかけてブリッジ後方部の中心と同程度にすぼまる態様」であることが認められ、本件審決の認定に誤りはない。 (ウ) 原告は、平面視の態様・ブリッジ部(ウ-1b)の形状に関して、意匠の範囲外である「装着する眼鏡」との対比は、甲2意匠の形状の特定にはならないと主張するが、本件審決は、ブリッジ部の形状を平面視「細幅」とした上で、その具体的な程度について「装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅」と特定したにすぎず、眼鏡本体の形 状等を構成態様や要部としたものではない。また、原告は、リム部(ウ-2a)のリム後方部の背面側後端を「放物線状」と表することの相当性を否定するが、「放物線状」とは、「滑らかで連続した曲線を描くもので、略水平状態から急激な角度の変化を伴わない曲線態様」を意味すると解され、曲率等が特定されなくても曲線態様を想起することができ るから、甲2意匠のリム後方部の背面側後端の形状を特定しているものというべきである。さらに、原告は、平面視の態様・リム部(ウ-2b)のリム内側端部からの幅に関して、意匠の範囲外である「装着する眼鏡」と対比することは、甲2意匠の形状の特定にはならないと主張するが、本件審決は、装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅から 徐々にその幅を広げ、装着する眼 範囲外である「装着する眼鏡」と対比することは、甲2意匠の形状の特定にはならないと主張するが、本件審決は、装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅から 徐々にその幅を広げ、装着する眼鏡のリム幅と同幅に至るという、リム 内側端部からの庇部の拡幅の態様を具体的に特定するために、装着する眼鏡のブリッジ部上面を参酌したものであり、これを構成態様や要部として認定したものではない(なお、原告は、同幅になるのはリムの内側端部から約6/10の位置であると主張するが、図面によれば、これを略7/10の位置とする本件審決の認定に誤りはない。)。そして、原 告は、平面視の態様・リム部(ウ-2d)の台座突出部の直線部の長さ及び奥行幅の長さの比率をも主張するが、図面によれば、本件審決の認定に誤りは認められず、仮に原告の主張する比率であるとしても、図面上、類否の判断に影響しない程度のものである。よって、原告の主張を採用することはできない。 ⑷ 本件登録意匠と甲2意匠の対比ア本件登録意匠と甲2意匠を対比すると、別紙「本件登録意匠と甲2意匠の対比」記載1から3までのとおり、両意匠に係る物品(両物品)及びその用途・機能、両意匠部分の用途・機能及び位置・大きさ・範囲が共通することが認められる。 イ両意匠部分の形状等を対比すると、別紙「本件登録意匠と甲2意匠の対比」記載4のとおり、両意匠部分の形状の共通点及び相違点が、それぞれ認められる(なお、以下における「共通点1」、「相違点1-1b」等の表記は、いずれも別紙「本件登録意匠と甲2意匠の対比」記載4の例に対応する。)。 原告は、類否判断の前提となる事実認定に誤りがあり、判断にも誤りがあるとし、〔相違点1-1b〕では、本件登録意匠部分の厚み 件登録意匠と甲2意匠の対比」記載4の例に対応する。)。 原告は、類否判断の前提となる事実認定に誤りがあり、判断にも誤りがあるとし、〔相違点1-1b〕では、本件登録意匠部分の厚みは均一ではなく、〔相違点1-2a〕では、印象の異なる用語が使われて恣意的であり、〔相違点1-2b〕には、数的な認定の誤りがあり、〔相違点2-1a〕は相違点ではなく、〔相違点2-1b〕は、意匠外の構成を基準とし ており、〔相違点2-2〕には数値的な認定の誤りがあるなどと主張する。 しかし、前記のとおり、本件審決が認定する本件登録意匠及び甲2意匠の各形状に誤りはなく、原告の主張を採用することはできない。 ⑸ 本件登録意匠と甲2意匠の類否ア前記の共通点及び相違点を踏まえると、共通点のうち、平面視の態様における〔共通点2-2〕のリム後方部の外側端部に略台形状の台座突出部 を有する点は、両意匠部分の特徴的な態様といえる。 他方、相違点のうち、背面視の態様におけるブリッジ後方部の形状のブリッジ部の厚みに係る〔相違点1-1b〕と、背面視の態様におけるリム後方部の形状のリム部の厚みに係る〔相違点1-2b〕は、ともに特徴的な形状であって、両者を併せ対比すると、本件登録意匠部分の厚みは、ブ リッジ部の中心からリム部頂部までは薄く略均一であり、リム部頂部からリム外側端部にかけて厚みが増すのに対して、甲2意匠部分の厚みは、全体的に薄いが、均一ではなく、ブリッジ部の中心の谷部が最も厚く、左右に広がるにつれて薄くなるが、リム内側端部からリム外側端部にかけて再び厚みが増し、リム外側端部の手前で最も厚くなった後、すぼまるもので、 当該厚みの変化は、特に甲2意匠部分において特徴的といえる。 加えて、背面視の態様におけるリム部の形状に係 端部にかけて再び厚みが増し、リム外側端部の手前で最も厚くなった後、すぼまるもので、 当該厚みの変化は、特に甲2意匠部分において特徴的といえる。 加えて、背面視の態様におけるリム部の形状に係る〔相違点1-2a〕は、背面視の態様におけるリム内側端部からリム外側端部に至るまでの形状や、頂部の位置等に関する特徴的な形状であって、本件登録意匠部分では、装着する眼鏡のありふれた形状との関係でそのリム部に隙間なく重な ることが想定される形状であるのに対し、甲2意匠部分は、外側に張り出した形状となっているものである。 さらに、相違点のうち、平面視の態様におけるブリッジ部の庇部の幅に係る〔相違点2-1b〕は、平面視の態様におけるリム部の幅に係る〔相違点2-2a〕〔相違点2-2b〕とともに特徴的な形状であって、本件 登録意匠部分の幅は、装着する眼鏡のブリッジ部上面からリム部上面まで を完全に覆う程度の「幅広」の庇部を構成し、かつ、ブリッジ後方部からリム外側端部へ向けて指数曲線的に立ち上がる態様であるのに対し、甲2意匠部分の幅は、装着する眼鏡のブリッジ部を覆うことのない「細幅」から始まり、徐々に幅を広げて、リムの横幅の略7/10の位置で眼鏡のリム幅と同幅となるもので、当該幅の変化は、特に甲2意匠部分において特 徴的といえる。 