令和3(ネ)10058 損害賠償等請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
令和3年11月25日 知的財産高等裁判所 4部 判決 控訴棄却 東京地方裁判所 令和1(ワ)21597
ファイル
hanrei-pdf-90714.txt

キーワード

判決文本文30,522 文字)

1令和3年11月25日判決言渡令和3年(ネ)第10058号 損害賠償等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和元年(ワ)第21597号)口頭弁論終結日 令和3年10月14日判 決5 控訴人 日本ネットワークサービス株式会社 同訴訟代理人弁護士 大 嶋 芳 樹同 大 嶋 勇 樹10 被控訴人 KYB株式会社 同訴訟代理人弁護士 尾 籠 真 弥主 文151 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由第1 請求1 原判決を取り消す。 202(1) 被控訴人は,控訴人に対し,5000万円及びこれに対する平成28年3月19日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (2) ((1)と選択的に)被控訴人は,控訴人に対し,5000万円及びこれに対する令和3年1月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 25第2 事案の概要(略称は特に断りのない限り原判決に従う。)21 本件は,発明の名称を「遠隔監視方法および監視制御サーバ」とする発明(特許第4750927号。請求項の数8。)についての特許権(本件特許権)者である控訴人が,被控訴人に対し,①被控訴人が販売している遠隔監視カメラシステム(被告製品)は特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属するものであり,これにより控訴人に実施対価相当額の損害が生じ,又は被控訴人が実5施対価相当額を不当に利得していると主張して,本件特許権侵害の不法行為による損害賠償請求権又は不当利得返還請 に属するものであり,これにより控訴人に実施対価相当額の損害が生じ,又は被控訴人が実5施対価相当額を不当に利得していると主張して,本件特許権侵害の不法行為による損害賠償請求権又は不当利得返還請求権に基づいて,5000万円及びこれに対する平成28年3月19日(不法行為の後であり遅滞に陥ったことが明らかな日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法(以下単に「民法」という。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,10②①の請求と選択的に,控訴人と被控訴人との間では本件特許権に係る技術を利用した商品の開発,生産及び販売等を共同して行い,利益を配分する旨の業務提携契約(本件業務提携契約)が締結されていたところ,被控訴人がこの業務提携契約に反して控訴人に無断で本件特許権に係る技術を利用した遠隔監視カメラシステム(被告製品)の販売をして利益を得たことにより,控訴人に15実施対価相当額5000万円の損害が生じたと主張して,債務不履行による損害賠償請求権に基づいて,5000万円及びこれに対する令和3年1月18日(訴えの(追加的)変更申立てをした日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 原判決は,被告製品は本件特許の特許請求の範囲の請求項1ないし3及び520に係る発明(本件各発明)の技術的範囲に属さないから,その余の点について判断するまでもなく,控訴人の請求はいずれも理由がないとして,これを棄却したところ,控訴人は,これを不服として,本件控訴を提起した。 2 「前提事実」,「争点」及び「争点についての当事者の主張」は,次のとおり原判決を補正し,後記3のとおり当審における控訴人の主張を補充するほか25は,原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の1ない 」,「争点」及び「争点についての当事者の主張」は,次のとおり原判決を補正し,後記3のとおり当審における控訴人の主張を補充するほか25は,原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の1ないし3に記載3のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正)(1) 8頁10行目の末尾に行を改めて「(4) 控訴人の損害額又は被控訴人の不当利得額」を加え,同11行目の「(4)」を「(5)」と改める。 (2) 17頁15行目の末尾に行を改めて次のとおり加える。 5「(4) 控訴人の損害額又は被控訴人の不当利得額【控訴人の主張】「KIDS」プログラムは,控訴人が開発した遠隔監視カメラシステムであり,他社に技術提供する場合には当然に対価を受けるべきものであるから,対価相当額が損害額ないし不当利得額となる。 10そして,控訴人が開発した遠隔監視カメラシステムを他社に技術提供する場合における対価は,その支払の名目を問わず,いずれも5000万円以上であるから,被控訴人による本件特許権の侵害若しくは債務不履行により控訴人に生じた損害又は被控訴人の不当利得額は,5000万円を下ることはない。 15【被控訴人の主張】控訴人の主張を争う。 控訴人が対価相当額として主張する損害額は,インターネット対応の遠隔監視カメラのサーバ構築費用であり,被告製品のようにLAN対応のサーバについてのものではない。」20(3) 17頁16行目の各「(4)」を「(5)」とそれぞれ改める。 3 当審における控訴人の補充主張(1) 文言侵害の成否についてア 被告製品について原判決は,被告製品を構成する端末を「パソコン等の固定式のモニタ」25であると認定した。 4 当審における控訴人の補充主張(1) 文言侵害の成否についてア 被告製品について原判決は,被告製品を構成する端末を「パソコン等の固定式のモニタ」25であると認定した。 4しかし,「遠隔監視カメラ概要仕様書」(甲24)の「2.製品概要」には,動画表示パソコンとして固定式モニタを有するデスクトップ型のパソコンのイラストが掲載されているが,パソコンにはデスクトップ型のほか,バッテリーを搭載し小型軽量で「携帯」可能なディスプレイ一体のノート型パソコンがあり,本件特許出願時の平成12年頃には,ノート型パ5ソコンがパソコンの主流となり,デスクトップ型パソコンの出荷量を上回っていた。被告製品は,「固定式のモニタ」に特化したデスクトップ型のパソコンのみに対応した仕様とはいえず,「KYB技報第32号」が発行された当時(平成18年)のパソコンの主流である「携帯」可能なノート型パソコンの利用も当然想定しているといえるから,被告製品を構成する10端末をデスクトップ型のパソコン等の「固定式のモニタ」に限定した原判決の判断は誤りである。 イ 被告製品が本件各発明における「携帯端末」の文言を充足すること(ア) 原判決は,本件明細書の【0003】,【0006】の各記載を挙げて,「携帯端末」は色々な場所に移動するにもかかわらず身に着けて15持つことができることを前提とした記載である旨判断した。 しかし,原判決が指摘する本件明細書の記載は,監視カメラからの異常発生等の情報が直接顧客に電子メールで通報(アラート通報)されるので,顧客が外出していたので通知を受けられないという事態にはならない旨を記載しているにすぎず,原判決の判断は誤りである。 20前記アのとおり,本件特許出願時は既にノート型パ ラート通報)されるので,顧客が外出していたので通知を受けられないという事態にはならない旨を記載しているにすぎず,原判決の判断は誤りである。 20前記アのとおり,本件特許出願時は既にノート型パソコンが主流となっていたから,「パソコン」を本件各発明における「携帯端末」と称しても何ら差し支えず,被告製品は,本件各発明における「携帯端末」を充足する。 (イ) また,本件各発明は,①異常発生時の通報を含むアラート処理機能,25②カメラ映像処理機能,③端末による監視カメラ等の外部装置の遠隔操5作機能を有する端末であれば,その形態及び形状を問題としていない。 そして,インターネットに接続し,遠隔監視カメラの映像を確認して遠隔操作指示ができる機能を持った携帯電話(スマートフォン,フィーチャーフォン)は広義のパソコンといえる。 被告製品を構成する監視カメラ「MBK3000」は,「MBK10500」にネットワークカメラ機能を追加したものであるところ,「MBK1000」は,携帯電話,パソコンによる画像確認及び遠隔操作を目的に開発されたものであるから,被告製品を構成する「MBK3000」も,携帯電話による利用を念頭に開発されたものである。 