令和4(行ケ)10012等 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和5年2月16日 知的財産高等裁判所 4部 判決 請求棄却
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判決文本文53,846 文字)

令和5年2月16日判決言渡令和4年(行ケ)第10012号(第1事件)、令和4年(行ケ)第10045号(第2事件)審決取消請求事件口頭弁論終結日令和4年12月19日判決 第1事件原告 AppleJapan合同会社 第2事件原告アップルインコーポレイテッド 両名訴訟代理人弁護士矢倉千栄同稲瀬雄一 同増田郁子同訴訟代理人弁理士大塚康弘同坂田恭弘 被告株式会社齋藤創造研究所 同訴訟代理人弁護士上山浩同井上拓 主文 1 第1事件原告及び第2事件原告の各請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は第1事件原告及び第2事件原告の負担とする。 3 第2事件原告について、この判決に対する上告及び上告受理の申立てのための付加期間を30日と定める。 事実 及び理由第1 請求(第1事件、第2事件ともに)特許庁が無効2020-800122号事件について令和4年1月6日にし た審決を取り消す。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない。)⑴ 被告は、平成10年1月6日にした特許出願(特願平10-12010号)の一部を分割して、平成17年5月2日、発明の名称を「接触操作型入力装 置およびその電子部品」とする発明について新たな特許出願(2005-1 6日にした特許出願(特願平10-12010号)の一部を分割して、平成17年5月2日、発明の名称を「接触操作型入力装 置およびその電子部品」とする発明について新たな特許出願(2005-133824号。以下「本件出願」という。)をし、平成18年9月15日、特許権の設定登録を受けた(第3852854号。請求項の数3。以下、この特許を「本件特許」といい、これに基づく特許権を「本件特許権」という。)。 被告は、平成21年3月5日、特許請求の範囲について訂正審判(訂正20 09-390032)を請求し、特許庁は、同月31日付けで訂正を認める審決をした。 ⑵ 第1事件原告及び第2事件原告(以下「原告ら」という。)は、令和2年12月25日、本件特許について特許無効審判を請求した。 特許庁は、上記請求を無効2020-800122号事件として審理を行 い、令和4年1月6日付けで、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(以下「本件審決」という。)をし、その謄本は、同月17日、原告らに送達された。なお、本件審決では、出訴期間として在外者である第2事件原告に対し90日が附加されている。 ⑶ 本件審決の取消しを求めて、第1事件原告は、令和4年2月15日、第2事 件原告は、同年5月16日、それぞれ訴えを提起した。当裁判所は、両事件に つき、同年6月22日に審理を併合する旨の決定をした。 2 特許請求の範囲の記載本件特許の請求項1ないし請求項3の発明(以下「本件特許発明1」ないし「本件特許発明3」といい、包括して「本件特許発明」という場合がある。)に係る特許請求の範囲の記載は、次のとおりである。なお、構成要件の分説は、原 告らが無効審判請求書に記載したところによる。 ⑴ 本件特許発明1A 指先でなぞる 発明」という場合がある。)に係る特許請求の範囲の記載は、次のとおりである。なお、構成要件の分説は、原 告らが無効審判請求書に記載したところによる。 ⑴ 本件特許発明1A 指先でなぞるように操作されるための所定の幅を有する連続したリング状に予め特定された軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動する接触点を一次元座標上の位置データとして検出 するタッチ位置検知手段と、B 接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段とを有し、C 前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連 続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されているとともに、前記接点のオンまたはオフの状態が、前記タッチ位置検出センサーが検知しうる接触圧力よりも大きな力で保持されており、かつ、D 前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡上における前記タッチ位置検出センサーに対する接触圧 力よりも大きな接触圧力での押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われるE ことを特徴とする接触操作型入力装置。 ⑵ 本件特許発明2G 請求項1記載の接触操作型入力装置であって、前記プッシュスイッチ手 段が4つであることを特徴とする接触操作型入力装置。 ⑶ 本件特許発明3F 請求項1または請求項2記載の接触操作型入力装置を用いた小型携帯装置。 3 本件審決の要旨⑴ 本件審決においては、①本件特許発明1は、実願昭60-47970号(実 開昭61-164547号)のマイクロフィルム(甲1。以下「甲1文献」と 小型携帯装置。 3 本件審決の要旨⑴ 本件審決においては、①本件特許発明1は、実願昭60-47970号(実 開昭61-164547号)のマイクロフィルム(甲1。以下「甲1文献」という。)に記載された発明(以下「甲1発明」という。)に周知技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない、②本件特許発明1は、特開平6-111695号公報(甲2。以下「甲2文献」という。)に記載された発明(以下「甲2発明」という。)に周知技術を適用す ることにより、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない、③本件特許発明1は、特開平6-96639号公報(甲3。以下「甲3文献」という。)に記載された発明(以下「甲3発明」という。)に周知技術又は甲2発明を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない、とされた。 ⑵ 本件審決が認定した甲1発明、本件特許発明1と甲1発明の一致点及び相違点、相違点についての容易想到性の判断の要旨は、次のとおりである。 ア甲1発明ビデオテープレコーダのテープ駆動部に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段を構成するものとされ、 円盤状に形成されたタッチパネル11を備え、タッチパネル11は、円盤状の絶縁基板13の一面上に、複数の検出電極15と複数のアース電極17とが絶縁基板13の円周に沿う円環状配置をもって交互に配列され、これら絶縁基板13及びその上に配された検出電極15とアース電極17との全体が絶縁層19で覆われて形成され、検 出電極15及びアース電極17が交互に、かつ、円環状に配列された絶縁 基板13の一面を覆う絶縁層19の外面が接触操作面21とされており、複数の検出電極15の夫々には、パルス電圧 出電極15及びアース電極17が交互に、かつ、円環状に配列された絶縁 基板13の一面を覆う絶縁層19の外面が接触操作面21とされており、複数の検出電極15の夫々には、パルス電圧発生部23から所定のパルス電圧PVが、所定の抵抗を通して供給されるとともに、複数のアース電極17は共通に接地され、各検出電極15とそれに隣接する1個のアース電極17との組によって、接触操作検出区分が形成され、従って、円盤状の 絶縁基板13の一面上には、複数の接触操作検出区分が円環状に配列されていることになり、これら複数の接触操作検出区分に対して接触操作面21が、例えば、指Fにより、複数の接触操作検出区分の円環状の配列に沿って回動接触操作されるべく設けられ、タッチパネル11の各接触操作検出区分を形成する検出電極15は、走 査部31に接続され、走査部31は、各接触操作検出区分を形成する検出電極15を、所定の位置にある1個を基点としてその配列方向に順次周回走査し、斯かる周回走査を継続的に繰り返して、各接触操作検出区分からの出力VSを順次取り出し、走査部31により順次取り出された各接触操作検出区分からの出力VSは、メモリ33に供給され、その走査部31に よる1周回走査によって取り出される分、即ち、1走査分の出力VSがメモリ33に順次保持され、そして、メモリ33に保持された1走査分の出力VSは順次読み出されて位置データ発生部35に供給され、位置データ発生部35は、各1走査分の出力VSについて、タッチパネル11の接触操作面21に対する回動接触操作が行われる場合における、 接触操作位置を表す位置データDpを発生し、位置データDpは、データ比較部39の一方の入力端に直接供給されるとともに、データ比較部39の他方の入力端に、メモ 接触操作が行われる場合における、 接触操作位置を表す位置データDpを発生し、位置データDpは、データ比較部39の一方の入力端に直接供給されるとともに、データ比較部39の他方の入力端に、メモリ37を介して走査部31による1周回走査期間に対応する時間だけ遅らされ、遅延位置データDp’とされて供給され、データ比較部39は、位置データ発生部35から走査部31による各周 回走査に応じて順次得られる位置データDpのうちの連続する2つを相互 比較して、両者間の変化を表す比較出力データDcを発生し、それを移動検出部41に供給し、移動検出部41は、比較出力データDcに基づいて、位置データ発生部35から走査部31による各周回走査に応じて順次得られる位置データDpにおける変化の方向と速度とを検出することにより、タッチパネル11の接触操作面21に対する回動接触操作が行われる場合 における、接触操作の移動方向と移動速度とを検出し、検出された接触操作面21における回動接触操作の移動方向と移動速度に応じた移動検出出力Sxを発生し、移動検出部41から得られる移動検出出力Sxは制御信号形成部43に供給され、制御信号形成部43は、移動検出出力Sxに基づく制御信号S 1及びS2を形成し、これら制御信号S1及びS2が、ビデオテープレコーダのテープ駆動部を構成するキャプスタンモータ51及びテープリール駆動モータ53を夫々駆動する駆動制御部55及び57に供給され、これにより磁気テープTの走行方向及び走行速度が、タッチパネル11の接触操作面21に対して行われる回動接触操作の移動方向と移動速度に応じた ものとされる、制御信号発生装置。 イ本件特許発明1と甲1発明の一致点及び相違点 一致点指先 に対して行われる回動接触操作の移動方向と移動速度に応じた ものとされる、制御信号発生装置。 イ本件特許発明1と甲1発明の一致点及び相違点 一致点指先でなぞるように操作されるための所定の幅を有する連続したリン グ状に予め特定された軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動する接触点を位置データとして検出するタッチ位置検知手段を有する、ことを特徴とする接触操作型入力装置。 相違点 a 相違点1-1 「タッチ位置検知手段」が検出する「位置データ」が、本件特許発明1では、「一次元座標上の」ものであるのに対し、甲1発明において検出される「位置デー夕Dp」は、一次元座標上のものとは特定されていない点。 b 相違点1-2 本件特許発明1は、「接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段」を有すること(構成要件B)、「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されているとともに、前記接点のオ ンまたはオフの状態が、前記タッチ位置検出センサーが検知しうる接触圧力よりも大きな力で保持されて」いること(構成要件C)、及び「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡上における前記タッチ位置検出センサーに対する接触圧力よりも大きな接触圧力での押下により、前記プッシュスイッチ 手段の接点のオンまたはオフが行われる」こと(構成要件D)との構成を備えるのに対し、甲1発明は、これらの構成を備えない点。 ウ相違点の容易想到性についての判断理由の要旨 シュスイッチ 手段の接点のオンまたはオフが行われる」こと(構成要件D)との構成を備えるのに対し、甲1発明は、これらの構成を備えない点。 ウ相違点の容易想到性についての判断理由の要旨相違点1-1について実質的な相違点ではない。 相違点1-2について特開平9-251347号公報(甲4。以下「甲4文献」という。)、特開昭61-117619号公報(甲5。以下「甲5文献」という。)、特開平5-189110号公報(甲6。以下「甲6文献」という。)、特開平8-115158号公報(甲7。以下「甲7文献」という。)、特開 平8-87371号公報(甲8。以下「甲8文献」という。)及び特開平 3―192418号公報(甲9。以下「甲9文献」という。)から、接触点を一次元又は二次元座標上の位置データとして検出するタッチ位置検知手段(タッチパネル)の下にプッシュスイッチ手段を配置した構造が周知技術(以下「周知技術1」という。)として認定できる。 しかし、甲1発明におけるタッチパネルは、回動接触操作の方向と速度 が、磁気テープTの走行方向及び走行速度という物理量の制御に使用されるものであるのに対し、上記周知技術のタッチパネルは、移動方向と移動速度を伴う回動接触操作のためのものではなく、また、検出した位置データが、他の物理量の制御に使用されることも予定されていない。 両者は、上位概念化すれば、接触操作により入力を行うための手段であ る点において共通するものの、操作の態様も、検出した位置データの使用形態も異なるため、実質的に別の技術分野に属するものであり、過大に上位概念化した上で組み合わせを試みることは許されない。 仮に組み合わせたとしても、構成要件Cの「前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点 め、実質的に別の技術分野に属するものであり、過大に上位概念化した上で組み合わせを試みることは許されない。 仮に組み合わせたとしても、構成要件Cの「前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出 センサーとは別個に配置されている」との構成には到達しない。 ⑶ 本件審決が認定した甲2発明、本件特許発明1と甲2発明の一致点及び相違点、相違点についての容易想到性の判断の要旨は、次のとおりである。 ア甲2発明操作パネル部1の操作面には静電容量型のタッチ式のスイッチ部30が 設けられ、スイッチ部30には、菊花状に設けられた複数のセンサー部31が設けられ、スイッチ部30の操作に際しては、センサー部31の表面を指でなぞることにより、回転方向や回転量が検出され、スイッチ部30においては、タッチ式に限らず静電容量型のノンタッチ式であってもよく、更には圧力センサー等の他の検出手段によって構成し てもよく、 静電容量型のタッチ式のスイッチ部30からの検出信号に基づいてビデオ信号を再生制御したりボリュームのアップ/ダウンを行う被制御回路部44を制御するための制御系の構成においては、指がセンサー部31に触れると静電容量変化検出部40が静電容量の変化を検出し、波形成形部41は、静電容量変化検出部40の静電容量の変化の検出結果をディジタル 信号に変換し、制御部43は、それぞれの波形成形部41からのディジタル信号に基づき、再生機構や増幅回路等である被制御回路部44の動作を制御し、ここで、波形成形部41からの出力パルス幅が広い場合には、それぞれのセンサー部31をなぞる指の回転速度がゆっくりしたものであると判断 し、一方、それぞれの波形成形部41からのパルス し、ここで、波形成形部41からの出力パルス幅が広い場合には、それぞれのセンサー部31をなぞる指の回転速度がゆっくりしたものであると判断 し、一方、それぞれの波形成形部41からのパルス幅が狭い場合には、それぞれのセンサー部31をなぞる指の回転速度が速いものであると判断し、スイッチ部30に対してファンクション機能を合せ持たせた場合は、センサー部31A、31B、31C・・・円周上に配設され、各センサー部31A、31B、31C・・・には、それぞれたとえばチューナ、VTR、テ ープデッキ、その他各種機器の選択モードが持たされ、いずれかのセンサー部31A、31B、31C・・・にタッチして動作モードを選択した後は、各センサー部31A、31B、31C・・・が上述したように、たとえばボリュームのアップ/ダウンの検出モードに切換えられ、たとえばセンサー部31Aにタッチし、チューナを選択した後、センサー部31A、31B、 31C・・・を右回りになぞると、ボリュームがアップされ、左回りになぞるとボリュームがダウンされる、ジョグダイヤル状スイッチ。 