- 1 - 令和7年5月27日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和4年(行ウ)第8号政務活動費返還履行請求事件口頭弁論終結日令和7年3月4日判決 主文 1 被告は、補助参加人に対し、2097万7278円を北海道に支払うよう請求せよ。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用(補助参加によって生じた費用を除く。)は、これを2分し、その1を原告の負担とし、その余を被告の負担とする。補助参加によって生じた訴訟費用は、これを2分し、その1を原告の負担とし、その余を補助参加人の負担とする。 事実 及び理由第1 請求被告は、補助参加人に対し、4416万6067円を北海道に支払うよう請求せよ。 第2 事案の概要等 1 事案の概要本件は、原告が、北海道議会(以下「道議会」という。)の会派である補助参加人において、令和2年度に北海道から交付を受けた政務活動費のうち4416万6067円を地方自治法(以下「法」という。)100条14項及び北海道議会の会派及び議員の政務活動費に関する条例(以下「本件条例」という。)に反して違法に支出したと主張し、北海道の執行機関である知事を被告として、法242条の2第1項4号本文に基づき、補助参加人に対して前記金額の返還を請求するよう求める事案である。 2 関係法令等の定め- 2 - 別紙2のとおり 3 前提事実以下の事実は、当事者間に争いがないか、後掲各証拠(以下、書証の証拠番号を摘示するに当たり枝番号の記載を省略することがある。)又は弁論の全趣旨により容易に認められる。 (1) 当事者等ア原告は、北海道の住民を構成員とする権利 か、後掲各証拠(以下、書証の証拠番号を摘示するに当たり枝番号の記載を省略することがある。)又は弁論の全趣旨により容易に認められる。 (1) 当事者等ア原告は、北海道の住民を構成員とする権利能力なき社団である。 イ被告は、普通地方公共団体である北海道の執行機関である。 ウ補助参加人は、本件条例6条1項に基づき結成された、道議会内で同一の行動をとるために、自由民主党(以下「自民党」という。)に所属する道議会議員を中心に構成された会派である。 令和2年度当時は、道議会議員53名(丙26)が所属していたほか、A、B、C及びDの4名が事務局の職員として勤務していた(以下「補助参加人職員」という。)。 エ自由民主党北海道支部連合会(以下「自民党道連」という。)は、北海道内にある自民党支部で構成される連合体であり、E、F、G及びHの4名が事務局の職員として勤務していた(以下「道連職員」という。)。 (2) 補助参加人に対する政務活動費の交付北海道は、法100条14項に基づき、補助参加人に対し、令和2年度の政務活動費として6360万円を交付した(甲9)。 (3) 補助参加人の支出及び政務活動費の充当ア本件契約1(道政調査業務経費負担契約)補助参加人は、令和2年4月1日、自民党道連との間で、同日から令和3年3月31日までの間、補助参加人の道政調査業務を自民党道連に委託し、当該業務に要した費用の2分の1を支払う旨の契約を締結した(丙1。 以下「本件契約1」という。)。 - 3 - 令和2年度中、自民党道連が道政調査業務を遂行する上で要したとする費用は、会議費・出張旅費が231万6732円、コピー機等のリース料・電話料・事務用品費等(以下「リース料等」という。)が217万8852円(合計449万5584円)であっ 遂行する上で要したとする費用は、会議費・出張旅費が231万6732円、コピー機等のリース料・電話料・事務用品費等(以下「リース料等」という。)が217万8852円(合計449万5584円)であった(丙2)。 補助参加人は、本件契約1に基づき、自民党道連に対し、前記会議費・出張旅費及びリース料等の概ね2分の1である115万8366円及び108万6926円(合計224万5292円)を支払い、これに政務活動費を充当した(丙2。以下「本件支出1」という。)。 イ本件契約2(政務調査業務委託人件費契約)補助参加人は、令和2年4月1日、自民党道連との間で、同日から令和3年3月31日までの間、自民党道連の職員が、自民党道連に在籍したまま、補助参加人が自民党道連に委託した政務活動に従事し、その人件費の一部(2分の1以内)を補助参加人が負担する旨の契約を締結した(丙3。 以下「本件契約2」という。)。 本件契約2に基づき補助参加人が委託した業務に従事した道連職員4名の人件費は、合計3648万0703円であった(丙4)。 補助参加人は、本件契約2に基づき、自民党道連に対し、前記合計額の2分の1である1824万0352円を支払い、これに政務活動費を充当した(丙4。以下「本件支出2」という。)。 ウ本件契約3(職員人件費契約)補助参加人は、令和2年4月1日、自民党道連との間で、同日から令和3年3月31日までの間、自民党道連の職員を補助参加人に出向させ、その人件費のうち、政策審議役の人件費の全部及びその余の職員の人件費の2分の1を補助参加人が負担する旨の契約を締結した(丙5。以下「本件契約3」という。)。 本件契約3に基づき補助参加人に出向した補助参加人職員4名のうち、- 4 - A及びBの人件費は合計2149万4666円で 負担する旨の契約を締結した(丙5。以下「本件契約3」という。)。 本件契約3に基づき補助参加人に出向した補助参加人職員4名のうち、- 4 - A及びBの人件費は合計2149万4666円であり、C及びDの人件費は合計966万1120円であった(丙10)。 