令和5年2月24日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 令和2年(ワ)第32726号不当利得返還請求事件 口頭弁論終結日令和4年12月8日判決 主文 原告ジーピーエヌイーコーポレイション 同訴訟代理人弁護士宮原正志 同山本健策 同上米良大輔 同福永聡 同本田輝人 同訴訟代理人弁理士長谷部真久 同補佐人弁理士飯田貴敏 被告株式会社NTTドコモ 同訴訟代理人弁護士大野聖二 同小林英了 同井深大 同補佐人弁理士野本裕史 同補助参加人FCNT株式会社 同訴訟代理人弁護士田中成志 同山田徹 同澤井彬子 同沖達也 同補助参加人AppleJapan合同会社 同訴訟代理人弁護士北原潤一 同米山朋宏 同黒田薫 同訴訟代理人弁理士中村佳正 同補助参加人富士通株式会社 同訴訟代理人弁護士服部 薫 同訴訟代理人弁理士中村佳正 同補助参加人富士通株式会社同訴訟代理人弁護士服部誠 同中村閑同梶並彰一郎 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用(各補助参加に係る費用を含む。)は、原告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。 事実及び理由 第1 請求 1 被告は、原告に対し、1億円及びこれに対する令和3年1月20日から支払済みに至るまで年5分の割合による金員を支払え。 2 仮執行宣言 第2 事案の概要等 1 事案の概要本件は、発明の名称を「ページング方法及び装置」とする特許権(以下、「本件特許権」といい、本件特許権に係る特許を「本件特許」という。)を有する原告が、被告が遅くとも平成22年12月24日から「Xi(クロッシィ)」というサービス名でLTE(LongTermEvolution)方式(以下「LTE通信方式」という。)を利用して提供している無線通信ネットワークサービスで用いられている方法(以下、被告が提供するサービスを「被告サービス」といい、そこで用いられている方法を「被告方法」という。)が、本件特許に係る発明の技術的範囲に属し、実施料相当損害金を利得しているとして、不当利得返還請求権に基づき、2225億5160万2500円の一部である1億円及びこれに対する令和3年1月20日(訴状送達の日の翌日)から平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による利息の支払を請求する事案である。 2 前提 る1億円及びこれ に対する令和3年1月20日(訴状送達の日の翌日)から平成29年法律第44 号による改正前の民法所定の年5分の割合による利息の支払を請求する事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認められる事実)ア原告は、電気通信に関する技術の開発、特許化、ライセンス等を業とする アメリカ合衆国デラウェア州の法律に基づき設立された法人である。 (甲1)イ被告は、電気通信事業等を業とする株式会社である(甲2)平成27年6月15日に存続期間が満了するまでの間、次の内容の特許権である本件特許権が登録されていた。(甲3、4)特許番号特許第3287413号 発明の名称ページング方法および装置優先日平成6年6月24日(以下「本件優先日」という。)出願日平成7年6月15日(以下「本件出願日」という。)登録日平成14年3月15日本件特許権に係る特許請求の範囲の請求項2、4、5の記載は、以下のとお りである(以下、請求項2、4,5に記載された発明を順に「本件発明2」、「本件発明4」、「本件発明5」といい、これらを併せて「本件各発明」という。また、本件特許に係る明細書を「本件明細書」という)。 ア請求項2双方向ページングシステムを動作させる方法であって、リクエストエネー ブル信号を中央局からページャに送信することと、該ページャが送信すべきページングメッセージを有する場合に、該リクエストエネーブル信号を受け取ると、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信することと、該ページャからの該リクエスト信号に応答して、許可信号を該中央局から該ページャに送信することと、該許可信号を受け取ると、該ペー を受け取ると、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信することと、該ページャからの該リクエスト信号に応答して、許可信号を該中央局から該ページャに送信することと、該許可信号を受け取ると、該ページングメッセージ を該ページャから該中央局に送信することとを含む方法。 イ請求項4前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージとは、それぞれ異なる周波数で送信される、請求項2に記載の方法。 ウ請求項5前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージと前記 リクエストエネーブル信号とは、それぞれ異なる周波数で送信される、請求項4に記載の方法。 本件各発明は次のとおり分説することができる(以下、符号に応じて「構成要件A」等という。)。 ア本件発明2 A 双方向ページングシステムを動作させる方法であって、B リクエストエネーブル信号を中央局からページャに送信することと、C 該ページャが送信すべきページングメッセージを有する場合に、該リクエストエネーブル信号を受け取ると、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信することと、 D 該ページャからの該リクエスト信号に応答して、許可信号を該中央局から該ページャに送信することと、E 該許可信号を受け取ると、該ページングメッセージを該ページャから該中央局に送信することとF を含む方法。 イ本件発明44A 前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージとは、それぞれ異なる周波数で送信される、4B 請求項2に記載の方法。 ウ本件発明5 5A 前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージと 前記リクエストエネーブル信号とは、それぞれ異なる周波数で送信され B 請求項2に記載の方法。 ウ本件発明5 5A 前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージと 前記リクエストエネーブル信号とは、それぞれ異なる周波数で送信される、5B 請求項4に記載の方法。 被告の行為等ア被告は、遅くとも平22年12月24日から、ユーザに対し、「Xi(クロ ッシィ)」というサービス名でLTE通信方式を利用した無線通信ネットワークサービスである被告サービスの提供を開始した。(争いなし)イ LTE通信方式は、国際標準化団体3GPP(ThirdGenerationPartnershipProject)が定めた標準規格に準拠した無線通信方式の一種である。一般に、無線通信方式には、屋外基地局から端末にデータを送信する下 りリンクと端末から屋外基地局にデータを送信する上りリンクという2つのデータ通信があり、LTE通信方式においても、LTE無線基地局(以下「eNodeB」という。)から利用者の携帯端末(UserEquipment、以下「UE」という。)にデータ送信を行う下りリンクと、UEからeNodeBにデータ送信を行う上りリンクとがある。(争いなし) ウ被告サービスにおいて利用されているLTE通信方式の基本的な仕組みは次のとおりである。 セルサーチUEはPSS/SSS信号及びPBCH信号を元に最適な接続先であるセルの検出(セルサーチ)を行う。すなわち、eNodeBは、主同期 信号(PrimarySynchronizationSignal、以下「PSS」という。)及び副同期信号(SecondarySynchronizationSignal、以下「SSS」といい、PSSとSSSを併せて「PSS/SSS信号」という。)を定期的に送信 下「PSS」という。)及び副同期信号(SecondarySynchronizationSignal、以下「SSS」といい、PSSとSSSを併せて「PSS/SSS信号」という。)を定期的に送信している。PSS信号は、シンボルタイミング同期及びローカルID検出を、SSS信号は無線フレーム同期及びセルグループID検出を目的とし たものであり、UEは、PSS/SSS信号の組合せを検出することによ り、当該セルの物理ID(PCI;PhysicalCellIdentity)を取得する。 また、eNodeBは、下り物理報知チャネル(PBCH;PhysicalBroadcastChannel)により、システム帯域幅、システムフレーム番号、送信アンテナ数などのMIB(MasterInformationBlock)を送信しており、UEは、これにより、セルサーチ後にまず必要となる最低限の情報(セ ル固有最小システム情報)を受信する。(乙17、弁論の全趣旨)ランダムアクセスUEは、起動やハンドオーバーなどによりeNodeBと接続を確立したり再同期を行ったりする場合、すなわち、無線リンクを確立する場合やその他上りリンクの同期を確立する場合(これらによりUEはRRCアイ ドル状態からRRCコネクテッド状態に遷移する。)に、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH;PhysicalRandomAccessChannel)により、セル内に用意された複数のプリアンブル(preamble)信号から無作為に選択した信号を送信する。eNodeBは、プリアンブル信号を検出すると、RACHレスポンス信号を送信する。UEは、RACHレスポンス 信号を受信すると、RRC(RadioResourceContr 信号を送信する。eNodeBは、プリアンブル信号を検出すると、RACHレスポンス信号を送信する。UEは、RACHレスポンス 信号を受信すると、RRC(RadioResourceControl)コネクションリクエスト信号を送信する。eNodeBは、RRCコネクションリクエスト信号を受信すると、PDSCHにより、RRC接続のための制御情報などを通知するRRCセットアップ信号(RadioResourceControlConnectionsetup)を送信する。これにより、eNodeBとUEの間で無線リソース 制御通信が確立される。(乙17、弁論の全趣旨)データ通信無線リソースの割当ては、周波数帯幅180kHz、0.5ms長で構成されるリソースブロック(RB;ResourceBlock)によって行われる。 RBは、周波数方向に12サブキャリア(1サブキャリアの周波数帯幅は 15kHz)、時間方向に7つのシンボルに分割される。eNodeBか らUEへのスケジューリングは、時間方向に2つのRBによって構成される1.0ms長のサブフレーム単位で行われる。UEは、無線リソース制御通信確立後、送信すべきデータを有する場合に、eNodeBに対し、スケジューリングリクエスト信号(SR;SchedulingRequest)を送信する。eNodeBは、スケジューリングリクエスト信号を受信すると、U Eに対し、DCI(DownlinkControlInformation)信号を送信し、無線リソースの割当てを通知する。DCI信号には、割り当てられたRBの位置、変調方式、データサイズ、送信電力制御用のコマンド情報などが含まれる。UEは、DCI信号受信後に、パケットデータをeNodeBに送信する。(甲7、乙17 。DCI信号には、割り当てられたRBの位置、変調方式、データサイズ、送信電力制御用のコマンド情報などが含まれる。UEは、DCI信号受信後に、パケットデータをeNodeBに送信する。(甲7、乙17、弁論の全趣旨) 3 争点 原告が本件特許権の特許権者であったか(争点1)被告サービスにおける被告方法が本件各発明の技術的範囲に属するかア被告サービスが、「双方向ページングシステム」(構成要件A)に当たるか(争点2-1) イ被告サービスで「リクエストエネーブル信号を送信」(構成要件B)しているか(争点2-2)ウ被告サービスで「リクエスト信号」(構成要件C)を送信しているか(争点2-3)エ被告サービスで「許可信号」(構成要件D)を送信しているか(争点2- 4)オ被告サービスで「ページングメッセージ」(構成要件E)を送信しているか(争点2-5)カ被告サービスでは、リクエストエネーブル信号を「受け取ると」(構成要件C)、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信しているか(争点2 -6) キ被告サービスの過程で行われる通信の一部がサービスの利用者が保持する端末から行われていることについて被告に特許権侵害が成立するか(争点2-7)ク被告サービスで、リクエスト信号、許可信号、ページングメッセージ、リクエストエネーブル信号が「それぞれ異なる周波数で送信され」(構成要件 4A、5A)ているか(争点2-8)被告サービスで提供されている双方向データ通信システムは「双方向ページングシステム」(構成要件A)という構成と均等であるといえるか(争点3)利得(争点4)権利行使制限の抗弁 ア特開昭55-133149号公報(以下「乙40公報」という。) 向ページングシステム」(構成要件A)という構成と均等であるといえるか(争点3)利得(争点4)権利行使制限の抗弁 ア特開昭55-133149号公報(以下「乙40公報」という。)に記載された発明(以下「乙40発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-1)イデジタル方式自動車電話システム標準規格RCRSTD-27B(以下「乙41規格」という。)に記載された発明(以下「乙41発明」という。) に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-2)ウ特表平4-501497号公報(以下「乙42公報」という。)に記載された発明(以下「乙42発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-3)エ特公昭58-31132号公報(以下「乙43公報」という。)に記載され た発明(以下「乙43発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-4)オ特開平6-77963号公報(以下「乙44公報」という。)に記載された発明(以下「乙44発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-5) カデジタル方式MCAシステムの標準規格(RCRSTD-32)(以下 「丙ハ1規格」という。)に記載された発明(以下「丙ハ1発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-6)キ特開昭62-283723号公報(以下「丙ハ8公報」という。)に記載された発明(以下「丙ハ8発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-7) ク特開平3-104428号公報(以下「丙ハ7公報」という。)に記載された発明(以下「丙ハ7発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-8)ケ WO93/01666号公報(以下「丙ロ1公報」という。)に記載された発明(以下「丙ロ1発 という。)に記載された発明(以下「丙ハ7発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-8)ケ WO93/01666号公報(以下「丙ロ1公報」という。)に記載された発明(以下「丙ロ1発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5 -9)コ電子通信学会技術研究報告CAS85-204(以下「丙ロ6報告」という。)に記載された発明(以下「丙ロ6発明」という。)に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-10)サ特開平6-90204号公報(以下「丙イ3公報」という。)に記載された 発明に基づく新規性の欠如(争点5-11)シサポート要件及び実施可能要件違反(争点5-12)ス補正要件違反(争点5-13)原告による本件特許に係る特許請求の範囲の訂正が、訂正要件を満たし、訂正により無効事由が解消され、被告方法が訂正後の発明の技術的範囲に属する か(争点6) 4 争点に対する当事者の主張原告が本件特許権の特許権者であったか(争点1)(原告の主張)イギリス領ヴァージン諸島の法律に基づき設立された「ディジコム,リミテ ッド」は、出願過程で、発明者から特許を受ける権利の譲渡を受け、本件特許 権を取得した。原告は、その後、同社を吸収合併した。したがって、原告は、本件特許権の原特許権者を一般承継し、特許権者となった。 特許登録原簿記載の「ディジコム,リミテッド」の国籍・地名は「中華人民共和国」となっているが、これは単なる誤記である。 (被告の主張) 本件特許権の原特許権者がイギリス領ヴァージン諸島の法律に基づき設立された「ディジコム,リミテッド」であったとの主張は否認する。特許登録原簿によれば、原特許権者は、香港で設立された「ディジコム、リミテッド」である。したがって リス領ヴァージン諸島の法律に基づき設立された「ディジコム,リミテッド」であったとの主張は否認する。特許登録原簿によれば、原特許権者は、香港で設立された「ディジコム、リミテッド」である。したがって、仮に原告がイギリス領ヴァージン諸島の「ディジコム、リミテッド」を合併したとしても、本件特許権を承継することはないから、原告 は本件特許権の特許権者ではない。 被告サービスが、「双方向ページングシステム」(構成要件A)に当たるか(争点2-1)(原告の主張)ア本件各発明におけるページングシステムとは、データ通信のうち、回線交 換方式(回線占有方式)を除くすべての方式で行われるものであり、このうち、双方向でデータ通信を行うものを双方向ページングシステムという。他方で、回線交換方式(回線占有方式)によって行うデータ通信(データの内容は、音声も音声以外も含まれる。)を電話システムといい、パケット通信は回線交換方式で行われれば電話システム、それ以外の方法で行われればペー ジングシステムということになる。 本件各発明におけるページングシステムがパケット通信を包含していることは、本件明細書の発明の詳細な説明の記載からも明らかである。 イ LTE通信方式は、双方向によって通信がされ、パケット通信で行われるデータ通信であり、また、当該通信は回線交換方式で行われていないから、 双方向ページングシステムに当たる。 (被告の主張)ア双方向ページングシステムとは、ポケベル等の無線呼び出し受信機器を前提としてメッセージの送信機能を付加したシステムであり、双方向の通信を前提とした電話システムとは異なるものである。このことは、本件明細書記載のページャの定義、本件明細書では「双方向ページングシステム」、「ペー の送信機能を付加したシステムであり、双方向の通信を前提とした電話システムとは異なるものである。このことは、本件明細書記載のページャの定義、本件明細書では「双方向ページングシステム」、「ペー ジャ」と「電話システム」、「電話」とが明確に区別されて用いられていたこと、本件優先日当時の文献でもこれらが異なる技術として扱われていたことから裏付けられる。さらに、本件各発明には各信号を異なる時間で送受信する時分割多元接続を採用することで、使用する周波数を最小限に抑えるという点に技術的意義があるといえ、ページングシステムと、もともと双方向通 信が想定されていた電話システム等の通信システムは、根本的に異なるものである。 LTE通信方式は、双方向通信を行う携帯電話のシステムとして開発されたものであり、無線呼出の目的で開発されたシステムではない。また、LTE通信方式は、もともと片方向通信であったシステムを双方向にしたシステ ムではない。よって、LTE通信方式は、本件各発明の「双方向ページングシステム」に該当しない。 イ双方向ページングシステムでは、メッセージ送信に先立ち接続を確立せず、基地局からページャへの呼出は、全ページャに対して同一周波数で同一信号を一斉送信(ブロードキャスト)することにより行われる。他方で、携帯電 話システムでは、(ページャと異なり)全てのUEに対してメッセージを一斉送信するものではなく、メッセージ送信を行うに先立ち、基地局と端末との間で接続を確立するプロセスを経た後、当該接続を確立したUEに対して、メッセージを送信するものである。LTE通信方式では、パケットデータの送信に先立ちeNodeBとUEとの間でベアラ(パケットデータの経路) を確立する処理が必要となるから、メッセージ送信に先立ち接続 ージを送信するものである。LTE通信方式では、パケットデータの送信に先立ちeNodeBとUEとの間でベアラ(パケットデータの経路) を確立する処理が必要となるから、メッセージ送信に先立ち接続を確立する 必要があるといえ、LTE通信方式は本件各発明の「双方向ページングシステム」に該当しない。 ウ双方向ページングシステムでは、基地局から各ページャに対して単一周波数でメッセージが送信される。このことは技術常識であり、本件明細書にある中央局が同一セル内の各ページャにパケットを送信する際には単一の周 波数が使用されることが記載されていることもこの技術常識に整合する。LTE通信方式によるパケットデータの送信方法において、eNodeBからUEへの下り方向のパケットデータ送信にあたっては、多数の周波数の中からその都度に割り当てられた周波数を用いて送信するものである。よって、LTE通信方式は単一の周波数でパケットデータを送信するものではない から、「双方向ページングシステム」に該当せず、UEは「ページャ」に該当しない。 エ双方向ページングシステムでは、「中央局」に対して単一周波数でメッセージが送信される。LTE通信方式によるパケットデータの送信方法において、UEからeNodeBへの上り方向のパケットデータの送信に当たって は、SC-FDMA(SingleCarrier - 周波数分割多元方式)が採用されており、各UEは同一周波数でeNodeBへとパケットデータを送信するのではなく、多数の周波数の中からその都度に割り当てられた周波数を用いて送信する。よって、LTE通信方式は、UEが同一の周波数でパケットデータを送信するのではないから、「双方向ページングシステム」に該当せず、 UEは「ページャ」に該当しな られた周波数を用いて送信する。よって、LTE通信方式は、UEが同一の周波数でパケットデータを送信するのではないから、「双方向ページングシステム」に該当せず、 UEは「ページャ」に該当しない。 オ双方向ページングシステムはリアルタイムで通信を行うものではない。これに対し、LTE通信方式は、「リアルタイムでのデータやメッセージの交換」が可能な「携帯電話システム」であり、ベアラ確立された後に送受信されるパケットデータは、リアルタイムで送受信される。よって、LTE通信 方式は「双方向ページングシステム」に該当せず、UEは「ページャ」に該 当しない。 カ双方向ページングシステムは、通話(音声通信)に用いることができる双方向通信機能を有するように設計されていない。「双方向ページングシステム」と「電話システム」は、通話に用いることができる双方向通信機能を有するように設計されているかどうかで区別すべきであり、通話に用いること ができる双方向通信機能を有するように設計されている場合には、「双方向ページングシステム」には該当しないと解釈すべきである。 LTE通信システムによるパケットデータの送信方法は、通話に用いることが可能な双方向通信機能を有するものとして設計されていた。被告のLTE通信方式は、双方向性を実現するにあたっての課題がそもそも存在しない から、本件各発明における「双方向ページングシステム」に該当しない。 (補助参加人富士通株式会社の主張)ア本件各発明の「ページャ」は、日本において「ポケベル」と称呼されていた呼び出しを目的とする簡易な無線呼出受信機器を前提としており、「携帯電話」等のその他の無線通信端末を含むものではない。 イ携帯電話(電話システム)においては、通話(音声通信)の場 れていた呼び出しを目的とする簡易な無線呼出受信機器を前提としており、「携帯電話」等のその他の無線通信端末を含むものではない。 イ携帯電話(電話システム)においては、通話(音声通信)の場合も、データ通信の場合も、携帯電話と基地局との間において双方向リアルタイム通信可能状態を確立して通信を行うのに対して、ページャにおいては、ページャと基地局との間において双方向リアルタイム通信可能状態を確立して通信を行わない点において異なっている。LTE通信方式は、双方向リアルタイ ム通信可能な状態を確立して通信を行うのであるから、LTE通信方式は本件各発明の「双方向ページングシステム」に当たらない。 (補助参加人FCNT株式会社の主張)ア 「ページング」とは、文言上、呼出しを意味する語であって、一般のデータ送信を行うものではない。ページングのための装置は、いわゆるポケット ベル等の簡易な無線呼び出し受信機器を意味するものと理解される。他方で、 本件明細書に記載された「電話システム」とは、「音声を電波・電流または光に代えて送り、これを音声に再生することによって通話すること」ができるシステムである。 イ本件各発明に係る「ページングシステム」、「ページャ」等の特徴は次のとおりであり、被告サービスが採用しているLTE通信方式はこれには当たら ない。 本件明細書の双方向ページングシステムは、ページングメッセージを送るためのものであり、「ページング」(呼出し)という文言上、送信されるメッセージはデータ量の少ないものであって、長いメッセージ、データ通信のためのものではない。