昭和35(オ)1026 家屋明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和38年10月3日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人福場吉夫の上告理由第一点について。  所論は、先ず、上告人が「東京都

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判決文本文1,189 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人福場吉夫の上告理由第一点について。 所論は、先ず、上告人が「東京都世田谷区a町b番地のc家屋番号同町b番のd」として保存登記を経由した建物と、被上告人が「東京都世田谷区a町b番家屋番号同町e番のf」として保存登記を経由した建物とが、同一建物であるとの原判決(その引用する第一審判決)の認定に理由不備の違法があると主張するが、原判決およびその引用する第一審判決は本件建物(訴外有限会社D木工所が昭和二三年四月頃、東京都世田谷区a町b番地のcに建築所有し、事務所として便用していたもの)について二重の所有権保存登記がなされるに至つた経過を証拠によつて認定判示し、その説示は首肯するに十分である。次に、所論は、原判決が上告人および被上告人の経由した判示各所有権保存登記がいずれも本件建物についてなされたものか、または本件建物および判示乙建物についてなされたものか確定していないというが、前段の論旨について説明したとおり、原判決は本件建物についての二重登記を認定していること明白である。以上所論は、いずれも、原判決を正解せず、前提を誤つた独自の見解にすぎず、採用の限りでない。 同第二点について。 所論は、要するに、行政処分の有効無効を通常の民事訴訟の前提問題として判断することは許されず、行政処分無効確認訴訟の判決によつてその無効が確定するまでは、これを一応有効なものとして取扱うべきものである旨を主張する。しかし、行政処分に重大かつ明白なかしがあつて、それが当然に無効である場合に、民事訴訟の前提問題としてそのことを判断することは、少しも妨げがない。所論は、独自- 1 -の見解にすぎず、また所論引用の判例は事案を異にし適切でない なかしがあつて、それが当然に無効である場合に、民事訴訟の前提問題としてそのことを判断することは、少しも妨げがない。所論は、独自- 1 -の見解にすぎず、また所論引用の判例は事案を異にし適切でない。それ故、所論は採るをえない。 同第三点について。 所論は、かりに本件公売処分に無効の原因があつたとしても、その後の長期間の経過によつて、そのかしが治癒せられまたは有効な処分に転換せられたものと解すべきである旨を主張するが、本件においては原判決(その引用する第一審判決)の認定しているように、被上告人の所有権取得が対抗力を完備している以上、本件公売処分の有効、無効によつて何等の影響をうけることがない。所論引用の判例もまた、事案を異にし本件に適切でない。それ故、所論はすべて採用できない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤朔郎裁判官入江俊郎裁判官下飯坂潤夫裁判官長部謹吾- 2 -

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