イそして、前記〔共通点2-2〕の台座突出部は、両意匠部分において共通する特徴的な形状といえるが、他方で、①背面視の態様における前記〔相違点1-1b〕〔相違点1-2b〕のブリッジ後方部及びリム後方部の厚みの変化や、②前記〔相違点1-2a〕のリム部の形状、さらに③平 面視の態様における前記〔相違点2-1b〕〔相違点2-2b〕のブリッジ部及びリム部の幅の変化は、本件登録意匠及び甲2意匠が、そ 厚みの変化や、②前記〔相違点1-2a〕のリム部の形状、さらに③平 面視の態様における前記〔相違点2-1b〕〔相違点2-2b〕のブリッジ部及びリム部の幅の変化は、本件登録意匠及び甲2意匠が、その基本的な構成態様である装着する眼鏡のブリッジ部及びリム部を覆う態様において大きく相違することを表するものであって、需要者に対して別異の美感を生じさせるものとして、その類否判断に及ぼす影響は非常に大きいとい うべきである。そうすると、本件登録意匠と甲2意匠は、形状において類似しないといわざるを得ない。 ウ原告の主張について(ア) 原告は、共通点及び相違点の評価を争い、〔共通点2-1〕に係るブリッジ部(後方部の背面側後端が、平面視で正面側に凹んだ緩やかな 凹部を構成する)の態様につき、類否判断への影響が小さいとすることは妥当ではないなどと主張する。しかし、〔共通点2-1〕の態様は、本体部のブリッジ部の平面視形状に呼応してブリッジ後方部の背面側後端が凹部を構成しているだけで、意匠として需要者に対し与える印象は薄いと考えられるのに対し、〔相違点2-1b〕は、装着する眼鏡のブ リッジ部上面を覆う程度の幅を庇部が有するか否かという本件登録意匠 及び甲2意匠の中心的な形状である庇部の機能に係るものであって、需要者に異なる美感を与えるものであるから、〔共通点2-1〕について類否判断への影響が小さいと評価することが不合理とはいえない(なお、需要者は、意匠に係る物品である眼鏡用前枠を手に取り、その具体的な操作感や形状等を観察するのであるから、そのブリッジ部及びリム部の 形状を一つのまとまりとして評価することも相当というべきであり、その観点からも〔共通点2-1〕の影響が小さいと評価することは妥当である。)。 観察するのであるから、そのブリッジ部及びリム部の 形状を一つのまとまりとして評価することも相当というべきであり、その観点からも〔共通点2-1〕の影響が小さいと評価することは妥当である。)。 (イ) 原告は、眼鏡本体のフレームの前後方向全幅が庇部に完全に覆われているか否かが本件登録意匠との類否判断の重要な要素となっており、 類似の範囲が拡大するおそれがあり、相当でないなどと主張する。しかし、本件審決においても、〔相違点1-2a〕に関し、本件登録意匠が眼鏡のリムの形状によく見られる態様であることから、眼鏡を装着する際、装着する眼鏡のリム部に隙間なく重なることが想定される形状であるとするにとどまり、庇部が眼鏡本体のフレームの全幅を隙間なく覆う か否かを相違点とするものではない。また、登録意匠の範囲及び類似性の判断は、意匠法24条の規定に基づいて行われるのであり、〔相違点2-1b〕及び〔相違点2-2b〕の通り、本件登録意匠が「装着する眼鏡のブリッジ部上面及びリム部上面を完全に覆う程度の幅広の庇部」を有することを認定したからといって、本件登録意匠に係る願書に添付 された図面における庇部の平面視での縦横比を無視したり、無制限に類似の範囲を拡大したりすることを認めるわけではないから、原告の主張を採用することはできない。 ⑹ 以上によれば、本件登録意匠は、甲2意匠と類似せず、意匠法3条1項3号に掲げる意匠には該当しない。 4 取消事由3(無効理由3・意匠法3条2項〔創作非容易性の欠如〕該当性) について⑴ 原告は、本件登録意匠は、先行公知意匠である甲2意匠と、甲5意匠から甲11意匠までの意匠に基づき容易に創作することができたものであり、意匠法3条2項に掲げる意匠に該当すると主張する。そこで、 ⑴ 原告は、本件登録意匠は、先行公知意匠である甲2意匠と、甲5意匠から甲11意匠までの意匠に基づき容易に創作することができたものであり、意匠法3条2項に掲げる意匠に該当すると主張する。そこで、以下、検討する。 ⑵ まず、甲2意匠は、別紙「甲2意匠」記載のとおりである。前記のとおり、 本件登録意匠と甲2意匠とは類似性が認められないが、それは、①背面視の態様におけるブリッジ後方部及びリム後方部の厚みの変化が、本件登録意匠部分の厚みは、ブリッジ部の中心からリム部頂部までは薄く略均一であり、リム部頂部からリム外側端部にかけて厚みが増すのに対して、甲2意匠部分の厚みは、全体的に薄いが、均一ではなく、ブリッジ部の中心の谷部が最も 厚く、左右に広がるにつれて薄くなるが、リム内側端部からリム外側端部にかけて再び厚みが増し、リム外側端部の手前で最も厚くなった後、すぼまっている点で異なること(前記〔相違点1-1b〕〔相違点1-2b〕参照)、②背面視の態様におけるリム内側端部からリム外側端部に至るまでの形状、頂部の位置等に関する特徴的な形状が、本件登録意匠部分では、装着する眼 鏡のありふれた形状との関係でそのリム部に隙間なく重なることが想定される形状であるのに対し、甲2意匠部分は、外側に張り出した形状となっている点で異なっていること(前記〔相違点1-2a〕)、③平面視の態様におけるブリッジ部及びリム部の幅の変化が、本件登録意匠部分の幅は、装着する眼鏡のブリッジ部上面からリム部上面までを完全に覆う程度の「幅広」の 庇部を構成し、かつ、ブリッジ後方部からリム外側端部へ向けて指数曲線的に立ち上がる態様であるのに対し、甲2意匠部分の幅は、装着する眼鏡のブリッジ部を覆うことのない「細幅」から始まり、徐々に幅を広げて、リムの横幅の略7/1 ッジ後方部からリム外側端部へ向けて指数曲線的に立ち上がる態様であるのに対し、甲2意匠部分の幅は、装着する眼鏡のブリッジ部を覆うことのない「細幅」から始まり、徐々に幅を広げて、リムの横幅の略7/10の位置で眼鏡のリム幅と同幅となる点で異なっていること(前記〔相違点2-1b〕〔相違点2-2a〕〔相違点2-2b〕)が理由 である。 ⑶ 次に、甲5意匠から甲11意匠までは、別紙「甲5意匠から甲11意匠まで」記載のとおりである。そして、これによれば、眼鏡に装着する眼鏡用前枠について、甲5意匠から甲11意匠までには、平面視で装着する眼鏡のブリッジ部及びリム部を覆う庇部を有するものが存在するが、いずれも庇部全体が略同幅とするものであり、本件登録意匠のように、平面視で、庇部が、 ブリッジ後方部から左右端部へ向けて指数曲線的に急激に立ち上がる態様のものは認められない。また、甲5意匠から甲11意匠までについて、その背面視の態様において、ブリッジ後方部及びリム後方部の厚みの変化が、ブリッジ部の中心からリム部頂部までは薄く略均一であり、リム部頂部からリム外側端部にかけて厚みが増すものであり、本件登録意匠と同様のものである ことについての具体的な主張立証はなく、リム内側端部からリム外側端部に至るまでの形状等が、装着する眼鏡のありふれた形状との関係でそのリム部に隙間なく重なることが想定される形状であり、本件登録意匠と同様であることについての具体的な主張立証もない。 