平成29(ワ)12058 商標権侵害行為差止等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成30年6月28日 東京地方裁判所
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判決文本文16,689 文字)

平成30年6月28日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成29年(ワ)第12058号商標権侵害行為差止等請求事件口頭弁論終結日平成30年4月19日判決 原告ジー・エス・エフ・ケー・シー・ピー株式会社 被告Y 被告株式会社国際建機販売 上記両名訴訟代理人弁護士・弁理士小林幸夫 上記両名訴訟代理人弁護士弓削田博河部康弘 藤沼光太 神田秀斗 平田慎二 同補佐人弁理士葦原エミ角田智香子吉田麻実子関原亜希子 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由 第1 請求 1 被告らは,コンクリートポンプ車またはその部品に別紙被告標章目録記載の各標章(以下「被告標章」という。)を付して販売してはならない。 2 被告らは,被告標章を付したコンクリートポンプ車及びその部品を廃棄せよ。 3 被告らは,被告標章を付したコンクリートポンプ車及びその部品の販売に関する全ての営業活動及びマーケティング活動をしてはならない。 4 被告らは,被告らの日本語のウェブページ((URLは省略)及び(URLは省略))から別紙商標権目録記載の商標(以下「本件商標」という。)及びこれに類似する商標を削除せよ。 5 被告らは,毎日新聞(東京版)に別紙謝罪広告記載の謝罪広告を掲載せよ。 RLは省略)及び(URLは省略))から別紙商標権目録記載の商標(以下「本件商標」という。)及びこ れに類似する商標を削除せよ。 5 被告らは,毎日新聞(東京版)に別紙謝罪広告記載の謝罪広告を横15.0cm,縦1段以上の大きさで1回掲載せよ。 6 被告らは,被告らのウェブページ((URLは省略)及び(URLは省略))に別紙謝罪広告記載の内容を1週間掲載せよ。 7 被告らは,原告に対し,連帯して2140万円及びこれに対する被告Y(以下「被告Y」という。)につき平成29年4月30日から,被告国際建機販売株式会社(以下「被告会社」という。)につき同年5月2日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨本件は,「KCP」の文字からなる商標(本件商標)につき商標権を有する原告が,被告らによる被告標章が付された名刺の使用,被告標章が付されたコンクリートポンプ車の販売,及び被告標章のウェブページへの掲載が上記商標権を侵害すると主張して,被告らに対し,①商標法36条1項及び同2項に基 づき,被告標章を付したコンクリートポンプ車等の販売及び同販売に係る営業- 3 -活動等の差止め,並びにコンクリートポンプ車等の廃棄,②同条1項に基づき,ウェブページ上の本件商標及びこれに類似する商標の削除,③同法39条及び特許法106条に基づき,新聞及びウェブページにおける謝罪広告の掲載,④民法709条及び商標法38条2項に基づき,損害賠償金2140万円及びこれに対する不法行為後の日(訴状送達の日の翌日。被告Yにつき平成29年4 月30日,被告会社につき同年5月2日)から各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める事案である。 2 前提事実(以下の各事実につ の翌日。被告Yにつき平成29年4 月30日,被告会社につき同年5月2日)から各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める事案である。 2 前提事実(以下の各事実については,当事者間に争いがないか,後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる。)⑴ 当事者等 ア原告は,車両系建設機械の販売等を目的とする株式会社である。 イ被告会社は,コンクリートポンプ車の製造,販売等を目的とする株式会社である。 ウ KCPジャパン株式会社(以下「KCPジャパン社」という。)は,コンクリートポンプ打設機械並びにその付属品及び部品の開発,製造,販売 及び修理業務,同製品の輸出及び輸入業務等を目的とする株式会社であり,平成27年7月22日に設立された(乙1)。 被告Yは,同社の設立時から同年9月30日まで,同社の代表取締役の地位にあった者である(乙1)。 エ株式会社KCP重工業(英語での表記は「KCPHEAVYIND USTRIESCO.,LTD.」,以下「KCP社」という。乙3,112,113)は,コンクリートポンプ車の生産,販売,コンクリートポンプ車の附属品の製造・販売等を目的とする大韓民国(以下「韓国」という。)