昭和26(う)518 窃盗被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和26年9月3日 札幌高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決中被告人に関する部分を破棄する。      本件を旭川簡易裁判所に移送する。          理    由  被告人及び弁護人久須美幸松の各控訴趣意は末尾添附の各書面に

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判決文本文943 文字)

主文 原判決中被告人に関する部分を破棄する。 本件を旭川簡易裁判所に移送する。 理由 被告人及び弁護人久須美幸松の各控訴趣意は末尾添附の各書面に記載した通りである。 弁護人の控訴趣意第二点に対する判断。 <要旨>現行刑事訴訟はいわゆる起訴状一本主義を採り、「起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめる虞の</要旨>ある書類その他の物を添附し、又はその内容を引用してはならない。」と規定している。(第二百五十六条第六項)この規定の趣旨とするところは、裁判官に予断を抱かしめないで、公平な審理裁判を為さしめようとするに在るのであるから、公訴提起の後においても第一回公判期日までは尚裁判官に予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を裁判所に提出し、又はその内容を知らしめてはならないものと解すべきである。 ところで、原審第一回公判調書の記載を閲すると、裁判官は被告人等に対する人定質問の後、検察官事務取扱検察事務官の起訴状の朗読が終るや、直ちに右検察事務官に対し「起訴状には時価五千二百円相当とあり、被害始末書の記載は、被害額約四千円とあるが、この点はどうか」と釈明を求めており、その始末書は同公判期日において、後に右検察事務官から提出された被害者A作成の被害始末書(記録三十二丁)であることが認められる。従つて右公判調書の記載を以てすると、原裁判所は第一回公判期日までに右被害始末書を閲読していたものと推断するの外はない。果して然りとすれば、これは前叙予断防止の規定の趣旨に反し、結局訴訟手続に法令の違反あるに帰し、その違反が判決に影響を及ぼすことは明らかであるから、論旨は理由があり原判決は破棄せざるを得ない。 よつて本件控訴は理由があるから、爾余の論点に対する判断をしないで、刑事訴訟法第三百九十七条 帰し、その違反が判決に影響を及ぼすことは明らかであるから、論旨は理由があり原判決は破棄せざるを得ない。 よつて本件控訴は理由があるから、爾余の論点に対する判断をしないで、刑事訴訟法第三百九十七条第三百七十九条により原判決中被告人に関する部分を破棄し、同法第四百条本文に従い本件を旭川簡易裁判所に移送するものとし主文の通り判決する。 (裁判長判事藤田和夫判事長友文士判事東徹)

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