そうすると,被告製品で動画を表示する映像機器を「パソコン」に限10定したとしても,「パソコン」にはインターネットに接続し,遠隔監視カメラの映像を確認して遠隔操作ができる機能を持った広義のパソコンである携帯電話を含んでいるから,被告製品は本件各発明の「携帯端末」の文言を充足する。 ウ 被告製品が本件各発明における「パンニング」の文言を充足すること15(ア) 本件各発明における「パンニング」技術は,カメラ1台の画像又は複数台のカメラの画像を1枚の大きな全景画像としてサーバ 品が本件各発明における「パンニング」の文言を充足すること15(ア) 本件各発明における「パンニング」技術は,カメラ1台の画像又は複数台のカメラの画像を1枚の大きな全景画像としてサーバ内にデータベース化しておき,端末から遠隔操作してディスプレイに表示するに際して,ユーザが指定(パン,チルト)する領域,あるいは希望するカメラ単位の画像をズームインした拡大画像又はズームアウトとした全景画20像を表示することである(本件明細書の【0007】)。 (イ) 被告製品は,「KIDSシステム」のプログラムを採用したものであり,「KIDSシステム」の取扱説明書には,「ズームアップして表示」,「ズームアップしている映像をこの全景映像に戻して表示」といった処理方法が明示されている。また,「KYB技報No.32」にも25「図5 画像拡大表示機能」として明示されている。 6これらの処理は,カメラ画像を1枚の大きな全景画像としてデータベース化しておき,1枚の大きな画像の任意の部分を遠隔操作(指示)して拡大又は縮小することで,カメラを左右,上下,前後に機械的又は物理的に駆動(パン,チルト,ズームイン・アウト)することなく,同じような画像として表示させる「パンニング」技術を用いて初めて実現す5るものであり,このことは,被告製品が「パンニング」技術を用いていることを示している。 したがって,被告製品は,本件各発明における「パンニング」の文言を充足する。 エ 被告製品がインターネットを利用して制御サーバと携帯端末との間でコ10ンテンツの授受を行っていない点について本件明細書の図1の連続した輪として記載される符号22はインターネットであるが,制御装置12と制御サーバ24を接続する輪 携帯端末との間でコ10ンテンツの授受を行っていない点について本件明細書の図1の連続した輪として記載される符号22はインターネットであるが,制御装置12と制御サーバ24を接続する輪及び制御サーバ24とルータ26を接続する輪は,本件明細書では記載が省略されているが,当業者であればLANであると理解するのであって,本件各発明は,15LANによる構成を排除していない。制御サーバと携帯端末との間でコンテンツを授受する方法として,インターネット又はLANのいずれを採用するかについては,監視する場所が,監視カメラやセンサー等を設置した場所が施設の外にあるか否かで決定される通信手段の選択にすぎず,LANで使用する場合にはネットワーク制御機器である「ルータ」にプロバイ20ダと接続する設定がされていないだけである。 また,被告製品が採用している「KIDSシステム」の取扱説明書には,パソコン編と携帯電話機編があるが,いずれも異常が発生した場合のアラート通報は,メールを利用しており,また,被控訴人が被告製品に関連して提出した「MBK3000Windows版サーバ開発基本仕様書」(乙253)にも,「アラートY(異常発生)」は「設定されているメール送信先7にメール」で通報するシステムとなっている。 上記のとおり,本件各発明においては,LAN対応のサーバの構成を排除していないから,被告製品がインターネットを利用して制御サーバと携帯端末との間でコンテンツの授受を行っていないとしても,被告製品の本件各発明の充足性には何ら影響しない。 5(2) 均等侵害についてア 均等論の第1要件について原判決は,被告製品の端末が「パソコン等の固定式のモニタ」であることを前提として,本件各発明と被告製品の ない。 5(2) 均等侵害についてア 均等論の第1要件について原判決は,被告製品の端末が「パソコン等の固定式のモニタ」であることを前提として,本件各発明と被告製品の相違点(施設の監視対象領域を監視する監視装置からの情報が通知される端末として,本件各発明が「パ10ソコン等の固定式のモニタ」ではなく「携帯端末」を用いる点)は,本件各発明の特徴的部分である「顧客がいずれの場所にいても,施設の異常などを適切に把握することができる構成」に照らせば,本件各発明の本質的部分であり,均等論の第1要件を充足しない旨判断した。 しかし,被告製品の端末は,メールを受信して動画を確認し,遠隔操作15ができるものである必要があり,モニタの機能があるだけでは不十分であるから,モニタの形態又は形状の相違が本質的部分ではない。また,本件明細書の【0003】,【0006】の各記載からすると,「顧客がいずれの場所にいても,施設の異常などを適切に把握することができる」構成は,警備会社からの二次的通報ではないことを指しており,被告製品も,20監視装置から直接アラート情報がメール送信されるから,この構成が本質的部分であるとしても,本件各発明と被告製品は本質的部分において異ならない。 のみならず,仮に,「いつどこにいても,その場で,リアルタイムで監視カメラからの異常発生等の情報を確認できる」ことが本件各発明の本質25的部分であるとしても,前記(1)アのとおり,被告製品は,携帯可能なノー8ト型パソコンを除外していないから,本件各発明とその本質的部分において相違する旨の原判決の判断は誤りである。 イ 均等論の第2要件について前記(1)アのとおり,本件特許出願当時はノート型パソコンが主流で ないから,本件各発明とその本質的部分において相違する旨の原判決の判断は誤りである。 イ 均等論の第2要件について前記(1)アのとおり,本件特許出願当時はノート型パソコンが主流であり,ノート型パソコンであれば,持ち運びは自在であり,顧客がいずれの5場所にいても施設の異常等を適切に把握することができる。 被告製品に関する「KYB技報第32号」には,「無線LANを使用することにより,他社製品が対応できない屋外駐車場をサポートすることができる」との記載があるから,被告製品における「端末」には,無線LAN対応のノート型パソコンの商品構成も含まれる。 10そして,無線LAN対応のノート型パソコンであれば,「顧客がいずれの場所にいても,施設の異常などを適切に把握する」ことができるから,本件各発明の「携帯端末」にパソコンが含まれないとしても,無線LAN対応のノート型パソコンであれば,本件各発明と同一の作用効果を奏することができる。 15したがって,被告製品は,均等論の第2要件を充足する。 ウ 均等論の第3要件及び第4要件について原判決の第2の3(2)の「【原告の主張】」の③及び④に記載のとおりである。 エ 均等論の第5要件について20本件明細書の【0031】には,「これは,たとえば,携帯端末28から指示を与えることにより,或いは,他のパーソナルコンピュータから指示を与えることにより実現される。」との記載があるが,「携帯端末」を「パーソナルコンピュータ」に置き換えた場合の相違点等の記載はなく,抽象的,一般的に記載されているにすぎないから,本件各発明の特許請求25の範囲からパソコンを利用した構成を意識的に除外した特段の事情があ9るとはいえな 置き換えた場合の相違点等の記載はなく,抽象的,一般的に記載されているにすぎないから,本件各発明の特許請求25の範囲からパソコンを利用した構成を意識的に除外した特段の事情があ9るとはいえない。 第3 当裁判所の判断当裁判所も控訴人の請求は理由がないものと判断する。その理由は,次のとおりである。 1 本件明細書の記載事項について5本件明細書(甲20)の「発明の詳細な説明」には,別紙1のとおりの記載があり,この記載事項によれば,本件各発明に関し,次のような開示があることが認められる。 (1) 本件各発明は,携帯端末を利用して家庭やオフィス等の所定の施設を所望のように監視できるシステムに関するものであるところ,従来は,家庭へ10の侵入や家庭内の異常等を監視する,いわゆるホームセキュリティの分野では,例えば,外部からの侵入や火災があった場合には,それぞれのセンサからの信号が通信装置から専用回線や電話回線を介して警備会社の中央コンピュータに伝達されるが,こうした従来の遠隔監視システムにおいては,施設への侵入者があったり,施設において異常が発生した場合に,当該施設の所15有者や管理責任者が一次的に当該侵入や異常発生を知ることができないという問題があり,もとより警備会社からの二次的な通報により上記所有者や責任者が侵入や異常発生を知ることは可能であるが,これらの者が外出している場合などには警備会社が通報をすることができないこともあった(【0001】ないし【0003】)。 