補助参加人は、本件契約3に基づき、自民党道連に対し、A及びBの人件費の合計の2分の1である1074万7333円並びにC及びDの人件費の合計の全額に近い962万7810円を支払い、その合計2037万5143円に政務活動費を充当した(丙10。以下「本件支出3」という。)。 エ本件契約4(世論調査業務委託契約)補助参加人は、令和2年4月1日、株式会社自由広報センター(以下「自由広報センター」という。)との間で、同日から令和3年3月31日までの間、世論を道政に反映させるための世論調査業務を同社に委託する契約を締結した(丙11。以下「本件契約4」という。)。 補助参加人は前記期間中に世論調査を12回行うものとされ、業務委託料は1回当たり27万5000円(税込)であった(丙11)。 補助参加人は、本件契約4に基づき、自由広報センターに対し、世論調査12回分の業務委託料合計330万円を支払い、その全額に政務活動費を充当した(以下「本件支出4」といい、本件支出1から3までと併せて「本件各支出」という。)。 (4) 監査請求原告は、令和3年11月26日、北海道監査委員に対し、法242条1項に基づき、本件各支出が違法又は不当な公金の支出であると主張して、本件各支出相当額の返還を求めるなど損害を填補するために必要な措置を講ずるよう監査請求したところ、同委員は、令和4年2月2日、原告に対し、監査請求を棄却する旨を通知した(甲1、2)。 (5) 本件訴えの提起原告は、 求めるなど損害を填補するために必要な措置を講ずるよう監査請求したところ、同委員は、令和4年2月2日、原告に対し、監査請求を棄却する旨を通知した(甲1、2)。 (5) 本件訴えの提起原告は、令和4年3月3日、本件訴えを提起した。 - 5 - 4 争点及び争点に関する当事者の主張(1) 本件支出1について【原告の主張】ア会議費・出張旅費についてこれらの支出については、支出先名義の領収書等が提出されておらず、実際に支出されたか否か、具体的にいかなる活動のために支出されたかが明らかでない。 また、本件条例別表1には「要請陳情等活動費」及び「会議費」の項目が設けられているから、これらの支出が「要請陳情等活動費」又は「会議費」に該当するものとして報告し、証拠書類等を調製・保存しなければならなかったにもかかわらず、補助参加人はこれをしていなかったから、これらの支出はその全額が違法である。 イリース料等について(ア) これらの支出は、自民党道連の事務所(以下「道連事務所」という。)で使用しているOA用品や電話機等の使用料金の総額を計上したものである。 (イ) 自民党道連は、北海道における自民党の政治活動を中心的に担う組織であり、道連事務所はその活動拠点であるから、道連事務所において行われている活動は、原則としてすべて政党活動であると強く推定され、道連事務所の活動に要した費用に政務活動費を充当することは許されない。 本件手引においては、会派交付分の政務活動費は「事務所費」としての支出が認められておらず、また、政務活動費の充当が許されない経費の例の欄に「政党事務所の設置維持費(人件費を含む)」との記載がある。さらに、本件手引は、政務活動費としての支出が許されない政党活動の例については個別具体的に列挙して 務活動費の充当が許されない経費の例の欄に「政党事務所の設置維持費(人件費を含む)」との記載がある。さらに、本件手引は、政務活動費としての支出が許されない政党活動の例については個別具体的に列挙している一方、政党事務所の設置維- 6 - 持費については、こうした個別具体的な限定をせず包括的に支出が許されない費目として掲げている。これらの記載は、政党事務所での活動に対して政務活動費を支出することを許容しない趣旨と解される。 (ウ) リース料等の支出に政務活動費を充当することがあり得るとしても、本件条例別表1には「事務費」の項目が設けられているから、これらの支出が「事務費」に該当するものとして報告し、証拠書類等を調製・保存しなければならなかったにもかかわらず、補助参加人はこれをしていなかったから、これらの支出はその全額が違法である。 (エ) リース料等の支出について按分支出することを許容するとしても、その按分率は「活動実態や使用実態に応じた合理的割合」でなければならない。 a 自民党道連の令和2年分の政治活動費1億0737万6935円のうち、1億0009万3164円は政党活動又は政治活動に用いられているから、自民党道連において用いられている各種事務備品の使途及び道連事務所において勤務する職員の従事する職務のいずれについても、少なくともその93%は政党活動又は政治活動に用いられており、前記「活動実態や使用実態に応じた合理的割合」は7%を上回ることはない。 b 道連事務所で実施されていた活動には、政務活動のほかに、政党活動、後援会活動、私的活動が含まれていた。 道連事務所が政党事務所であり、その本来的な活動が政党活動であることに照らすと(前記(イ))、政党活動が少なくとも2分の1を占めると解すべきである。その上で、政党活動以外 的活動が含まれていた。 道連事務所が政党事務所であり、その本来的な活動が政党活動であることに照らすと(前記(イ))、政党活動が少なくとも2分の1を占めると解すべきである。その上で、政党活動以外の2分の1については、本件手引に挙げられている「政務活動と後援会活動及び私的活動が混在する場合」に準じて、それぞれ政務活動が8分の1、後援会活動が8分の1、私的活動が4分の1を占めているものと解される。 - 7 - そうすると、道連事務所で使用していたリース料等の費用のうち、政務活動費の支出が許容され得る金額はその8分の1に限られるから、これを超える部分は違法である。 c 本件手引には、議員交付分について、政務活動とその他の活動を明確に区分することができない場合には、按分率を上限として充足することができる旨の記載がある一方、会派交付分についてはこのような記載がないから、会派が後援会活動や政党活動の要素を含むような活動を行う場合についての政務活動の按分支出自体は一応許容しつつも、議員がそうした活動を行う場合と比較して、より厳格な規律を設けたものと解される。そうすると、会派が政務活動以外の要素を含む活動について政務活動費を支出する場合においては、原則として、その活動実態に応じて政務活動とその他の活動を明確に区分することが求められるのであり、明確に区分できないことを理由として、本件手引記載の按分率を上限とした支出を安易に認めることは許されない。 (オ) 道連事務所に勤務する職員が移動政調会や団体政策懇談会の開催、中央要請行動等に従事していた割合は、会派控室に勤務する職員と比較して著しく低く、多くとも2割程度に過ぎない。 そうすると、補助参加人がリース料等全額の2分の1を本件契約1に基づく調査委託料として計上しているのが極めて過大な 合は、会派控室に勤務する職員と比較して著しく低く、多くとも2割程度に過ぎない。 そうすると、補助参加人がリース料等全額の2分の1を本件契約1に基づく調査委託料として計上しているのが極めて過大な計上であることは明らかであり、本件契約1に基づく支出は、その対価の相当性という観点からも著しく不相当であり違法である。 【補助参加人の主張】ア会議費・出張旅費について本件契約1は、補助参加人が自民党道連に道政調査業務を委託するに当たり、自民党道連が業務を遂行するに際して支出した「委託業務の経費」(丙1・4項)の一部を補助参加人が負担するという契約であり、これら- 8 - の費用を支出したのは補助参加人ではない。 また、原告は、これらの支出は「要請陳情等活動費」や「会議費」として報告等しなければならないとするが、「要請陳情等活動費」は「会派が行う要請陳情活動、住民相談等の活動に要する経費」であり、「会議費」は「1 会派が行う各種会議、住民相談会等に要する経費」及び「2 団体等が開催する意見交換会等各種会議への会派としての参加に要する経費」である。本件契約1に基づく道政調査業務は、受託者である自民党道連が行う業務であり、委託した会派である補助参加人が行う業務ではないから、これらの支出は「要請陳情等活動費」や「会議費」ではない。 イリース料等について(ア) 補助参加人は、政務活動としての道政調査業務を自民党道連に委託し、受託した自民党道連は、道連事務所の内外でその業務を行い、成果物を補助参加人に提供した。自民党道連は、コピー、FAX、電話等を道政調査業務のために当然に使用しており、その費用を補助参加人に負担させるのが本件契約1である。 (イ) 本件手引及び本件条例において会派交付分に事務所費の項目がないのは、会派は FAX、電話等を道政調査業務のために当然に使用しており、その費用を補助参加人に負担させるのが本件契約1である。 (イ) 本件手引及び本件条例において会派交付分に事務所費の項目がないのは、会派は議会から控室を貸与されているため、他に事務所を賃借する必要がなく、事務所費について定める必要がないからである。 また、本件手引の「政務活動費を充当することができない経費の例(共通)」として「政党事務所の設置維持費(人件費を含む。)」が挙げられているのは、あくまで「区分」欄のとおり「政党活動への支出」であって、政党活動業務のみを行う政党事務所を前提としている。 したがって、政党事務所での活動であるという形式的な理由によって、本件支出1の全額を違法とする原告の主張は理由がない。 (ウ) リース料等も補助参加人が支出したものであり、原告が主張する「事務費」には当たらない。 - 9 - (エ) 政務活動費の充当に当たっては、政務調査業務が自民党道連の活動としての側面も有し得ることから、「活動の実態により明確に区分することができない場合」として、本件運用方針に従って2分の1に按分した。 a 委託者にとって受託者の収支状況などの内部事情は通常認識し得ないものである以上、受託者である自民党道連の全ての支出内訳から、政務活動費の支出が許される按分率が多くとも7%以下であるとする原告の主張は理由がない。 b 按分率を問題にする場合には、自民党道連が遂行した委託業務に政務活動以外の要素があるかという観点から判断すべきであり、受託者である自民党道連の全ての活動の内訳から、政務活動費の支出が許される按分率が8分の1以下であるとする原告の主張は理由がない。 c 本件手引における会派交付分と議員交付分の記載方法が異なるのは、議員については、全議員を統一 活動の内訳から、政務活動費の支出が許される按分率が8分の1以下であるとする原告の主張は理由がない。 c 本件手引における会派交付分と議員交付分の記載方法が異なるのは、議員については、全議員を統一的に取り扱わなければならず、より詳細な事項を手引に盛り込む必要性が高い一方、会派の数は5つ程度であり、手引に詳細な事項を盛り込む必要性が低いからである。 (オ) 本件契約1に基づく自民党道連の業務量は膨大なものであり、成果物と業務委託契約の目的との対価関係も十分に認められる。