イ本件特許発明1と甲2発明の一致点及び相違点一致点 指先でなぞるように操作されるための所定の幅を有する連続したリン グ状に予め特定された軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動する接触点を位置データとして検出するタッチ位置検知手段と、スイッチ手段とを有する、ことを特徴とする接触操作型入力装置。 相違点a 相違点2-1「タッチ位置検知手段」が検出する「位置データ」が、本件特許発明1では、「一次元座標上の」ものであるのに対し、甲2発明において、静電容量の変化の検出結果を変換したディジタ 相違点2-1「タッチ位置検知手段」が検出する「位置データ」が、本件特許発明1では、「一次元座標上の」ものであるのに対し、甲2発明において、静電容量の変化の検出結果を変換したディジタル信号は、一次元座標 上のものとは特定されていない点。 b 相違点2-2本件特許発明1は、「接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段」を有すること(構成要件B)、「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、 前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されているとともに、前記接点のオンまたはオフの状態が、前記タッチ位置検出センサーが検知しうる接触圧力よりも大きな力で保持されて」いること(構成要件C)、及び「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配 置される前記軌跡上における前記タッチ位置検出センサーに対する接触圧力よりも大きな接触圧力での押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われる」こと(構成要件D)との構成を備えるのに対し、甲2発明は、これらの構成を備えない点。 ウ相違点の容易想到性についての判断理由の要旨 相違点2-1について 実質的な相違点ではない。 相違点2-2について甲2発明の「スイッチ部30」は、円周方向に指でなぞる操作のためのものであって、その操作の方向と量とが、接触位置に係る座標位置とは異なる、VTRのボリュームといった物理量の制御に使用されるもので ある。 これに対し、周知技術1におけるタッチ位置検出手段(タッチパネル)は、接触点を一次元又は二次元座標上の位置データとして検出するために使用されており、円周方 量の制御に使用されるもので ある。 これに対し、周知技術1におけるタッチ位置検出手段(タッチパネル)は、接触点を一次元又は二次元座標上の位置データとして検出するために使用されており、円周方向に指でなぞる操作のためのものではなく、また、検出した位置データが、他の物理量の制御に使用されることも予 定されていない。 両者は、上位概念化すれば、接触操作により入力を行うための手段である点において共通するものの、操作の態様も、検出した位置データの使用形態も異なるため、実質的に別の技術分野に属するものであり、過大に上位概念化した上で組み合わせを試みることは許されない。 仮に組み合わせたとしても、構成要件Cの「前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されている」との構成には到達しない。 また、甲2発明は操作パネル部の薄型化を課題の1つとして含むものであるから、甲2発明に周知技術1のプッシュスイッチを付加すること には、阻害要因がある。 ⑷ 本件審決が認定した甲3発明、本件特許発明1と甲3発明の一致点及び相違点、相違点についての容易想到性の判断の要旨は、次のとおりである。 ア甲3発明ジョグ機能を備えたメンブレンタイプのスイッチは、プリント配線基板 1と可撓性シート2とを貼り合わせて構成され、 可撓性シート2の表面には、ジョグキーエリア7、シャトルキーエリア8、9、一般キーエリア10が配置され、ジョグキーは、円形のジョグキーエリア7に、同心円上に各キーが配置され、その各キーは、最上キー位置から右回りにキーK1~K6、同じく左回りにキーK9~K14の合計12個のキー番号が付けられ、 ョグキーは、円形のジョグキーエリア7に、同心円上に各キーが配置され、その各キーは、最上キー位置から右回りにキーK1~K6、同じく左回りにキーK9~K14の合計12個のキー番号が付けられ、 シャトルキーは、シャトルキーエリア8に正方向(FWD)キーがK17~K19の3個、シャトルキーエリア9に逆方向(REV)キーがK21~K23の3個、合計6個設けてあり、一般用キーは、一般キーエリア10に、K25~K40の16個が設けられており、可撓性シート2の裏面には、全てのキー位置に可動電極であるカーボン 電極Ci(iはキー番号)が印刷され、プリント配線基板1側には、各カーボン電極Ciに対向配置するように同じくカーボン電極からなる固定電極が印刷され、カーボン電極Ci(i=1~40)は、プリント配線基板1と可撓性シート2とを貼り合わせた時に可動電極と固定電極が通常の状態で接触しないようにカーボン電極Ciの周囲をエンボス加工等により上方へ 僅かに浮かして取り付けられ、前記ジョグエリア7は、同心状に配列したキーK1~K14の外側を囲む外側リブ7Aと内側を囲む内側リブ7Bとにより区画され、該外側リブ7Aと内側リブ7Bとの間は、段差をもってプリント配線基板1から浮かせた状態に形成され、その浮かせた状態の内側に可動電極となる前記カー ボン電極C1~C14が取り付けてあり、この外側リブ7Aと内側リブ7Bとの間隔は、人の指がガイドされてなぞりやすいように設定されており、可撓性シート2の表面のキーKi(i=1~40)を指などでおすと、可撓性シート2の可撓性によって、押されたキーは凹み、その結果、対応するカーボン電極Ciはプリント配線基板1の固定電極と接触することになり、 指を離せば、可 (i=1~40)を指などでおすと、可撓性シート2の可撓性によって、押されたキーは凹み、その結果、対応するカーボン電極Ciはプリント配線基板1の固定電極と接触することになり、 指を離せば、可撓性シート2の可撓性によってカーボン電極Ciは復元し、 各キー位置Kiで交差する二つのプリント配線は、カーボン電極Ciによって、接続されたり(キーオン)、切り離されたり(キーオフ)するようになっており、これによってオン/オフスイッチを形成し、キーK1~K62の内のどれかがキーオンとなったことによって、マイコン3は、スタンバイ状態からウェイクアップ状態へ移行し、ジョグ機能 の出力の開始は、ジョグ操作の回転方向が確定した後に行われ、ジョグ操作の回転方向は、最初のキーオンを含め3つのキーが連続して押された時にジョグ操作が開始されたものとし、同時にそのジョグ操作の操作方向(回転方向)を認識し、マイコン3は、ジョグキーエリア7にあるジョグキーK1~K14が所定時間の間に連続的にオンにされたキーの数をカウントす ることによって、出力するコードを決め、最初にキーK2が押されたとすると、その時からマイコンがウェークアップ状態に移行し、引続きキーK3が押されても特定の制御コードは出力されず、更に連続してキーK4が押されると、マイコンではジョグ操作であると認識し、最初に押圧したキーK2から所定時間である90ms以内 にキーK3、K4、K5まで押されたとすると、コード”22”を出力し、その後、90ms間に更にキーK6、K14、K13が押されたとすれば、コード”23”が出力される、リング状の領域20に複数のキー21~24を割り当て、連続キーオン操作と単独キーオン操作との複合機能を持たせる にキーK6、K14、K13が押されたとすれば、コード”23”が出力される、リング状の領域20に複数のキー21~24を割り当て、連続キーオン操作と単独キーオン操作との複合機能を持たせることもできる、 メンブレンスイッチ。 イ本件特許発明1と甲3発明の一致点及び相違点 一致点操作されるための所定の幅を有する連続したリング状に予め特定された軌跡上に連続して位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移 動する操作点を位置データとして検出する位置検知手段と、 接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段とを有し、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置される位置検出センサーとは別個に配置されていることを特徴とする接触操作型入力装置。 相違点 a 相違点3-1「位置検知手段」によって検出される「位置データ」が、本件特許発明1では、「一次元座標上」の位置データであるのに対し、甲3発明では、押下点が「一次元座標上の」ものとして具体的に特定していない点。 b 相違点3-2 「位置検知手段」が、本件特許発明1では、「指先でなぞるように操作されるため」の「タッチ位置検出センサー」が配置され、「接触点」を位置データとして検出する「タッチ位置検知手段」であるのに対し、甲3発明の「各キー(K1~K6、K9~K14)」は、押す操作がなされるキーの位置を検出するものであり、また、「各キー(K1~K6、 K9~K14)」及び「マイコン3」は、押下点を位置データとして検出するものである点。 c 相違点3-3本件特許発明1は、「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して び「マイコン3」は、押下点を位置データとして検出するものである点。 c 相違点3-3本件特許発明1は、「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュ スイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されているとともに、前記接点のオンまたはオフの状態が、前記タッチ位置検出センサーが検知しうる接触圧力よりも大きな力で保持されて」いること(構成要件C)、及び「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前 記軌跡上における前記タッチ位置検出センサーに対する接触圧力より も大きな接触圧力での押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われる」こと(構成要件D)との構成を備えるのに対し、甲3発明は、構成要件Cのうち「前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置される位置検出センサーとは別個に配置されている」に相当する構成を備えるものの、これ以外の構成を備えない 点。 ウ相違点の容易想到性についての判断理由の要旨相違点3-1について実質的な相違点ではない。 相違点3-2について 甲1文献、甲2文献及び実開平5―36623号公報(甲12。以下「甲12文献」という。)から、ビデオテープレコーダ、VTR等の映像機器を制御するための入力装置であって、指先でなぞるように操作されるための所定の幅を有する連続したリング状に予め特定された軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動す る接触点を位置データとして検出するタッチ位置検知手段を備える接触操作型入力装置は、本件特許出願時における周知技術(以下 上に連続してタッチ位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動す る接触点を位置データとして検出するタッチ位置検知手段を備える接触操作型入力装置は、本件特許出願時における周知技術(以下「周知技術2」という。)であると認められる。 甲3発明は、映像機器を制御するための接触操作型入力装置である点において、周知技術2又は甲2発明と共通していることから、甲3発明 に周知技術2又は甲2発明を適用しようとすることは当業者が容易に想到し得る。 相違点3-3について相違点3-2が容易想到であることにより、甲3発明の「各キー(K1~K6、K9~K14)」をタッチ位置検出センサーに置換することはで きるが、その後に、「一般用キー」(K25~K40)(プッシュスイッ チ手段)を、「タッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡」に沿って配置する理由がないため、相違点3-3に係る本件特許発明1の「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されて いる」(構成要件C)との構成には到達しない。 4 取消事由⑴ 甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り(取消事由1-1)⑵ 甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り(取消事 由2-1)⑶ 甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り(取消事由3-1)⑷ 取消事由1-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り(取消事由1-2、取消事由1-3) ⑸ 取消事由2-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り ⑷ 取消事由1-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り(取消事由1-2、取消事由1-3) ⑸ 取消事由2-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り(取消事由2-2、取消事由2-3)⑹ 取消事由3-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り(取消事由3-2、3-3)第3 当事者の主張 1 取消事由1-1(甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り)⑴ 原告らの主張ア相違点1-2の容易想到性の判断に誤りがあることについて本件審決は、周知技術1について、「接触点を一次元又は二次元座標上 の位置データとして検出するタッチ位置検知手段(タッチパネル)の下 にプッシュスイッチ手段を配置した構造」と認定しているが、「接触点を一次元又は二次元座標上の位置データとして検出する」との認定は不要なものである。 甲4文献ないし甲9文献から、タッチ位置検出センサーの領域においてタッチ操作(接触操作)とは別種のプッシュ操作(押下操作)を行うこ とが可能となり、その結果、タッチ位置検出センサーの領域に追加的な機能を具備させることが可能となり、操作性が向上するという効果が生じるところ、これらはプッシュスイッチがタッチパネルの下にあるか否かの違いに由来しているものであり、タッチパネルが「接触点を一次元又は二次元座標上の位置データとして検出する」か否かとは無関係なも のである。 