20(2) 本件各発明は,比較的簡単な構成で,施設の所有者や管理責任者が外部からの侵入や異常の発生を知ることができ,かつ,当該所有者等が自らその内容を確認することができる遠隔監視システムを提供することを目的とするものである( 的簡単な構成で,施設の所有者や管理責任者が外部からの侵入や異常の発生を知ることができ,かつ,当該所有者等が自らその内容を確認することができる遠隔監視システムを提供することを目的とするものである(【0004】)。 そして,こうした課題を解決するための手段として,本件発明1(請求項251)は,施設中の所定の位置に配置された監視装置からの情報を受理し,当10該監視装置からの情報に基づき,所定のデータを関連する携帯端末に伝達するように構成された遠隔監視装置方法であって,監視装置による異常検出によって前記監視装置により撮影された画像を受理するステップと,前記受理された画像を監視装置と関連付けて記憶するステップと,前記受理された画像のうち,少なくとも所定の部分をコンテンツとして形成するステップと,5前記監視装置の顧客の所持する携帯端末を特定するステップと,前記携帯端末に通知すべきメッセージを作成するステップと,前記通知すべきメッセージ及び前記コンテンツを,前記携帯端末に伝達するステップとを備えたことを特徴とする遠隔監視方法であり,これにより,顧客が何れの場所にいても施設の異常等を適切に把握することができ,また,本件発明1は,前記コン10テンツが,受理された画像の略中央部分の画像から構成されることにより,表示が小さい携帯端末において,顧客により十分認識可能な画像を表示することが可能となり,さらに,前記コンテンツを受理した携帯端末からの遠隔操作命令であって,少なくともカメラのパンニングを含む遠隔操作命令を受理するステップと,前記受理され,あるいは記憶された画像から,前記パン15ニングに従った領域を特定し,対応する部分の画像から構成されるコンテンツを形成するステップと,前記コンテンツを前記携帯端末に伝達するステップを備 理され,あるいは記憶された画像から,前記パン15ニングに従った領域を特定し,対応する部分の画像から構成されるコンテンツを形成するステップと,前記コンテンツを前記携帯端末に伝達するステップを備えることにより,パンニングにより画像から顧客が参照したい領域を特定して,これを携帯端末に表示することができる(【0005】ないし【0007】)。 202 争点(1)(文言侵害の成否)について(1) 構成要件1A,1D,1E及び1Gの充足性ア 構成要件1A,1D,1E及び1Gの「携帯端末」の意義について(ア) 本件発明1は,①監視装置からの情報に基づきデータを関連する「携帯端末」に伝達するように構成された遠隔監視方法であり,②監視装置25による異常検出によって前記監視装置により撮影された画像を受理する11ステップと,前記受理された画像を監視装置と関連付けて記憶するステップと,前記受理された画像のうち,少なくとも所定の部分をコンテンツとして形成するステップと,③前記監視装置の顧客の所持する「携帯端末」を特定するステップと,メッセージを作成するステップと,前記メッセージ及び前記コンテンツを前記「携帯端末」に伝達するステップ5と,④前記「携帯端末」から他の領域の画像を参照するよう遠隔操作命令を受理するステップと,遠隔操作命令により縦横左右のいずれかにずらした画像の領域から構成されるコンテンツを形成するステップと,前記特定された画像の領域から構成されるコンテンツを前記「携帯端末」に伝達するステップをその発明特定事項に含むものであるところ,ここ10でいう「携帯端末」は,通常の用語からすると,携帯することが可能である端末であると理解することはできるが,携帯することが可能である端末は種々のものが想定されるた に含むものであるところ,ここ10でいう「携帯端末」は,通常の用語からすると,携帯することが可能である端末であると理解することはできるが,携帯することが可能である端末は種々のものが想定されるため,その端末の種別は特許請求の範囲からは必ずしも一義的に明確に定義することはできない。 (イ) そこで,特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するために,15本件明細書の記載についてみると,本件明細書には,「本発明のさらに好ましい実施態様においては,前記コンテンツが,受理された画像の略中央部部分の画像から構成される。これにより,表示装置が小さい携帯端末において,顧客により十分認識可能な画像を表示することが可能となる。・・・」(【0007】),「このように構成された監視システム1200において,ある施設の所有者や管理責任者である顧客は,監視を必要とする施設,監視サービスの内容,顧客の携帯端末やPDAなどの携帯端末28などを,制御サーバ24の側に伝達する。これは・・・ユーザが携帯端末やパーソナルコンピュータなどを利用して,インターネットを介して,上記情報を制御サーバ24に伝達しても良い。」(【0019】),25「なお,上記コンテンツは,CCDカメラ14にて撮影されキャプチャ12された画像全体ではなく,中央部の所定の範囲の画像とするのが望ましい。これは,携帯端末の表示装置は非常に小さいため,全体を表示すると,顧客により認識不可能な画像となる可能性があるからである。・・・」(【0023】),「上記画像DB52の画像は,顧客の要求により所望のように取得することができる。これは,たとえば,携帯端末28か5ら指示を与えることにより,或いは,他のパーソナルコンピュータから指示を与えることにより実現される。・・・ユーザ(顧客 により所望のように取得することができる。これは,たとえば,携帯端末28か5ら指示を与えることにより,或いは,他のパーソナルコンピュータから指示を与えることにより実現される。・・・ユーザ(顧客)は,携帯端末やパーソナルコンピュータを操作して,制御サーバ24にアクセスするときに,顧客IDおよびパスワードを伝達する(ステップ701)・・・」(【0031】)「…上記ステップ704,714は,特に,携帯端末28に10て画像を参照しているときに有用である。或いは,パーソナルコンピュータなどにて画像を参照している場合には,上記ステップ704,714を省略して,顧客の側において画像をプリントアウトしてもよい。」(【0033】)との記載があり,【図1】には「携帯端末28」として携帯電話が描かれている。 15このように,本件明細書においては,「携帯端末」は,「表示装置は非常に小さい」もの(【0007】,【0019】)であり,「PDA」(Personal Digital Assistant)を含むが(【0019】),「パーソナルコンピュータ」とは別の端末(【0019】,【0031】,【0033】)としてその用語が用いられてい20る。 したがって,本件発明1の「携帯端末」は,表示装置が小さい端末であり,典型的には携帯電話端末を念頭に置いたものであり,少なくともパソコンとは別の端末であると解することができる。 なお,本件発明2(請求項2)及び本件発明3(請求項3)は本件発25明1の従属項であり,本件発明5は,本件発明1の遠隔監視方法の発明13を監視制御サーバに関する発明としたものであるから,上記と同様の議論が当てはまる。 (ウ) これに対して,控訴人は,前記第2の3(1)イ(ア)のとおり,本件特許出願時は既にノー 方法の発明13を監視制御サーバに関する発明としたものであるから,上記と同様の議論が当てはまる。 (ウ) これに対して,控訴人は,前記第2の3(1)イ(ア)のとおり,本件特許出願時は既にノート型パソコンが主流となっていたから,「パソコン」を本件各発明における「携帯端末」と称しても何ら差し支えない旨主張5するが,前記(イ)で説示したところからして理由がない。 また,控訴人は,前記第2の3(1)イ(イ)のとおり,本件各発明は,携帯端末の形態及び形状を問題としておらず,携帯電話は広義のパソコンであるといえる旨主張するが,本件各発明における「携帯端末」は,携帯電話のような表示装置が小さい端末であり,少なくともパソコンを含10まないものであることは前記(イ)のとおりであるから,控訴人の上記主張も理由がない。 イ 被告製品の構成要件1A,1D,1E及び1Gの充足性について控訴人は,被告製品は,「LAN対応の動画タイプ『モバイルキーパー』サービス」であると特定した上で(引用に係る原判決第2の1(4)),その15具体的構成として,被告製品は控訴人が開発したプログラム「KIDSシステム」(甲21,28)が採用されている旨主張するほか,①被控訴人従業員作成の陳述書(甲23),②「カヤバ工業株式会社様向け遠隔監視カメラ概要仕様書Rev.1.07」(甲24),③「KYB技報第32号」(甲25),④「MBK3000Windows版サーバDB設計書」20(甲30)を提出する。 