よって、本件契約1で定める業務委託料は、このような業務量に対する金額として適正である。 (2) 本件支出2について【原告の主張】ア前記(1)【原告の主張】イ(イ)のとおり、道連事務所で行われている活動は、原則としてすべて政党活動であると強く推定され、政務活動費は「会派及び議員が実施する」活動についてのみ支出が許されているから(本件条例第2条1項)、自民党道連の活動のために支出することは許されない。 イ本件支出2は政務活動費の「調査研究費」として支出されているところ、- 10 - 「調査研究費」を人件費として支出すること自体が許容されていない。 ウ人件費として支出することが許容されるとしても、本件条例別表1には「人件費」の項目が設けられているから、本件支出2はこれに該当するものとして報告し、証拠書類等の調製・保存も行わなければならなかったにもかかわらず、補助参加人は道連職員について職員雇用状況報告書及び勤務実績表を作成していなかったから、本件支出2はその全額が違法である。 エ按分支出することが許容されるとしても、前記(1)【原告の主張】イ(エ)のとおり、政務活動費の支出が許容され得る金額はその8分の1に限られ、同(オ)のとおり、本件支出2は対価の が違法である。 エ按分支出することが許容されるとしても、前記(1)【原告の主張】イ(エ)のとおり、政務活動費の支出が許容され得る金額はその8分の1に限られ、同(オ)のとおり、本件支出2は対価の相当性の観点からも違法である。 【補助参加人の主張】ア道連職員は、補助参加人からの委託業務として、道連事務所において政務活動に当たる業務を行っている。 イ本件手引の「人件費」は「会派が行う活動を補助する職員を雇用する経費」であるから、会派からの業務委託先の雇用関係に関する書類まで調製・保存することは求められていない。 ウ按分率については前記(1)【補助参加人の主張】イ(エ)、支出額の相当性については同(オ)のとおりである。 (3) 本件支出3について【原告の主張】本件支出3の違法性について、個別の主張はない。 (4) 本件支出4について【原告の主張】補助参加人が委託した月例道政世論調査においては、北海道結志会が選択肢から除外されている一方で、自民党、民主、公明党、共産党以外の「その他の政党」が選択肢に含まれているところ、質問事項の設定からして、同調査が政党への支持の度合いを測ろうとしていることは明らかであり、政党活- 11 - 動の要素を含む。 【補助参加人の主張】自由広報センターによる月例道政世論調査の結果は、自民党道連を介さず、補助参加人に直接報告されている。 また、自民党道連は、議員選挙の際に独自に世論調査を行っており、それ以外に世論調査の結果を必要としていないため、自由広報センター又は補助参加人から自民党道連に対して、月例道政世論調査の結果は報告されていない。 (5) 被告の主張本件各支出は、いずれも、調査研究等、道政の課題及び道民の意思を把握し、道政に反映させる活動その 参加人から自民党道連に対して、月例道政世論調査の結果は報告されていない。 (5) 被告の主張本件各支出は、いずれも、調査研究等、道政の課題及び道民の意思を把握し、道政に反映させる活動その他の住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費であったといえ、これらに対する政務活動費の充当は適法になされたものというべきであるから、原告の主張はいずれも理由がない。 第3 当裁判所の判断 1 政務活動費を充当できる経費の範囲の判断枠組み等(1) 判断枠組み法100条14項から16項までが規定する政務活動費の制度の趣旨は、議会の審議能力を強化し、議員の調査研究その他の活動の基盤の充実を図るため、議会における会派又は議員に対する調査研究費用等の助成を制度化したものであると解される。そうすると、同条14項後段に基づき制定された本件条例別表第1の「会派に係る政務活動に要する経費」とは、会派の議会活動の基礎となる調査研究その他の活動及びその委託に要する経費をいうものであり、会派としての議会活動を離れた活動に関する経費又は当該行為の客観的な目的や性質に照らして会派の議会活動の基礎となる調査研究その他の活動との間に合理的関連性が認められない行為に関する経費は、これに該当しないものというべきである(最高裁判所平成25年1月25日第二小法- 12 - 廷判決・裁判集民事243号11頁参照)。 そして、本件条例は、政務活動費について経費に充てることができる範囲を規定し(本件条例2条2項、別表第1・第2)、会派が交付を受けた政務活動費に残余がある場合には、これを北海道に返納しなければならないと規定している(本件条例11条)。このように、政務活動費は、使途を限定して交付される公金であり、残余がある場合にはこれを返納しなければならないこと る場合には、これを北海道に返納しなければならないと規定している(本件条例11条)。このように、政務活動費は、使途を限定して交付される公金であり、残余がある場合にはこれを返納しなければならないことに鑑みれば、本件条例に基づいて政務活動費の交付を受けた会派が、本件条例に違反して、当該年度において交付を受けた政務活動費を経費に充当した場合には、当該会派は、本件条例に違反して会派の経費に充当した政務活動費相当額について、北海道に対する不当利得返還義務を負うと解するのが相当である。 