甲1発明に、上記不要な認定を省いて、周知技術1を適用すれば、相違点1-2に係る本件特許発明の構成に達することができ、かつ、そのような適用は容易である。 仮に、周知技術1を本件審決のように認定するとしても、相違点1- 2に係る本件特許発明 すれば、相違点1-2に係る本件特許発明の構成に達することができ、かつ、そのような適用は容易である。 仮に、周知技術1を本件審決のように認定するとしても、相違点1- 2に係る本件特許発明の構成に想到することは容易である。 本件審決は、甲1発明のタッチパネル11と、周知技術1におけるタッチパネルとが、実質的には異なる技術分野に属するとした上で、引用文献に記載された発明の目的等を捨象して「過大に上位概念化した上で組み合わせを試みること」は許されないとしているが、甲1発明のタッ チパネル11も接触点を一次元座標上の位置データDpとして検出するものであるので、甲4文献ないし甲9文献に基づく周知技術はそのまま甲1発明に適用可能である。また、本件特許発明であれ周知技術1であれ、タッチパネルの下にプッシュスイッチを設けることの作用効果は、文字どおりタッチパネルの下にプッシュスイッチを設けること自体に由 来するものであって、プッシュスイッチの上にあるタッチパネルの形状 等や操作態様等にも依存しないから、この面からも、周知技術1は、上位概念化するまでもなく甲1発明に適用可能である。 そして、当該適用は、先行技術の単なる寄せ集め又は設計変更であり、当業者にとって容易なものである。 イ小括 よって、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張ア相違点1-2の容易想到性の判断に誤りがあるとする点について周知技術1におけるタッチ位置検知手段(タッチパネル)は、移動方向と 移動速度を伴う回動接触操作のためのものではなく、また、検出した位置データが、他の物理量の制御に使用されることも予定されていないことか におけるタッチ位置検知手段(タッチパネル)は、移動方向と 移動速度を伴う回動接触操作のためのものではなく、また、検出した位置データが、他の物理量の制御に使用されることも予定されていないことから、これを甲1 発明に適用しようとする動機付けは認められない。 イ小括よって、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の 進歩性の判断に誤りはない。 2 取消事由2-1(甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り)⑴ 原告らの主張ア相違点2-2の容易想到性の判断に誤りがあることについて 本件審決における周知技術1の認定に誤りがあることは、前記1⑴アのとおりである。 甲2発明に、「接触点を一次元又は二次元座標上の位置データとして検出する」という不要な認定を省いた周知技術1を適用すれば、相違点2-2に係る本件特許発明1の構成に達することができ、かつ、そのよ うな適用は容易である。 仮に、周知技術1を本件審決のように認定するとしても、相違点2-2に係る本件特許発明の構成に想到することは容易である。 本件審決は、甲2発明のスイッチ部30(タッチパネル)と、周知技術1におけるタッチパネルとは、操作の態様も、検出した位置データの使用形態も異なるため、実質的には異なる技術分野に属するとした上で、 引用文献に記載された発明の目的等を捨象して「過大に上位概念化した上で組み合わせを試みること」は許されないとしているが、甲2発明のスイッチ部30も接触点を一次元座標上の位置データとして検出するものであるので、甲4文献ないし甲9文献に基づく周知技術は上位概念化などするまでもなく甲2発明に適用可能である。 発明のスイッチ部30も接触点を一次元座標上の位置データとして検出するものであるので、甲4文献ないし甲9文献に基づく周知技術は上位概念化などするまでもなく甲2発明に適用可能である。 そして、当該適用は、先行技術の単なる寄せ集め又は設計変更であり、当業者にとって容易なものである。 本件審決は、甲2発明に、周知技術1のプッシュスイッチを付加することは、薄型化という甲2発明の課題に反するものであり、阻害要因がある旨判断する。 しかし、甲2発明がいう薄型化の課題は、従来のロータリエンコード型のジョグダイヤル状スイッチが回転部材を要するために薄型化が困難であったことであり、これはジョグダイヤル状スイッチにおいてジョグ機能を実現する構造の薄型化を対象としたものである。そして、ロータリエンコードを排してタッチパネル(スイッチ部30)を採用すること により薄型化が達成された甲2発明のタッチパネルに対して、ジョグ機能とは別の機能を追加するためにプッシュスイッチを付加したとしても、意図された課題に係る薄型化(ロータリエンコードを排してタッチパネル(スイッチ部30)を採用することにより達成された薄型化)は損なわれていないので、プッシュスイッチを付加することに阻害要因はない。 イ小括 よって、本件審決における甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張ア相違点2-2の容易想到性の判断に誤りがあるとする点について甲2発明のスイッチ部30と周知技術1では、操作の態様も、操作に よって入力される情報の使用形態も異なるため、甲2発明に周知技術1を適用しようとする動機付けが認められないことは本件審決の指摘のとおりであ スイッチ部30と周知技術1では、操作の態様も、操作に よって入力される情報の使用形態も異なるため、甲2発明に周知技術1を適用しようとする動機付けが認められないことは本件審決の指摘のとおりである。 原告らは、前記⑴アのとおり、ロータリエンコードを排してタッチパネルを採用することにより薄型化が達成された甲2発明のタッチパネ ルに対して、プッシュスイッチを付加することに阻害要因はない旨主張するが、これは、甲2発明が解決しようとする課題が、ロータリエンコーダを排することにより薄型化を図ることに限定されているという前提に基づくものである。 しかし、「接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段」を甲2 発明に組み合わせたとすると、当該プッシュスイッチ手段は可動部品であるから、部品点数が増加する結果を招き、かつ、可動部品であるプッシュスイッチ手段をジョグダイヤル状スイッチに重畳して配置することにより、厚みも増すことになるから、追加しない場合と比べれば、「簡単な構成で操作パネル部の薄型化・・・を図ることができる」(【0014】) という、甲2発明によりせっかく実現できた効果を損なうことになってしまい、阻害要因があることは明らかである。 イよって、本件審決における甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断には誤りはない。 3 取消事由3-1(甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断 の誤り) ⑴ 原告らの主張ア一致点及び相違点3-3の認定に誤りがあることについて甲3発明は、直接的には甲3文献の第2の実施例(図7及び【0048】)に基づいて特定されるものであるが、【0048】に記載された「連続キーオン操作」は、これより前の実施例(主に図1ないし図 いて甲3発明は、直接的には甲3文献の第2の実施例(図7及び【0048】)に基づいて特定されるものであるが、【0048】に記載された「連続キーオン操作」は、これより前の実施例(主に図1ないし図6及び【0 011】以下)で説明されたジョグキーエリア7(図2)を用いるジョグ機能の操作を指す。甲3文献の図7の領域20には、別紙5参考図記載のようにキーが配置されていると解され、単独キーオン操作用のキー21ないし24は、連続キーオン操作(ジョグ機能)用のキーK1ないしK6、K9ないしK14のうちの4つに相当する。 そして、甲3文献の図6及び【0021】等からも明らかなように、キー21ないし24は接点のオンまたはオフを行うものであるので、本件特許発明のプッシュスイッチ手段に相当する。 そうすると、相違点3-3に代えて、以下のとおり、審理事項通知書(甲27)で認定された相違点3-1-3が認定されるべきである。 「本件特許発明1は、「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されているとともに、前記接点のオンまたはオフの状態が、前記タッチ位置検出センサーが検知しうる接触圧力よりも大きな力で保 持されて」いること(構成要件C)、及び「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡上における前記タッチ位置検出センサーに対する接触圧力よりも大きな接触圧力での押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われる」こと(構成要件D)との構成を備えるのに対し、甲3発明は、こ れらの構成を備えない点。」 一致 押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われる」こと(構成要件D)との構成を備えるのに対し、甲3発明は、こ れらの構成を備えない点。」 一致点についても、相違点3-1-3と整合するように次のように認定するべきである。 「操作されるための所定の幅を有する連続したリング状に予め特定された軌跡上に連続して位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動する操作点を一次元座標上の位置データとして検出する位置検知手段 と、接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段とを有することを特徴とする接触操作型入力装置。」イ容易想到性の判断に誤りがあることについて 甲3発明に周知技術2又は甲2発明を適用するということは、連続キ ーオン操作(ジョグ機能)と単独キーオン操作との複合機能を持つメンブレンスイッチにおいて、ジョグ機能については、同心円上に配置された12個のキーの連続キーオン操作に代えて、タッチパネルを用いた一次元検出リングセンサーにより実現するということを意味する。それにより、相違点3-1-3に係る構成が得られると共に、相違点3-2に 係る構成も得られる。 甲3発明に周知技術2を適用することは設計変更であり、適用の動機付けがある。 a 本件審決は、原告らの主張は、連続キーオン操作(ジョグ機能)と単独キーオン操作の両者を同一の技術手段(プッシュスイッチ手段)で実 現する構成に替えて、両機能を異なる技術手段により実現することをまず想起し、その上で、一方の機能を実現する技術手段に対して、周知技術2又は甲2発明を適用するという2つのステップを要するものであるから容易想到性がないと判断した。 しかし、原告 とをまず想起し、その上で、一方の機能を実現する技術手段に対して、周知技術2又は甲2発明を適用するという2つのステップを要するものであるから容易想到性がないと判断した。 しかし、原告らの主張は、甲3文献において別々の機能(操作)とし て明示されていた連続キーオン操作(ジョグ機能)と単独キーオン操作 のうちの連続キーオン操作(ジョグ機能)を周知技術2又は甲2発明により実現するという、本質的に1ステップのものである。 b 本件審決では、甲3発明に周知技術2に基づく周知技術又は甲2発明を適用することには技術的な阻害要因があると認定されている。 しかし、甲3発明の課題は、甲3文献の【0004】及び【0005】 の記載からも明らかなように、あくまでもジョグ機能を実現する手段の構造を対象として、これを薄型化しようとするものであるので、周知技術2又は甲2発明を甲3発明に適用することは、甲3発明の目的(課題解決)に反するものではない。 ウ小括 よって、本件審決における甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張ア一致点及び相違点3-3の認定に誤りがあるとの主張について原告らは、前記⑴アのとおり、甲3発明は甲3文献の図7及び【004 8】に基づいて特定されるべきであるとし、その解釈を前提に、本件審決における相違点3-3の認定も誤っている旨主張する。 しかし、甲3発明の認定についての原告らの主張は、例えば別紙5の参考図にみられるように、甲3文献の記載に裏付けられたものではない。 イ相違点の容易想到性の判断に誤りがあるとする点について 原告らは、前記⑴イのとおり、甲3発明は 紙5の参考図にみられるように、甲3文献の記載に裏付けられたものではない。 イ相違点の容易想到性の判断に誤りがあるとする点について 原告らは、前記⑴イのとおり、甲3発明はジョグ機能を実現する手段の構造のみを薄型化しようとするものであるという解釈を前提として、甲3発明に、周知技術2又は甲2発明を適用することに阻害要因がない旨主張する。 しかし、甲3文献の【0006】によれば、甲3発明は「従来のジョグ機 能を備えたスイッチにおいて複雑であった機械的構造をできるだけ電気的 構造およびソフトウェア処理することによって、薄型で低価格のディジタルスイッチを実現すること」を目的とするものであり、ジョグ機能を実現する手段の構造以外は厚みが増したり価格が高くなったりすることを容認しているものではない。 ウ小括 よって、本件審決における甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断には誤りはない。 4 取消事由1-2、1-3(取消事由1-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り)⑴ 原告らの主張 本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むところ、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断に、前記1⑴のとおり誤りがある以上、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りがある。 ⑵ 被告の主張 前記1⑵のとおり、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断に誤りはないから、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りはない。 5 取消事由2-2、2-3(取消事由2-1を前提とした本 件特許発明1の進歩性の判断に誤りはないから、本件審決における甲1発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りはない。 5 取消事由2-2、2-3(取消事由2-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り) ⑴ 原告らの主張本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むところ、本件審決における甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断に、前記2⑴のとおり誤りがある以上、本件審決における甲2発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りがある。 ⑵ 被告の主張 前記2⑵のとおり、本件審決における甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断に誤りはないから、本件審決における甲2発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りはない。 