平成19(ワ)2179 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成21年2月18日 名古屋地方裁判所
ファイル
hanrei-pdf-37704.txt

判決文本文8,731 文字)

平成19年(ワ)第2179号損害賠償請求事件判決主文 被告は,原告Cに対し,4222万9336円及び内4023万8263円に対する平成20年12月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 被告は,原告Dに対し,4222万9336円及び内4023万8263円に対する平成20年12月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 訴訟費用は被告の負担とする。 この判決は仮に執行することができる。 事実 及び理由第1請求主文と同旨第2事案の概要 本件は,原告らが,原告らの二男AがBの暴行により死亡したことについて,被告には共同不法行為責任等があるとして,被告に対し,損害賠償等を請求した事案である。 前提事実(争いのない事実並びに証拠(甲1ないし6,18,19)及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)(1)A(平成元年e月f日生)は,原告Cと原告Dとの間の二男であり,Aには,配偶者や子はいない。 (2)Aは,平成18年9月7日午後11時20分ころから同月8日午前0時5分ころにかけて,愛知県小牧市大字ab番地西側路上(以下「本件路上」という。),同県春日井市c町d番地乙神社(以下「本件神社」という。)西側出入口前(以下「本件出入口前」という。)及び同市内の甲学校校庭(以下「本件校庭」という。)において,B(昭和61年g月h日生)から,げんこつや平手で何回も顔を殴られ,足で何回も顔,頭,腹,背中などを蹴られ,後ろから腕で首を絞められ,頭を道路標識の鉄柱に強くぶつけられるなどの暴行を受けた(以下「本件暴行」という。)。 (3)本件暴行の間に,Bが履いていたゴム草履(以下「本件サンダル」という。)の片方の鼻緒が取れ,その後,被告は,Bから本件サンダルのひもが取れたので貸してくれと けた(以下「本件暴行」という。)。 (3)本件暴行の間に,Bが履いていたゴム草履(以下「本件サンダル」という。)の片方の鼻緒が取れ,その後,被告は,Bから本件サンダルのひもが取れたので貸してくれと言われ,自分が履いていた革靴(以下「本件革靴」という。)を貸した。 (4)Aは,本件暴行により,急性硬膜下出血,びまん性軸索損傷等の傷害を負い,平成18年9月8日から同月17日まで丙病院に入院して治療を受けたが,同日,上記傷害に基づく脳腫脹により死亡した。 原告らは,被告は,本件暴行について,Bからの相談に対し,殴ったほうがいいなどと言い,本件暴行の間にBが履いていた本件サンダルの鼻緒が取れたのに対し,自分が履いていた先の尖った本件革靴をBに貸して,本件暴行を容易にし,また,Bが本件暴行を続けるのを止めなかったもので,Bとの事前の共謀による共同不法行為ないし信義則上Bの暴行を止めるべき義務の不履行による不法行為に基づく責任を負い,被告及びBは,以下の(1)ないし(3)の損害合計4023万8263円及びこれに対するAが死亡した平成18年9月17日から民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負うと主張して,これに,本件暴行について平成20年12月10日Bの両親から原告らに250万円ずつ支払われた解決金(以下「別件解決金」という。)を別紙遅延損害金計算書記載のとおり充当した残金として,被告に対し,原告らそれぞれに,4222万9336円及び内4023万8263円に対する平成20年12月11日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めている。 (1)被告の上記不法行為によりAに生じた下記損害合計6667万6526円の各相続分(2分の1)各3333万8263円記①入院付添看護費合計2万円1日2000円×10 支払を求めている。 (1)被告の上記不法行為によりAに生じた下記損害合計6667万6526円の各相続分(2分の1)各3333万8263円記①入院付添看護費合計2万円1日2000円×10日②入院雑費合計1万5000円1日1500円×10日③休業損害合計4万2850円1日4285円(平成18年9月1日から同月7日まで(7日間)のアルバイト料合計3万円の1日平均)×10日④入院慰謝料60万円⑤死亡慰謝料2600万円⑥逸失利益3999万8676円438万2000円(平成17年度賃金センサス中卒男子全年齢平均年収)×0.5(生活費分50%を控除した残り)×18.2559(67歳までのライプニッツ係数)(2)被告の上記不法行為により原告らに生じた精神的苦痛の慰謝料各500万円(3)弁護士費用380万円の2分の1各190万円 これに対し,被告は,被告がBから相談を受けたこと及び被告がBに殴ったほうがいいなどと言ったことを否認し,被告は,BがAに暴行を加えるなどということは事前に知らされておらず,Bが本件革靴を本件暴行に使用するとは思ってもいなかったのであり,いずれも想定外のことで,被告の立場は単なる傍観者にすぎず,被告はBと本件暴行を共謀したことはないし,被告にはBの本件暴行を止めるべき法律上の義務ないし責任もないと主張するとともに,原告ら主張の損害については不知として,争っている。 第3当裁判所の判断 前記前提事実に証拠(甲7ないし10,12ないし15,乙1,証人B,証人E(ただし,いずれも以下の認定に反する部分は除く。))及び弁論の全趣旨を総合すると,以下の各事実が認められる。 (1)Bは,Aより学年が上で,中学校も異なっていたが,同じグループに属し,互いに面識を有していた。 (2)Bと被告 に反する部分は除く。))及び弁論の全趣旨を総合すると,以下の各事実が認められる。 (1)Bは,Aより学年が上で,中学校も異なっていたが,同じグループに属し,互いに面識を有していた。 (2)Bと被告とは,同じ中学校の出身で,同学年であり,親しい遊び友達であった。 (3)B及び被告が通っていた中学校やB及びAが属していたグループでは,先輩が気に入らない後輩を呼び出して殴ったり蹴ったりすることが行われており,このような関係が中学校を卒業した後でも続いていた。 (4)Bは,平成17年10月ころから平成18年7月ころまで,Fと交際していたが,Fは,その後,Aと交際するようになった。 (5)BとFとは,平成18年9月6日から7日にかけての深夜,会って話をし,よりを戻そうということになったが,その場で,FがAに交際を止めようという趣旨のメールを送ったのに対し,AからFに「本当に。」とのメールが送られたため,Fは,Aとの交際を続けることとし,その旨をBに伝えた。 そのため,Bは,AがFを奪ったと思って腹を立て,Aに仕返ししたいと思うようになった。 (6)Bは,平成18年9月7日の夕方,助手席に被告を乗せ,後部座席にEを乗せて,自ら自動車(以下「本件自動車」という。)を運転してドライブしていた。 このとき,Eは,Bと知り合って2ないし3か月くらいで,会うのも2回目くらいであり,特別親しい間柄ではなかった。また,Eは,被告とも,会うのが初めてか2回目くらいであり,特別親しい間柄ではなかった。 (7)Bは,電話で,AがFの居住するマンション(以下「本件マンション」という。)の下にいることを知り,被告及びEを本件自動車に乗せたまま,進路を変更し,本件マンションに着いた。 (8)Bは,本件路上にやってきたAに対し,Fとの交際について文句を言い,100万円くらい払える 。)の下にいることを知り,被告及びEを本件自動車に乗せたまま,進路を変更し,本件マンションに着いた。 (8)Bは,本件路上にやってきたAに対し,Fとの交際について文句を言い,100万円くらい払えるのかなどと言ったが,Aが,「殴られます。」と言ったので,これを口実に,Aの顔をげんこつや平手で殴り,地面に倒れたAの顔を本件サンダルを履いた足で蹴るなどし(以下「本件暴行①」という。),本件サンダルの片方の鼻緒が取れてしまった。 本件暴行①の際,Fは,Bの腕を掴んだり,服を引っ張ったりしてやめるように言ったが,Bは暴行をやめなかったし,被告及びEは,これを見ているだけであった。 (9)Bは,本件マンションの下では,誰かが警察に通報するのではないかと恐れ,本件自動車の後部座席にE,A及びFを乗せ,助手席に被告を乗せ,自ら運転して,本件神社付近に移動した。 この間に,Bは,鼻緒が取れた本件サンダルでは,思い切りAを殴ったり蹴ったりできないと思い,被告から,被告が履いていた本件革靴を借りて,かかとを踏まずに履き,被告には本件サンダルを渡した。 被告は,取れた鼻緒を直して本件サンダルを履いた。 (10)Bは,本件出入口前で,Aの顔をげんこつや平手で殴り,地面に倒れたAの顔や腹を本件革靴を履いた足で蹴り,道路標識の鉄柱にAの頭を打ち付けるなどした(以下「本件暴行②」という。)。 Fは,本件暴行②の際にも,Bの腕や服を掴んだり,大声でやめるように言ったりしたが,Bは暴行をやめなかった。また,被告及びEも,本件暴行②の際,これを見ていたが,Eは,Bに「いくら何でもやりすぎだ。」などと言って暴行をやめさせようとしたのに対し,被告は,Bを止めようとはしなかった。 (11)Bは,通行人がいたため,警察に通報されるのを恐れ,再び,本件自動車の後部座席にE,A及びFを乗 ぎだ。」などと言って暴行をやめさせようとしたのに対し,被告は,Bを止めようとはしなかった。 (11)Bは,通行人がいたため,警察に通報されるのを恐れ,再び,本件自動車の後部座席にE,A及びFを乗せ,助手席に被告を乗せ,自ら運転して,甲学校付近に移動し,B及びAは,校門を乗り越えて本件校庭に入った。 本件神社付近から移動を始めたとき,Aは,顔がぱんぱんに腫れ上がった状態で,鼻血を出し,口からも血を出していたが,本件自動車を降りて,本件校庭に歩いていくとき,Aの足取りは,特に目立ってふらついていたことはなかった。 (12)Bは,本件校庭で,Aの顔をげんこつや平手で殴り,後ろから腕でAの首を絞めるなどした(以下「本件暴行③」という。)。 (13)Aは,本件暴行③によって,手を付かないまま前のめりに地面に倒れ込んだ。そのため,校門の外でこれ見ていた被告,F及びEも,本件校庭に入ってAに駆け寄り,名前を呼びかけが,Aは,苦しそうにうめくだけで返事をせず,口の端から泡を吹いた。 Fは,Aの胸に手を当てたが,鼓動が感じられなかったため,119番通報し,Aは,救急車で丙病院に搬送された。 Bの検察官に対する供述調書(甲13)には,「私がAを殴ったり蹴ったりするということは,YにもEにも話しませんでした。私にとって,Fと別れ,その後,FがAと付き合っているということ自体,私の中でまだすっきりしていない状態だったので,それを友達に話すと余計にいらいらすると考えていましたから,一切話しませんでした。他方で,Aを殴りに行くと決めてからは,頭に血が上ってしまい,EとYが一緒にいて,自分の行動に一方的に付き合わせることになるということを考える余裕がなくなっていましたので,その時点でも一切説明はしませんでした。」(3頁)などと記載されている。また,Eの検察官に Yが一緒にいて,自分の行動に一方的に付き合わせることになるということを考える余裕がなくなっていましたので,その時点でも一切説明はしませんでした。」(3頁)などと記載されている。また,Eの検察官に対する供述調書(乙1)には,「今回,B君がA君を殴ったり蹴ったりしたのですが,私もY君も,なぜB君がA君を殴ったり蹴ったりしたのか理由を教えてもらっていませんでした」(7頁)などと記載されており,本件の証人尋問において,Eは,原告主張のBの発言について,「・・・聞こえていた範囲では,なかったと思います。」と証言している。 しかし,Bは,本件暴行に関するBを被告人とする傷害致死被告事件(以下「本件刑事事件」という。)の公判期日において,主任弁護人の質問に対し,「現場にはEとYも居ました。Yに話したところ,ちゃんと殴ったほうがいいんじゃないと言われ,引けなくなった面もありました。そうはいっても,やったのは自分なので,言い訳に聞こえるし,検察官にはそのことは言いませんでした。」と述べ,検察官の質問に対し,「Fさんのマンションに着く前に,車の中で,Y君に対し,殴ったほうがいいかと話しました。その前に,Y君には,殴ったほうがいいか,殴らないほうがいいか,相談しました。そうしたら,Y君から,殴ったほうがいいと言われました。」と述べている。 