また、本件運用方針は、法規範性を有してはいないものの、本件条例の施行に関して必要な事項を定める本件規程2条1項に基づき、経費の範囲の取扱い等について必要な事項を定めることを目的として、充当の範囲や政務活動と他の活動が混在する場合の按分の方法などについての原則的な考え方を定めたものであり、会派及び議員は政務活動費の支出に当たっては本件運用方針を尊重しなければならない(同条2項)ことなどからすると、経費に対する政務活動費の充当の適法性を判断するに当たって、参考とされるべきものであると解される。 (2) 立証責任等一般に不当利得返還請求訴訟においては、不当利得の返還を請求する者において、利得者が法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受けたことを主張・立証すべきであると解される(最高裁昭和59年12月21日第二小法廷判決・裁判集民事143号503頁参照)ところ、このことは、法242条の2第1項4号に基づき当該怠る事実に係る相手方に不当利得返還の請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関に対して求める住民- 13 - 訴訟においても当てはまる。したがって、原告は、補助参加人が、本件条例に違反して政務活動費を会派の経費に充当したことによって、法 を当該普通地方公共団体の執行機関に対して求める住民- 13 - 訴訟においても当てはまる。したがって、原告は、補助参加人が、本件条例に違反して政務活動費を会派の経費に充当したことによって、法律上の原因なく利得を保持していることについて主張・立証責任を負う。 もっとも、原告において政務活動費の使途に関する具体的な事情を把握することは困難であるのに対し、補助参加人において、本件規程8条が調製・整理保管を義務付けている会計帳簿や証拠書類等により、本件各支出に政務活動費を充当したことが本件条例に違反していないことを説明することは比較的容易である。また、法100条16項が政務活動費の使途の透明性の確保を求めているところ、一定の場合には補助参加人に政務活動費の使途について説明を求めることが、その趣旨に適う。 そうすると、原告において、本件各支出に対する政務活動費の充当の全部又は一部が本件条例に違反していることを基礎付ける一般的、外形的な事実の存在を立証した場合には、補助参加人において適切な反証をしない限り、本件各支出に対する政務活動費の充当の全部又は一部が本件条例に反する違法な充当であると推認されると解するのが相当である。 (3) 政務活動費を充当した経費に関する活動に、政務活動費を充当することができない行為の要素が混在する場合の按分本件運用方針は、政務活動と政党活動又は後援会活動等が混在し、かつ活動実態や使用実態に応じてこれらを合理的に区分することが困難な活動の経費について、政務活動費を充当することができる具体的な按分率を示している。これは、本件条例が定める範囲を超えて政務活動費を経費に充てることができないことを踏まえて、社会通念に従って、相当な按分率を示したものと解され、法及び本件条例の趣旨に沿うものといえる。 したが 。これは、本件条例が定める範囲を超えて政務活動費を経費に充てることができないことを踏まえて、社会通念に従って、相当な按分率を示したものと解され、法及び本件条例の趣旨に沿うものといえる。 したがって、会派の議会活動の基礎となる調査研究その他の活動の要素と政務活動費を充当することができない行為の要素が混在し、かつ活動実態や使用実態に応じてこれらを合理的に区分することが困難な活動の経費につい- 14 - ては、本件運用方針を踏まえた上で、社会通念に従い相当な按分率を定めて、政務活動費を充当できる範囲を認定するのが相当であり、この範囲を超えて政務活動費を充当することは、本件条例に反するものとして違法と解すべきである。 2 本件契約1及び2について(1) 認定事実前記前提事実のほか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる。 ア本件契約1に基づく委託業務内容(丙1)(ア) 道政調査に関する資料及び情報の収集・整理(イ) 道内各地域における実情調査(ウ) (ア)及び(イ)に基づいて行う政策の検討・調査(エ) その他、各種団体との連絡調整、給与・社会保険料の計算、旅費・通信費等の経理など道政調査業務に必要な付随業務イ本件契約1に基づく会議費・出張旅費の支出対象等別紙3のとおり(丙2の1、13、26)ウ本件契約2に基づく道連職員の業務(丙3)(ア) 資料、情報収集・整理(イ) 地域における政策調査、要望(ウ) 調査結果の集計及び分析(エ) その他、連絡調整を含め、道政調査活動に必要なあらゆる業務、旅費、通信費等の経費、給与、年金、保険等の計算(2) 本件支出1のうち会議費・出張旅費に関する部分についてア本件契約1は、補助参加人が自民党道連に道政調査業務を委託し、当該 あらゆる業務、旅費、通信費等の経費、給与、年金、保険等の計算(2) 本件支出1のうち会議費・出張旅費に関する部分についてア本件契約1は、補助参加人が自民党道連に道政調査業務を委託し、当該業務に要した費用の2分の1を補助参加人が負担する契約であり(前提事実(3)ア)、当該業務を遂行するのは自民党道連であって補助参加人では- 15 - ない以上、これらの業務に係る支出が本件条例別表1の「要請陳情等活動費」又は「会議費」に該当するとはいえず、その領収書等を補助参加人自身が整理保管していないことが直ちに違法といえるものではない。 