6 取消事由3-2、3-3(取消事由3-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り) ⑴ 原告らの主張本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むところ、本件審決における甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断に、前記3⑴のとおり誤りがある以上、本件審決における甲3発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りがある。 ⑵ 被告の主張前記3⑵のとおり、本件審決における甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断に誤りはないから、本件審決における甲3発明を主引用例とする本件特許発明2及び同3の進歩性の判断にも誤りはない。 第4 当裁判所の判断 1 本件特許発明について⑴ 本件特許の出願の際に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下「本件明細書等」という。)には、 3の進歩性の判断にも誤りはない。 第4 当裁判所の判断 1 本件特許発明について⑴ 本件特許の出願の際に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下「本件明細書等」という。)には、本件特許発明について、別紙1の記載がある。 ⑵ 前記⑴の記載事項によれば、本件明細書等には、本件特許発明に関し、次のような開示があることが認められる。 ア本件特許発明は、主として各種電子機器のリモートコントローラや携帯用小型電子機器に使用され、主に指等の接触を検知して指先の移動による変移情報を入力する接触操作型入力装置と、接触操作スイッチ及び接触検知と共にプッシュ操作により駆動する接触操作型電子部品に関するものである(【0001】)。 イ従来、一次元上の連続した接点の切換機として可動つまみを有するスラ イドスイッチ、二次元上の円周上に等間隔に配置された接点を切り替える回転式スライドスイッチがあった。これら以外に、指先またはペン先等による接触によって二次元上の平面、X軸及びY軸上の位置、変移値および押圧を検知するタッチパネルがあった(【0002】)。 しかし、所定の軌跡上を倣って移動、変移する接触点である例えば指先 やペン先等の位置、変移値及び押圧力を検知するための発明はされていなかった。接点による検知については可動部のあるスライドスイッチが用いられていたが、携帯用電子機器等の場合、小型化が難しいし、可動部があるためにメンテナンス性も良くないという問題があった。また、従来技術では、接触操作するタッチパネル等の電子部品とプッシュ操作するスイッチ 等をそれぞれ別個の部品として配していたため、機器の小型化に対して不利であり、2つの部品をそれぞれ操作するため使い勝手も悪いという問題が るタッチパネル等の電子部品とプッシュ操作するスイッチ 等をそれぞれ別個の部品として配していたため、機器の小型化に対して不利であり、2つの部品をそれぞれ操作するため使い勝手も悪いという問題があった(【0007】、【0008】、【0010】)。 そこで本件特許発明は、所定の軌跡上を倣って移動、変移する接触点の位置、変移値及び押圧力を検知することの可能な接触操作型入力装置を提 供すること、操作性良く薄型でしかも少ない部品点数で電子機器を構成することができるように1つの部品で複数の操作ができるプッシュスイッチ付きの接触操作型電子部品を提供することを目的とし(【0011】)、請求項1の構成を採用することにより上記の課題を解決した(【0012】)。 ウ本件特許発明の構成により、特に指先からの軌跡上のアナログ的な変移 情報又は接点の移動情報を電子機器へ確実に入力することができ、所定の軌跡上を倣って移動、変移する接触点の位置、変移値及び押圧力を検知することができる。そして、操作性良く薄型でしかも少ない部品点数で電子機器を構成することができる。さらに、1つの部品で複数の操作ができるプッシュスイッチ付きの接触操作型電子部品を提供することができる(【0 014】)。本件特許発明に係る接触検出センサー付プッシュキーにより、 単純なキーの押下以外に接触若しくは十分に弱い押圧によりイベント入力が行なえ、単純に接点のオンオフを行なっている入力装置に、アナログ量の入力も行なわせることができる(【0015】、【0034】)。 2 取消事由1-1(甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り)について ⑴ 甲1発明についてア甲1文献には、別紙2の記載がある。 イアによれば )。 2 取消事由1-1(甲1発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り)について ⑴ 甲1発明についてア甲1文献には、別紙2の記載がある。 イアによれば、甲1文献には、次のような開示があることが認められる。 甲1発明は、接触操作検出部が設けられたタッチパネルを接触操作することにより、電子機器の動作制御等のための制御信号を得ることがで きる、タッチパネル部が利用された制御信号発生装置に関する(2頁4ないし8行)。 従来、特殊変速再生モード時にテープ駆動系に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段に適用される、タッチパネルを利用した制御信号供給装置として、複数の分割された検出領域が直線的に配列された タッチパネルを備え、そのタッチパネルを複数の検出領域の配列方向に沿って接触操作することにより、接触操作方向と接触操作速度に応じた制御信号を発生させることができ、複数の検出領域の配列に沿って接触操作するだけで、磁気テープを接触操作方向に応じた方向に、接触操作速度に応じた速度で走行させるようにする制御信号をテープ駆動系に供 給することができるものがあった(5頁7行ないし6頁5行)。 従来の制御信号供給装置では、タッチパネルの一端から他端への1回の接触操作が終了して次の接触操作が開始されるまでの間に、タッチパネルの他端から一端への操作戻り時間がとられるので、制御信号を継統的に発生させることができず、そのため、 磁気テープに対する連続的な 走行制御は行えないことになるという問題があった(6頁6ないし16 行)。 そこで、甲1発明は、接触操作面を有するとともにこれに関連して円環状に配列された複数の接触操作検出区分が設けられ、各接触操作検出区分から いう問題があった(6頁6ないし16 行)。 そこで、甲1発明は、接触操作面を有するとともにこれに関連して円環状に配列された複数の接触操作検出区分が設けられ、各接触操作検出区分から出力されるタッチパネルを採用した(7頁15行ないし8頁9行)。 甲1発明によれば、タッチパネルに対する継続的な繰り返し回動接触操作を行うことにより、その回動接触操作における一定の移動方向、移動速度に応じた制御信号を任意の時間だけ継続的に発生させることができ(18頁6ないし10行)、テープ駆動系に供給される制御信号を、特殊変速再生モード状態において磁気テープを所望の一方向に、所望の速 度で走行させる制御を任意の時間だけ連続的に行えるものとすることができる(18頁19行ないし19頁4行)。 ⑵ 相違点の判断についてア周知技術の認定について 甲4文献には、電子計算機や通信端末等の出力画面上で座標位置を入 力する装置に関し、固定されたボタンを1つと、このボタンの上部にタッチパネルのセンサとを設けた座標入力装置が記載され、クリックボタンとしての入力動作と、座標入力動作とを同一の入力装置で行うことができ、操作感のあるクリック機能と、誤りが少なく操作性に優れた座標入力とを実現する技術が記載されている(【0001】、【0002】、 【0007】、【0017】ないし【0023】)。 甲5文献には、手書きの文字や図形などの画像情報をコンピューターへ入力したり、遠隔地に画像伝送を行う場合に用いられる座標入力装置に関し(1頁左下欄12ないし16行)、入力面を押圧することにより押圧座標に比例した信号を出力する座標入力装置において、軽く押圧する ことにより押圧座標に比例した信号を出力する座標検出部と、座標検出 左下欄12ないし16行)、入力面を押圧することにより押圧座標に比例した信号を出力する座標入力装置において、軽く押圧する ことにより押圧座標に比例した信号を出力する座標検出部と、座標検出 部の下部に設けられ、さらに強く押圧されたときにのみ動作するスイッチ部とを一体構成とした座標入力装置(特許請求の範囲)とすることで、極めて簡易な構成でCRT画面上の任意の位置にカーソルを移動しつつ所望の位置を選択するような操作を可能とし、非常に操作性の良い座標入力装置とする事ができる(3頁左下欄16行ないし右下欄1行)技術 が記載されている。 甲6文献には、データを入力する入力装置に関し(【0001】)、接触スイッチ部287を有するタッチパネル28と(【0013】、【0014】)、タッチパネル28の接触スイッチ部287の下部に設けられた押圧スイッチ部288(【0016】)とを備える技術が記載されている。 甲7文献には、4つの電極面を備えた電極板3を、電気絶縁シート4の上からオペレータが指で押さえたり電気絶縁シート4の上で指を動かしたりすることにより4つの上記電極面の相互間に生じる静電容量の変化に基づいて、ディスプレイ上でカーソルをX軸方向及びY軸方向に移動させることができる感触式座標入力装置の感触操作部構造に関し(【0 001】、【0024】)、電気絶縁シート4が重ねられた電極板3の下部に押圧開閉式スイッチ5を設けることで、ディスプレイ上でのカーソル位置の確定操作を、カーソルの移動を制御していたその指で直ちに行うことができる(【0028】、【0029】)技術が記載されている。 甲8文献には、接触する指の絶対座標を0から1までの範囲の実数値 に正規化して出力する座標入力装置に関し(【0001 うことができる(【0028】、【0029】)技術が記載されている。 甲8文献には、接触する指の絶対座標を0から1までの範囲の実数値 に正規化して出力する座標入力装置に関し(【0001】、【0003】)、座標検出手段102と、前記座標検出手段102の下に配置されているプッシュ・スイッチからなる押下検出手段103(【0003】ないし【0005】、【0028】ないし【0030】)とを備え、当該構成により、出力する正規座標の移動と押下操作とを指一本で行なうことが可能とな る(【0005】)、一次元の座標を出力する座標入力装置101(【0 250】)が記載されている。 甲9文献には、導電層36、抵抗層37及び凸起点17を有し、印加圧力点の位置を決定し、モニタスクリーン上のカーソルの位置を制御する(5頁左下欄3ないし13行)位置設定手段と、位置設定手段の下に取り付けられたスイッチ33とを有する入力装置(3頁左上欄12ないし 19行、5頁左下欄14行ないし右下欄13行)の技術が記載されている。 以上に基づいて検討するに、甲4文献におけるタッチパネルのセンサ、甲5文献における座標検知部、甲6文献におけるタッチパネル28、甲7文献における電気絶縁シート4が重ねられた電極板3及び甲9文献に おける位置設定手段は、接触点を二次元座標の位置データとして検出する手段、甲8文献における座標検出手段102は、接触点を一次元座標上の位置データとして検出する手段であり、いずれもタッチパネルであるといえる。 甲4文献におけるボタン、甲5文献におけるスイッチ部、甲6文献に おける押圧スイッチ部288、甲7文献における押圧開閉式スイッチ5、甲8の文献における押下検出手段103及び甲9文献におけるスイッ 4文献におけるボタン、甲5文献におけるスイッチ部、甲6文献に おける押圧スイッチ部288、甲7文献における押圧開閉式スイッチ5、甲8の文献における押下検出手段103及び甲9文献におけるスイッチ33は、いずれもプッシュスイッチ手段であって、上記タッチパネルの下に配置されているといえる。 以上によれば、甲4文献ないし甲9文献から、接触点を一次元又は二次 元座標上の位置データとして検出するタッチ位置検知手段(タッチパネル)の下にプッシュスイッチ手段を配置した構造を、周知技術として認定することができる。 原告らは、前記第3の1⑴アのとおり、甲4文献ないし甲9文献から認定される周知技術について、「接触点を一次元又は二次元座標上の 位置データとして検出する」との認定は不要なものである旨主張するが、 周知技術1が、接触点を一次元(甲8文献)又は二次元(甲4文献ないし甲7文献及び甲9文献)座標上の位置データとして検出するものであることは事実であり、この点をことさら認定からはずすべき理由はない(いずれにしても、この点は本件結論を左右しない。)。したがって、原告らの上記主張は採用できない。 イ相違点1-2の容易想到性について 甲1発明は、前記⑴のとおり、従来の制御信号供給装置では、制御信号を継統的に発生させることができず、 磁気テープに対する連続的な走行制御が行えないという課題を解決するため、接触操作面を有するとともにこれに関連して円環状に配列された複数の接触操作検出区分が設けら れ、各接触操作検出区分から出力されるタッチパネルとの構成を採用し、テープ駆動系に供給される制御信号を、特殊変速再生モード状態において磁気テープを所望の一方向に、所望の速度で走行させる制御を任意の時間だけ連続的に 出区分から出力されるタッチパネルとの構成を採用し、テープ駆動系に供給される制御信号を、特殊変速再生モード状態において磁気テープを所望の一方向に、所望の速度で走行させる制御を任意の時間だけ連続的に行えるようにしたものである。 一方、周知技術1は、タッチ位置検知手段(タッチパネル)により一次 元又は二次元座標上の位置データを検出することで画面上のカーソル等の位置データが設定され、プッシュスイッチ手段により当該設定された位置データが確定されて入力情報となるものと理解できる。そうすると、周知技術1は、位置データを入力する装置に関する技術であって、タッチパネルとプッシュスイッチが協働して位置データを入力する機能を果 たすものであるといえる。 磁気テープの走行方向や走行速度を制御するための甲1発明のタッチパネルと、走行方向や走行速度という要素を含まない位置データを入力する装置に関する周知技術1とは、制御する対象が異なるし、たとえ両者がタッチパネルという共通の構成を有するとしても、磁気テープの制 御信号供給装置である甲1発明において、位置データを入力する装置に 関するものである周知技術1を適用することが容易であるとはいえない。 結局のところ、甲1発明に、周知技術1を適用できるとする原告らの主張は、実質的に異なる技術を上位概念化して適用しようとするものであり、相当でない。 仮に、周知技術1を、タッチパネルによる選択をプッシュスイッチで 確定して何らかの入力情報を生成する技術であると上位概念化して理解したとしても、甲1発明は、プッシュスイッチに割り当てるべき機能(選択を確定する機能)をそもそも有さないし、甲1文献には、タッチパネルにより磁気テープの走行方向や走行速度を連続制御することは記載 解したとしても、甲1発明は、プッシュスイッチに割り当てるべき機能(選択を確定する機能)をそもそも有さないし、甲1文献には、タッチパネルにより磁気テープの走行方向や走行速度を連続制御することは記載されているが、タッチパネルにより選択された走行方向や走行速度を確定す る操作や、当該操作に対応するボタン等の構成は記載も示唆もないから、甲1発明に、周知技術1を適用する動機付けがない。 原告らは、前記第3の1⑴アのとおり、甲1発明のタッチパネル11も接触点を一次元座標上の位置データDpとして検出するものであるし、本件特許発明であれ周知技術1であれ、タッチパネルの下にプッシ ュスイッチを設けることの作用効果は、タッチパネルの下にプッシュスイッチを設けること自体に由来するものであって、プッシュスイッチの上にあるタッチパネルの形状等や操作態様等にも依存しないから、周知技術1は、上位概念化するまでもなく甲1発明に適用可能であり、当該適用は、先行技術の単なる寄せ集め又は設計変更である旨主張する。 