他方で、LTE通信方式は、無線電話及びデー タ通信に用いるための通信方式として開発されたものであり、多くのUEが、同時に多くの周波数資源を用 長いメッセージ、データ通信のためのものではない。他方で、LTE通信方式は、無線電話及びデー タ通信に用いるための通信方式として開発されたものであり、多くのUEが、同時に多くの周波数資源を用いて、通話やメッセージを送信できるものであるから、双方向ページングシステムに当たらない。 本件明細書の「ページングシステム」では、ページングメッセージの送信にはf3という単一の周波数を用いることとされており、どれだけ利用 者が増えてもこのことには変わりがない。LTE通信方式では、UEからeNodeBへの上り通信では、同じ時間に周波数が異なる複数のリソースブロック(RB)が存在し、それぞれが時間的に連続する2RB単位で別のユーザに割り当てられており、複数の周波数を多くの端末で用いている。よって、LTE通信方式では本件明細書に記載されている、「使用可 能な周波数の使用を最小限に抑える」との作用効果を奏することはできないから、ページングシステムに当たらない。 本件明細書の「ページングシステム」は、伝送路の利用権を時間的に分割して複数の主体で利用するものではあるが、それは、時間で均等に細かく区切られたものではないところ、LTE通信方式では、リソースが1ミ リ秒単位の極めて短い時間で均等に細かく区切られたものであるからペ ージングシステムに当たらない。 本件明細書の「ページングシステム」は、ページングメッセージが割り当てられた通信パケットの最終までが継続して送られるものであるのに対して、LTE通信方式では、リソースが1ミリ秒単位の極めて短い時間で均等に細かく区切られたデータの断片を送信する。これによって、LT E通信方式では、1ミリ秒単位の極めて短い時間ごとに均等に分割した断片が、とぎれとぎれに様々な周波数に 秒単位の極めて短い時間で均等に細かく区切られたデータの断片を送信する。これによって、LT E通信方式では、1ミリ秒単位の極めて短い時間ごとに均等に分割した断片が、とぎれとぎれに様々な周波数において複数の主体に順次割り当てられ、同時に多くの周波数を周波数の側面でも、時間の側面でも、多くの人が継続して利用できる。よって、LTE通信方式はページングシステムに当たらない。 本件明細書の「ページングシステム」は、一人のユーザが長いメッセージを送信すると、そのユーザにシステムにおける通信が独占され、他のユーザが使用できないのに対して、LTE通信方式では、周波数分割だけではなくミリ秒単位の短い時間ごとに均等に分割して複数の主体に順次割り当てる時分割により、多くのユーザが同時に通信を行うことができるか らページングシステムに当たらない。なお、原告は電話システムは回線交換方式であり、ページングシステムは回線交換方式ではないと主張するが、本件明細書の「ページングシステム」は、メッセージ終了まで単一のユーザが回線を占有するから、回線交換方式であるといえ、原告の整理によると「ページングシステム」は電話システムに当たるといえ、原告の主張は 破綻している。 本件明細書の「ページングシステム」では、許可を受けてページングメッセージを送信するのに対し、LTE通信方式においては、リソースの割り当てを受けて各割り当てを受けたリソースでデータの断片を送信するものである。「ページングシステム」では、使用する周波数がf3と特定 されているので、送信の許可だけを受ければよいが、LTE通信方式では、 どのリソースを使用すればよいかの割り当てを受けなければならないという違いがあるから、ページングシステムには当たらない。 被告サ 、送信の許可だけを受ければよいが、LTE通信方式では、 どのリソースを使用すればよいかの割り当てを受けなければならないという違いがあるから、ページングシステムには当たらない。 被告サービスで「リクエストエネーブル信号を送信」(構成要件B)しているか(争点2-2)(原告の主張) ア特許請求の範囲、本件明細書の記載等によれば、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」は、リクエスト信号を送信することを技術的に可能な状態にするのに資する信号であると理解できる。 イ PSS/SSS信号は、セルサーチを行うために必要となる信号であり、セルサーチの完了によりUEにSR周期性等を通知する信号である。UEは PSS/SSS信号を受信することで通知されたSR周期性(SR間隔)により、スケジューリングリクエスト信号を送信するタイミングを知ることができ、スケジューリングリクエスト信号を送信することが可能な状態になっている。したがって、PSS/SSS信号は、UEに対しSR周期性(SR間隔)を通知することで、スケジューリングリクエスト信号を送信すること を技術的に可能な状態にするのに資する信号であるから、「リクエストエネーブル信号」に相当する。 ウ RRCセットアップ信号は、SchedulingRequestConfigを伝えることでUEにスケジューリングリクエスト信号を送信するための無線リソースを伝えることでUEが「リクエスト信号」であるス ケジューリングリクエスト信号を送信することを技術的に可能としているから、RRCセットアップ信号もリクエストエネーブル信号に相当する。 (被告の主張)ア本件明細書の「ローカルクロック合わせ信号」に関する記載を考慮して解釈すると、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」 Cセットアップ信号もリクエストエネーブル信号に相当する。 (被告の主張)ア本件明細書の「ローカルクロック合わせ信号」に関する記載を考慮して解釈すると、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」とは、「中央局から ページャに周期的に送信される信号であって、ページャがこれを中央局から 受信することにより、当該ページャに事前に割り当てられたタイムスロットに対応するタイムでリクエスト信号を送信することが可能となる唯一の信号」と解釈できる。 イ原告は、PSS/SSS信号がリクエストエネーブル信号に当たると主張するが、同信号は、下りリンクについてeNodeBからユーザが保有する UEとの間で同期をとるために送信される信号であり、ユーザが保有するUEに事前に割り当てられた特定のタイムスロットでスケジュールリクエスト信号を送信するための信号ではない。よって、PSS/SSS信号は、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に該当しない。 また、LTE通信方式ではPSS/SSS信号をeNodeBから受信し て下りリンクの同期をとるだけでは、スケジューリングリクエスト信号を送信することはできない。スケジューリングリクエスト信号の送信に当たっては、PSS/SSS信号の受信のほか、少なくとも、RRCセットアップ信号の受信、上りリンクの同期、RACHリスポンスの受信といった処理が必要となる。よって、PSS/SSS信号は、リクエスト信号を送信すること が可能となる唯一の信号ではないから、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に該当しない。 ウ原告は、RCCセットアップ信号がリクエストエネーブル信号に当たると主張するが、RRCセットアップ信号は、特定のユーザが保有するUEに対しRRCコネクションを確立するために必要な制御 しない。 ウ原告は、RCCセットアップ信号がリクエストエネーブル信号に当たると主張するが、RRCセットアップ信号は、特定のユーザが保有するUEに対しRRCコネクションを確立するために必要な制御情報を通知するもので あり、RRCコネクションが確立された後は、RRCコネクションが解除された場合を除き当該ユーザが保有するUEへ送信されることはない。よって、RRCセットアップ信号は中央局からページャに周期的に送信される信号に当たらないから、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に該当しない。 また、RRCセットアップ信号は、特定のユーザが保有するUEに対しR RCコネクションを確立するために必要な制御情報を通知するものであり、ユーザが保有するUEに事前に割り当てられた特定のタイムスロットでスケジュールリクエスト信号を送信するための信号ではない。よって、RRCセットアップ信号は、当該ページャに事前に割り当てられた特定のタイムスロットに対応するタイミングでリクエスト信号を送信することが可能とな る信号に当たらないから、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に該当しない。 さらに、LTE通信方式では、RRCセットアップ信号をeNodeBから受信してeNodeBとの間でRRCコネクションを確立しただけでは、スケジューリングリクエスト信号を送信することはできない。スケジューリ ングリクエスト信号の送信に当たっては、RRCセットアップ信号の受信のほか、少なくとも、PSS/SSS信号の受信、上りリンクの同期、RACHリスポンスの受信といった処理が必要となる。よって、RRCセットアップ信号は、リクエスト信号を送信することが可能となる唯一の信号ではないから、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に該当しない。 Hリスポンスの受信といった処理が必要となる。よって、RRCセットアップ信号は、リクエスト信号を送信することが可能となる唯一の信号ではないから、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に該当しない。 (補助参加人FCNT株式会社の主張)原告の主張は否認ないし争う。仮に「リクエストエネーブル信号」が、原告が主張するとおり、リクエスト信号の送信を可能にさせる信号を意味するとなると、本件各発明はサポート要件に違反することになる。 被告サービスで「リクエスト信号」(構成要件C)を送信しているか(争点2 -3)(原告の主張)当業者は、特許請求の範囲及び本件明細書の記載から、「リクエスト信号」はページングメッセージを送信するための許可を求める信号であると理解できる。 そして、LTE通信方式における「スケジューリングリクエスト信号」は、 UEが、eNodeBに対し無線リソースのスケジューリング(割当て)を求める信号である。LTE通信方式においては、無線リソースをユーザに随時割り当てており、無線リソースが割り当てられることによってはじめて、UEはeNodeBに対しデータを送信することができる。よって、スケジューリングリクエスト信号は、eNodeBに対しパケットデータを送信するための許 可を求める信号ということができ、「リクエスト信号」に相当する。 (被告の主張)ア本件各発明の「リクエスト信号」とは、送信元であるページャが、中央局においてID番号を判定できるページャであるか否かの判断を中央局に求める信号であると解釈することができ、単に情報や通知を要求するための信 号はこれに該当しない。 イ原告は、スケジューリングリクエスト信号がリクエスト信号に当たると主張するが、LTE通信方式におけるス あると解釈することができ、単に情報や通知を要求するための信 号はこれに該当しない。 イ原告は、スケジューリングリクエスト信号がリクエスト信号に当たると主張するが、LTE通信方式におけるスケジューリングリクエスト信号は、ユーザが保有するUEがeNodeBに対し、無線リソースのスケジューリング(割り当て)を求める信号であり、受信したeNodeBにおいてDCI 信号を送信して無線リソースを通知するものである。スケジューリングリクエスト信号は、送信元のユーザが保有するUEがID番号を判定できる端末であるか否かの判断をeNodeBに求める信号ではない。 また、スケジューリングリクエスト信号を受信したeNodeBは、常に、UEに対して無線リソースを割り当ててDCI信号を送信するものではな く、送信されない場合がある。よって、スケジューリングリクエスト信号に「応答して」DCI信号が送信されるものではない。 以上から、スケジューリングリクエスト信号は、本件各発明の「リクエスト信号」にあたらない。 (補助参加人FCNT株式会社の主張) 原告の主張は否認ないし争う。 仮に原告が主張するとおりページャが有するページングメッセージを送信する契機となるリソースの割り当てのための信号が「許可信号」に当たるといすると、原告が本件特許の出願過程において後記ア記載の発明について許可信号がないと述べていたことと矛盾する。 被告サービスで「許可信号」(構成要件D)を送信しているか(争点2-4) (原告の主張)本件明細書の記載からも、本件各発明の「許可信号」は、ページングメッセージを送信することを許可する信号であることが理解できる。 DCI信号は周波数等のリソースの割り当てを通知することでパケットデータの送信 書の記載からも、本件各発明の「許可信号」は、ページングメッセージを送信することを許可する信号であることが理解できる。 DCI信号は周波数等のリソースの割り当てを通知することでパケットデータの送信を許可するものであるから、DCI信号は「許可信号」に相当する。 また、DCI信号は周波数等のリソースの割り当てを通知するとともに、DCI信号の受信から4ms後にページャがパケットデータを送信することを許可する信号であるから、DCI信号は「許可信号」に相当する。 (被告の主張)ア本件明細書の記載を考慮して解釈すると、本件各発明の「許可信号」とは、 リクエスト信号を受けた中央局において、送信元であるページャのID番号を判定できると判断した場合に送信される信号であって、当該ページャがページングメッセージを送信することを許可する旨を当該ページャに対して送信する信号である。 イ原告は、DCI信号が許可信号に当たると主張するが、DCI信号は、無 線リソースのスケジューリング(割り当て)をユーザが保有するUEに通知する信号にすぎず、ユーザが保有するUEがパケットデータを送信することを当該ユーザが保有するUEに対して許可する旨の通知ではない。よって、LTE通信方式におけるDCI信号は、本件各発明の「許可信号」に該当しない。 被告サービスで「ページングメッセージ」(構成要件E)を送信しているか (争点2-5)(原告の主張)ページングメッセージは、端末から中央局に送信されるメッセージや通信パケットを含むデータを意味する。 被告サービスにおいてパケットデータを送信していることは明らかである から、ページングメッセージを送信しているといえる。 (被告の主張)ア特許請求の範囲及び本件明細書の記載によ 味する。 被告サービスにおいてパケットデータを送信していることは明らかである から、ページングメッセージを送信しているといえる。 (被告の主張)ア特許請求の範囲及び本件明細書の記載によれば、本件各発明における「ページングメッセージ」とは、「双方向ページングシステム」において呼出しを行うメッセージであり、宛先となるページャに向けられ、当該宛先のペー ジャのIDを含むメッセージであると解釈される。 イ原告は、パケットデータがページングメッセージに当たると主張するが、LTE通信方式で送信されるパケットデータは、受信側のユーザが保有するUEを呼び出す目的で送信されるデータではないから、LTE通信方式におけるパケットデータは本件各発明の「ページングメッセージ」に該当しない。 被告サービスでは、リクエストエネーブル信号を「受け取ると」(構成要件C)、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信しているか(争点2-6)(原告の主張)ア構成要件Cの「該リクエストエネーブル信号を受け取ると」との発明特定 事項は、ページャがリクエストエネーブル信号を受信した後にリクエスト信号を送信するという時系列を示したものである。 イ PSS/SSS信号は、UEとeNodeBを同期させ、SR周期性等を通知することでUEにおいてスケジューリングリクエスト信号を送信することを技術的に可能な状態にするのに資する信号であり、UEは、PSS/ SSS信号を受信した後にリクエスト信号を送信している。したがって、被 告サービスで採用されているLTE通信方式は、構成要件Cの「リクエストエネーブル信号を受け取ると」の構成要件を充足している。 また、RRCセットアップ信号は、SchedulingRequestConfi で採用されているLTE通信方式は、構成要件Cの「リクエストエネーブル信号を受け取ると」の構成要件を充足している。 また、RRCセットアップ信号は、SchedulingRequestConfigを伝えることでUEにスケジューリングリクエスト信号を送信するための無線リソースを伝えることでUEがスケジューリングリ クエスト信号を送信することを技術的に可能な状態にするのに資する信号であり、UEは、RRCセットアップ信号を受信した後にリクエスト信号を送信している。したがって、被告サービスで採用されているLTE通信方式は、構成要件Cの「リクエストエネーブル信号を受け取ると」の構成要件を充足している。 (被告の主張)構成要件Cの「該リクエストエネーブル信号を受け取ると、リクエスト信号を・・・送信する」とは、リクエストエネーブル信号を「受け取る」ことを契機として、次の動作であるリクエスト信号の送信が行われることを意味する。 LTE通信方式では、PSS/SSS信号は、ユーザが保有するUEとeN odeBとの間で同期をとるために、接続時に1回限りで受信される信号であり、PSS/SSS信号の受信を契機としてスケジューリングリクエスト信号が送信されるものではない。また、RRCセットアップ信号は、ユーザが保有するUEとeNodeBとの間でRRCコネクションを確立する際に1回限りで受信される信号であり、RRCセットアップ信号の受信を契機としてスケ ジューリングリクエスト信号が送信されるものではない。 よって、LTE通信方式は構成要件Cを充足しない。 被告サービスの過程で行われる通信の一部がサービスの利用者が保持する端末から行われていることについて被告に特許権侵害が成立するか(争点2-7) (原告の主張) を充足しない。 被告サービスの過程で行われる通信の一部がサービスの利用者が保持する端末から行われていることについて被告に特許権侵害が成立するか(争点2-7) (原告の主張) ア被告は、被告サービスの利用に不可欠なeNodeBの設置、携帯電話機等であるUEの端末のユーザへの提供、ユーザとの間でのLTE通信方式の利用に関する通信契約の締結等を行い、ユーザに提供する通信サービスをそのまま利用させることで、ユーザから莫大な通信料の支払を受けている。他方で、ユーザは、被告に対し通信料を支払って被告サービスを利用している のみであり、被告サービスの利用によって直接的な経済的利益を得ているわけではない。また、ユーザは、被告との間で被告サービスの利用に関する通信契約を締結して、被告から提供を受けたLTE通信方式の利用に必要不可欠な携帯電話機等の端末であるUEに、同様に被告から提供を受けたSIMカードを挿入し、携帯電話機等の端末の電源を入れるだけで、容易にLTE 通信方式を利用できる状況にある。 したがって、ユーザは、被告が単独で開発し提供したLTE通信方式による通信システム上において、被告がユーザから通信料を得るために当初から予定していた機械的な行為を行っているにすぎないから、被告の手足として利用されているにすぎないと評価することができる。また、仮に、ユーザが 被告の手足として利用されているとまでは評価することができないとしても、少なくとも、被告は、自らがユーザに対し被告サービスの利用に必要不可欠な携帯電話機等の端末であるUEやeNodeBを提供するとともに、被告サービスの利用に必要不可欠な通信契約を締結することにより、自らの行為と、被告サービスに関する通信システムについての詳細を知らないユー の端末であるUEやeNodeBを提供するとともに、被告サービスの利用に必要不可欠な通信契約を締結することにより、自らの行為と、被告サービスに関する通信システムについての詳細を知らないユー ザの行為が結合して本件特許権が侵害されるということを予見していたということができる。 よって、被告は、ユーザに被告サービスを提供することにより、本件各発明の構成要件AないしDの全てを自ら実施していると評価すべきであり、被告は被告方法の実施による本件特許権の侵害について、自ら単独で責任を負 うというべきである。 イ被告が本件各発明の構成要件Aないし構成要件Dの全部を自ら単独で実施していると評価することができないとしても、以下に述べるとおり、被告は、ユーザとの共同直接侵害により、本件特許権の侵害について責任を負う。 まず、特許発明の構成要件に該当する事実的な行為全体についての共通認識があれば、行為者が主観的に共同しているといえる。また、行為者の一部 に「業として」実施行為の一部を行っていない者が含まれている場合であっても、その者に対する責任追及が否定されるだけであり、共同直接侵害の成立自体は否定されない。 被告は、被告サービスの利用に不可欠なeNodeBの設置、ユーザに対する携帯電話機等の端末であるUEの提供、ユーザとの間での被告サービス の利用に関する通信契約の締結等を行い、自らは構成要件A及びCに該当する行為を行う一方で、ユーザに対し本件特許の構成要件B及び構成要件Dに該当する行為を行わせることにより、ユーザから通信料の支払を受けている。 他方で、ユーザも、被告との間で被告サービスの利用に関する通信契約の締結を行った上で、被告から提供を受けた携帯電話機等の端末であるUE及び 被告方法の利用に不可欠なeN 料の支払を受けている。 他方で、ユーザも、被告との間で被告サービスの利用に関する通信契約の締結を行った上で、被告から提供を受けた携帯電話機等の端末であるUE及び 被告方法の利用に不可欠なeNodeB等を利用することにより、被告が単独で開発し提供したLTE通信方式による通信システム上において通信行為を行っている。それゆえ、被告とユーザ―との間には、本件各発明の構成要件に該当する事実的な行為についての共通認識があるといえる。 したがって、被告が本件各発明の構成要件AないしDの全部を自ら単独で 実施していると評価することができないとしても、被告は、ユーザとの共同直接侵害により、本件特許権の侵害について原告に対する責任を負う。 仮に、「業として」本件各発明の構成要件を実施していない一部のユーザと被告との間では共同直接侵害が成立しないとしても、少なくとも自らの事業目的を実現するために被告との間でLTEに関する通信契約を締結して いるいわゆる法人ユーザと被告の間では、特許発明の構成要件全体が「業と して」実施されているというべきであるから、共同直接侵害が成立する。被告との間で通信契約を締結しているユーザのうち、少なくとも15%が、自らの事業目的を実現するために被告と通信契約を締結している法人ユーザであると考えられることから、被告は、全ユーザと共同して行っている本件各発明の実施行為のうちの15%について、本件各発明の共同直接侵害者と しての責任を負う。 (被告の主張)本件各発明は、中央局とページャを有する「双方向ページングシステム」を動作させる方法の発明であり、中央局による送信とページャによる送信を一体として規定したものである。また、ページングシステムでは、中央局の運用者 とページャの利用者が別である ジングシステム」を動作させる方法の発明であり、中央局による送信とページャによる送信を一体として規定したものである。また、ページングシステムでは、中央局の運用者 とページャの利用者が別であるのが通常であり、中央局又はページャの動作として特許請求の範囲を規定することも可能であったにもかかわらず、本件特許の出願人はあえて、中央局の送信とページャの送信を一体とした発明として特定し、特許を受けた。そうすると、本件各発明は、中央局の送信とページャの送信を同一主体により実施することを前提とした発明であると理解される。 被告サービスにおいてはスケジューリングリクエスト信号の送信及びパケットデータの送信は、ユーザが保有するUEにより行われるものであるから、被告は、本件各発明の全ての構成要件に係るステップを実施していない。 被告サービスで、リクエスト信号、許可信号、ページングメッセージ、リクエストエネーブル信号が「それぞれ異なる周波数で送信され」(構成要件4A、 5A)ているか(争点2-8)(原告の主張)アリクエスト信号、許可信号、ページングメッセージ、リクエストエネーブル信号は、それぞれ異なる周波数で送信されていれば足り、固定された周波数である必要はない。 イ被告サービスで採用されているLTE通信方式では、「スケジューリング リクエスト信号」が本件各発明の「リクエスト信号」に、「DCI信号」が本件各発明の「許可信号」に、「パケットデータ」が本件各発明の「ページングメッセージ」に、そして「PSS/SSS信号」又は「RRCセットアップ信号」が本件各発明の「リクエストエネーブル信号」にそれぞれ相当し、これらの信号はそれぞれ異なる周波数で送信されている。 (被告の主張)本件各発明の課題及び本 号」又は「RRCセットアップ信号」が本件各発明の「リクエストエネーブル信号」にそれぞれ相当し、これらの信号はそれぞれ異なる周波数で送信されている。 (被告の主張)本件各発明の課題及び本件明細書の記載に鑑みれば、構成要件4A、5Aの「それぞれ異なる周波数」とは、ページャと中央局との間の4種類の信号等(リクエストエネーブル信号、リクエスト信号、許可信号及びページングメッセージ)の種類ごとに異なる周波数であり、かつ、単一の固定された周波数である と解釈することができる。 LTE通信方式では、信号やデータの送信に当たっては、複数のサブキャリアの中から都度決定された周波数が用いられており、単一の固定された周波数によって送信されるものではない。 よって、LTE通信方式は、「それぞれ異なる周波数で送信される」の要件を 充足しない。 