そうすると、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までについて、その構成 要素の一部を他の構成意匠のものに置き換えたり、複数の意匠を組み合わせたりしたとしても、これにより本件登録意匠と同様の意匠を創作することはできないから、本件登録意匠は、当業者にとって容易になし得た 要素の一部を他の構成意匠のものに置き換えたり、複数の意匠を組み合わせたりしたとしても、これにより本件登録意匠と同様の意匠を創作することはできないから、本件登録意匠は、当業者にとって容易になし得たものということはできない。よって、本件登録意匠は、甲2意匠及び甲5意匠から甲11意匠までに基づいて容易に創作し得たということはできない。 ⑷ 原告の主張原告は、前提となる本件登録意匠と甲2意匠の認定に誤りがあり、甲2意匠には台座突出部と幅の変化する庇部が存在するところ、本件登録意匠の形状に係る組合せが困難とされる部分は、認定に誤りがあるか恣意的な認定であるから、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までに基づき、台座突出部、 幅の変化する庇部、リム部を完全に覆う態様の庇部を備える本件登録意匠の 形状を創作することは容易であると主張する。しかし、前記のとおり、原告の主張する事実を認めることはできないから、原告の主張は前提を欠くものであり、その他、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までの組合せ等についても創作が容易であることをうかがわせる事由は認められない。よって、原告の主張を採用することはできない。 ⑸ 以上によれば、本件登録意匠は、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までに基づいて当業者が容易に創作することができた意匠とはいえず、意匠法3条2項に規定する意匠には該当しない。 5 小括したがって、原告の主張する取消事由はいずれも理由がなく、本件審判請求 を不成立とした本件審決の判断に誤りはない。 その他、当事者の主張に鑑み、本件記録を検討しても、前記認定判断を左右する事情は認められない。 第5 結論よって、原告の請求は理由がないから、これを棄却することとして、主文の とおり判決する。 の主張に鑑み、本件記録を検討しても、前記認定判断を左右する事情は認められない。 第5 結論よって、原告の請求は理由がないから、これを棄却することとして、主文の とおり判決する。 知的財産高等裁判所第2部 裁判長裁判官清水響 裁判官菊池絵理 裁判官頼晋一 (別紙)本件登録意匠 1 意匠に係る物品本件登録意匠の意匠に係る物品(以下「本物品」という。)は、リム部に各種レンズを嵌めて使用する「眼鏡用前枠」であり、本物品に設けられた磁着部を介して、磁着部を備える眼鏡に着脱自在に装着することができ、本物品を装着した眼鏡を跳ね上げ式のサングラスなどとして使用することができるものであると認められる。 2 意匠登録を受けようとする部分の用途及び機能本件登録意匠の意匠登録を受けようとする部分(以下「本件登録意匠部分」という。)は、本物品を眼鏡の正面側に装着した状態において、眼鏡のリム上端部を覆い、本物品の眼鏡からの脱落防止及び眼鏡との隙間からの光の進入防止のための庇部としての用途及び機能を有し、また、そのうちの左右両端部は、跳ね上げ時に眼鏡に固定するための磁石取り付け枠が想定された台座部としての用途及び機能も有するものと認められる。 3 本件登録意匠部分の位置、大きさ及び範囲意匠に係る物品全体に対して占める本件登 跳ね上げ時に眼鏡に固定するための磁石取り付け枠が想定された台座部としての用途及び機能も有するものと認められる。 3 本件登録意匠部分の位置、大きさ及び範囲意匠に係る物品全体に対して占める本件登録意匠部分の位置、大きさ及び範囲は、眼鏡用前枠の本体部(左右のリムによる「リム部」、左右のヨロイ(智)による「ヨロイ部」及び中央の「ブリッジ部」による構成。以下、単に「本体部」という。)を構成するブリッジ部及びリム部の上端部から、背面側(眼鏡着用者側)に略水平状に延出させてなる庇部のみの領域に係るものである。 4 本件登録意匠部分の形状等⑴ 全体の構成は、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度となっている。 ⑵ 背面視の態様アブリッジ部眼鏡用前枠のブリッジ部の後方に相当する部位(以下「ブリッジ後方部」という。)の形状は、中心が緩やかに上方向に盛り上がる凸弧状(逆U字状)であり、その厚みは薄く均一で、両端部が凹弧状の態様で左右に連接しており、イリム部イ-1 眼鏡用前枠のリム部の後方に相当する部位(以下「リム後方部」という。)の形状は、内側に位置するブリッジ後方部との連接部(以下「リム内側端部」という。)の高さが最も低く、そこからリムの横幅の中央付近にかけて大きく上昇して頂部となり、頂部からリムの外側の端部(以下「リム外側端部」という。)にかけて僅かに下降する緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部は、おおむねリム外側端部とヨロイ部内側の境界までとし、かつ、リム内側端部と頂部高さ幅の半分より上の位置にとどまるものである。 イ-2 また、その厚みは、リム内側端部から頂部までの範囲は薄く略均一である一方、頂部からリム外側端部にかけ の境界までとし、かつ、リム内側端部と頂部高さ幅の半分より上の位置にとどまるものである。 イ-2 また、その厚みは、リム内側端部から頂部までの範囲は薄く略均一である一方、頂部からリム外側端部にかけて次第に厚みが増し、庇部の外側端部ではリム内側端部の2倍強の厚みとなっている。 ⑶ 平面視の態様 アブリッジ部ア-1 ブリッジ後方部の背面側後端は、本体部のブリッジ部の平面視形状と呼応して下方(正面側)に凹んだもので、緩やかな略V字状凹部を構成し、ア-2 装着する眼鏡のブリッジ部上面を完全に覆う程度の幅広の庇部を構成するもので、イリム部イ-1 左右リム後方部の背面側後端は、ブリッジ後方部から左右端部へ向けて指数曲線的に立ち上がる態様とするもので、リム部の横幅略4/10まではほぼ水平を保ち、同略7/10(以下「立ち上がり点」という。)から急激に立ち上がるもので、イ-2 装着する眼鏡のリム部上面を完全に覆う程度の幅広の庇部を構成するもので、イ-3 立ち上がり点から外側は、ヨロイ部よりも背面側に張り出しており、全体として下面に想定された磁石取り付け枠を受ける台座部(以下「台座突出部」という。)