そこで,これらの書証についてみると,①の陳述書には,「MBK-3000」のカタログ(その詳細は別紙2の1参照)が添付されており,同カタログには,「駐車場の遠隔監視システム」として,監視用カメラ(モバイルキーパー)とサーバを無線LA ①の陳述書には,「MBK-3000」のカタログ(その詳細は別紙2の1参照)が添付されており,同カタログには,「駐車場の遠隔監視システム」として,監視用カメラ(モバイルキーパー)とサーバを無線LANで接続し,サーバと監視用パソコ25ンとを接続した遠隔監視システムと,「遠方にある工場の設備監視シス14テム」として,監視用カメラ(モバイルキーパー),サーバ,本社監視用パソコンが社内LANで接続された遠隔監視システムの例が記載されている。次に,②の概要仕様書には,遠隔監視カメラの入力センサからのアラーム入力により取得,保存された画像を保存し,遠隔地のパソコンからの要求に応じて画像等を送信するなどの構成が記載されているが,サーバ5とパソコンはインターネット網を用いるシステム構成となっているから,控訴人が主張するところの「LAN対応」のものではなく,被告製品に関連するものではないし,接続する端末はパソコンとされている。また,③の被控訴人の社内機関誌には,主として「モバイルキーパー3000」の構成に関する記述があるが,活用事例として,「屋外駐車場の監視カメラ10としてMBK3000を設置して,守衛所内のモニターで常時監視を行っている」,「1つのモニターにて,最大9台分のMBK3000からの映像を表示し,画像部分をクリックすると拡大表示することが可能である。」,「対向型の無線LANを使用することにより,道路等を挟んだ敷地外の屋外駐車場にも使用することが可能である。」といった記載がある。なお,15④の設計書には監視カメラから取得する端末の具体的構成に関する記載はない。 このように,控訴人は,被告商品の構成として,監視カメラとLANで接続する端末について,パソコンや固定式モニタのものを書証として提出しているが,携帯 末の具体的構成に関する記載はない。 このように,控訴人は,被告商品の構成として,監視カメラとLANで接続する端末について,パソコンや固定式モニタのものを書証として提出しているが,携帯電話のような表示装置が小さい端末や,少なくともパソ20コンとは区別される「携帯端末」に関する構成を証拠として提出していない。 したがって,被告製品は,構成要件1A,1D,1E及び1Gの「携帯端末」を充足するものではなく,また,本件発明1の従属項である本件発明2及び3はもとより,本件発明1の遠隔監視方法の発明を監視制御サー25バに関する発明とした本件発明5(構成要件5A,5C,5E,5F及び155H)も,同様の理由により充足しない。 (2) 構成要件1E及び1Fの充足性についてア 構成要件1E及び1Fの「パンニング」の意義について(ア) 本件発明1は,①監視装置の異常検出によって監視装置により撮影された画像を受理し,受理された画像のうち少なくとも所定のコンテン5ツを形成するステップと,②このコンテンツは,初期的に受理された画像のうち,略中央部分の画像の領域から構成されるものであり,③「携帯端末」からの他の領域の画像を参照することを示す命令であるパンニングを含む遠隔操作を受理するステップと,④このパンニングを含む遠隔操作命令に従って,受理又は記憶された画像のうち,前記中央部分の10画像の領域から縦横左右の何れかにずらした画像の領域を特定し,当該特定された画像の領域から構成されるコンテンツを形成するステップと,⑤前記特定された画像の領域から構成されるコンテンツを「携帯端末」に伝達するステップを,発明特定事項に含むものである。 このように,本件発明1における「パンニング」は,初期的 テップと,⑤前記特定された画像の領域から構成されるコンテンツを「携帯端末」に伝達するステップを,発明特定事項に含むものである。 このように,本件発明1における「パンニング」は,初期的に受理さ15れた略中央部分の画像領域とは異なる他の領域の画像を参照する命令であり,このパンニングを含む遠隔操作命令に従って,中央部分からの画像の領域から縦横左右のいずれかにずらした画像の領域を特定し,構成するものとして特定されている。こうした解釈は,表示装置が小さい携帯端末において,「パンニングにしたがった領域を特定し,対応する部20分の画像から構成されるコンテンツを形成するステップと,前記コンテンツを前記携帯端末に伝達するステップと備えているのが望ましい。この実施態様によれば,パンニングにより画像から顧客が参照したい領域を特定して,これを携帯端末に提示することができる。」(【0007】),「なお,上記コンテンツは,CCDカメラ14にて撮影されキャプチャ25された画像全体ではなく,中央部の所定の範囲の画像とするのが望まし16い。」(【0023】),「たとえば,ユーザが,カメラをズームしてより詳細な画像を見たい場合や,カメラをパンして他の領域を参照したい場合・・・がある。・・・」(【0026】),「・・・なお,RCデータが単なるカメラのパンニングである場合には,制御サーバ24において,画像DB52から関連する画像データを取り出し,パンニングの指示にし5たがって,縦横左右の何れかにずらした領域の画像を切り出して,これをコンテンツとしても良い。たとえば,図6において,デフォルトの領域602から横方向(矢印A方向)にパンニングした領域603や,斜め方向(矢印B方向)にパンニングした領域604の画像をコンテンツとすればよい。 としても良い。たとえば,図6において,デフォルトの領域602から横方向(矢印A方向)にパンニングした領域603や,斜め方向(矢印B方向)にパンニングした領域604の画像をコンテンツとすればよい。・・・」(【0027】),「・・・たとえば,RCデータに,10ズームイン/ズームアウト或いは照明オンなどに加えて,パンニングが含まれていた場合には,受理した画像のうち,パンニングで示される領域の画像の切り出しも行なわれる(図6参照)。・・・」(【0029】)といった本件明細書の記載とも整合するものである。 (イ) これに対し,控訴人は,引用に係る原判決の第2の3(1)イ(ア)のと15おり,本件各発明における「パンニング」とは,広角カメラの画像1枚の大きな全景画像としてサーバに送信することでデータベース化しておき,ディスプレイに表示するに際して,ユーザが指定する領域をズームアウトした拡大画像とし,あるいはズームインした全景画像として表示するものである旨主張し,当審における補充主張(前記第2の3(1)ウ20(ア))でも同旨の主張をする。 しかし,本件各発明における「パンニング」とは,初期的に受理された略中央部分の画像領域とは異なる他の領域の画像を参照する命令であり,このパンニングを含む遠隔操作命令に従って,中央部分からの画像の領域から縦横左右のいずれかにずらした画像の領域を特定し,構成25するものとして特定されていることは前記(ア)のとおりであり,ユーザ17が指定する領域の拡大,縮小を示す「ズームイン」及び「ズームアウト」とは異なる概念であり,本件明細書の【0029】においても,「ズームイン」及び「ズームアウト」は,「パンニング」とは別の画像領域の参照方法として記載されている。 したがって,控訴人の上記 アウト」とは異なる概念であり,本件明細書の【0029】においても,「ズームイン」及び「ズームアウト」は,「パンニング」とは別の画像領域の参照方法として記載されている。 したがって,控訴人の上記主張は理由がない。 5イ 被告製品の構成要件1E及び1Fの充足性について控訴人が,被告製品の具体的構成として提出する書証は前記(1)イのとおりであるが,このうち,端末に送信される画像を示すものは,①被控訴人従業員の陳述書(甲23)に添付された「MBK-3000」のカタログ(別紙2の1参照),②「KYB技報第32号」(甲25。このうち図105については別紙2の2参照)であるが,①については固定した画面の掲載しかなく,本件各発明における,初期的に受理された,略中央部分の画像領域とは異なる他の領域の画像を参照する命令であるところの「パンニング」が実装されているかについては明らかではない。 次に,②には,「1つのモニターにて,最大9台分のMBK3000か15らの映像を表示し,画像部分をクリックすると拡大表示することが可能である(画像拡大表示機能:図5)」との記載があり,別紙2の2のとおり,図5には,モニタ画面の画像を拡大表示する機能が示されている。しかし,これは,特定の領域を拡大する機能(控訴人が主張するところの「ズームイン」を示すもの)であり,本件各発明における,初期的に受理された略20中央部分の画像領域とは異なる他の領域の画像を参照する命令であるところの「パンニング」とは異なるものである。ちなみに,被控訴人が,「被告製品の取扱説明書(草稿の一部分)」として提出する乙第4号証(別紙2の3参照)にも,画面上に複数の監視カメラからの映像が表示され,特定の画像をダブルクリックすると,「クリックされた画像のみを拡大表示 製品の取扱説明書(草稿の一部分)」として提出する乙第4号証(別紙2の3参照)にも,画面上に複数の監視カメラからの映像が表示され,特定の画像をダブルクリックすると,「クリックされた画像のみを拡大表示25します。」