被告サービスで提供されている双方向データ通信システムは「双方向ページングシステム」(構成要件A)という構成と均等であるといえるか(争点3)(原告の主張)ア非本質的部分 本件各発明の「双方向ページングシステム」と被告のLTE通信方式は、端末間で文字情報を通信するシステムであるという点において完全に一致している。 しかも、データ通信システムであるLTE通信方式は、送受信データを有するUEがスケジューリングリクエスト信号を送信し(構成要件C)、これ に応答して、eNodeBがDCI信号を送信する(構成要件D)という2 段階のステップを経て有限なリソース(RB)を有効活用するという技術的思想を備えており、このような技術的思想は本件各発明の技術的思想と同一である。 LTE通信方式は、本件各発明の技術的思想の本質的部分に何ら変更を加えない、端末間で文字情報を通信す するという技術的思想を備えており、このような技術的思想は本件各発明の技術的思想と同一である。 LTE通信方式は、本件各発明の技術的思想の本質的部分に何ら変更を加えない、端末間で文字情報を通信するシステムであるから、LTE通信方式 は第1要件を充足する。 イ置換可能性LTE通信方式では、RBが膨大な数のUEにおいて共通化されるという本件各発明の目的及び作用効果が達成される。 ウ置換容易性 LTE通信方式は、「双方向ページングシステム」(構成要件A)と同様、双方向データ通信システムである。そして、双方向で信号の交換が可能な双方向データ通信システムであれば、端末から中央局に対し構成要件Cのリクエスト信号を送信し、これに応じて、中央局から端末に対し構成要件Dの許可信号を送信することができる。したがって、当業者は、LTE通信方式に 本件各発明を適用できることを容易に認識する。 そして、当業者は、被告サービスが双方向データ通信システムであることを把握するから、「電話システム」という一般的な呼称は適用の妨げにはならない。さらに、LTE通信方式は,もともと双方向通信が予定されている通信システムなのだから、そもそも双方向通信が予定されていなかったとい う「ページングシステム」よりも、本件各発明の適用はさらに容易である。 その上、被告方法における各「UE」は、「ページャ」よりもはるかに大容量のメッセージを扱うことになり、本件各発明におけるよりも特定の周波数を独占して使用する時間が格段に長くなり得る。よって、被告方法においては、有限なリソースの有効活用という本件各発明の技術的思想はより一層必要 となる。当業者は、被告方法に本件各発明を容易に適用でき、LTE方式が 「電話システム」であることは、当業者に 、有限なリソースの有効活用という本件各発明の技術的思想はより一層必要 となる。当業者は、被告方法に本件各発明を容易に適用でき、LTE方式が 「電話システム」であることは、当業者による適用を妨げないだけでなく、適用をより容易とする。 エ公知技術との同一性又は容易推考性、意識的除外等当業者は、本件優先日当時、被告方法の構成を公知技術から容易に想到し得ない。 また、本件特許の出願手続において、パケット交換方式のネットワーク構成に上記スケジューリング機能を導入(置換)したLTE通信方式を意識的に除外したという事情は存在しない。 (被告の主張)ア非本質的部分 本件明細書の記載を斟酌すれば、片方向通信であった従来のページングシステムに双方向性を持たせるにあたり、セル内の全てのページャについて、中央局と各ページャとの間で送受信される各信号を単一の周波数とし、各信号を異なる時間で送受信する時分割多元接続を採用することが、本件各発明の本質的部分である。 被告のLTE通信方式は、双方向での通信を前提とした通信方式であり、片方向通信であったページングシステムを前提としたシステムではないから、本件各発明の本質的部分を備えていない。 イ置換容易性、置換可能性本件各発明は、セル内の全てのページャについて、中央局と各ページャと の間で送受信される各信号を単一の周波数とし、各信号を異なる時間で送受信する時分割多元接続を採用することが本質的部分であり、これにより、単方向通信であったページャにアックバック機能を設けて双方向性を持たせようとするに当たり、使用する周波数を最小限に抑えるというものである。 このような構成の本件各発明に対し、被告のLTE通信方式における周波 数分割多元接続に置き換え を設けて双方向性を持たせようとするに当たり、使用する周波数を最小限に抑えるというものである。 このような構成の本件各発明に対し、被告のLTE通信方式における周波 数分割多元接続に置き換えた場合には、使用する周波数を最小限に抑えると いう本件各発明の作用効果を奏することができなくなるから、置換は可能ではない。 また、本件各発明に対し、使用する周波数を最小限に抑えるという本件各発明の作用効果を奏さなくなるように、その構成を変更する動機付けは認められず、置換は容易ではない。 ウ意識的除外本件特許の出願人は、引用文献(乙20)に基づく進歩性欠如の拒絶理由通知に対して、当該引用文献に記載の「接続応答信号」(リソースを通知する信号)が本件各発明の「許可信号」に該当しないと主張し、その後、本件特許が付与された。このような出願経緯に鑑みれば、当該引用文献に記載され ている構成、すなわち、接続要求信号及び接続応答信号の送受信を経てデータ信号が送信される構成については、本件各発明の技術的範囲から積極的に除外されているというべきである。 よって、被告のLTE通信方式における、無線リソースのスケジューリング(割当て)を求める信号である「スケジューリングリクエスト信号」、及び、 eNodeBが割り当てた無線リソースをUEに通知する「DCI信号」は本件各発明の技術的範囲から積極的に排除されているといえる。 (補助参加人富士通株式会社の主張)本件明細書の記載によれば、本件各発明は、わずか4つのローカル周波数を用いた、電話システムから独立して動作する双方向ページングシステムを採用 した点に、従来技術と異なる本質的な特徴があり、これが、本件各発明の本質的部分である。したがって、多数の周波数を用い、かつ電話シス 話システムから独立して動作する双方向ページングシステムを採用 した点に、従来技術と異なる本質的な特徴があり、これが、本件各発明の本質的部分である。したがって、多数の周波数を用い、かつ電話システムから独立して動作する双方向ページングシステムではないLTE通信方式は、本件各発明の本質的部分を備えていない。 利得(争点4) (原告の主張) 被告が、被告サービスを開始した平成22年12月24日以降、本件特許権の消滅日である平成27年6月15日までの間にユーザから得た通信料収入は、2兆2255億1602万5000円を下らない。本件特許権の実施料率は、本件特許がLTE通信方式に必要不可欠な基本的な特許であることから、通信料収入の10%を下回らない。 被告は、原告に対し本件特許権の実施に対して実施料を支払うことなく、ユーザに被告サービスを提供して本件特許権を侵害し、ユーザからの通信料収入を得ることにより、2225億5160万2500円の利得を得ている。 また、原告は、被告が原告に対し本件各発明の実施に対して実施料を支払うことなくユーザに被告サービスを提供したことにより、同額の損失を被ってい る。 したがって、原告は、被告に対し、少なくとも2225億5160万2500円の不当利得返還請求権を有する。原告は、被告に対し、不当利得返還請求権に基づき、2225億5160万2500円の一部である1億円を請求する。 (被告の主張) 否認ないし争う。 乙40発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-1)(被告の主張)ア本件発明2、4の新規性欠如乙40公報には次の乙40発明が記載されている。 a 双方向通信を行うメッセージ端末を用いたシステムを動作させる方法であるb-1 同期 被告の主張)ア本件発明2、4の新規性欠如乙40公報には次の乙40発明が記載されている。 a 双方向通信を行うメッセージ端末を用いたシステムを動作させる方法であるb-1 同期信号をセンタからメッセージ端末に送信するb-2 同期信号は、発信用制御チャネルで送信されるc-1 メッセージ端末がメッセージを送信する場合、メッセージ端末が センタから同期信号を受信すると、自局番号を表すための各桁の 時間領域及びそのタイムスロットを識別したうえで、発信要求を示す信号を、センタに送信するc-2 発信要求を示す信号は、発信用制御チャネルで送信されるd-1 センタが、メッセージ端末からの発信要求を示す信号を受信すると、メッセージ端末に対し、通信チャネル指定又はメッセージ送 出指令を送信するd-2 通信チャネル指定又はメッセージ送出指令は、発信用制御チャネルで送信されるe-1 通信チャネル指定又はメッセージ送出指令を受信したメッセージ端末は、メッセージをセンタに送信する e-2 メッセージは、通信チャネル又は発信用制御チャネルで送信される4a 発信要求と通信チャネル指定又はメッセージ送出指令とメッセージの送信はそれぞれ異なる周波数で送信されるf 構成aから構成4aまでを全て含む方法である。 本件発明4は乙40発明と同じ構成を備えているから新規性がない。また、本件発明2は、本件発明4の構成を含むものであるから、同じく新規性がない。 イ本件発明5の進歩性欠如本件発明5と乙40発明には次の相違点がある。 本件発明5では、下り方向の「リクエストエネーブル信号」と下り方向の「許可信号」が、それぞれ異なる周波数で送信されるのに対し、乙40発明においては、「同期信 40発明には次の相違点がある。 本件発明5では、下り方向の「リクエストエネーブル信号」と下り方向の「許可信号」が、それぞれ異なる周波数で送信されるのに対し、乙40発明においては、「同期信号」と「通信チャネル指定又はメッセージ送出指令」とが同一のチャネル(周波数)で送信される点。 特開平3-91329号公報(以下「乙55公報」という。)には、移動 通信システムが、セル番号、読出チャネル、アクセスチャネル等の周波数 を報知するシステム報知チャネルを有しており、このシステム報知チャネルは、その他の制御チャネル(アクセスチャネル等)とは周波数によって区分されていたことが開示されている。 乙40公報と乙55公報はいずれも移動通信システムの技術分野に関する発明を開示している。また、乙55公報のシステム報知チャネルは、 セル内の移動局に対し、移動局が基地局に接続するための情報を報知している点で、乙40公報の同期信号と作用・機能が共通する。よって、乙40号公報と乙55公報を組み合わせる動機付けがある。 したがって、当業者であれば、乙40発明に、乙55公報を参照し、従来のシステム報知チャネルをその他の制御チャネル(アクセスチャネル等) とは周波数によって区分していた構成を適用することにより、乙40発明における「同期信号」を「通信チャネル指定又はメッセージ送出指令」とは異なる周波数にて送出するという構成に容易に想到できたことは明らかである。 また、不特定多数の端末向けの報知情報/同期信号の送信チャネルと、 特定端末向けのリソース割り当て用の制御チャネルとは別々の周波数を用いることは本件優先日当時の周知技術であった。 したがって、乙40発明に周知技術を適用し、「同期信号」の送信に用いるチャネルと「通信 定端末向けのリソース割り当て用の制御チャネルとは別々の周波数を用いることは本件優先日当時の周知技術であった。 したがって、乙40発明に周知技術を適用し、「同期信号」の送信に用いるチャネルと「通信チャネル指定又はメッセージ送出指令」に用いるチャネルを別の周波数で構成することは当業者が容易に想到し得る事項であ った。 (原告の主張)否認ないし争う。 乙40公報記載の「通信チャネル指定」は即時モードを示すメッセージモードに応答して送信されるもので、発信要求を示す信号に「応答して」送信されない ので、乙40公報は構成要件Dの「応答して」を開示するものではない。 乙 41発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-2)(被告の主張)ア本件発明2、4の新規性欠如乙41規格には次の乙41発明が記載されている。 a デジタル方式自動車電話システムを動作させる方法であって、 b 報知情報を基地局から移動局にBCCHで送信する、c 移動局が送信すべきユーザ情報やファクシミリ情報を有する場合に、報知情報を受け取ると、発信無線状態報告を移動局から基地局にCCCH(SCCH)で送信する、d 移動局からの発信無線状態報告に応答して、無線チャネル指定を基地 局から移動局にCCCH(SCCH)で送信する、e 無線チャネル指定を受け取ると、ユーザ情報やファクシミリ情報を移動局から基地局にTCHで送信する、4a 発信無線状態報告と無線チャネル指定とユーザ情報やファクシミリ情報とは、それぞれ異なる周波数で送信される、 f 構成a~構成4aまでを全て含む方法。 乙41発明は、本件発明4と同じ構成を備えているから新規性がない。 また、本件発明2は、本件発明4の構成を含むものであるから、新規性がない る、 f 構成a~構成4aまでを全て含む方法。 乙41発明は、本件発明4と同じ構成を備えているから新規性がない。 また、本件発明2は、本件発明4の構成を含むものであるから、新規性がない。 イ本件発明5の進歩性欠如 本件発明5と乙41発明には次の相違点がある。 本件発明5においては、「前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージと前記リクエストエネーブル信号とは、それぞれ異なる周波数で送信される」のに対して、乙41発明においては、下り無線チャネルで送信される「報知情報」及び「無線チャネル指定」が、上り無線 チャネルで送信される「発信無線状態報告」及び「ユーザ情報やファクシ ミリ情報」とは異なる周波数で送信され、また、「発信無線状態報告」と「無線チャネル指定」と「ユーザ情報やファクシミリ情報」とはそれぞれ異なる周波数で送信される(構成4a)ものの、下りの「報知情報」と下りの「無線チャネル指定」とが異なる周波数で送信されることについて明示の記載がない点 不特定多数の端末向けの報知情報/同期信号の送信チャネルと、特定端末向けのリソース割り当て用の制御チャネルとに別々の周波数を用いることは、本件優先日当時の周知技術であった。このことを前提にするとCCCH(SCCH)により送信される「無線チャネル指定」とBCCHにより送信される「報知情報」とを異なる周波数で伝送する構成とすること は当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎないか、本件優先日当時の周知技術に基づき、当業者が容易に想到する事項である。よって、本件発明5には進歩性がない。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。 乙41規格の「発信無線状態報告」は「リクエスト信号」に相当しない。 乙42発明に基づ 事項である。よって、本件発明5には進歩性がない。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。 乙41規格の「発信無線状態報告」は「リクエスト信号」に相当しない。 乙42発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-3)(被告の主張)ア本件発明2の新規性欠如乙42公報には次の乙42発明が記載されている。 a セルラー移動無線システムを動作させる方法であって、b 案内メッセージINVを基地局から移動局に送信することと、c 移動局が送信すべき長いメッセージMRMを有する場合に、案内メッセージINVを受け取ると、アクセス要求データARDを移動局から基地局に送信することと、 d 移動局からのアクセス要求データARDに応答して、アクセス許可デ ータAPDを基地局から移動局に送信することと、e アクセス許可データAPDを受け取ると、メッセージMRMを移動局から基地局に送信することとf を含む方法。 本件発明2と乙42発明の構成は一致するから、本件発明2には新規性 がない。 イ本件発明4の進歩性欠如本件発明4と乙42発明の相違点は次のとおりである。 本件発明4においては、「前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージとは、それぞれ異なる周波数で送信される」のに対し て、乙42発明においては、「アクセス要求データARD」と「アクセス許可データAPD」と「メッセージMRM」とが、それぞれ異なる周波数で送信されるか否か明らかでない点基地局とユーザ端末との間の双方向通信において、上りと下りで異なる送信周波数を利用することは、本件優先日当時既に広く知られており、本 件優先日の周知技術であった。また、ページャを含む無線通信において、使用する信号を制 双方向通信において、上りと下りで異なる送信周波数を利用することは、本件優先日当時既に広く知られており、本 件優先日の周知技術であった。また、ページャを含む無線通信において、使用する信号を制御信号とデータ信号に分類し、分類された信号ごとに異なる周波数を割り当てて信号を伝送することは、本件優先日当時、広く知られており、周知技術であった。そうすると、上記相違点に係る本件発明4の構成は当業者が容易に想到することができた。 また、特開平6-90204号公報(以下「乙47公報」という。)には、①基地局が着信制御チャネル(周波数f1)において送信する地域識別コードと発信制御チャネル番号を示す信号を移動機が受信すると基地局に位置登録を行うことにより、移動機は発呼接続を行うことが可能となる。 そして、②移動機がその後、通話を開始するために発信制御チャネル(周 波数f2)を用いて発呼信号を送信すると、③基地局は発信制御チャネル (周波数f2’)を用いて指定通話チャネル番号を送信し、④指定通話チャネル番号に基づいて、移動機は通話チャネル(送信周波数f4及び受信周波数f4’)にて通話信号の送受信を行うことが開示されている。また、乙47公報には、上記①~④の各信号が、それぞれ異なる周波数で送信されることも開示されている。 当業者であれば、乙42公報に開示されたシステムにおいて無線チャネルの周波数をマイクロプロセッサによる制御により任意に設定する場合に、同一技術分野であり課題を共通にする発明を開示する乙47公報を参照し、「発信信号」、「指定通話チャネル番号を示す信号」及び「通話信号」をそれぞれ異なる周波数にて送出するという乙47公報の教示に基づい て、乙42発明における「アクセス要求データARD」、「アクセス許可デ 号」、「指定通話チャネル番号を示す信号」及び「通話信号」をそれぞれ異なる周波数にて送出するという乙47公報の教示に基づい て、乙42発明における「アクセス要求データARD」、「アクセス許可データAPD」及び「メッセージMRM」をそれぞれ異なる周波数にて送出するという構成に容易に想到できた。 ウ本件発明5の進歩性欠如本件発明5と乙42発明には次の相違点がある。 本件発明5においては、「前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージと前記リクエストエネーブル信号とは、それぞれ異なる周波数で送信される」のに対して、乙42発明においては、「アクセス要求データARD」と「アクセス許可データAPD」と「メッセージMRM」と「案内メッセージINV」とが、それぞれ異なる周波数で送信されるこ とについて明示の記載がない点基地局とユーザ端末との間の双方向通信において、上りと下りで異なる送信周波数を利用すること、ページャを含む無線通信において、使用する信号を制御信号とデータ信号に分類し、分類された信号ごとに異なる周波数を割り当てて信号を伝送することが本件優先日当時の周知技術であ ったことを考慮すれば、移動局から基地局へ送信される「アクセス要求デ ータARD」及び「メッセージMRM」に、基地局から移動局へ送信される「案内メッセージINV」及び「アクセス許可データAPD」とは異なる送信周波数を利用するとともに、制御信号である「アクセス要求データARD」とデータ信号である「メッセージMRM」とを異なる信号と分類し、それぞれ異なる周波数を用意し、各周波数にて送出する構成とするこ とは、当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。 また、不特定多数の端末向けの報知情報/同期信号の送信チャネルと、特 分類し、それぞれ異なる周波数を用意し、各周波数にて送出する構成とするこ とは、当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。 また、不特定多数の端末向けの報知情報/同期信号の送信チャネルと、特定端末向けのリソース割り当て用の制御チャネルとに別々の周波数を用いることは、本件優先日当時の周知技術であったことを考慮すれば、報知情報である「案内メッセージINV」の送信チャネルと「アクセス許可 データAPD」の送信チャネルとに別々の周波数を用いる構成とすることも、当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。 当業者であれば、無線チャネルの周波数をマイクロプロセッサによる制御により任意に設定する場合に、同一技術分野であり課題を共通にする発明を開示する乙47公報を参照し、「着信制御チャネル信号」、「発信信号」、 「指定通話チャネル番号を示す信号」及び「通話信号」をそれぞれ異なる周波数を用いて送信するという乙47公報の教示に基づいて、これらに対応する「案内メッセージINV」、「アクセス要求データARD」、「アクセス許可データAPD」及び「メッセージMRM」をそれぞれ異なる周波数にて送出するという構成に容易に想到できた。そして、前記のとおり、基 地局とユーザ端末との間の双方向通信において、上りと下りで異なる送信周波数を利用すること、ページャを含む無線通信において、使用する信号を制御信号とデータ信号に分類し、分類された信号ごとに異なる周波数を割り当てて信号を伝送すること、不特定多数の端末向けの報知情報/同期信号の送信チャネルと、特定端末向けのリソース割り当て用の制御チャネ ルとに別々の周波数を用いることは、本件優先日当時の周知技術であった ところ、本件発明5は、リクエスト信号と許可信号とページングメッセージと 末向けのリソース割り当て用の制御チャネ ルとに別々の周波数を用いることは、本件優先日当時の周知技術であった ところ、本件発明5は、リクエスト信号と許可信号とページングメッセージとリクエストエネーブル信号とが、それぞれ異なる周波数で送信されることを明示しただけであり、これは単なる設計的事項にすぎないか、本件優先日当時の周知技術から容易に想到できるものであり、本件発明5には進歩性がない。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。 乙42公報の「案内メッセージINV」は本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に相当しない。 乙43発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-4) (被告の主張)ア本件発明2の新規性欠如乙43公報には、次の乙43発明が記載されている。 a 比較的短い情報の伝送を行う双方向移動メッセージ通信方式のためのシステムを動作させる方法であって、 b 発呼許可信号5を基地局から移動端末に周波数f1により送出することと、c 該移動端末がメッセージ10の送信を希望する場合に、該発呼許可信号5を検出すると、発呼信号6を該移動端末から該基地局に周波数f2により送出することと、 d 該移動局からの該発呼信号6を検出すると、1次応答信号7を該基地局から該移動端末に周波数f1により送出することと、e 該1次応答信号の受信検出により、該メッセージ10を該移動端末から該基地局に周波数f2により送出することとf を含む方法。 本件発明2は乙43発明と同じ構成を備えているから新規性がない。 イ本件発明4の進歩性欠如本件発明4と乙43発明には次の相違点がある。 本件発明4においては、「前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページン 成を備えているから新規性がない。 イ本件発明4の進歩性欠如本件発明4と乙43発明には次の相違点がある。 本件発明4においては、「前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージとは、それぞれ異なる周波数で送信される」のに対して、乙43記載の実施例においては、「発呼信号6」及び「1次応答信号7」 は異なる周波数f2及びf1で送出されるが、「発呼信号6」及び「メッセージ10」は同じ周波数f2で送出され、これらの信号を異なる周波数で送出することについては明示の記載がない点乙43公報における「少なくとも2つの周波数を用いて」との記載(2欄17行~33行参照)は、移動端末の数が増加した場合には3つ以上の 周波数を用いる必要があることを意味する。そして、3つ以上の周波数を用いる場合には、ページャを含む無線通信についての本件優先日当時の周知技術を考慮すれば、使用する信号を適宜分類し、分類された信号ごとに異なる周波数を割り当てて信号を伝送することは、当業者が当然に想到する事項であり、「1次応答信号7」を周波数f1で送出し、「発呼信号 6」及び「メッセージ10」を周波数f2で送出する実施例の構成において、制御信号である「発呼信号6」とデータ信号である「メッセージ10」とを異なる信号に分類し、分類された信号ごとに異なる周波数を割り当てて信号を伝送すること、例えば「発呼信号6」を周波数f2で、「メッセージ10」を周波数f3で送出する構成とすることは当業者が適宜な し得る設計的事項にすぎないか、本件優先日当時の周知技術に基づき、当業者が容易に想到する事項であった。 