の法人である(乙3)。 ⑵ 本件商標 原告は,別紙商標権目録記載の「KCP」の標準文字からなる商標(本件- 4 -商標)につき,平成27年2月18日に商標登録出願をし,同年7月17日に商標登録を受けた。 本件商標の指定商品には,「コンクリートポンプ車」(以下「本件指定商品」という。)が含まれる(以上,甲2)。 ⑶ 被告標章の使用 ア被告会社は,平成28年8月頃,阿久津工務店に対し,別紙被告標章目録1記載の標章(以下「被告標章1」と 」(以下「本件指定商品」という。)が含まれる(以上,甲2)。 ⑶ 被告標章の使用 ア被告会社は,平成28年8月頃,阿久津工務店に対し,別紙被告標章目録1記載の標章(以下「被告標章1」といい,同目録2ないし5記載の各標章についても同様に特定する。)及び被告標章5が付されたKCP社製のコンクリートポンプ車1台を販売した(甲6,12,弁論の全趣旨)。 イ被告会社は,遅くとも平成29年6月7日以降,コンクリートポンプ車に係る輸入販売の宣伝のために,同社のウェブサイトに,被告標章3及び被告標章4が付されたKCP社製のコンクリートポンプ車1台の写真を掲載している(甲11)。 ウ KCPジャパン社のウェブサイトには,遅くとも平成29年6月7日 以降,コンクリートポンプ車の販売の宣伝のために,被告標章1ないし5が付されたKCP社製のコンクリートポンプ車複数台の写真が掲載されている(甲13)。 エ被告Yは,平成27年1月以降,KCP社あるいはKCPジャパン社の営業活動として,日本国内のコンクリートポンプ車を作業に使用する 業者(以下「コンクリート圧送業者」という。)に対し,被告標章3の付された名刺(甲3,20,以下「本件名刺」という。)を配布した(弁論の全趣旨)。 3 争点本件商標と被告標章5の類否 なお,被告は,本件指定商品であるコンクリートポンプ車と被告会社が販- 5 -売するコンクリートポンプ車が同一ないし類似すること及び本件商標と被告商標1ないし4が類似することを争っていない。 本件商標の無効理由の存否原告の請求が権利濫用に当たるか否か先使用の抗弁の成否 被告Yの行為主体性損害額 4 争点についての当事者の主張 (本件商標と被告標章5の類否)に 商標の無効理由の存否原告の請求が権利濫用に当たるか否か先使用の抗弁の成否 被告Yの行為主体性損害額 4 争点についての当事者の主張 (本件商標と被告標章5の類否)について(原告の主張) 本件商標と被告標章5の「CP」との部分については,いずれもコンクリートポンプを意味する「ConcretePump」あるいは「ConcretePumping」の略語であるとの観念を生じさせ,類似している。 また,韓国においては「KCP」との標章はありふれたものであり,本件 商標からKCP社の商品との観念を生じない。 (被告らの主張)被告標章5は,1番目の文字が「J」である点,及び「P」の文字の上部左側が欠けている点で本件商標と異なる。 また,被告標章5の呼称は「ジェーシーピー」であり,最も印象的な語頭 音が本件商標の呼称「ケーシーピー」と異なる上,「ジェ」と「ケ」は子音が全く異なり,濁音か清音かの違いもあるため,需要者はこれらの違いを比較的容易に認識することが可能である。 さらに,本件商標は,コンクリート圧送業者においてKCP社の商品を表示するものとして国際的に広く知られ,日本においても知られているため, KCP社の商品との観念を生じるが,被告標章5からは特定の観念を生じな- 6 -い。 したがって,本件商標と被告標章5は,外観・呼称・観念上類似せず,非類似である。 (本件商標の無効理由の存否)について(被告らの主張) ア商標法4条1項7号に該当することKCP社は,自社の商号の略称でもある「KCP」という文字からなる標章(以下「KCP社商標」という。)を,会社設立当時から自社の出所識別商標として使用してきた。 KCP社と原告は,本件商 KCP社は,自社の商号の略称でもある「KCP」という文字からなる標章(以下「KCP社商標」という。)を,会社設立当時から自社の出所識別商標として使用してきた。 KCP社と原告は,本件商標の登録出願前から取引関係(メーカー と販売店の関係)にあったところ,原告代表者は,KCP社が,平成27年頃に日本への本格進出を開始すると,それまで商標登録出願をしたことがなかったにもかかわらず,KCP社商標と同一または類似する本件商標につき商標登録出願をすると共に,未だ登録査定がされていないにもかかわらず,KCP社や被告Yに対し,商標権侵害の警 告をした。 上記事実経過に鑑みれば,本件商標は,登録出願の経緯が著しく社会的妥当性を欠き,その商標登録を認めることは商標法の予定する秩序に反するから,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標として,商標法4条1項7号に該当する。 