令和3特(わ)3066 貸金業法違反

裁判年月日・裁判所
令和4年3月29日 東京地方裁判所
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判決文本文1,679 文字)

令和4年3月29日東京地方裁判所刑事第3部宣告令和3年特(わ)第3066号貸金業法違反被告事件 主文 被告人を懲役2年及び罰金100万円に処する。 その罰金を完納することができないときは,1万円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 この裁判が確定した日から3年間その懲役刑の執行を猶予する。 理由 【罪となるべき事実】被告人は, 1 内閣総理大臣又は東京都知事等の登録を受けないで,業として,別表1(添付省略)記載のとおり,令和2年3月3日頃から令和3年6月16日頃までの間,82回にわたり,東京都内又はその周辺において,有限会社Aほか77の法人又は個人が株式会社B公庫から貸付けを受けるに際し,それらの法人又は個人の貸付け希望を前記株式会社B公庫に伝えるとともに,前記株式会社B公庫の支店融資課長等の役職者をそれらの法人又は個人に紹介するなどして金銭の貸借の媒介をし, 2 Cと共謀の上,内閣総理大臣又は東京都知事等の登録を受けないで,業として,別表2(添付省略)記載のとおり,令和2年4月10日頃から令和3年1月12日頃までの間,29回にわたり,東京都内又はその周辺において,D株式会社(令和2年8月,株式会社Eに商号変更)ほか27の法人又は個人が株式会社B公庫から貸付けを受けるに際し,それらの法人又は個人の貸付け希望を前記株式会社B公庫に伝えるとともに,前記株式会社B公庫の支店融資課長等の役職者をそれらの法人又は個人に紹介するなどして金銭の貸借の媒介をし,もって貸金業を営んだ。 【量刑の理由】 本件は,国会議員であった被告人が,一部は共犯者と共謀の上,貸金業の登録を受けないで,約1年3か月間に合計111回にわたり,公庫による新型コロナウイルス感染症特別貸付の 量刑の理由】 本件は,国会議員であった被告人が,一部は共犯者と共謀の上,貸金業の登録を受けないで,約1年3か月間に合計111回にわたり,公庫による新型コロナウイルス感染症特別貸付の媒介をし,もって貸金業を営んだという事案である。 被告人は,自身の秘書や共犯者等に寄せられた融資窓口紹介の希望に幅広く無限定に応じ,秘書らに指示して多数の融資希望者を公庫の担当者に紹介し続けた末,議員辞職後には自身のコンサルタント業として仲介手数料を得る目的で媒介を行ったものであり,その成約額は合計37億円余りにも上る。本件は規模が極めて大きい媒介行為というほかなく,この種の媒介行為を登録制としてその業務の適正化を図った貸金業法の趣旨にもとる犯行といわなければならない。 本件の大半は被告人の国会議員在職中のものであり,政治活動としての陳情対応を契機としたものであることは否定しないが,これほどの大規模な媒介に至ってはその域を明らかに超えている。むしろ,被告人は,本件が自身の国会議員としての影響力を背景とするものであったにもかかわらず,その違法性に思いを致すことなく,その一部につき謝礼の趣旨を含む金銭を受領していたのであるから,高い倫理観が求められる当時の立場等にも照らすと,相応の非難を免れない。 以上によると,被告人の刑責は軽くないというべきであり,懲役刑の選択はやむを得ないが,一貫して事実を認めて反省と謝罪の態度を示し,自ら受領した謝礼金についても仲介者への返還や税務申告を行うなどの事後処理を尽くしたことなども踏まえると,その執行を猶予するのが相当である。さらに,本件の性質や利欲性の程度(なお,被告人が本件により得た利益は,多額の仲介手数料を得た共犯者に比してみれば相当少ない。)等に照らし,主文の罰金刑を併科することとした。 (求刑懲役2 ある。さらに,本件の性質や利欲性の程度(なお,被告人が本件により得た利益は,多額の仲介手数料を得た共犯者に比してみれば相当少ない。)等に照らし,主文の罰金刑を併科することとした。 (求刑懲役2年及び罰金100万円)令和4年3月29日東京地方裁判所刑事第3部 裁判長裁判官丹羽敏彦 裁判官長池健司 裁判官佐藤有紀

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