しかし、原告らの主張は、前記において説示した、甲1発明において選択を確定する機能がない点等を看過しているものであるし、周知技術1において、位置データを入力する機能はタッチパネルの形状や操作態様等には依存しないとしても、そのことが同周知技術におけるタッチパネルとプッシュスイッチの機能的又は作用的関連を否定する根拠とはな らないし、機能的又は作用的関連が否定できない以上、周知技術1を甲 1発明に適用することが単なる寄せ集め又は設計変更とはいえない。したがって、原告らの上記主張は採用できない。 ⑶ 小括以上によれば、当業者が相違点1-2を容易に想到することができないとした本件審決の判断に誤り 寄せ集め又は設計変更とはいえない。したがって、原告らの上記主張は採用できない。 ⑶ 小括以上によれば、当業者が相違点1-2を容易に想到することができないとした本件審決の判断に誤りはなく、取消事由1-1は理由がない。 3 取消事由2-1(甲2発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り)について⑴ 甲2発明についてア甲2文献には別紙3の記載がある。 イアによれば、甲2文献には以下のような開示があることが認められる。 甲2発明は、VTR、CDプレーヤ、ビデオディスクプレーヤ及びDAT等において正、逆のスローやコマ送り及びボリュームのアップ/ダウン等を行うためのジョグダイヤル状スイッチに関する(【0001】)。 従前のジョグダイヤル状スイッチでは、回転部材を回転させることで、ロータリエンコーダにより回転方向及び回転量が検出され、例えばビデオ のコマ送りの方向と量又は速度を指示するための信号を得ることができるが、可動部分である回転部材を必要とすることから部品点数が増加し、また構造上、ジョグダイヤル状スイッチの厚みを薄くするには限度があり、操作パネル部1の薄型化を図る上で妨げとなるという問題があった(【0011】、【0012】)。 そこで、甲2発明は、簡単な構成で操作パネル部の薄型化及び操作性の向上を図ることができるジョグダイヤル状スイッチを提供することを目的とし(【0014】)、本件審決が前記第2の3⑶アのとおり認定する構成を採用した。 甲2発明のジョグダイヤル状スイッチは、面上に配設されたそれぞれの 検出部に対する接触又は非接触によるオン/オフの状態及び/又は変化 に基づいて回転方向と回転量を検出するようにしたので、従来のよう ダイヤル状スイッチは、面上に配設されたそれぞれの 検出部に対する接触又は非接触によるオン/オフの状態及び/又は変化 に基づいて回転方向と回転量を検出するようにしたので、従来のような回転部材を不要とすることができ、簡単な構成で操作パネル部の薄型化及び操作性の向上を図ることができる(【0069】、【0071】)。 ⑵ 相違点2-2の容易想到性の判断についてア前記⑴イのとおり、甲2発明は、VTR等の再生やボリュームのアッ プ/ダウン等を行うため、接触又は非接触によるオン/オフの状態及び/又は変化に基づいて回転方向と回転量を検出するようにしたものであり、位置座標を入力する装置である周知技術1とは、指がセンサーに触れたことを検出する点で共通するにとどまり、制御する対象が異なっているから、周知技術1を、甲2発明に適用することが容易であるとはい えない。 また、仮に、周知技術1を、タッチパネルとプッシュスイッチとが協働して1つの入力を形成するものであると理解したとしても、甲2文献には、「タッチ式のスイッチ部30」によりビデオ信号を再生制御したりボリュームのアップ/ダウンを行ったりすることは記載されているが、「タ ッチ式のスイッチ部30」により選択されたビデオ信号の再生状態やボリュームを確定する操作や、当該操作に対応するボタン等については、記載も示唆もないから、甲2発明において周知技術1を適用する動機付けがない。 さらに、甲2発明は、従前技術のジョグダイヤルでは部品点数が増加 し、また、厚みを薄くするには限度があり、操作パネル部の薄型化を図る上で妨げとなっていたため、簡単な構成で操作パネル部の薄型化及び操作性の向上を図ることができるジョグダイヤル状スイッチを提供することを目的とす みを薄くするには限度があり、操作パネル部の薄型化を図る上で妨げとなっていたため、簡単な構成で操作パネル部の薄型化及び操作性の向上を図ることができるジョグダイヤル状スイッチを提供することを目的とするものであるから(【0012】、【0014】、【0016】)、これに周知技術1のプッシュボタンを適用することは、部品点数 の増加を招き、薄型化の要請にも反するものであり、阻害要因がある。 イ原告らは、前記第3の2⑴アのとおり、甲2発明のスイッチ部30も接触点を一次元座標上の位置データとして検出するものであるので、周知技術1はそのまま(上位概念化などするまでもなく)甲2発明に適用可能であり、当該適用は、先行技術の単なる寄せ集め又は設計変更であり、当業者にとって容易なものである旨主張する。 しかし、原告らの主張は、甲2発明において選択を確定する機能がない点を看過している点等において誤っており、また、周知技術1において、タッチパネルとプッシュスイッチの機能的又は作用的関連を否定できない以上、当該適用が単なる寄せ集め又は設計変更とはいえないことは、前記2⑵イにおいて説示したのと同様であるから、原告らの上記主張は採用で きない。 ウ原告らは、前記第3の2⑴アのとおり、甲2発明がいう薄型化の課題は、従来のロータリエンコード型のジョグダイヤル状スイッチが回転部材を要するために薄型化が困難であったことであり、ロータリエンコードを排してタッチパネルを採用することにより薄型化が達成された甲2発明の タッチパネルに対して、ジョグ機能とは別の機能を追加するためにプッシュスイッチを付加したとしても、ロータリエンコードを排してタッチパネル(スイッチ部30)を採用することにより達成された薄型化という意図された課題に して、ジョグ機能とは別の機能を追加するためにプッシュスイッチを付加したとしても、ロータリエンコードを排してタッチパネル(スイッチ部30)を採用することにより達成された薄型化という意図された課題に係る薄型化は損なわれていない旨主張する。 しかし、甲2発明は、操作パネル部の薄型化を図ることを目的とするの であるから(【0014】)、ロータリエンコードが排除されたからといって、プッシュスイッチが付加されて結局操作パネル部の厚みが増すことを容認するものでないことは明らかであるから、原告らの上記主張は採用できない。 ⑶ 小括 以上によれば、当業者が相違点2-2を容易に想到することができないと した本件審決の判断に誤りはなく、取消事由2-1は理由がない。 4 取消事由3-1(甲3発明を主引用例とする本件特許発明1の進歩性の判断の誤り)について⑴ 甲3発明についてア甲3文献には、別紙4の記載がある。 イアによれば、甲3文献には以下の開示があることが認められる。 甲3発明は、ジョグ機能を備えたシートタイプのメンブレンスイッチに関する(【0001】)。 最近、VTR、CDプレーヤ、ビデオディスク、DAT等の編集及びプログラム設定のための遠隔操作用に、内軸50と外軸60とを有し、内 軸50がジョグ機能を有し、外軸60がシャトル機能を有するようなジョグ機能を備えたスイッチが使用されているが、機械的な構造が複雑なため、製造上、小型化や低コスト化が困難であるという欠点がある(【0002】、【0003】、【0005】)。 そこで、甲3発明は、従来のジョグ機能を備えたスイッチにおいて複 雑であった機械的構造をできるだけ電気的構造およびソフ う欠点がある(【0002】、【0003】、【0005】)。 そこで、甲3発明は、従来のジョグ機能を備えたスイッチにおいて複 雑であった機械的構造をできるだけ電気的構造およびソフトウェア処理することによって、薄型で低価格のディジタルスイッチを実現することを課題とし(【0006】)、本件審決が前記第2の3⑷アのとおり認定する構成を採用した。 甲3発明に係るジョグ機能を備えたメンブレンスイッチにおいて、可 撓性シートの表面に配列されているキーを指等で押すと、可撓性シートの裏面のそのキー位置にある可動電極が下方へ押され、その結果、その可動電極の真下にある固定電極に接触し、そのキーはオンとなり、その押されたキーのキー位置が検出され(【0008】)、複数のキーをある方向にある速さで順次押すジョグ操作を行うと、連続的にオンになった 複数のキーの番号の組み合わせと、オンになった順序と、単位時間内に オンになったキー数とに基づきジョグ操作の移動方向と移動速度とを認識し、それらに対応するコードを出力する(【0009】)。 甲3発明は、マイコンとプリント配線基板に取り付けられた固定電極と、各キー位置に可動電極を取り付けた可撓性シートとを貼り合わせただけの簡単な構造で極めて薄いコンパクトなメンブレンスイッチである から、スイッチの薄型化及び低コスト化に寄与するという効果を奏する(【0054】)。 ⑵ 一致点及び相違点3-3の認定に誤りがあるとの主張についてア原告らは、前記第3の3⑴アのとおり、甲3文献の図7の領域20には、別紙5参考図記載のようにキーが配置されており、また、キー21ない し24は接点のオンまたはオフを行うもので、本件特許発明のプッシュスイッチ手段に相当す とおり、甲3文献の図7の領域20には、別紙5参考図記載のようにキーが配置されており、また、キー21ない し24は接点のオンまたはオフを行うもので、本件特許発明のプッシュスイッチ手段に相当するから、原告ら主張の相違点3-1-3が認定されるべきである旨主張する。 しかし、甲3文献には、原告らの主張する参考図にあるような、キー21ないし24の間にジョグ機能用のキーが配置されることを示す具体的な記 載はない。ジョグ機能実現に必要なキーの配置数は、キースキャンの周期等のプログラムの内容によって変化し得るものであり、第1の実施例及び図2においてジョグキーエリア7に配置された数と同数のキーが必須であるとは限らないから、第1の実施例に照らしたとしても、甲3文献に上記参考図のような配置が記載されているとはいえない。そうすると、キー2 1ないし24がプッシュスイッチ手段に相当するともいえないから、甲3文献の「一般用キー(K25ないしK40)」を本件特許発明1の「プッシュスイッチ手段」に相当するとし、相違点3-3を相違点とした本件審決の認定に誤りはない。 イ相違点3-1-3が認定されるべきであるとする原告らの主張が採用で きない以上、本件審決における本件特許発明1と甲3発明の一致点の認定 に誤りがあるとの原告らの主張も採用できない。 ⑶ 相違点3-2及び3-3の容易想到性の判断についてア周知技術2について甲12文献には、再生画像を所定のこまずつ前後に送るジョグ機能を有するビデオコントローラに関し、大型化、部品点数の増加を伴うことなく、 ジョグ機能におけるこまの分割精度を高くすることが容易に可能なビデオコントローラを提供するとの課題を解決するため、中央のスイッチSW9を囲む環状の8個の 大型化、部品点数の増加を伴うことなく、 ジョグ機能におけるこまの分割精度を高くすることが容易に可能なビデオコントローラを提供するとの課題を解決するため、中央のスイッチSW9を囲む環状の8個のスイッチSW1~SW8をジョグスイッチとし、これらスイッチを想像線に示すように右回り若しくは左回りになぞることにより再生静止画像を所定のこま数ずつこま送り/こま戻しする技術が記載さ れている(【0001】、【0008】、【0013】)。 これと、前記2⑴及び3⑴のとおり認定した甲1文献及び甲2文献の開示事項を併せると、「ビデオテープレコーダ、VTR等の映像機器を制御するための入力装置であって、指先でなぞるように操作されるための所定の幅を有する連続したリング状にあらかじめ特定された軌跡上に連続してタ ッチ位置検出センサーが配置され、前記軌跡に沿って移動する接触点を位置データとして検出するタッチ位置検出手段を備えた接触操作型入力装置」は周知の技術であるといえる。 イ相違点3-2及び3-3の容易想到性について 相違点3-2について 甲3発明は、VTRのような映像機器を制御するための接触操作型入力装置である(【0002】)点において、周知技術2又は甲2発明と共通していることから、甲3発明に周知技術2又は甲2発明を適用しようとすることは当業者が容易に想到し得ることである。 そして、甲3発明に周知技術2又は甲2発明を適用し、甲3発明にお いて、「ジョグキーエリア7」に配置された「各キー(K1ないしK6、 K9ないしK14)」を、周知技術2又は甲2発明におけるタッチ位置検出センサーに置換するとともに、接触点を位置データとして検出するように変更することも、当業者が容易に想到し得たこと 、 K9ないしK14)」を、周知技術2又は甲2発明におけるタッチ位置検出センサーに置換するとともに、接触点を位置データとして検出するように変更することも、当業者が容易に想到し得たことである。 相違点3-3についてaのように、甲3発明に周知技術2を適用した場合、「指先でなぞる ように操作されるための所定の幅を有する連続したリング状にあらかじめ特定された軌跡上に連続して配置」されるものが、「ジョグキーエリア7」にある「各キー(K1~K6、K9~K14)」から「タッチ位置検出センサー」に置き換えられることになる。しかし、甲3文献や周知技術2には、「指先でなぞるように操作されるための所定の幅を有 する連続したリング状にあらかじめ特定された軌跡」に、プッシュスイッチ手段の接点を配置することについては、記載がないことはもちろん、その示唆もない。したがって、甲3発明に周知技術2を適用しても、相違点3-3に係る本件特許発明1の「前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、 前記プッシュスイッチ手段の接点が、前記連続して配置されるタッチ位置検出センサーとは別個に配置されている」(構成要件C)との構成には至らない。 b 甲3文献では、固定電極と可動電極で構成されるキーが、ジョグキーエリア7、シャトルキーエリア8、9、一般キーエリア10という異 なるエリアに配置され(【0013】ないし【0016】)、ジョグ機能は、可撓性シート2の表面のキーを押す指の移動方向及び移動速度を、ジョグキーのオンになる順序及び単位時間中にオンになったキー数に基づいて認識し(【0028】)、シャトル機能は、シャトルキーエリア内でシャトルキーを連続的に押すこと 押す指の移動方向及び移動速度を、ジョグキーのオンになる順序及び単位時間中にオンになったキー数に基づいて認識し(【0028】)、シャトル機能は、シャトルキーエリア内でシャトルキーを連続的に押すことによって遂行され(【00 41】)、コードの送信のタイミング及びフォ-マットは、一般キーと 同様に、キーオン中送信、キーオフ時送信不可というものであるが(【0044】)、必ずしも専用のキーを設けなければならないものではなく、一般キーエリアのキーを使用してジョグ/シャトル機能を遂行することも可能である(【0045】及び【0046】)とされている。 以上によれば、甲3発明では、マイコンのプログラムによって、エリ アに応じた異なる機能を同一構造のキーで実現しているものであるから、甲3発明に周知技術2又は甲2発明を適用して、ジョグキーエリア7のキーをタッチパネルに置換した上で、別個のエリアであるシャトルキーエリア8、9や一般キーエリア10にあるキーのいずれかを当該タッチパネルに重ねて設けることは、容易に想到し得たこととはい えない。 c 甲3文献では、リング状の領域20に複数のキーを割り当て、連続キーオン操作と単独キーオン操作との複合機能を持たせることが記載されているが(【0048】)、上記複合機能を持つ1つのキーのそれぞれの機能を、タッチセンサーとプッシュスイッチのような複数種の 部品に分けて、同一の位置に重ねて構成することは記載されておらず、示唆もされていない。また、周知技術2は、ジョグ機能を実現する手段としてタッチセンサーを用いることは示唆しているが、タッチセンサーに重ねてプッシュスイッチを設けることは示唆もされていない。 さらに、前記bのとおり1つのキーにより既に実現されている複合 する手段としてタッチセンサーを用いることは示唆しているが、タッチセンサーに重ねてプッシュスイッチを設けることは示唆もされていない。 