前記イと同様の理由により、当業者であれば、乙43公報で開示されたシステムにおいて3つ以上の周波数を用いて信号送信を行う場合に、 当時の周知技術に基づき、当業者が容易に想到する事項であった。 前記イと同様の理由により、当業者であれば、乙43公報で開示されたシステムにおいて3つ以上の周波数を用いて信号送信を行う場合に、同一技術分野であり課題を共通にする発明を開示する乙47公報を参照し、 「発信信号」、「指定通話チャネル番号を示す信号」及び「通話信号」をそ れぞれ異なる周波数にて送出するという乙47公報の教示に基づいて、乙43発明における「発呼信号6」、「1次応答信号7」及び「メッセージ10」をそれぞれ異なる周波数にて送出するという構成に容易に想到できた。 ウ本件発明5の進歩性欠如本件発明5と乙43発明の相違点は次のとおりである。 本件発明5においては、「前記リクエスト信号と前記許可信号と前記ページングメッセージと前記リクエストエネーブル信号とは、それぞれ異なる周波数で送信される」のに対して、乙43公報記載の実施例においては、「発呼許可信号5」及び「1次応答信号7」は周波数f1で送出され、「発呼信号6」及び「メッセージ10」は周波数f2で送出されることが記載 され、各信号を異なる周波数で送出することについて明示の記載がない点乙43公報には、「本発明は、比較的短い情報の伝送を基地局と移動端末との間で少なくとも2つの周波数を用いて、基地局の制御で時分割的に行ない、周波数の有効利用を図ることを目的とするものである。」(同欄30~33行)と記載されていて、3つ以上の異なる周波数を用 いることが示唆されている。そして、前記のとおりの本件優先日当時の周知技術を考慮すれば、「発呼許可信号5」、「発呼信号6」、「1次応答信号7」及び「メッセージ10」とを異なる信号と分類し、それぞれに対して4つの異なる周波数を用意し、各周波数 りの本件優先日当時の周知技術を考慮すれば、「発呼許可信号5」、「発呼信号6」、「1次応答信号7」及び「メッセージ10」とを異なる信号と分類し、それぞれに対して4つの異なる周波数を用意し、各周波数にて送出する構成とすることは、当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。 また、前記ウと同様の理由により、当業者であれば、乙43公報の示唆に基づいて、3つ以上の異なる周波数を用いて信号送信を行う場合に、同一技術分野であり課題を共通にする発明を開示する乙47公報を参照し、「着信制御チャネル信号」、「発信信号」、「指定通話チャネル番号を示す信号」及び「通話信号」をそれぞれ異なる周波数を用いて送信する という乙47公報の教示に基づいて、これらに対応する「発呼許可信号 5」、「発呼信号6」、「1次応答信号7」及び「メッセージ10」をそれぞれ異なる周波数にて送出するという構成に容易に想到できた。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。 乙43公報の発呼許可信号5は本件各発明の「リクエストエネーブル信号」 に相当しない。 乙44発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-5)(被告の主張)ア本件発明2の新規性欠如乙44公報には次の乙44発明が記載されている。 a 無線端末が基地局を通じてデータを送受信するシステムを動作させる方法であるb 基地局が、各通信フレームの先頭部で、基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報を、無線端末に送信する c データ送信を行おうとする無線端末が、基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報を受け取ると、通信フレームのリクエスト領域において、アクセス要求を示す情報を設定して、基地局に送信する おうとする無線端末が、基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報を受け取ると、通信フレームのリクエスト領域において、アクセス要求を示す情報を設定して、基地局に送信するd 基地局が、無線端末からのアクセス要求に対する許可情報を、リクエ スト領域に続く通信フレームの情報転送領域において設定して、無線端末に送信するe 許可情報を受信した無線端末が、送信データを、許可情報の後に定義された情報転送領域内の所定のフィールドにおいて設定して、基地局に送信する f 構成aから構成eまでを全て含む方法である 本件発明2は乙44発明と同じ構成を備えているから新規性がない。 イ本件発明4の進歩性欠如本件発明4と乙44発明には次の相違点がある。 本件発明4では、上り方向の「リクエスト信号」、下り方向の「許可信号」及び上り方向の「ページングメッセージ」が、それぞれ異なる周波数で送 信されるのに対し、乙44発明においては、これらが送信される周波数について、特に限定がない点。 乙44公報に記載されている米国のセルラ自動車電話システムでは、通信方向ごとに異なるチャネルが用いられており、かつ、異なる種類の情報の送信に異なるチャネルが用いられている。また、センタ(基地局)への接 続が想定されるメッセージ端末(移動端末)の数が増加することは、無線通信においては、一般に予想されることであるが、この場合には、各メッセージ端末(移動端末)の制御等のためにやり取りされるデータ量も増加するため、これに応じてチャネルの数を増やすことが必要になる。このような場合には、各制御信号(本件各発明の「リクエストエネーブル信号」、 「リクエスト信号」及び「許可信号」に当たる信号)が必要になるが、通信目 じてチャネルの数を増やすことが必要になる。このような場合には、各制御信号(本件各発明の「リクエストエネーブル信号」、 「リクエスト信号」及び「許可信号」に当たる信号)が必要になるが、通信目的、通信量等に応じて、これらの異なる種類の情報を、一つのチャネルで送っていたものを、異なるチャネルで送るようにすることは、当業者において適宜選択可能な設計事項である。さらに、異なる種類の情報を異なるチャネルで送ることは、当業者のみならず、一般人にとっても周知技 術ないし技術常識である。 そうすると、乙44発明において、通信方向が異なり、かつ、相互に異なる種類の情報である、メッセージ端末からセンタへ送信される「発信要求を示す信号」と、センタからメッセージ端末へ送信される「通信チャネル指定又はメッセージ送出指令」とを、センタ、メッセージ端末間で異な るチャネルで送信すること、すなわち、異なる周波数で送信するようにす ることは、当業者であれば、極めて容易に想到できる。 ウ本件発明5の進歩性欠如本件発明5と乙44発明には次の相違点がある。 本件発明5では、下り方向の「リクエストエネーブル信号」、上り方向の「リクエスト信号」、及び下り方向「許可信号」が、それぞれ異なる周波数 で送信されるのに対し、乙44発明においては、これらが送信される周波数について特に限定がない点。 乙44発明において、「リクエスト信号」と「許可信号」とを、それぞれ異なる周波数で送信する構成とすることが、極めて容易に想到できることは、前記イのとおりである。 そうすると、上記「アクセス要求を示す情報」、「許可情報」及び「送信データ」の3種類の情報とは異なる信号である「基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報」 る。 そうすると、上記「アクセス要求を示す情報」、「許可情報」及び「送信データ」の3種類の情報とは異なる信号である「基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報」についても、送信にあたって上記の3種類の情報とは相互に異なるチャネルを使用すること、すなわち、相互に異なる周波数で送信することは、当業者であれば、適宜 選択可能な設計事項として、極めて容易に想到できる。 加えて、無線端末は、基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報を受信してはじめて、通信フレーム中のリクエスト領域を識別して、同領域においてアクセス要求を示す情報を送信することが可能になるなど、基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミ ングを合わせるための情報は、無線端末にとって、その正確な受信が必要な極めて重要な情報である。したがって、「基地局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報」について、他の信号の影響を受けないよう、他の信号と異なるチャネル(周波数)で送信することを試みる動機があるといえる。この点からも、乙44発明において、「基地 局と無線端末との間で信号の送受信のタイミングを合わせるための情報」 を、その他の信号と異なるチャネルで送信すること、すなわち、異なる周波数で送信するようにすることは、当業者であれば、極めて容易に想到できる。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。 乙44公報は、本件各発明の構成要件Eの構成を開示していないから、本件各発明は新規性を有する。また、乙44発明に構成要件Eの構成を加えることは容易に想到し得たことではない。 丙ハ1発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-6)(補助参加人FCNT株式会社の 件各発明は新規性を有する。また、乙44発明に構成要件Eの構成を加えることは容易に想到し得たことではない。 丙ハ1発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-6)(補助参加人FCNT株式会社の主張) ア本件各発明の新規性欠如 丙ハ1規格には、次の丙ハ1発明が記載されている。 ア-1 デジタル方式MCAシステムの中継局には、システム帯域中から所要の周波数資源が割り当てられ(下りキャリア周波数/上りキャリア周波数:F1/f1、F2/f2、~Fn/fn)、その中のキャリア 周波数上に制御用チャネルが割り当てられる。指令局及び移動局は、中継局に対して当該周波数上に配置された制御用チャネルで接続要求信号を送出することにより接続制御が行われる。中継局は接続要求信号を送出した無線局が所属する群に対してテンポラリに保有する周波数資源の中から空きのチャネルを割り当てる。 ア-2 共通使用スロットで使用される制御用チャネルと個別割当スロットで使用される通信用チャネルを有する。 イ-1 中継局は、通常すべてのサブスロットをランダムアクセス許可スロットとして割り当て、アクセス制御情報にランダムアクセス許可を表示して移動局からの上り信号伝送を勧誘する。ランダムアクセ ス許可状態の報知は、下りの制御用チャネルを通じて行われる。 イ-2 移動局は、「ランダムアクセス許可状態」を受信している状態で通信する情報(通話等)がある場合、「単信接続要求(TCH伝送モード(通信開始時送信権発呼局割当))」(移動局から中継局に対する一方向の送信接続の要求)を送信し、通信用チャネル(Sch)の割り当てを要求する。この単信接続要求は、上りの制御用チャネル を通じて行われる。 また、移動局は、「ランダムアクセス許可状 する一方向の送信接続の要求)を送信し、通信用チャネル(Sch)の割り当てを要求する。この単信接続要求は、上りの制御用チャネル を通じて行われる。 また、移動局は、「ランダムアクセス許可状態」を受信している状態で通信する情報(通話等)がある場合、「複信接続要求」(移動局から中継局に対する双方向の送信接続の要求)を送信し、通信用チャネル(Sch)の割り当てを要求する。この複信接続要求は、上りの 制御用チャネルを通じて行われる。 イ-3 中継局は、「単信接続要求」を正しく受信した場合、「受信状態表示(OK)」を返信した後、「チャネル指定」で通信用チャネルの指定を行う。 イ-4 中継局は、通信用チャネルで、要求のあった移動局に対して、「個 別アクセス許可状態」を通知する。この個別アクセス許可状態の通知は、下りの通信用チャネルを通じて行われる。 この状態では、「個別アクセス許可状態」で指定された移動局以外は通信用チャネルで送信することはできない。 イ-5 個別アクセス許可を得た移動局は、TCH(TrafficChannel)を 使用して中継局に対して必要な情報(通話(データ,ファクシミリ等の非音声系の信号伝送を含む。)データ等)を送信する。TCHは、上りの通信用チャネルである。 ウ-1 使用する周波数帯は800MHz帯及び1500MHz帯とすることとし、800MHz帯は「850~860MHz(下り)、 905~915MHz(上り)」であり、1500Mhz 帯は、「1 501~1525MHz(下り)、 1453~1477MHz(上り)」である。 ウ-2 複数の無線キャリアが割り当てられ、これらの一部を制御用キャリアとし、残りを通信用キャリアとして使用した場合、制御用キャリアと通 z(下り)、 1453~1477MHz(上り)」である。 ウ-2 複数の無線キャリアが割り当てられ、これらの一部を制御用キャリアとし、残りを通信用キャリアとして使用した場合、制御用キャリアと通信用キャリアとは別の周波数を使用する。 本件発明5は丙ハ1発明と同じ構成を備えているから新規性がない。また、本件発明5の構成は、本件発明2の構成及び本件発明4の構成に含まれるから、本件発明2、4にも新規性はない。 イ本件発明4、5の進歩性の欠如仮に、丙ハ1発明のデジタル方式MCAシステムにおいて、「上りの制御 用チャネル」と「上りの通信用チャネル」とが別の周波数を使用することが明らかでなく、これが本件発明4及び本件発明5との相違点となるとしても、上りの制御用チャネルである、移動局側から基地局側に対するデータ発信要求の信号(構成要件2Cの「リクエスト信号」に相当する)、と上りの通信用チャネルである、移動局側から基地局側に対するデータ信号(構成要件2E の「ページングメッセージ」に相当する)とに別の周波数を使用することは、周知慣用技術であるから、当業者によって容易に想到することができる。 (原告の主張)補助参加人FCNT株式会社の主張は否認ないし争う。 丙ハ1規格は、各信号が補助参加人FCNT株式会社が主張するとおりの信 号シーケンス(順序)になることを何ら開示しない。 丙ハ8発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-7)(補助参加人FCNT株式会社の主張)ア本件各発明の新規性欠如丙ハ8公報には、次の丙ハ8発明が記載されている。 2a 双方向無線通信システムを動作させる方法であって、 2b 下り着信制御チャネルを通じて、発信制御チャネルの周波数情報を含む信号を基地局から移動 ハ8発明が記載されている。 2a 双方向無線通信システムを動作させる方法であって、 2b 下り着信制御チャネルを通じて、発信制御チャネルの周波数情報を含む信号を基地局から移動局に対して送信することと、2c 移動局が送信すべき無線通信コンテンツがある場合に、移動局が発信制御チャネルの周波数情報を含む信号を基地局から受け取ると、上り発信制御チャネルを使用して発信制御用の信号を移動局から基地 局に送信することと、2d 移動局からの上記発信制御用の信号に対して、下り発信制御チャネルを通じて通話チャネルの周波数を指定する信号を基地局から移動局に送信することと、2e 通話チャネルの周波数を指定する信号を受け取ると、通話チャネル を通じて無線通信コンテンツを移動局から基地局に送信することと2f 2aないし2fを含む方法。 5a 上記発信制御チャネルの周波数情報を含む信号、上記発信制御用の信号、上記無線通信コンテンツ及び上記通話チャネルの周波数を指定する信号は、それぞれ異なる周波数で送信される、 5b 構成2aないし2fの方法。 本件発明5は丙ハ8発明と同じ構成を備えているから新規性がない。また、本件発明5の構成は、本件発明2の構成及び本件発明4の構成に含まれるから、本件発明2、4にも新規性はない。 イ本件各発明の進歩性欠如 前記イで主張したとおり、本件発明2に記載された4つの信号を、それぞれ異なる周波数により通信する方法は周知であったことなどからすると、本件各発明と丙ハ8発明に相違点があったとしても、周知慣用技術に基づいて、当業者は容易に本件各発明の構成を想到する。 (原告の主張) 補助参加人FCNT株式会社の主張は否認ないし争う。 丙ハ8公報には「無線 あったとしても、周知慣用技術に基づいて、当業者は容易に本件各発明の構成を想到する。 (原告の主張) 補助参加人FCNT株式会社の主張は否認ないし争う。 丙ハ8公報には「無線通信コンテンツ」などといった文言は一切記載されておらず、構成2c、2eを開示していない。また、丙ハ8公報が、構成2b、2c、2dを開示しているともいえない。 丙ハ7発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-8)(補助参加人FCNT株式会社の主張) ア本件各発明の新規性欠如丙ハ7公報には、次の丙ハ7発明が記載されている。 2a 移動通信における基地局と移動局の間で着信、発信の通信を行う方法であって、2bPチャネル下り53を通じて、無線ゾーンの共通情報等を基地局か ら移動局に対して報知することと、2cAチャネル上り56のランダムアクセスチャネルで、移動局は発信信号を基地局に対して送信することと、2d 基地局は移動局からの発信信号に対して応答信号とともに通信チャネルを確立するために必要な通信チャネル指定信号を、Aチャネル 下り55を通じて移動局に送信することと、2e 基地局が通信チャネルを確立するために必要な通信チャネル指定信号を移動局に送信すると、移動局が通信チャネルを通じて通信(送信)を開始すること2f (2aないし2f)を含む方法。 5a 発信信号はAチャネル上り56を通じて、通信チャネルを確立するために必要な通信チャネル指定信号はAチャネル下り55を通じて、通信は通信チャネルを通じて、無線ゾーンの共通情報等はPチャネル下り53を通じて、それぞれ送信される、FDMA方式の5b 構成2aないし2fの方法。 本件発明5は丙ハ7発明と同じ構成を備えているから新規性がない。ま 線ゾーンの共通情報等はPチャネル下り53を通じて、それぞれ送信される、FDMA方式の5b 構成2aないし2fの方法。 本件発明5は丙ハ7発明と同じ構成を備えているから新規性がない。ま た、本件発明5の構成は、本件発明2の構成及び本件発明4の構成に含まれるから、本件発明2、4にも新規性はない。 イ本件各発明の進歩性欠如前記イで主張したとおり、本件発明2に記載された4つの信号をそれぞれ異なる周波数により通信する方法は周知であったことなどからすると、本 件各発明と丙ハ7発明に相違点があったとしても、周知慣用技術に基づいて、当業者は本件各発明の構成を容易に想到することができた。 (原告の主張)補助参加人FCNT株式会社の主張は争う。 丙ハ7公報では、リクエストエネーブル信号は開示されていない。また、丙 ハ7公報では、構成2dは開示されていない。 丙ロ1発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-9)(補助参加人AppleJapan合同会社の主張)ア本件発明2、4の新規性欠如丙ロ1公報には、次の丙ロ1発明が記載されている。 2a ポータブルトランシーバシステム100を動作させる方法であって、2b 制御信号を基地サイト200からポータブルトランシーバ108に送信することと、2c 該ポータブルトランシーバ108が送信すべきメッセージを有す る場合に、該制御信号を受け取ると、発呼信号を該ポータブルトランシーバ108から該基地サイト200に送信することと、2d 該ポータブルトランシーバ108からの該発呼信号に応答して、割当信号を該基地サイト200から該ポータブルトランシーバ108に送信することと、 2e 該割当信号を受け取ると、該メッセージを該ポータブルト トランシーバ108からの該発呼信号に応答して、割当信号を該基地サイト200から該ポータブルトランシーバ108に送信することと、 2e 該割当信号を受け取ると、該メッセージを該ポータブルトランシー バ108から該基地サイト200に送信することと2f 構成2aないし2e を含む方法。 4a 前記発呼信号と前記割当信号と前記メッセージとは、それぞれ異なる周波数で送信される、4b 構成2aないし2eの方法。 本件発明4は丙ロ1発明と同じ構成を備えているから新規性がない。そして、本件発明2は、本件発明4の構成を含むものであるから、本件発明2にも新規性はない。 イ本件発明4の進歩性欠如仮に、本件各発明や本件発明4と、丙ロ1発明との間に差異があるとして も、その差異は周知・慣用技術又は単なる設計事項であり、本件各発明及び本件発明4は、丙ロ1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 ウ本件発明5の進歩性欠如本件発明5と丙ロ1発明には次の相違点がある。 本件発明5においては、リクエストエネーブル信号と許可信号がそれぞれ異なる周波数で送信されることとされているのに対し、丙ロ1発明においては、制御信号(リクエストエネーブル信号に相当)と割当信号(許可信号に相当)が、第1周波数の異なるサブ周波数で常に送信されるのか、同じサブ周波数で常に送信されるのかは明らかではない点 丙ロ1公報は、周波数分割多重アクセス及び周波数分割複信を使用するシステムである。周波数分割多重アクセス及び周波数分割複信を使用するシステムにおいて、信号の目的ごとに異なる周波数を使用することは、周知技術である。 したがって、丙ロ1発明において、基地サイト200が送信する制御信 号に使用 ス及び周波数分割複信を使用するシステムにおいて、信号の目的ごとに異なる周波数を使用することは、周知技術である。 したがって、丙ロ1発明において、基地サイト200が送信する制御信 号に使用する第1周波数301内のサブ周波数と、割当信号に使用する第 1周波数301内のサブ周波数とを異ならせることは、丙ロ1発明に、上記周知技術を適用したものにすぎず、そのような構成に当業者は容易に想到することができた。 (原告の主張)補助参加人AppleJapan合同会社の主張は否認ないし争う。 丙ロ1公報では、構成要件C、Eを開示しておらず、また、「双方向ページングシステム」を開示していない。 丙ロ6発明に基づく新規性、進歩性の欠如(争点5-10)(補助参加人AppleJapan合同会社の主張)ア本件発明2の新規性欠如 丙ロ6報告には、次の丙ロ6発明が開示されている。 2a 移動データ通信システムを動作させる方法であって、2bIS信号を基地局ないし中継局からMDT及びUCに送信することと、2c 該MDT及びUCが送信すべきデータを有する場合に、該IS信号 を受け取ると、発呼要求パケットを該MDT及びUCから該中継局を経て該基地局に送信することと、2d 該MDT及びUCからの該発呼要求パケットに応答して、データ送信指令信号を該基地局から該中継局を経て該MDT及びUCに送信することと、 2e 該データ送信指令信号を受け取ると、該データを該MDT及びUCから該中継局を経て該基地局に送信することと2f 構成2aないし2e を含む方法。 本件発明2は丙ロ6発明と同じ構成を備えているから新規性がない。 イ本件発明4、5の進歩性欠如 本件発明5と丙ロ6発明には次の相違 ることと2f 構成2aないし2e を含む方法。 本件発明2は丙ロ6発明と同じ構成を備えているから新規性がない。 イ本件発明4、5の進歩性欠如 本件発明5と丙ロ6発明には次の相違点がある。 本件発明5においては、「リクエスト信号」、「許可信号」、「ページングメッセージ」及び「リクエストエネーブル信号」がそれぞれ異なる周波数で送信されるのに対し、これらの信号に対応する丙ロ発明の「発呼要求パケット」、「データ送信指令信号」、「データ」及び「IS信号」がそれぞれ異なる周波数で送信されるものとされていない点。 しかし、前記で主張したとおり、「発呼要求パケット」、「データ送信指令信号」、「データ」及び「IS信号」の信号が異なる周波数で送信されることは、周知技術にすぎない。したがって、本件発明5と丙ロ6発明との相違点は単なる周知技術であり、本件発明5は、丙ロ6発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから進歩性を欠く。ま た、本件発明4は、本件発明5の構成を含むものであるから、進歩性を欠く。 (原告の主張)補助参加人AppleJapan合同会社の主張は否認ないし争う。 丙ロ6公報は「IS信号を基地局からMDT及びUCに送信する」という構 成を備えておらず、構成2bを開示していない。 丙イ3公報に記載された発明に基づく新規性の欠如(争点5-11)(補助参加人富士通株式会社の主張)ア丙イ3公報には、次の各発明が開示されている。 丙イ3発明2 2-a 双方向のディジタル移動通信システムを動作させる方法であって、2-b 地域識別コード及び発信制御チャネル番号を無線基地局から端末に送信することと、 2-c 該端末が送信すべきダイヤル数字を ディジタル移動通信システムを動作させる方法であって、2-b 地域識別コード及び発信制御チャネル番号を無線基地局から端末に送信することと、 2-c 該端末が送信すべきダイヤル数字を有する場合に、該地域識別コード及び該発信制御チャネル番号を受け取ると、発呼信号を該端末から該無線基地局に送信することと、2-d 該端末からの該発呼信号に応答して、指定通話チャネル番号を該無線基地局から該端末に送信することと、 2-e 該指定通話チャネル番号を受け取ると、該ダイヤル数字を該端末から該無線基地局に送信することと2-f を含む方法。 丙イ3発明44-a 前記発呼信号と前記指定通話チャネル番号と前記ダイヤル数字 とは、それぞれ異なる周波数で送信される、4-b 丙イ3発明2の方法。 