昭和62(オ)1532 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成元年1月19日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所 昭和61(ネ)2175
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人高田勇、同井原紀昭、同中村潤一郎の上告理由について  原審の適法に確

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判決文本文1,285 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人高田勇、同井原紀昭、同中村潤一郎の上告理由について  原審の適法に確定したところによれば、本件に適用される所得補償保険普通保険 約款には、保険者代位の規定はないが、(1) 被保険者が傷害又は疾病を被り、そ のために就業不能になつたときに、被保険者が被る損失について保険金が支払われ るものである(一条)、(2) 保険金の額は、就業不能期間一か月につき、保険証 券記載の金額あるいは平均月間所得額の小さい方である(五条二項)、(3) 原因 及び時を異にして発生した身体障害による就業不能期間が重複する場合、その重複 する期間については重ねて保険金を支払わない(七条)、(4) 重複して所得補償 保険契約を締結してあり、保険金の支払われる就業不能期間が重複し、かつ、保険 金の合算額が平均月間所得額を超える場合には、保険金を按分して支払う(二七条)、 (5) 約款に規定しない事項については日本国の法令に準拠する(三二条)との趣 旨の規定があるというのであるから、本件所得補償保険は、被保険者の傷害又は疾 病そのものではなく、被保険者の傷害又は疾病のために発生した就業不能という保 険事故により被つた実際の損害を保険証券記載の金額を限度として填補することを 目的とした損害保険の一種というべきであり、被保険者が第三者の不法行為によつ て傷害を被り就業不能となつた場合において、所得補償保険金を支払つた保険者は、 商法六六二条一項の規定により、その支払つた保険金の限度において被保険者が第 三者に対して有する休業損害の賠償請求権を取得する結果、被保険者は保険者から 支払を受けた保険金の限度で右損害賠償請求権を喪失するものと解するのが相当で ある。保険会社が取得した被保険者 て被保険者が第 三者に対して有する休業損害の賠償請求権を取得する結果、被保険者は保険者から 支払を受けた保険金の限度で右損害賠償請求権を喪失するものと解するのが相当で ある。保険会社が取得した被保険者の第三者に対する損害賠償請求権を行使しない - 1 - 実情にあつたとしても、右の判断を左右するに足りるものではない。右と同旨の原 審の判断は正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、 ひつきよう、独自の見解に立つて原判決を論難するものにすぎず、採用することが できない。  よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主 文のとおり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    四 ツ 谷       巖             裁判官    角   田   禮 次 郎             裁判官    大   内   恒   夫             裁判官    佐   藤   哲   郎             裁判官    大   堀   誠   一 - 2 -

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