さらに、前記bのとおり1つのキーにより既に実現されている複合 機能を、あえて複数の部品に分けて構成することは、「スイッチの薄型化及び低コスト化」という甲3発明の課題や効果(【0006】、【0054】)にも反することになる。 ウ原告らの主張について原告らは、前記第3の3⑴イのとおり、甲3発明に周知技術2又は 甲2発明を適用するということは、連続キーオン操作(ジョグ機能)と単 独キーオン操作との複合機能を持つメンブレンスイッチにおいて、ジョグ機能については、同心円上に配置された12個のキーの連続キーオン操作に代えて、タッチパネルを用いた一次元検出リングセンサーにより実現するということを意味し、それにより、相違点3-1-3に係る構成が得られると共に、相違点3-2に係る構成も得られる旨主張する。 しかし、原告ら主張の相違点3-1-3が採用できないことは前記⑵アのとおりであるし、また、甲3発明は、キーという1種類の物理的構成を前提に、プログラムによりジョグ機能、シャトル機能、一般キー機能をそれぞれ割り当てるものであり、周知技術2は、いずれもタッチパネルという1種類の物理的構成によりジョグ機能を実現するものであるが、 甲1文献ないし甲3文献には、2種類の物理的構成を重ねて形成することは記載されておらず、その旨の示唆もない。タッチパネルとプッシュスイッチを重ねて形成し、それぞれに別々の機能を割り当てる技術が周知技術であることを示す証拠もない。さらに、甲3発明の複合機能を備えた1つのキーの各々の機能を、別々の構成に分けて実現する必要性を 示す証拠もない。したがっ れに別々の機能を割り当てる技術が周知技術であることを示す証拠もない。さらに、甲3発明の複合機能を備えた1つのキーの各々の機能を、別々の構成に分けて実現する必要性を 示す証拠もない。したがって、原告らの上記主張はいずれにしても採用できない。 原告らは、前記第3の3⑴イbのとおり、甲3発明の課題は、あくまでもジョグ機能を実現する手段の構造を対象として、これを薄型化しようとするものであるので、周知技術2又は甲2発明を甲3発明に適用す ることは、甲3発明の目的(課題解決)に反するものではない旨主張する。 しかし、甲3文献の【0006】には、甲3発明は「従来のジョグ機能を備えたスイッチにおいて複雑であった機械的構造をできるだけ電気的構造およびソフトウェア処理することによって、薄型で低価格のディジタルスイッチを実現すること」を目的とするとあり、甲3発明に周知技 術2や甲2発明を適用すれば、複雑な機械的構造となって、ジョグ機能 を実現する手段の構造以外の部分で厚みがでてしまい、甲3発明の目的に反することは明らかである。したがって、原告らの上記主張は採用できない。 ⑷ 小括以上のとおりであって、本件審決における本件特許発明1と甲3発明の一 致点及び相違点3-3の認定並びに相違点3-3の容易想到性の判断に誤りはなく、本件特許発明1は、甲3発明を主引用例として、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないとした本件審決の判断に誤りはないから、取消事由3-1は理由がない。 5 取消事由1-2及び1-3(取消事由1-1を前提とした本件特許発明2及 び同3の進歩性の判断の誤り)について本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むから、前記2と同様の理由により、甲1発明を主引用 3(取消事由1-1を前提とした本件特許発明2及 び同3の進歩性の判断の誤り)について本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むから、前記2と同様の理由により、甲1発明を主引用例として当業者が本件特許発明2及び同3を発明できたものであるとはいえない。 したがって、これと同旨の本件審決の判断に誤りはないから、取消事由1- 2及び1-3はいずれも理由がない。 6 取消事由2-2及び2-3(取消事由2-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り)について本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むから、前記3と同様の理由により、甲2発明を主引用例として当業者が本件特許発明2及び同3 を発明できたものであるとはいえない。 したがって、これと同旨の本件審決の判断に誤りはないから、取消事由2-2及び2-3はいずれも理由がない。 7 取消事由3-2及び3-3(取消事由3-1を前提とした本件特許発明2及び同3の進歩性の判断の誤り)について 本件特許発明2及び同3は、本件特許発明1の構成を含むから、前記4と同 様の理由により、甲3発明を主引用例として当業者が本件特許発明2及び同3を発明できたものであるとはいえない。 したがって、これと同旨の本件審決の判断に誤りはないから、取消事由3-2及び3-3はいずれも理由がない。 8 結論 以上のとおり、原告ら主張の取消事由はいずれも理由がなく、本件審決を取り消すべき違法が認められないことは明らかであるから、原告らの各請求をいずれも棄却することとし、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官菅野 の各請求をいずれも棄却することとし、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官菅野雅之 裁判官本吉弘行 裁判官岡山忠広 (別紙1)【技術分野】【0001】本発明は、主として各種電子機器のリモートコントローラや携帯用小型電子機器に使用され、主に指等の接触を検知して指先の移動による変移情報を入力する接触 操作型入力装置と、接触操作スイッチおよび接触検知と共にプッシュ操作により駆動する接触操作型電子部品に関するものである。 【背景技術】【0002】従来、1次元上の連続した接点の切換機として可動つまみを有するスライドスイ ッチがある。さらに、2次元上の円周上に等間隔に配置された接点を切り替える回転式スライドスイッチがある。これらは可動つまみがあって手や指自身による接触点または変移値の検知部品ではない。また、接触を検知して接点をオン・オフする接触センサーがある。ただし、これを所定軌跡上に連続に配置し、接触部に指を滑らせるために切れ目のない部品で覆ったものや一体化したシートで覆ったものはなかっ た。また、指先でのオペレーションを専門に考慮したアルゴリズムとロジックをもったものもなかった。これら以外に可動つまみを持たずに指先またはペン先等による接触によって2次元上の平面、X軸およびY軸上の位置、変移値および押圧を検知するために考え出されたものにタッチパネルがある。し ものもなかった。これら以外に可動つまみを持たずに指先またはペン先等による接触によって2次元上の平面、X軸およびY軸上の位置、変移値および押圧を検知するために考え出されたものにタッチパネルがある。しかし、予め決められた1次元または2次元もしくは3次元上の軌跡上の位置、変移値および押圧を検知する ような軌道に沿った指先による接触点の位置を検出するとともにその変位、移動量を算出する電子部品または該変位、移動量を算出するための出力を有する一体化された電子部品等は存在しない。さらに、この種の電子部品を使用する機器においては、従来では接触操作するタッチパネル等の電子部品とプッシュ操作するスイッチ等を夫々別個の部品として配し、夫々2つの部品によって重層して操作していた。・ ・・ 【発明が解決しようとする課題】【0007】例えば直線上の線分、曲線、円弧、球面とラグビーボール状の球面の交わった軌跡、さらには鳥の足状に交差する線分等の所定の軌跡上を倣って移動、変移する接触点である例えば指先やペン先等の位置、変移値および押圧力を検知するための発 明はされていなかった。ところが、今まで開示された公開公報の中で全てのタッチパネル、タッチパット、タブレット、タッチセンサーに用いられている接触検知センサーを1次元上または2次元上もしくは3次元上の所定の軌跡上に連続して帯状に配置すれば、この所定の軌跡を曲線とすれば該曲線を引き延ばして直線上の線分としたときの端点からの距離が検知できる。要するに指の移動距離および移動時間が 検知できることになる。しかも、使用にあっての用途はタッチパネルやスライドスイッチと異なり、また構造も軌跡上に展開されていることから既存のものとは異なっている。要するに2次元上に展開された接触検知構造を1 きることになる。しかも、使用にあっての用途はタッチパネルやスライドスイッチと異なり、また構造も軌跡上に展開されていることから既存のものとは異なっている。要するに2次元上に展開された接触検知構造を1次元に展開し、しかも連続に軌跡上に配置するのである。このために今日現在までの全てのタッチパネル、タッチパット、タブレット、タッチセンサーについての自然法則を利用した構造お よび利点の一部を盛り込むことができる。 【0008】近年、これらのX-Y軸上での位置検出に非常に多くの接触型検知手段およびセンサー形状が提案されているが、いずれもこの2軸上の位置検出に目を奪われているために特定の軌道上での接触検知に対する発明がなされていないのが実状である。 これらの構造は、紐状に連なっている直線または平面曲線もしくは空間曲線状の所定の軌跡上の接触検知に対して非常に好適な方式の示唆を与えてくれる。従来はこうした紐状に連なる接点による検知については可動部のあるスライドスイッチでよいという技術的先入観があったし、スライドスイッチを用いる経済的な理由もあった。しかし、これでは携帯用電子機器等の場合、小型化が難しいし、可動部があるた めにメンテナンス性も良くないものであった。現在、非常に多機能な入力項目のあ る携帯電子機器等の入力項目の選択、確定についてはプッシュスイッチ付き回転操作型電子部品である例えば特開平8-203387号公報等があるが、可動部があり奥行きも必要であった。このプッシュスイッチ押下以外のアナログ的な入力を可動部無しに実現したい要望があった。 【0009】 また、所定の座標系に関してインジケータの位置を決定するための位置設定手段と、該位置設定手段の下に取り付けられた圧力感応スイッチと、十分な圧力が位置 現したい要望があった。 【0009】 また、所定の座標系に関してインジケータの位置を決定するための位置設定手段と、該位置設定手段の下に取り付けられた圧力感応スイッチと、十分な圧力が位置設定手段に加えられると、動いているスイッチを作動する接続機構へ圧力が伝送されるスイッチとの間の接続機構とにより、同一圧力がスイッチを作動する位置設定手段上の全ての位置に実質的に加えられなければならないように、接続機構の下に 一緒に蝶番付けされ且つ伸張した少なくとも2枚の板より接続機構が成っている入力装置である例えば特開平3-192418号公報等がある。しかし、この装置は所定の座標系に関しインジケータの位置を決定するための位置設定手段である例えば2次元上のXY平面上でなおかつ公報に開示されている通り蝶番付けされ且つ伸張された少なくとも2枚の板に保持されるが如き十分に広い座標系の中の位置設定 手段を用いる形式に対して提案されていると思われるが、紐状の直線または平面曲線もしくは空間曲線上の所定の軌跡上の起点からの距離を検知する位置設定手段についてのものではないし、さらに蝶番を用いたような平面を有する盤面によって押下時の力を一点に無理をして集めている。ここでは、自由でない軌跡上という定義付けされた特定の空間曲線上の変移、または単に連続する接触スイッチの接触状態 を入力する装置が必要とされるのである。 【0010】また、既存の指接触型位置設定手段については殆どが入力について単純に指先の動作のみ成らず手首のスナップを効かせて使うような大きさのものであったが、プッシュスイッチ付き回転操作型電子部品のように携帯用電子機器を握りしめたとき 単に1つの指のみの動作により入力を行なうものがなかったのである。さらに、こ のよ のものであったが、プッシュスイッチ付き回転操作型電子部品のように携帯用電子機器を握りしめたとき 単に1つの指のみの動作により入力を行なうものがなかったのである。さらに、こ のような小さな入力装置の時は構成部品に十分に強度が採れるため単純に位置検出部とスイッチ押下部材とは一体化できるのである。また、リモートコントロールや携帯用電子機器はできるだけ小型で薄型のもののほうが使い勝手が良いし、要求によっては小型にする必要があるため、操作スイッチは可能な限り小さく、可動部も少なく、しかも少ない部品点数であることが求められている。ところが、従来のよう に接触操作するタッチパネル等の電子部品とプッシュ操作するスイッチ等を各々別個の部品として配していたのでは機器の小型化に対して不利であり、尚且つ2つの部品を夫々操作するのでは使い勝手もはなはだ不便である。 【0011】そこで本発明は、叙上のような従来存した問題点に鑑み創出されたもので、1次 元上または2次元上もしくは3次元上の所定の軌跡上を倣って移動、変移する接触点の位置、変移値、および押圧力を検知することの可能な接触操作型入力装置を提供することを目的とするものである。さらに、上記した従来の欠点を解決すべく、操作性良く薄型でしかも少ない部品点数で電子機器を構成することができるように1つの部品で複数の操作ができるプッシュスイッチ付きの接触操作型電子部品を提供 することを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】【0012】このため、本発明にあっては、直線または平面曲線もしくは空間曲線状の所定の軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーを配したタッチ位置検知手段と、該タッ チ位置検出センサーの用いられる軌跡上で指が移動する方向以外の物理的な移動 線または平面曲線もしくは空間曲線状の所定の軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーを配したタッチ位置検知手段と、該タッ チ位置検出センサーの用いられる軌跡上で指が移動する方向以外の物理的な移動または押下により接点のオンまたはオフを行なうスイッチ手段とを有し、前記タッチ位置検知手段による軌跡上のタッチ位置の状態と、前記スイッチ手段による接点の状態とを一体化させて検知することにより、上述した課題を解決した。・・・【発明の効果】 【0014】 本発明は以上のように構成されており、特に指先からの軌跡上のアナログ的な変移情報または接点の移動情報が電子機器へ確実に入力することができ、1次元上または2次元上もしくは3次元上の所定の軌跡上を倣って移動、変移する接触点の位置、変移値、および押圧力を検知することができる。そして、操作性良く薄型でしかも少ない部品点数で電子機器を構成することができるように1つの部品で複数の操 作ができるプッシュスイッチ付きの接触操作型電子部品を提供することができる。 【0015】また、この操作部品により非常に多くの機能の選択を行なったり、例えばボリュームスイッチ等のスイッチ入力を繊細に行なうことができる。さらにはセンサータッチのイベント数により入力を行なうための接触検知スイッチとして使用された場 合には、イベント入力数を人間の指の感覚でもって自在に調節させ、指を当てる場所に応じてイベント数を変更させることにより操作性と多機能性を向上することができる。しかも、このような操作性を発揮する電子機器の構成部品として該機器の操作部の構造を単純化でき且つメンテナンス性を向上することもできる。そして、単一の操作部品でもって接触操作型電子部品およびプッシュスイッチ夫々の機能を 同時に操 子機器の構成部品として該機器の操作部の構造を単純化でき且つメンテナンス性を向上することもできる。そして、単一の操作部品でもって接触操作型電子部品およびプッシュスイッチ夫々の機能を 同時に操作することができる。さらに、従来のプッシュスイッチ付き回転操作型部品とは異なり、装置自体をスイッチ押下方向に薄くして形成でき、装置の中央に配することが可能となり、片手で持って操作するような装置に組み込んだ場合でも、両手いずれでも操作を簡単に行なうことができる。