を構成するもので、イ-4 台座突出部は、背面側後端を、ブリッジ部中心から庇部の外側端部までの横幅の略1/17とする短い直線部を略水平状に、外側端部を直角状にリム部とつなげ、その奥行き幅を、ブリッジ部中心から庇部の外側端部までの横幅に対して略7:1とする、略台形状とするものである。 【平面側斜視図】 【底面側斜視図】 【正面図】 【背面図】 【平面図】 【底面図】 【底面側斜視図】 【正面図】 【背面図】 【平面図】 【底面図】 【右側面図】 【左側面図】 【C-C 部分の拡大A-A 断面図】 【C-C 部分の拡大B-B 断面図】 【各部名称を示す参考底面側斜視図】 【各部名称及び使用状態を示す参考図】 【眼鏡に装着した状態を示す参考図1】 【眼鏡に装着した状態を示す参考図2】 【跳ね上げた状態を示す参考図1】 【跳ね上げた状態を示す参考図2】 以上 (別紙)甲2意匠 1 意匠に係る物品甲2文献の記載内容を総合すると、甲2意匠の意匠に係る物品(以下「甲2物品」という。)は、製品名「クイックリリースマグネットフリップグラス」のうち、甲2物品に設けられた磁着部を介して、磁着部を備える眼鏡に着脱自在に装着することができるフラップ部に相当する「眼鏡用前枠」であり、甲2物品を装着した眼鏡を跳ね上げ式のサングラスなどとして使用することができるものであると認められる。 2 本件登録意匠部分に相当する部分の用途及び機能甲2意匠の本件登録意匠部分に相当する部分(以下「甲2意匠部分」という。)は、甲2物品を眼鏡の正面側に装着した状態において、眼鏡のリム上端部を覆い、本物品の眼鏡からの脱落防止及び眼鏡との隙間からの光の進入防止のための庇部としての用途及び機能を有し、また、そのうちの左右両端部は、跳ね上げ時に眼鏡に固定するための磁石取り付け部が想定された台座部としての用 眼鏡からの脱落防止及び眼鏡との隙間からの光の進入防止のための庇部としての用途及び機能を有し、また、そのうちの左右両端部は、跳ね上げ時に眼鏡に固定するための磁石取り付け部が想定された台座部としての用途及び機能も有するものと認められる。 3 甲2意匠部分の位置、大きさ及び範囲意匠に係る物品全体に対して占める甲2意匠部分の位置、大きさ及び範囲は、眼鏡用前枠の本体部を構成するブリッジ部及び左右リム部の上端部から、背面側(眼鏡着用者側)に略水平状に延出させてなる庇部のみの領域に係るものである。 4 甲2意匠部分の形状等⑴ 全体の構成は、正面視におけるブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度となっている。 ⑵ 背面視の態様イ-1 ブリッジ部ブリッジ後方部の形状は、中心を谷として緩やかに左右に上昇する凹弧状であり、その厚みは、全体的に薄いものであるが、均一ではなく、中心の谷部が最も厚く、左右に広がるにつれて薄くなる態様とするもので、イ-2 リム部イ-2a リム後方部の形状は、凹弧状のブリッジ部から左右に上向きに連接し、リム後方部全体としては、リム内側端部の高さが最も低く、そこからリムの横幅の略3分の1の範囲にかけてごく緩やかな凸弧状に上昇し、さらに、そこからリム外側端部にかけておおむね直線状に上昇し、庇部の外側端部は、ヨロイ部のごく端部近くまで延伸し、かつ、リム部と同じ最も高い位置とするもので、イ-2b リム後方部の厚みは、リム内側端部からリム外側端部にかけて次第に厚みが増し、リム外側端部の手前でリム内側端部の3倍程度の厚みとなった後、庇部の外側端部へかけてブリッジ後方部の中心と同程度にすぼまる態様とするものである。 ⑶ 平面視の態様 けて次第に厚みが増し、リム外側端部の手前でリム内側端部の3倍程度の厚みとなった後、庇部の外側端部へかけてブリッジ後方部の中心と同程度にすぼまる態様とするものである。 ⑶ 平面視の態様ウ-1 ブリッジ部ウー1a ブリッジ後方部の背面側後端は、本体部のブリッジ部の平面視形状と呼応して下方(正面側)に凹んだもので、緩やかな略U字状凹部を構成し、 ウ-1b 装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅とするもので、ウ-2 リム部ウ-2a リム後方部の背面側後端は、ブリッジ後方部から左右端部へ向けて緩やかな放物線状に立ち上がる態様とするもので、ウ-2b リム内側端部では、ブリッジ部と同様、装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅から始まり、徐々にその幅を広げ、リムの横幅の略7/10には装着する眼鏡のリム幅と同幅となり、ウ-2c そこから外側はヨロイ部よりも背面側に張り出しており、全体として下面に想定された磁石取り付け枠を受ける台座突出部を構成するもので、ウ-2d 台座突出部は、背面側後端を、ブリッジ部中心から庇部の外側端部までの横幅の略1/12とする短い直線部を略水平状に、外側端部を直角状にリム端部とつなげ、その奥行き幅を、ブリッジ部中心から庇部の外側端部までの横幅の略1/12とする、略台形状とするものである。 【正面図】 【平面図・上】【底面図・下】【背面図】 【平面側斜視図・上】【使用状態図・下】 【左側面図】 【右側面図】 以上 (別紙)本件登録意匠と甲2意匠の対比 【平面側斜視図・上】【使用状態図・下】 【左側面図】 【右側面図】 以上 (別紙)本件登録意匠と甲2意匠の対比 1 本件登録意匠の意匠に係る物品(本物品)及び甲2意匠の意匠に係る物品(甲2物品。 以下、両者を併せて「両物品」という。)は、いずれも「眼鏡用前枠」であり、物品に設けられた磁着部を介して、磁着部を備える眼鏡に着脱自在に装着でき、跳ね上げ式のサングラス等として使用できる点で、用途及び機能が共通する。 2 本件登録意匠部分及び甲2意匠部分(以下、両者を併せて「両意匠部分」という。)の用途及び機能は、いずれも眼鏡の正面側に装着した状態で眼鏡リム上端部を覆い、眼鏡からの脱落防止及び眼鏡との隙間からの光の進入防止のための庇部としての用途及び機能を有し、また、そのうちの左右両端部は、いずれも跳ね上げ時に眼鏡に固定するための磁石取り付け枠が想定された台座部としての用途及び機能を有する点で共通する。 3 両意匠部分の位置、大きさ及び範囲は、いずれも眼鏡用前枠の本体部を構成するブリッジ部及びリム部の上端部から、背面側に略水平状に延出させてなる庇部のみに係るもので、共通する。 4 両意匠部分の形状等本件登録意匠部分と甲2意匠部分の形状等を対比すると、以下の共通点、相違点が認められる。 ⑴ 共通点〔共通点1〕全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とする点〔共通点2〕平面視の態様について、〔共通点2-1〕ブリッジ後方部の背面側後端は、本体部のブリッジ部の平面視形状と呼応して下方(正面側)に凹んだ緩やかな凹部を構成する点〔共通点 点〔共通点2〕平面視の態様について、〔共通点2-1〕ブリッジ後方部の背面側後端は、本体部のブリッジ部の平面視形状と呼応して下方(正面側)に凹んだ緩やかな凹部を構成する点〔共通点2-2〕リム後方部のリムの横幅略7/10から先の外側端部に、下面に想定された磁石取り付け枠を受ける略台形状の台座突出部を有する点⑵ 相違点〔相違点1〕背面視の態様〔相違点1-1〕ブリッジ後方部の形状について、〔相違点1-1a〕本件登録意匠部分は、中心が緩やかに上方向に盛り上がる凸弧状(逆U字状)であるのに対し、甲2意匠部分は、中心を谷として緩やかに左右に上昇する凹弧状とする点〔相違点1-1b〕本件登録意匠部分の厚みは薄く均一で、両端部が凹弧状の態様で左右に連接しているのに対し、甲2意匠部分の厚みは、全体的に薄いものであるが、均一ではなく、中心の谷部が最も厚く、左右に広がるにつれて薄くなる態様とする点 〔相違点1-2〕リム後方部の形状について、〔相違点1-2a〕本件登録意匠部分は、リム内側端部からリムの横幅の中央付近にかけて大きく上昇して頂部となり、頂部からリム外側端部にかけて僅かに下降する緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部は、おおむねリム外側端部とヨロイ部内側の境界までとし、かつ、リム内側端部と頂部高さ幅の半分より上の位置にとどまるものとするのに対し、甲2意匠部分は、リム内側端部からリムの横幅の略3分の1の範囲にかけてごく緩やかな凸弧状に上昇し、さらに、そこからリム外側端部にかけておおむね直線状に上昇し、庇部の外側端部は、ヨロイ部のごく端部近くまで延伸し、かつ、リム部と同じ最も高い位置とする点〔相違点1-2b〕本件登録意匠部分のリム後方部の厚みは、リム内側端部から頂部までの 線状に上昇し、庇部の外側端部は、ヨロイ部のごく端部近くまで延伸し、かつ、リム部と同じ最も高い位置とする点〔相違点1-2b〕本件登録意匠部分のリム後方部の厚みは、リム内側端部から頂部までの範囲は薄く略均一である一方、頂部からリム外側端部にかけて次第に厚みが増し、庇部の外側端部ではリム内側端部の2倍強の厚みとなっているのに対し、甲2意匠部分の厚みは、リム内側端部からリム外側端部にかけて次第に増し、リム外側端部の手前でリム内側端部の3倍程度の厚みとなった後、庇部の外側端部へかけてブリッジ後方部の中心と同程度にすぼまる態様とする点〔相違点2〕平面視の態様〔相違点2-1〕ブリッジ部〔相違点2-1a〕本件登録意匠部分の後方部の背面側後端は、下方(正面側)に凹んだ凹部を緩やかな略V字状凹部とするのに対し、甲2意匠部分は、緩やかな略U字状凹部とする点〔相違点2-1b〕また、本件登録意匠部分は、装着する眼鏡のブリッジ部上面を完全に覆う程度の幅広の庇部を構成するのに対し、甲2意匠部分は、装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅とする点〔相違点2-2〕リム部〔相違点2-2a〕本件登録意匠部分のリム後方部の背面側後端は、ブリッジ後方部から外側端部へ向けて指数曲線的に立ち上がる態様とするもので、リムの横幅略4/10まではほぼ水平を保ち、同略7/10から急激に立ち上がるのに対し、甲2意匠部分は、ブリッジ後方部から外側端部へ向けて緩やかな放物線状に立ち上がる態様とする点〔相違点2-2b〕本件登録意匠部分は、装着する眼鏡のリム部上面を完全に覆う幅広の庇部を構成するのに対し、甲2意匠部分は、リム内側端部では、ブリッジ部と同様、装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅から始まり、徐々にその幅を広げ 装着する眼鏡のリム部上面を完全に覆う幅広の庇部を構成するのに対し、甲2意匠部分は、リム内側端部では、ブリッジ部と同様、装着する眼鏡のブリッジ部上面を覆うことのない細幅から始まり、徐々にその幅を広げ、リムの横幅の略7/10には装着する眼鏡のリム幅と同幅となる点〔相違点2-2c〕本件登録意匠部分の台座突出部は、背面側後端を、ブリッジ部中心から庇部の外側端部までの横幅の略1/17とする短い直線部を略水平状とし、外側端部を、直角状 にリム部とつなげ、その奥行き幅を、ブリッジ部中心から庇部の外側端部までの横幅の略1/7とするのに対し、甲2意匠部分は、略水平状の短い直線部を同略1/12とし、庇部の外側端部の奥行き幅を同略1/12とする点以上 (別紙)本件登録意匠と甲2意匠の類否 1 本件登録意匠と甲2意匠は、両物品が同一であり、両意匠部分の用途及び機能が共通し、意匠に係る物品全体に占める位置、大きさ及び範囲が共通する。 2 本件登録意匠と甲2意匠の形状等両意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に装着する眼鏡用前枠であるから、需要者は、眼鏡を常用しつつ、サングラスやリーディンググラスなど、眼鏡の機能性・利便性、ファッション性に関心のある一般消費者であり、具体的な操作感や形状等について手に取って観察することを前提とする。 ⑴ 共通点について共通点のうち、平面視の態様における〔共通点2-1〕は、ブリッジ部と呼応したものにすぎず、類否判断に及ぼす影響は小さい。〔共通点2-2〕は、両意匠部分を特徴付ける態様であり、類否判断に及ぼす影響は大きい。 ⑵ 相違点について相違点のうち、背面視の態様における〔相違点1〕のうち、ブリッジ部の〔相違点1-1〕のうち、ブリッジ部の厚みにおける〔相違点1-1b〕 、類否判断に及ぼす影響は大きい。 ⑵ 相違点について相違点のうち、背面視の態様における〔相違点1〕のうち、ブリッジ部の〔相違点1-1〕のうち、ブリッジ部の厚みにおける〔相違点1-1b〕は、ブリッジ部から連接するリム部の厚みにおける〔相違点1-2b〕と相まって、甲2意匠を特徴付けており、両意匠部分の類否判断に及ぼす影響は大きい。また、リム部の〔相違点1-2〕のうち、〔相違点1-2a〕は、本件登録意匠部分は、眼鏡のリムの形状によく見られる態様であることから、眼鏡を装着する際、装着する眼鏡のリム部に隙間なく重なることが想定されているのに対し、甲2意匠部分は、左右両端部が上方に大きく張り出したもので、この相違は両意匠部分の骨格にかかるものであることから、類否判断に及ぼす影響は非常に大きい。 相違点のうち、平面視の態様における〔相違点2〕のうち、ブリッジ部の〔相違点2-1〕のうち、装着する眼鏡のブリッジ部上面を完全に覆う幅広の庇部とするか否かの〔相違点2-1b〕は、両意匠の中心部であり、需要者に異なる印象を与えるもので、類否判断に及ぼす影響が非常に大きい。