昭和49(行ウ)17 課税処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和54年1月29日 名古屋地方裁判所 租税
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【DRY-RUN】○ 主文 被告が原告に対し、昭和四七年三月三日付でした昭和四三年分所得税の総所得金額 を一、一六〇万三、三一二円とした再更正のうち一、〇〇五万三、六五一円を超え る部分及び同年分の過少申告加算税額を一

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○ 主文被告が原告に対し、昭和四七年三月三日付でした昭和四三年分所得税の総所得金額を一、一六〇万三、三一二円とした再更正のうち一、〇〇五万三、六五一円を超える部分及び同年分の過少申告加算税額を一九万〇、四〇〇円とした賦課決定のうち一四万六、七〇〇円を超える部分を取消す。 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用はこれを五分し、その一を被告の負担とし、その余を原告の負担とする。 ○ 事実第一申立(原告)被告が原告に対し、昭和四七年三月三日付でした昭和四三年分所得税の再更正並びに重加算税及び過少申告加算税の賦課決定を取消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 との判決。 (被告)原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 との判決。 第二主張(原告)請求原因一原告は、昭和四三年分の所得税につき、法定申告期限内に、別表一課税処分表の「確定申告額」欄記載のとおりの数額により確定申告した。 これに対し、被告は、昭和四五年一一月一〇日付で、同表の「更正額及び賦課決定額(更正分)」欄記載のとおりの数額による更正及び過少申告加算税の賦課決定をなし、更に昭和四七年三月三日付で、同表の「更正額及び賦課決定額(再更正分)」欄記載のとおりの数額による再更正並びに重加算税及び過少申告加算税の賦課決定をなした。 二しかし、右課税処分は、原告の譲渡所得金額の算定を誤つた違法があるから、その取消を求める。 (被告)請求原因に対する認否請求原因一の事実は認める。同二は争う。 被告の主張一原告は、本件係争年当時、肩書住所地において、中古自動車販売・自動車解体業及び農業を営んでいたものである。 二原告の本件係争年分における総所得金額は一、六四四万四、〇八〇円であつて、その内訳は次のとおりである。 (一) 営業所得金額一七万八、七 動車販売・自動車解体業及び農業を営んでいたものである。 二原告の本件係争年分における総所得金額は一、六四四万四、〇八〇円であつて、その内訳は次のとおりである。 (一) 営業所得金額一七万八、七七五円(二) 農業所得金額九万四、八三〇円(三) 不動産所得金額一二七万六、三四〇円(四) 譲渡所得金額一、四八九万四、一三五円l原告は、別表三の(一)番号1乃至6、同表(二)番号1乃至3の各土地を、同表掲記の各「契約年月日」に、「譲渡先氏名」欄記載の各譲受人に、「収入金額」欄記載の各金額で譲渡(売渡)する旨の契約を締結した。 別表三の(一)番号5、6の土地の譲渡については、昭和四三年中にそれぞれ農地法所定の知事の許可がなされた。 原告は、昭和四三年二月上旬頃、訴外Aとの間で、原告の所有する別表三の(二)番号4の土地と同訴外人の所有する同表(一)の番号1、2の土地とを交換した(差金の授受はない。)。 右交換による収入金額は、原告が訴外Aから右交換取得資産を取得した時の価額であるから(所得税法三六条一項括弧書及び二項)、その価額は、原告が右資産をその後に転売譲渡しているので (別表三の(一)番号1、2)その価額を基に住宅地価指数を参考として九三二万〇、七三〇円と算定し、その金額を収入金額と認定した。 (7、184、575円+2、982、600円)×9.47(昭43.9の住宅地価額指数)/1.033(43.3の同上)=9、320、730円 2 右譲渡、交換にかかる資産の取得費及び譲渡に要した費用は、別表三の(一)、(二)の「取得費」、「譲渡費用」欄に記載のとおりである。 3 別表三の(一)番号1乃至6の各土地は、当時の租税特別措置法三八条の六の「事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の金額等の特例」(以下「事業用資産の買換え特例」という。)が適用 記載のとおりである。 3 別表三の(一)番号1乃至6の各土地は、当時の租税特別措置法三八条の六の「事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の金額等の特例」(以下「事業用資産の買換え特例」という。)が適用される資産であり、同表(二)番号1乃至4の各土地はいずれも原告が事業の用に供していたものではなく、右特例の適用がないものである。 