との記載があるが,これも本件各発明における「パンニング」18とは異なる機能である。 なお,控訴人が,被告製品に採用されている旨主張するプログラム「KIDSシステム」の取扱説明書(甲21)の「携帯電話機編」の「9.表示画面」(別紙3参照)には,「1:ひとつ前の映像を表示」,「3:ひとつつぎの映像を表示」,「2:この映像の上部を2倍にズームアップし5て表示」,「4:この映像の左部を2倍にズームアップして表示」,「6:この映像の右部を2倍にズームアップして表示」,「7:ズームアップしている映像をこの全景映像に戻して表示」の機能があることが記載されており,これらは「ズームイン」,「ズームアウト」と本件各発明における「パンニング」の機能をあわせたものであるが,仮に,同プログラムが採10用されていたとしても,前記のとおり,控訴人は,被告商品の構成であるとして,監視カメラと接続する端末として携帯電話を用いた構成についての証拠を提出していないから,この取扱説明書の「携帯電話機編」で記載された機能を被告製品が備えているものと認めることはできず,また,同取扱説明書の「パソコン編」には,こうした画面の拡大表示等の機能につ15いての記載は見当たらない。 したがって,被告製品は,本件各発明における「パンニング」の機能を備えていないから,この機能を発明特定事項に含む構成要件1E及び1Fを充足せず,また,本件発明1の従属項である本件発明2及び3はもとより,本件発明1の遠隔監視方法の発明を監視制御サーバに関する発明とし20た本件 この機能を発明特定事項に含む構成要件1E及び1Fを充足せず,また,本件発明1の従属項である本件発明2及び3はもとより,本件発明1の遠隔監視方法の発明を監視制御サーバに関する発明とし20た本件発明5(構成要件5F及び5G)も,同様の理由により充足しない。 3 争点(2)(均等侵害の成否)について(1) 前記2のとおり,被告製品は,少なくとも,「携帯端末」を発明特定事項に含む構成要件1A,1D,1E及び1G,「パンニング」を発明特定事項に含む構成要件1E及び1Fを充足するものとは認められない(なお,本件25発明2及び3は本件発明1(請求項1)の従属項であり,また,本件発明519は,本件発明1の遠隔監視方法の発明を監視制御サーバに関する発明としたものであるから,同様の指摘が当てはまる。)。 そうであるにもかかわらず,均等侵害に関する控訴人の主張は,「携帯端末」を発明特定事項に含む構成要件1A,1D,1E及び1Gの構成のみを相違点として捉えるものであり,「パンニング」の発明特定事項を含む構成5要件1E及び1Fの構成についても相違部分が存在することを前提とするものではないから,その主張自体,当を得ないものというべきである。 (2) なお,事案に鑑み,念のため,被告製品の均等論の第1要件の充足について判断する。 本件発明1の特許請求の範囲(請求項1)の記載及び本件明細書の開示事10項を総合すれば,本件発明1は,従来の遠隔監視システムでは,施設の侵入者があったり,施設において異常が発生した場合に,当該施設の所有者や管理責任者が一次的に当該侵入や異常発生を知ることができず,また,警備会社からの二次的な通報により上記所有者や責任者が侵入や異常発生を知ることは可能であるが,これらの者が外出している場合 の所有者や管理責任者が一次的に当該侵入や異常発生を知ることができず,また,警備会社からの二次的な通報により上記所有者や責任者が侵入や異常発生を知ることは可能であるが,これらの者が外出している場合等には警備会社が通報を15することができないといった課題があり,こうした課題を解決するために,構成要件1Bないし1Gの構成を採用し,施設の監視対象領域を監視する監視装置からのメッセージと監視装置によって得られた画像の情報が当該施設の所有者や管理責任者に対応する顧客の携帯端末に通知又は伝達されることにより,顧客が何れの場所においても施設の異常等を適切に把握することが20できるとともに,監視装置から受理された画像の略中央部分の画像からなるコンテンツを携帯端末に伝達することにより,表示装置が小さい携帯端末でも顧客により十分に認識可能な画像を表示することができ,さらに,カメラの「パンニング」を含む携帯端末からの遠隔操作命令により「パンニング」に従った領域を特定し,その領域の画像を携帯端末に伝達するステップを備25え,顧客が参照したい領域を特定して携帯端末に提示することができるよう20にしたことにより,施設の所有者や管理責任者が外部からの侵入や異常の発生を知り,その内容を確認することができるという効果を奏するようにしたことに技術的意義があるものと認められる(【0004】ないし【0007】)。 このような技術的意義に鑑みると,本件発明1の本質的部分は,①何れの場所においても顧客が携帯し得るものとして,監視装置からの異常検出によ5って監視装置により撮影された画像データの伝達を受ける端末を「携帯端末」とし,②「携帯端末」に伝達する画像は,略中央部分の画像領域から構成され,③携帯端末からの「パンニング」を含む遠隔操作命令を受理し, 監視装置により撮影された画像データの伝達を受ける端末を「携帯端末」とし,②「携帯端末」に伝達する画像は,略中央部分の画像領域から構成され,③携帯端末からの「パンニング」を含む遠隔操作命令を受理し,その領域の画像を携帯端末に伝達するステップを含むことにより,④表示装置が小さい携帯端末でも,顧客により十分に認識可能な画像を表示することができ,10さらに,携帯端末からの遠隔操作命令により,顧客が参照したい領域を特定して携帯端末に提示することができるようにした点にあるものと認められる。 すなわち,単にセンサの情報伝達の宛先を警備会社の中央コンピュータから施設の所有者等の携帯端末に切り替えたことのみに重きがあるわけではなく,何れの場所においても顧客にとって携帯が容易で,操作等が迅速かつ簡便で15あるためには表示装置が小さい端末とならざるを得ない面があるところ,そうであっても,外部からの侵入や異常の発生を知り,その内容を確認することが十分に可能な構成を有することが本件発明1の本質的部分であるというべきである。なお,本件発明2及び3は本件発明1(請求項1)の従属項であり,また,本件発明5は,本件発明1の遠隔監視方法の発明を監視制御サ20ーバに関する発明としたものであるから,これらの発明の本質的部分もこれに同様である。 これに対し,被告製品は,監視装置からの異常検出によって監視装置により撮影された画像データを伝達する端末は,携帯電話のような表示装置が小さい端末ではなく,また,端末からの遠隔操作命令により受理された画像の25うち他の領域の画像を参照すること示す命令である「パンニング」を含む遠21隔操作命令を受理し,その領域の画像を携帯端末に伝達するステップを含まないため,顧客が何れの場所においても施設の異常等を適切に把握す 域の画像を参照すること示す命令である「パンニング」を含む遠21隔操作命令を受理し,その領域の画像を携帯端末に伝達するステップを含まないため,顧客が何れの場所においても施設の異常等を適切に把握することができ,表示装置が小さい「携帯端末」でも顧客は十分に認識可能な画像を表示することができ,顧客が参照したい領域を特定して「携帯端末」に提示することができるようにしたことにより,施設の所有者や管理責任者が外部5からの侵入や異常の発生を知り,その内容を確認することができるという本件各発明の効果を奏するものと認めることはできない。 したがって,被告製品は, 本件各発明の本質的部分を備えているものと認めることはできず,被告製品の相違部分は,本件各発明の本質的部分でないということはできないから,均等論の第1要件を充足しない。 10よって,その余の点について判断するまでもなく,被告製品は,本件各発明の特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとは認められない。 4 争点(3)(債務不履行の成否)について上記の点に関する控訴人の主張について理由がないことは,原判決24頁10行目の「目的とする」から同11行目の「商品は」までを次のとおり補正す15るほかは,原判決の第3の3に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正)「目的とするものであり(第1条),本件業務提携契約における「商品」は,本件特許権を含む発明を利用した商品であることが明示されている(第3条(2))から,被控訴人が,本件業務提携契約において,控訴人の書面の同意なくして20第三者と開発,製造及び販売に関する提携が制限される商品は」5 結論以上によれば,控訴人の請求は,その余について判断するまでもなくいずれも理由がない。 し 書面の同意なくして20第三者と開発,製造及び販売に関する提携が制限される商品は」5 結論以上によれば,控訴人の請求は,その余について判断するまでもなくいずれも理由がない。 したがって,これと同旨の原判決の判断は相当であり,本件控訴は理由がな25いから棄却されるべきである。 