イ商標法4条1項10号に該当することKCP社は,その創立当時からKCP社商標を一貫して使用し,ハウスマークとしても使用し続け,同社の韓国国内における市場占有率は,平成24年から平成27年まで1位を維持していた。 また,KCP社は,積極的に世界各国の展示会に出展して宣伝活動 を行い,同社の商品は,各種広告・報道等において,韓国国内のみな- 7 -らず世界的に宣伝されていた。 日本においても,KCP社商品は大きな売上げを記録し,複数のコンクリート圧送業者が,KCP社商標を同社の商品を示すものと認識していた。 このように,KCP社商標は,本件商標の登録出願時において,K CP社が製造,販売する商品を表示するものとして,コンクリート圧送業界の取引者及び需要者の間で広く認識されていたものであるところ,本件商標は,同 CP社商標は,本件商標の登録出願時において,K CP社が製造,販売する商品を表示するものとして,コンクリート圧送業界の取引者及び需要者の間で広く認識されていたものであるところ,本件商標は,同KCP社商標と同一又は類似する上,同一の商品について使用されるものであるから,商標法4条1項10号に該当する。 ウ商標法4条1項15号に該当すること本件商標を本件指定商品に使用すると,取引者及び需要者において,当該商品がKCP社または同法人と組織的,経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるとの混同するおそれがあるから,本件商標は,商標法4条1項15号に該当する。 エ商標法4条1項19号に該当すること 記載のとおり,KCP社商標は,取引者及び需要者間において広く認識されていたところ,上記ア記載の事実経過からすれば,原告は,これを知りながら,未だ同商標が日本において登録出願されていないことを奇貨として,KCP社の日本参入を阻止ないし困難にする目 的,同社に日本国内代理店契約締結を強制する目的,またはKCP社商標に化体した信用,名声,顧客吸引力等に便乗し不当な利益を得る目的等の不正な目的のために,本件商標を登録出願したと認められ,本件商標は,商標法4条1項19号に該当する。 (原告の主張) 否認ないし争う。 - 8 -被告らが提出するKCP社の売上げや市場占有率に係るデータは,いずれも同社の社内データであり信用性は低い。韓国金融監督院に各社が提出したデータに基づいてKCP社と競合会社の売上げを比較すると,平成27年におけるKCP社の売上げは韓国国内で3位にすぎない。 また,KCP社は,平成25年に日本で販売活動をしたことがあったが, 日本のコンクリート圧送業者の反応 会社の売上げを比較すると,平成27年におけるKCP社の売上げは韓国国内で3位にすぎない。 また,KCP社は,平成25年に日本で販売活動をしたことがあったが, 日本のコンクリート圧送業者の反応が悪く短期間で撤退し,日本のコンクリート圧送業者に浸透することは全くなかった。 したがって,本件商標がKCP社の商品を示すものとして認識されていたとの事実はない。 (被告らの主張)上記アの各事情に鑑みれば,かつてKCP社の商品を購入して販売していた原告が,KCP社の日本支社であるKCPジャパン社の従業員である被告Y,及び現在KCP社の商品を購入して販売している被告会社に対して本件商標に係る商標権を行使することは,商標を使用する者の業務上の 信用の維持を図り,需要者の利益を保護するという商標法の目的に反し,客観的に公正な競争秩序を乱すものとして権利の濫用に当たる。 (原告の主張)争う。 (先使用の抗弁の成否)について (被告らの主張)アイ記載のとおり,KCP社は,本件商標の登録出願以前から,不正競争の目的ではなく,世界中において,本件指定商品の範囲に属する同社商品について,本件商標と同一又は類似するKCP社商標を使用してきた。その結果,本件商標の登録出願時において,KCP社商標は, KCP社の商品を表示するものとして,主としてコンクリート圧送業界- 9 -において,取引者及び需要者の間に広く認識されていた。また,KCP社は,現在に至るまで継続して,同社の商品についてKCP社商標を使用している。 したがって,KCP社は,同社商品についてKCP社商標を使用する先使用権(商標法32条1項前段)を有する。 イ被告会社は,上記先使用権を有するKCP社から,先使用権の 使用している。 したがって,KCP社は,同社商品についてKCP社商標を使用する先使用権(商標法32条1項前段)を有する。 イ被告会社は,上記先使用権を有するKCP社から,先使用権の範囲内にあるKCP社商標を付した同社商品を買い受け,他に転売する販売業者である。 したがって,被告会社は,KCP社から同社商品を輸入し,日本国内においてこれを販売する行為について,KCP社商標を使用する権原を 有し,これをもって原告に対抗することができる。 (原告の主張)否認ないし争う。 (被告Yの行為主体性)について(原告の主張) ア被告Yは,個人として,コンクリートポンプ車の整備又は販売の広告のために,被告標章3を付した本件名刺を使用した。 