丙イ3発明55-a 前記発呼信号と前記指定通話チャネル番号と前記ダイヤル数字と前記地域識別コード及び前記発信制御チャネル番号は、それぞれ 異なる周波数で送信される、5-b 丙イ3発明4の方法。 イ本件発明2は、丙イ3発明2と同じ構成であるから、本件発明2は新規性を欠く。本件発明4は、丙イ3発明4と同じ構成であるから、本件発明4は新規性を欠く。本件発明5は、丙イ3発明5と同じ構成であるから、本件発 明5は新規性を欠く。 (原告の主張)補助参加人富士通株式会社の主張は争う。 丙イ3公報記載の「地域識別コード及び発信制御チャネル番号」は本件各発明の「リクエストエネーブル信号」に相当しないし、丙イ3公報は構成2-b を開示していないし、丙イ3公報の「発呼信号」「指定通話チャネル番号」は、 それぞれ本件各発明の「リクエスト信号」「許可信号」に相当するものではない。 サポート要件及び実施可 を開示していないし、丙イ3公報の「発呼信号」「指定通話チャネル番号」は、 それぞれ本件各発明の「リクエスト信号」「許可信号」に相当するものではない。 サポート要件及び実施可能要件違反(争点5-12)(被告の主張)ア本件明細書においては、各中央制御局に対してあらかじめ定められている ローカル周波数4つ又は共通周波数を含む8つの周波数を用いて双方向ページングシステムを実現する構成のみが記載されている。本件発明2及び本件発明4は、単一の周波数ないし3つの異なる周波数のみを用いる形態を含むところ、当該構成については、本件明細書に一切開示がない。また、原告は、本件発明2、本件発明4及び本件発明5が多数の周波数の中からその都 度決定される周波数で信号を送信する態様を含むと主張するところ、当該構成についても、本件明細書に一切開示がない。 イ構成要件Cは、「リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信すること」は「該ページャが送信すべきページングメッセージを有する」という状態にある際に、「該リクエストエネーブル信号を受け取」ることを契機とし て実行されなければならない。原告は訴状において「「SLOTASSIGNMENTCOMMANDCODE を備えた周波数C2によるメッセージ」は、リクエストエネーブル信号の一態様であるということができる」と主張する。しかしながら、「SLOTASSIGNMENTCOMMANDCODE を備えた周波数C2によるメッセージ」が、「リクエストエネーブル信号」の一態様であるとするな らば、本件明細書においては、「SLOTASSIGNMENTCOMMANDCODEを備えた周波数C2によるメッセージ」を受け取ることを契機としてリクエスト信号をページャから中 とするな らば、本件明細書においては、「SLOTASSIGNMENTCOMMANDCODEを備えた周波数C2によるメッセージ」を受け取ることを契機としてリクエスト信号をページャから中央局に送信することについては一切開示がない。 ウ以上によれば、本件発明2、本件発明4及び5は、特許法36条5項1号に規定する要件を満たしておらず、さらに、本件明細書は特許法36条4 項に規定する要件を満たしていない。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。 補正要件違反(争点5-13)(補助参加人AppleJapan合同会社の主張)本件特許の出願に係る明細書及び請求の範囲の出願翻訳文(丙ロ7)には、 「クロック合わせ信号」は記載されているものの、「リクエストエネーブル信号」は記載されていない。「リクエストエネーブル信号」は、平成10年2月13日付の手続補正書(丙ロ8)により追加された請求項27~30において初めて記載されたものである。そうすると、仮に、原告主張のように、本件各発明の「リクエストエネーブル信号」とは、ページャから中央局に対し、ページ ャがリクエスト信号を送信することを単に可能にする信号(あるいは技術的に可能な状態にするのに資する信号)であり、間接的にでも部分的にでもリクエスト信号の送信に少しでも寄与する信号を意味すると広く解釈するとするならば、補正は、本件特許の出願に係る明細書及び請求の範囲の出願翻訳文に記載された事項である「クロック合わせ信号」の範囲内においてされたものとは いえない。本件各発明に係る特許は、平成5年法律第26号による改正前の特許法17条の2第2項により準用される同法17条2項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものである。 いえない。本件各発明に係る特許は、平成5年法律第26号による改正前の特許法17条の2第2項により準用される同法17条2項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものである。 (原告の主張)補助参加人AppleJapan合同会社の主張は否認ないし争う。 本件特許の願書に最初に添付した明細書又は図面にはC2メッセージが記載されているので、「リクエストエネーブル信号」を追加する補正は願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内においてするものであり、新規事項の追加に当たらない。 原告による本件特許に係る特許請求の範囲の訂正が、訂正要件を満たし、訂 正により無効事由が解消され、被告方法が訂正後の発明の技術的範囲に属する か(争点6)(原告の主張)ア原告は、令和3年12月29日付けで、次のとおりの訂正請求を行った。 本件特許の特許請求の範囲の請求項2において、「リクエストエネーブル信号を中央局からページャに送信すること」と記載されているのを「リクエ スト信号を送信するためのスロットをページャに指定するリクエストエネーブル信号を中央局から該ページャに送信すること」に訂正し、「該ページャが送信すべきページングメッセージを有する場合に、該リクエストエネーブル信号を受け取ると、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信すること」と記載されているのを「該ぺージャが送信すべきページングメッセ ージを有する場合に、該リクエストエネーブル信号を受け取ると、該スロットを用いて該リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信すること」に訂正する。 イ原告は、令和4年8月12日付けで、次のとおりの訂正請求(以下、上記アの訂正と併せて「本件各訂正」という。)を行った。 クエスト信号を該ページャから該中央局に送信すること」に訂正する。 イ原告は、令和4年8月12日付けで、次のとおりの訂正請求(以下、上記アの訂正と併せて「本件各訂正」という。)を行った。 本件特許の特許請求の範囲の請求項2において、「双方向ページングシステムを動作させる方法」と記載されているのを「メッセージを通信パケットで送受信する双方向ページングシステムを動作させる方法」に訂正し、「リクエストエネーブル信号を中央局からページャに送信すること」と記載されているのを「リクエスト信号を送信するためのスロットをペ ージャに指定するリクエストエネーブル信号を中央局から該ページャに送信すること」に訂正し、「該ページャが送信すべきページングメッセージを有する場合に、該リクエストエネーブル信号を受け取ると、リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信すること」と記載されているのを「該ぺージャが送信すべきページングメッセージを有する場合に、該リ クエストエネーブル信号を受け取ると、複数のフレームのそれぞれの該 スロットに対応する複数のタイムのうちのいずれかのタイムで該リクエスト信号を該ページャから該中央局に送信すること」に訂正し、「該許可信号を受け取ると、該ページングメッセージを該ページャから該中央局に送信すること」と記載されているのを「該許可信号を受け取ると、該ページングメッセージを通信パケットで該ページャから該中央局に送信す ること」に訂正する。 請求項4については、前記請求項2に係る訂正事項に加えて、訂正前の請求項4の記載が訂正前の請求項2を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項2の記載を引用しないものとし、独立形式請求項へ改める訂正を含んでいる。 請求項5につい 請求項4の記載が訂正前の請求項2を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項2の記載を引用しないものとし、独立形式請求項へ改める訂正を含んでいる。 請求項5については、前記請求項2に係る訂正事項に加えて、訂正前の請求項5の記載が訂正前の請求項2及び訂正前の請求項4を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項2及び請求項4の記載を引用しないものとし、独立形式請求項へ改める訂正を含んでいる。 イ本件各訂正は、訂正要件をいずれも充足する。また、本件各訂正後の発明は、新規性、進歩性、サポート要件等を具備しており、仮に本件各発明に係る特許に無効事由があったとしても解消されている。 ウ LTE通信方式による通信は次の構成を有するから、被告サービスにおける被告方法は、本件各訂正後の発明の技術的範囲に属する。 構成a2’’ データを通信パケットで送受信する双方向データ通信システムを動作させる方法であって、構成b2’’ sr-ConfigIndexを定義に含むSchedulingRequestConfigを含むRRCセットアップ信号をeNodeBからUEに送信することと、 構成c2’’ UEが送信すべきデータを有する場合に、該RRCセットア ップ信号を受け取ると、複数の無線フレームのそれぞれの該sr-ConfigIndexによって指定されたサブフレームに対応する複数のタイムのうちいずれかのタイムでスケジューリングリクエスト信号をUEからeNodeBに送信することと、 構成d2’’ UEからのスケジューリングリクエスト信号に応答して、DCI信号をeNodeBからUEに送信することと、構成e2’’ 該DCI信号を受け取ると、データを通信パケット ことと、 構成d2’’ UEからのスケジューリングリクエスト信号に応答して、DCI信号をeNodeBからUEに送信することと、構成e2’’ 該DCI信号を受け取ると、データを通信パケットでUEからeNodeBに送信することと構成f2’’ を含む方法。 (被告の主張)原告の主張は否認ないし争う。 第3 当裁判所の判断 1 本件各発明について⑴ 本件明細書の記載 本件明細書の発明の詳細な説明には、次のとおりの記載がある。なお、図面は、別紙図面記載のとおりである。(甲4)ア背景1.発明の分野(3欄43行目~)本発明は、通信ページングに関する。具体的には、双 方向ページング方法および装置に関する。 2.関連する技術およびその他の考察(3欄46行目~)ここ数十年間のあいだに、ページャは、遠隔に位置する人々に連絡を取らせるための重要な通信機器であると判明した。初期のページャは主として、音声および/または振動出力のみを供給していたが、も っと最近のページャは、例えばメッセージを含む英数字ディスプレイのよう な出力能力を強化している。 (4欄2行目~)ページングシステムは、従来は片方向システムであった。 すなわち、ユーザは中央端末からページングメッセージを受け取るが、ページャを用いてそのメッセージに応答するすべがなかった。ページャに対して双方向通信能力を提供しようとする従来技術による試みの中には、ページャ を電話(例えば、移動無線電話)に接続しようと努力が含まれていた。例えば、Bhagat らに付与された米国特許第RE33,417 号(無線ページャの全体と、無線電話とを自動ダイアラを通してリンクすることによって結合する)およびMetroka らに付 まれていた。例えば、Bhagat らに付与された米国特許第RE33,417 号(無線ページャの全体と、無線電話とを自動ダイアラを通してリンクすることによって結合する)およびMetroka らに付与された米国特許第5,117,449 号(ページングとセルラ無線電話機能とを単一のユニット内に結合したとされる)を参照のこと。 (4欄14行目~)ページャの中には、ページング信号に対してアクノリッジまたは応答を与える能力をもっているものもある。このような「アックバック」システムにおいては、ユーザは、ページングされた時に応答入力装置(例えば、トグルスイッチ、プッシュボタンスイッチあるいはキーボード)を操作する。典型的には、このようなアックバックシステムは、多数の周波 数あるいは多数の周波数サブバンドを伴う複雑なアクノリッジ伝送スキームを伴う。ページャが、異なる複数の中央局によって管理される異なる複数の地理的領域つまり「セル」の間を移動している間のページャのハンドオフは、おびただしい数の周波数が伴う時には、技術的に厄介なものになる。 イ要旨 (4欄27行目~)双方向ページングシステムは、ページャユニットと中央制御局との間での伝送のために、4つのローカル周波数を用いる。第1のローカル周波数は、ローカルクロックを搬送し、第2のローカル周波数は、中央制御局からページングユニットに通信パケットを搬送し、第3のローカル周波数は、ページャユニットから中央制御局に通信パケットを搬送し、第 4のローカル周波数は、ページングユニットから中央制御局にステータスま たはリクエスト信号を搬送する。4つのローカル周波数に基づく伝送は、中央制御局にアクセスしているページャユニットの間の時分割されたスロット割り当てに従う。 (4欄 制御局にステータスま たはリクエスト信号を搬送する。4つのローカル周波数に基づく伝送は、中央制御局にアクセスしているページャユニットの間の時分割されたスロット割り当てに従う。 (4欄38行目~)複数の中央制御局が、対応する複数のセルを管理している双方向ページングシステムについては、どの1個のセル内でも、合計8 つの周波数が利用される。利用される周波数のうち4つは、(セル毎に異なることのある)ローカル周波数であり、利用される周波数の残りの4つは、あるセルから別のセルに移動しているページャユニットの切り替えまたはハンドオフのために用いられる、よりパワーの低い共通周波数すなわち切り替え周波数である。 ウ図面の簡単な説明(4欄48行目~)本発明の上記目的、特徴および効果、ならびにその他の目的、特徴および効果は、添付の図面に図示されている好ましい実施形態の、以下に述べるより詳細な説明から明らかになるであろう。…図1は、本発明の一実施形態によるページングシステム内に含まれる中央 制御局の模式図である。 図2は、図1の中央制御局と共に用いられるページングシステム内に含まれるページャユニットの模式図である。 図3は、図1の中央制御局によって実行される各ステップを示すフローチャートである。 図4は、送信モード時に図2のページャユニットによって実行される各ステップを示すフローチャートである。 図5は、受信モード時に図2のページャユニットによって実行される各ステップを示すフローチャートである。 図6は、図1の中央制御局と図2のページャユニットとの間の通信を反映 するタイミング図である。 図7は、本発明の第2の実施形態によるページングシステム内に含まれる中央制御局の模式図である。 中央制御局と図2のページャユニットとの間の通信を反映 するタイミング図である。 図7は、本発明の第2の実施形態によるページングシステム内に含まれる中央制御局の模式図である。 図8は、図7の中央制御局と共に用いられるページングシステム内に含まれるページャユニットの模式図である。 図9は、本発明の第2の実施形態によるページングシステムの切り替え動 作を表現する、ハイブリッド模式図およびタイミング図である。 図10 は、チャネル切り替え動作に伴って図8のページャユニットによって実行される各ステップを示すフローチャートである。 図11 は、チャネル切り替え動作に伴って図7の中央制御局によって実行される各ステップを示すフローチャートである。 図12 は、本発明の各実施形態において用いられる通信パケットのフォーマット模式図である。 図13 は、本発明による時分割されたスロット割り当て技術を説明する模式図である。 エ図面の詳細な説明 (5欄40行目~)図1は、本発明の第1の実施形態による中央制御局20を示し、図2は、中央制御局20 と共に用いるのに適したページャユニット 22 を示す。 (5欄43行目~)図1に示されているように、中央制御局20 は、中コンピュータ30 と、送信機32 と、受信機34 と、コンピュータ化された電話 アンサリングシステム36 とを備えている。送信機32 は、送信アンテナ42を介して、2つのローカル周波数、すなわち、周波数f1 と周波数f2 とを送信する。受信機34 は、2つのローカル周波数、すなわち、周波数f3 と周波数f4 を受信するために、受信機アンテナ44 に接続されている。コンピュータ化された電話アンサリングシステム36 は、電話48 のバンクに接続され つのローカル周波数、すなわち、周波数f3 と周波数f4 を受信するために、受信機アンテナ44 に接続されている。コンピュータ化された電話アンサリングシステム36 は、電話48 のバンクに接続され ている。 (6欄21行目)中央制御局20 は、また、ローカルクロック信号f1clk(これが今度は、周波数f1 を変調するために用いられる)を生成するクロックユニット59 を備えている。 (6欄24行目~)さらに図示されているように、中央制御局20 のCPU50 は、周波数f2 で伝送するための通信パケットを作成する。図12 に 概略的に図示されているように、通信パケットは、所定のフォーマットによるものであり、中央制御局の識別のためのフィールドと、アドレシングされた(少なくとも1つの)ページャユニット22 の識別のためのフィールドと、演算コード用のフィールドと、(オプションとして)英数字情報用のフィールドと、例えばチェックサム、誤り訂正およびポストアンブルのような、そ の他の従来のパケットタイプ情報のためのフィールドと、を有している。プリアンブルおよびポストアンブルは、パケットの始端と終端とを判定することを目的として、データから認識、区別されうる特に選択されたパターンである。英数字情報は、慣用の2進8ビットフォーマットであり得る。…(6欄42行目~)中央制御局20 は、複数のページャユニット221、222、 …22N と通信する。…(6欄49行目~)図2に示されているように、ページャユニット22 は、ページャ受信機62 に接続されているページャ受信機アンテナ60 を備えている。ページャ受信機62 はどうかというと、ページャコンピュータ70 内のS/D 変換器64 を通して接続されている。受信局62 は 受信機62 に接続されているページャ受信機アンテナ60 を備えている。ページャ受信機62 はどうかというと、ページャコンピュータ70 内のS/D 変換器64 を通して接続されている。受信局62 は、2つのローカル周波 数f1 およびf2 を受信する。これらの周波数は、入力通信情報(詳細については後述する)をページャコンピュータ70 に搬送するために変調されている。通信出力側においては、ページャコンピュータ70 は、D/S 変換器74 を介して出力通信情報をページャ送信機72 に出力する。送信機72 は、ページャアンテナ76 を介して、2つのローカル周波数f3 およびf4 で出力通信情 報をブロードキャストする。 (7欄25行目~)クロックユニット87 は、その入力に対応する周波数を有するローカルクロック信号f1clk を生成するように、適切な入力によって設定可能である。…(7欄39行目~)製造時において、ページャユニット22 は、メモリ84(ROM)に格納されている識別シリアルナンバ(例えば、7桁の英数字によ る予め割り当てられたID ナンバ)を用いて予めプログラミングされる。ページャユニット22 は(例えば、購入時に)ページャユニット22 のメモリ84内の所定のアドレスおよび(中央制御局20 のメモリ54 内に格納されている)ページャディレクトリファイル56 の両方の中にタイムスロット割り当て(後述する)を挿入することによってアクティベートされる。 オ第1の実施形態の動作(7欄49行目~)中央制御局20 とページャユニット22 との間の通信は、4つのローカル周波数、特に上記した周波数f1、f2、f3 およびf4 において起こる。第1の周波数(f1)は、中央制御局20 からページングユニッ 御局20 とページャユニット22 との間の通信は、4つのローカル周波数、特に上記した周波数f1、f2、f3 およびf4 において起こる。第1の周波数(f1)は、中央制御局20 からページングユニット22 へローカルクロック合わせ信号を搬送する。第2の周波数(f2)は、 中央制御局20 からページングユニット22 へページャコマンドと英数字データとを搬送する。第3の周波数(f3)は、ページングユニット22 から中央制御局20 へページャステータスデータと英数字データとを搬送する。第4の周波数(f4)は、ページングユニット22 から中央制御局20 へページャリクエスト信号を搬送する。本実施形態において、周波数f1~f4 は好適には f1≠f2≠f3≠f4 となるように選択される。 (8欄12行目~)以下により詳細に述べ且つ図13 に説明するように、通常の非セル切り替え動作においては、周波数f4 におけるページャリクエスト信号がページングユニット22 に指定された所定のタイムスロット内に送信される。周波数f4 における所定のタイムスロットはクロック合わせ信 号(周波数f1 によって搬送される)に関連しており、且つ第4の周波数が他 の複数のページングユニットによって利用可能となるように指定される。例えば図13 に示すように、周波数f4 における1番目のタイムスロットはページャP1 に指定され、2番目のタイムスロットはページャP2 に指定され、同様にn番目のタイムスロットはページャPn に指定される。本実施形態において、タイムスロットの数(従ってページャの数)は、10,000 以上もの大 きな数であり得る。 (8欄26行目~)図3は、1以上のページングユニットとの通信を処理する際に中央制御局20 のCPU50 イムスロットの数(従ってページャの数)は、10,000 以上もの大 きな数であり得る。 (8欄26行目~)図3は、1以上のページングユニットとの通信を処理する際に中央制御局20 のCPU50 によって実行される工程を示す。…(8欄30行目~)中央制御局20 がスタートアップする(ステップ100)と、初期化プロセス(ステップ102)が実行される。初期化プロセスに含ま れるのは、送信機32 の活性化(送信機32 が2つの周波数f1 およびf2 において送信できるように)と受信機34 の活性化(受信機34 が2つの周波数f3およびf4 を受信できるように)とである。さらに、周波数f1 は、ローカルクロック59 によって生成されるローカルクロック合わせ信号を搬送するように変調される。… (8欄42行目~)初期化およびファイル55 および56 のロードの後、CPU50 はインストラクションループ106 を繰り返し実行する。ループ106は、電話メッセージが(バンク48 内の電話の1つからアンサリングシステム36 を介して)受信されているか否かを判定する(ステップ108)ためのチェックと、ページャメッセージが(ページングユニット22 の1つから送 信機32 を介して)受信されているか否かを判定する(ステップ110)ためのチェックとを含む。 (8欄50行目~)本明細書で用いられるように、メッセージは、電話からのものであるかページャからのものであるかにかかわらず、中央局20 からページャ22 へのまたはその逆の送信用の複数のパケットを必要とし得る。 以下の議論において、メッセージの送信および受信は1以上のパケットの送 受信を含む。概して、メッセージのパケット化は、ユーザには見えない。すなわち、ユーザはメッ トを必要とし得る。 以下の議論において、メッセージの送信および受信は1以上のパケットの送 受信を含む。概して、メッセージのパケット化は、ユーザには見えない。すなわち、ユーザはメッセージを送信するために必要とされ得るパケットの数を考慮することなくメッセージを入力する。メッセージは典型的には、ユーザが入力したメッセージの終了文字またはメッセージの区切り文字で終了する。送信装置(中央局20 またはページャ22 のいずれか)は、図12 のフ ォーマットと類似のフォーマットを有する1以上のパケットにメッセージを割り当てる。メッセージの最終のパケットはメッセージ終了文字を含む。 また、パケットは送信機から送信される連続的に関連するパケットの数を指示するような様式でフォーマットされてもよい(例えば、関連するパケットのシリアルナンバーを指示する別のパケットフィールドがあってもよい)。 (9欄27行目~)受信された電話メッセージを処理する際に、ステップ 112 において、中央コンピュータ30 は予め順序を決定された入力済みデータから送信用通信情報を抽出する。…電話より入力されたデータは、慣例により、電話の識別子(例えば、電話番号)と、呼ばれたページャユニットの識別子(例えば、7文字の英数字による予め指定されたID 番号と、送信用 のいずれかの文字データおよび終了文字とを含む。…(9欄37行目~)ステップ114 において、中央コンピュータ30 は、呼ばれたページャのID 番号(ステップ112 で得られる)を用いて、ページャレジストレーションファイル55 とディレクトリファイル56 とをチェックすることにより、呼ばれたページャユニットが中央制御局20 に登録されて いるか否かを判定する。呼ばれたページャが登録されて ストレーションファイル55 とディレクトリファイル56 とをチェックすることにより、呼ばれたページャユニットが中央制御局20 に登録されて いるか否かを判定する。