これについて,被告は,被告がBから相談を受けたこと及び被告がBに殴ったほうがいいなどと言ったことを否認し,被告は,BがAに暴行を加えるなどということは事前に知らされておらず,想定外のことであると主張している。 また,被告の父であるIは,陳述書(乙3)に,被告が,被告代理人J弁護士(以下「被告代理人」という。)の自宅で話した内容として,被告及びEの「2人ともB君が何で暴行したのか分からなかったが,その場にいた女の子が絡んで Iは,陳述書(乙3)に,被告が,被告代理人J弁護士(以下「被告代理人」という。)の自宅で話した内容として,被告及びEの「2人ともB君が何で暴行したのか分からなかったが,その場にいた女の子が絡んでいるようだったとのことでした。」と記載し,本件の証人尋問においても,被告はあまり関係していないと言っていたなどと,同趣旨の証言をしている。 しかし,本件暴行への被告の関与について,Iが証言する,Iの妻(被告の母)が本件訴え提起前に被告に確認したという時期や内容等については,非常に曖昧であるし,本件訴えを提起された後に,被告が,被告代理人に対して本件の請求原因を否認する趣旨のことを述べたり,父親であるIに対して同趣旨のことを述べたりしたとしても,被告の主張に等しい一方的なものであり,上記Iの証言を直ちに採用することはできない。そして,被告は,本件訴え提起後,家出して,行方をくらましたとされており(証人I),原告らは,被告に対して尋問を行う機会を奪われている。また,前記Bの検察官に対する供述調書(甲13)の記載については,一見具体的かつ詳細で合理的な説明がされているようではあるが,公判期日や口頭弁論期日における尋問(質問)に比し,異なった観点による反対尋問や補充尋問を経ているものではないし,一連の取調べ状況が可視化されているわけではなく,どのような経緯でこのような記載がされるに至ったかは明らかでないから,直ちに信用できるものとはいえない。 これに対し,本件刑事事件で平成19年1月25日懲役7年の刑に処せられ,服役中のBは,本件の証人として,被告に対し,ふざけたやつがいると話し,殴ったほうがいいのか,殴らないほうがいいのかと相談したところ,被告から,殴ったほうがいいよ,それ殴らないと,なめられるよと言われたと明確に証言している。そして,Bが,この段 けたやつがいると話し,殴ったほうがいいのか,殴らないほうがいいのかと相談したところ,被告から,殴ったほうがいいよ,それ殴らないと,なめられるよと言われたと明確に証言している。そして,Bが,この段階になって,あえて偽証する理由は見あたらない。また,被告は,本件自動車を運転するBの隣の助手席に座っていたこと,Bと被告との日頃の関係からして,被告は,Bが相談しやすい相手であったこと,本件暴行の際,FやEはBを止めようとしたのに対し,被告はこのような行動を一切取っておらず,かえって自分の履いていた本件革靴をBに貸していることからすると,事情を知らないEとは異なり,被告は,事前にBから相談を受け,暴行を行うことに賛成していた可能性が高い。 そうすると,本件刑事事件の公判期日及び本件証拠調べ期日におけるBの供述ないし証言は信用することができ,被告は,上記Bの証言のとおり,Bからの相談に対し,殴ったほうがいい旨述べたものと認められる。 以上のとおり,被告は,Bからの,ふざけたやつがいる,殴ったほうがいいのか,殴らないほうがいいのかとの相談に対し,殴ったほうがいいよ,それ殴らないと,なめられるよなどと述べた上,BのAに対する本件暴行①について,Fが止めに入っても,Fに協力してBの暴行を止めようとしないばかりか,Bが,Aへの暴行を続けるために,被告の履いていた本件革靴を貸してほしいと申し出たのに応じて,本件革靴を鼻緒の取れた本件サンダルと取り替えてやり,本件サンダルの鼻緒を直した後も,再度履き物を交換することなく,本件暴行②について,Fだけでなく,Eも,「いくら何でもやりすぎだ。」などと言って止めに入っているのに,協力してBの暴行を止めようとせず,本件暴行③についても,これを止めようとせずに放置していたものである。 これについて,原告は,被告とBと いくら何でもやりすぎだ。」