また、リム部の〔相違点2-2〕のうち、装着した眼鏡の上面の態様における〔相違点2-2b〕は、両意匠部分が庇部に相当している点を考慮すれば、需要者が着目する点でもあるところ、装着した眼鏡のリム部を覆う態様が大きく異なっており、ブリッジ部における〔相違点2-1b〕と合わせ、類否判断に及ぼす影響は非常に大きい。 ⑶ 共通点には、〔共通点2-2〕に示す台座突出部を有する点のように、類否判断に及ぼす影響は大きいと評価できる項目もあるが、一方、相違点の評価に示すように、その共通点も、装着する眼鏡のリム部を覆う具体的態様が大きく相違しており、相違点は総じて共通点を圧倒するもので、これら に及ぼす影響は大きいと評価できる項目もあるが、一方、相違点の評価に示すように、その共通点も、装着する眼鏡のリム部を覆う具体的態様が大きく相違しており、相違点は総じて共通点を圧倒するもので、これら相違点は相まって需要者に別異の美観を与えるものである。よって、共通点及び相違点を総合すると、両意匠部分の形状等は類似するとは認められない。 3 そうすると、意匠に係る物品が同一であり、両意匠部分の用途及び機能、位置、大きさ及び範囲が共通しているものの、形状等は類似しないから、本件登録意匠と甲2意匠は類似しない。 以上 (別紙)甲5意匠から甲11意匠まで 1 甲5意匠甲5意匠は、別紙甲5に記載された「組件2」で示す眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲5意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲5意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を略U字状の凹弧状とし、リム部をリムの横幅中央を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部はヨロイ部をわずかに超えて延出し、ウ平面視の態様は、ブリッジ部を正面側に突出させた凸弧状とし、後端もそれに呼応して凹弧状に正面側に凹んだもので、リム部を、ブリッジ部の左右端部からリムの横幅中央を頂点とした凸弧状とし、装着する眼鏡のリム部上面を完全に覆う幅広の庇部を構成するもので、全体を略同幅とするものと認められる。 なお、「眼鏡用前枠」の平面図及び底面図には、ブリッジ部中央背 央を頂点とした凸弧状とし、装着する眼鏡のリム部上面を完全に覆う幅広の庇部を構成するもので、全体を略同幅とするものと認められる。 なお、「眼鏡用前枠」の平面図及び底面図には、ブリッジ部中央背面側に小さな矩形状の突出片が見受けられるが、その具体的な態様は不明である。 2 甲6意匠甲6意匠は、別紙甲6に記載された眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲6意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲6意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を略U字状の凹弧状とし、リム部をリムの横幅中央を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部までとし、庇部の外側端部のやや内側に眼鏡を挟む小さな引っかけ片を垂直に設けた態様とするもので、ウ平面視の態様は、正面側及び背面側に極端な凹凸が見られない、略平板状とするもので、装着する眼鏡のリム部上面より引っかけ片の厚み分奥行き幅が広い、幅広の庇部を構成するもので、庇部全体は略同幅とするものと認められる。 3 甲7意匠甲7意匠は、別紙甲7に記載された眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲7意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲7意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿 って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を略U字状 視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿 って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を略U字状の凹弧状とし、リム部をリムの横幅中央を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部をわずかに凹弧状に跳ね上げる形とし、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部までとするもので、ウ平面視の態様は、正面側及び背面側に極端な凹凸が見られない、略平板状とするもので、装着する眼鏡のリム部上面を完全に覆う幅広の庇部を構成するもので、庇部全体は略同幅とするものと認められる。 4 甲8意匠甲8意匠は、別紙甲8に記載された眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲8意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲8意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部、リム部及びヨロイ部の全周にわたって後方に延設され、装着する眼鏡の前枠全体を覆う略帯状板体のカバー状とするものであって、眼鏡用前枠本体部に沿ってそのまま背面側へ延伸(リブ上部の庇部は略水平状に)させたものである。 イ背面視の態様は、ブリッジ部を凸弧状(逆U字状)として中心部の背面側下面に小さな引っかけ片を設け、リム部をリムの横幅中央を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部を囲むものとし、ウ平面視の態様は、ブリッジ部を正面側に突出した凸弧状とし、ブリッジ部の後端もそれに呼応して凹弧状に正面側に凹ませたもので、リム部をブリッジ部の左右端部からリムの横幅中央を頂点とした凸弧状とするもので、装着する眼鏡のリム部上面より引っかけ片の厚み分奥行き幅が広い、幅広の庇部を構 に呼応して凹弧状に正面側に凹ませたもので、リム部をブリッジ部の左右端部からリムの横幅中央を頂点とした凸弧状とするもので、装着する眼鏡のリム部上面より引っかけ片の厚み分奥行き幅が広い、幅広の庇部を構成するもので、全体を略同幅とするものと認められる。 