別表三の(一)番号1、2、同表(二)番号1の各土地は短期保有資産であり、同表(一)番号3乃至6、同表(二)番号2乃至4の各土地は長期保有資産である(当時の所得税法三三条三項一、二号)。 4 事業用資産の買換え特例の適用を受ける原告の取得資産の価額は別表四に記載のとおりであつて、その合計額は一、七五二万、三、一三三円である。 5 而して、譲渡資産の事業用資産の買換え特例の適用の有無、短期保有・長期保有の区別による譲渡収入金額、取得費、譲渡費用、収入金額、必要経費、譲渡益は別表二の(一)に記載のとおりである。 そして、短期保有資産の譲渡益から特別控除(三〇万円)をした一二五万四、七五五円に長期保有資産の譲渡所得金額(二、七二七万八、七六〇円)の二分の一である一、三六三万九、三八〇円を合算した額一、四八九万四、一三五円が本件係争年分の譲渡所得金額となる。 以上のとおりであつて、前記総所得金額の範囲内の金額を総所得金額としてなされた本件再更正は適法である。 三本件重加算税及び過少申告加算税の算出根拠は次のとおりである。 原告は、別表三の(二)番号1の土地を訴外Bに対し三七五万円で譲渡したものであるが、同訴外人と通謀し、実際の譲渡代金より四五万円を減じた三三〇万円をあたかも当該譲渡代金額であるかの如く売買契約書に記載し、右四五万円の所得を仮装、隠ぺいした。 また、原告は、別表三の(二)番号3の土地を訴外Cに五四七万八、〇〇〇円で譲 四五万円を減じた三三〇万円をあたかも当該譲渡代金額であるかの如く売買契約書に記載し、右四五万円の所得を仮装、隠ぺいした。 また、原告は、別表三の(二)番号3の土地を訴外Cに五四七万八、〇〇〇円で譲渡したものであるが、同訴外人と通謀して、実際の譲渡代金より一九九万二、〇〇〇円を減じた三四八万六、〇〇〇円をあたかも当該譲渡代金額であるかの如く売買契約書に記載し、右一九九万二、〇〇〇円の所得を仮装、隠ぺいした。 而して、課税所得金額に対応する算出税額四七二万四、九〇〇円から、右仮装、隠ぺい部分以外の所得金額に対応する算出税額四〇四万二、八〇〇円を控除した六八万二、〇〇〇円(一、〇〇〇円未満切捨て)が重加算税の基礎となる税額である。 過少申告加算税の基礎となる税額(三八〇万九、〇〇〇円)は、右仮装、隠ぺい部分以外の所得金額に対応する前記算出税額四〇四万二、八〇〇円から別表一課税処分表の「更正分」欄(五)の年税額二三万三、三〇〇円を控除した額(一、〇〇〇円未満切捨て)である。 よつて、本件重加算税、過少申告加算税の賦課決定も適法である。 (原告)被告の主張に対する認否一被告の主張一の事実は認める。 二同二の(一)、(二)、(三)の各事実は認める。 同(四)1のうち、原告が別表三の(一)番号1乃至6、同表(二)番号1乃至3の各土地を、被告主張日時に、主張の譲受人(但し同表(二)番号1の譲受人を除く。)に譲渡(売渡)する旨の契約を締結したこと、別表三の(一)番号1乃至6、同表(二)番号2の各土地の譲渡金額が被告主張額であつたこと、別表三の(一)番号5、6の土地の譲渡につき昭和四三年中に農地法所定の許可がなされたこと、原告が被告主張日時に訴外Aとの間で、主張の内容の交換をしたこと、はいずれも認める。 その余の事実はいずれも否認する。 別表三の(二) の土地の譲渡につき昭和四三年中に農地法所定の許可がなされたこと、原告が被告主張日時に訴外Aとの間で、主張の内容の交換をしたこと、はいずれも認める。 その余の事実はいずれも否認する。 別表三の(二)番号1の土地の譲受人は訴外D及びEであつて、その譲渡価額は三三〇万円である。同表(二)番号3の土地の譲渡価額は四九八万円である。 同(四)、2のうち別表三の(一)番号1、2、同表(二)番号1の番土地の取得費については否認する。その余の事実はいずれも認める。 同(四)、3のうち別表三の(二)番号1乃至4の各土地が、事業用資産の買換え特例の適用のない資産であるとの点は否認する。右各土地は農地もしくは現況農地であつて、本件係争年当時原告が耕作していたものであつて、右特例が適用されるべきである。 その余の事実は認める。 同(四)、4の事実は認める。但し、右以外にも買換取得資産のあることは後記のとおりである。 同(四)、5の事実は否認する。 三同三の事実は否認する。 原告の主張一別表三の(一)番号1乃至4、同表(二)番号1の各土地はいずれも農地であるが、右農地の譲渡に対する農地法五条による知事の許可は昭和四四年以降になされている。また別表三の(二)番号2、3の土地はいずれも現況農地であつた。 別表三の(一)番号1、4、同表(二)番号2の各土地の売買契約については所有権留保の特約があり、所有権移転の時期は売買代金の完済、物件引渡完了時とされていた。そして売買代金は昭和四四年以降に完済された。 ところで、譲渡所得の収益計上の時期は財産権移転の効力が発生した時であつて、このことは租税法が権利確定主義に基づいていることからも明らかである。 