イ前記(1)イで認定したとおり、自民党道連が本件契約1の履行として行った業務のうち、会議費・出張旅費の支出に関するものは、①コロナ幹部会議(コロナ対策会議)への参加、②国会議員や官庁等に対する予算の要望や陳情、③移動政調会への出席、④胆振東部地震の被災地の現地視察、⑤資源エネルギー庁との意見交換会への参加、⑥北海道総合振興特別委員会(自民党本部の委員会)への出席、⑦団体政策懇談会への参加のための打合せ、⑧新型コロナウイルス対策担当大臣に対する申入れである。 これらの活動は、会議の参加者や相手先と意見を交換することで議会活動の基礎となる調査研究その他の活動としての要素を有すると認められる。 他方、これらに参加した自民党道連の議員を含む北海道議会議員は、参加者との対話等を行い、当該会議等の内容に関する自らの見解を述べることとなり、自らや自民党道連の政治的支持を拡大する機会を提供されているといえるから、これらの活動への参加は、自民党道連の政党活動としての要素も同時に有するものと認められる。 ウ以上によれば、自民党道連が本件契約1に基づいて行った業務のうち、会議費・出張旅費の支出に関するものについて の活動への参加は、自民党道連の政党活動としての要素も同時に有するものと認められる。 ウ以上によれば、自民党道連が本件契約1に基づいて行った業務のうち、会議費・出張旅費の支出に関するものについては、補助参加人の議会活動の基礎となる調査研究その他の活動及び政党活動の両要素を兼ね備えていたと認められる。そして、本件全証拠によっても、補助参加人の議会活動の基礎となる調査研究その他の活動と政党活動の要素を明確に区分して管理していたことを認めるに足りる証拠はない。そうすると、本件契約1に基づいて行った業務のうち、会議費・出張旅費の支出に係るものには、政務活動費を充当することができない政党活動の要素が混在しており、かつ、これらを合理的に区分することは困難といわざるを得ない。 - 16 - そして、本件運用方針を踏まえて社会通念に従って判断すれば、本件契約1に基づく支出のうちの会議費・出張旅費に政務活動費を充当することができる按分率は2分の1とするのが相当であるから、本件支出1のうち、会議費・出張旅費(231万6732円)の2分の1である115万8366円に政務活動費を充当した部分は適法である。 (3) 本件支出1のうちリース料等に関する部分及び本件支出2についてア前記(1)ア、ウで認定のとおり、本件契約1及び2は、道政調査業務を包括的に自民党道連に委託するものであるところ、本件支出1のうちリース料等に関する部分は、令和2年4月1日から令和3年3月31日までの期間において、道連事務所に設置されたOA用品や電話機等の使用料金の総額の概ね2分の1を補助参加人が負担して政務調査費を充当したものであり(争いがないと認められる。)、本件支出2は、前記期間における道連職員4名の人件費の総額の2分の1を補助参加人が負担して政務活動費を充当した の1を補助参加人が負担して政務調査費を充当したものであり(争いがないと認められる。)、本件支出2は、前記期間における道連職員4名の人件費の総額の2分の1を補助参加人が負担して政務活動費を充当したものである(前提事実(3)イ)。 イしかるところ、自民党道連においては、本件契約2に基づき補助参加人から受託した業務のみならず、政務活動の要素を含まない純然たる政党活動や私的活動(中元・歳暮等の贈答やレクリエーションに関する業務など)にわたる広範な業務が行われていたことは証拠(丙45~48、証人Eなど)及び社会通念上明らかであり(なお、原告は、道連事務所において後援会活動が行われていた旨を主張するが、原告が指摘する後援会に対する金銭の支出や後援会からの電話への応対をもって後援会活動自体が行われたと評価することは困難である。)、道連職員4名もこのような政務活動の要素を含まない自民党道連自体の業務に従事していたことや、道連事務所に設置されたOA用品や電話機等も政務活動の要素を含まない自民党道連自体の業務に使用されていたことも明らかというべきである。 それにもかかわらず、道連職員4名が供述・陳述するところによれば- 17 - (丙45~48、証人E)、道連職員4名は、いずれも自民党道連が本件契約2に基づき補助参加人から受託した業務とそうでない自民党道連自体の業務を区別することなく従事していたものと認められ、本件全証拠によっても、道連職員4名がこれらの業務に従事していた時間の割合を認定することは不可能であり、リース料等についても、道連事務所に設置されたOA用品や電話機等がこれらの業務に使用された割合を認定することは不可能である。 ウそもそも、本件運用方針において、調査委託費は、「活動記録を整理するものとし、契約書、成果物などにより実 されたOA用品や電話機等がこれらの業務に使用された割合を認定することは不可能である。 ウそもそも、本件運用方針において、調査委託費は、「活動記録を整理するものとし、契約書、成果物などにより実績確認する」ものとされており(甲3〔5、10〕)、個別の調査業務を委託することが想定されていると解され、政務活動費の按分による充当は、委託に係る調査業務について政務活動とその他の活動を明確に区分することができない場合に許容されるものである。しかるに、本件支出1のうちリース料等に関する部分及び本件支出2は、前記のとおり、道連事務所に設置されたOA用品や電話機等の利用や道連職員4名の稼働が本件契約1及び2による自民党道連の受託業務とそうでない自民党道連自体の業務を区別なくなされていたにもかかわらず、あたかもその全部が本件契約1及び2による自民党道連の受託業務に当たるものとして、リース料等及び道連職員4名の人件費の総額の2分の1を補助参加人が負担し政務活動費を充当したものであるから、本件条例及び本件運用方針との乖離が著しく、その全体が違法であるといわざるを得ない。 