また,被告Yは,KCPジャパン社のウェブサイト上に,コンクリートポンプ車の販売の宣伝のために,被告標章1ないし5が付されたコンクリートポンプ車複数台の写真を掲載している。 イ KCPジャパン社のウェブサイトによれば,同社の連絡先は被告Yの個人の電話番号及びEメールアドレスであり,同社の所在地は同人の住所地と同一であるから,同社と被告Yは実質的に同一であり,KCPジャパン社の法人格は否認されるべきである。 したがって,上記アの被告標章使用行為は,いずれも被告Y個人の行 為である。 - 10 -(被告らの主張)ア被告Yは,平成27年1月,KCP社の日本支社を立ち上げるため,同社と雇用契約を締結し,同年7月22日にKCPジャパン社が設立されると,KCP社との雇用関係を継続したまま,KCPジャパン社の代表取締役に就任した。その後,被告Yは,同年9月30日に同社の代表 取締役を退任し,翌同年10月1日より同社の正社員となった。 れると,KCP社との雇用関係を継続したまま,KCPジャパン社の代表取締役に就任した。その後,被告Yは,同年9月30日に同社の代表 取締役を退任し,翌同年10月1日より同社の正社員となった。 したがって,被告Yは,KCP社またはKCPジャパン社の従業員あるいはKCPジャパン社の代表取締役として,両社のために,コンクリートポンプ車の輸入販売等に係る営業活動を行うに際し,被告標章を付した本件名刺を使用したのであり,個人として被告標章を使用した事実 はない。 イ原告は,KCPジャパン社に法人格否認の法理が適用される旨主張するが,被告Yは同社の株式を保有していない上,同社は会社名義の取引口座を会社設立後1か月以内に開設し,会社財産と被告Yの財産とが混同した事実はなく,平成29年2月10日には定時株主総会を行ってい るのであるから,同社の法人格が形骸化していないことは明らかである。 (損害額)について(原告の主張)被告らは,平成27年2月28日から平成29年4月11日までの間,足立工業,阿久津工務店及び与那原圧送に対し,被告標章を付したコンクリー トポンプ車合計4台を販売した。同販売額は合計約1億5000万円であり,被告らが得た利益は,その1割である1500万円を下らない。 また,原告は,被告らによる商標権侵害行為により精神的損害を被り,その金額は640万円を下らない。 よって,原告は,被告らに対し,民法709条及び商標法38条2項に基 づき,連帯して,2140万円及びこれに対する不法行為後の日である訴状- 11 -送達日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。 (被告らの主張)被告会社が,足立工業に対してコンクリートポンプ車2台を販売 日である訴状- 11 -送達日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。 (被告らの主張)被告会社が,足立工業に対してコンクリートポンプ車2台を販売したこと及び阿久津工務店に対してコンクリートポンプ車1台を販売したことは認め, その余は否認ないし争う。 与那原圧送は,KCP社より直接コンクリートポンプ車を購入したのであり,被告会社が販売した事実はない。 第3 当裁判所の判断 1 争点(本件商標と被告標章5の類否)について ⑴ 本件商標について本件商標の外観は標準文字で「KCP」とのアルファベット3文字を横書きしたものであり,「ケーシーピー」との称呼を生じる。観念についてみると,我が国において「KCP」という語は知られておらず,本件指定商品との関係においても,それ自体独自の意味を持った英語その他の外国語の単語 ないし略語として認識されるとは認められない。 これに対し,原告は,「CP」との部分については,コンクリートポンプを意味する「ConcretePump」あるいは「ConcretePumping」の略語であるとの観念を生じさせる旨主張するが,本件指定商品の購買層の間で,コンクリートポンプの略語として「CP」が用いら れていると認めるに足りる証拠はない。 したがって,原告の上記主張は採用できない。 ⑵ 被告標章5について被告標章5の外観は,「JCP」とのアルファベット3文字を横書きしたものであり,「P」の文字には,左上の縦線部分が存在せず,湾曲部が左方 向に開放した形状となっている。また,本件標章5は「ジェーシーピー」と- 12 -の称呼を生じる。 観念についてみると,我が国において「JCP」という語は知られておら せず,湾曲部が左方 向に開放した形状となっている。また,本件標章5は「ジェーシーピー」と- 12 -の称呼を生じる。 観念についてみると,我が国において「JCP」という語は知られておらず,同標章がコンクリートポンプ車に付されているとの取引状況(甲12,それ自体独自の意味を持った英語その他の外国語の単語ないし略語として認識されるとは認められない。 ⑶ 対比 本件商標と被告標章5とは,その外観において,3文字中の1番目の文字が相違する上,被告標章5は「P」の文字の一部が欠けるという特徴を有しており,いずれも両者の外観上の相違を看者に印象づけるものといえる。 また,称呼についても,語頭の発音が子音及び清濁の点で明らかに異なることにより,全体としても相当程度異なった印象を与える上,両者ともに特定の観念を生じさせない。 これらを総合して判断すれば,本件商標と被告標章5は類似するとは認められない。 2 争点(本件商標の無効理由の存否)について認定事実掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の各事実が認められる。 ア KCP社商標KCP社は,平成14年5月15日に韓国において設立され,韓国 内に2つの工場を有し,主としてコンクリートポンプの製造を行っている(乙3,10,13,14)。 KCP社は,設立後,同社の商号の一部ともいえる「KCP」とのアルファベットを横書きにした商標であるKCP社商標を,コンクリートポンプ車等の同社製品に付して販売している(乙10ないし13, 弁論の全趣旨)。 - 13 -KCP社の韓国国内におけるコンクリートポンプ車の販売台数は,以下のとおりであった(甲41〔審判請求書5頁〕,乙17,18)。 平成23年 52台平成 弁論の全趣旨)。 - 13 -KCP社の韓国国内におけるコンクリートポンプ車の販売台数は,以下のとおりであった(甲41〔審判請求書5頁〕,乙17,18)。 平成23年 52台平成24年 87台平成25年 127台 平成26年 149台平成27年 206台KCP社の韓国国内におけるコンクリートポンプ車の売上は,以下のとおりであった(括弧内は1韓国ウォンを0.1円で換算した金額。 乙17,18,99)。 平成23年 163億0902万5000ウォン(16億3090万2500円)平成24年 248億7800万0000ウォン(24億8780万0000円)平成25年 385億8250万0000ウォン (38億5825万0000円)平成26年 454億5700万0000ウォン(45億4570万0000円)平成27年 669億2900万0000ウォン(66億9290万0000円) KCP社の韓国国内のコンクリートポンプ車の市場におけるKCP社の製品の占有率は,以下のとおり推移し,下記期間を通じ1位を維持していた(乙15,16)。 平成24年 36%平成25年 40% 平成26年 32%- 14 -平成27年 37%KCP社は,平成27年1月まで,日本に販売代理店や日本支社を設置したことはなかった(乙65)。 イ原告代表者とKCP社との関係原告代表者は,遅くとも平成24年12月以降,原告を設立する平 成26年7月15日まで,「GSFInc.」(あるいは「GSFINC.」)との商号を用いて活動を行っていた(甲51,乙66ないし68,78,81,114)。 原告代表者は,平成24年12月24日頃,ヴォンジン産 で,「GSFInc.」(あるいは「GSFINC.」)との商号を用いて活動を行っていた(甲51,乙66ないし68,78,81,114)。 原告代表者は,平成24年12月24日頃,ヴォンジン産業のAとともに韓国のKCP社を訪れ,同社の社内理事であるBと面会した。原 告代表者と同理事は,同日,原告代表者(GSFInc.)が,今後,日本においてKCP社の商品を販売することを合意した(乙3,65,66,69,73)。 原告代表者は,平成24年12月から平成27年1月頃まで間,以下のとおり,日本国内においてKCP社のコンクリートポンプ車等の 営業活動を行い,KCP社のコンクリートポンプ車3台を日本国内のコンクリート圧送業者等に販売した。また,平成26年7月15日には,従前使用してきた「GSFInc.」との商号のGSFにKCPを付加した「ジー・エス・エフ・ケー・シー・ピー株式会社」との商号の原告を設立した(乙80,87,117)。 a 原告代表者は,平成25年4月23日頃,中古コンクリートポンプ車販売等を行う有限会社TPネット((省略)所在)を訪れ,KCP社の販売店であるとして,KCP社の発行するカタログを示して,KCP社のコンクリートポンプ車を宣伝した(乙12,74ないし77)。 b 原告代表者(GSFINC.)は,平成26年4月発行の一般社- 15 -団法人全国コンクリート圧送事業団体連合会の会員名簿に,KCP社の製品であるKCP35ZX5150を販売する旨の広告を掲載した(乙81)。 c 原告代表者(GSFInc.)は,平成26年4月9日,守山産業株式会社との間で,KCP社の製品KCP19Z110を守山産 業株式会社に売り渡す売買契約を締結した(乙78)。原告代表者は,同年5月 代表者(GSFInc.)は,平成26年4月9日,守山産業株式会社との間で,KCP社の製品KCP19Z110を守山産 業株式会社に売り渡す売買契約を締結した(乙78)。