農地の譲渡については、農地法所定の知事の許可を要し、これが許可を得て、譲渡契約の効力(農地の所有権移転の効力)が生じるのであるか このことは租税法が権利確定主義に基づいていることからも明らかである。 農地の譲渡については、農地法所定の知事の許可を要し、これが許可を得て、譲渡契約の効力(農地の所有権移転の効力)が生じるのであるから、前記農地については、昭和四三年中に譲渡による所有権移転の効力が生じていない。従つて、被告が、右農地の譲渡による収入金額を本件係争年分の譲渡所得に算入したことは違法である。 また、前記所有権留保付売買にかかる土地の譲渡についても、右の理は同様であつて、昭和四四年以降に右土地の所有権移転の効力が生じたのであるから、右土地の譲渡による収入金額を本件係争年分の譲渡所得に算入することは許されない。 被告は、原告が前記農地の譲渡契約が締結された日をもつてその譲渡所得の計上時期とする申告をしたことを理由として、権利確定主義によることは相当でないと主張するが、原告は、税務当局より契約時を基準として申告しても、事業用資産の買換え特例が適用されるとの説明を受けたため、右特例の適用を受けるべく申請をなしたものであつて、前記農地の譲渡が昭和四三年分の譲渡として申告義務があり、かつ納税義務があると考えて確定申告をしたものではない。 農地等の譲渡につき、契約締結日をもつてその譲渡所得の計上時期とする申告を認める旨の税務実務の取扱いは、納税者の利益のために認められた便宜的取扱いであつて、前記買換えの特例の適用がないのであれば、本来の解釈に従つて所得計上の時期を決定すべきである。 二原告は、被告主張の買換資産のほか、別表五番号1乃至17記載の物件を事業用資産の買換資産として、同表番号18記載の物件を居住用財産の買換資産として、同表記載の各「買入年月日」に、各「買入価額」記載の金額で取得し、次のとおり原告の事業の用に供しているのであるから、これについても買換え特例が適用さ 番号18記載の物件を居住用財産の買換資産として、同表記載の各「買入年月日」に、各「買入価額」記載の金額で取得し、次のとおり原告の事業の用に供しているのであるから、これについても買換え特例が適用されるべきである。すなわち、同表番号1、2、17の土地は原告の事業である自動車解体の事業場(作業場、物件置場)として使用し、同表番号3、4乃至14の土地は農業の用に供し、同表番号15の土地は休耕田であるが生産調整実績の申出をしている。同表番号17の建物は原告の事業である不動産賃貸業として、訴外愛知マツダ株式会社に賃貸している。同表番号18の建物は居住用財産として建築したものである。 (被告)原告の主張に対する認否及び反論一原告の主張一のうち、主張の農地の譲渡につき、昭和四四年以降に農地法所定の許可がなされたこと、主張の土地の売買契約につき、その主張する内容の所有権留保の特約が付されていたこと、は認める。 ところで、譲渡所得に対する所得税の課税時期について採用されている権利確定主義も常に絶対的なものではなく、具体的事案の実態に即応して、例外的には右原則の適用を排除すべきことも許される。また、税法が申告納税制度を採用している場合においては、第一次的には自己の所得につき最もその間の事情に通じている納税者の申告による意思を尊重することが要請されることから、申告にかかる事案が課税の公平を害するなど不合理をきたさないかぎり、権利確定主義についてもその適用をゆるめて、当該申告を適法なものとして是認し得ると解される。 本件係争年当時、すでに税務当局においては、農地の譲渡につき農地法所定の許可前でも当該農地の譲渡契約が締結された日をもつて、その譲渡所得を総収入金額に算入して申告がなされればこれを認めるという取扱いをしていたものであり、原告は、その取扱いに従い 譲渡につき農地法所定の許可前でも当該農地の譲渡契約が締結された日をもつて、その譲渡所得を総収入金額に算入して申告がなされればこれを認めるという取扱いをしていたものであり、原告は、その取扱いに従い主張の農地の譲渡契約締結をもつて、譲渡の効力が生じたものとして、租税特別措置法による買換え資産の特例の適用を求め、右農地の譲渡所得の収入金額を本件係争年分の総収入金額に算入して確定申告したものである。 右によれば、原告の右申告を認め、当該所得が本件係争年分に帰属することを前提としてなされた本件課税処分は適法である。 更に、原告は前記農地の譲渡による所得の計上時期を本件係争年分とする課税状態を自ら作出しておきながら、更正の請求、修正の申告をせず、また不服申立の段階においてもこれに反する主張をなさないで、本訴においてこれに反する時期を主張するに至つたものであつて、かかる主張は信義則、禁反言の法理に照らし許されない。 以上の被告の見解及び取扱いは、所有権留保の特約付売買についても同様であつて、原告の主張は理由がない。 二同二のうち、原告が別表五の番号1乃至15の土地を主張日時頃、主張の買入価額で取得したことは認めるが、右各土地を事業の用に供していたとの点は否認する。別表五の番号16の土地は交換により取得したものであるが、空閑地としていたものである。