また、以上の接触検出センサー付プッシュキーにより、単純なキーの押下以外に接触もしくは十分に弱い押圧によ りイベント入力が行なえる。 【0034】また、単純に接点のオンオフを行なっている入力キーに少ない接触圧力により更にもう1つの入力を行なわせたい場合や、単純に接点のオンオフを行なっている入力装置に、アナログ量の入力も行なわせたい場合には、例えば図20乃至図21に示 すように、キートップ80に例えば小円形状の接触検出センサー81を付設し、1 つの接触を検知する手段を持たせた(図20(a)参照)ものや、またはキートップ80に例えば矩形パネル状の複数の接触検出センサー81A、81B、・・・を付設し、接触を検知する手段を持たせたり(図20(b)参照)、もしくはキートップ80の全面に矩形状のタッチパネル82を付設し、接触を検知する手段を持たせたり(図20(c)、(d)参照)することができる。さらに、キートップ80の上面周 縁には指先でなぞるようにして操作されるための例えばリング状の接触検知部83を付設し、キートップ80をプッシュしたときにセンサーの接点84が接合したり(図21(a)乃至(b)参照)、もしくは逆に離れるようにするものであっても良い。 グ状の接触検知部83を付設し、キートップ80をプッシュしたときにセンサーの接点84が接合したり(図21(a)乃至(b)参照)、もしくは逆に離れるようにするものであっても良い。 【図20】 【図21】 (別紙2)(産業上の利用分野)本考案は、接触操作検出部が設けられたタッチパネルを接触操作することにより、電子機器の動作制御等のための制御信号を得ることができる、タッチパネル部が利用された制御信号発生装置に関する。(2頁3行ないし8行) (従来の技術)磁気テープを用いて映像信号の記録及び再生を為すビデオテープレコーダにおいて、磁気テープに記録された映像信号を記録時における走行速度と等しい速度で磁気テープを走行させて再生するノーマル再生動作に加え、磁気テープに記録された映像信号を記録時における走行速度とは異なる速度で磁気テープを走行させて再生 する変速再生動作を行うことができるものがある。そして、さらに、変速再生動作状態時に、磁気テープを予め設定された速度で走行させるだけでなく、制御手段を操作することによって走行中の磁気テープの走行速度を変化させ、変速再生された映像信号に基づく再生画像の態様を変化させるように為す特殊変速再生モードをとることができるものも知られている。・・・(3頁7行ないし4頁3行) (考案が解決しようとする問題点)上述の如くに、ビデオテープレコーダの特殊変速再生モード時にテープ駆動系に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段として回転ダイアルを備えたポテンショメータ等が用いられる場合、その回転ダイアルを回動させる操作は、ビデオテープレコーダの動作制御に要求され ープ駆動系に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段として回転ダイアルを備えたポテンショメータ等が用いられる場合、その回転ダイアルを回動させる操作は、ビデオテープレコーダの動作制御に要求される他の操作と相俟って、比較的煩わしいもの となる。 そこで、斯かる特殊変速再生モード時にテープ駆動系に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段に適用される場合に、その操作を容易なものとすることができるものとして、タッチパネルを利用した制御信号供給装置が、本出願人により、特願昭59-211031号として既に提案されている。このタッチパネルを利用 した制御信号供給装置は、複数の分割された検出領域が直線的に配列されたタッチ パネルを備え、そのタッチパネルを複数の検出領域の配列方向に沿って接触操作することにより、接触操作方向と接触操作速度に応じた制御信号を発生させることができるものとされており、これが特殊変速再生モード時に操作される制御手段に適用される場合には、タッチパネルを複数の検出領域の配列に沿って接触操作するだけで、磁気テープをタッチパネルに対する接触操作方向に応じた方向に、接触操作 速度に応じた速度で走行させるようにする制御信号を、テープ駆動系に供給することができる。 しかしながら、斯かる場合、特殊変速再生モード状態での磁気テープに対する一定の方向における走行制御を連続的に行おうとするに際しては、タッチパネルに対する接触操作をその一端から他端へと繰り返し行うことになるが、タッチパネルの 一端から他端への1回の接触操作が終了して次の接触操作が開始される迄の間に、タッチパネルの他端から一端への操作戻り時間がとられるので、制御信号を継続的に発生させることができず、そのため、磁気テープに対する連続的な走行制御 接触操作が終了して次の接触操作が開始される迄の間に、タッチパネルの他端から一端への操作戻り時間がとられるので、制御信号を継続的に発生させることができず、そのため、磁気テープに対する連続的な走行制御は行えないことになるという問題がある。 斯かる点に鑑み、本考案は、接触操作面を有するタッチパネルを備え、そのタッチ パネルに対する接触操作の移動方向と移動速度とに応じた制御信号を発生することができて、しかも、タッチパネルに対する接触操作における一定の移動方向に応じ、その移動速度に応じた制御信号を任意の時間だけ継続的に発生させることができ、そのため、ビデオテープレコーダにおける特殊変速再生モード時にテープ駆動系に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段に適用される場合に、タッチパネ ルを接触操作するだけの容易な操作により、特殊変速再生モード状態における磁気テープの走行制御のための制御信号をテープ駆動系に供給できるとともに、斯かる制御信号を特殊変速再生モード状態において磁気テープを所望の一定方向に、所望の速度で走行させる制御を連続的に行えるものとすることができるタッチパネル式制御信号発生装置を提供することを目的とする。(4頁18行ないし7頁14行) (問題点を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本考案に斯かるタッチパネル式制御信号発生装置は、接触操作面を有すとともにこれに関連して円環状に配列された複数の接触操作検出区分が設けられ、各接触操作検出区分から出力が得られるタッチパネルと、タッチパネルの接触操作検出区分の夫々からの出力を順次取り出す走査部と、走査部の出力に基づき、複数の接触操作検出区分の配列部に対する接触操作面上での回動接触 操作の移動方向及び移動速度に応じた移動検出出力を発生する 作検出区分の夫々からの出力を順次取り出す走査部と、走査部の出力に基づき、複数の接触操作検出区分の配列部に対する接触操作面上での回動接触 操作の移動方向及び移動速度に応じた移動検出出力を発生する回動接触操作検出手段と、この回動接触操作検出手段からの移動検出出力に基づく制御信号を形成する制御信号形成部とを備えて構成される。(7頁15行ないし8頁9行)(作用)上述の如くの本考案に斯かるタッチパネル式制御信号発生装置においては、タッ チパネルの接触操作面上において複数の接触操作検出区分の配列部に対応しての回動接触操作がなされるとき、接触操作検出区分の夫々から順次得られる出力が走査部により取り出され、回動接触操作検出手段において、取り出された出力に基づき、タッチパネルの接触操作面上における回動接触操作の移動方向及び移動速度が検出されてそれらに応じた移動検出出力が得られる。そして、制御信号形成部により、斯 かる移動検出出力手段に基づく制御信号が形成される。 このため、タッチパネルの接触操作面上において複数の接触操作検出区分の配列部に対応しての回動接触操作を継続的に行うことにより、タッチパネルに対する回動接触操作における一定の移動方向に応じ、かつ、その移動速度に対応した所望の制御信号を任意の時間だけ継続的に発生させることができる。(8頁10行ないし9 頁10行)(実施例)以下、本考案の実施例について図面を参照して述べる。 第1図は、本考案に斯かるタッチパネル式制御信号発生装置の一例をこれが適用されたビデオテープレコーダの一部分とともに示し、この例は、ビデオテープレコ ーダのテープ駆動部に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段を構成する ものとされている。 この例においては、円盤状 コーダの一部分とともに示し、この例は、ビデオテープレコ ーダのテープ駆動部に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段を構成する ものとされている。 この例においては、円盤状に形成されたタッチパネル11を備えており、このタッチパネル11は、その第1図におけるⅡ-Ⅱ断面を含んだ側面を示す第2図にも示される如く、円盤状の絶縁基板13の一面上に、複数の検出電極15と複数のアース電極17とが絶縁基板13の円周に沿う円環状配置をもって交互に配列され、 これら絶縁基板13及びその上に配された検出電極15とアース電極17との全体が絶縁層19で覆われて形成されている。そして、検出電極15及びアース電極17が交互に、かつ、円環状に配列された絶縁基板13の一面を覆う絶縁層19の外面が接触操作面21とされており、また、中央部には透孔11aが設けられている。 複数の検出電極15の夫々には、パルス電圧発生部23から所定のパルス電圧P Vが、図示されていない所定の抵抗を通じて供給されるとともに、複数のアース電極17は共通に接地され、各検出電極15とそれに隣接する1個のアース電極17との組によって、接触操作検出区分が形成されている。従って、円盤状の絶縁基板13の一面上には、複数の接触操作検出区分が円環状に配列されていることになり、これら複数の接触操作検出区分に対して接触操作面21が、例えば、指Fにより、複 数の接触操作検出区分の円環状の配列に沿って矢印aもしくはbの方向に回動接触操作されるべく設けられているのである。 そして、各接触操作検出区分を形成する検出電極15とそれに隣接するアース電極17との間には、所定の静電容量が形成されており、検出電極15にパルス電圧発生部23から所定のパルス電圧PVが、その各パルスPが、例えば 触操作検出区分を形成する検出電極15とそれに隣接するアース電極17との間には、所定の静電容量が形成されており、検出電極15にパルス電圧発生部23から所定のパルス電圧PVが、その各パルスPが、例えば、第3図Aに示 される如くの波形を有するものとして、所定の抵抗を通じて供給されるとき、接触操作面21が指Fで回動接触操作されていない場合には、各検出電極15に、各パルスPに応じて、上述の抵抗の値及び検出電極15とそれに隣接するアース電極17との間の静電容量の値に応じた充放電動作により、第3図Bにおいて破線で示される如くの電圧Vpが得られる。一方、接触操作面21が指Fで回動接触操作され る場合には、接触操作面21上の指Fの接触部に対応する位置における各接触操作 検出区分を形成する検出電極15とそれに隣接するアース電極17との間には、指Fの存在に起因する静電容量が接続されることと等価になり、斯かる検出電極15とそれに隣接するアース電極17との間の静電容量の値が増大されることになる。 従って、この場合、接触操作面21上の指Fの接触部に対応しない位置における各接触操作検出区分を形成する検出電極15には、各パルスPに応じて、接触操作面 21が指Fで回動接触操作されていない場合と同様に、第3図Bにおいて破線で示される如くの電圧Vpが得られるが、接触操作面21上の指Fの接触部に対応する位置における各接触操作検出区分を形成する検出電極15には、各パルスPに応じて、上述の抵抗の値及び検出電極15とそれに隣接するアース電極17との間の増大された静電容量の値に応じた充放電動作により、第3図Bにおいて実線で示され る如くの、接触操作面21上の指Fの接触部に対応しない位置における各接触操作検出区分を形成する検出電極15に得られる電圧Vp 静電容量の値に応じた充放電動作により、第3図Bにおいて実線で示され る如くの、接触操作面21上の指Fの接触部に対応しない位置における各接触操作検出区分を形成する検出電極15に得られる電圧Vpより低い電圧VQが得られる。 このようにして、タッチパネル11においては、その接触操作面21に対する回動接触操作が、各接触操作検出区分を形成する検出電極15に得られる電圧の変化として検出されるのであり、各接触操作検出区分はそれを形成する検出電極15に 得られる電圧に応じた出力VSを外部に導出する。 タッチパネル11の各接触操作検出区分を形成する検出電極15は、走査部31に接続されている。走査部31は、各接触操作検出区分を形成する検出電極15を、所定の位置にある1個を基点としてその配列方向に順次周回走査し、斯かる周回走査を継続的に繰り返して、各接触操作検出区分からの出力VSを順次取り出す。走 査部31により順次取り出された各接触操作検出区分からの出力VSは、メモリ33に供給され、その走査部31による1周回走査によって取り出される分、即ち、1走査分の出力VSがメモリ33に順次保持される。そして、メモリ33に保持された1走査分の出力VSは順次読み出されて位置データ発生部35に供給される。 位置データ発生部35は、各1走査分の出力VSについて、例えば、上述の電圧V pと電圧VQとの差に基づいて生じる変化を検出し、タッチパネル11の接触操作面 21に対する回動接触操作が行われる場合における、接触操作位置を表す位置データDpを発生する。このようにして、位置データ発生部35から走査部31による各周回走査に応じて順次得られる位置データDpは、データ比較部39の一方の入力端に直接供給されるとともに、データ比較部39の他方の入 発生する。このようにして、位置データ発生部35から走査部31による各周回走査に応じて順次得られる位置データDpは、データ比較部39の一方の入力端に直接供給されるとともに、データ比較部39の他方の入力端に、メモリ37を介して走査部31による1周回走査期間に対応する時間だけ遅らされ、遅延位置 データDp’とされて供給される。データ比較部39は、位置データ発生部35及びメモリ37の夫々から同時に供給されることになる、位置データ発生部35から走査部31による各周回走査に応じて順次得られる位置データDpのうちの連続する2つを相互比較して、両者間の変化を表す比較出力データDcを発生し、それを移動検出部41に供給する。 移動検出部41は、比較出力データDcに基づいて、位置データ発生部35から走査部31による各周回走査に応じて順次得られる位置データDpにおける変化の方向と速度とを検出する。ここで、位置データDpにおける変化の方向と速度とは、タッチパネル11の接触操作面21に対する回動接触操作が行われる場合における、接触操作の移動方向と移動速度とに対応したものとなるので、移動検出部41は、 タッチパネル11の接触操作面21に対する回動接触操作が行われる場合における、接触操作の移動方向と移動速度とを検出することになり、検出された接触操作面21における回動接触操作の移動方向と移動速度に応じた移動検出出力Sxを発生する。・・・ (9頁11行ないし15頁17行)(考案の効果) 以上の説明から明らかな如く、本考案に係るタッチパネル式制御信号発生装置によれば、タッチパネルに対する接触操作の移動方向と移動速度とに応じた制御信号を発生することができ、しかも、タッチパネルに対する継続的な繰返し回動接触操作を行うことにより、その回動接触 信号発生装置によれば、タッチパネルに対する接触操作の移動方向と移動速度とに応じた制御信号を発生することができ、しかも、タッチパネルに対する継続的な繰返し回動接触操作を行うことにより、その回動接触操作における一定の移動方向に応じ、かつ、その移動速度に応じた制御信号を任意の時間だけ継続的に発生させることができる。