原告代表者は,同年5月12日,KCP社から,ウォンジン産業を通じて同製品を購入すると,守山産業株式会社に引き渡した(乙65,70,73)。 d 原告代表者は,平成26年9月26日,有限会社札幌技建興業に送信したEメールの中で,KCP社の製品はトラブルが少なく,韓 国国内において急成長し市場占有率が6割となったと記載して,KCP社の製品を宣伝した(乙117)。 e 原告は,平成26年10月10日頃,「2014年製品案内」と題するパンフレットを作成した。同パンフレットにおいて,KCP社の商品カタログから複数のコンクリートポンプ車等の写真が転載さ れ,KCP社の製品が「韓国のトップ商品」として宣伝されていた(乙115,116)。 f 原告は,平成26年10月28日,エスケーコンクリートポンプ株式会社との間で,KCP社の製品KCP19ZXをエスケーコンクリートポンプ株式会社に売り渡す売買契約を締結した(乙79)。 原告は,平成27年1月6日,KCP社から,ウォンジン産業を通じて同製品を購入すると,エスケーコンクリートポンプ株式会社に引き渡した(乙65,72,73)。 g 原告は,平成26年11月7日,有限会社札幌技建興業との間で,KCP社の製品KCP31ZX5を有限会社札幌技建興業に売り渡 す売買契約を締結した(乙80)。原告は,平成27年1月6日,K- 16 -CP社から,ウォンジン産業を通じて同製品を購入すると,有限会社札幌技建興業に引き渡した(乙65,71,73,92)。 ウ KCP社の日本進出KCP社は,平成27年1月,日 K- 16 -CP社から,ウォンジン産業を通じて同製品を購入すると,有限会社札幌技建興業に引き渡した(乙65,71,73,92)。 ウ KCP社の日本進出KCP社は,平成27年1月,日本に本格的に進出することを決定し,同月15日,進出に係る業務を行う日本人職員として,被告Yとの間 で雇用契約を締結した。被告Yは,同月からKCP社の日本における営業活動を開始し,複数のコンクリートポンプ業界の関係者に対し,本件名刺を配布した(乙2,65,原告代表者〔7頁〕,弁論の全趣旨)。 KCP社は,平成27年7月22日,同法人の日本における拠点と して全額を出資してKCPジャパン社を設立し,被告Yを同社の代表取締役にし,日本における販売店として被告会社を選定した(乙1,65,96の1,2)。 被告Yは,平成27年9月30日,KCPジャパン社の代表取締役を退任して同社との間で雇用契約を締結し,同年10月1日から,同 社の従業員として勤務している(乙1,4)。 エ原告による本件商標の出願原告は,平成27年2月18日,本件商標及び「GSFKCP」との標準文字からなる商標について,商標登録の出願をした(甲1,2,以下「本件商標出願」という。)。 原告は,平成27年7月17日,本件商標及び「GSFKCP」との商標につき,登録を受けた(甲1,2)。 オ本件商標出願前後における原告代表者の行動原告代表者は,平成27年1月頃,KCP社の工場の従業員から,同社が日本に進出するとの噂を聞いた(乙65,原告代表者〔6及び 7頁〕)。 - 17 -また原告代表者は,同年1月ないし2月頃,複数のコンクリート圧送業者から,本件名刺を見せられるなどして,被告YがKCP社のディーラーとして営業活動を行って 及び 7頁〕)。 - 17 -また原告代表者は,同年1月ないし2月頃,複数のコンクリート圧送業者から,本件名刺を見せられるなどして,被告YがKCP社のディーラーとして営業活動を行っていると告げられ,原告と同人との関係について問い合わせを受けた(原告代表者〔8頁〕)。 原告代表者は,本件商標登録出願後である平成27年4月頃,ヴォ ンジン産業のAとともに韓国のKCP社を訪れた。その際,KCP社が本件商標を無償で使用,取得したいとの意向を示したのに対し,原告代表者は応じることができない旨返答した(乙119の1,119の2,原告代表者〔11ないし13頁〕,弁論の全趣旨)。 原告代表者は,平成27年5月28日,被告Yと東京駅の飲食店に おいて面談し,被告Yに対し「私がしっかりと足止め,私から足止めさせているから活動が出来ませんと(KCP社に)報告した方が」いい,「KCPとも相談してください。」などと言って,KCPジャパン社が営業活動を行わないように求めるとともに,原告代表者によって営業活動を妨害されていることをKCP社に報告するように求めた。 また,原告代表者は,同面談の中で「商標権はあきらめずに私が握っているから。それはKCPが必要になれば購入しなければならない。」と述べ,KCP社の対応について「買うんだったら,まあそれも考えますし,いろいろ選択肢がありますが,KCPからはただでもらいたいということが候補だと…。」,「向こうではこれを補いながら 物を,名前を回収したいといったらいいんですけど,ありがたいと思いますが,向こうではただでもらいたいと言っているから,これが困るんですよ。」