別表五の番号17、18の建物の取得時期は否認する。右17の建物は昭和四一年四月に、18の建物は昭和四五年三月以降に取得したものである。 よつて、原告主張の土地、建物はいずれも買換えの適用が認められる取得資産に該当しない。 第三証拠(省略)○ 理由一請求原因一の事実及び被告の主張一の事実はいずれも当事者間に争いがない。 二そこで、まず原告の本件係争年分の譲渡所得金額について検討する。 (一) 譲渡収入金額 い。 第三証拠(省略)○ 理由一請求原因一の事実及び被告の主張一の事実はいずれも当事者間に争いがない。 二そこで、まず原告の本件係争年分の譲渡所得金額について検討する。 (一) 譲渡収入金額について 1 原告が別表三の(一)番号1乃至6、同表(二)番号1乃至3の各土地を、同表(一)、(二)掲記の各「契約年月日」に、「譲渡先氏名」欄記載の各譲受人(但し、同表(二)番号1の土地の譲受人を除く。)に譲渡(売渡)する旨の契約を締結したこと、同表(一)番号1乃至6、同表(二)番号2の各土地の譲渡金額が、同表(一)、(二)の各「収入金額」欄記載のとおりであつたこと、同表(一)の番号5、6の土地の譲渡については、昭和四三年中に農地法所定の知事の許可がなされたこと、原告が昭和四三年二月上旬頃訴外Aとの間で、原告の所有する同表(二)番号4の土地と同訴外人の所有する同表(一)番号1、2の土地とを交換(差金の授受はない。)したこと、はいずれも当事者間に争いがない。 成立に争いのない甲第三〇号証、乙第九、一二、一五、二六号証、証人Fの証言及びこれにより原本の存在及び成立が認められる乙第二四号証並びに証人Bの証言によれば、原告は、別表三の(二)番号1の土地を訴外Bに譲渡したものであり、その譲渡価額は三七五万円であつたことが認められる。 原告・B間の売買契約書(前掲甲第三〇号証、乙第一二号証)には、売買代金額は三三〇万円と記載されており、証人G及舐原告本人も、譲渡価額は右契約書に記載されているとおり三三〇万円であつた旨供述しているけれども、前掲乙第九、一五、二四号証及び証人B、同Fの各証言(右各証拠は乙第九号証に添付されている訴外Bの総勘定元帳と相まつて信憑性がある。)に照らすと、右記載部分及び供述はたやすく採用し難く、他に前記認定を左右すべき証拠はない。 次 び証人B、同Fの各証言(右各証拠は乙第九号証に添付されている訴外Bの総勘定元帳と相まつて信憑性がある。)に照らすと、右記載部分及び供述はたやすく採用し難く、他に前記認定を左右すべき証拠はない。 次に、成立に争いのない乙第一〇号証及び証人Cの証言によれば、別表三の(二)番号3の土地の譲渡価額は五四七万八、〇〇〇円であつたことが認められる。 右土地の売買契約書(成立に争いのない甲第三一号証、乙第一三号証)には、売買代金額は三四八万六、〇〇〇円とし、原告が訴外H外二名に売渡したように記載されているが、証人C及び原告本人け各供述によれば、右記載は、原告が訴外Cと通謀のうえ、実際の売買代金額を下廻る金額を記載の上、Cの転売先である訴外H外二名を原告からの直接の買受人として作成されたものであることが明らかであるから、これをもつて右譲渡価格を認定することはできない。また、売買代金額が四九八万円であつたとする原告本人の供述は、前掲乙第一〇号証及び証人Cの証言に照らしてたやすく措信し難い。 他に前記認定を左右すべき証拠はない。 原告は、前記のとおり、昭和四三年二月上旬頃に、差金の授受のない交換により別表三の(一)番号1、2の土地を取得し、右1の土地を昭和四三年一二月一二日に七一八万四、五七五円、右2の土地を同年一一月五日に二九八万二、六〇〇円(合計一、〇一六万七、一七五円)で訴外日車不動産株式会社に譲渡している。 右譲渡金額を基に、財団法人日本不動産研究所発表の六大都市を除く住宅地価額指数(成立に争いのない乙第一八号証=交換取得時に近い昭和四三年三月の住宅地価額指数九四七、譲渡時に近い同年九月の住宅地価額指数一、〇三三)によつて右資産の取得時における価額を算出すると、別表三の(一)番号1の土地は六五八万六、四四〇円、同表(一)の番号2の土地は二七三万四、二九 九四七、譲渡時に近い同年九月の住宅地価額指数一、〇三三)によつて右資産の取得時における価額を算出すると、別表三の(一)番号1の土地は六五八万六、四四〇円、同表(一)の番号2の土地は二七三万四、二九〇円(合計九三二万〇、七三〇円)となる。これによれば、別表三の(二)番号4の土地の譲渡収入金額を九三二万〇、七三〇円と認定した被告の算定は正当というべきである。 2 原告は、「原告の主張」一掲記の理由により、別表三の(一)番号1乃至4、同表(二)番号1乃至3の各土地の譲渡による収入金額を本件係争年分における譲渡収入金額に算入することは違法である旨主張するので、この点について検討する。 所得を課税物件とする所得税法において、当該所得に係る収入金額を何時計上するのが相当であるかという認識基準については明確な定めはなく、所得税法三六条一項に「その年分の各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額又は総収入金額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その年において収入すべき金額とする。」