【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 各被告人弁護人宮田勝吉の上告趣意について。 憲法三七条二項は刑事被告人はすべての証人に対して審問する機会を充分に与え
主文 本件各上告を棄却する。 理由 各被告人弁護人宮田勝吉の上告趣意について。 憲法三七条二項は刑事被告人はすべての証人に対して審問する機会を充分に与えられる権利を有する旨規定しているに過ぎないのであつて、裁判長の被告人に対する個々の尋問に対する被告人の供述が他の共同被告人に不利益であつた場合、裁判長がその都度当該他の共同被告人に反対尋問するように注意するとか、その共同被告人又は弁護人に対しその都度現実に反対尋問する機会を与えることまでも規定したものでなく、さらに又現実に反対尋問されなかつた当該共同被告人の供述を罪証に供することを禁止したものではない(昭和二四年(つ)九三号同二五年三月六日大法廷決定参照)。そして記録によれば第一審及び原審における被告人等に対する裁判長の尋問応答は所論のとおりであるが、被告人等は共同被告人として併合審判を受けながら互に反対尋問の請求をせず、かつ裁判長がその反対尋問の機会を妨げた形跡は毫も認められないのであるから被告人等は互に反対尋問の機会を適法に与えられたものというべく論旨の理由のないこと明らかである。 よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和二六年一一月三〇日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官栗山茂裁判官小谷勝垂裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 1 - 谷村唯一郎
▼ クリックして全文を表示