,「まずKCPからは無償で使いたいというよりは今までの活動に対して評価しなくてはならないと思いますよ。そうじゃ たいと思いますが,向こうではただでもらいたいと言っているから,これが困るんですよ。」,「まずKCPからは無償で使いたいというよりは今までの活動に対して評価しなくてはならないと思いますよ。そうじゃないですか。」,「一銭も払いたくない。それが問題で。」などと,KCP社 に本件商標の使用させる代わりに,原告の日本におけるこれまでの営- 18 -業活動に対する金銭的な見返りが欲しいことや,KCP社がこれに応じないことについての不満を述べた(乙119の1,119の2)。 なお,原告は,乙119の1及び119の2につき,秘密録音であり証拠能力が否定されるべきと主張するが,同録音は飲食店における会話を記録したものであり,その録音手段が著しく反社会的と認める に足りないから,原告の上記主張は採用できない。 原告は,平成27年5月29日頃,「ポンプ車のラジコン,気軽に新しいものに取り換えるチャンス!」と題するポンプ車の無線操縦機に関するパンフレットを作成し,同パンフレットに「弊社では『KCP』の商標権を所有しております。弊社以外のところで『KCP』の商標 がついているポンプ車の販売及び購入は商標権の侵害として民事賠償と刑事罰を受けることになることを,予めお知らせ致します。」と記載した(乙88)。 原告代表者は,本件商標の登録後である平成27年8月12日,KCPジャパン社及び被告会社に対し,「催告書」と題する文書を送付し, 同文書に「国際建機販売では韓国から導入したコンクリートポンプ車にKCPという文字は使用できないですから削除して下さい。書類にも部品でも,日本に入った時点では商標法違反であります。」,「KCPJAPANと言う名付けて,日本語のホームページを展開していますが,このホームページの中に表現されたKCP 削除して下さい。書類にも部品でも,日本に入った時点では商標法違反であります。」,「KCPJAPANと言う名付けて,日本語のホームページを展開していますが,このホームページの中に表現されたKCPという文字は使用で きないですから削除して下さい。」等と記載し,KCP社商標の使用が商標権侵害に当たることを警告し,同月28日までに削除するように求めた(甲8,19)。 商標法4条1項19号の該当性ア周知性について 上記アの各事実によれば,KCP社は,平成14年5月15日の- 19 -設立以来,14年程度の比較的長期間にわたり,同社の商号の一部ともいえるKCP社商標を同社の製品に付すなどして継続的に使用するとともに,同社製品の販売台数及び売上げを徐々に伸ばし,平成24年以降,コンクリートポンプ車の韓国国内の市場において,同社の製品の占有率は3割から4割を維持し,1位であったと認められる。そ うすると,KCP社商標は,本件商標の商標登録出願日(平成27年2月18日)当時において,韓国のコンクリート圧送業者等の需要者の間において,KCP社の商品を示すものとして広く認識されていたと認められる。 これに対し,原告は,KCP社の売上げ等の根拠となった資料(乙 15ないし18)は同社の社内データにすぎず,信用性は低い旨主張するが,同資料記載の平成27年の総売上高(1169億8230万8109ウォン,乙18)は韓国金融監督院の売上公開情報における売上高(乙99)と一致しており,その他の数字についても,この信用性を覆すに足りる証拠はない。 したがって,KCP社商標は,「外国における需要者の間に広く認識されている商標」に当たる。 イ本件商標とKCP社商標の同一性本件商標は「KCP」とのアル すに足りる証拠はない。 したがって,KCP社商標は,「外国における需要者の間に広く認識されている商標」に当たる。 イ本件商標とKCP社商標の同一性本件商標は「KCP」とのアルファベットを標準文字で横書きしたものであるのに対し,KCP社商標もまた「KCP」とのアルファベット を横書きしたものであるから,両商標は同一または類似の商標といえる。 ウ不正の目的上記で認定した各事実によれば,原告代表者は,①平成24年12月から平成27年1月頃まで,日本国内においてKCP社の製品であるコンクリートポンプ車等を宣伝・販売していたこと(上記イ), ②平成27年1月頃,KCP社が日本への進出を計画し,被告Yが日- 20 -本国内のコンクリート圧送業者への営業活動を行っていることを知ると,直ちにKCP社商標と同一又は類似の本件商標につき登録出願を行ったこと(同エ及びオ),③同登録出願後,本件商標につき登録査定がされる以前である同年4月頃,KCP社に対し,本件商標を無償で譲渡等することはできない旨述べたこと(同,④同様に同登 録出願後,登録査定以前である同年5月28日,被告Yに対し,日本における営業活動をしないように求めるとともに,これをKCP社に報告するように求め,本件商標の使用には原告の日本におけるこれまでの営業活動に対する見返りが必要である旨の発言をしたこと(同オ,⑤同様に同登録出願後,登録査定以前である同年5月29日頃, 原告以外の販売店等がKCP社商標の付されたコンクリートポンプ車を販売することが商標権侵害に当たることを警告するパンフレットを作成・配布したこと(同,⑥本件商標の登録後間もない同年8月12日,KCPジャパン社及び被告会社に対し,KCP社商標の使用停止と削除を 販売することが商標権侵害に当たることを警告するパンフレットを作成・配布したこと(同,⑥本件商標の登録後間もない同年8月12日,KCPジャパン社及び被告会社に対し,KCP社商標の使用停止と削除を求める文書を送付したこと(同が認められる。 