5 甲9意匠甲9意匠は、別紙甲9に記載された眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲9意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲9意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を凸弧状(逆U字状)として背面側にブリッジ部の形状と同形の短い引っかけ片を垂直に設け、リム部をリムの横幅中央よりやや内側を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部までとし、ウ平面視の態様は、正面側及び背面側に極端な凹凸が見られない、略平板状とするもので、装着する眼鏡のリム部上面より引っかけ片の厚み分奥行き幅が広い、幅広の庇部を構成するもので、庇部全体は略同幅とするものと認められる。 6 甲10意匠甲10意匠は、別紙甲10に記載された眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲10意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲10意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を中心部がフラット 視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を中心部がフラットに近い略U字状の凹弧状として中心部の背面側に小さな縦長長方形の引っかけ部を垂直(側面視では逆L字状)に設け、リム部はリム内側端部からリム外側端部にかけて略直線状にわずかな角度で上向きに開き、リム外側端部からヨロイ部端部へ向けて下方に向かう態様とし、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部までとするもので、ウ平面視の態様は、リム部を含めた全体を、正面側及び背面側に極端な凹凸が見られない略平板状とするもので、ブリッジ部背面側に設けられた引っかけ片が側面視逆L字状である点を考慮すると、装着する眼鏡のリム部上面の幅は引っかけ片に合わせることから、眼鏡の装着時にはリム部上面は一部が露出する可能性を有する程度の幅の庇部が構成されているもので、庇部全体は略同幅であると認められる。 7 甲11意匠甲11意匠は、別紙甲11に記載された眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」の意匠と認められる。 ⑴ 甲11意匠の意匠に係る物品は、眼鏡に磁石で装着する「眼鏡用前枠」である。 ⑵ 甲11意匠の(庇部の)形状等ア全体の構成を、正面視における眼鏡用前枠のブリッジ部及びリム部の上端部に沿って後方に延設された略帯状板体であって、側面視では全体が略水平の配設角度とするもので、イ背面視の態様は、ブリッジ部を中心部がフラットに近い略U字状の凹弧状として中心部の背面側に小さな矩形の引っかけ部を垂直(側面視では逆L字状)に設け、リム部をリムの横幅中央を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部までとするもので、ウ平面 背面側に小さな矩形の引っかけ部を垂直(側面視では逆L字状)に設け、リム部をリムの横幅中央を頂部とした緩やかな凸弧状とするもので、庇部の外側端部はヨロイ部の外側端部までとするもので、ウ平面視の態様は、庇部の外側端部の正面側を斜めに切り落とした態様とするもので、装着する眼鏡のリム部上面の幅は引っかけ片に合わせることから、眼鏡の装着時にはリム部上面は一部が露出する程度の細幅の庇部が構成されているもので、庇部全体は略同幅であると認められる。 (なお、別紙甲5から別紙甲11までは、甲5号証から甲11号証までの各抜粋である。)以上 (別紙)創作非容易性(甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠まで) 1 眼鏡に装着する眼鏡用前枠の物品分野において、装着する眼鏡のリム部上面を覆う庇部を備えるものは甲5意匠から甲11意匠までに見受けられ、本件登録意匠のようにリム部を完全に覆う態様のものも存在するが、甲5意匠から甲11意匠までの庇部は、庇部に「台座突出部」を有さず、全体にわたって略同幅とする単調なものである。一方、本件登録意匠部分の庇部は、平面視、背面側後端をブリッジ部の緩やかな略V字状凹部からリム部へと繋げ、左右端部へ向けて指数曲線的に立ち上がり、台座突出部へとわたる曲線によって構成されており、この態様は、甲2意匠及び甲5意匠から甲11意匠までのいずれにも表されておらず、当業者が甲5意匠から甲11意匠に基づいて甲2意匠の庇部の中央部を後方に突出させることが軽微な改変ということはできないし、台座突出部の奥行幅と庇部の左右幅の比率を変更することが、当業者にとってありふれた手法ということもできない。台座突出部も、前記〔相違点1-2a〕〔相違点1-2b〕等の相違点も有するのであり、本件登録意匠の態様は、格別な創作を要したものである 更することが、当業者にとってありふれた手法ということもできない。台座突出部も、前記〔相違点1-2a〕〔相違点1-2b〕等の相違点も有するのであり、本件登録意匠の態様は、格別な創作を要したものである。 2 本件登録意匠は、甲2意匠と甲5意匠から甲11意匠までにはない独自の形態的特徴を有していると認められ、先行公知意匠に基づき当業者が容易に創作できたものとはいえない。 以上 (別紙甲5) (10)授权公告号(45)授权公告日 (21)申请号 201521001386.4(22)申请日 2015.12.04G02C 9/00(2006.01)(73)专利权人魏寿明地址中国台湾彰化县彰化市(72)发明人魏寿明(74)专利代理机构北京科龙寰宇知识产权代理有限责任公司 11139代理人孙皓晨李林(54) 实用新型名称眼镜的改良式附挂结构(57) 摘要本实用新型提供一种眼镜的改良式附挂结构,主要设具有一与眼镜镜框相符的附挂镜框,该附挂镜框得利用眼镜镜框预定部位制设的磁石取得磁吸固定关系,于附挂镜框的上缘部位乃向后延伸设一适宽的限位片,使其在附挂镜框被磁吸附挂于眼镜镜框前侧时,得凭借所述的这些限位片与镜框顶缘面取得触抵限位关系,同时在该限位片的至少两端部位向下延伸设有一对勾扣片,或者可进一步于中间部位增设另一勾扣片,凭借所述的这些勾扣片勾抵于眼镜镜框的后缘面,使其可大幅提升附挂镜框与眼镜镜框的结合关系,确保其无松脱掉落的顾虑,从而赋予更佳的实用价值。 (51)Int.Cl.