昭和25(れ)1547 公文書僞造、僞造公文書行使、詐欺

裁判年月日・裁判所
昭和26年2月27日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  各弁護人提出の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりであつて、これに対する 当裁判所の判断は次のとおりである。  弁護人細

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判決文本文2,025 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 各弁護人提出の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりであつて、これに対する当裁判所の判断は次のとおりである。 弁護人細迫兼光、同山崎今朝彌の上告趣意について。 所論は、原判決の被告人に対する科刑は重きに過ぎ執行猶予の裁判を相当とするというのであるがこのような主張は適法な上告理由とならない。 弁護人弘中武一の上告趣意第一点について。 原判決に前記とあるは判示第一事実及び第二事実前段の記載を受けてA村長Bにかかるものであり、原判決第二事実摘示によれば被告人が右A村長B作成名義の同村長の氏名捺印ある一八枚の転出証明書用紙(但し、転出欄空欄)を利用したことは判文上自ら明らかであるから論旨は理由がない。 同第二点について。 原判決第二事実摘示と第一事実摘示とを併せて読めば被告人が昭和二一年一月頃から同年五月本頃迄の間多数回に亘りA村長B作成名義の判示C外一七名に関する偽造転出証明書の中一通又は数通を一括して行使したことが判示されているのである。連続犯の判示としては原判決記載の程度で充分である。論旨は原判決を正解しないものであつて理由がない。 同第三点及び弁護人岡部庄次の上告趣意第四点について。 原判決の確定した事実によれば被告人はA村長B作成名義の同村長の氏名捺印ある転出証明書用紙(但し転出者欄を空白としたもの)一八枚を利用し、その各転出者欄中の空欄に判示C外一七名の各氏名、年令等をそれぞれ擅に記入して同村長作成名義の右C外一七名に関する各転出証明書を作成したというのであるから被告人- 1 -の判示各所為は公文書の変造でなく刑法一五五条一項の公文書偽造に該当するものというべく原判決には所論の違法はない。 弁護人小玉治行、同河村範男の上告趣意第一点について。 るから被告人- 1 -の判示各所為は公文書の変造でなく刑法一五五条一項の公文書偽造に該当するものというべく原判決には所論の違法はない。 弁護人小玉治行、同河村範男の上告趣意第一点について。 所論の被告人が判示の食糧配給通帳一八通を騙取したとの事実は原判決の認定しなかつたところである。そして被告人が右食糧配給通帳を利用して判示の手段により判示の精米を領得した行為は右食糧配給通帳の単なる処分行為でないこと勿論であつて、これを所論の事後処分と同一に考うべきものではないから論旨は理由がない。 同第二点及び弁護人岡部庄次の上告趣意第三点について。 小玉、河村弁護人所論前段は被告人の不利益に帰する主張であるのみならず、原判決の確定した事実によれば被告人は判示精米騙取の手段として判示の公文書偽造とその行使の各所為に出でたものであり、且つ公文書偽造と同行使と詐欺の間には順次通常手段若は結果の関係があるから原判決がこれを刑法五四条一項後段の牽連一罪として処断したことは相当である。次に原判決は判示第二事実について被告人とDの共謀の事実を認定し刑法六〇条を適用して被告人を処罰し乍らその適用を明示しなかつたものに過ぎない。そしてこのような刑法総則の規定の適用は判文上これを明示する必要はないのであるから論旨は理由がない。 同第三点について。 所論は原判決が犯罪として認定しなかつた事実を詐欺として処断すべしというのであつて被告人に不利益に帰する主張である。しかも所論の事実は検事の起訴しなかつたところであるから原判決がこの事実について詐欺罪を認めなかつた理由迄示す必要のないことは当然であつて、論旨は理由がない。 弁護人岡部庄次の上告趣意第一点について。 原判決の証拠説明に被告人の当公廷(原審公判廷)におけるDとの共謀関係をは- 2 -じめその他すべて す必要のないことは当然であつて、論旨は理由がない。 弁護人岡部庄次の上告趣意第一点について。 原判決の証拠説明に被告人の当公廷(原審公判廷)におけるDとの共謀関係をは- 2 -じめその他すべてに亘り判示第二と同趣旨に帰する供述とあるは被告人の原審公判廷における判示各犯罪事実についての自白をいうこと明かである。そうして、原判決挙示の各証拠を綜合すれば被告人に対する判示各犯罪事実を認定するに十分であり、かつ原判決の証拠説示によればその挙示引用の如何なる証拠で如何なる犯罪事実を認定したものであるかは明らかであるから論旨は理由がない。 同第二点について。 判示第二事実について所論のEは被告人の共犯として起訴されていないのであるから原判決がこの事実について同人を処罰しなかつたことはもとより当然である。 しかも、そのことが被告人の罪責を左右するものではないから論旨は理由がない。 よつて、旧刑訴法四四六条を適用し全裁判官一致の意見により主文のとおり判決する。 検察官十藏寺宗雄関与昭和二六年二月二七日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 3 -

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