昭和30(オ)520 建物収去、土地明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和32年11月26日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人伊藤清、同大城豊の上告理由第一点について。  原審における上告人の主

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判決文本文1,249 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人伊藤清、同大城豊の上告理由第一点について。 原審における上告人の主張は、訴外Dは本件係争土地を含む本件土地一四九坪を所有し被上告人は本件係争土地の上に本件建物を所有してその敷地を不法に占有しているところ、上告人は昭和二七年一〇月一日右Dより右土地一四九坪を賃借したので、上告人が賃貸人Dに対して有する本件土地の使用収益権を保全するため賃貸人に代位して被上告人に対しその不法占有を理由として本件建物の収去及び本件土地の明渡を求めるというにあること記録上明瞭である。かような関係が存するにおいては上告人とD間の右賃貸借の効力は被上告人に対して利害関係を及ぼすこというまでもないから、第三者たる被上告人といえども右賃貸借契約における当事者の意思表示には要素に錯誤があることを理由として同契約の無効を主張することができるのであり、被上告人の主張を目して何等利害関係のない第三者の代位によらない主張であるということはできない。原判決には所論の点につき違法なく、論旨は理由がない。 同第二点、第三点について。 意思表示の動機若くは縁由に錯誤があつてもそれが相手方に表示されている限りそれは要素の錯誤となるものといわなければならない。(昭和二七年(オ)九三八号同二九年一一月二六日第二小法廷判決、民集八巻一一号二〇八七頁参照。)原判示によれば、所論上告人とD間の賃貸借契約に際しては上告人が本件建物をもあわせて買い取る所存であるからとの旨を明らかに表示しているのであるから、原判決には所論のような違法なく、論旨は理由がない。 - 1 -同第四点について。 所論は原審において主張なくその判断を経ていない事項に関する主張であるから上告適法 に表示しているのであるから、原判決には所論のような違法なく、論旨は理由がない。 - 1 -同第四点について。 所論は原審において主張なくその判断を経ていない事項に関する主張であるから上告適法の理由とならない。(原判示の事実によればDに所論のような重大な過失があるということはできない。 同第五点について。 原判決は、被上告人が本件係争土地を不法に占有しているか否かについて断定を下す前に、先ず上告人が本件土地所有者Dとの間の賃貸借に基く代位権を有するか否かについて審究した結果、右賃貸借は錯誤による無効のものであると判断し、それゆえ被上告人の本件係争土地占有が所有者Dに対する関係において仮りに不法であるとしても、この契約によつては上告人はDに代位して被上告人に対し本件建物収去土地明渡を求めることはできないと判示した趣旨であること判文上明白であるから、原判示には所論のようなくいちがいはなく、論旨は理由がない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官垂水克己裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三- 2 -

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