22よって,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官5菅 野 雅 之 裁判官中 村 恭10 裁判官岡 山 忠 広23(別紙1)【発明の詳細な説明】【0001】【産業上の技術分野】本発明は,家庭やオフィスなどの施設を遠隔監視できるシステムに関し,より詳細5には,携帯端末を利用して所定の施設を所望のように監視できるシステムに関する。 【0002】【従来の技術】従来,家庭への侵入者や家庭内の異常(たとえば火災,ガス漏れなど)を監視する,いわゆるホームセキュリティの分野では,家の入口,窓などに人影センサを配置し,10或いは,台所の天井に温度センサやガスセンサを配置するとともに,センサからの信号を,家庭内の何れかに配置された通信装置にいったん収集し,当該通信装置から,専用回線や電話回線を利用して,警備会社の中央コンピュータに通知されるようになっている。たとえば,外部からの侵入や火災があった場合には,それぞれのセンサからの信号が,通信装置から,専用回線や電話回線を介して,警備会社の中15央コンピュータに伝達される 通知されるようになっている。たとえば,外部からの侵入や火災があった場合には,それぞれのセンサからの信号が,通信装置から,専用回線や電話回線を介して,警備会社の中15央コンピュータに伝達される。警備会社においては,中央コンピュータにて取得された情報に基づき,発信元の家庭に人を派遣したり,警察や消防への通報を行なったりする。 オフィスのセキュリティにおいても,同様に,各種のセンサの情報が,専用回線などを介して,警備会社の中央コンピュータに伝達されるようになっている。 20【0003】【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の遠隔監視システムにおいては,センサの情報はあくまでも警備会社に通知される。このため,施設への侵入者があったり,施設において異常が発生した場合に,当該施設の所有者や管理責任者が,一時的に,当該侵入や異常発25生を知ることができないという問題点があった。無論,警備会社からの二次的な通24報により,上記所有者や責任者が,侵入や異常発生を知ることは可能であるが,これらの者が外出している場合などに,警備会社が通報できない場合も考えられる。 【0004】本発明は,比較的簡単な構成で,施設の所有者や管理責任者が,外部からの侵入や異常の発生を知ることができ,かつ,当該所有者等が自身で,その内容を確認する5ことができる遠隔監視システムを提供することを目的とする。 【0005】【課題を解決するための手段】本発明の目的は,施設中の所定の位置に配置された監視装置からの情報を受理し,当該監視装置からの情報に基づき,所定のデータを関連する携帯端末に伝達するよ10うに構成された遠隔監視方法であって,監視装置による異常検出によって前記監視装置により撮影された画像を受理するステップと,前記受理された画 に基づき,所定のデータを関連する携帯端末に伝達するよ10うに構成された遠隔監視方法であって,監視装置による異常検出によって前記監視装置により撮影された画像を受理するステップと,前記受理された画像を監視装置と関連付けて記憶するステップと,前記受理された画像のうち,少なくとも所定の部分をコンテンツとして形成するステップと,前記監視装置の顧客の所持する携帯端末を特定するステップと,前記携帯端末に通知すべきメッセージを作成するステ15ップと,前記通知すべきメッセージ,および,場合によってはこれに加えて前記コンテンツを,前記携帯端末に伝達するステップとを備えたことを特徴とする遠隔監視方法により達成される。 【0006】本発明によれば,施設の監視対象領域を監視する監視装置からの情報が,当該施設20の所有者や管理責任者に対応する顧客の携帯端末に通知されるようになっている。 この通知には,メッセージと場合によっては監視装置にて得られた画像の少なくとも所定の部分が含まれる。したがって,顧客が何れの場所にいても,施設の異常などを適切に把握することができる。 本発明の好ましい実施態様においては,前記伝達するステップが,通知すべきメッ25セージを,コンテンツのURLアドレスを添付したメールとして伝達するステップ25と,前記メールを受理した携帯端末が前記URLアドレスにアクセスすることに応答して,前記コンテンツを前記携帯端末に伝達するステップとを有している。すなわち,いったんメールにて異常を通知するメールが受理され,その後に,コンテンツが取得される。 【0007】5本発明のさらに好ましい実施態様においては,前記コンテンツが,受理された画像の略中央部分の画像から構成される。これにより,表示装置が小さい携帯端末において,顧客により れる。 【0007】5本発明のさらに好ましい実施態様においては,前記コンテンツが,受理された画像の略中央部分の画像から構成される。これにより,表示装置が小さい携帯端末において,顧客により十分認識可能な画像を表示することが可能となる。 上記場合には,さらに,前記コンテンツを受理した携帯端末からの遠隔操作命令であって,すくなくともカメラのパンニングを含む遠隔操作命令を受理するステップ10と,前記受理され或いは記憶された画像から,前記パンニングにしたがった領域を特定し,対応する部分の画像から構成されるコンテンツを形成するステップと,前記コンテンツを前記携帯端末に伝達するステップと備えているのが望ましい。この実施態様によれば,パンニングにより画像から顧客が参照したい領域を特定して,これを携帯端末に提示することができる。 15【0008】本発明の別の好ましい実施態様においては,前記監視装置が照明を点灯させることができ,さらに,前記コンテンツを受理した携帯端末からの他の遠隔操作命令であって,照明の点灯を含む他の遠隔操作命令を受理するステップと,前記他の遠隔操作命令を前記監視装置に転送するステップと,前記他の遠隔操作命令に応答して,20前記監視装置が照明を点灯した上で撮影した画像を受理するステップと,前記受理された画像を監視装置と関連付けて記憶するステップと,前記受理された画像のうち,少なくとも所定の部分をコンテンツとして形成するステップと,前記コンテンツを,前記携帯端末に伝達するステップとを備えている。 この実施態様によれば,顧客は照明を点灯した上で,より明瞭に施設の状況を撮影25した画像を参照することが可能となる。 26【0010】また,本発明の目的は,施設中の所定の位置に配置された監視装置からの情報を受 客は照明を点灯した上で,より明瞭に施設の状況を撮影25した画像を参照することが可能となる。 26【0010】また,本発明の目的は,施設中の所定の位置に配置された監視装置からの情報を受理し,当該監視装置からの情報に基づき,所定のデータを関連する携帯端末に伝達するように構成された監視制御サーバであって,監視装置による異常検出によって前記監視装置により撮影された画像を受理するとともに,前記携帯端末への必要な5データ-授受を制御する通信制御手段と,前記受理された画像を監視装置と関連付けて記憶する画像データベースと,前記受理された画像のうち,少なくとも所定の部分をコンテンツとして形成する画像形成手段と,前記監視装置の顧客の所持する携帯端末を特定する顧客特定手段と,前記携帯端末に通知すべきメッセージを作成するメッセージ作成手段とを備え,前記通知すべきメッセージ,および,場合によ10ってはこれに加えて前記コンテンツを,前記通信制御手段が,携帯端末に伝達するように構成されたことを特徴とする監視制御サーバにより達成される。 【0012】【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発明の実施の形態につき説明を加える。図1は,本15発明の実施の形態にかかる遠隔監視システムの構成を示すブロックダイヤグラムである。この遠隔監視システムでは,外部から施設への侵入者を監視することができるようになっている。 【0013】図1に示すように,遠隔監視システム10においては,監視対象となる施設に,監20視装置11が配置されている。監視装置11は,制御装置12と,CCDカメラ14と,センサ16と,電源制御装置18と,照明装置20とを有している。図1において,制御装置12,CCDカメラ14および電源装置18は,別体として描いている 置11は,制御装置12と,CCDカメラ14と,センサ16と,電源制御装置18と,照明装置20とを有している。図1において,制御装置12,CCDカメラ14および電源装置18は,別体として描いているが,これらは一体に形成されていても良いことは言うまでもない。また,センサ14として,赤外線センサなど,侵入者の有無を調べることができるものであ25れば任意のものを利用することができる。 27また,監視装置11は,インターネット22に接続されている。