昭和45(オ)186 貸金請求

裁判年月日・裁判所
昭和45年12月15日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 仙台高等裁判所 昭和42(ネ)299
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判決文本文2,110 文字)

主文 原判決中上告人らの敗訴部分を破棄する。本件を仙台高等裁判所に差し戻す。理由 上告代理人米田房雄の上告理由について。原審は、その確定した事実関係のもとにおいて、亡Dが、訴外Eから、同人が信用保証協会から五〇万円を借り受けるについて保証人になつてもらいたい旨依頼されたのに対してこれを承諾し、その手続に必要な自己の実印を交付したことは、Dが右保証契約を締結するについてEにその代理権を授与したものとみることができるが、Eが被上告組合から一〇〇万円を借り受けるに際し、右実印を使用して、Dの代理人として被上告組合との間に連帯保証契約を締結したことは、本来の代理権を踰越したことになるとしたうえ、被上告組合の正当の理由の存否につき、本人から実印の交付を受け、これを使用して権限踰越の代理行為がなされた場合で特段の事情の認められない本件においては、第三者たる被上告組合はEに代理権があると信ずべき正当の理由があるものと解するのが相当であるから、Dは、右Eの表見代理行為によつて連帯保証人としての責任を免れることができないとし、本件において被上告組合が右連帯保証契約を締結するにあたつて、Eの代理権限の有無の調査のため、あらためてDに面談したりあるいは問い合わせるなどして確認措置を講じなかつたとしても、被上告組合に過失が存するものとは考えられない旨付加説示して、被上告組合の表見代理の主張を採用している。しかし、右連帯保証契約の締結にあたり、Dの代理人であるEと被上告組合との間で作成されたものである旨原審の確定する甲第二号証(Eを借主とし、連帯保証人欄にD名義の記名押印のある手形取引約定書)には、取引元本極度額、保証極度額の記載がなく、また、保証期間の記載もないことが認められる。してみれば、右- の確定する甲第二号証(Eを借主とし、連帯保証人欄にD名義の記名押印のある手形取引約定書)には、取引元本極度額、保証極度額の記載がなく、また、保証期間の記載もないことが認められる。 作成されたものである旨原審の確定する甲第二号証(Eを借主とし、連帯保証人欄にD名義の記名押印のある手形取引約定書)には、取引元本極度額、保証極度額の記載がなく、また、保証期間の記載もないことが認められる。してみれば、右- の確定する甲第二号証(Eを借主とし、連帯保証人欄にD名義の記名押印のある手形取引約定書)には、取引元本極度額、保証極度額の記載がなく、また、保証期間の記載もないことが認められる。してみれば、右- 1 -保証は、特段の事情のないかぎり、保証極度額や保証期間の制限のない連帯保証であるといわなければならないが、このような継続的取引契約において、右のような態様の保証契約が締結された場合には、保証人の責任の範囲は相当の巨額になり、保証人にとつてきわめて酷となることが予想されるから、金融機関がかかる態様の保証契約を締結するにあたつては、かりに保証人の代理人と称する者が本人の実印を所持していたとしても、他にその代理人の権限の存在を信頼するに足りる事情のないかぎり、保証人本人に対し、保証の限度等について一応照会するなどしてその意思を確める義務があると解するのが、金融取引の通念上、相当であり、そのような措置をとらないまま代理人が実印を所持していたことの一事によつて、かかる内容の保証契約を締結する代理権があるものと信じたというのであれば、いまだその代理権があるものと信ずるについて正当の理由があるとは認めえないものというべきである。しかるに、原判決は、本件保証契約が特段の事情のないかぎり前示内容のものと認められるべきものであることを看過し、被上告組合がDに対し前示のような措置をとらなかつたとしても、なお被上告組合には過失がなかつたものとして、被上告組合の表見代理の主張を採用しているのであつて、原審の右判断は、民法一一〇条の表見代理における正当の理由の解釈を誤つたものというべきである。よつて、同旨をいう論旨は理由があるので、原判決中上告人らの敗訴部分を破棄し、右正当の理由の存否についてさらに審理させるため本件を原審に差し戻すべきものとし、民訴法四〇 つたものというべきである。よつて、同旨をいう論旨は理由があるので、原判決中上告人らの敗訴部分を破棄し、右正当の理由の存否についてさらに審理させるため本件を原審に差し戻すべきものとし、民訴法四〇七条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 いう論旨は理由があるので、原判決中上告人らの敗訴部分を破棄し、右正当の理由の存否についてさらに審理させるため本件を原審に差し戻すべきものとし、民訴法四〇 つたものというべきである。よつて、同旨をいう論旨は理由があるので、原判決中上告人らの敗訴部分を破棄し、右正当の理由の存否についてさらに審理させるため本件を原審に差し戻すべきものとし、民訴法四〇七条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官松本正雄- 2 -裁判官飯村義美裁判官関根小郷- 3 -

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