と規定されているにすぎない。ここに「収人すべき金額」とは、「収入すべき権利の確定した金額」の意であつて、同法は、現実の収入がなくても当該収入の原因となる権利が確定した場合には、その時点で、所得の実現があるものとして、右権利確定の時期の属する年分の課税所得を計算するという建前(いわゆる権利確定主義)を採用しているものと解される(最高裁昭和四〇・九・八決定、刑集一九・六・六三〇頁、同昭和四九・三・八判決、民集二八・二・一八六頁、同昭和五三・二・二四判決、民集三二・一・四三頁参照。)。 もつとも、右にいう「収入の原因となる権利の確定」といつても、その内容は必ずしも一義的ではなく、いかなる事実をとらえて収入すべき権利が確定したとするかは、個々の具体的な権利の性質、収入を規 照。)。 もつとも、右にいう「収入の原因となる権利の確定」といつても、その内容は必ずしも一義的ではなく、いかなる事実をとらえて収入すべき権利が確定したとするかは、個々の具体的な権利の性質、収入を規定する契約の内容、その他法律上、事実上の事情を総合考慮して決するほかはない。 而して、譲渡所得とは、資産の譲渡による所得、すなわち資産の取得時から譲渡時までのその資産の増加益をいい、譲渡所得に対する課税は、右増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会にこれを清算して課税する趣旨のものであるから(最高裁昭和四七・一二・二六判決、民集二六・一〇・二〇八三頁、同昭和五〇・五・二七判決、民集二九・五・六四一頁参照。)、譲渡物件が土地である場合には、原則として、その所有権が相手方に移転した時に収入すべき権利が確定するものと解せられる。 従つて、農地法所定の知事の許可を法定要件とする農地の所有権移転にあつては、右許可を得て所有権移転の効力が生ずるのであるから原則的には、当該許可の日をもつて収益計上の時期とすべきである(別表三の(一)番号5、6の各土地の譲渡については、右原則が妥当する。)。 右に判示したところは、土地の所有権留保付売買の場合も同様であつて、原則的には、当該契約内容に基づき所有権移転の効力が生じた時点をもつて収益計上の時期とすべきである。 ところで、所得税は、経済的な利得を課税の対象とするものであるから、究極的には、実現された収支によつてもたらされる現実の所得に課税するのが基本原則であり、ただその課税に当つて常に現実収入のときまで課税できなかとしたのでは納税者の恣意を許し、課税の公平を期し難いので、徴税政策上の技術的見地から収入すべき権利の確定したときをとらえて課税することとしたものであつて、その意味で、権利確定主 きまで課税できなかとしたのでは納税者の恣意を許し、課税の公平を期し難いので、徴税政策上の技術的見地から収入すべき権利の確定したときをとらえて課税することとしたものであつて、その意味で、権利確定主義は、その権利につき後に現実の支払いがあることを前提として所得の帰嘱年度を決定するための基準であると解される(前掲最高裁昭和四九・三・八判決参照。)。 所得税法が権利確定主義を採用している由縁を右のように解すると、農地の譲渡に関し、農地法所定の知事の許可がなされる以前にすでに譲渡代金が収受され、所得の実現があつたとみることができる状態が生じたときは、その時期の属する年分の収入金額として所得を計算することは、何ら違法と目すべきものではないというべきである。 以上判示したところに従い本件をみるに、別表三の(一)番号1乃至4、同表(二)番号1の各土地の譲渡につき昭和四四年以降に農地法所定の知事の許可がなされたこと、別表三の(一)番号1、4、同表(二)番号2の各土地の売買契約において、所有権留保の特約が付されており、所有権移転の時期は、売買代金の完済、物件引渡完了時とされていたことは当事者間に争いがなく、前記1に認定の事実、前掲甲第三〇号証、乙第九号証、成立に争いのない甲第一三号証、原本の存在及び成立につき争いのない乙第二一号証の四、五、一〇、証人B・同Fの各証言並びに弁論の全趣旨によれば、右各土地の譲渡代金収受年月日、収受金額は次のとおりであることが認められ、右認定を左右すべき証拠はない。 右事実によれば、別表三の(一)番号2の土地及び同表(二)番号1の土地については、昭和四四年以降に農地法所定の知事の許可がなされてはいるが、昭和四三年中に各譲渡代金全額が収受されているのであるから、被告が、右収入金額な本件係争年分の譲渡収入金額に算入したことは適法と ついては、昭和四四年以降に農地法所定の知事の許可がなされてはいるが、昭和四三年中に各譲渡代金全額が収受されているのであるから、被告が、右収入金額な本件係争年分の譲渡収入金額に算入したことは適法というべきである。