昭和27(オ)1267 約束手形金請求

裁判年月日・裁判所
昭和30年6月28日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 名古屋高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄し本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告理由第一点について。  原判決は、上告人は被上告人から金四〇万円を利息月一割借用期間一ケ

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判決文本文1,078 文字)

主文 原判決を破棄し本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。 理由 上告理由第一点について。 原判決は、上告人は被上告人から金四〇万円を利息月一割借用期間一ケ月の定めで借受け、その支払方法として本件手形を振出したこと並に右貸借に際し被上告人は貸金額の一割に相当する金四万円を一ケ月分の利息として貸金額より控除しその残額を上告人に交付したことを認定した上、その控除は約定利息の前払であるから元金四〇万円の全額について貸借は成立するとし、その支払のために振出された本件手形金全額についての被上告人の請求を認容したのである。しかし利息制限法(旧法)の制限を超過する利息を前払として元金より控除した場合に、なお元金全額について消費貸借が成立するとするためには、それが単に利息の前払というだけでは足りず、更にその控除を首肯せしめる合理的根拠を明にしなければならない。蓋し旧法上のいわゆる制限超過の利息は裁判上無効たるに止まり借主の任意に支払つた利息はこれを取戻すことをえないけれども、消費貸借の成立に際し貸主が元金より控除する利息は、消費貸借成立後に支払う利息とは異り、この部分についての元金の交付がないことによる消費貸借成立の有無が問題となるものだからである。そして制限超過の利息は本来原則として裁判上の効果を否定されるものであるから、これの元金からの控除は、たといそれが借主との合意による場合であつても、他に特別の事情のない限り裁判上その効果を否定され、この部分については消費貸借は成立しないものと解するを相当とする。(当裁判所昭和二七年(オ)第九六〇号、同二九年四月一三日判決は、制限超過利息の天引部分について消費貸借の成立を認めなかつた原判決を認容したものにすぎず、以上の判示と牴触するものではない)。 しからば右の特段の 二七年(オ)第九六〇号、同二九年四月一三日判決は、制限超過利息の天引部分について消費貸借の成立を認めなかつた原判決を認容したものにすぎず、以上の判示と牴触するものではない)。 しからば右の特段の事情につき審理することなく、制限超過利息の控除部分につ- 1 -いても消費貸借の成立を認め、これを前提として被上告人の本訴請求を認容した原判判は違法であつて論旨は理由があり、破棄を免れない。 よつてその余の論旨に対する判断を省略し民訴四〇七条により全員一致で主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎裁判長裁判官井上登は退官につき、署名押印することができない。 裁判官島保- 2 -

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