昭和24(ラ)154 賃借権設定並びに条件確定申立の決定に対する抗告事件

裁判年月日・裁判所
昭和25年3月7日 東京高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件抗告はこれを棄却する。          理    由  本件抗告の理由は「一、原決定は、抗告人から相手方に対し賃借申出のあつた昭 和二十二年十月十日当時に於て、既に本件土

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判決文本文1,650 文字)

主文 本件抗告はこれを棄却する。 理由 本件抗告の理由は「一、原決定は、抗告人から相手方に対し賃借申出のあつた昭和二十二年十月十日当時に於て、既に本件土地は株式会社博文館が建物所有の目的を以て権原により使用を開始したものであると認定して、抗告人の本件請求は失当であると判定されたものである。しかしながら、原決定が右判定の基礎とした認定事実についても誤認があり、仮りに右認定どうりの事実関係としても、本件賃借申出当時株式会社博文館が本件土地の使用を開始したものと認めることはできない。 二、仮りに本件土地の内奥の方の部分については使用の開始があつたとしても、一段低い前半の土地については、賃借申出の当時何等具体的な設備のなかつた事実は原判決も之を認定しているのであり、この部分については未だ使用開始のなかつたことは明らかである。原決定が、右下段の前半の土地は上段地上の家屋の街路への出入口として唯一の場所であると認定したことにも誤認がある。少くとも原裁判所は、本件土地の前半下段の部分については、抗告人の請求の一部を認容し、賃借権の設定を認めるべきであつた。」というにある。 しかし、原決定の理由に援用の乙第三、四、五、七号証に証人Aの証言及び検証の結果をあわせ考えると、相手方は本件土地を含めた附近の所有土地合計三百二十五坪五合を昭和二十二年三月一日東海興業株式会社に期間二十年、賃料一ケ月四百八十八円二十五銭毎月末日支払、普通建物所有の目的で賃貸したが右賃借会社は間もなく相手方の同意を得て右土地全部を株式会社博文館に転貸したこと、同会社はこれに現在存する階段から門に至る地域を出入口通路とする社員用宿舎の建設を計画し、その建築許可申請書を同年三月二十八日提出するとともに建築の準備に着手し、本件土地附近に大工の仕 貸したこと、同会社はこれに現在存する階段から門に至る地域を出入口通路とする社員用宿舎の建設を計画し、その建築許可申請書を同年三月二十八日提出するとともに建築の準備に着手し、本件土地附近に大工の仕事場を造り、材木、砂利等を持ち込み、同年四月頃には西南側の道路より見て、本件土地の奥の地域に当る部分及びその隣接の地域にかけて「コンクリ―ト」で基礎工事を施し、その後同年十二月建築許可があつたので翌二十三年の初め頃から工事を続行し同年四月に木造瓦葺二階建一棟(建坪三十五坪五合)の建築を完成したこと、そして本件土地の内奥の方の約二分の一は家屋の敷地とその附属庭園等に使用され、前方のその余の土地は右家屋から道路への出入口の敷地に使<要旨>用されていることが認められるから、以上の事実によると原決定の理由説示のように抗告人が賃借申出をした</要旨>昭和二十二年十月十日当時においては右土地の内右家屋の敷地の部分とその附属庭園に該当する部分は既に右博文館が権原により建物所有のため使用を開始したものというべきでありその余の土地の部分は当時いまだ右家屋の出入口通路としては現在のように具体的な設備がなかつたとしても右証拠によつて推知し得るように右部分は右家屋から街路への出入口通路として計画されたものであり、しかも外部からかように観察し得られるところであるから当然右家屋等の敷地の使用開始と同時にこれと一体を形成し右家屋所有のため同時にその使用を開始したものと判断するのが相当である。従つて抗告人の本件の賃借申出はその効力を生じ得ないものというべきであつて原裁判所が右の見地において本件の賃借申立を理由がないものとしたのは相当で抗告人の本件抗告の理由はない。その他原決定には違法の点がないから本件抗告を棄却すべきものとし主文のとおり決定する。 (裁判長判事中島登喜治 において本件の賃借申立を理由がないものとしたのは相当で抗告人の本件抗告の理由はない。その他原決定には違法の点がないから本件抗告を棄却すべきものとし主文のとおり決定する。 (裁判長判事中島登喜治判事箕田正一判事小堀保)

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