したがって、補助参加人は、本件支出1のうちリース料等に関する部分である108万6926円及び本件支出2の1824万0352円を北海道に返還する義務を負う。 3 本件支出3について原告は、補助参加人職員の人件費に政務活動費を充当したこと(本件支出3)- 18 - が違法であることについて、何ら具体的な主張立証をしていないから、本件支出3が本件条例に違反していることを裏付ける一般的、外形的な事実の存在が立証されているということはできない。 したがって、本件支出3は適法である。 4 本件支出4について(1) 認定事実前記前提事実のほか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨 、外形的な事実の存在が立証されているということはできない。 したがって、本件支出3は適法である。 4 本件支出4について(1) 認定事実前記前提事実のほか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる。 ア令和2年度、道議会には、人数の多い順に、補助参加人、民主道民連合、北海道結志会、公明党及び日本共産党の5会派が存在した(乙8、9)。 イ本件契約4の委託先である自由広報センターは、補助参加人からの委託業務として月例道政世論調査を実施していたところ、質問事項として、回答者の年齢や性別、道政への要望を問うもののほかに、「あなたは今、道議会のなかでどの会派に期待しますか。」という問いがあり、これに対する回答の選択肢として、自民党、民主、公明党、共産党などの政党が挙げられている一方、無所属の議員による会派である北海道結志会は選択肢に挙げられていなかった。また、同質問に対する選択肢として、「その他の政党」との選択肢が設けられていた。(丙12)(2) 検討以上のとおり、月例道政世論調査には、「あなたは今、道議会のなかでどの会派に期待しますか。」との問いに対する回答の選択肢から、無所属議員が構成員の多くを占める北海道結志会が除外されていた一方、選択肢に挙げられた会派は特定の政党に所属する議員によって構成された会派であり、また「その他政党」との選択肢が設けられていたことからすると、当該調査は、政党に対する支持を問うものになっていたと評価せざるを得ない。そうすると、前記質問に対する回答を検討することで、いかなる性別・年齢の者が、- 19 - 北海道議会において、補助参加人を支持しているかということと同時に、自民党道連を支持しているかも把握することができたものといえる。 したがって、当該調査の実施は、 年齢の者が、- 19 - 北海道議会において、補助参加人を支持しているかということと同時に、自民党道連を支持しているかも把握することができたものといえる。 したがって、当該調査の実施は、補助参加人の議会活動の基礎となる調査研究その他の活動としての要素を有するものといえる一方、自民党道連の政治的支持拡大にも資する側面があることは否定できず、本件契約4に基づく自由広報センターが行った業務には、政務活動費を充当することができない政党活動の要素が混在しており、かつ、その性質上、これらを合理的に区分することは困難であるといえる。 そして、本件運用方針を踏まえ社会通念に従って判断すれば、本件契約4に政務活動費を充当することができる按分率は2分の1とするのが相当であるから、本件支出4(330万円)のうち、支出額(政務活動費を充当した額)の2分の1である165万円を超える部分は、本件条例に反し違法であり、補助参加人は、これを北海道に返還する義務を負う。 5 まとめ以上によれば、補助参加人は、本件支出1のうち108万6926円、本件支出2の全額である1824万0352円、本件支出4のうち165万円の合計2097万7278円の不当利得返還義務を北海道に負っている。 第4 結論よって、原告の請求は、被告に対し、補助参加人に2097万7278円を北海道に支払うよう請求することを求める限度で理由があるから認容し、その余の請求は理由がないから棄却することとして、主文のとおり判決する。 札幌地方裁判所民事第1部 裁判長裁判官布施雄士 - 20 - 裁判官小松美緖 裁判官長峰志織は、転補につき署名押印 裁判長裁判官布施雄士 - 20 - 裁判官小松美緖 裁判官長峰志織は、転補につき署名押印することができない。 裁判長裁判官布施雄士 - 21 - 別紙2関係法令等 1 法100条(1) 14項普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務活動費を交付することができる。この場合において、当該政務活動費の交付の対象、額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は、条例で定めなければならない。 (2) 15項14項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務活動費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。 (3) 16項議長は、14項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする。 