インターネット22には,監視装置11のほか,制御サーバ24や電話サービス会社のサーバ(電話サービスサーバ26)が接続されている。図1には,単一の監視装置のみを示しているが,監視装置11は,施設や監視エリアごとに配置されるものであり,多数の監視装置11がインターネット22に接続され得る。 5【0014】制御サーバ24は,後述するように,上記監視装置11からの信号を受け入れ,必要な処理を実行して,電話サービスサーバ26を介して,携帯端末28にデータを伝達する。図1においては,単一の携帯端末28を示しているが,単一の監視装置11について,情報の伝達先として少なくとも一以上の携帯端末28を利用するこ10とができる。したがって,多数の監視装置11が存在する場合には,これに応じて,多数の携帯端末28に,制御サーバ24から情報を伝達することができる。 【0015】図2は,監視装置11をより詳細に示すブロックダイヤグラムである。図2に示すように,監視装置11の制御装置12は,インターネット22からのデータを受理15するとともに,当該インターネット22に対してデータを発信する通信回路32と,制御装置12自体,CCDカメラ14および電源制御装置18を制御するための種々の処理を実行する制御回路 ータを受理15するとともに,当該インターネット22に対してデータを発信する通信回路32と,制御装置12自体,CCDカメラ14および電源制御装置18を制御するための種々の処理を実行する制御回路34と,制御回路34を作動させるためのプログラムや処理にて生成される種々のデータを記憶するメモリ36と,CCDカメラ14からの画像を受理して,所望の時間の静止画を取り出して記憶する画像キャプチャ20回路38とを有している。 上記監視装置11の制御装置12,CCDカメラ14および電源制御装置18を一体に形成する構成する場合には,これを室内の所定の位置に配置して,CCDカメラ14の撮像可能領域に,ドアや窓が含まれるようにすればよい。 【0016】25CCDカメラ14は,少なくともワイドレンズを備え,かつ,ズーム機能を有して28いるのが望ましい。また,本実施の形態においては,CCDカメラ14は,たとえば,天井に固定される。また,CCDカメラ14から与えられる映像信号に基づき,画像キャプチャ回路38において所定の静止画が取り出される。 【0017】図3は,本実施の形態にかかる制御サーバ24の構成を示すブロックダイヤグラム5である。図3に示すように,制御サーバ24は,インターネット22とのデータ授受を実現する通信インタフェース(I/F)42と,データの送信元や送信先を特定する顧客/施設特定部44と,顧客や当該顧客が監視を求める施設などを登録する顧客/施設登録部46と,顧客や監視する施設などに関する種々のデータを記憶する顧客データベース(DB)48と,監視装置11から伝達される画像を受理し,10これを画像DB52に記憶するとともに,必要な場合に記憶されたデータを読み出す処理を実行する画像読出/記憶処理部50と,画像データを記憶 DB)48と,監視装置11から伝達される画像を受理し,10これを画像DB52に記憶するとともに,必要な場合に記憶されたデータを読み出す処理を実行する画像読出/記憶処理部50と,画像データを記憶する画像DB52と,必要な場合に,顧客に伝達すべきコンテンツ(画像)を形成するコンテンツ生成部54と,監視装置11からのデータに基づき異常の発生を判断して必要な処理を実行する異常判断処理部56と,キーボード等の入力装置58とを有している。 15【0018】コンテンツ生成部54は,顧客/施設特定部46と協働して携帯端末の種別に合致するような画像のフォーマットの変換を実施することができる。 通信I/F42は,携帯端末とのデータ授受を実現するために,携帯端末の種別に合致するようなプロトコル変換を実行することができる。 20【0019】このように構成された監視システム10において,ある施設の所有者や管理責任者である顧客は,監視を必要とする施設,監視サービスの内容,顧客の携帯端末やPDAなどの携帯端末28の番号などを,制御サーバ24の側に伝達する。これは,郵便などオフラインの手段を利用して,制御サーバ24のオペレータが入力装置5258を操作することにより実現されても良いし,或いは,ユーザが携帯端末やパーソ29ナルコンピュータなどを利用して,インターネットを介して,上記情報を制御サーバ24に伝達しても良い。 【0020】制御サーバ24の運用者は,施設に出向いて,監視装置11を設置する。また,制御サーバ24の顧客/施設登録部46は,顧客を特定するための顧客ID,パスワ5ードなどを付与する。この顧客IDやパスワードは,郵送などにより顧客に送付すればよい。また,監視装置11には,特有の装置IDが予め付与されている。したがって, を特定するための顧客ID,パスワ5ードなどを付与する。この顧客IDやパスワードは,郵送などにより顧客に送付すればよい。また,監視装置11には,特有の装置IDが予め付与されている。したがって,顧客/施設登録部46は,この装置ID,サービス内容などを顧客IDと関連付けて顧客DB48に記憶する。上記サービス内容には,カメラのズームの有無,ライトの有無などが考えられる。したがって,監視装置11においても,上記10サービス内容を考慮して必要な構成部品を取り付け或いは除去し,または,必要なサービスに関する機能のみが起動できるように設定するのが望ましい。 【0021】このように構成された監視システム10の作動につき,図4および図5を参照して以下に説明を加える。監視装置11において,センサ16が異常を検出して信号を15出力すると(ステップ401),制御回路34は,CCDカメラ14からの画像を画像キャプチャ回路38に取り込むように指示を与える。これにより,画像キャプチャ回路38は,CCDカメラ14から与えられた映像信号から,所定の時刻の画像をキャプチャする(ステップ402)。キャプチャする画像は,単一の画像であっても良いし,所定の時間間隔でとられた複数の画像であっても良い。 20次いで,制御回路34は,画像キャプチャ回路にて取得された画像データを,監視装置11を特定する装置IDとともに,通信回路32を介して,制御サーバ24に向けて送信される(ステップ403)。 【0022】インターネット22を介して,上記画像データ等が制御サーバ24に受理されると25(ステップ411),制御サーバ24の顧客/施設特定部44は,添付された装置I30Dに基づき,顧客DB48を検索して,顧客の携帯端末の番号など必要なデータを取り出す(ステップ 理されると25(ステップ411),制御サーバ24の顧客/施設特定部44は,添付された装置I30Dに基づき,顧客DB48を検索して,顧客の携帯端末の番号など必要なデータを取り出す(ステップ412)。次いで,異常判断処理部56が,異常(外部からの侵入)を示す通知メールを作成する(ステップ413)。次いで,受理した画像に基づき,ユーザの携帯端末の表示装置に表示すべきコンテンツ(画像)を生成する(ステップ414)。この受理した画像データや生成したコンテンツは,画像読出/記憶5処理部50により,顧客IDと関連付けられ,かつ,撮影時刻が添付されて画像DB52の所定の領域に記憶される。 【0023】なお,上記コンテンツは,CCDカメラ14にて撮影されキャプチャされた画像全体ではなく,中央部の所定の範囲の画像とするのが望ましい。これは,携帯端端末10の表示装置は非常に小さいため,全体を表示すると,顧客により認識不可能な画像となる可能性があるからである。たとえば,図6に示すように,キャプチャされた画像601において,略中央部の領域602の画像をデフォルトのコンテンツにする。 【0024】15その後,通信I/F42から,通知すべき携帯端末に向けてメールが送信される(ステップ415)。このメールは,電話サービスサーバ26を介して,携帯端末28に伝達される。たとえば,メールの伝達は,擬似着呼サービスを利用すれば良い。これにより,携帯端末28のユーザである顧客は,制御サーバ24からの通知を即座に知ることができる。 20【0025】携帯端末28の表示装置の画面上には,たとえば,「お宅に外部からの侵入者のおそれがあります」という通知とともに,コンテンツのURLアドレスが表示される。 携帯端末28のユーザ(顧客)は,インターネッ 携帯端末28の表示装置の画面上には,たとえば,「お宅に外部からの侵入者のおそれがあります」という通知とともに,コンテンツのURLアドレスが表示される。 携帯端末28のユーザ(顧客)は,インターネット22を利用して,槌されたURLを用いて制御サーバ24にアクセスし,コンテンツの送信を依頼する(ステップ25421)。制御サーバ24へのアクセスの際に,制御サーバ24は,携帯端末28に31対して,顧客IDおよびパスワードの入力を促し,入力された顧客IDおよびパスワードを受理して,顧客を認証する。次いで,制御サーバ24は,インターネット22を利用して,コンテンツ(画像)を携帯端末28に向けて送信する(ステップ416)。 