従 って、本考案に係るタッチパネル式制御信号発生装置が、ビデオテープレコーダに おける特殊変速再生モード時にテープ駆動系に対する制御信号を発生すべく操作される制御手段に適用される場合には、タッチパネルを接触操作するだけの容易な操作により、特殊変速再生モード状態における磁気テープの走行制御のための制御信号をテープ駆動系に供給でき、しかも、タッチパネルに対する回動接触操作を継続的に繰り返すことにより、テープ駆動系に供給される制御信号を、特殊変速再生モ ード状態において磁気テープを所望の一方向に、所望の速度で走行させる制御を任意の時間だけ連続的に行えるものとすることができる。(18頁1行ないし19頁4行) (別紙3)【0001】【産業上の利用分野】本発明は、VTR、CDプレーヤ、ビデオディスクプレーヤ及びDAT等において正、逆のスローやコマ送り及びボリュームのアップ/ダウン等を行うためのジョグダイヤル状スイッチに関する。 【0002】【従来の技術】近年、VTR、CDプレーヤ、ビデオディスクプレーヤ及びDAT等においては正、逆のスローやコマ送り及びボリュームのアップ/ダウン等を行うためのジョグダイヤル状ス 【0002】【従来の技術】近年、VTR、CDプレーヤ、ビデオディスクプレーヤ及びDAT等においては正、逆のスローやコマ送り及びボリュームのアップ/ダウン等を行うためのジョグダイヤル状スイッチが採用されている。 【0003】このようなジョグダイヤル状スイッチは、たとえば図1及び図2に示 すように、回転部材3が操作パネル部1の凹部2に位置した状態で、プリント基板4に取付けられているロータリエンコーダ5の回転軸6に取付けられている。 【0011】【発明が解決しようとする課題】このように、上述した従来のジョグダイヤル状スイッチでは、図1に示した回転部材3を回転させることで、ロータリエンコーダ5 により回転方向及び回転量が検出され、たとえばビデオのコマ送りの方向と量又は速度を指示するための信号を得ることができるようになっている。 【0012】しかしながら、上述したジョグダイヤル状スイッチでは、図2に示したように、可動部分である回転部材3を必要としていることから部品点数が増加し、また構造上、ジョグダイヤル状スイッチの厚みを薄くするには限度があり、操作パ ネル部1の薄型化を図る上で妨げとなっている。 【0014】本発明は、このような事情に対処してなされたもので、簡単な構成で操作パネル部の薄型化及び操作性の向上を図ることができるジョグダイヤル状スイッチを提供することを目的とする。 【0016】 【作用】本発明のジョグダイヤル状スイッチでは、面上に配設された複数の検出部 に対する接触又は非接触によるオン/オフの状態及び/又は変化に基づいて回転方向と回転量とが検出されるので、従来のような回転部材を不要とすることができる。 【0020】図5は、本発明のジョグダイヤル状スイッチの一実施例を示すものであ オフの状態及び/又は変化に基づいて回転方向と回転量とが検出されるので、従来のような回転部材を不要とすることができる。 【0020】図5は、本発明のジョグダイヤル状スイッチの一実施例を示すものであり、操作パネル部1の操作面には静電容量型のタッチ式のスイッチ部30が設けられている。スイッチ部30には、菊花状に設けられた複数のセンサー部31が設 けられている。各センサー部31は操作パネル部1に対し凸凹しないように面ーに設けられている。 【0021】スイッチ部30の操作に際しては、たとえば図6に示すように、センサ一部31の表面を指でなぞることにより、後述するように、回転方向や回転量が検出される。このとき、同図(c)や(d)のように、各センサー部31の表面にガイ ド溝やガイド突起を設けたり、各センサー部31の中央に突起等を設けてもよく、この場合、ブラインドタッチが可能となり、センサー部31を容易になぞることができる。 【0022】なお、スイッチ部30においては、この例のようにタッチ式に限らず静電容量型のノンタッチ式であってもよく、更には圧力センサー等の他の検出手段に よって構成してもよい。 【0058】図17は、スイッチ部30に対してファンクション機能を合せ持たせた場合の他の実施例を示すもので、上記同様にセンサー部31A、31B、31C・・・円周上に配設されている。各センサー部31A、31B、31C・・・には、それぞれたとえばチューナ、VTR、テープデッキ、その他各種機器の選択モードが持 たされている。 【0059】そして、いずれかのセンサー部31A、31B、31C・・・にタッチして動作モードを選択した後は、各センサー部31A、31B、31C・・・が上述したように、たとえばボリュームのアップ/ダウンの検出モードに切換 いずれかのセンサー部31A、31B、31C・・・にタッチして動作モードを選択した後は、各センサー部31A、31B、31C・・・が上述したように、たとえばボリュームのアップ/ダウンの検出モードに切換えられる。 【0060】また、たとえばセンサー部31Aにタッチし、チューナを選択した後、 センサー部31A、31B、31C・・・を右回りになぞると、ボリュームがアップ され、左回りになぞるとボリュームがダウンされる。また、たとえばセンサー部31Aを2度タッチすることにより、各センサー部31A、31B、31C・・・に周波数のアップ/ダウンの操作モードをもたせるようにしてもよく、この場合にはセンサー部31A、31B、31C・・・をたとえば右回りになぞることにより選択周波数が高くなり、左回りになぞることにより選択周波数が低くなる。 【0069】【発明の効果】以上説明したように、本発明のジョグダイヤル状スイッチによれば、面上に配設されたそれぞれの検出部に対する接触又は非接触によるオン/オフの状態及び/又は変化に基づいて回転方向と回転量を検出するようにしたので、従来のような回転部材を不要とすることができる。また、スイッチ部をたとえばフィルム 状とすることで、配設すべき箇所を平面に限らず曲面状であってもその配設が可能となる。 【0071】その結果、簡単な構成で操作パネル部の薄型化及び操作性の向上を図ることができる。 【図1】 【図2】 【図5】 【図6】 【図17】 (別紙4)【0001】【産業上の利用分野】本発明は、ジョグ機能を備えたシートタイプのメンブレンス 【図6】 【図17】 (別紙4)【0001】【産業上の利用分野】本発明は、ジョグ機能を備えたシートタイプのメンブレンスイッチに関する。 【0002】 【従来の技術】最近、VTR、CDプレーヤ、ビデオディスク、DAT等の編集およびプログラム設定のための遠隔操作用に、ジョグ機能を備えたスイッチが広く使用されるようになった。 【0003】従来、上記の用途に使用されているジョグ機能を備えたスイッチとして、図9に示すようなスイッチが使用されている。このジョグ機能を備えたスイッ チは、内軸50と外軸60とを有し、内軸50がジョグ機能を有し、外軸60がシャトル機能を有するような構造になっている。 【0004】このようなタイプのジョグ機能を備えたスイッチの基本原理はロータリエンコーダであり、例えば、ジョグモードにおいて、各々2値信号を出力する4本の出力端子から16種類のコードを出力し、その一定時間内の変化状態から特定の 制御コードを出力するものである。 【0005】しかし、この型のジョグ機能を備えたスイッチは、機械的な構造が複雑なため、製造上、小型化や低コスト化が困難であるという欠点がある。 【0006】【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のジョグ機能を備えたスイッチに おいて複雑であった機械的構造をできるだけ電気的構造およびソフトウェア処理することによって、薄型で低価格のディジタルスイッチを実現することに課題を有している。 【0008】【作用】上記の構成を有するジョグ機能を備えたメンブレンスイッチにおいて、可 撓性シートの表面に配列されているキーを指などで押すと、可撓性シートの裏面の そのキー位置にある可動電 【作用】上記の構成を有するジョグ機能を備えたメンブレンスイッチにおいて、可 撓性シートの表面に配列されているキーを指などで押すと、可撓性シートの裏面の そのキー位置にある可動電極が下方へ押され、その結果、その可動電極の真下にある固定電極に接触し、そのキーはオンとなり、その押されたキーのキー位置が検出される。 【0009】また、複数のキーをある方向にある速さで順次押すジョグ操作を行うと、連続的にオンになった複数のキーの番号の組み合わせと、オンになった順序と、 単位時間内にオンになったキー数とに基づきジョグ操作の移動方向と移動速度とを認識し、それらに対応するコードを出力する。 【0011】【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。本発明によるジョグ機能を備えたメンブレンタイプのスイッチは、例えば、リモートコント ロールスイッチに適用して使用されるものであり、図1に示すように、プリント配線基板1と可撓性シート2とを貼り合わせて構成される。 【0013】可撓性シート2は、ポリカボネート又はポリエステルのシートによって作られた極めて薄い(例えば280ミクロン)シートで構成される。可撓性シート2の表面には、図2に示すように、ジョグキーエリア7、シャトルキーエリア8、9、 一般キーエリア10が配置されている。 【0014】各キーまたはキー位置にはキー番号が付けられている。すなわち、ジョグキーは、円形のジョグキーエリア7に、同心円上に各キーが配置されている。その各キーは、最上キー位置から右回りにキーK1~K6、同じく左回りにキーK9~K14の合計12個のキー番号が付けられている。 【0015】シャトルキーは、シャトルキーエリア8に正方向(FWD)キーがK17~K19の3個、 りにキーK1~K6、同じく左回りにキーK9~K14の合計12個のキー番号が付けられている。 【0015】シャトルキーは、シャトルキーエリア8に正方向(FWD)キーがK17~K19の3個、シャトルキーエリア9に逆方向(REV)キーがK21~K23の3個、合計6個設けてある。一般用キーは、一般キーエリア10に、K25~K40の16個が設けられている。これら一般キーは、例えば電源スイッチ、チャンネルスイッチ及びテレビジョンとテープレコーダとの切り換えスイッチ等の夫々が固有 のキー特性を有するものである。 【0016】一方、可撓性シート2の裏面には、図3に示すように、全てのキー位置に可動電極であるカーボン電極Ci(iはキー番号)が印刷されている。一方、プリント配線基板1側には、各カーボン電極Ciに対向配置するように同じくカーボン電極からなる固定電極が(図示せず)が印刷されている。カーボン電極Ci(i=1~40)は、プリント配線基板1と可撓性シート2とを貼り合わせた時に可動電極 と固定電極が通常の状態で接触しないようにカーボン電極Ciの周囲をエンボス加工等により上方へ僅かに浮かして取り付けられている。 【0017】前記ジョグエリア7は、同心状に配列したキーK1~K14の外側を囲む外側リブ7aと内側を囲む内側リブ7bとにより区画され、該外側リブ7aと内側リブ7bとの間は、図4に示したように、段差をもってプリント配線基板1か ら浮かせた状態に形成され、その浮かせた状態の内側に可動電極となる前記カーボン電極C1~C14が取り付けてある。この外側リブ7aと内側リブ7bとの間隔は、人の指がガイドされてなぞりやすいように設定されている。 【0018】可撓性シート2の表面のキーKi(i=1~40)を指などでおすと、可 が取り付けてある。この外側リブ7aと内側リブ7bとの間隔は、人の指がガイドされてなぞりやすいように設定されている。 【0018】可撓性シート2の表面のキーKi(i=1~40)を指などでおすと、可撓性シート2の可撓性によって、押されたキーは凹み、その結果、対応するカーボ ン電極Ciはプリント配線基板1の固定電極と接触することになる。指を離せば、可撓性シート2の可撓性によってカーボン電極Ciは復元する。つまり、カーボン電極Ciは、スイッチの短絡電極の機能を果たす。 【0019】次に、プリント配線基板1の回路構成について、図5を用いて説明する。プリント配線基板1には、プリント配線群35と、プリント配線群36とが各キ ーエリアにおいて固定電極として互いに近接した位置に配設されており、プリント配線群35、36の各交点はキー位置K1~K62に対応する。つまり、キー位置K1~K62は回路的にはマトリックスを形成している。 【0021】又、図6に示すように、各キー位置Kiで交差する二つのプリント配線は、カーボン電極Ciによって、接続されたり(キーオン)、切り離されたり(キー オフ)するようになっており、これによってオン/オフスイッチを形成している。 【0028】ジョグ機能は、可撓性シート2の表面のキーを押す指の移動方向及び移動速度を、ジョグキーK1~K6、K9~K14のオンになる順序および単位時間中にオンになったキー数に基づいて認識することが基本である。 【0029】ジョグ機能を開始するための特定のトリガーキーは存在しない。キーK1~K62の内のどれかがキーオンとなったことによって、マイコン3は、スタ ンバイ状態からウェイクアップ状態へ移行する。 【0030】ジョグ機能の出力の開始は、ジョグ操作の回転方向が確定し ーK1~K62の内のどれかがキーオンとなったことによって、マイコン3は、スタ ンバイ状態からウェイクアップ状態へ移行する。 【0030】ジョグ機能の出力の開始は、ジョグ操作の回転方向が確定した後に行われる。ジョグ操作の回転方向は、最初のキーオンを含め3つのキーが連続して押された時にジョグ操作が開始されたものとし、同時にそのジョグ操作の操作方向(回転方向)を認識する。そして、最初のキーオンがなされた時に、同時に後述する単位 時間内でのキーオンのカウント数を検出し始めるようになっている。 【0031】その後は、方向のみを確認しながら、所定時間内(例えば本実施例ではリモートコントロール信号の送信単位である1フレームと同一時間の90ms)のキーオンのカウント数に対応するコードを出力する。 【0032】即ち、マイコン3は、ジョグキーエリア7にあるジョグキーK1~K1 4が所定時間の間に連続的にオンにされたキーの数をカウントすることによって、下表のように出力するコードを決める。このキースキャンの周期は10msとしている。 【0034】一例で説明すると、最初にキーK2が押されたとすると、その時からマイコンがウェークアップ状態に移行し、マイコンの端子soutから10msの周 期でスキャン信号が発信する。引続きキーK3が押されても特定の制御コードは出力されない。更に連続してキーK4が押されると、マイコンではジョグ操作であると認識する。 【0035】最初に押圧したキーK2から所定時間である90ms以内にキーK3、K4、K5まで押されたとすると、上記別表1に示すようにコード”22”を出力す る。その後、90ms間に更にキーK6、K14、K13が押されたとすれば、コー ド”23”が出力される。 【0041】ジョ とすると、上記別表1に示すようにコード”22”を出力す る。その後、90ms間に更にキーK6、K14、K13が押されたとすれば、コー ド”23”が出力される。 【0041】ジョグ/シャトルモードにおけるシャトル機能は、正方向用シャトルキーエリアK17~K20内、あるいは、逆方向用シャトルキーエリアK21~K24内でキーを連続的に押すことによって遂行される。 【0048】図7は、本発明に係る第2の実施例を示す。この実施例では、リング状 の領域20に複数のキー21~24を割り当て、連続キーオン操作と単独キーオン操作との複合機能を持たせている。 【0054】【発明の効果】以上説明したように、本発明によるジョグ機能を備えたメンブレンスイッチは、マイコンとプリント配線基板に取り付けられた固定電極と、各キー位 置に可動電極を取り付けた可撓性シートとを貼り合わせただけの簡単な構造で極めて薄いコンパクトなメンブレンスイッチであるから、スイッチの薄型化および低コスト化に寄与すると云う優れた効果を奏する。 【図1】 【図2】 【図3】 【図4】 【図5】 【図6】 【図7】 (別紙5)参考図 (別紙5)参考図

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