2 本件条例(乙1)(1) 1条(趣旨)この条例は、法100条14項から16項までの規定に基づき、北海道議会議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として、北海道議会における会派及び議員に対する政務活動費の交付に関し必要な事項を定めるものとする。 (2) 2条(政務活動費を充てることができる経費の範囲)ア 1項政務活動費は、会派及び議員が実施する調査研究、研修、広聴広報、要請陳情、住民相談、各種会議への参加等、道政の課題及び道民の意思を把握- 22 - し、道政に反映させる活動その他の住民福祉の増進を図るために必要な活動 が実施する調査研究、研修、広聴広報、要請陳情、住民相談、各種会議への参加等、道政の課題及び道民の意思を把握- 22 - し、道政に反映させる活動その他の住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費に対して交付する。 イ 2項政務活動費は、会派にあっては別表第1に、議員にあっては別表第2に定める政務活動に要する経費に充てることができるものとする。 (3) 9条1項(収支報告書等)会派の代表者及び議員は、政務活動費に係る収入及び支出の報告書(収支報告書)を、【略】議長に提出しなければならない。 (4) 11条(政務活動費の返納)会派の代表者又は議員は、その年度において交付を受けた政務活動費の総額から、当該会派又は議員がその年度において行った政務活動費による支出(2条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲に従って行った支出をいう。)の総額を控除して残余がある場合、当該残余の額に相当する額の政務活動費を返納しなければならない。 (5) 別表第1のうち、調査研究費及び人件費に係る部分会派に係る政務活動に要する経費経費内容調査研究費会派(所属議員を含む。)が行う道の事務、地方行財政等に関する調査研究(視察を含む。)及び調査委託に要する経費人件費会派が行う活動を補助する職員を雇用する経費(7) 別表第2のうち、調査研究費及び人件費に係る部分議員に係る政務活動に要する経費経費内容調査研究費議員が行う道の事務、地方行財政等に関する調査研究(視察を含む。)及び調査委託に要する経費- 23 - 人件費議員が行う活動を補助する職員を雇用する経費 3 北海道議会の会派及び議員の政務活動費に関する規程(乙2。以下「本件規程」という。)(1) 2条(運用方針) 費- 23 - 人件費議員が行う活動を補助する職員を雇用する経費 3 北海道議会の会派及び議員の政務活動費に関する規程(乙2。以下「本件規程」という。)(1) 2条(運用方針)ア 1項議長は、本件条例2条に規定する政務活動費を充てることができる経費に関し、運用方針を定めるものとする。 イ 2項会派及び議員は、政務活動費の支出に当たっては、2条1項の運用方針を尊重しなければならない。 (2) 8条(証拠書類等の整理保管)会派の政務活動費経理責任者及び議員は、政務活動費の支出について、会計帳簿を調製し、その内訳を明確にするとともに、証拠書類等を整理保管し、これらの書類を当該政務活動費の収支報告書の提出期間の末日の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない。 4 「政務活動費の経費の範囲等に関する運用方針」(甲3〔4~18〕。以下「本件運用方針」という。)北海道議会議長が本件規程2条1項に基づき定めた本件運用方針は、平成25年3月に発行された「政務活動費の手引~実務・留意事項等~」(甲3。以下「本件手引」という。)に記載されている。 本件運用方針は、政務活動費の取扱いの適正を期するため、経費の範囲の取扱い等について必要な事項を定めることを目的とし、「会派及び議員が行う政務活動は、会派及び議員の自発的な意志に基づいて行われるものであることから、政務活動費は、経費の範囲に基づき社会通念上妥当な範囲であることを前提とした上で、会派及び議員が行う政務活動に要した費用について実費弁償することを原則とする。」(第2 実費弁償の原則)、「政務活動費の充当の範囲は、政務活- 24 - 動に直接必要とする経費に限られ、会派及び議員の資産形成につながるものには充当することができない。」(第 則とする。」(第2 実費弁償の原則)、「政務活動費の充当の範囲は、政務活- 24 - 動に直接必要とする経費に限られ、会派及び議員の資産形成につながるものには充当することができない。」(第3 充当の範囲)、「会派及び議員の活動は、政務活動と政党活動又は後援会活動等が混在する場合もあることから、会派及び議員が政務活動費を充当するに当たっては、活動実態や使用実態に応じた合理的割合で按分するものとする。ただし、合理的に区分することが困難な場合は、活動等の実態を踏まえ別に掲げる按分率を上限として、適切に按分するものとする。」(第4 按分による充当)と定める。 また、活動の実態により明確に区分することができない場合の按分率の上限について、政務活動と後援会活動とが混在する場合については2分の1、政務活動と私的活動とが混在する場合については2分の1、政務活動と後援会活動及び政党活動とが混在する場合については3分の1、政務活動と後援会活動及び私的活動とが混在する場合については4分の1と定めている。 以上
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