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昭和39(オ)900 所有権移転登記手続等請求

裁判所

昭和40年2月11日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和35(ネ)1322

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1,657 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人人見福松の上告理由第一点について。原判決は、被上告人が上告人に昭和三一年一〇月九日金四〇万円を貸付けたとの事実につき当事者間に争なしとしているのではないことは、判文上明らかであるから、原判決にこの点の誤認のあることを前提とする論旨は、理由がない。同第二点について。被上告人が第一審において抗弁として当初被上告人と上告人間の本件土地の売買契約解除の事実を主張し、のち右主張を撤回して代物弁済の事実を主張したことは、記録に徴して明らかであるけれども、右契約解除の事実主張は自白ではなく、右抗弁事実の主張の変更は時機に遅れたものでもないから、上告人の同意を要するものではなく、従つて原判決が代物弁済の抗弁事実についてのみ判断をしたのは正当である。また、被上告人主張の右代物弁済の抗弁事実は、原判決挙示の証拠に照らしてこれを首肯できないことはなく、原判決には所論違法は認められない。所論後段は、結局原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、論旨はいずれも採用できない。同第三点および追加第一点について。「被上告人が母Dを代理人として昭和三元年一二月初め上告人に対し、被上告人は貸金四〇万円の代物弁済として本件不動産の所有権を取得する旨の意思表示をなさしめた」趣旨の被上告人の主張に対して、原判決は「被上告人の代理人Dは、昭和三一年一二月初頃上告人に対し本件貸金の返済を督促したが、上告人より回答がないので、被上告人は同月二七日付、その頃到達の書面(乙五号証)で上告人に対- 1 -し、本件不動産は被上告人においてすでにその所有権を取得したものである旨を通告した」趣旨の事実を認定したことは、記録に徴して明 告人は同月二七日付、その頃到達の書面(乙五号証)で上告人に対- 1 -し、本件不動産は被上告人においてすでにその所有権を取得したものである旨を通告した」趣旨の事実を認定したことは、記録に徴して明らかであるけれども、右代物弁済予約完結の時期はいずれも昭和三一年一二月であり、その意思表示者についても、契約が甲乙間に成立したものと主張してその契約の履行を求める訴が提起された場合において、裁判所が右契約は甲の代理人と乙との間になされたものと認定しても、弁論主義に反するとはいえないものであるから(昭和三一年(オ)第七六四号同三三年七月八日第三小法廷判決、民集一二巻一一号一七四〇頁参照)、原審の右認定に所論違法はない。 右代物弁済予約完結の時期はいずれも昭和三一年一二月であり、その意思表示者についても、契約が甲乙間に成立したものと主張してその契約の履行を求める訴が提起された場合において、裁判所が右契約は甲の代理人と乙との間になされたものと認定しても、弁論主義に反するとはいえないものであるから(昭和三一年(オ)第七六四号同三三年七月八日第三小法廷判決、民集一二巻一一号一七四〇頁参照)、原審の右認定に所論違法はない。そして、原判決の右事実認定は挙示の証拠に照らして首肯できないことはなく、論旨後段は結局原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、違憲の主張も前提を欠くものであるから、論旨はすべて採用できない。同第四、五点および追加第二点について。被上告人が上告人に対し昭和三一年一二月二七日付、その頃到達の書画(乙五号証)で本件不動産につき代物弁済予約完結の意思表示をした旨の原審の認定が首肯できることは、前示のとおりであるから、原判決には所論違法はなく、従つて違憲の主張も前提を欠くものである。所論は、結局、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、採用できない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官長部謹吾裁判官入江俊郎裁判官松田二郎裁判官 長部謹吾裁判官入江俊郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠- 2 -

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