昭和24(れ)1336 強盗未遂、住居侵入

裁判年月日・裁判所
昭和24年11月17日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  被告人A弁護人池内省三上告趣意第一点について。  しかし、原審は、所論指摘の被告人に対する検事の聴取書中の供述記載及び

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判決文本文2,168 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人A弁護人池内省三上告趣意第一点について。 しかし、原審は、所論指摘の被告人に対する検事の聴取書中の供述記載及び被害者Bの原審公廷における供述だけでなく、これと、原審相被告人C、同Dに対する検事の各第二回聴取書中の同人等の各供述記載とを綜合して、所論判示の「被告人A、原審相被告人C同D等の強盗の犯意及び共謀」の事実を認定しているのである。 そして共犯者たる共同被告人の自供でも他の被告人本人の自白の補強証拠となり得ることは当裁判所の判例とするところである(昭和二三年(れ)第七七号同二四年五月一八日大法廷判決参照)。されば、原判決には所論のように被告人に不利益な唯一の証拠である自白によつて被告人の本件強盗の犯意及共謀の事実を認定したという違法はないわけである。そして原判決挙示の証拠によつて所論の判示事実の認定はこれを肯認するに足りるから、原判決には所論のような理由不備又は判断遺脱の違法はない。論旨は理由がない。 同第二点について。 原審において弁護人から被告人の為に情状を述べて酌量減軽と刑の執行猶予を求めたことは所論のとおりである。しかし酌量減軽も刑の執行猶予も、ともに、これをするか否かは事実審たる原裁判所の裁量に属するところであるから、弁護人のかゝる申立は旧刑訴三六〇条二項にいわゆる「法律上刑の減免の原由たる事実上の主張」に当らないものである。されば、原審が弁護人の右申立に対して何等判示するところがなかつたからといつて、原判決には所論のように判断遺脱の違法あるものではない。論旨は理由がない。 被告人C弁護人池田久上告趣意第一点について。 - 1 -しかし、原判決挙示の証拠に照して原判決が被告人等の判示暴行の事実が強盗の意思にいでたものとして被告人等 のではない。論旨は理由がない。 被告人C弁護人池田久上告趣意第一点について。 - 1 -しかし、原判決挙示の証拠に照して原判決が被告人等の判示暴行の事実が強盗の意思にいでたものとして被告人等を強盗未遂に問擬したことを肯認するに足りその間実験則に反する止違法はなく、従つて所論のような理由不備又は審理不尽の違法もない。所論は結局原判決の採用していない証拠を援用し認定していない事実を想定して原判決の証拠の取捨判断乃至事実の認定を非難するに帰着し上告適法の理由とならぬ。 同第二点について。 しかし、原判決挙示の証拠によれば、被告人等三名は、共に定職なく、生活に窮し、空腹に堪え兼ね、食事の饗応を受けようとして夜間九時頃判示B方に赴いたが、夜間の事ではあり通常の手段では同家に立入ることができないと思い、警察官を装い家人を起して同家に立入らうと相謀り、被告人Cにおいて犯人追跡中の警察官であると偽り、同人を誤信せしめ、次で同日午後一一時頃被告人三名は再び同家に赴き被告人等を真実警察官であると誤信していた同人方の屋内に立入つた判示事実を肯認することができる。されば被告人等は故なく同家に侵入したものであること明白であつて原判決には所論の違法は存しない。 同第三点について。 しかし所論は要するに牽連一罪を併合罪なりと主張するものであるから、被告人の利益のためにする上告適法の理由として是認し難い。しかのみならず、原判決の確定した事実によれば、被告人等三名は、共に定職なく、生活に窮し、空腹に堪え兼ね、当初食事の饗応を受けようとしてB方に故なく侵入したが、その儘引揚げるよりは寧ろ同人に暴行脅迫を加えて金品を強取しようと共謀し、判示強盗未遂の所為に及んだものであるから、本件強盗未遂の行為は住居侵入の行為を引続き利用して行われたこと明白であつて、相互の間 儘引揚げるよりは寧ろ同人に暴行脅迫を加えて金品を強取しようと共謀し、判示強盗未遂の所為に及んだものであるから、本件強盗未遂の行為は住居侵入の行為を引続き利用して行われたこと明白であつて、相互の間に手段結果の関係あるものといわねばならぬ。されば所論はいずれの点よりするも採ることができない。 - 2 -同第四点について。 論旨に指摘する公判手続の分離併合が、原裁判所の合議によつて決定されたことの記載が、公判調書中に存在しないことは記録上明らかなところである。しかし、元来裁判所の合議の事実は旧刑訴六〇条二項に具体的に列挙されている公判調書の必要的記載事項でない。従つて公判調書に所論合議の点につき何等の記載もないという一事からは、必ずしも合議がなされなかつたことを推断することはできないのである。そして公判手続の分離併合というが如き裁判所のなすべき裁判は通常裁判所の合議を経て裁判長により告知せられるものであるから、特に所論の手続が裁判長の独断にいでたことを窺わしむべき事跡の認められない本件においては裁判長の所論宣告は、裁判所の合議の結果を宣告したものと解するのが相当である。論旨はそれ故に理由がない。 よつて旧刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 検察官長部謹吾関与昭和二四年一一月一七日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官沢田竹治郎裁判官真野毅裁判官齋藤悠輔裁判官岩松三郎- 3 - 藤悠輔裁判官 岩松三郎

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