しかしながら、別表三の(一)番号1、3、4の各土地については、昭和四四年以降に農地法所定の知事の許可がなされ、かつ昭和四四年に各譲渡代金総額が収受されたものであり、また同表(二)番号2の土地については昭和四四年に譲渡代金総額が収受され、同時に所有権の移転があつたものであるから、右各土地の譲渡収入金額を本件係争年分の譲渡収入金額に算入することは許されないものというべきである。 なお、別表三の(一)番号1、3、4、同表(二)番号2の各土地については、前記のとおり、昭和四三年中に手附金が収受されているが、前掲甲第一三号証、乙第二一号証の四、 一〇によれば、右手附金は残金授受の際に譲渡(売買)代金の一部に充当する旨約定されていることが認められるから、原告が右手附金を収受したからといつて、その時点で、右手附金相当額の所得の実現があつたとは認め難く、右手附金相当額についても、残金の授受された昭和四四年に所得の実現があつたものと認めるのが相当である。 ところで、被告は、権利確定主義も絶対的なものではなく、原告がその主張する前記各土地の譲渡契約締結をもつて譲渡の効力が生じたものとし、租税特別措置法による買換え資産の特例の適用を求めて、右各土地の譲渡所得の収入金額を本件係争年分の総収入金額に算入して確定申告した本件においては、被告が右申告を是認し、当該所得が本件係争年分に帰属することとした取扱いは適法である旨主張する。 証人Fの証言、原告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨によれば、原告が租税特別措置法による買換え資産の特例の適用を受けるべく別表三の( 得が本件係争年分に帰属することとした取扱いは適法である旨主張する。 証人Fの証言、原告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨によれば、原告が租税特別措置法による買換え資産の特例の適用を受けるべく別表三の(一)番号1、3、4、同表(二)番号2の各土地の譲渡所得金額についても、本件係争年分の総収入金額に算入して確定申告をなしたことは明らかである。 ところで、申告納税方式を採用している税法における納税者の確定申告は、客観的に存在している課税要件事実を納税者が自ら確認して、課税標準及び税額等を確定し、これを税務官庁に通知する行為であり、申告により、第一次的に具体的な租税義務が確定する。しかし、その納税申告の内容に誤りがあり、納付税額が過少または過大である場合は、その申告を是正する更正処分により、第二次的に租税債務が確定するものとされている(国税通則法二四条ないし三〇条)。 右によれば、更正処分のうちの増額更正の場合には、処分それ自体は申告に係る課税標準及び税額等の脱漏部分を追加確認する処分ではなく、申告に係る課税標準及び税額等を白紙に戻し改めて全体としての課税標準及び税額等を確認し直す処分であり、増額更正がなされるとこれによつて従前の申告は効力を失い、その第一次的確定力は当然に消滅するものと解せられる。 本件において、被告の増額更正により、原告の申告は失効し、その確定力は消滅して、原告の租税債務関係は未確定の状態となつた段階において更に増額再更正の処分がなされ、本訴においてはこの再更正処分の適否が争われているのであるから、その当否は、当然、客観的に存在している真実の課税要件事実によつて決せらるべきものであり、既に確定力の消滅している申告の内容をもつて真実の事実関係に置換することができるとする法律上の根拠はないのである。(もとより、申告は、本来、事実関係 実の課税要件事実によつて決せらるべきものであり、既に確定力の消滅している申告の内容をもつて真実の事実関係に置換することができるとする法律上の根拠はないのである。(もとより、申告は、本来、事実関係を最もよく知つている筈の納税者本人が自らしているものであるから、立証の過程において、他に特段の反証がない場合にそれを資料として要件事実の認定が可能であることは言うまでもないが、それ以上のものではあり得ない。)被告の前記主張は採用し難い。 更に、被告は、原告が別表三の(一)番号1、3、4、同表(二)番号2の各土地の譲渡所得金額の計上時期について申告と異なる計上時期を主張して本件再更正の適法性を争うことは信義則、禁反言の原則に照らし許されない旨主張するけれども、申告と更正との前記判示の如き関係に徴すれば、原告が右主張により本件再更正の適法性を争うことは何ら差支えないものというべきであつて、被告の右主張も採用し難い。 3 以上のとおりであつて、本件係争年分における譲渡収入金額に算入されるべきものは、別表三の(一)番号2、5、6、同表(二)番号1、3、4の各土地の前記譲渡収入金額である(同表(二)番号3、4の各土地は後記のとおり農地と認めることはできない。)。 (二) 取得費及び譲渡費用について別表三の(一)番号5、6、同表(二)番号3、4の各土地の取得費、同表(一)番号2、5、同表(二)番号1の各土地の譲渡費用がそれぞれ同表(一)、(二)の「取得費」、「譲渡費用」欄に記載の金額であつたことは当事者間に争いがない。 