呼ばれたページャが登録されている場合、中央コンピュータ30 はステップ114 で、呼ばれたページャユニットに指定されたスロットをもページャディレクトリファイル56 から得る。 (9欄46行目~)ステップ116 において、中央制御局30 は呼ばれたページャユニットに通信情報を送信する。この点に関して、中央制御局20 は、 呼ばれたページャユニットのID 番号、およびページャユニット22 の送信 用電話から受信された文字データなどを含む通信メッセージを作成し且つ(周波数f2 により)送信する。ステップ116 が実行された後、処理はループ106 に戻る。 (10欄3行目~)ステップ110 において、ページャメッセージが受信されていると判定された場合、(ループ106 に戻る前に)図3の偶数ステップ 132~140 が実行される。図4を参照して以下に述べるように、送信側ページャユニット22 がメッセージを送信することを所望するときに、送信側ページャユニット22 は、指定されたタイムスロット中に、周波数f4 によりリクエスト信号を送信する。中央制御局20 は常に周波数f4 をモニタしているため、周波数f4 により搬送されるリクエスト信号は、いずれのページャユ ニット22 からのものであっても留意される。ローカルクロック59 に関して、CPU50 はステップ132 で、周波数f4 用のいずれのタイムスロットでリクエスト信号が検出されるかを判定する。ステップ132 においてタイムスロットが検出されると、CPU50 はステップ134 で、ページャディレクトリフ で、周波数f4 用のいずれのタイムスロットでリクエスト信号が検出されるかを判定する。ステップ132 においてタイムスロットが検出されると、CPU50 はステップ134 で、ページャディレクトリファイル56 を参照することによりリクエスト信号を生成した特定のページャ ユニット22 のID 番号を判定する。 (10欄20行目~)リクエスト側ページャユニット22 のID が知られると、中央制御局20 はステップ136 で、リクエスト側ページャユニット22がそのメッセージを送信することを許可する。特に、CPU50 は周波数F2 による送信用通信メッセージの作成を指示する。ステップ136 で作成される特 定の通信パケットは、リクエスト側ページャユニットの識別子(パケットの宛先)と、リクエスト側ページャユニット22 がそのメッセージを送信することをコマンド/許可するオペレーションコード(「オペ」コード)とを含む。 (10欄30行目~)ステップ138 において、中央制御局20 は、送信側 (例えば、リクエスト側)ページャユニット22 から周波数f3 により送信さ れた通信メッセージを受信する。送信側ページャユニット22 により作成され且つ送信された通信メッセージは、図12 に示すフォーマットに類似のフォーマットのパケットを含み、且つ、メッセージが最終的に送られるページャの識別子とパケット自体の識別子とを含む。ステップ138 において、CPU50 は、最終の宛先であるページャユニットがページャファイル55 およ び56 内に登録されているということを確認するためのチェックを行う。ステップ140 において、CPU50 は、メッセージ内のいずれの必要な再フォーマッティングおよび/または置換をも行い、メッセージが周波数 内に登録されているということを確認するためのチェックを行う。ステップ140 において、CPU50 は、メッセージ内のいずれの必要な再フォーマッティングおよび/または置換をも行い、メッセージが周波数f2 で送信されるようにする。ステップ140 で必要とされる周波数f2 による送信は、最終宛先(例えばページャユニット22)の識別子と、送信が別のページャユ ニットから中継されたメッセージを含むということを示すオペレーションコードとを含む。 (10欄48行目~)ページャユニット22 が送信モードに関連して実行する工程を、図4に示す。ページャユニット22 が受信モードに関連して実行する工程を、図5に示す。本明細書において、用語「モード」は、特定の モーメントを排他的に示すものではない。なぜなら、ページャユニット22は常に周波数f1 およびf2 による送信を受信しているからである。 (11欄5行目~)送信モード(図4参照)において、スタートアップ(ステップ200)の後、送信側ページャユニット22 のマイクロプロセッサ80 はループ202 を実行する。ループ202 において、ユーザの英数文字(キーボー ド93 を介して入力された)は、メッセージの終了を示す区切り文字が検出される(ステップ206)まで、繰り返しフェッチされる(ステップ204)。入力されステップ204 でフェッチされた文字は、LCD ディスプレイ96 上に表示される。ステップ206 で区切り文字が入力されることにより、マイクロプロセッサ80 はループ202 を抜ける。慣例的に、メッセージは宛先ID を含 み、上記宛先ID は、ステップ204 で入力されたメッセージが向けられる別 のページャユニットのID である傾向がある。 (11欄18行目~)メッ に、メッセージは宛先ID を含 み、上記宛先ID は、ステップ204 で入力されたメッセージが向けられる別 のページャユニットのID である傾向がある。 (11欄18行目~)メッセージのエントリの後、ステップ212 において、キーボード93 からの送信コマンドのエントリを待つ。送信コマンドがステップ212 で入力された場合、マイクロプロセッサ80 はリクエスト信号を生成し且つ周波数f4 により送信する。上記のように、リクエスト信号は、リク エスト側ページャユニット22 に指定されたタイムスロット内に周波数f4 により送信される。ページャユニット22 は常に周波数f1 によるローカルクロック合わせ信号を受信しており、それによりマイクロプロセッサ80 が、特定の送信側ページャユニット22 に割り当てられた特定のタイムスロットに対応するタイムで周波数f4 によりリクエスト信号を送信することが可能に なるということに留意されたい。 (11欄31行目~)上記に関して、時分割技術に応じて、各ページャユニット221~22N(例えば、図13 のページャP1~Pn)には周波数f4 のN個のタイムスロットのうちから選択された1つが指定される。 (11欄35行目~)ステップ214 におけるリクエスト信号の送信後、ペ ージャユニット22 は、中央制御局20 からの送信コマンドの受信を待つ。中央制御局20 からの送信コマンド/送信許可の作成および送信を図3を参照して説明する。中央制御局20 からの送信コマンド/送信許可の受信(ステップ216)後、マイクロプロセッサ80 は、図12 のフォーマットに非常に類似するフォーマットを有する1以上のパケットを含む通信メッセージを作 成する(ステップ218)。通信メッセージの宛先I プ216)後、マイクロプロセッサ80 は、図12 のフォーマットに非常に類似するフォーマットを有する1以上のパケットを含む通信メッセージを作 成する(ステップ218)。通信メッセージの宛先ID およびパケットの英数字フィールドは、ループ202 中に入力されたメッセージでフルになる。ステップ220 において、送信側ページャユニット22 は周波数f3 により通信パケットをブロードキャストする。 (11欄48行目~)ステップ212 で送信コマンドが入力されない場合、 またはステップ220 におけるメッセージの送信後、ステップ222 において、 マイクロプロセッサ80 は、いくつかの可能な特別の機能のうちの少なくとも1つのエントリを待つ。例えば、ユーザはメッセージ(すでに送信されたか否かにかかわらず)の記憶[ステップ228]を必要とするファンクションキーを押圧してもよい。またユーザは、メッセージの編集(ステップ224 参照)または消去(ステップ226 参照)を容易にするファンクションキーを押 圧してもよい。メッセージを終了して次のメッセージ用の作業を開始するためには、出口(exit)動作(ステップ230)専用のファンクションキーを押圧しなければならない。 (14欄24行目~)図6は、特に、宛先であるページャユニットP2 にメッセージを送信するための送信側ページャユニットP1 によるリクエスト に関して、周波数f1~f4 と、図3~図5に示すステップの統合とを示すタイミング図である。図6において、用語「コンピュータ」は、中央制御局20 を示す。送信側ページャユニットP1 と宛先であるページャユニットP2 とは、図4に示す送信モードおよび図5に示す受信モードの両方で動作することを理解されたい。図6は概して、ペー 、中央制御局20 を示す。送信側ページャユニットP1 と宛先であるページャユニットP2 とは、図4に示す送信モードおよび図5に示す受信モードの両方で動作することを理解されたい。図6は概して、ページャユニットP1 からの(中央制御局 を介した)ページャユニットP2 へのメッセージの送信と、ページャユニットP2 からの(中央制御局20 を介した)ページャユニットP1 への確認メッセージの送信と、ページャユニットP1 がページャユニットP2 からの確認メッセージを受信したことを示すメッセージの、ページャユニットP1 から中央制御局20 への送信とを示す。 カ第2の実施形態の構造(14欄40行目~)図7は、本発明の第2の実施形態による中央制御局 420 を示す。図8は、中央制御局420 と共に用いられるのに適したページャユニット422 を示す。 (14欄43行目~)図9は、複数の中央制御局S1~S8 を含む広域ペー ジングシステム(各々中央制御局20 と同一)を示し、各中央制御局S1~S8 は、好適には各々のセル内において地理的に中央に位置する。各中央制御局S1~S8 は、それ自体のローカル周波数と、1セットの共通または切り替え周波数C1~C4 とをブロードキャストする。共通周波数C1~C4 は、その受信が中央制御局周辺の比較的狭い範囲または共通周波数受信領域(CFRR)[「切り替え領域」とも呼ぶ]においてのみ起こるように、比較的小電力でブ ロードキャストされる。ローカル周波数は、実質的にセル全体で受信できるように、はるかに大きな電力でブロードキャストされる。例えば、図9において、中央制御局S1 は比較的小電力の共通周波数C1~C4 をCFRR1 にブロードキャストし、比較的大電力のローカル周波 きるように、はるかに大きな電力でブロードキャストされる。例えば、図9において、中央制御局S1 は比較的小電力の共通周波数C1~C4 をCFRR1 にブロードキャストし、比較的大電力のローカル周波数f1~f4 をCELL1 にブロードキャストする。中央制御局S2 は比較的小電力の共通周波数C1~C4 を CFRR2 にブロードキャストし、比較的大電力のローカル周波数f5~f8 をCELL2 にブロードキャストする。 (15欄11行目~)これも図9に示すように、CELL1 とCELL2 とは図9に示す重複領域で重複する。局S1 は、1セットのローカル周波数f1~f4 を利用し、局S2 は、別のセットのローカル周波数f5~f8 を利用する。局 S1 およびS2 は、同一セットの共通または切り替え周波数C1~C4 を利用する。このように、各中央制御局は、2セットの周波数を利用し、各セットに4つの周波数があるため、局毎に計8の周波数が扱われる。 (15欄19行目~)このように、本発明の第2の実施形態は、複数の中央制御局420x,y=1,2,...M を有するシステムに適している。各中央制御局 420x は、関連する地理的範囲すなわちセルにおいて、1セットのローカル周波数fL1、fL2、fL3、およびfL4 と共通または切り替え周波数C1、C2、C3、およびC4 とを送受信する。ローカル周波数fL1、fL2、fL3、およびfL4の値はセル毎に変化する(例えば、異なる中央制御局420x に対しては異なる)が、共通または切り替え周波数C1、C2、C3、およびC4 の値はシステ ム全体を通して(例えば、全中央制御局420x に対して)均一である。 (15欄35行目~)共通または切り替え周波数C1~C4 は、各々対応 、C2、C3、およびC4 の値はシステ ム全体を通して(例えば、全中央制御局420x に対して)均一である。 (15欄35行目~)共通または切り替え周波数C1~C4 は、各々対応するローカル周波数f1~f4 に対して類似の機能を有する。この点に関して、周波数C1 は、中央制御局(単数または複数)により送信されるクロック周波数を搬送するが、共通周波数C1 のクロックレートは、好適には中央制御局間で異なる。周波数C2 は中央制御局(単数または複数)からページャユニ ット(単数または複数)に情報を送信するために用いられ、周波数C3 はページャユニットから中央制御局に情報を送信するために用いられ、周波数C4 はリクエスト信号を発生させるためにページャユニットにより用いられる。周波数C2 は図12 に示すフォーマットに類似のフォーマットを有するパケットを搬送する。周波数C2 により搬送されるパケットは、周波数f2 に 類似の様式で、コマンドコードを有していてもよい。C2 コマンドコードには、SYSTEMCOMMANDCODE、LOCALFREQUENCYDOWNLOADCOMMANDCODE、SLOTRECOGNITIONCOMMANDCODE、およびSLOTASSIGNMENTCOMMANDCODE が含まれる。 (16欄13行目~)図7の中央制御局420 は、2つのクロック信号、換 言すると第1のすなわちローカルクロック信号fLclk と第2のすなわち共通クロック信号C1clk とを生成するクロックユニット59'を含む。ローカルクロック信号fLclk は、周波数f1 を変調するために用いられ、共通クロック信号は、周波数C1 を変調するために用いられる。 (16欄19行目~)中央制御 クロックユニット59'を含む。ローカルクロック信号fLclk は、周波数f1 を変調するために用いられ、共通クロック信号は、周波数C1 を変調するために用いられる。 (16欄19行目~)中央制御局420x の中央コンピュータ30 は、出力 線486A と入力線486B とにより互いに直列に接続されている。特に、図7には明示していないが、図7のコンピュータ30 は(図1のものと同様)、直列接続線486A および486B が接続されるI/O インタフェースを含む。直列接続線486A および486B は、例えば、ページャレジストレーションファイル55 およびページャディレクトリファイル56 の内容を更新するために用 いられる。 (17欄5行目~)図8はまた、ページャユニット422 が、英数字および図形ディスプレイと感圧ライティングパッドとの両方を有するデータI/O ユニット596 を有することを示す。英数字および図形ディスプレイは、文字と図形とを表示することができるドットマトリクスデバイスである。ライティングパッドは16×48 のドット領域を有する。 キ第2の実施形態の動作(17欄12行目~)図9に示すように、ページャユニットP1 は、CELL1で動作し且つ既に局S1 から共通周波数C1~C4 とローカル周波数f1~f2 とを受信していると考えられる。ページャユニットP1 は矢印付き破線ROUTE が示すルート上を移動する。ページャユニットP1 は、ROUTE に 沿って移動する際、セルが重複する領域を移動するときでさえも、ローカル周波数f1~f2 により動作し続ける。しかし、ページャユニットP1 が新しい共通周波数受信領域(すなわち、CFRR2)に入ると、切り替えまたはハンドオフ動作が起こる。 動するときでさえも、ローカル周波数f1~f2 により動作し続ける。しかし、ページャユニットP1 が新しい共通周波数受信領域(すなわち、CFRR2)に入ると、切り替えまたはハンドオフ動作が起こる。切り替え動作上において、以下により詳細に述べるように、ページャユニットP1 は、中央制御局S2 から共通周波数C1~C4 を入 手し、その結果、CELL1 のローカル周波数f1~f2 を、CELL2 のローカル周波数f5~f8 に切り替えることができる。切り替えまたはハンドオフ動作を実行するために、ページャユニットP1 はチャネル切り替えルーチンを実行し、中央制御局S2 は切り替えエネーブルルーチンを実行する。 (17欄29行目~)チャネル切り替えルーチンと切り替えエネーブルル ーチンとに関して、ページャユニットP1 がCFRR2 に移動すると、ページャユニットP1 は局S2 からクロック信号を周波数C1 により受信する。このとき、ページャユニットP1 は自動的にそのクロックユニットを局S2 からのクロック信号に整合させる。 (17欄35行目~)スタートアップ(ステップ500)に続いてページャ P1 により実行させるチャネル切り替えルーチンによると、ステップ506 に おいて、ページャユニットP1 は局S2 を中心とするシステムを特徴づける情報を入手する。このような特徴づけ情報を、システム識別子またはシステムID 情報と呼ぶ。 (17欄41行目~)ステップ508 において、ページャユニットP1 のマイクロプロセッサ80 は、周波数C2 により得られる新しいシステムID 情報 があるか否かを判定するためのチェックを行う。…以前に入手されたシステムID と最も最近入手されたシステムID とが同一でなければ、ページ は、周波数C2 により得られる新しいシステムID 情報 があるか否かを判定するためのチェックを行う。…以前に入手されたシステムID と最も最近入手されたシステムID とが同一でなければ、ページャユニットP1 は、ページャユニットP1 が新しい局(例えば、局S2)のCFRRに入り込んだことを認識し、ステップ510 において、中央制御局(例えば、局S2)と通信したいというリクエストをCELL2 に対して周波数C4 により 開始する。 (18欄8行目~)上記に関して、ページャユニットP1 にはまだCELL2用のタイムスロットが指定されていないため、周波数C4 によるリクエストはランダムに行われる。しかし、ページャユニットP1 は、新しい中央制御局(例えば、局S2)に対するリクエストを行うタイムスロットを記録し続け る。 (18欄14行目~)その後、ページャユニットP1 は局S2 からの周波数C2 による通信パケットをモニタし続け(ステップ512)、局S2 が、ページャユニットP1 がステップ510 でリクエストを行ったタイムスロットを参照するメッセージを発行するのを待つ。特に、ページャユニットP1 は、局 S2 からの周波数C2 によるメッセージであって、SLOTRECOGNITIONCOMMANDCODE と、ページャユニットP1 がランダムに生成した情報と同一のタイムスロットに記憶されている情報との両方を含むメッセージを待つ。SLOTRECOGNITIONCOMMANDCODE を含むメッセージは、送信側としての局S2 を含んでおり、且つページャユニットP1 によりランダ ムに生成されたスロットを反映する。そのため、ページャユニットP1 はメ ッセージをページャユニットP1 に向けら しての局S2 を含んでおり、且つページャユニットP1 によりランダ ムに生成されたスロットを反映する。そのため、ページャユニットP1 はメ ッセージをページャユニットP1 に向けられたものと認識し、局S2 によるこのようなメッセージの発行(図11 のステップ612 参照)が、ページャユニットP1 が局S2 と更なる通信を行うことを許可することであると考える。 この点に関して、ステップ514 において、ページャユニットP1 のマイクロプロセッサ80 は、受信されたメッセージのタイムスロットとステップ510 でランダムなリクエストがなされたタイムスロットとが合致するか否かを判定する。 (18欄35行目~)ステップ514 で最終的に合致すると判定された場合、ステップ516 において、ページャユニットP1 は通信パケットを周波数C3 により局S2 に送信する。上記通信パケットは、ページャユニットP1 の 識別子すなわちID を含む。局S2 は、ページャレジストレーションファイル55 を用いて、ページャユニットP1 のID が有効なID であることを確認し、その後、コマンドコードLOCALFREQUENCYDOWNLOAD を備えたメッセージをページャユニットP1 に(周波数C2 により)送信する。上記メッセージは、ページャユニットP1 に、局S2 により扱われるローカル 周波数(例えば、周波数f5~f8)の値を知らせる。その後、ステップ518 にも示されているように、局S2 は、コマンドコードSLOTASSIGNMENTCOMMANDCODE を備えたメッセージをページャユニットP1 に(周波数C2 により)送信する。上記メッセージは、ページャユニットP1 に、周波数f5 に対するスロット指定を知らせ ENTCOMMANDCODE を備えたメッセージをページャユニットP1 に(周波数C2 により)送信する。上記メッセージは、ページャユニットP1 に、周波数f5 に対するスロット指定を知らせる。その後マイクロプロセッサ80 は、タ イムスロット変更ルーチンに関して上記したステップ(図5のステップ350、352、および354 参照)に類似のステップによりスロットの割り当てを変更する。図10 のステップ518 は、ローカル周波数値の受信とスロット指定の受信とを示す。 (19欄6行目~)全ローカル周波数の獲得とスロット指定が完了した (ステップ520)後、マイクロプロセッサ80 は新しいローカル周波数(例 えば、周波数f5~f8)への切り替えを実行する(ステップ522)。この点に関して、マイクロプロセッサ80 は、送信機72 を、周波数f3 およびf4 から周波数f7 およびf8 に変更するように、I/O インタフェース86 に指示し、且つ受信機62 を、周波数f1 およびf2 から周波数f5 およびf6 に変更するように、I/O インタフェース86 に指示する。… (19欄22行目~)中央制御局(例えば、局S2)により実行される切り替えエネーブルルーチンに関与するステップを図11 に示す。スタートアップ(ステップ600)の後、CPU50 は、CPU50 がページャディレクトリファイル56 を整理することと、いずれかの新しいページャユニットがCPU50の管轄内のセルに入り込んでいるか否かをチェックすることとを可能にす るループ602 を実行する。 (19欄39行目~)ステップ610 において、CPU50 は、SYSTEMCOMMANDCODE を備えたメッセージが周波数C2 により送信されるよう す るループ602 を実行する。 (19欄39行目~)ステップ610 において、CPU50 は、SYSTEMCOMMANDCODE を備えたメッセージが周波数C2 により送信されるようにする。上記のように、周波数C2 により送信されるメッセージは、図12 に示すようなフォーマットを有するパケット(単数または複数)を含む。 SYSTEMCOMMANDCODE を備えたメッセージは特に、英数字データフィールド内に、中央局ID 番号を含む。 (19欄46行目~)ステップ612 において、中央制御局420 は、いずれかのページャユニット422 により周波数C4 によりリクエストが送信された(例えば、図10、特にステップ510 を参照して説明したように)か否かを 判定するためのチェックを行う。…(20欄5行目~)ステップ612 においてリクエスト信号が検出された場合、中央制御局420 は特に、周波数C4 の、リクエストが起こったタイムスロットに留意する。(ステップ614)。このとき、中央制御局420 は、このようなタイムスロットによってのみ、入り込んだページャユニット422 を識別 することができる。中央制御局420 は、入り込んだページャユニット422 が その識別子(ID)を送信することを望むが、検出されたタイムスロットを参照することによってしか入り込んだページャユニットの宛先を特定することができない。ステップ616 において、中央制御局420 は、SLOTRECOGNITIONCOMMANDCODE を有するメッセージを作成し且つ周波数C2 により送信する。SLOTRECOGNITIONCOMMANDCODE を有 するメッセージは、送信側としての局S2 を含み、且つページャ ODE を有するメッセージを作成し且つ周波数C2 により送信する。SLOTRECOGNITIONCOMMANDCODE を有 するメッセージは、送信側としての局S2 を含み、且つページャユニットP1によりランダムに生成されたスロット(例えば、入り込んだページャユニット422 がリクエストを発行したタイムスロット)を反映する。周波数C2 によるこの送信は、ページャユニットP1 がその識別子を送信することを許可することである。 (20欄32行目~)ステップ620 においてページャユニット422 の識別子が有効であると判定された場合、CPU50 はページャディレクトリファイル56 をチェックする(ステップ630)ことにより、入り込んだページャユニット422 にとって使用可能なタイムスロットを探索し、次いで使用可能なタイムスロットと入り込んだページャユニット422 のID とを関連づけ る。その後、ステップ632 において、中央制御局420 が、LOCALFREQUENCYDOWNLOADCOMMANDCODE を備えた周波数C2 によるメッセージを用いて、そのローカル周波数の値(例えば、f5、f6、f7、およびf8)を入り込んだページャユニット422 に送信する。中央制御局はその後、SLOTASSIGNMENTCOMMANDCODE を備えた周波数C2 による メッセージを用いて、そのローカル周波数の新しいタイムスロットを、入り込んだページャユニット422 に指定する(ステップ634)。入り込んだページャユニット422 によるタイムスロット変更コマンドの処理は、図5に示す類似の例、特にステップ350、352 および354 を参照することにより理解される。 (21欄20行目~)中央制御局 ャユニット422 によるタイムスロット変更コマンドの処理は、図5に示す類似の例、特にステップ350、352 および354 を参照することにより理解される。 (21欄20行目~)中央制御局420x は、同一の共通周波数C1~C4 を 用いているが、中央制御局420x から送信されるこれらの信号間には干渉も混乱も起こらない。共通周波数C1~C4 は、共通周波数C1~C4 の受信が中央制御局420x 周囲の限られた領域(CFRR)でのみ起こるように、ローカル周波数f1~f4 に比べて小さい電力でブロードキャストされる。従って、システム内を移動するページャユニット422 は、限られた且つ重複しない CFRR 内でのみ共通周波数C1~C4 を受信する。 (21欄29行目~)セル直径、CFRR 直径、ローカル周波数(例えば、f1~f4)の電力レベル、および共通周波数C1~C4 の電力レベルなどのシステム動作特性は、特にシステムがカバーする領域の地形および地勢を含む多くの要素に適するように、フィールド毎に調整可能である。本発明を制限し ない一実施形態において、各セルの半径は、約20 マイルであり、各CFRRの半径は約10 マイル以下である。同一の実施例において、ローカル周波数の送信用電力は、約3ワット~1000 ワットの範囲であり得、共通周波数C1~C4 の送信用電力は好適には2ワット以下である。 ク (21欄39行目~)このように、本発明は、ユーザ間の無線データ通信 のための、電話システムから独立して動作する双方向ページングシステムを提供する。本発明は、いずれの与えられたセルに対しても僅か4つのローカル周波数f1~f4 と(複数のセルにより、より広い領域をカバーするために)僅か4つの共通または切り替え周波数C ジングシステムを提供する。本発明は、いずれの与えられたセルに対しても僅か4つのローカル周波数f1~f4 と(複数のセルにより、より広い領域をカバーするために)僅か4つの共通または切り替え周波数C1~C4 を用いることにより、連邦通信委員会(FCC)により許可された使用可能な周波数の使用を最小限に抑え る。用いられる周波数(例えば、チャネル)の数を最小限に抑えることにより、時分割共有技術および同期化技術が用いられる。ローカル周波数と共通周波数との間の送信用電力差もまた用いられる。これらの技術により、データ送信が異なるページャ間で分離され、従ってデータのマージが排除される。 (22欄12行目~)本発明の切り替え技術は、セル内で用いられる周波 数の数を4(例えば、4つのローカル周波数)から8(4つのローカル周波 数および4つの共通周波数)に増加することにより、動作可能な地理的範囲を拡大し且つページング時間を最小限に抑える。 ⑵ 本件各発明の技術的意義本件明細書の記載によれば、本件各発明は次のような技術的意義を有すると認められる。 本件各発明は、双方向ページング方法及びその装置に関するものであり、ユーザ間の無線データ通信のための、電話システムから独立して動作する双方向ページングシステムを提供するものである(3欄43行目~、21欄39行目~)。 すなわち、ページングシステムは、遠隔に位置する人々に連絡を取らせるた めのシステムとして、当初は、利用者が中央局からページングメッセージを受け取るという片方向のものであったが、ページャに対して双方向通信能力を提供しようとする試みとして、ページャを電話(例えば、移動無線電話)に接続しようとする従来技術が見られた(4欄2行目~)。また、ページャ という片方向のものであったが、ページャに対して双方向通信能力を提供しようとする試みとして、ページャを電話(例えば、移動無線電話)に接続しようとする従来技術が見られた(4欄2行目~)。また、ページャは、初期には、音声若しくは振動出力又はその両方のみを供給するものであったが、メッ セージを含む英数字ディスプレイのような出力能力を有するものも見られるようになり(3欄46行目~)、さらに、ページング信号に対してアクノリッジ又は応答を与えるアックバックシステムを備えるものなどが見られるようになった(4欄14行目~)。もっとも、このようなアックバックシステムは、利用者が「ページングされた時」に応答入力装置を操作するため、多数の周波数 又は多数の周波数サブバンドを伴う複雑なアクノリッジ伝送スキームを必要とし、特に、ページャが複数の中央局によって管理される複数の地理的領域(セル)の間を移動する際のハンドオフなどに困難をもたらすという技術的課題があった(同前)。 本件各発明は、双方向ページングシステムにおいて、ページャと中央局との 間の伝送のために、電話システムに接続することなく、ローカルクロックを搬 送する周波数、中央局からページャに通信パケットを搬送する周波数、ページャから中央局に通信パケットを搬送する周波数、ページャから中央局にステータス又はリクエスト信号を搬送する周波数の各ローカル周波数を、時分割したスロットを割り当てて用いるなどし、また、複数の中央局が対応する複数のセルを管理する双方向ページングシステムにおいては、各セル内において、さら に、特定のセルから別のセルに移動するページャの切替え又はハンドオフのためにより弱い各共通(切替)周波数を用いることとして(4欄27行目~、同38行目~)、いずれのセルにおい 内において、さら に、特定のセルから別のセルに移動するページャの切替え又はハンドオフのためにより弱い各共通(切替)周波数を用いることとして(4欄27行目~、同38行目~)、いずれのセルにおいても、時分割共有技術及び同期化技術により少ないローカル周波数と少ない共通(切替)周波数を用いることを実現し、中央当局(アメリカ合衆国連邦通信委員会(FCC))から許可される使用可能 な周波数の使用を最小限に抑えるという効果を奏するものである(21欄39行目~)。 2 関連技術及び被告サービスについて⑴ 通信システムについてア通信網は、情報通信システムのうち互いに離れた装置間での情報の送 受に直接関連する部分であり、端末での情報(信号)の形式と通信網内での情報(信号)の形式を変換する装置、情報を運ぶ媒体である伝送路(多重化装置を含む。)、交換機、集線装置等の種々のサブシステムから構成される。 通信網において、交換機は、端末間で情報を送受する経路を決定し割り当てることにより通信網を制御する。端末は、通信網に接続され、情報の送信元 又は受信先となる。 イ交換機による交換方式には、次のようなものがある。 回線交換(circuit-switching)方式通信要求があったときに情報が通る経路を設定し、通信が終了すると解放する方式をいう。 回線交換方式においては、通信中は送受する情報がない間も物理的、論 理的伝送路を占有する。 蓄積交換(store-and-forward)方式送信元から送信された情報を一旦交換機のメモリに蓄え、次の交換機又は受信先に配信する方式をいう。蓄積交換方式の特徴として、伝送路や交換機を占有しないため物理的には伝送路を仮想的に複数の伝送路のよう に見せかけて効 情報を一旦交換機のメモリに蓄え、次の交換機又は受信先に配信する方式をいう。蓄積交換方式の特徴として、伝送路や交換機を占有しないため物理的には伝送路を仮想的に複数の伝送路のよう に見せかけて効率的に利用できること、異なる通信速度や通信方式の機器を接続しやすく、端末の種々の属性を仮想化し統一的な方法で接続できること等が挙げられる。 蓄積交換方式には、送信された情報(メッセージ)全体を蓄積するメッセージ交換方式と、送信された情報をパケット(packet)という一定の長 さ以下に区切り、パケット単位で蓄積、交換するパケット交換方式がある。 メッセージ交換方式においては、交換機は送信元からメッセージを受信すると送信元との通信を切断し、適当な時間に受信先と通信をして当該メッセージを送信する。したがって、メッセージ交換方式においては、端末間の直接的な送受はできない。 パケット交換方式において、パケットには、送受する情報のほかに送信元や受信先の所在を表す情報(アドレス)などの制御情報が付加される。 (⑴につき、甲29~31)ウ移動通信システム等について、次のような文献がある。 葉原耕平編「通信技術ハンドブック」(昭和62年12月発行。株式会社オ ーム社)は、「移動通信」として、「無線呼出」、「携帯電話」を挙げ、「無線呼出」について、「無線呼出は、電話を通じて相手を無線で呼び出すか、簡単なメッセージを伝送するサービスである。…わが国では昭和43年にポケットベルの愛称でサービスが開始され」たと記載していた。(乙86) 「NTT技術ジャーナル」(平成元年4月。社団法人電気通信協会)は、「移 動体通信」として、「自動車電話・携帯電話サービス」、「ポケットベル」等を 挙げていた。( 86) 「NTT技術ジャーナル」(平成元年4月。社団法人電気通信協会)は、「移 動体通信」として、「自動車電話・携帯電話サービス」、「ポケットベル」等を 挙げていた。(乙86)加藤満左夫他「情報システムのプロトコル」(平成3年6月発行。社団法人電子情報通信学会)は、「回線交換方式」の例として「現在の電話網や加入電信網」を挙げていた。(甲29)斉藤忠夫編「移動通信ハンドブック」(平成7年11月発行。株式会社オー ム社)は、「移動通信システムと装置」として、「セルラーシステム」、「セルラー電話機」、「無線呼出し」等を挙げていた。(乙88) 「FUJITSU 1997-11月号」(平成9年11月発行。富士通株式会社)は、「移動通信」を、「セルラーシステム」、「PHSシステム」、「ページングシステム」等に分類していた。(乙84) 「NEC技報第51巻第7号」(平成10年7月発行。日本電気株式会社)は、「移動体通信システム」を、「W-CDMAシステム」、「CDMAシステム」、「PDCシステム」、「パーソナル通信」、「無線呼び出し」等に分類していた。(乙85) 電子情報通信学会ハンドブック委員会編「エンサクロペディア電子情報 通信ハンドブック」(平成10年11月発行。オーム社)は、「移動データ通信」について、「企業ユーザ中心にホストコンピュータにアクセスする形態で発達し、1980年代後半にMobitex,テレターミナル、ARDISなどのパケット交換データ専用システムが導入され現在に至っている。」との記載や、最近のインターネット、LANなどのインタラクティブな通信 にはパケット通信が適していて、個人ユーザへの普及拡大を目指して、CDPDやPDC-Pな ムが導入され現在に至っている。」との記載や、最近のインターネット、LANなどのインタラクティブな通信 にはパケット通信が適していて、個人ユーザへの普及拡大を目指して、CDPDやPDC-Pなどのパケット交換データ通信システムが開発され、導入されていることなどが記載されている。(乙89)⑵ ページングシステム等についてア英語の「page」は「人を(拡声器などで)呼び出す。人に(携帯電話、ポケ ットベルなどで)連絡を取る。」、「人の名を(放送で)呼び出す。人を(ポケッ トベルで)呼び出す。」、「呼び出し、ポケットベル通知、ポケベルメッセージ。 人を(名前を呼んで)呼び出す、人にポケットベルで通知する。」を意味し、「pager」は「ポケットベル(beeper(英))」、「携帯無線呼出し器、ポケットベル(NTTの商標名)、ポケベル」を、「paging」は「ポケットベルサービス」を、「radiopaging」は「無線呼出、ポケットベルの類を使っての呼び出し」を 意味するとされている(竹林滋編「新英和大辞典」(平成14年3月発行。株式会社研究社)、井上永幸他編「ウィズダム英和辞典第2版」(平成20年10月発行。株式会社三省堂)、海野文男他編「ビジネス技術実用英和大辞典」(平成14年11月発行。日外アソシエーツ株式会社))。(乙77~79)「ページングシステム」は、「移動体通信システムの一つである無線呼出し。 携帯して移動する相手に信号や簡単なメッセージを送信するシステム。ページャやポケットベル(NTTの登録商標)とも呼ばれている。ページングは無線局から電波を送信し、端末を携帯する相手に信号や非常に短いメッセージ、データを一方通行で送るシステムである。」とされ(社団法人電子情報通信学会編「改訂 の登録商標)とも呼ばれている。ページングは無線局から電波を送信し、端末を携帯する相手に信号や非常に短いメッセージ、データを一方通行で送るシステムである。」とされ(社団法人電子情報通信学会編「改訂電子情報通信用語辞典」(平成11年7月発行。株式会社コロナ社))、 「ポケットベル」は、「移動中の個人を無線呼出しするための携帯用受信機およびそのサービス。商標名。2007年サービスを終了。ポケベル、ページャー。」であるとされている(新村出編「広辞苑第7版」(平成20年1月発行。 株式会社岩波書店))。(乙82)イ Mtel社の子会社であるスカイテル社は、平成3年、アメリカ合衆国の連 邦通信委員会(以下「FCC」ということがある。)に対し、双方向ページングシステムについてコンセプトを提出し、平成4年、狭帯域PCS(NarrowbandPersonalCommunicationService)免許の開発者優先割当てを受けた。 FCCは、高度ページング、応答確認ページング、双方向データ・メッセージング、音声ページング等の狭帯域PCS用に900MHz帯の電波を割り当 てることを決定し、平成6年7月から競売を行い、13社に免許を付与した。 モトローラ社は、ReFLEX方式を開発し、Mtel社の子会社であるスカイテル社は、平成7年9月、モトローラ社製双方向ページャである「Tango」を採用して双方向ページングシステムを実用化した。このサービスは、①送信元ページャがメッセージを送信すると、送信局がネットワーク全体に短い信号で一斉呼出しをし、②受信先ページャは信号を受け取ると自動的に返答を返し (アックバック)、③送信局はアックバックにより受信先ページャの位置を確認し、該当する送信局にメッセージ本文を送信する、④受 一斉呼出しをし、②受信先ページャは信号を受け取ると自動的に返答を返し (アックバック)、③送信局はアックバックにより受信先ページャの位置を確認し、該当する送信局にメッセージ本文を送信する、④受信先からは、あらかじめページャに登録された16の定型文(「はい」、「いいえ」、「遅れます」等を送信することができる、⑤送信元ページャの利用者は、スカイテル社のメッセージセンターに電話をかけ、ガイダンスに従ってメッセージの送信時に付与さ れた数字を入力することにより、受信先ページャからの返信メッセージを確認することができるというものであった。 (本項につき、甲27、乙91)ウ日本においては、日本電信電話公社(以下「電電公社」という。)が、昭和43年7月、150MHz帯を使用するトーン式のポケットベルサービスの提供 を開始した。 無線呼出サービスは、昭和53年には250MHz帯に移行し、周波数間隔を12.5kHzとして同期信号に続いて選択呼出信号を送出する方式を採用した。なお、無線呼出サービスの帯域幅は、8.5kHz又は16kHzである。 昭和62年4月には、数字と記号のメッセージ受信機能を付加したサービスが開始され、昭和63年12月には、数字及び一部の記号で12桁以内のメッセージや定型文(例えば「至急連絡せよ」など)を受信できるサービスがそれぞれ開始された。平成4年には、片仮名やアルファベット文字による短文を送信できるようになった。 その後、平成9年頃以降、携帯電話の普及に伴い利用者が減少し、多くの事 業者は株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下「ドコモ」という。)に事業を移管した。 ドコモは、平成19年に無線呼出サービスの提供を終了し、東京テレメッセージ株式会社は、令和元年9月3 業者は株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下「ドコモ」という。)に事業を移管した。 ドコモは、平成19年に無線呼出サービスの提供を終了し、東京テレメッセージ株式会社は、令和元年9月30日、日本で最後まで継続していた無線呼出サービスの提供を終了した。 なお、日本においては、発信機能付端末は普及しなかった。 (本項につき、乙75、76、81、86、87、弁論の全趣旨)エ 「ページャ」等に関して、次のような文献がある。 甲51公報(平成2年4月公表)には、次の記載がある。(甲51)「音声メッセージ、電話番号またはその他の情報のような情報を表示する手 段を有する多数の携帯無線通信用受信機が最近販売されている。無線通信チャンネル上で受信された情報表示用の表示装置、または受信した音声メッセージの表示用音声回路いずれかを有するこのような携帯無線通信用受信機の1つに無線ページング受信機がある。無線ページング受信機、すなわち通称ページャと呼ぶこの受信機は、個々のページャとページャの集団との両方 にメッセージを与えるため、選択的に通話を信号化している。これはアドレスと呼ばれる独特の符号化した音、またはディジタル信号を送信することによって実現され、これらのアドレスは、各個々のページャを識別するのに使用され、これに続いて音声メッセージまたは符号化したデータ形式メッセージのいずれかのメッセージが送信される。…」 「…送信される選択的通話メッセージは、ページャ…によって受信され検出される。これらのアドレスは、当業者に周知の方法で復号され、ページャ…に与えらたこれらのアドレスは、記憶され、聴覚または触覚で感知可能なデータ・メッセージとなって発生する。アドレスに続いて音声メッセージが送信される場合、感知可能 者に周知の方法で復号され、ページャ…に与えらたこれらのアドレスは、記憶され、聴覚または触覚で感知可能なデータ・メッセージとなって発生する。アドレスに続いて音声メッセージが送信される場合、感知可能な警報が最初に発生し、音声メッセージが直ぐ後に 続く。…受信したメッセージは、データ・メッセージの場合には、目視可能 な表示として、また音声メッセージの場合には、聴覚可能な形で使用者…に提供される。」「…続く同期化信号…は、…64ビットのデータ・ブロック…であり、48ビットのデータ領域…、1ビットのメッセージ継続ビット…によって構成される。送信されるデータ・メッセージの形式によって、…48ビットによっ て構成されるデータ領域…は数字のみの文字用の12個の4ビットBCDブロック、または、英数字用6個の8ビットASCIIブロックのような異なるデータ・フォーマットを含むことも可能である…。データ・ブロック…の大きさ、データ領域…の大きさ…は、設計時の選択上の問題であることが当業者には理解される。したがって、これらのいずれかのブロックの大きさ を変更することによって、より多くのまたはより少ないデータの送信が可能になり、情報の送信フォーマットを変更することも本発明の好適な実施例の範囲と精神から逸脱することなく行うことができる。」「RAM…は、プログラムの変数を一時的に記憶するために使用され、受信したデータ・メッセージの記憶も行う。メッセージを記憶するスペースを設 けるため、マイクロコンピュータ…の外部にRAMを増設することが可能である…。」 甲50公報(平成4年11月公告)には、次の記載がある。(甲50)「本発明は一般に無線ページング装置に関し、特に二方向…無線個人データ通報装置において、小型送 ことが可能である…。」 甲50公報(平成4年11月公告)には、次の記載がある。(甲50)「本発明は一般に無線ページング装置に関し、特に二方向…無線個人データ通報装置において、小型送受信機を携帯する個人に通報(message)を提示 したり、他の個人またはデータベース中に中継するため中央サイト…に通報を伝送する装置に関する。 …自分の操作基地…から隔れていなくてはならない場合に、その基地と通信をしたいという者の要求を満たすために、数種類の無線通信装置が開発されている。従来の無線通信は、望ましい無線伝搬位置に置かれた基地局送受 信機と、周知の二方向無線警察通信のような方法で通信のために車輛に搭載 された多くの送受信機とを使用する。他の無線通信形態は自動車電話サービスであって、これは広範囲にわたる公衆交換電話網(PSTN)との相互接続を可能にし、自動車電話使用者が電話を持っている人であれば誰とでも通話ができるようにする。しかし、自動車電話も二方向電話装置も一般に大型で重いので、使用者が常時携帯できそうにもない。 携帯用セル型…無線電話は、優れた二方向通信サービスを提供するが、ページャ使用者の要求を超えており、サービスに相応して高価格である。現時点での活動を乱されずに通報を取ることのみを望む使用者にとっては、実時間での声(またはデータ)通報は必ずしも望ましいとは言えない。 従来から、およびこれからも、ページャは、その最も単純な形態では小型 受信機であって、これは公知であり当業者に周知である。これらの装置は一般に特定の無線周波数に同調され、該周波数は多くの他のページャ使用者と共用され、典型的にはトーンまたはデータビットで変調される。…特定系列の受信によって、音響、可視、または触知可能な警報器 装置は一般に特定の無線周波数に同調され、該周波数は多くの他のページャ使用者と共用され、典型的にはトーンまたはデータビットで変調される。…特定系列の受信によって、音響、可視、または触知可能な警報器が起動され、該ページャに呼がなされていることを示す(一般には、PSTNに接続された電話 からである。)。…ページャは、警報に続いて音(voice)またはデータの通報を受信するか、または、呼が出されており、特定の電話番号に電話をかける等のような所定の公道をとるべきであることを単に示す警報のみを受信する。ごく最近の装置では、データ通報をページャ内のメモリに記憶でき、使用者の都合に応じて呼び出すことも可能である。 ページャは、受信に加えて、送信も可能な装置に発展させることも可能である。…電話応答装置の発展した形態では、使用者はページャから応答装置へ、承認通知を送出でき、これによって、応答装置が特定の行動、例えば電話呼者に呼の受領を示すトーンを返送することを実行させる。…本発明の他の目的は、二方向ページャが、通報を生成し、それを所定の目 的地に送達することができるようにすることである。 本発明の他の目的は、通報を受信する二方向ページャ装置によって創出された承認(acknowledgement)及び検証(verification)情報を受信できるシステムを提供することである。…望ましい実施例で定義したページャはデータ通報の送受が可能な自立型データ端末であるが、…本記述中においては、ページャという語は、データ 通報の送受信のために、通信網にインターフェースする個人携帯用二方向無線装置であって、通報の生成と提示の能力を内蔵していても、していなくてもよい。通報は、あるページャから、他のページャへ送信させることができ 受信のために、通信網にインターフェースする個人携帯用二方向無線装置であって、通報の生成と提示の能力を内蔵していても、していなくてもよい。通報は、あるページャから、他のページャへ送信させることができる。生成された通報は、中央サイト…に送信され、記憶され、指定されたページャへ転送される。 送信用通報を生成するために、使用者は、通報内の英数字を対応するキーをキーパッド…において押下する。…」井上伸雄「通信の最新常識」(平成5年9月発行。株式会社日本実業出版社)は、「無線呼出し(ページャ)」について、「移動通信の中で、外出者に対する連絡手段として最も手軽で安いシステムは無線呼出し(ページャ)であ る。わが国では、NTTがポケットベルという名称で1968年にサービス開始、ついで1987年からはNCC(新規参入事業者)がテレメッセージという名でサービスを提供している。/機能は簡単で、外出中の人に対して電話から携帯受信機を呼び出し、その呼出音を受信した人が折り返し電話をかけて用件の内容を確認するものである。/最初は「ピーピー」という呼出 音のみのトーンオンリー型だったが、その後、液晶ディスプレイに数字・アルファベット・カナ文字などの表示ができる高機能型ができた。数字や定型文の入力はプッシュホンからできるが、文字はパソコンから入力する。トーンオンリー型でも、音による呼び出しの他、光の点滅や携帯受信機の振動で受信を知らせるタイプもある。さらに、付加サービスとして、二つの呼出番 号を持ち呼出音のパターンを変えて発信者の用件や相手を識別できるデュ アルコール、これを三~四の呼出番号に拡張したマルチコール、基本の呼出番号の他にグループ共通の番号を持ってグループ全員を呼び出せるグループコール、などがある。/周波数は を識別できるデュ アルコール、これを三~四の呼出番号に拡張したマルチコール、基本の呼出番号の他にグループ共通の番号を持ってグループ全員を呼び出せるグループコール、などがある。/周波数は最初は150MHz帯を使ったが、容量が不足してきたので280MHz帯を使うようになった。」としていた。(乙80) 近藤泰史他「お買い上げ新時代を向かえた無線呼出サービス-ポケットベルシステムの生い立ち-」(平成7年7月発行。「NTTDoCoMoテクニカル・ジャーナルVOL.3 No.2」)は、「無線を使った呼出サービスの歴史は、1958年にさかのぼり、米国のオハイオ州コロンバスで行われた交換手扱いの「ベルボーイ・サービス」と呼ばれるものが世界最初といわれています。 …「ポケットベル」という呼び名は万国共通のものではなく、我が国におけるサービスを開始した電電公社が名付け親となった日本名です。世界的には「名を呼んで(人を)捜す」という意味の「page」から「ページャ;pager」とか、「ピーピー」と音を出して呼び出すことから「Beeper」とも呼ばれています。…」としていた。(丙イ1) 「NTT技術ジャーナル」(平成7年10月発行)は、「ページャ(ポケットベル)はそもそも単方向の簡易なメッセージ受信システムですが、双方向ページャはページャ側からも電波を送信することにより、ある程度の情報を送れるようにするものです。…双方向ページャでは上り回線の情報伝達速度が低いため、大量のデータをページャから送るような用途には適していませ ん。