平成19(受)1443 取締役解任請求事件

裁判年月日・裁判所
平成20年2月26日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所 平成19(ネ)280
ファイル
hanrei-pdf-35802.txt

判決文本文923 文字)

- 1 -主文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人宮田陸奥男の上告受理申立て理由について 会社法346条1項に基づき退任後もなお会社の役員としての権利義務を有する者(以下「役員権利義務者」という。)の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実(以下「不正行為等」という。)があった場合において,同法854条を適用又は類推適用して株主が訴えをもって当該役員権利義務者の解任請求をすることは,許されないと解するのが相当である。その理由は次のとおりである。 (1)同条は,解任請求の対象につき,単に役員と規定しており,役員権利義務者を含む旨を規定していない。 (2)同法346条2項は,裁判所は必要があると認めるときは利害関係人の申立てにより一時役員の職務を行うべき者(以下「仮役員」という。)を選任することができると定めているところ,役員権利義務者に不正行為等があり,役員を新たに選任することができない場合には,株主は,必要があると認めるときに該当するものとして,仮役員の選任を申し立てることができると解される。そして,同条1項は,役員権利義務者は新たに選任された役員が就任するまで役員としての権利義務を有すると定めているところ,新たに選任された役員には仮役員を含むものとしているから,役員権利義務者について解任請求の制度が設けられていなくても,株主は,仮役員の選任を申し立てることにより,役員権利義務者の地位を失わせるこ- 2 -とができる。 (3)以上によれば,株主が訴えをもって役員権利義務者の解任請求をすることは,法の予定しないところというべきである。 1と同旨の原審の判断は,正当として是認することができる。論旨は採用することができない。 よって,裁判官全員一致の意見で,主文の 者の解任請求をすることは,法の予定しないところというべきである。 1と同旨の原審の判断は,正当として是認することができる。論旨は採用することができない。 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 (裁判長裁判官近藤崇晴裁判官藤田宙靖裁判官堀籠幸男裁判官那須弘平裁判官田原睦夫)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る