同表(一)番号2の土地の取得費が二七三万四、二九〇円であつたことは前記(一)1に認定のとおりである。 成立に争いのない乙第三、四、六号証及び弁論の全趣旨によれば、原告は、昭和四二年三月頃別表三の(二)番号1の土地を二二五万円で取得したことが 二九〇円であつたことは前記(一)1に認定のとおりである。 成立に争いのない乙第三、四、六号証及び弁論の全趣旨によれば、原告は、昭和四二年三月頃別表三の(二)番号1の土地を二二五万円で取得したことが認められ、これに反する証拠はない。 (三) 事業用資産の買換え特例の適用の有無及び長期保有資産・短期保有資産の区別について別表三の(一)番号2、5、6の各土地が事業用資産の買換え特例の適用を受ける資産であること、同表(一)番号2、同表(二)番号1の各土地が短期保有資産であり、同表(一)番号5、6、同表(二)番号3、4の各土地が長期保有資産であることは当事者間に争いがない。 原告は、別表三の(二)番号1、3、4の各土地も事業用資産の買換え特例が適用されるべき資産である旨主張するので、この点について検討する。 1 番号1の土地について前掲乙第二六号証及び成立に争いのない乙第五、六、一六、一七、二五、二七号証によれば、昭和四〇年七月頃から同四八年頃までの間、右土地には、雑草が自生していて、農地とされた形跡はなかつたことが認められ、また成立に争いのない乙第三二号証によれば、農業災害補償法に基づく共済事業に関し、右土地は原告の水稲及び麦の共済細目書に記載されていなかつたことが認められる。 右認定に反する証人Bの証言は措信し難い。 右認定事実及び原告が右土地を取得後僅か一年で他に譲渡していることからみれば、原告が右土地をその事業の用に供していなかつたことは明らかである。 原告は、右土地を他に売却すべく訴外Gに仲介を依頼した後、右土地の荒起しをした旨供述しており、証人Gも同様の内容の供述をしているが、売却の意図を有しながら、荒起しをしたというのも得心がいかず、右各供述はたやすく措信し難い。仮に原告が荒起しをしたとしても、前記事実関係によれば、それが原告の事業の Gも同様の内容の供述をしているが、売却の意図を有しながら、荒起しをしたというのも得心がいかず、右各供述はたやすく措信し難い。仮に原告が荒起しをしたとしても、前記事実関係によれば、それが原告の事業のためであるとは認め難い。 右のとおりであつて、右土地は事業用資産の買換え特例の適用を受ける資産に該らないものというべきである。 2 番号3の土地について成立に争いのない甲第三四号証、乙第七、一一号証及び証人Cの証言によれば、右土地は、豊川市のごみ埋立地として使用されていたが、昭和四〇年一二月頃耕土をもつて覆土のうえ、原告に返還されたこと、しかし本件譲渡当時における右土地の状況は、成人の背丈程度に雑草が生い茂つていて、農地として使用されていなかつたことが認められる。 原告は、右土地が草生状態にあつたことは認めながらも、昭和四一年頃梅の木を植栽した旨供述しているが、証人Cの証言に照らしても、右土地上における植栽の規模は極めて小規模であつたことが認められ、また前記のとおりの管理状況等からすると、原告が右土地をその事業の用に供していたものとは認め難い。 右のとおりであつて、右土地も前記特例の適用を受ける資産に該らない。 3 番号4の土地について成立に争いのない乙第八号証及び原告本人尋問の結果(但し、後記措信しない部分を除く。)によれば、右土地はもと竹やぶであつたが、昭和四〇年頃原告が壁土を採取した跡をレンガ屑で埋立てたうえ覆土したまま放置されていたものであつて、原告がその事業の用に供していなかつたことが認められる。 原告本人尋問の結果中、右認定に反する部分は、前掲乙第八号証に照らして措信し難く、他に右認定を覆すべき証拠はない。 従つて、右土地についても前記特例の適用はないものというべきである。 (四) 買換取得資産について被告は、本件再更正処分をなすにつ 掲乙第八号証に照らして措信し難く、他に右認定を覆すべき証拠はない。 従つて、右土地についても前記特例の適用はないものというべきである。 (四) 買換取得資産について被告は、本件再更正処分をなすについて、本件係争年分における事業用資産の買換え特例の適用を受ける原告の買換取得資産として、別表四「買換資産の取得価額の明細」に記載のとおり合計一、七五二万三、一三二円を計上している。一方、本件係争年分における右買換え特例の適用を受ける資産の譲渡収入金額は、五八一万三、〇〇〇円(別表三の(一)番号2、5、6の各土地の譲渡収入金額の合計)である。 右事実関係によれば、前記取得資産価額のうち、右資産の譲渡に関し、譲渡益を生ぜしめない範囲の金額と同額を本件係争年分の買換取得資産価額として計上することが相当であり、本件係争年分において、右買換え特例の適用を受ける右資産の譲渡については、譲渡益はなかつたものというべきである。 ところで、原告は、別表五番号1乃至18記載の取得資産についても右買換え特例(18の建物については居住用資産の買換え特例)が適用されるべきである旨主張する。 