などと言って止めに入っているのに,協力してBの暴行を止めようとせず,本件暴行③についても,これを止めようとせずに放置していたものである。 これについて,原告は,被告とBとの事前の共謀による共同不法行為が成立する旨主張するが,被告自身が,Aに暴行を加えようと意図していたわけではなく,Bの行為を利用しようとしたわけでもないのであり,上記のような相談に対する発言等があったとしても,これをもって被告がBと本件暴行を事前に共謀したことによる共同不法行為が成立するということはできない。 しかし,被告は,まだ迷っていたBのAへの暴行の意思を強める発言をした上,BがAへの本件暴行を続けるため申し出たのに応じて,Bに自分の履いていた本件革靴を貸しているのである。その後行われた,BのAに対する本件暴行②は,Fのみならず,Eも,「いくら何でもやりすぎだ。」などと言って止めに入るくらい,執拗かつ激しいものであって,本件暴行②の後,本件神社付近から移動を開始したときには,Aは,顔がぱんぱんに腫れ上がった状態で,鼻血を出し,口からも血を出していたのであるから,BがAに対して行った本件暴行②は,Aの生命に危険を及ぼす可能性が高いものであったと認められ,また,被告が本件革靴を貸したことが,BのAに対する暴行を容易にしたと認められる。そして,被告とBとは,友人として対等の関係にあり,被告がBのAに対する暴行を止めるについて,障害となる事実は認められない。そうすると,被告は,自分の行為によって,BのAに対する暴行が容易になり,現に執拗かつ激しい暴行が行われていることを認識していたのであるから,被告には,信義則上,少なくとも本件暴行②以降,Aの生命に危険が及ばないように,Bの暴行を止めるべき法的義務があったというべきである。 以上の認定事実に われていることを認識していたのであるから,被告には,信義則上,少なくとも本件暴行②以降,Aの生命に危険が及ばないように,Bの暴行を止めるべき法的義務があったというべきである。 以上の認定事実に証拠(甲5,6)及び弁論の全趣旨を総合すると,被告は,F及びEに協力して,BのAに対する暴行を止めることができ,そうすれば,Aが死亡することはなかったと認められる。 なお,Bは,被告がやめろと言っても,暴行をやめなかったと思う旨証言しているが,被告は,言葉で言うだけでなく,BとAの間に割って入るなどして制止することもできたし,110番通報することも可能であったと認められ,上記認定を左右するものではない。 したがって,被告は,前記3の義務に違反し,Bの暴行を止めなかったのであって,不法行為に基づき,本件暴行によりAが傷害を負い,死亡したことについて,A及び原告らが被った損害を賠償する責任がある。 以上の認定事実に,証拠(甲11,53ないし56)及び弁論の全趣旨を総合すると,被告の前記4の不法行為により,Aは前記第2,3(1)の損害を被り,原告らは,前記第2,3(2)の損害を被ったことが認められ,原告らが主張するそれぞれの慰謝料の額も相当であり,本件弁護士費用としては380万円が相当と認められる。 以上によれば,被告は,Bとともに,原告らそれぞれに対し,4023万8263円の損害賠償及びこれに対するAが死亡した平成18年9月17日から民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負っていたもので,これに,別件解決金250万円を別紙遅延損害金計算書記載のとおり充当した残金として,被告は,原告らそれぞれに対し,4222万9336円及び内4023万8263円に対する平成20年12月11日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の 記載のとおり充当した残金として,被告は,原告らそれぞれに対し,4222万9336円及び内4023万8263円に対する平成20年12月11日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払義務がある。 よって,原告らの請求はいずれも理由があり,主文のとおり判決する。 名古屋地方裁判所民事第8部裁判官長谷川恭弘(別紙遅延損害金計算書添付省略)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る