携帯端末28は,上記コンテンツを受理するとこれを表示装置の画面上に表示する5(ステップ422)。これにより,ユーザ(顧客)は,監視装置11のCCDカメラ14にて撮影された画像を参照することができる。 【0026】たとえば,ユーザが,カメラをズームしてより詳細な画像を見たい場合や,カメラをパンして他の領域の画像を参照したい場合,或いは,照明20を点けて,センサ1016にて検出されたものを明瞭に確認したい場合がある。そこで,本実施の形態においては,携帯端末28から監視装置11を遠隔操作する情報を設定し,この設定された情報(リモートコントロール(RC)データ)を,制御サーバ24を介して,監視装置11に伝達できるようにしている。 【0027】15より詳細には,ユーザが携帯端末28のキーを操作して,必要な情報を入力すると,携帯端末28から制御サーバ24にRCデータが伝達される(ステップ521)。制御サーバ24にて受理されたRCデータは,関連する監視装置11に転送される(ステップ511)。ここで,顧客/施設特定 と,携帯端末28から制御サーバ24にRCデータが伝達される(ステップ521)。制御サーバ24にて受理されたRCデータは,関連する監視装置11に転送される(ステップ511)。ここで,顧客/施設特定部44が,携帯端末28に関する顧客IDに基づき,施設IDを特定することで,適切な監視装置11にRCデータを転送す20ることができる。なお,RCデータが単なるカメラのパンニングである場合には,制御サーバ24において,画像DB52から関連する画像データを取り出し,パンニングの指示にしたがって,縦横左右の何れかにずらした領域の画像を切り出して,これをコンテンツとしても良い。たとえば,図6において,デフォルトの領域602から横方向(矢印A方向)にパンニングした領域603や,斜め方向(矢印B方25向)にパンニングした領域604の画像をコンテンツとすればよい。この場合には,32制御サーバ24においては,ステップ511においてRCデータを転送せずに,コンテンツの生成(ステップ514)に移行すればよい(図5の点線参照)。 【0028】監視装置11においては,RCデータを受理すると(ステップ501),制御回路34がRCデータを解析して(ステップ502),必要な動作を実現する(ステップ5503)。この動作には,ズームイン/ズームアウト,照明のオン/オフ,CCDカメラ14が可能であれば,CCDカメラの移動(回転など)が含まれる。画像キャプチャ回路38は,CCDカメラ14から与えられる映像信号から,所定の画像を取り出す(ステップ504)。ここでも,キャプチャする画像は,単一の画像であっても良いし,所定の時間間隔でとられた複数の画像であっても良い。 10このようにして画像がとられた後に,画像データ等が装置IDとともに,通信回路32からインターネ ャする画像は,単一の画像であっても良いし,所定の時間間隔でとられた複数の画像であっても良い。 10このようにして画像がとられた後に,画像データ等が装置IDとともに,通信回路32からインターネット22を介して制御サーバ24に伝達される(ステップ505)。 【0029】制御サーバ24において,画像データ等が受理されると(ステップ512),顧客/15施設特定部44により,装置IDに基づき顧客IDが特定される(ステップ513)。 その一方,コンテンツ生成部54において,受理した画像データに基づき,携帯端末28の表示装置の画面上に表示するためのコンテンツ(画像)が作成される(ステップ514)。たとえば,RCデータに,ズームイン/ズームアウト或いは照明オンなどに加えて,パンニングが含まれていた場合には,受理した画像データのうち,20パンニングで示される領域の画像の切り出しも行なわれる(図6参照)。なお,受理した画像データや生成したコンテンツは,画像読出/記憶処理部50によって,画像DB52の所定の領域にも記憶される。 【0030】次いで,ステップ513にて特定した顧客の所有する携帯端末28に向けて,コン25テンツを送信する(ステップ515)。これにより,携帯端末28の表示装置の画面33上には,監視装置11のCCDカメラ14にて捕らえられた画像が表示される(ステップ522)。以下,携帯端末28においてさらにリモードコントロール情報を変化させることにより,同様の処理が繰り返される。これにより,ユーザは,所望の画像を見ることが可能となる。 これにより,センサにて検出されたものを所望のように確認することができる。た5とえば,ものが倒れたり,動物が入ってきたりしたことがセンサに検出された場合には,顧客はそれを確認できれば足 なる。 これにより,センサにて検出されたものを所望のように確認することができる。た5とえば,ものが倒れたり,動物が入ってきたりしたことがセンサに検出された場合には,顧客はそれを確認できれば足りる。その一方,外部からの侵入者がセンサにより検出された場合には,警備会社や警察に連絡することができ,犯罪の被害にあることを未然に防止することができる。 【0031】10上記画像DB52の画像は,顧客の要求により所望のように取得することができる。 これは,たとえば,携帯端末28から指示を与えることにより,或いは,他のパーソナルコンピュータから指示を与えることにより実現される。図7は,画像DBからの画像の取り出しに関する処理を示すフローチャートである。 ユーザ(顧客)は,携帯端末やパーソナルコンピュータを操作して,制御サーバ2154にアクセスするときに,顧客IDおよびパスワードを伝達する(ステップ701)。 制御サーバ24は,これに応答して顧客を認証する(ステップ702)。 【0032】次いで,携帯端末28等から制御サーバ24に向けて画像送信依頼が伝達される(ステップ702)。この画像送信依頼には,送信してもらいたい画像の撮影年月日,時20刻など,画像を特定する情報が含まれる。制御サーバ24は依頼を受理すると,これに応答して,上記依頼に関連する画像を画像DB52から検索し(ステップ712),取得した画像を携帯端末28等に向けて送信する(ステップ713)。携帯端末等28にて受理された画像は,表示装置の画面上に表示される(ステップ703)。 ユーザ(顧客)は表示された画像を参照して,自分が所望の画像が得られるまで,25ステップ702および703の手順を繰り返す。制御サーバ24においてもステッ34プ712および713の処理が繰 ユーザ(顧客)は表示された画像を参照して,自分が所望の画像が得られるまで,25ステップ702および703の手順を繰り返す。制御サーバ24においてもステッ34プ712および713の処理が繰り返される(図7の点線参照)。 【0033】たとえば,ユーザが所望の画像を見出した場合には,携帯端末等を操作して,画像選択の指示を制御サーバ24に伝達する(ステップ704)。制御サーバ24においては,これに応答して,当該画像を印刷するなど必要な処理を実行する(ステップ5714)。印刷物は別途,郵便などにより顧客の手元に届くようにすればよい。上記ステップ704,714は,特に,携帯端末28にて画像を参照しているときに有用である。或いは,パーソナルコンピュータなどにて画像を参照している場合には,上記ステップ704,714を省略して,顧客の側において画像をプリントアウトしてもよい。 10【0034】このように,制御サーバ24において監視装置11にて撮影され,制御サーバ24に伝達された画像を保存しておき,ユーザ(顧客)が所望のように参照できることは,以下のような場合に有用である。 施設に外部から侵入者があった場合に,ユーザが施設の照明20を点灯すると,多15くの場合には,侵入者が施設内で窃盗を行なうことが少ないことがわかっている。 つまり,照明を点けることは侵入者に対して一種の警告として機能している。しかしながら,照明の点灯によっても侵入者が施設内から立ち退くことなく,施設の破壊や窃盗などが行なわれた場合に,上記監視装置11にて撮影されていた写真を警察や保険会社など必要な機関に提出することができる。これにより,事件の早期解20決に役立つことも可能となる。 【0040】【発明の効果】本発明によれば,比較的簡単な構成で,施 た写真を警察や保険会社など必要な機関に提出することができる。これにより,事件の早期解20決に役立つことも可能となる。 【0040】【発明の効果】本発明によれば,比較的簡単な構成で,施設の所有者や管理責任者が,外部からの侵入や異常の発生を知ることができ,かつ,当該所有者等が自身で,その内容を確25認することができる遠隔監視システムを提供することが可能となる。 35 36 37 3839(別紙2)1 「MBK-3000」パンフレット(甲23) 402 「KYB TECHNICAL REVIEW」(KYB技報2006年4月NO.32)(甲25) 3 乙第4号証 5 41(別紙3)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る