令和6(わ)45 窃盗、私電磁的記録不正作出・同供用

裁判年月日・裁判所
令和7年2月25日 釧路地方裁判所 帯広支部
ファイル
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判決文本文1,477 文字)

令和6年(わ)第45号、同第57号、同第79号、同第97号主文被告人を懲役4年6月に処する。 未決勾留日数中40日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、甲農業協同組合A課(令和4年3月までの部署名はB課)に勤務し、貯金口座の開設、解約等の業務に従事していたものであるが、第1 組合員の定期貯金口座の解約を装って口座解約に伴う払戻金相当の現金を窃取しようと考え、別表1記載のとおり、令和4年3月7日午前11時47分頃から令和6年2月15日午後1時32分頃までの間、25回にわたり、北海道広尾郡(住所省略)所在の甲農業協同組合において、同所A課内に設置された端末機を操作してaほか16名名義の定期貯金口座を無断で解約する手続を行って、同口座の解約に伴う払戻金として同所設置の現金自動出納機から排出させた同組合b管理の現金合計5269万4385円を窃取し、第2 同組合の事務処理を誤らせる目的で、別表2記載のとおり、令和4年3月7日午前11時14分頃から令和6年2月15日午後1時31分頃までの間、30回にわたり、同所において、同所A課内に設置された端末機を操作して、東京都昭島市(住所省略)所在の乙株式会社に設置されたホストコンピュータに、aほか16名名義の定期貯金口座が解約され、同口座から解約に伴う払戻金として現金合計5269万4385円が払い戻された旨の虚偽の情報を送信して記憶させた。 (量刑の理由)被告人は、甲農業協同組合の職員として、貯金口座の開設、解約等の業務に従事する立場にあったことを悪用し、組合内に設置された端末機及び現金自動出納機を操作して、無断で組合員の定期貯金口座を解約する手続を行い、解約に伴う払戻金 相当の現金を窃取したものであり、犯行に当たっては、口座の管理ができ 、組合内に設置された端末機及び現金自動出納機を操作して、無断で組合員の定期貯金口座を解約する手続を行い、解約に伴う払戻金 相当の現金を窃取したものであり、犯行に当たっては、口座の管理ができていなさそうな高齢者の定期貯金口座を狙い、また、犯行の発覚を免れるために、組合員の印鑑届の印影を転写するなどして、本来組合員が提出する定期貯金解約申込書を自ら作成するといった偽装工作も行っていた。このように、犯行態様は巧妙で、非常に悪質である。 そして、本件は、約2年間で30回にわたって組合員の定期貯金口座を無断解約し、25回にわたって現金を窃取した事案であり、常習性は顕著であるといえ、窃盗の被害金額も合計5269万4385円と非常に多額である。本件犯行によって、農業協同組合の社会的信用も大きく失墜させたといえ、被害結果は重大である。 被告人は、窃取した現金を美容代や高級ブランド品購入費用、旅行費用等、自己又は交際相手の私利私欲のために費消しており、動機経緯に酌量の余地は全くない。 以上によれば、被告人の刑事責任は重く、長期間の実刑は免れない。 他方で、被告人が、親族からの援助も受けて合計約1833万円の被害弁償をしたことや、事実を認めて反省の態度を示していること、被告人の母親が社会復帰後の被告人の監督を誓約していること、被告人に前科がないことなど、被告人のために酌むべき事情も認められる。 そこで、これらの事情も考慮し、被告人に対しては、主文の刑を科すのが相当と判断した。 (求刑懲役6年)令和7年2月25日釧路地方裁判所帯広支部 裁判官岩竹 遼 (別表1及び2につき省略) 裁判官岩竹遼 (別表1及び2につき省略)

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