しかしながら、前記のとおり、本件係争年分の譲渡収入金額に算入された譲渡資産のうち、事業用資産の買換え特例の適用を受ける別表三の(一)番号2、5、6の各土地の譲渡収入金額については、譲渡益が生じない範囲で別表四記載の買換取得資産価額の一部が計上されたことにより、それ以上に右買換え特例の適用を受けるべき取得資産価額を計上し得る余剰は存しないし、同表(二)番号1、3、4の各土地はいずれも右買換え特例の適用を受けない資産である。 そうすれば、原告主張の前記各土地が、右買換え特例が適用されるべき資産であるかどうかについて検討する余地はないものというべきである。 以上(一)乃至(四)を総合すると、 例の適用を受けない資産である。 そうすれば、原告主張の前記各土地が、右買換え特例が適用されるべき資産であるかどうかについて検討する余地はないものというべきである。 以上(一)乃至(四)を総合すると、事業用資産の買換え特例の適用のない譲渡資産の短期保有・長期保有の区別による原告の本件係争年分の譲渡収入金額、取得費、譲渡費用、収入金額、必要経費並びに譲渡益は次表のとおりである(なお、右買換え特例の適用を受ける譲渡資産については、譲渡益が零であるから、本件係争年分における原告の譲渡所得金額を算定するに当つて不要であるから摘示しない。)。 従つて、原告の本件係争年分における譲渡所得金額は、短期保有資産の譲渡益(一四一万円)から特別控除(三〇万円)をした一一一万円に長期保有資産の譲渡益(一、四七八万七、四一二円)の二分の一である七三九万三、七〇六円を合計した八五〇万三、七〇六円となる。 三本件係争年分における原告の営業所得金額が一七万八、七七五円、農業所得金額が九万四、八三〇円、不動産所得金額が一二七万六、三四〇円であつたことは当事者間に争いがなく、右各金額に前記譲渡所得金額を加算すると、原告の本件係争年分の総所得金額は一、〇〇五万三、六五一円となる。 そうすれば、本件再更正処分は、総所得金額一、〇〇五万三、六五一円の限度においては適法であるが、この金額を超える部分は違法というべきである。 四次に、重加算税及び過少申告加算税について検討する。 原告が別表三の(二)番号1の土地を訴外Bに対して三七五万円で譲渡していながら、同訴外人と通謀し、四五万円を減じた三三〇万円を当該譲渡代金であるかの如く売買契約書に記載して、右四五万円の所得を仮装、隠ぺいしたこと、また同表(二)番号3の土地を訴外Cに対して五四七万八、〇〇〇円で譲渡していながら、同訴外人と通謀 三〇万円を当該譲渡代金であるかの如く売買契約書に記載して、右四五万円の所得を仮装、隠ぺいしたこと、また同表(二)番号3の土地を訴外Cに対して五四七万八、〇〇〇円で譲渡していながら、同訴外人と通謀し、一九九万二、〇〇〇円を減じた三四八万六、〇〇〇円を当該譲渡代金であるかの如く売買契約書に記載して、右一九九万二、〇〇〇円の所得を仮装、隠ぺいしたことは前記二(一)1に認定のとおりである。 そして、原告が右仮装、隠ぺいしたところに基づき、本件係争年分の確定申告をしたことは弁論の全趣旨により明らかである。 右事実を基礎として、国税通則法六五条、六八条、同法施行令二八条、所得税法二二条二項、八九条(但し、昭和四三年法律第二一号附則三条二項一号による。)により、重加算税額、過少申告加算税額を算出すると次のとおりである。 (1) 課税総所得金額九六四万三、〇〇〇円(総所得金額一、〇〇五万三、六五一円から所得控除(四一万〇、五〇〇円)したもの。一、〇〇〇円未満切捨て。)(2) 算出税額三八九万〇、八〇〇円(3) 重加算税の基礎となる税額七二万三、〇〇〇円((2)の算出税額から、仮装、隠ぺい部分以外の所得金額(八一九万七、〇〇〇円)に対する税額三一六万七、八〇〇円を控除したもの。一、〇〇〇円未満切捨て。)(4) 過少申告加算税の基礎となる税額二九三万四、〇〇〇円(仮装、隠ぺい部分以外の所得金額に対する前記税額から更正にかかる年税額を控除したもの。一、〇〇〇円未満切捨て。)(5) 重加算税二一万六、九〇〇円(6) 過少申告加算税一四万六、七〇〇円そうすれば、右重加算税額の範囲内でなされた本件重加算税賦課決定は適法であるが、本件過少申告加算税賦課決定は一四万六、七〇〇円の限度で適法であるにとどまり、この金額を超える部分は違法というべきであ そうすれば、右重加算税額の範囲内でなされた本件重加算税賦課決定は適法であるが、本件過少申告加算税賦課決定は一四万六、七〇〇円の限度で適法であるにとどまり、この金額を超える部分は違法というべきである。 五以上のとおりであつて、原告の本訴請求は、一部理由かあるからその限度においてこれを認容し、その余の部分は理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担については民事訴訟法九二条を適用して、主文のとおり判決した。 (裁判官藤井俊彦浜崎浩一山川悦男)(別表二~五、省略)

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