また、下り回線は既存のページングネットワークと同じですので、送信するメッセージは一度ネットワークに蓄積され、無線チャネルでの送信タイミングを待って送信されます。したがって、双方向といっても、 ん。また、下り回線は既存のページングネットワークと同じですので、送信するメッセージは一度ネットワークに蓄積され、無線チャネルでの送信タイミングを待って送信されます。したがって、双方向といっても、自動車/携帯電話システムや無線パケットデータ通信サービスのようなリアルタイムでのデータやメッセージの交換はできません。あくまで、蓄積型のメッセー ジ通信サービスが適用範囲となります。双方向化により可能となるサービス としては、現在以下のようなものが考えられています。/①受信確認:メッセージ受信に成功したことを通知する。②返答:特定の受信メッセージに対し、返事を返す。③再送:受信メッセージに誤りがある場合、再送信を要求する。④メッセージ発信:ページャから新規にメッセージを送信する。/双方向ページャの端末としては、米国モトローラ社から「Tango」という製品 がアナウンスされています。」としていた。(乙91)日経BP社出版局編「情報・通信用語事典」(平成16年11月発行。日経BP社)は、「ページャ」について、「無線を使ってトーン信号や簡単なデータを送ることで、相手から自分あてにメッセージが入ったことを知らせてくれる移動通信システム。ページャは無線局から電波を送って片方向通信を実 現する。…97年から98年にかけて携帯電話に人気が移り、急激に減少、各社は携帯電話会社に吸収されたり、解散したりしている。呼び出し専用型、数字表示型、カード型などのページャ端末がある。ポケットベルあるいはポケベルと呼ばれることが多いが、「ポケットベル」はNTTドコモの登録商標。NTTドコモは法人向けサービスを重視し、サービスのブランド名を2 001年1月から「クイックキャスト」に変更した。ただし、2004年6月に新規申し込みの受付を ル」はNTTドコモの登録商標。NTTドコモは法人向けサービスを重視し、サービスのブランド名を2 001年1月から「クイックキャスト」に変更した。ただし、2004年6月に新規申し込みの受付を終了し、サービス終了の検討を進めている。」としていた。(乙81)⑶ 電話システム等及び被告サービスについてア 「電話」は「電話機によって通話すること」、「電話機の略」であり、「電話機」 は「音声を電波又は電流に変えて送り、これを音声に再生することによって通話する装置」(新村出編「広辞苑第4版」(平成3年11月発行。岩波書店)、「音声を電波・電流又は光に変えて送り、これを音声に再生することによって通話する装置」(新村出編「広辞苑第7版」(平成30年1月発行。岩波書店)、であるとされている。(甲28) イ電電公社は、昭和54年、第1世代移動通信システム(以下、「1G」とい うことがある。)を前提に、日本発の移動通信(モバイル通信)サービスとして、自動車電話サービスの提供を開始し、昭和60年には、自動車外においても通話可能な肩掛け型の端末(ショルダーホン)が登場した。日本電信電話株式会社(NTT)は、平成62年、更に小型軽量化した端末を用いた日本初の携帯電話サービスの提供を開始した。平成3年には、超小型携帯電話 機「mova(ムーバ)」が登場した。 1Gにおいては、用途は主に音声通話であり、音声波型をアナログ変調方式で電波に載せ、周波数を利用者ごとに割り当てる周波数分割多元接続(FDMA)方式が採用されており、また、上りリンクと下りリンクに異なる周波数を用いるFDD(FrequencyDivisionDuplex)により通信の区別を行 っていた。また、セルラー方式を採用し、比較的狭い範囲( り、また、上りリンクと下りリンクに異なる周波数を用いるFDD(FrequencyDivisionDuplex)により通信の区別を行 っていた。また、セルラー方式を採用し、比較的狭い範囲(セル)をカバーする基地局を多数設定し、離れたセルにおいて周波数を再利用することによってシステム全体としての収容効率の向上、基地局と端末の間の送信電力の省力化が実現された。 NTTドコモは、平成5年、第2世代移動通信システム(以下、「2G」と いうことがある。)を前提に、PDC(PersonalDigitalCellular)方式を開発してサービスを開始した。その後、平成6年にはセルラーグループ、日本移動通信株式会社,デジタルホングループがPDC方式でのサービスを開始し、日本国内では、基本的にはPDC方式が標準的な仕様になった。 2Gにおいては、デジタル技術により音声波型などのデータが符号化、圧 縮され、必要な帯域を大幅に減らすことが可能になった。また、周波数を時間ごとに分割したスロットを利用者に割り当てる時分割多元接続(TDMA)が採用され、周波数利用効率の向上が図られた。具体的には、例えば、帯域幅50Hzの1つの搬送波を3つのタイムスロットに分割し、それぞれを異なる利用者に割り当て、同じ周波数を複数の利用者で利用することとした。 そして、PDC方式では、上記タイムスロットを音声通話用のデータの送 受信に用いるだけでなく、そのタイムスロットの一部をデータ通信に割り当てて、パケット通信(9.6kbit/s)を行うことができた。 平成9年3月には、PDC方式をベースとしたパケット通信を行うデータ通信網としてPDC-P方式が導入された。平成11年には、NTTドコモによるiモードサービス、日本移動通信 )を行うことができた。 平成9年3月には、PDC方式をベースとしたパケット通信を行うデータ通信網としてPDC-P方式が導入された。平成11年には、NTTドコモによるiモードサービス、日本移動通信株式会社及びセルラーグループによ るEzwebサービス等が開始され、平成11年に、ジェイフォンによるJ-SKYが開始され、携帯電話機からインターネットに接続する携帯IP(InternetProtocol)接続サービスが提供されるようになった。 2Gにおいては、パケット交換技術を用いた通信の実現に伴い音声通話の伝送のほかデータ通信が実現した。2Gは、当初、同時期に存在したポケッ トベルサービスやPHSサービス等の他の移動通信システムと比較して、利用料金の割高さや通信速度、品質で劣るなどの欠点があったが、次第にこれらの点は改善されていった。 国際電気通信連合(ITU)は、「IMT-2000」として複数の技術方式を標準化した。 NTTドコモは、平成13年、前記方式の一つを採用した第3世代移動通信システム(以下、「3G」ということがある。)を前提にサービスを開始した。 3Gは、アクセス方式に符号分割多元方式(CDMA;CodeDivisionMultipleAccess)を採用し、拡散符号と呼ばれるコードを付して利用者を識 別する(具体的には、送信端末からデータを送信する際、拡散符号によりデータに二次変調を施して周波数をスペクトラム拡散し、複数の利用者のデータをまとめて送受信し、受信端末においてデータを受信する際、拡散符号により対象のデータのみを変調前の周波数帯域幅に復号(逆拡散)して取り出す。)ことにより、周波数を同時に多数の利用者で共用することや隣り合う 複数のセルにおいて周波数を共用することが可能に 号により対象のデータのみを変調前の周波数帯域幅に復号(逆拡散)して取り出す。)ことにより、周波数を同時に多数の利用者で共用することや隣り合う 複数のセルにおいて周波数を共用することが可能になった。また、広帯域で の通信の高速化、収容効率の向上により、高速大容量の通信が可能となった。 携帯電話機でマルチメディアを利用するニーズが高まるにつれデータ通信の高速化に特化した技術(HSDPAなど。)が開発、導入されるようになった。具体的には、例えば、搬送波を2msずつのタイムスロットに分割し、更に拡散符号を利用して1スロットを15の帯域に分割し、各利用者に効率 的に割り当てるなどされた。 NTTドコモは平成22年に、3GPPが定めた標準規格であり、後に第4世代通信システムとされるLTEを前提としたサービスを開始した。 被告サービスにおいて利用されているLTE通信方式においては、無線アクセス方式として、下りリンクにOFDMAが、上りリンクにSC-FDM Aがそれぞれ採用されている(FDD。なお、このほか、上りと下りの伝送を1つの周波数を時間で区切って行う時間分割複信方式(TDD;TimeDivisionDuplexing)も見られる。)。LTE通信方式においては、1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz、20MHzの各帯域幅を割り当てて伝送を行う。OFDMAでは、多数のサブキャリアを使用し て同時並行でデータ送信を行うマルチキャリア方式が採用されており、周波数方向に不連続のRBを割り当てて伝送を行う。他方で、SC-FDMAでは、端末の電力消費量を抑えるため、周波数方向に連続したRBを割り当てて伝送を行う。また、基地局と端末のそれぞれに複数のアンテナを設置し、データを並列に送信することで伝 う。他方で、SC-FDMAでは、端末の電力消費量を抑えるため、周波数方向に連続したRBを割り当てて伝送を行う。また、基地局と端末のそれぞれに複数のアンテナを設置し、データを並列に送信することで伝送容量を拡大するMIMO(マイモ)が採 用された。LTE通信方式においてはパケット交換方式のみを採用し、ネットワーク全体がIP化された。 LTE通信方式においては当初は音声通話に3Gを併用していたが、その後LTE通信方式において音声通話を実現するVoLTE(VoiceoverLTE)というサービスが提供されるようになるとともに、LTE-Advance dと呼ばれる規格が日本国内で実用化された。LTE-Advancedに おいては、複数の帯域を束ねて帯域幅を広げるキャリアアグリゲーションにより更なる高速化が実現された。 (イにつき、甲31、42、41、36、37、38、39、44、45、乙73、89、丙ハ10、11) 3 被告サービスにおける被告方法が本件各発明の技術的範囲に属するかについ て⑴ 被告サービスが、「双方向ページングシステム」(構成要件A)に当たるか(争点2-1)についてア本件各発明は、「ページャ」と中央局との間で伝送を行う「双方向ページングシステム」に関するものである(前記1⑵)。 特許請求の範囲及び本件明細書には、本件各発明の「ページャ」、「双方向ページングシステム」について、それらを定義等する記載はない。 もっとも、本件明細書において、「双方向ページングシステム」は「電話システムとは独立して動作する」ものと記載し(21欄39行目~)、「ページャ」を「電話(例えば、移動無線電話)」とは異なるものと説明している (4欄2行目~、8欄50行目~ システム」は「電話システムとは独立して動作する」ものと記載し(21欄39行目~)、「ページャ」を「電話(例えば、移動無線電話)」とは異なるものと説明している (4欄2行目~、8欄50行目~)。 イ特許請求の範囲及び本件明細書において「ページャ」、「双方向ページングシステム」について、それらを定義等する記載はないが、通信の分野において、「ページャ」や「ページングシステム」は、辞典等において、特定の意義を有するものとして定義されていた(前記2ア、エ等)。 そこで、一般に「ページャ」や「ページングシステム」がどのように理解されていたかについてみると、「ページングシステム」とは、移動体通信システムの一つである無線呼出しシステムをいい、日本においては、NTTが提供していたポケットベルサービスとして知られていたものであり、「中央局」及び「ページャ」は、ページングシステムを構成する中央局及び端末を いう(前記2⑵)。 ページングシステムは、もともと、ページャが中央局からページングすなわち呼出メッセージを受け取るという片方向の無線呼出システムであり、ページャは、初期には音声も若しくは振動出力又はその両方のみを供給するものであったが、メッセージを含む英数字ディスプレイのような出力能力を有するものも見られるようになり、さらに、ページング信号に対して「アクノ リッジ又は応答を与えるアックバックシステム」などの双方向通信能力を備えるものも現れ、このようなページャを端末とする双方向ページングシステムが提供されるようになった(前記2)。もっとも、本件出願日頃に知られていた双方向ページングシステムは、ページャに対するページングメッセージとしては主に定型文のほか片仮名やアルファベット文字による短文を 送信するこ (前記2)。もっとも、本件出願日頃に知られていた双方向ページングシステムは、ページャに対するページングメッセージとしては主に定型文のほか片仮名やアルファベット文字による短文を 送信することが、ページャからはページングメッセージの受領を自動的に知らせるアックバックやあらかじめページャに登録された定型の短文を返信することが可能になったという程度のものであり、特に「双方向ページャでは上り回線の情報伝達速度が低いため、大量のデータをページャから送る用途には適してい」ない(同エ)などと理解されていた。 他方、パケット交換方式による無線通信として、本件出願日前から、企業ユーザを対象とする一定数の無線通信サービスがあった(前記2ウ等)。 さらに、本件出願日当時、電話システムから発展した移動通信システムの2Gにおいても、その一部をデータ通信に割り当てて、パケット通信を行うことができた(同イ)。そして、「電話」とは、「音声を電波又は電流等に変 えて送り、これを音声に再生することによって通話する装置」をいい(同ア)、本件出願日当時、電話システムにおいて一般的には回線交換方式が採用されていたとしても(同⑴ウ、⑶イ)、前記のとおり、本件出願日当時、2Gにおいては、パケット交換方式により音声通話の伝送のほかデータ通信を行うことができた。 そして、前掲各文献においても、ポケベル(ページング)サービスは、パ ケット交換方式によるものも含む移動通信のうち、特定のものを指すとされ、自動車電話・携帯電話サービスと異なるものであるとする記載もされていた(前記2⑴ウ、ア、エ)。 これらによれば、本件出願日当時、当業者は、「双方向ページングシステム」及び「ページャ」とは、無線通信・移動通信のうち、短文などの呼出メ であるとする記載もされていた(前記2⑴ウ、ア、エ)。 これらによれば、本件出願日当時、当業者は、「双方向ページングシステム」及び「ページャ」とは、無線通信・移動通信のうち、短文などの呼出メ ッセージによる無線呼出システムにおいて、その端末である「ページャ」にアックバック(受信通知)等の簡単な返信機能を付与したものであると理解していたと認められ、また、音声通話の伝送を行う電話システムやそれから発展した通信システムとは異なるものと理解していたと認められる。 ウ本件において特許請求の範囲及び本件明細書には、「双方向ページングシ ステム」及び「ページャ」を定義等する記載はないが、本件出願日当時、当業者は一般的に「双方向ページングシステム」及び「ページャ」について、上記イで記載したものとして理解していたと認められる。特許請求の範囲及び本件明細書において、一般的に理解されていたのと異なる意味でそれらの用語が使用されていることをうかがわせる記載はない。 そして、本件明細書では、「ページャ」を移動無線電話も含めた電話とは区別し、また、「双方向ページングシステム」を電話システムと別のシステムとして記載している(前記ア)。本件出願日当時、電話システムから発展して音声の送受信も行える2Gにおいてパケット交換方式による無線通信もされていたが、電話システムと「双方向ページングシステム」が別のシステムで あるとする本件明細書の上記記載は、前記イで検討した一般的な「ページャ」及び「双方向ページングシステム」の用語についての当業者の理解と一致するものである。 また、本件各発明は、双方向ページングシステムにおいて、ページャと中央局との間の伝送のために、ローカルクロックを搬送する周波数、中央局か らページャに通信パケットを搬送す するものである。 また、本件各発明は、双方向ページングシステムにおいて、ページャと中央局との間の伝送のために、ローカルクロックを搬送する周波数、中央局か らページャに通信パケットを搬送する周波数、ページャから中央局に通信パ ケットを搬送する周波数、ページャから中央局にステータス又はリクエスト信号を搬送する周波数の各ローカル周波数を、時分割したスロットを割り当てて用いるなどすることで、時分割共有技術等により少ないローカル周波数を用いることができるなどの技術的意義がある(前記1⑵)。ここで、本件明細書には、本件各発明の双方向ページングシステムは、ページャユニットと 中央制御局との伝送のために4つのローカル周波数を用いると記載され(4欄27行目~)、「周波数f1~f4 は好適にはf1≠f2≠f3≠f4 となるように選択される」などの記載からも、ページャと中央局との間の伝送に4つのローカル周波数が用いられることが記載されているといえる。そして、そのうちの第3のローカル周波数はページャユニットから中央制御局に通信パケッ トを搬送することや、第1の実施の形態(7欄49行目~)においても、第3の周波数について「ページャステータスデータと英数字データ」とを搬送すると記載され、ページャから中央局に送信する「ページングメッセージ」について、1つのローカル周波数のみを用いることが記載されている。これは、呼出メッセージが短文などである、本件出願日当時に一般に理解されて いた「ページングシステム」と適合的なものである。本件各発明が上記形態に限られるものではないとしても、本件明細書では、本件各発明の「ページングシステム」は、当時の当業者が「ページングシステム」について一般的に理解しているのと同じものであることを当然の前提とし 記形態に限られるものではないとしても、本件明細書では、本件各発明の「ページングシステム」は、当時の当業者が「ページングシステム」について一般的に理解しているのと同じものであることを当然の前提とした上で、本件各発明の技術的意義を記載しているといえる。 エ以上のとおり、本件では、本件出願日当時、パケット交換方式による無線通信システムが複数存在する状況の下において、特許請求の範囲において、「双方向ページングシステム」及び「ページャ」との用語を使用している。 そして、前記ウに述べたところから、それらの用語は当業者が一般に理解していたもの、すなわち、パケット交換方式による無線通信システムのうちの 特定のものを指すとして使用されていると認めるのが相当である。したがっ て、本件各発明の「双方向ページングシステム」及び「ページャ」は、当業者が一般に理解していたもの、すなわち、パケット交換方式による無線通信システムのうち、短文などの呼出メッセージによる無線呼出システムにおいて、その端末である「ページャ」にアックバック(受信通知)等の簡単な返信機能を付与したものをいうと解するのが相当である。 オ原告は、本件各発明におけるページングシステムとは、データ通信のうち、回線交換方式(回線占有方式)を除くすべての方式で行われるものであり、このうち、双方向でデータ通信を行うものを双方向ページングシステムであると主張する。 しかし、本件出願日当時、既にパケット交換方式による電話システムも知 られていたのであり、また、他にパケット交換方式による無線通信があった。 そして、それらと区別されるものとして、「ページングシステム」及び「ページャ」があると理解されており、本件の特許請求の範囲においても、そのようなものとして「ページ ト交換方式による無線通信があった。 そして、それらと区別されるものとして、「ページングシステム」及び「ページャ」があると理解されており、本件の特許請求の範囲においても、そのようなものとして「ページングシステム」及び「ページャ」との用語が使用されたと解するのが相当であるなど前記に記載したところによれば、原告の上 記主張は理由がない。 被告サービスにおいて利用されているLTE通信方式は、移動通信システムの第4世代に位置付けられるものである。 移動通信システムの第1世代は、主に音声通話の伝送すなわち電話に用いられ、本件出願日当時の第2世代においては、デジタル化や時分割多元接続(TDMA) 方式の採用により音声通話の伝送すなわち電話のほかにデータ通信が行われるようになり、第3世代以降は、更に、高速大容量の通信を可能にする技術が開発、導入され、音声のほか、データなどのマルチメディア情報を統合的に転送、交換できるシステムとなって現在に至っている(前記2⑶イ)。 LTE通信方式は、このように発展してきた移動通信システムにおいて第4世 代として位置付けられるものである。このようなLTE通信方式は、本件出願日 当時に「電話システム」とは異なるものとして区別されていた、短文などの呼出メッセージによる無線呼出システムにおいて、その端末すなわち無線呼出用の携帯受信機である「ページャ」にアックバック等の簡単な返信機能を付与したものである「双方向ページングシステム」ということはできない。 したがって、被告サービスにおいて用いられている被告方法は、構成要件Aか らEを充足せず、ひいては、構成要件4B、5Bも充足しないから、本件各発明の技術的範囲に属しない。 6 被告サービスで提供されている双方向データ通信システムは「双方向ペー 方法は、構成要件Aか らEを充足せず、ひいては、構成要件4B、5Bも充足しないから、本件各発明の技術的範囲に属しない。 6 被告サービスで提供されている双方向データ通信システムは「双方向ページングシステム」(構成要件A)という構成と均等であるといえるか(争点3)について 本件各発明は、双方向ページングシステムにおいて、ページャと中央局との間の伝送のために、電話システムに接続することなく、ローカルクロックを搬送する周波数、中央局からページャに通信パケットを搬送する周波数、ページャから中央局に通信パケットを搬送する周波数、ページャから中央局にステータス又はリクエスト信号を搬送する周波数の各ローカル周波数を、時分割したスロットを 割り当てて用いるなどし、また、複数の中央局が対応する複数のセルを管理する双方向ページングシステムにおいては、各セル内において、さらに、特定のセルから別のセルに移動するページャの切替え又はハンドオフのためにより弱い各共通(切替)周波数を用いることとして、いずれのセルにおいても、時分割共有技術及び同期化技術により少ないローカル周波数と少ない共通(切替)周波数を 用いることを実現し、中央当局(アメリカ合衆国連邦通信委員会(FCC))から許可される使用可能な周波数の使用を最小限に抑えるという効果を奏するものである(前記1⑵)。 他方で、被告サービスにおいて利用されているLTE通信方式においては、基本的に、上りリンクと下りリンクで異なる周波数帯が用いられ、無線リソースの 割当ては帯域幅最大20MHzの周波数領域において周波数帯幅180kHz ×0.5msのRBごとによって行われるところ、RBは12のサブキャリア(周波数帯幅15kHz)によって構成されており、したがって、上記LTE zの周波数領域において周波数帯幅180kHz ×0.5msのRBごとによって行われるところ、RBは12のサブキャリア(周波数帯幅15kHz)によって構成されており、したがって、上記LTE通信方式においては、UEとeNodeBとの間の通信はこれらのおびただしい周波数を割り当てて伝送されるものであり、このうち、UEからeNodeBに対するパケットデータの送信のみを見ても、少なくとも12サブキャリアすなわち周波 数が用いられ、データが大きい場合には周波数方向に連続した複数のRBが割り当てられて更に多くの周波数が用いられることになる(前記第2の1ウ、前記2⑶イ)。LTE通信方式は、各セルにおいて、UEとeNodeBの間の伝送に少ないローカル周波数を用いるものとはいえず、本件各発明における「双方向ページングシステム」及び「ページャ」を、被告サービスにおいて利用されて いるLTE通信方式及びUEに置き換えた場合には、いずれのセルにおいても、時分割共有技術及び同期化技術により少ないローカル周波数と少ない共通(切替)周波数を用いるという前記の本件各発明の目的を達することができず、中央当局から許可される使用可能な周波数の使用を最小限に抑えるという前記の本件各発明と同一の作用効果を奏するとはいえない。 また、本件各発明は、パケット交換方式による無線通信システムが複数存在する状況の下、短文などの呼出メッセージによる無線呼出システムにおいて、その端末である「ページャ」にアックバック(受信通知)等の簡単な返信機能を付与したものという当該特定の通信システム(前記3エ)について本件各発明の構成をとることによって、当該システムに関する従来の技術と異なり、周波数の使 用を最小限に抑えるという効果を奏するものである。被告方法は 当該特定の通信システム(前記3エ)について本件各発明の構成をとることによって、当該システムに関する従来の技術と異なり、周波数の使用を最小限に抑えるという効果を奏するものである。被告方法は、上記のとおりの本件各発明が前提としている特定の通信システムとはいえないのであり(同)、本件各発明と被告サービスにおいて用いられている被告方法の本質的部分が同じであるとはいえない。これらによれば、被告サービスにおいて用いられている被告方法は特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、本件各発明の技術的範囲に属すると認められない。 第4 結論 以上によれば、被告方法は本件各発明の技術的範囲に属するとはいえない。したがって、原告が本件特許権を有しているかなどその余の点について判断するまでもなく、原告の請求は理由がないから棄却すべきである。 よって、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官佐伯良子 裁判官仲田憲史 別紙図面 【第1図】 【第2図】 【第3図】 【第4図】 【第5図】 【第6図】 【第7図】 【第8図】 【第9図】 【第10図】 【第11図】 【第12図】 【第13図】 以上 【第12図】 【第13図】 以上
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