(19)中华人民共和国国家知识产权局(12)实用新型专利权利要求书1页说明书3页附图5页CN 205157912 U2016.04.13CN 用价值。 (51)Int.Cl.(19)中华人民共和国国家知识产权局(12)实用新型专利权利要求书1页说明书3页附图5页CN 205157912 U2016.04.13CN 205157912 U甲第6号証 (別紙甲6)图1说明书附图1/5 页 CN 205157912 U 图2说明书附图2/5 页 CN 205157912 U 图3说明书附图3/5 页 CN 205157912 U 图4图5说明书附图4/5 页 CN 205157912 U 图6说明书附图5/5 页 CN 205157912 U 甲第7号証 (別紙甲7) (10)授权公告号 CN 203606579 U(45)授权公告日 2014.05.21CN 203606579 U(21)申请号 201320683030.8(22)申请日 2013.10.31G02C 9/04(2006.01)G02B 1/04(2006.01)(73)专利权人周国新地址214108 江苏省无锡市锡山区羊尖镇廊下村浦巷上93 号(72)发明人周国新(74)专利代理机构南京知识律师事务所 32207代理人高桂珍(54) 实用新型名称一种具有隐藏主镜功能的前挂式眼镜(57) 摘要本实用新型公开了一种具有隐藏主镜功能的前挂式眼镜,属于眼镜技术领域。本实用新型包括主镜和前挂镜,主镜包括镜框、安装于镜框上的镜片、与镜框铰接的镜腿和设置于镜框上的鼻托,镜框左右两侧分别设置有磁铁;前挂镜包括壳体和安装于壳体上的前挂镜片,壳体的左右两侧分别设置有与磁铁极性相反的前挂镜磁铁,磁铁与前挂镜磁铁相吸合,壳体上设置有定位凸台 的镜腿和设置于镜框上的鼻托,镜框左右两侧分别设置有磁铁;前挂镜包括壳体和安装于壳体上的前挂镜片,壳体的左右两侧分别设置有与磁铁极性相反的前挂镜磁铁,磁铁与前挂镜磁铁相吸合,壳体上设置有定位凸台,定位凸台的位置与镜框的鼻梁位置相对应,鼻梁卡合于定位凸台与壳体形成的间隙内,壳体罩住镜框。本实用新型不仅前挂镜与主镜连接牢固,结构简单,而且前挂镜与主镜连接后,可以完全隐藏主镜镜框,方便实用、美观大方,同时本实用新型拆装灵活、便捷。 (51)Int.Cl.权利要求书1 页说明书3 页附图1 页(19)中华人民共和国国家知识产权局(12)实用新型专利权利要求书1页说明书3页附图1页(10)授权公告号CN 203606579 UCN 203606579 U甲第8号証 (別紙甲8)1/1 页 图1图2说明书附图CN 203606579 U (10)授权公告号(45)授权公告日 (21)申请号 201420762083.3(22)申请日 2014.12.06 103209219 2014.05.26 TWG02C 7/10(2006.01)G02C 5/02(2006.01)G02C 9/00(2006.01)(73)专利权人健威光学有限公司地址中国台湾台北市文山区福兴路108 之1号(72)发明人周淑慧(74)专利代理机构天津三元专利商标代理有限责任公司 12203代理人崔钢(54) 实用新型名称一体成型隐藏式结构的太阳眼镜(57) 摘要一种一体成型隐藏式结构的太阳眼镜,包括至少一个一体射出成型结合数个第一磁力组件于内部的太阳眼镜组及一个一体射出成型结合数个第二磁力组件于内部的眼镜本体,其中,该太阳 构的太阳眼镜(57) 摘要一种一体成型隐藏式结构的太阳眼镜,包括至少一个一体射出成型结合数个第一磁力组件于内部的太阳眼镜组及一个一体射出成型结合数个第二磁力组件于内部的眼镜本体,其中,该太阳眼镜组的第一磁力组件一体射出成型结合于该太阳眼镜组的两镜框内部,该鼻梁杆内侧并形成至少一钩部,该太阳眼镜片与镜框为一体成型结合,该第二磁力组件一体射出成型结合于该眼镜本体的两镜框内部,借由该太阳眼镜组的第一磁力组件与眼镜本体的第二磁力组件间的对应磁吸连结,使该太阳眼镜组对应结合于该眼镜本体外部,并借由该太阳眼镜组鼻梁杆的钩部对应扣组于该眼镜本体鼻梁杆内侧,以构成一具隐藏式磁吸的一体成型隐藏式结构的太阳眼镜。 (30)优先权数据(51)Int.Cl.(19)中华人民共和国国家知识产权局(12)实用新型专利权利要求书1页说明书3页附图8页(10)授权公告号CN 204331186 U(45)授权公告日2015.05.13CN 204331186 U甲第9号証 (別紙甲9) 1/8 页 图1图2说明书附图CN 204331186 U 2/8 页 图3说明书附图CN 204331186 U 3/8 页 图4说明书附图CN 204331186 U 4/8 页 图5说明书附图CN 204331186 U 5/8 页 图6说明书附图CN 204331186 U 6/8 页 图7说明书附图CN 204331186 U 图6说明书附图CN 204331186 U 6/8 页 图7说明书附图CN 204331186 U 7/8 页 图8说明书附图CN 204331186 U 8/8 页 图9说明书附图CN 204331186 U (19)中华人民共和国国家知识产权局(12)实用新型专利(10)授权公告号(45)授权公告日(21)申请号 201820540957.9(22)申请日 2018.04.17(73)专利权人博爱工匠眼镜无锡有限公司地址 214000 江苏省无锡市滨湖区青山路28号(72)发明人钱志深李增辉柏春莉黄瀛(74)专利代理机构无锡松禾知识产权代理事务所(普通合伙) 32316代理人朱亮淞(51)Int.Cl.G02C 9/04(2006.01) (54)实用新型名称一种学生近视功能眼镜(57)摘要本实用新型公开了一种学生近视功能眼镜,包括功能眼镜;所述功能眼镜包括左右对称的左镜圈和右镜圈,所述左镜圈和右镜圈通过功能眼镜鼻梁连接;所述功能眼镜鼻梁的内侧设置有开口朝下的弹性挂钩;还包括主眼镜,所述功能眼镜鼻梁上的弹性挂钩可拆卸夹挂于所述主眼镜的主眼镜鼻梁上;本实用新型的结构简单,采用弹性挂钩结构有效防止功能眼镜脱落,限位边结构起到防止晃动的效果,同时磁铁柱起到准确定位吸合作用,同时该结构拆卸及其方便,只需将功能眼镜向上拉开即可。 权利要求书1页说明书2页附图2页CN 208421447 U2019.01.22CN 208421447 U甲第10号証 (別紙甲10)图1图2说 功能眼镜向上拉开即可。 权利要求书 1頁 说明书 2頁 附图 2頁 CN 208421447 U 2019.01.22 CN 208421447 U 甲第10号証 (別紙甲10) 图1 图2 说明书附图1/2 页 CN 208421447 U 图3 图4 说明书附图2/2 页 CN 208421447 U 甲第11号証 (別紙甲11)

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