これらの事実からすれば,原告代表者は,KCP社が日本に進出しようとしていることを知ると,未だKCP社商標が商標登録されていないことを奇貨として,同社の日本国内参入を阻止・困難にするとともに,同社に対し本件商標を買い取らせ,あるいは原告との販売代理店契約の締結を強制するなどの不正の目的のために,KCP社商標と 同一又は類似する本件商標を登録出願し,設定登録を受けたものと推認せざるを得ない。 したがって,原告は,「不正の目的」をもって本件商標を使用するものと認めることができる。 これに対し,原告は,KCP社の国内参入を阻止または困難にする 目的等の存在を否定し,原告代表者も,KCP社の日本進出前である- 21 -平成26年秋頃には本件商標の登録を弁理士に依頼した等と述べて,上記主張に沿う供述をする(原告代表者〔15及び16頁〕)。 しかしながら,原告代表者が平成26年秋頃に本件商標の登録を計画していたことを裏付ける客観的証拠は存在しない上,同人の供述は,本件商標出願の理由については「別にありません」と述べ,「KCP」 との文字の組み合わせを出願しようと決定した理由については,「コンクリートポンプ車か,コンストラクションプロダクツか,韓国のコンストラクションプロダクツか,コンクリートポンプ車か,複雑な意味を持っていますが,はっきりは,表向きには言わなかったです。」と述べるなど(原告代表者〔15及び16頁〕),KCP社商標と同一又は 類似の商標を登録出願した コンクリートポンプ車か,複雑な意味を持っていますが,はっきりは,表向きには言わなかったです。」と述べるなど(原告代表者〔15及び16頁〕),KCP社商標と同一又は 類似の商標を登録出願した理由を合理的に説明するものではなく,信用性は低い。 加えて,原告代表者は,本件商標出願以前にKCP社の商品に係る営業活動を行っていた2年超の間は,「KCP」との文字を含む商号を使用することはあったとしても(),「KCP」について排他的 効力を有する商標権を得ようとまではしていなかったにもかかわらず,KCP社の日本進出と同時期にこれを取得したことにつき,正当な理由は見いだしがたい。 したがって,原告の上記主張は採用できない。 エ以上によれば,本件商標は,他人の業務に係る商品を表示するものと して韓国国内における需要者の間に広く認識されているKCP社商標と同一または類似の商標であって,不正の目的をもって使用するものであるから,商標法4条1項19号に該当する。 したがって,本件商標は,商標登録無効審判により無効とされるべきものと認められ,原告は,被告らに対し,その権利を行使することがで きない(商標法39条,特許法104条の3)。 - 22 - 5 結論よって,その余の争点について判断するまでもなく,原告の請求はいずれも理由がないから,これを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官安岡美香子 裁判官大下良仁- 23 -(別紙)商標権目録 登録番号第5779610号出願日平成27年2月18日 登録日平 裁判官大下良仁 商標権目録 登録番号第5779610号出願日平成27年2月18日 登録日平成27年7月17日登録商標(標準文字)KCP商品及び役務の区分第12類指定商品コンクリートポンプ車,コンクリートミキサー車,その他の自動車並びにその部品及び附属品,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片 被告標章目録 1 被告標章目録 2 被告標章目録 3 被告標章目録 4 被告標章目録 5 謝罪広告 商標権侵害に関するお詫び平成○○年○○月○○日 GSFKcp株式会社代表取締役社長様 Y及び株式会社国際建機販売は貴社の商標権を侵害している事実を認めます。貴社の商標権の侵害により,貴社と代表取締役社長の名誉と信用に傷をつけたことに対して深くお詫び申し上げます。今後,貴社の商標と類似商標を使わないことを誓います。甚だ略儀ではありますが,謝罪広告にてお詫びまで申し上げます。 Y 株式会社国際建機販売 主文 びまで申し上げます。 理由 Y 事実 株式会社国際建機販売

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